説明

癌温熱治療方法

【課題】癌細胞部位の温度を42℃以上とすることにより、癌細胞の生存環境を悪くして、該癌細胞を除々に弱らせて行き、死滅させる。
【解決手段】焙煎して炭化したにんにく粉末、スピルニナ粉末および牡蠣殻粉末を混合して得られた炭化状粉末食品を癌患者に飲用させて、該炭化状粉末食品をその流動路である食道から肛門までの内臓の粘膜に付着、または内臓内に滞留させた後、カーボンのアーク放電により温熱と共に、遠赤外線を含む太陽光線と類似する光線を照射する光線治療器を、少なくとも2台、前記癌患者の癌細胞部位を体の正面側と背面側から挟み込むようセットし、然る後、該各光線治療器より温熱と共に、太陽光線に類似する光線を皮膚表面に照射して、該皮膚表面温度を47℃程度とすることにより、癌細胞部位の温度を42℃以上とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、癌患者に焙煎して炭化された焙煎にんにく粉末とスピルニナ粉末および牡蠣殻粉末とを混合して得られた炭化状粉末食品、または前記焙煎にんにく粉末とスピルニナ粉末および牡蠣殻粉末の外に、更に遠赤外線放射特性を有する天然放射性鉱物である角閃石の微粉末を混合して得られた炭化状粉末食品を飲用させて、該炭化状粉末食品を、口から飲食された飲食料物の流通路である食道から肛門までの内臓の粘膜に付着、または内臓内に滞留させた後、前記食道から肛門までの間の癌細胞に侵されている患部部位の皮膚表面に、太陽光線に類似する光線および温熱を照射する光線治療器で、温熱と共に、遠赤外線を含む太陽光線に類似する光線を照射して、前記皮膚表面温度を47℃程度に加温して、該加温された温熱を癌細胞部位に熱伝導させると共に、該癌細胞部位の内臓の粘膜に付着、または内臓内に滞留した炭化状粉末食品中の、焙煎にんにくの炭化成分である炭素および角閃石から放射される遠赤外線と、前記光線治療器で照射された遠赤外線との共鳴・共振作用により、前記癌細胞部位を42℃以上に加温して、前記癌細胞の生存環境を悪くして、該癌細胞を除々に弱らせて行き、死滅させるようにした癌温熱治療方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、西洋医学による癌(悪性腫瘍)の治療方法は、以下の方法を中心として治療されている。すなわち、(1)癌細胞に侵された部位の摘出手術、(2)放射線による治療、(3)抗癌剤投与による治療(化学療法)である。そして、これら治療方法における基本的な発想は、癌細胞を殺すということである。
【0003】
然るに、癌細胞発生のメカニズムが完全に解明されていない現在、殺すということのみを目的としている前記治療方法は、癌細胞側からすれば種の保存という点で、これら治療の方法は大変な脅威になる訳である。従って、これらの治療方法が実施された場合、癌細胞は激しく抵抗し牙をむいて全身に散るのが現状である。
【0004】
一方、前記西洋医学による癌の治療方法においては、手術による苦痛や放射線障害、あるいは抗癌剤による副作用による弊害に鑑み、現在前記西洋医学による治療方法に頼ることのない種々治療方法が模索されている。
【0005】
前記西洋医学による各種治療方法に対して、癌細胞は42℃以上の高温になると死滅してしまうことは医学的にも認められている事実であるので、癌細胞のある患部のみを加温する試みがなされているが、今だ効果的な方法は実施されていない。
【0006】
一方、癌細胞のある患部のみを加温して癌細胞の消滅を図ることを目的とした先行技術文献を遡及検索したところ、下記2件の特許文献に開示されたものを発見した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平7−96045号公報
【特許文献2】特開2002−17875号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記特許文献1に開示された「癌の遠赤外線温熱治療具」は、例えば、ゼオライト、クリストバライト、麦飯石、蛇紋石等の結晶水を有し、且つ遠赤外線を放射するセラミックスを耐熱性の袋に封入したものである。そして、前記構成より成る本発明治療具を電子レンジで70℃程度に加熱し、患部に近い表皮に当てて使用するが、熱すぎる場合にはタオル等で治療具全体を覆って使用する旨記載されている。
【0009】
しかしながら、前記耐熱性の袋が高分子化合物である合成繊維より成るものである場合、遠赤外線は前記袋に吸収されてしまい、遠赤外線が該袋を透過して袋外に放射されることはない。何故なら、高分子化合物の固有の振動数(波長)と遠赤外線の波長が一致しているからである。
【0010】
従って、特許文献1記載の治療具においては、セラミックスが放射する遠赤外線により身体内深部の癌組織を昇温させる旨の記載があるが、単に電子レンジにより加温されたセラミックスの熱が体表面からある程度の深度まで加温されるが、身体内深部まで加温することができないという課題があった。
【0011】
