説明

発券装置

【課題】 券を反転するか否かに関わらず、券を搬送する搬送装置の制御内容は単純な発券装置を提供する。
【解決手段】 反転切換ガイド制御機構21は、反転切換ガイド50を反転状態50aにすることにより、券1が反転される状態にし、反転切換ガイド50を非反転状態50bにすることにより、券1が反転されない状態にする。搬送用モータ60は、券1を反転するか否かに関わらず、矢印61の方向に回転する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動で券を発行する発券装置に関する。
【背景技術】
【0002】
娯楽施設の入場券や、公営競技の投票券等を自動で発行する発券装置では、ロール紙を所定の長さに切断し、切断された紙に所定の内容を印刷して、券として発券する。しかし、ロール紙の製造仕様や、印刷処理を行なう印刷機構の実装都合上、印刷面が意図した方向とならない場合もある。例えば、印刷面を上向きにして券を排出する意図があるにも関わらず、印刷面が下向きになる場合もある。このような場合には、券を反転させる機構を設け、券を反転させる必要がある。
【0003】
券を反転させる機構は従来から存在するが、券を反転させるか否かにより、券を搬送する搬送装置の制御内容を複雑に変更しなければならなかった。このことにより、発券処理時間の増加を招くという問題もあった。
【0004】
【特許文献1】特開2000−215329号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記した問題点を解決するためになされたものであり、券を反転するか否かに関わらず、券を搬送する搬送装置の制御内容が単純な発券装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題の少なくとも一部を解決するため、本発明による発券装置は、自動で券を発行する発券装置であって、券を前記発券装置の排出口まで搬送する搬送装置と、前記搬送装置を駆動するモータと、利用者の入力に応じて、前記搬送装置により搬送されている券の面を反転して排出するか否かを決定する反転決定部と、前記反転決定部の決定に基づいて券の搬送路の途中で、前記搬送装置により搬送されている券の面を反転するか否か切り換える反転切換部と、を備え、前記反転決定部の決定に関わらず前記モータは同一方向に回転し、前記反転切換部によって券の反転と非反転のいずれかが実行されることを特徴とする。
【0007】
本発明の発券装置では、反転決定部の決定に関わらず、つまり、券を反転するか否かに関わらず、搬送装置を駆動するモータは同一方向に回転するので、搬送装置の制御内容が単純である。
【0008】
前記券の搬送路は、途中で分岐した後に再合流する第1と第2の分岐搬送路を有しており、前記反転切換部は、前記搬送路の分岐点において、前記第1と第2の分岐搬送路の中から、券を搬送する分岐搬送路を1つ選択することにより、搬送されている券の面を反転するか否かを切り換えるものとしても良い。
【0009】
これによれば、反転切換部は、搬送路の分岐点において、第1と第2の分岐搬送路の中から、券を搬送する分岐搬送路を1つ選択して券の面を反転するか否か切り換えることができるので、反転切換部は、単純な構造で、券を反転するか否か切り換えることが可能である。
【0010】
前記搬送路は、前記第1と第2の分岐搬送路の再合流位置に、券を一旦保持可能な保持部を備え、前記第1の分岐搬送路を経由した券は、前記保持部に第1の方向から到達し、前記第2の分岐搬送路を経由した券は、前記保持部に前記第1の方向とは逆向きの第2の方向から到達し、前記搬送装置は、更に、前記保持部に到達した券を、前記保持部から所定の方向に沿って、前記排出口に排出する排出部を備える、ものとしても良い。
【0011】
これによれば、分岐搬送路を経由した券を、第1の分岐搬送路を経由したか第2の分岐搬送路を経由したかに関わらず、一旦保持部で保持し、排出することができる。
【0012】
更に、前記搬送路において搬送中の券を検出するセンサを備え、前記排出部は、前記保持部に到達した券を、前記センサにより券が検出されてから所定時間経過したタイミングで、前記保持部から所定の方向に沿って、前記排出口に排出する、ものとしても良い。
【0013】
これによれば、センサにより券が検出されてから所定時間経過したタイミングで、券を保持部から所定の方向に沿って、排出口に排出するので、センサによる券の検出に基づいたタイミングで券を排出することができる。
【0014】
更に、利用者の入力に応じて、券を複数枚分一括して排出することを決定する一括排出決定部と、前記一括排出決定部の決定に基づいて、前記搬送装置により搬送されている券を前記複数枚に至るまで蓄積し、該複数枚の券を一括して排出可能な状態にする一括排出部と、を備えるものとしても良い。
【0015】
これによれば、搬送装置により搬送されている券を複数枚に至るまで蓄積することにより、複数枚の券を一括して排出可能な状態にすることができる。
【0016】
前記一括排出部は、前記一括排出部から券が搬出される搬送路を遮断することにより、前記搬送装置により搬送されている券を蓄積する、ものとしても良い。
【0017】
搬送路を遮断することにより、券を蓄積するので、単純な構造で券を蓄積することができる。
【0018】
更に、所定の方向から搬入された券を一旦保持可能であり、前記券の面を反転しつつ、前記券を前記所定の方向以外の方向へ搬出する保持反転部を備え、前記反転切換部は、前記保持反転部に券を搬入するか否かを切り換えることにより、前記搬送装置により搬送されている券の面を反転するか否か切り換える、ものとしても良い。
【0019】