また、特許文献2に開示された「癌温熱治療方法」は、空洞共振器に所定の高周波電力を導入すると共に、前記空洞共振器内の長手方向において電界強度一定の励振モードで前記高周波電力を共振させる工程と、前記空洞共振器の長手方向と一致するようにして人体を配置する工程と、前記人体に前記励振モードの共振状態にある前記高周波電力を印加する工程とによって、人体の所定部位を加熱して癌治療を行うものである。
【0012】
前記構成より成る特許文献2記載の治療方法によれば、横たわった人体の全体を収容することができる大きさの空洞共振器と、該空洞共振器に高周波電力を導入するための装置が必要であり、従って病院施設においてしか設置できず、一般家庭や小さな医院においては設置することができないので、汎用性がなく、非常に高価であり、且つその施術者も熟練と経験を要するという課題があった。
【0013】
本発明は、前記課題を解決すべくなされたものであって、焙煎して炭化したにんにく粉末とスピルリナ(螺旋状藍藻類)粉末並びに牡蠣殻粉末を混合して得られた炭化状粉末食品、または前記焙煎にんにく粉末とスピルニナ粉末および牡蠣殻粉末の外に、更に遠赤外線放射特性を有する天然放射性鉱物である角閃石の微粉末を混合して得られた炭化状粉末食品を、水等により癌患者に飲用させて、内臓の粘膜に付着、または内臓内に滞留させた後、カーボンのアーク放電により加熱された温熱と共に、太陽光線に類似する光線を皮膚表面に照射して治療する治療器として、従来汎用されている光線治療器を使用して、食道から肛門までの間にある癌細胞部位の皮膚表面に、温熱と共に、遠赤外線を含む太陽光線に類似する光線を照射して、前記皮膚表面温度を47℃程度に加温して、該加温された温熱を癌細胞部位に熱伝導させると共に、該癌細胞部位の内臓の粘膜に付着、または内臓内に滞留した炭化状粉末食品中の、焙煎にんにく粉末の炭化成分である炭素および角閃石から放射する遠赤外線と、前記光線治療器で照射された遠赤外線とが共鳴・共振して互いに励起され、遠赤外線のエネルギーを増大させて、該遠赤外線による加温効果を高めて、癌細胞部位を42℃以上の高温にして、癌細胞の生存環境を悪くして、該癌細胞を死滅させるようにした癌温熱治療方法である。
【0014】
本発明は、西洋医学におけるような、癌細胞を殺すという発想ではなく、癌細胞の生存環境を悪くして、該癌細胞を徐々に弱らせて行き、死滅させ体内から排泄させるという基本的理念を目的とするものである。癌細胞の生存環境を悪くするということは、癌細胞が体内に住み難くする方法である。癌細胞が非常に嫌うものが3つある。即ち熱、光、酸素および酵素であることは周知の事実である。大学病院で癌細胞を培養する時、一番気をつけるのがこの3点である。本発明は、前記癌細胞の嫌いな熱を重点的に体内に取り入れることによって、癌細胞を死滅させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、焙煎して炭化したにんにく粉末、スピルニナ粉末および牡蠣殻粉末を混合して得られた炭化状粉末食品を癌患者に飲用させて、該炭化状粉末食品をその流動路である食道から肛門までの内臓の粘膜に付着、または内臓内に滞留させた後、カーボンのアーク放電により温熱と共に、遠赤外線を含む太陽光線と類似する光線を照射する光線治療器を、少なくとも2台、前記癌患者の食道から肛門までの間にある癌細胞部位を体の正面側と背面側から挟み込むようセットし、然る後、該各光線治療器より、温熱と共に、遠赤外線を含む太陽光線に類似する光線を皮膚表面から癌細胞部位に向けて照射し、前記照射している皮膚表面温度を47℃前後になるよう、非接触型の温度計で測定し続け、且つ前記加温された温熱を癌細胞部位に熱伝導する一方、前記光線治療器から照射された遠赤外線と、該癌細胞部位の内臓の粘膜に付着、または内臓内に滞留した炭化状粉末食品中の焙煎にんにく粉末の炭化成分である炭素から放射される遠赤外線とが、互いに共鳴・共振して励起され、遠赤外線のエネルギーを増大させて、人体の水分子を微振動させることにより、前記熱伝導した温熱を癌細胞部位において42℃以上に加温して該癌細胞を死滅させるという手段、または、
焙煎して炭化したにんにく粉末、スピルニナ粉末および牡蠣殻粉末並びに角閃石微粉末を混合して得られた炭化状粉末食品を癌患者に飲用させて、該炭化状粉末食品をその流動路である食道から肛門までの内臓の粘膜に付着、または内臓内に滞留させた後、カーボンのアーク放電により温熱と共に、遠赤外線を含む太陽光線と類似する光線を照射する光線治療器を、少なくとも2台、前記癌患者の食道から肛門までの間にある癌細胞部位を体の正面側と背面側から挟み込むようセットし、然る後、該各光線治療器より、温熱と共に、遠赤外線を含む太陽光線に類似する光線を皮膚表面から癌細胞部位に向けて照射し、前記照射している皮膚表面温度を47℃前後になるよう、非接触型の温度計で測定し続け、且つ前記加温された温熱を癌細胞部位に熱伝導する一方、前記光線治療器から照射された遠赤外線と、該癌細胞部位の内臓の粘膜に付着、または内臓内に滞留した炭化状粉末食品中の焙煎にんにく粉末の炭化成分の炭素および角閃石から放射する遠赤外線とが、互いに共鳴・共振して励起され、遠赤外線のエネルギーを増大させて、人体の水分子を微振動させることにより、前記熱伝導した温熱を癌細胞部位において42℃以上に加温して該癌細胞を死滅させるという手段、