これによれば、反転切換部は、保持反転部に券を搬入するか否かを切り換えることにより、券の面を反転するか否か切り換えることができるので、反転切換部は、単純な構造で、券を反転するか否か切り換えることが可能である。
【0020】
なお本発明は種々の形態で実現可能であり、例えば、発券装置の制御方法,発券装置のプログラ及びそのプログラムを記録した記録媒体等の形態で実現可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
A.第1実施例:
図1は、本発明の第1実施例としての発券装置1000と、その上位装置2000を示す説明図である。本実施例の発券装置1000は、遊園地などの施設への入場券を発券する装置である。なお、本実施例の発券装置は、公営競技で使用される投票券を発券する装置や、乗車券や航空機の搭乗券を発券する装置としても利用可能である。
【0022】
発券装置1000は、利用者が発券枚数や発券する券の種類を入力するための入力ボタン(図示せず)と、券排出部100と、券発行部200とを備えている。券排出部100について詳しくは後述する。券発行部200は、制御部210と、ロール紙220と、ロール紙220から紙221を繰り出して搬送するローラ231〜235と、ローラ231〜235を駆動するローラ駆動部230と、繰り出された紙221の下面に印刷する印刷ヘッド240とを備えている。
【0023】
制御部210は、入力ボタンから入力された券の種類を上位装置2000に送信する。上位装置2000は、コンピュータであり、受信した券種類に従って、券に印刷する内容を制御部210に送信する。印刷内容を受信した制御部210は、受信した印刷内容と、入力ボタンから入力された発券枚数と券種類に基づいて、ローラ駆動部230と、印刷ヘッド240と、券排出部100とを制御し、発券を行なう。具体的には、制御部210の制御により、ローラ駆動部230は、ローラ231〜234を回転させ、発券枚数と券種類によって定まる長さ分ロール紙220から紙221を繰り出す。印刷ヘッド240は、繰り出された紙221に、順に、発券枚数分、印刷内容を印刷する。図1の下方には、印刷内容が印刷された紙221を示した。図のように、紙221には、同じ印刷内容が順に印刷される。印刷された紙221は、券排出部100に送り込まれる。
【0024】
図2は、券排出部100を示す説明図である。券排出部100は、印刷ヘッド240から送り込まれた紙221を切断するカッタ70を備える。カッタ70は、券種類に基づいて定まる時間毎に、発券枚数分紙221を切断することで、紙221を個々の券1に分離する。つまり、カッタ70が1回切断する毎に、1枚の券1が完成する。券排出部100のカッタ70以外の機構は、券1を適切に排出口95から排出するための機構である。券1を適切に排出するために、券排出部100は、券1の種類によっては、券1の面を反転させる機能を有する(後述)。印刷ヘッド240では、紙221の下面に印刷を行なうので、印刷面を上に向けて発券しなければならない場合に、券1の面を反転させる機能が用いられる。また、券排出部100は、券1を適切に排出するために、複数枚の券1を一括して排出する機能も有する。発券枚数が2枚以上である場合、利用者にとっては、一度に発券された方が便利である。
【0025】
これらの機能を実現するために、券排出部100は、搬送用モータ60と、搬送ベルト10〜12と、搬送ローラ30〜43と、搬送ガイド44〜46と、排出ローラ52と、排出ローラ制御機構20と、保持ガイド47と、反転切換ガイド50と、反転切換ガイド制御機構21と、保持切換ガイド51と、保持切換ガイド制御機構22と、連結ギア80と、センサ90とを備えている。センサ90は、例えば光を利用して物体を検出するセンサである。
【0026】
搬送用モータ60が、矢印61の方向に回転すると、搬送ベルト10が回転する。搬送ベルト10の回転に従い、搬送ローラ30,31,34,36が回転する。搬送ローラ30,31,34,36が回転することで、これらと対向する搬送ローラ(従動ローラ)32,33,35,37も回転する。更に、連結ギア80により、搬送ローラ31のトルクが搬送ローラ38に伝わり、搬送ローラ38も回転する。搬送ローラ38の回転により、搬送ベルト12も回転し、搬送ローラ39,40が回転する。更に、搬送ベルト12が回転することにより、搬送ベルト11も回転し、搬送ローラ41,42,43が回転する。搬送ローラ30〜43は、すべて、カッタ70により切断されてできた券1aが排出口95に進む方向に回転する。排出口95は、利用者が券1を取り出す取り出し口である。排出口95の下に、券1を受ける箱などを用意し、箱の中に券1を放出するものとしても良い。搬送用モータ60は、本発明のモータに相当し、搬送ベルト10〜12と、搬送ローラ30〜43と、搬送ガイド44〜46と、連結ギア80とは、本発明の搬送装置に相当する。本実施例では、搬送用モータ60は一定の速さで回転する。
【0027】
反転切換ガイド制御機構21は、券1の面を反転させるか否か切り換える機能を有するアクチュエータである。反転切換ガイド制御機構21は、制御部210の指示に従い、反転切換ガイド50を反転状態50a(実線で示す)または非反転状態50b(破線で示す)に切り換える。具体的には、券1の面を反転させる場合は、反転切換ガイド50を反転状態50aにし、反転させない場合は、反転切換ガイド50を非反転状態50bにする。制御部210は、本発明の反転決定部に相当し、反転切換ガイド50と反転切換ガイド制御機構21は、本発明の反転切換部に相当する。
【0028】
図3は、券1が搬送される搬送路を示す説明図である。実線で示された搬送路500aは、反転切換ガイド50が、反転状態50aの際に券1が搬送される搬送路である。搬送路500aにより券1を搬送すると、券1は、保持ガイド47の位置に上方向に搬送されて到達する。保持ガイド47に到達したときには、券1の印刷面は図中の左側にある。保持ガイド47に到達した後は、券1は下方向に沿って保持ガイド47の位置から搬出されて排出口95に到達する。従って、券1は印刷面が上向きの状態で排出口95から排出される。
【0029】
一点鎖線の搬送路500bは、反転切換ガイド50が、非反転状態50bの際に券1が搬送される搬送路である。搬送路500bにより券1を搬送すると、券1は、保持ガイド47の位置に下方向に搬送されて到達する。保持ガイド47に到達したときには、券1の印刷面は図中の右側にある。保持ガイド47に到達した後は、券1は下方向に沿って保持ガイド47の位置から搬出されて排出口95に到達する。従って、券1は印刷面が下向きの状態で排出口95から排出される。
【0030】
このように、搬送路500aを経由した券1と、搬送路500bを経由した券1とは、保持ガイド47に互いに逆の方向に沿って到達する。また、保持ガイド47の位置に到達した後には、同じ方向(図3の例では下方向)に券1が排出される。従って、2つの搬送路500a,500bを使い分けることによって、券1の反転の有無を切り換えることができる。反転切換ガイド50と反転切換ガイド制御機構21は、搬送路の分岐点であるポイント510において、分岐した搬送路500a,500bの中から、券1を搬送する搬送路を1つ選択することにより、搬送されている券1の面を反転するか否か切り換えていることになる。
【0031】
搬送路500aと、搬送路500bは、ポイント510までは1つの搬送路であったものが、ポイント510で分岐し、排出口95に至るまでに、保持ガイド47の位置で再合流している。搬送路500a,500bは、本発明の第1と第2の分岐搬送路に相当し、保持ガイド47は、券1を搬送する搬送路500a,500bの一部を構成しており、搬送されてきた券1を一旦保持可能な保持部としての機能を有する。
【0032】
図2に戻り説明する。排出ローラ制御機構20は、保持ガイド47で保持されている券1を、排出可能な状態に移動させる機能を有するアクチュエータである。制御部210は、券1を検出するセンサ90の検出結果などに基づいて排出ローラ制御機構20に指示を出し、排出ローラ制御機構20は、制御部210の指示に従い、排出ローラ52を非排出状態52aまたは排出状態52bに切り換える。排出ローラ制御機構20は、排出ローラ52を、非排出状態52a(実線で示す)から排出状態52b(破線で示す)に動かすことで、保持ガイド47で保持されている券1を、排出可能な状態に移動させる。排出状態52bの排出ローラ52は、搬送ローラ36の回転に従って回転し、券1を排出口95に向かって移動させる。排出ローラ52と、排出ローラ制御機構20とは、本発明の排出部に相当する。
【0033】
保持切換ガイド制御機構22は、搬送されている券1を任意の複数枚に至るまで蓄積可能な状態にし、該複数枚の券1を一括して排出可能な状態にする機能を有するアクチュエータである。保持切換ガイド制御機構22は、制御部210の指示に従い、保持切換ガイド51を保持状態51a(実線で示す)または非保持状態51b(破線で示す)に切り換える。保持切換ガイド51は、保持状態51aになることで、券1が保持ガイド47から搬出される搬送路を遮断し、保持ガイド47で券1が保持されているようにする。また、保持切換ガイド51は、非保持状態51bになることで、遮断されていた搬送路を開放し、保持ガイド47に保持されている券1が排出口95に運ばれるようにする。制御部210は、本発明の一括排出決定部に相当し、保持切換ガイド51と、保持切換ガイド制御機構22とは、本発明の一括排出部に相当する。
【0034】
再度、図1及び図2を参照しつつ説明する。制御部210は、入力ボタンから、発券する券1の種類と発券枚数が入力され、上位装置2000から印刷内容を受信すると、発券処理及び券排出処理を行なう。発券処理では、ロール紙220から引き出された紙221に印刷内容を発券枚数分印刷し、印刷後の紙221を、券排出部100に送り込む。カッタ70は、送り込まれた紙221を発券枚数分に切断し、一枚ずつの券1にする。カッタ70により切断された券1は、搬送ガイド44と搬送ガイド45の間であって、搬送ローラ30,32により搬送可能な位置にある。この状態の券1を、券1aと呼ぶ。以下の券排出処理は、以上の発券処理後に開始される。
【0035】
図4は、制御部210における券排出処理を示すフローチャートである。券排出処理では、まず前処理を行なう(ステップS10)。
【0036】
図5は、前処理を示すフローチャートである。制御部210は、複数枚発券する場合は(ステップS11:YES)、保持切換ガイド51を保持状態51aにするよう保持切換ガイド制御機構22に指示する。保持切換ガイド制御機構22は、指示に従い、保持切換ガイド51を保持状態51aにする(ステップS12)。
【0037】
一方、制御部210は、複数枚発券しない、つまり1枚のみの発券の場合は(ステップS11:NO)、保持切換ガイド51を非保持状態51bにするよう保持切換ガイド制御機構22に指示する。保持切換ガイド制御機構22は、指示に従い、保持切換ガイド51を非保持状態51bにする(ステップS13)。
【0038】