を採用することにより、上記課題を解決した。
【発明の効果】
【0016】
上記本発明癌温熱治療方法によれば、癌患者に焙煎して炭化された焙煎にんにく粉末とスピルニナ粉末および牡蠣殻粉末とを混合して得られた炭化状粉末食品、または前記焙煎にんにく粉末とスピルニナ粉末および牡蠣殻粉末の外に、更に遠赤外線放射特性を有する天然放射性鉱物である角閃石の微粉末を混合して得られた炭化状粉末食品を飲用させて、内臓の粘膜に付着、または内臓内に滞留させ、然る後、癌細胞部位に皮膚表面から温熱と遠赤外線を含む太陽光線に類似する光線を照射する光線治療器で、温熱と共に、遠赤外線を含む太陽光線に類似する光線を皮膚表面より癌細胞部位に向けて照射して、前記照射している皮膚表面温度を47℃程度に加温すると共に、該加温された温熱を癌細胞部位に熱伝導させて、該癌細胞部位の内臓の粘膜に付着、または内臓内に滞留させた炭化状粉末食品中の焙煎にんにくの炭化成分である炭素および角閃石から放射する遠赤外線と、前記光線治療器で照射された遠赤外線との共鳴・共振作用により、前記癌細胞部位を42℃以上に加温して、前記癌細胞の生存環境を悪くして、該癌細胞を除々に弱らせて行き、死滅させるようにしたものであるので、前記西洋医学による癌の治療方法におけるような、手術による苦痛や放射線障害、あるいは抗癌剤による副作用が全くなく、安全で、効果的な癌治療ができる。
【実施例】
【0017】
本発明は、癌患者に炭化状粉末食品を飲用させて、該炭化状粉末食品をその流動路である内臓の粘膜に付着、または内臓内に滞留させた後、光線治療器による温熱、並びに遠赤外線を含む太陽光線に類似する光線を癌細胞近傍の皮膚表面に照射して、癌細胞を少なくとも42℃以上に加温して、癌細胞を死滅させる癌温熱治療方法である。以下、本発明方法につき詳細に説明する。
【0018】
本発明方法において、癌患者が飲用する炭化状粉末食品は、焙煎して炭化したにんにく粉末、スピルニナ粉末および牡牡蠣殻粉末を混合して製造したものである。
【0019】
そして、本発明方法において、炭化状粉末食品の素材として使用する焙煎にんにくは、乾燥したにんにく粉末を、焙煎して炭化させたものである。この焙煎にんにくは、広く日本国内において製造されており、本発明で使用する焙煎にんにくの製法は任意であり、市販されている焙煎にんにく粉末は、いずれも本発明方法において使用することができる。
【0020】
前記焙煎して炭化したにんにく粉末は、焙煎する前のにんにくと同様の効果を有する。すなわち、疲労回復効果、殺菌作用、血栓予防効果、動脈硬化予防の効果の外、癌予防効果を有する。特に、にんにくに含まれているイオウ化合物、アリキシン、テルペン、セレン等が癌予防の役目を果たすのである。更に、焙煎にんにく粉末は、炭化されて炭素を主成分とするので、当然炭素と同様の作用を有し、遠赤外線放射特性を有するものである。
【0021】
また、前記スピルリナは、藍藻網ユレモ目の幅5〜8μm、長さ300〜500μm程度の螺旋形をした濃緑色の単細胞微細藻類で、約30億年前に出現した原核生物の仲間で、現在でも熱帯地方の湖に自生している。
【0022】
本発明方法において、炭化状粉末食品の素材として使用する乾燥したスピルニナは、タンパク質を約60%含み、ビタミン、ミネラル、多糖類(食物繊維)、クロロフィル等を含んでいる。中でも、カロテノイド系色素のβ−カロテン、ゼアキサンチンを多く含み、その抗酸化作用がある。また、クロレラと比較して、スピルニナは、β−カロテン含有量が多く、消化吸収性が良いのが特徴である。橙黄色のカロテノイドの外、緑色の葉緑素(クロロフィル)、青色のフィコシアニンの3種の色素を含んでいる。
【0023】
前記のような成分を含むスピルニナは、マクロファージ機能を活性化したり、腫瘍免疫能を向上させることにより、免疫賦活作用を有すると共に、硫酸化多糖の作用により、癌転移抑制作用を有し、更にゼアキサンチン、β−カロテンの作用により癌予防作用等、優れた作用を有することが知られている。
【0024】
本発明方法において、炭化状粉末食品の素材としてスピルニナ粉末を使用するのは、前記癌転移抑制作用や癌予防作用の外、前記焙煎にんにく粉末のみであると、飲用した焙煎にんにく粉末が多孔質であるため、飲食した食物や水分を吸着して固化してしまい、本発明方法の目的を達成できないが、スピルニナ粉末は螺旋状をなしているため、該螺旋状部に前記食物や水分を吸着した焙煎にんにく粉末が取込まれて固化することなく、分散させるようにするためである。
【0025】
更に、本発明方法において、炭化状粉末食品の素材として使用する牡蠣殻粉末は、従来公知の方法により焼成して粉末としたものを使用する。牡蠣殻粉末は炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、珪酸、アミノ酸を含有しており、該粉末の服用により、健胃、鎮静剤、口渇き、胃のもたれ、胃酸過多に効果があることが知られている。