次に、制御部210は、券種類によって、反転をする必要があるか否か判断する。具体的には、制御部210は、反転が必要な券種類を記憶しており、発券する券1の種類が記憶している券種類と一致する場合は、反転が必要であると判断する。反転が必要な場合は(ステップS14:YES)、反転切換ガイド50を反転状態50aにするよう反転切換ガイド制御機構21に指示する。反転切換ガイド制御機構21は、指示に従い、反転切換ガイド50を反転状態50aにする(ステップS15)。
【0039】
一方、制御部210は、反転が必要でないと判断した場合は、(ステップS14:NO)、反転切換ガイド50を非反転状態50bにするよう反転切換ガイド制御機構21に指示する。反転切換ガイド制御機構21は、指示に従い、反転切換ガイド50を非反転状態50bにする(ステップS16)。
【0040】
再度、図4に戻り説明する。前処理が終わると、制御部210は、搬送用モータ60の矢印61方向への回転を開始させる(ステップS20)。搬送用モータ60の回転に従って、券1aは搬送ローラ30,32により搬送ローラ31,33の方向に搬送される。そして、センサ90が券1を検出すると(ステップS30:YES)、制御部210は、発券枚数が複数枚で(ステップS40:YES)、反転が必要な場合は(ステップS50:YES)、センサ90が券1を検出してからT1秒経過後に搬送用モータ60を停止させる(ステップS60)。T1秒とは、センサ90が券1の後端通過を検出してから、券1が搬送路500aを通過して、保持ガイド47の位置まで搬送されるのに要する時間であり、予め最適化した時間が定められている。この処理について、図6を用いて説明する。
【0041】
図6は、発券枚数が複数枚で反転が必要である場合の券1の搬送の様子を示す説明図である。前処理により、保持切換ガイド51は、複数枚発券する場合であるので、保持状態51aとなっており、反転切換ガイド50は、反転が必要な場合であるので、反転状態50aとなっている。
【0042】
発券処理後、搬送ガイド44と搬送ガイド45の間であって、搬送ローラ30,32により搬送可能な位置にある券1aは、搬送用モータ60の矢印61方向への回転により、搬送ローラ31,33の方に搬送される。このとき、センサ90は、券1を検出する。その後、券1は、反転切換ガイド50が反転状態50aであるので、搬送路500a(図3)により保持ガイド47へと搬送される。なお、搬送ローラ31は、蹴り出し用の突起を備えた特殊な形状をしており、券1は、券1bで示すように、保持ガイド47の方にスムーズに蹴り出される。そして、保持ガイド47に券1cで示すように収まる。この後、センサ90により券1が検出されてからT1秒経過すると、搬送用モータ60は、停止する。つまり、図4のフローチャートにおけるステップS20からステップS50までの処理は、発券処理後の券1aを保持ガイド47へ搬送する処理である。
【0043】
再度、図4に戻り説明する。制御部210は、発券枚数分搬送していなければ(ステップS80:NO)、ステップS20からステップS50までの処理を繰り返して、発券処理後の券1aを、保持ガイド47へ搬送する。つまり、発券枚数分の券1が保持ガイド47に保持されるまで、ステップS20からステップS60までの処理は繰り返される。発券枚数分の搬送が終了すると(ステップS80:YES)、制御部210は、排出ローラ制御機構20に指示を出し、排出ローラ52を非排出状態52aから排出状態52bにさせる(ステップS90)。そして、制御部210は、保持切換ガイド制御機構22に指示を出し、保持切換ガイド51を保持状態51aから非保持状態51bにさせる(ステップS100)。図7は、このときの状態(複数枚の券の一括排出時の状態)を示している。制御部210は、搬送用モータ60の矢印61方向への回転を再開し(ステップS110)、T3秒経過後に搬送用モータ60の回転を停止させる(ステップS150)。T3秒とは、ステップS110で券1の搬送を再開してから、券1が排出口95から排出されるまでに要する時間であり、予め最適な時間が定められている。
【0044】
排出ローラ52が排出状態52bになることで、複数枚の券1cは、点線で示す状態に移動する。移動後の券1を券1dと示す。券1dは、搬送ローラ36と排出ローラ52の回転により、保持切換ガイド51の方に移動する。保持切換ガイド51は非保持状態51bになっているので、券1dは搬送ベルト11,12の間を通って排出口95から排出される。排出された券1を券1eと示す。券1eは、反転されて、印刷面が上向きになっている。なお、搬送ベルト11,12にはスプリングが備えられており、複数枚の券1もスムーズに搬送可能である。このように、複数枚の券1を反転して排出する場合も、搬送用ローラ60は、矢印61の方向に回転している。
【0045】
再度、図4に戻り説明する。一方、発券枚数が複数枚で(ステップS40:YES)、反転が不要な場合は(ステップS50:NO)、センサ90が券1を検出してからT2秒経過後に搬送用モータ60を停止させる(ステップS70)。T2秒とは、センサ90が券1の後端通過を検出してから、券1が搬送路500bを通過して、保持ガイド47の位置まで搬送されるのに要する時間であり、予め最適化した時間が定められている。この処理について、図8を用いて説明する。
【0046】
図8は、発券枚数が複数枚で反転が不要である場合の券1の搬送の様子を示す説明図である。前処理により、保持切換ガイド51は、複数枚発券する場合であるので、保持状態51aとなっており、反転切換ガイド50は、反転が不要な場合であるので、非反転状態50bとなっている。
【0047】
発券処理後、搬送ガイド44と搬送ガイド45の間であって、搬送ローラ30,32により搬送可能な位置にある券1aは、搬送用モータ60の矢印61方向への回転により、搬送ローラ31,33の方に搬送される。このとき、センサ90は、券1を検出する。その後、券1は、反転切換ガイド50が非反転状態50bであるので、図8の券1fのように、搬送ローラ34,35の方へと搬送される。そして、券1は、搬送ガイド46沿いに搬送ローラ36の回転により、搬送ローラ37の位置まで搬送される。券1は、更に搬送ローラ36,37の回転により搬送される。この時の、券1を券1gと示す。そして、券1は、自重により落下して保持ガイド47の中に収まる。収まった状態の券1を券1hと示す。この後、センサ90により券1が検出されてからT2秒経過すると、搬送用モータ60は、停止する。つまり、図4のフローチャートにおけるステップS20,S30,S40,S65の処理は、発券処理後の券1aを保持ガイド47へ搬送する処理である。
【0048】
再度、図4に戻り説明する。制御部210は、発券枚数分搬送していなければ(ステップS80:NO)、ステップS20,S30,S40,S70の処理を繰り返して、発券処理後の券1aを、保持ガイド47へ搬送する。つまり、発券枚数分の券1が保持ガイド47に保持されるまで、ステップS20,S30,S40,S70の処理は繰り返される。発券枚数分の搬送が終了すると(ステップS80:YES)、制御部210は、券1を反転した場合と同様にして、券1を排出口95から排出する(ステップS90〜150)。このように、複数枚の券1を反転させないで排出する場合も、搬送用ローラ60は、矢印61の方向に回転している。
【0049】
一方、発券枚数が1枚で(ステップS40:NO)、反転が必要な場合は(ステップS120:YES)、センサ90が券1の後端通過を検出してからT1秒経過後に、排出ローラ制御機構20に指示を出し、排出ローラ52を非排出状態52aから排出状態52bにさせる(ステップS130)。そして、更にT3秒経過後に、搬送用モータ60の回転を停止する(ステップS150)。この処理について、図9を用いて説明する。
【0050】
図9は、発券枚数が1枚で反転が必要である場合の券1の搬送の様子を示す説明図である。前処理により、保持切換ガイド51は、1枚発券する場合であるので、非保持状態51bとなっており、反転切換ガイド50は、反転が必要な場合であるので、反転状態50aとなっている。
【0051】
発券処理後、搬送ガイド44と搬送ガイド45の間であって、搬送ローラ30,32により搬送可能な位置にある券1aは、搬送用モータ60の矢印61方向への回転により、搬送ローラ31,33の方に搬送される。このとき、センサ90は、券1を検出する。センサ90で検出された券1は、反転切換ガイド50が反転状態50aであるので、保持ガイド47へと搬送される。具体的には、券1は、券1iで示すように、搬送ローラ31により保持ガイド47の方に蹴り出され、券1jで示すように保持ガイド47の中に落下する。この後、券1jを排出する。
【0052】
図10は、1枚の券の排出時の状態を示す説明図である。T1秒経過すると、排出ローラ52が非排出状態52aから排出状態52bに切り換えられ、券1jは券1kで示す状態になる。そして、券1kは、搬送ローラ36と排出ローラ52の回転により、保持切換ガイド51の方に移動する。保持切換ガイド51は非保持状態51bになっているので、券1kは搬送ベルト11,12の間を通って排出口95から排出される。排出された券1を券1lと示す。T3秒は、先述したように、券1kを排出口95まで排出するのに要する時間であり、券1を排出後、搬送用モータ60の回転は停止する。このように、1枚の券1を反転して排出する場合も、搬送用ローラ60は、矢印61の方向に回転している。
【0053】
再度、図4に戻り説明する。制御部210は、発券枚数が1枚で(ステップS40:NO)、反転が不要な場合は(ステップS120:NO)、センサ90が券1を検出してからT2秒経過後に、排出ローラ制御機構20に指示を出し、排出ローラ52を非排出状態52aから排出状態52bにさせる(ステップS140)。そして、更にT3秒経過後に、搬送用モータ60を停止する(ステップS150)。この処理について、図11を用いて説明する。
【0054】
図11は、発券枚数が1枚で反転が不要である場合の券1の搬送の様子を示す説明図である。前処理により、保持切換ガイド51は、1枚発券する場合であるので、非保持状態51bとなっており、反転切換ガイド50は、反転が不要な場合であるので、非反転状態50bとなっている。
【0055】
発券処理後、搬送ガイド44と搬送ガイド45の間であって、搬送ローラ30,32により搬送可能な位置にある券1aは、搬送用モータ60の矢印61方向への回転により、搬送ローラ31,33の方に搬送される。このとき、センサ90は、券1を検出する。センサ90で検出された券1は、反転切換ガイド50が非反転状態50bであるので、図11の券1mのように、搬送ローラ34,35の方へと搬送される。そして、券1は、搬送ガイド46沿いに搬送ローラ36の回転により、搬送ローラ37の位置まで搬送される。券1は、更に搬送ローラ36,37の回転により搬送される。この時の、券1を券1n(破線で示す)と示す。そして、券1は、自重により保持ガイド47の中に落下する。この券1を券1oと示す。この後、券1oを排出する。
【0056】
図10は、1枚の券の排出時の状態を示す説明図である。T2秒経過すると、排出ローラ52が非排出状態52aから排出状態52bになり、券1は図10の券1kで示す状態になる。1枚の券1kを排出する処理は、券1を反転した場合と同様であるので、説明を省略する。このように、1枚の券1を反転させないで排出する場合も、搬送用ローラ60は、矢印61の方向に回転している。
【0057】