【0026】
本発明方法において、炭化状粉末食品に前記牡蠣殻粉末を使用するのは、前記焙煎にんにく粉末は、飲用すると胃に負担がかかるので、これを防止することと、体内にカルシウム分を補給する目的のためである。
【0027】
前記本発明方法において使用する炭化状粉末食品を構成する焙煎にんにく粉末、スピルニナ粉末、および牡蠣殻粉末の混合比率は、特に限定する必要はないが、好ましくは、焙煎にんにく粉末30〜50重量%、スピルニナ粉末30〜50重量%、牡蠣殻粉末10〜30重量%、特に好ましくは、焙煎にんにく粉末35〜45重量%、スピルニナ粉末35〜45重量%、牡蠣殻粉末15〜25重量%とすることが推奨される。
【0028】
また、前記炭化状粉末食品は、飲用した場合、体内で迅速に分散するようにするため、粉末状とするが、その粒径は特に限定する必要は、好ましくは100μm以下とすることが推奨される。
【0029】
本発明者は、本発明方法で使用する炭化状粉末食品の安全性を確認するため、残留塩素の除去試験を行った。この試験に用いた炭化状粉末食品は、焙煎にんにく粉末40重量%、スピルニナ粉末40重量%、牡蠣殻粉末20重量%の混合比率で製造したものである。そして、試験方法、測定方法および試験結果は下記の通りである。試験は、静岡市清水区所在の東プ株式会社で実施した。
1.試験方法
(1) 水道水2Lを試料1,2に分け次亜塩素酸ナトリウムにより、残留塩素濃度を5.0ppmとする。試料1を対照とする。
(2) 試料2に「炭化状粉末食品」を1.0249g添加し、撹拌後30分静置する。
(3) 試料1,2の残留塩素濃度を測定する。
2.測定方法 DPD法
3.試験結果
試料1の残留塩素濃度:5.0ppm
試料2の残留塩素濃度:0.3ppm
除去率{(試料1の残留塩素濃度)−(試料2の残留塩素濃度)}/(試料1の残留塩素濃度)×100(5.0−0.3)/5.0×100=94.0%
【0030】
前記試験結果に示すように、本発明方法において使用する炭化状粉末食品は、水道水中の残留塩素の除去率が94.0%と非常に高いことが判った。
【0031】
更に、本発明者は、前記炭化状粉末食品の農薬や重金属等の吸着率を試験した。この試験に用いた炭化状粉末食品は、焙煎にんにく粉末40重量%、スピルニナ粉末40重量%、牡蠣殻粉末20重量%の混合比率で製造したものである。そして、試験結果は下記の表1に示す通りである。試験は、 静岡県蒲原町所在の株式会社日軽分析センター、静岡県藤枝市所在の株式会社静環検査センターおよび静岡県静岡市所在の日本ケミカル工業株式会社で行った。
【0032】
【表1】

【0033】
前記表1に示すように、本発明に使用する炭化状粉末食品は、砒素が12.0%と低い吸着率を有するが、農薬のダイアジノンが58.5%、水銀が45.0%と中低度の吸着率を有し、これら以外の農薬であるトリクロホスメチルおよびブタミホス、臭気の発生源であるアンモニアや硫化水素、重金属であるカドミウムおよび水銀、並びに塩素の吸着率はいずれも90.1〜99.5%と非常に高く、一般細菌数も少なく、また大腸菌群も陰性であることが確認できた。前記吸着率が高いのは、炭化状粉末食品に含有されている焙煎にんにく粉末が、焙煎されることによって多孔性の炭化物となるので、活性炭と同様の働きをするからである。
【0034】
人体が食物や飲料を体内に取入れた後は、これら食物や飲料の分解、腐敗、発酵等の過程でアンモニアや硫化水素等のガスを発生すると共に、農薬や重金属類も体内に蓄積され、このような毒素が口臭や体臭、加齢臭、便臭等として現れ、様々な病気につながる。そして、前記炭化状粉末食品の吸着率のテスト結果から、該炭化状粉末食品を飲用すると、前記体内に蓄積された様々な毒素を分解吸着し、排泄する機能を保持しているということができる。
【0035】
次に、本発明方法において、前記炭化状粉末食品を飲用した患者の癌細胞近傍の皮膚表面から、47℃程度の温熱と、遠赤外線を含む太陽光線に類似する光線を照射して癌細胞を42℃以上に加温することにより、該癌細胞を死滅させる光線治療器は、80年以上も一般に使用され続けているものを使用する。
【0036】
人間は、太陽からの光をエネルギーとして補給することで、日常生活を営んでいる。しかしながら、現代人は十分に日光を浴びる機会に恵まれておらず、十分に太陽光エネルギーを享受することができないのである。光線治療器は、前記のような観点から製作されたもので、太陽光線に類似する連続スペクトルの光線を照射する人工の太陽光線照射器である。太陽光線は、赤外線・可視光線・紫外線が大部分で、どれも人体に必要なものである。
【0037】
そして、理想的な人工光源として、前記有用な光線を効率よく作り出し、然も簡単に取り扱うことのできるカーボンアーク灯を使用し、該カーボンのアーク放電により加熱された温熱と共に、遠赤外線を含む太陽光線に類似する光線を人体皮膚表面に照射して、該皮膚表面温度を47℃程度に加温することにより、前記癌細胞を42℃以上に加温して死滅させるものである。
【0038】
前記光線治療器は、東京都新宿区大久保1丁目8番18号所在の株式会社コウケントーが「コウケントー」という商標を用いて販売しており、また、大阪市城東区新喜多1丁目2番7−1708号所在のKDD株式会社が「SANAMOA」という商標を用いて販売している外、多数の会社が光線治療器を販売している。これら販売されている光線治療器は、本発明方法においていずれも使用可能であるが、本発明においては説明の都合上、前記株式会社コウケントーが販売している「コウケントー」を使用するものとして説明する。なお、以下の説明においては、前記「コウケントー」を「光線治療器」と表記する。
【0039】
前記光線治療器におけるアーク光線は、医療用高純度カーボン(高純度炭素)に電極を設け、アーク放電させ、電極でプラズマを発生させる。この時のカーボンの燃焼温度は約3000℃の超高温で燃焼し発光させる。これにより、直径1cm程度の人工太陽光線を作り出すのである。そして、アーク光線は、320μm〜5000μmまでの波長を、1μm単位、0.1μm単位、0.01μm単位のように、区切りなく連続的に10万種類以上の光の波長を同時に放出する。これは、連続フルスペクトル光と呼ばれており、該連続フルスペクトル光は、太陽と同じ原理で物質を超高温で燃焼させるカ―ボンアーク方式でなければ作ることはできない。
【0040】
前記アーク光線を発生させるカーボン電極は、紫外線のうち、人体に有害な285〜320μmの中波長域の紫外線(UV−B)、および190〜285μmの低波長域の紫外線(UV−C)は放射せず、人体に有害性のない320〜390μmの低波長域の紫外線(UV−A)のみを放射する。
【0041】
現在光線治療器におけるカーボン電極は、各メーカーによって複数種のカーボン電極が製造されているが、大別して次の4種類に分類される。そして、治療する患部の症状に応じて使い分けて使用されている。
(1)標準均一光線放射カーボン電極
320μm〜5000μmまでの連続スぺクトル光で、UV−A、可視光線、赤外線をほぼ3等分して放射する。
(2)強赤外線放射カーボン電極
320μm〜5000μmまでの連続スぺクトル光で、その中で主に赤外線領域(近赤外線、中赤外線、遠赤外線)のエネルギーを高くして放射する。
(3)強UV−A光線放射カーボン電極
320μm〜5000μmまでの連続スぺクトル光で、その中で主に320μm〜390μmの低波長域の紫外線(UV−A)領域のエネルギーを高くして放射する。
(4)強可視光線放射カーボン電極
320μm〜5000μmまでの連続スぺクトル光で、その中で主に可視光線領域のエネルギーを高くして放射する。
【0042】
本発明においては、前記種々の電極のうち、特に遠赤外線と可視光線のエネルギーを高くした前記(1)と(2)の中間タイプのカーボン電極を使用する。
【0043】
前記本発明方法において使用する炭火状粉末食品および光線治療器のカーボン電極に共通する特徴は、両者共に炭素成分より成るということである。本発明方法は、前記炭化状粉末食品と光線治療器の炭素成分による遠赤外線放射、並びに該光線治療器の温熱作用と遠赤外線放射で、患者の体内の癌細胞に、設定された時間中、温熱効果を及ぼし、癌細胞部位の温度を42℃以上として癌細胞を死滅させるものである。
【0044】
すなわち、癌患者に予め前記炭化状粉末食品を飲用させ、該炭化状粉末食品を食道から肛門までの飲食物の通路である内臓の粘膜に付着、または内臓内に滞留させる。その間、前記炭化状粉末食品中の焙煎にんにく粉末状粒子が多孔性であるため、体内のアンモニアや硫化水素、あるいはカドミニウムや水銀等の重金属類の有害物を吸着すると共に、焙煎にんにく粉末状粒子は炭素を多量に含有しているため、遠赤外線を放射する放射体である。なお、前記したようにスピルニナ粉末の作用で、前記有害物を吸着した焙煎にんにく粉末状粒子は固化せず分散して流状化し、内臓の粘膜に付着したり、または内臓内に滞留している。
【0045】
一方、光線治療器は遠赤外線と可視光線の照射において優れているカーボン電極を使用しているため、癌患者の癌細胞近傍の皮膚表面より癌細胞へ向けてアーク放電により加熱された温熱と共に、可視光線並びに特に遠赤外線を照射する。
【0046】
前記光線治療器からアーク放電により加熱された温熱と共に、遠赤外線を含む太陽光線に類似する光線を癌細胞部位の人体皮膚表面に照射して、該皮膚表面温度を47℃程度に加温すると、遠赤外線の輻射熱で炭素の化合物である有機体の人体組織の深部の細胞、組織にまで熱伝導すると共に、該光線治療器からの遠赤外線が前記人体の内臓の粘膜に付着、または内臓内に滞留している炭化状粉末食品中の焙煎にんにく粉末状粒子に到達すると、前記光線治療器のアーク電極および焙煎にんにく共に、炭素成分からの遠赤外線と前記光線治療器からの遠赤外線とが互いに共鳴・共振して励起されて、該遠赤外線エネルギーを増大させて、人体の水分子を微振動させることにより、更に高温に加温されるので、癌細胞に42℃以上の強い温熱を与えて、癌細胞を死滅させることができる。
【0047】