以上のように、本実施例の発券装置1000によれば、券1を反転するか否かに関わらず、搬送用モータ60は同一方向に回転させ、搬送ローラ30〜43も同一方向に回転させるので、搬送用の装置の制御が簡単である。また、反転切換ガイド50と反転切換ガイド制御器21により、搬送路500a,500bの分岐点であるポイント510において、分岐した搬送路500a,500bの中から、券1を搬送する搬送路を1つ選択して券1の面を反転するか否か切り換えることができる。つまり、単純な構造で、券1を反転するか否か切り換えることが可能である。
【0058】
また、保持ガイド47を備えることにより、搬送路500a,500bを経由した券1を、搬送路500aを経由したか搬送路500bを経由したかに関わらず、一旦保持し、整理して排出することができる。更に、センサ90により券1が検出されてから所定時間経過したタイミングで、排出ローラ52で券1を排出可能な状態にするので、センサ90による検出に基づいたタイミングで券を排出することができる。具体的には、券1がセンサ90から保持ガイド47に搬送されるまでの時間を所定時間として、券1が保持ガイド47に到達してすぐに券1を排出可能な状態にすることも可能である。つまり、券1を保持するか否か切換可能である上、保持しない場合の搬送時間をできるだけ短くすることができる。また、保持ガイド47は、搬送用モータ60の回転に関わらず、券1を保持しておくことができるので、券1を保持している間も、搬送用モータ60の回転を維持させておくことができる。そのため、券1の搬送再開時のタイムロスが少なく、券1の搬送時間を短くすることができる。
【0059】
また、保持切換ガイド51及び保持切換ガイド制御機構22によれば、搬送されている券1を任意の複数枚に至るまで蓄積可能であるので、複数枚の券1を一括して排出することができる。保持切換ガイド51及び保持切換ガイド制御機構22は、搬送路500a,500bを遮断することにより券1を蓄積するので、単純な構造で券1を蓄積することができる。蓄積された券1は、保持ガイド47で保持するので、機構が複雑化することを防ぐことができる。
【0060】
更に、本実施例の発券装置1000では、搬送ローラ36を、搬送ローラ37や排出ローラ52の相手側の搬送ローラとして兼用しているので、機構が複雑化することを防ぐことができる。
【0061】
B.第2実施例:
図12は、券排出部100の第2実施例を示す説明図である。この券排出部100Bは、第1実施例の券排出部100(図2)から、搬送ローラ34〜37と搬送ガイド46と排出ローラ52を取り除き、反転切換ガイド50と反転切換ガイド制御機構21を、それぞれ反転切換カバー50cと反転切換カバー制御機構21cに置き換えたものである。更に、この券排出部100Bは、第1実施例の券排出部100の保持ガイド47を、保持カバー47cに置き換え、搬送ベルト10を搬送ベルト10cに置き換えたものである。
【0062】
券排出部100Bにおいて、搬送用モータ60が矢印61の方向に回転すると、搬送ベルト10cが回転する。搬送ベルト10cの回転に従い、搬送ローラ30〜33,38〜43が回転する。搬送ローラ30〜33,38〜43は、すべて、カッタ70により切断されてできた券1が排出口95に進む方向に回転する。
【0063】
反転切換カバー制御機構21cは、券1の面を反転させるか否か切り換える機能を有するアクチュエータである。反転切換カバー制御機構21cは、制御部210の指示に従い、反転切換カバー50cを反転状態50d(実線で示す)または非反転状態50e(破線で示す)に切り換える。具体的には、券1の面を反転させる場合は、反転切換カバー50cは、反転状態50dにし、反転させない場合は、非反転状態50eにする。
【0064】
反転切換カバー50cを反転状態50dにした場合、券1は、図12の券1pのように、保持カバー47cに搬送ローラ31,33の方向から搬入され、券1qのように保持カバー47cの内部に保持される。このとき、券1の印刷面は図中の左側にある。そして、券1qは、搬送ローラ38,41の方向へ搬出される。従って、券1は印刷面が上向きの状態で排出口95から排出される。即ち、保持カバー47cは、搬送ローラ31,33の方向から搬入された券1を保持可能であり、搬入された券1の面を反転しつつ、券1を搬送ローラ38,41の方向へ搬出する機能を果たす。保持カバー47cは、本発明の保持反転部に相当する。
【0065】
一方、反転切換カバー50cを非反転状態50eにした場合、券1は、図12の券1r(破線で示す)のように、反転切換カバー50cの内部に沿ってUターンして搬送ローラ38,41の方向へ搬出される。従って、券1rは印刷面が下向きの状態で排出口95から排出される。
【0066】
すなわち、反転切換カバー50cと反転切換カバー制御機構21cは、保持カバー47cに券1を搬入するか否か切り換えることにより、券1の面を反転するか否か切り換える機能を果たす。反転切換カバー50cと反転切換カバー制御機構21cは、本発明の反転切換部に相当する。
【0067】
この第2実施例においても、券1を反転するか否かに関わらず、搬送用モータ60は矢印61の方向に回転させ、搬送ローラ30〜43も同一方向に回転させるので、搬送用の装置の制御が簡単である。更に、反転切換カバー50cと反転切換カバー制御機構21cは、保持カバー47cに券を搬入するか否かを切り換えることにより、券の面を反転するか否か切り換えることができるので、反転切換カバー50cと反転切換カバー制御機構21cは、単純な構造で、券を反転するか否か切り換えることが可能である。
【0068】
C.第3実施例:
図13は、券排出部100の第3実施例を示す説明図である。この券排出部100Cは、第1実施例の券排出部100から、搬送ローラ30,32,33と排出ローラ52と排出ローラ制御機構20を取り除き、搬送ローラ44,45を追加し、搬送ベルト10と保持ガイド47を、それぞれ搬送ベルト10fと保持ガイド47fに置き換えたものである。更に、券排出部100Cは、第1実施例の券排出部100のその他の機構の配置を変更したものである。
【0069】
搬送用モータ60が、矢印61fの方向に回転すると、搬送ベルト10fが回転する。搬送ベルト10fの回転に従い、搬送ローラ31〜45が回転する。搬送ローラ31〜45は、すべて、印刷後、カッタ70により切断されてできた券1sが排出口95に進む方向に回転する。なお、券1sは、図示しない印刷機構により、図中の券1sの下側に印刷がなされている。
【0070】
券排出部100Cの反転切換ガイド制御機構21は、券1の面を反転させる場合は、反転切換ガイド50を実線で示された反転状態50gにし、反転させない場合は、反転切換ガイド50を点線で示された非反転状態50hにする。反転切換ガイド50を反転状態50gにした場合、券1は、図13の券1t(破線で示す)のように、搬送ガイド46に沿って搬送され、券1u(破線で示す)の状態になり、保持ガイド47fに沿って滑り落ち、券1vのように保持ガイド47fに支持される。このとき、券1vの印刷面は図中の右側になっている。一方、反転切換ガイド50を非反転状態50hにした場合、券1は、保持ガイド47fに沿って滑り落ち、券1vのように保持ガイド47fに支持される。このとき、券1vの印刷面は図中の左側になっている。
【0071】
券排出部100Cの保持切換ガイド制御機構22は、保持切換ガイド51を保持状態51g(実線で示す)にすることで、券1が保持ガイド47fから搬出される搬送路を遮断し、保持ガイド47fで券1vが保持されているようにする。一方、保持切換ガイド制御機構22は、保持切換ガイド51を非保持状態51h(破線で示す)にすることで、遮断されていた搬送路を開放し、保持ガイド47fに保持されている券1vが券1w(破線で示す)のように排出口95に運ばれるようにする。なお、券1が複数枚券1vの位置に蓄積されるまで、保持切換ガイド51を、保持状態51gにし、その後保持切換ガイド51を非保持状態51hにすることで、複数枚の券1を一括して排出することができる。
【0072】
この第3実施例においても、券1を反転するか否かに関わらず、搬送用モータ60は矢印61fの方向に回転させ、搬送ローラ31〜45も同一方向に回転させるので、搬送用の装置の制御が簡単である。
【0073】
その他の実施例:
(1)上記実施例では、券1を反転するか否かの判断は制御部210で行なうものとしてが、上位装置2000で判断するものとしても良い。また、実施例では、利用者から、発券枚数と券種類の入力があるたびに、上位装置2000から印刷内容を取得しているが、予め印刷内容を取得しておくものとしても良い。
【0074】
(2)上記実施例では、複数枚を一括して排出する場合、すべての券1を反転するか、すべての券1を反転しないかのいずれかであったが、複数枚の券1各々に対して、券1を反転するか否か切り換えるものとしても良い。
【0075】
(3)上記実施例では、保持切換ガイド51及び保持切換ガイド制御機構22は、搬送路500a,500bを遮断することにより券1を蓄積しているが、券1を蓄積する構造はこれに限らない。券1を蓄積する専用の蓄積部を設け、蓄積部に券1を搬送することで、券1を蓄積するものとしても良い。
【0076】
(4)上記実施例では、複数枚の券1を一括して排出するための機構(保持切換ガイド51及び保持切換ガイド制御機構22)を備えているが、一括排出のための機構は、必ずしも備える必要はない。
【0077】
(5)上記実施例では、1枚の券1を排出する場合、センサ90で券1を検出してからT1秒またはT2秒経過後に、排出ローラ52を排出状態52bにして、券1を排出するものとしているが、これに限らない。T1秒またはT2秒は、券1が保持ガイド47に到達してすぐに券1が排出されるように設定されている時間であるが、券1が保持ガイド47に到達して、しばらく経過してから券1が排出されるようにしても良い。つまり、所定時間T3秒(T3>T1,T3>T2)後に券1が排出されるようにしても良い。
【0078】
(6)上記実施例では、制御部210は、時間T1,T2,T3に基づいた制御を行なっているが、これに限らず、搬送用モータの回転数などに基づいて制御を行なうものとしても良い。
【0079】
(7)上記実施例では、保持ガイド47で券1を保持し、排出ローラ52で券1を排出するものとしているが、保持ガイド47や排出ローラ52を備えず、保持ガイド47で券1を保持することなく、券1を排出するものとしても良い。
【0080】
(8)上記実施例の発券装置1000は、ロール紙220や入力ボタンなどを備えるものとして説明したが、制御部210と券排出部100とで発券装置1000を構成するものとしても良い。
【0081】
以上、実施例に基づき本発明に係る発券装置、発券装置を制御する方法および発券装置の機能を実現させるためのプログラムを説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】実施例としての発券装置1000とその上位装置2000を示す説明図。
【図2】券排出部100を示す説明図。
【図3】券1が搬送される搬送路を示す説明図。
【図4】制御部210における券排出処理を示すフローチャート。
【図5】前処理を示すフローチャート。
【図6】発券枚数が複数枚で反転が必要である場合の券1の搬送の様子を示す説明図。
【図7】複数枚の券の一括排出時の状態を示す説明図。
【図8】発券枚数が複数枚で反転が不要である場合の券1の搬送の様子を示す説明図。