前記光線治療器を用いて人体を加温しても癌細胞部位の温度は計測できないので、該光線治療器の光線が当たっている皮膚表面の温度をレーザー光を発光して非接触で該皮膚表面温度を測定できるレーザー温度計で計測し続け、前記皮膚表面が火傷しないようにする。皮膚の熱伝導度から癌細胞部位の温度も大体推測できるので、該癌細胞部位の温度を少なくとも42℃以上するため、前記光線治療器から照射される温熱の皮膚表面温度を、47℃程度になるよう調整する。前記皮膚表面温度の調整は、前記光線治療器本体を前後に移動させて調整する。
【0048】
前記光線治療器を用いた癌治療の一例を説明する。例えば、患者が肝臓癌の場合、前記炭化状粉末食品を患者に飲用させた後、ベッドに横臥した患者の肝臓部位の正面側と背面側に2台の光線治療器をそれぞれセットして、肝臓部位を両側から挟むと共に、両足裏側部にも照射できるよう光線治療器を、都合3台セットすることが好ましい。少なくとも、治療部位を挟み込むように2台セットする必要がある。前記両足裏部にも照射することができるように光線治療器をセットするのは、普通一般生活において、足裏部に太陽光線が当たることはないので、該足裏部に光線治療器の光線を照射することにより、体全体の血行を促進して治療効果を上げるようにするためである。
【0049】
前記の場合、光線治療器は最低2台セットすればよいが、足裏部の外、体全体を照射できるよう、更に光線治療器を複数台セットすると、全体の血流が促進され、治療効果も上がる。なお、体全体を照射する場合、5〜7台セットする必要がある。また、前記光線治療器には、照射部位を絞って狭い範囲を照射したり、広い範囲を照射したりできるよう、照射面積を調整する複数個の集光器が備えられているので、患部に応じて適宜集光器を使い分ける必要がある。
【0050】
前記光線治療器を少なくとも肝臓部位を前後から挟んで照射するようセットした後、該各光線治療器に通電して、アーク電極を放電させて、該アーク電極からの温熱と、遠赤外線を含む太陽光線に類似する光線を照射する。このとき、患者の肝臓部位の皮膚表面の温度を常に前記レーザー温度計で確認する。本発明者の治験によれば、皮膚表面の温度を47℃程度に維持すれば、肝臓部位の癌細胞の正確な温度は、測定不能であるが、皮膚の熱伝導度から判断して、大体癌細胞が死滅する42℃以上に加温されることが推測できる。
【0051】
次に、本発明方法を使用した本発明者らによる治療の結果、スキルス性胃癌が消滅した治験例につき説明する。患者は、69才の男性Y氏である。なお、治療は、本発明者が主宰する「日本療術院」で行い、治療開始から2カ月までの検査は、千葉県香取市所在の「花鳥いやしの郷診療所」で行った。
【0052】
[発見から治療開始までの経過]
・平成19年1月15日、恒例の定期検診を神奈川県川崎市のS病院にて受診する。
・胃カメラ検査で胃上部にポリープが見つかり、癌検査のために組織を採取される。
・同月20日に悪性腫瘍と告知され、内視鏡による手術が可能である旨を説明される。
・同月29日、手術前の再検査胃カメラ画像では、15日の検査画像より遥かに増殖が進行しており、即刻手術の必要性有りと説明を受ける。
・同月30日、本人および家族が、「手術しないで治す方法」はないものか?と相談のため、「日本療術院」に来院される。
・本発明方法を使用した治療は、「病状の改善確認に30日間が必要」と答えるも、「病院との約束も有り、2週間しか時間が取れない!」という状況であった。
【0053】
[治療経過:その1・・・1月30日〜2月14日]
1月30日より、患者の努力とご家族の協力を条件に、結果判定期間2週間の治療を開始する。
(1)炭化状粉末食品を服用・・・体内から薬物、残留農薬、重金属等の毒素を排出する。
(2)光線治療器による太陽光線に類似する光線、特に遠赤外線照射・・・3台の光線治療器を使用して、朝2時間、夕刻3時間の集中照射の実施。
前記治療の結果は、2月15日の検査画像で「がんの進行が休止」と評価される。そして、病院より再度の手術を提案されるも拒否し、「日本療術院」の指導での完治を希望する。
【0054】
[治療経過:その2・・・2月15日〜3月29日]
1月29日の画像で悪性腫瘍と告知されてから、2か月経過した胃カメラ画像からは異常や腫瘍を判別することは出来なかった。
【0055】
[治療経過:その3・・・3月30日〜5月2日]
治療から3カ月が経過し、1クール終了後の画像による確認検査と腫瘍マーカー検査を横浜市青葉区あざみ野「Y総合病院」に依頼したところ、
・胃カメラによる画像では異常は認められない。
・腫瘍マーカー≪CEA≫は[1.5]で基準値5を大きく下回る。
との報告があり、5月2日には、腫瘍マーカー「ALP、r−GTP」共に適値に回復した。
【0056】
その後、5月10日、E病理医の病理組織検査報告では、「今回の標本を見た限りでは、悪性と判断するだけの所見は見られない」と組織学的報告があった。以上の結果から、Y氏のスキルス性胃がんは完治したものと認められた。
【0057】
次に、末期肝臓癌の治験例につき説明する。この治療は前記「日本療術院」で行い、検査は千葉県香取市所在の「小見川総合病院」で行った。患者は71才の男性O氏。O氏は胃癌の病歴がある。
【0058】
平成21年5月22日、「千葉がんセンター」の医師の説明は、生化学検査のCA19−9(基準値37U/mL)項目が100倍弱の3547もあり、また、T−Bil(黄疸数:基準値0.20〜1.30mg/dl)は、0.6mg/dlと基準値以下であるが、上昇すると対処できない危険な状態になると告知される。
【0059】
平成21年5月23日より、毎朝食前の午前6時より、前記「日本療術院」にて皮膚表面温度を常に計測しつつ、光線治療器の位置を移動し、60分間照射する。更に、自宅で毎食前「炭化状粉末食品」を飲用、および和漢薬の各種サプリメントの服用を継続し77日間経過した。
【0060】
平成21年7月22日、6696検査値を見て、前記「小見川総合病院」の主治医は治療を断念し、緊急に「千葉がんセンター」へ行くことを示唆される
【0061】
平成21年8月7日、「千葉がんセンター」での血液検査は、CA19−9が8603.79に急上昇するも、肝機能AST、ALTは改善の経過を示し、脇下での検温も36.3度あり、体調はすこぶる良好であった。
【0062】
O氏への本発明方法による治験の検査データを表2に示す。
【0063】
【表2】

【0064】
前記表2において、8月7日の検査データは、「CA19−9」以外はすべて基準値内か、基準値近くに低下している。「CA19−9」のみは、5月22日の数値より、6月22日の数値は下がっているが、7月29日、8月7日と以後は急上昇している。この「CA19−9」の数値が急上昇しているにも拘らず、O氏は極めて体調がよくなっている。従って「CA19−9」の数値の上昇は、本発明方法による治療の結果、崩壊した癌細胞のタンパク質が血液中に含まれ、高い数値として現れたと考えられる。実際、検査データによると、「ALT」が基準値まで下がっているので、O氏の肝細胞の修復再生が始まったと考えられ、完治に向かっていると考えられる。
【0065】
なお、前記記載の炭化状粉末食品は、焙煎して炭化したにんにく粉末、スピルニナ粉末および牡蠣殻粉末を混合して得られたものであるが、前記焙煎して炭化したにんにく粉末、スピルニナ粉末および牡蠣殻粉末の外に、更に遠赤外線放射特性を有する角閃石の微粉末を混合して得られた炭化状粉末食品を使用することもできる。前記角閃石を混合した炭化状粉末食品を飲用すると、更に遠赤外線放射率が高くなり、治療効果を上げることができる。
【0066】
すなわち、本発明において使用する天然放射性鉱物である角閃石は、岩手県遠野市に埋蔵されている花崗斑岩の一種である。前記角閃石の効果については、既に多くの特許公報に開示されていると共に、その他の文献、並びにインターネットのウエブサイトに掲載されて広く知られている。
【0067】
そして、前記角閃石の生産者である岩手県遠野市所在の株式会社古代石器が、岩手県工業技術センターに該角閃石の定量分析を依頼したころ、前記角閃石はシリカ60重量%、酸化アルミニウム17重量%、酸化第二鉄17重量%、酸化チタン0.7重量%、酸化カルシウム6.2重量%、酸化マグネシウム2.7重量%、酸化ナトリウム3.3重量%、酸化カリウム1.6重量%等を含んでいるという分析結果が得られた
【0068】
更に、前記株式会社古代石器は、食品衛生法に基づく角閃石の定量分析を前記岩手県工業技術センターに依頼したころ、下記の表3に示す定量分析結果が得られた。そして、表3の定量分析結果により、角閃石は食品衛生法上問題がないことが確認できた。
【0069】
【表3】

【0070】
また更に、前記株式会社古代石器は、前記角閃石の遠赤外線放射率の測定を長野県工業試験場に依頼したところ、生体に良好な作用を及ぼすという4〜15μmの波長範囲内の遠赤外線放射率が、90%以上であるという測定結果が得られ、本発明で採用する前記角閃石は遠赤外線放射率が高いことが立証されている。
【0071】
そして、多数のインターネットのウエブサイトにおいて、前記角閃石が低線量の放射線を放射する旨記載されているので、この事実を確認するため、前記株式会社古代石器が、茨城県つくば市所在の財団法人放射線計測協会へ、角閃石のδ線量当量率の測定を依頼したところ、δ線量当量率が0.07μSv/hという測定結果が得られた。なお、この測定数値は、バックグラウンド(角閃石のないδ線量当量率が0.06μSv/h)を含んでおり、従って、前記δ線量当量率が0.07μSv/hの数値は、生体に全く悪い影響を及ぼすような数値ではなく、生体にとって安全な極めて低線量の放射線を放射していることが確認することができた。
【0072】
本発明者は、前記角閃石が極めて低線量の放射線を放射しているという測定結果から、該角閃石が低線量の放射線を放射するのは、特開2004−121685号公報の記載、並びに多数のインターネットのウエブサイトの記載から、前記角閃石にはカリウム40が含有されており、該カリウム40から低線量の放射線が放射されていると判断した。
【0073】
なお、前記特開2004−121685号に開示された鉱物は、石英斑岩である旨記載されているが、本願発明の角閃石が属する花崗斑岩の中で、特に斑晶の少ないものが石英斑岩と云われているので、両者は同一性状を有する鉱物であると判断できる。