【図9】発券枚数が1枚で反転が必要である場合の券1の搬送の様子を示す説明図。
【図10】1枚の券の排出時の状態を示す説明図。
【図11】発券枚数が1枚で反転が不要である場合の券1の搬送の様子を示す説明図。
【図12】券排出部100の第2実施例を示す説明図。
【図13】券排出部100の第3実施例を示す説明図。
【符号の説明】
【0083】
1,1a〜1w...券
10〜12...搬送ベルト
20,20f...排出ローラ制御機
21...反転切換ガイド制御機
21c...反転切換カバー制御機
22...保持切換ガイド制御機
30〜45...搬送ローラ
44,46...搬送ガイド
47,47f...保持ガイド
47c...保持カバー
50...反転切換ガイド
50a,50g...反転状態
50b,50h...非反転状態
50c...反転切換カバー
50d...反転状態
50e...非反転状態
51...保持切換ガイド
51a,51g...保持状態
51b,51h...非保持状態
52...排出ローラ
52a...非排出状態
52b...排出状態
60...搬送用モータ
61,61f...矢印
70...カッタ
80...連結ギア
90...センサ
95,95f...排出口
100,100B,100C...券排出部
200...券発行部
210...制御部
220...ロール紙
221...紙
230...ローラ駆動部
231...ローラ
240...印刷ヘッド
500a,500b...搬送路
510...ポイント
1000...発券装置
2000...上位装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動で券を発行する発券装置であって、
券を前記発券装置の排出口まで搬送する搬送装置と、
前記搬送装置を駆動するモータと、
利用者の入力に応じて、前記搬送装置により搬送されている券の面を反転して排出するか否かを決定する反転決定部と、
前記反転決定部の決定に基づいて、券の搬送路の途中で、前記搬送装置により搬送されている券の面を反転するか否かを切り換える反転切換部と、
を備え、
前記反転決定部の決定に関わらず前記モータは同一方向に回転し、前記反転切換部によって券の反転と非反転のいずれかが実行されることを特徴とする、
発券装置。
【請求項2】
請求項1記載の発券装置であって、
前記券の搬送路は、途中で分岐した後に再合流する第1と第2の分岐搬送路を有しており、
前記反転切換部は、前記搬送路の分岐点において、前記第1と第2の分岐搬送路の中から、券を搬送する分岐搬送路を1つ選択することにより、搬送されている券の面を反転するか否かを切り換える、
発券装置。
【請求項3】
請求項2記載の発券装置であって、
前記搬送路は、前記第1と第2の分岐搬送路の再合流位置に、券を一旦保持可能な保持部を備え、
前記第1の分岐搬送路を経由した券は、前記保持部に第1の方向から到達し、
前記第2の分岐搬送路を経由した券は、前記保持部に前記第1の方向とは逆向きの第2の方向から到達し、
前記搬送装置は、更に、前記保持部に到達した券を、前記保持部から所定の方向に沿って、前記排出口に排出する排出部を備える、
発券装置。
【請求項4】
請求項3記載の発券装置であって、更に、
前記搬送路において搬送中の券を検出するセンサを備え、
前記排出部は、前記保持部に到達した券を、前記センサにより券が検出されてから所定時間経過したタイミングで、前記保持部から所定の方向に沿って、前記排出口に排出する、
発券装置。
【請求項5】
請求項1記載の発券装置であって、更に、
利用者の入力に応じて、券を複数枚分一括して排出することを決定する一括排出決定部と、
前記一括排出決定部の決定に基づいて、前記搬送装置により搬送されている券を前記複数枚に至るまで蓄積し、該複数枚の券を一括して排出可能な状態にする一括排出部と、
を備える発券装置。
【請求項6】
請求項5記載の発券装置であって、
前記一括排出部は、前記一括排出部から券が搬出される搬送路を遮断することにより、前記搬送装置により搬送されている券を蓄積する、
発券装置。
【請求項7】
請求項1記載の発券装置であって、更に、
所定の方向から搬入された券を一旦保持可能であり、前記券の面を反転しつつ、前記券を前記所定の方向以外の方向へ搬出する保持反転部を備え、
前記反転切換部は、前記保持反転部に券を搬入するか否かを切り換えることにより、前記搬送装置により搬送されている券の面を反転するか否か切り換える、
発券装置。
【請求項8】
自動で券を発行する発券装置の制御方法であって、
前記発券装置は、
券を発券装置の排出口まで搬送する搬送装置と、
前記搬送装置を駆動するモータと、
を備え、
前記制御方法は、
利用者の入力に応じて、前記搬送装置により搬送されている券の面を反転して排出するか否かを決定する反転決定工程と、
前記反転決定工程の決定に基づいて、券の搬送路の途中で、前記搬送装置により搬送されている券の面を反転するか否かを切り換える反転切換工程と、
を備え、
前記反転決定工程の決定に関わらず前記モータは同一方向に回転し、前記反転切換工程によって券の反転と非反転のいずれかが実行されることを特徴とする、
制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−190143(P2006−190143A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−2341(P2005−2341)
【出願日】平成17年1月7日(2005.1.7)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】