【0074】
前記特開2004−121685号公報中に、カリウム40は、ラジウム、ウラン、トリウムのように取扱いに危険性がある物質ではなく、低放射能で法規制のない安全な物質である旨記載されていることからも、本発明で採用する角閃石は、低線量の放射線を放射するカリウム40を含有するものの、極めて安全な天然放射性鉱物であるということができる。
【0075】
そして、前記カリウム40を含有している角閃石は、該カリウム40によって角閃石を組成するNa、Ca、Mg、Kが励起されて活性化され、遠赤外線放射効果を高めることができる。
【0076】
前記のような作用および効果を有する角閃石微粉末を、焙煎して炭化したにんにく粉末、スピルニナ粉末および牡蠣殻粉末の外に混合して炭化状粉末食品とすることにより、前記炭化状粉末食品中の炭化したにんにく粉末からの遠赤外線放射が、前記角閃石の励起作用で遠赤外線放射効果が高まると共に、該角閃石自体からの遠赤外線放射、光線治療器の炭素成分による遠赤外線放射、並びに該光線治療器の温熱作用と遠赤外線放射で、患者の体内の癌細胞に、設定された時間中、温熱効果を及ぼし、癌細胞部位の温度を42℃以上として癌細胞を死滅させるものである。
【0077】
前記焙煎して炭化したにんにく粉末、スピルニナ粉末および牡蠣殻粉末の外に角閃石微粉末を混合する混合比率は、特に限定する必要はないが、好ましくは、焙煎にんにく粉末30〜50重量%、スピルニナ粉末30〜40重量%、牡蠣殻粉末15〜20重量%、角閃石微粉末5〜20重量%とすることが推奨される。なお、角閃石微粉末は、飲用するため、できるだけ粒径を
小さくする必要があり、好ましくは10μm以下の微粉末とすることが推奨される。
【0078】
なお、前記焙煎して炭化したにんにく粉末、スピルニナ粉末および牡蠣殻粉末の外に角閃石微粉末を混合して得られた炭化状粉末食品の作用および効果は、角閃石微粉末を混合していない炭化状粉末食品とほぼ同一であるので、詳細な説明を省略する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
焙煎して炭化したにんにく粉末、スピルニナ粉末および牡蠣殻粉末を混合して得られた炭化状粉末食品を癌患者に飲用させて、該炭化状粉末食品をその流動路である食道から肛門までの内臓の粘膜に付着、または内臓内に滞留させた後、カーボンのアーク放電により温熱と共に、遠赤外線を含む太陽光線と類似する光線を照射する光線治療器を、少なくとも2台、前記癌患者の食道から肛門までの間にある癌細胞部位を体の正面側と背面側から挟み込むようセットし、然る後、該各光線治療器より、温熱と共に、遠赤外線を含む太陽光線に類似する光線を皮膚表面から癌細胞部位に向けて照射し、前記照射している皮膚表面温度を47℃前後になるよう、非接触型の温度計で測定し続け、且つ前記加温された温熱を癌細胞部位に熱伝導する一方、前記光線治療器から照射された遠赤外線と、該癌細胞部位の内臓の粘膜に付着、または内臓内に滞留した炭化状粉末食品中の焙煎にんにく粉末の炭化成分の炭素から放射する遠赤外線とが、互いに共鳴・共振して励起され、遠赤外線のエネルギーを増大させて、人体の水分子を微振動させることにより、前記熱伝導した温熱を癌細胞部位において42℃以上に加温して該癌細胞を死滅させるようにしたことを特徴とする癌温熱治療方法。
【請求項2】
焙煎して炭化したにんにく粉末、スピルニナ粉末および牡蠣殻粉末並びに角閃石微粉末を混合して得られた炭化状粉末食品を癌患者に飲用させて、該炭化状粉末食品をその流動路である食道から肛門までの内臓の粘膜に付着、または内臓内に滞留させた後、カーボンのアーク放電により温熱と共に、遠赤外線を含む太陽光線と類似する光線を照射する光線治療器を、少なくとも2台、前記癌患者の食道から肛門までの間にある癌細胞部位を体の正面側と背面側から挟み込むようセットし、然る後、該各光線治療器より、温熱と共に、遠赤外線を含む太陽光線に類似する光線を皮膚表面から癌細胞部位に向けて照射し、前記照射している皮膚表面温度を47℃前後になるよう、非接触型の温度計で測定し続け、且つ前記加温された温熱を癌細胞部位に熱伝導する一方、前記光線治療器から照射された遠赤外線と、該癌細胞部位の内臓の粘膜に付着、または内臓内に滞留した炭化状粉末食品中の焙煎にんにく粉末の炭化成分の炭素および角閃石から放射する遠赤外線とが、互いに共鳴・共振して励起され、遠赤外線のエネルギーを増大させて、人体の水分子を微振動させることにより、前記熱伝導した温熱を癌細胞部位において42℃以上に加温して該癌細胞を死滅させるようにしたことを特徴とする癌温熱治療方法。

【公開番号】特開2011−115568(P2011−115568A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−237287(P2010−237287)
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【出願人】(509153342)
【Fターム(参考)】