説明

発券装置

【課題】発券装置の業務を中断することなくロール紙を装填でき、任意のタイミングでロール紙の切替を可能にする。
【解決手段】第1の装填部21に装填されている第1のロール紙が使用中である場合で、第2の装填部22に第2のロール紙が装填された場合、第2の装填部22に装填された第2のロール紙を第2のロール紙繰出し部24により自動繰出しして、第2のロール紙の先端を第2の繰出し搬送路26に搬送して待機させ、任意のタイミングで使用中の第1のロール紙を巻き戻して、第2の繰出し搬送路26に待機中の第2のロール紙を共通搬送路27に送り出して、新たに装填された第2のロール紙を使用するように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発券装置に係り、特に公営競技の投票券や有料施設の入場券などを発券する発券装置における複数のロール紙を用いる場合のロール紙の切替処理に関する。
【背景技術】
【0002】
競馬、競艇などの公営競技の投票券を発売する発券装置や、有料施設の入場券、鉄道等の乗車券を発売する発券装置では、締切時間や列車の発車時刻に遅れることが無いように、迅速な業務処理が求められ、また装置が停止することなく業務を継続することが求められている。このため、媒体の補充回数を減らしたり、繰出しミスを減らすため、印字媒体としてロール紙が用いられている。
【0003】
例えば、ロール紙の先端は糊付け等を行いロール紙の巻きが緩まないように保管されており、この場合は、まず先端の糊付け部分を剥がし、外周の1巻きを切取り、使用を開始する。また、ジャム等でロール紙の先端が折れたり破れたりした場合も、折れや破れ等が発生している先端を切り取って整えてから、使用を再開する。ロール紙をセットする場合は人手によりロール紙の先端を搬送路にセットする。搬送路にセットされたロール紙の先端は、印刷部で印刷され、次に媒体を切断するカット部で所定の長さに切断される。
【0004】
ここで、印刷と切断は装置により前後することがある。切断された媒体は回収部に搬送して回収されるか、排出部に搬送して排出される。これによりロール紙の先端処理が完了し、投票券などの券片を発券することが可能となる。券片を順次発券していき、ロール紙の終端になり、これ以上、券片の発券ができなくなった場合は、残りの媒体を所定の長さに整えて、回収または排出する終端処理を行う。
【0005】
さらに、装填部にロール紙を入れるだけで人手を介さず、自動的にロール紙の先端をロールから分離し、搬送路に搬送する、ロール紙の自動分離・繰出しによるロール紙セットの簡易化、高速化する方式が実現されている。また、ロール紙を複数巻セットし、1つのロール紙がなくなっても、他のロール紙に自動的に切替えることによりロール紙切れによる装置の停止を防ぐ方式も実現されている。
【0006】
しかしながら、複数巻のロール紙を装置内にセットしていても、前記したように先端処理および終端処理を行う必要があるので、ロール紙の切替えには時間がかかることとなる。このため、例えば一人の顧客に対し複数枚の発券処理を行う場合に、ロール紙の切替処理が発生すると、この切替処理が発生しない場合に比べてより長い処理時間がかかることになる。
【0007】
また、先端処理を行う場合は、ロール紙の先端は不規則であるためジャム等が発生する確率が高くなるため、顧客が使用中に先端処理を行ってジャムが発生した場合には、顧客に多大なる迷惑をかけることになる。
【0008】
特許文献1(特開2001−105676公報)には、複数のロール紙のホッパ(装填部)を持つ媒体発行装置に関し、一つのロール紙を使用中に、他のホッパにロール紙を補充した場合、補充と同時に使用中のロール紙を巻き戻し、補充したロール紙を分離・繰出しし、先端処理をしてから、使用中であったロール紙を再び使用開始することにより、係員立会いの下でジャム発生頻度の高いロール紙の先端処理を行うこととなり、ジャム発生の場合の早急な対応を可能とする技術が開示されている。また、この技術によれば、補充されたロール紙は先端処理がなされているため、ロール紙切替時に先端処理の必要がなく、ロール紙切替の高速化が望める。
【0009】
【特許文献1】特開2001−105676公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
競馬、競艇などの公営競技の投票券を発売する券売装置では、発売の締切り直前に駆け込みで購入する顧客が増え、非常に混雑する。また、一人の顧客が複数の投票券を購入する場合があり、この場合は複数の投票券を発券装置内で保留し、全ての投票券が揃った段階で一括して排出し、顧客に投票券を引き渡す。この様な混雑時や、複数枚を一括して発券する最中に発券装置が業務停止すると顧客を待たせることになる。また、顧客を待たせている最中に発売の締切時間が過ぎるとトラブルの原因となり、非常に問題である。このため、混雑時や、複数枚を一括して発券する最中の発券装置の停止は極力避けたいところである。
【0011】
上記した特許文献1には、ロール紙を装填すると同時に先端処理を行うことにより、分離・繰出し不良時の迅速な対応を可能とし、また、ロール紙切替時の異常の発生を低減する方法を開示している。しかしながら、この方法はロール紙を装填と同時に先端処理を行うため、その間、装置が業務停止することとなる。また、ロール紙の切替タイミングも使用中のロール紙がなくなるまで使い、その後ロール紙の切替を行うため、混雑時や、複数枚を一括して発券している最中にロール紙の切替が発生する場合がある。この場合、通常の発券時間よりも長い時間がかかり、顧客を待たせることになる。
【0012】
本発明の目的は、発券装置の業務を中断することなくロール紙を装填でき、任意のタイミングでロール紙の切替を可能にする発券装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、ロール紙を装填する複数の第1及び第2の装填部と、第1及び第2の装填部に装填された第1及び第2のロール紙を双方向に搬送して自動的に繰出し及び巻き戻しを行う第1及び第2のロール紙繰出し部と、第1及び第2の装填部から繰出された第1及び第2の媒体を搬送する共通搬送路と、共通搬送路と複数の装填部を連絡し媒体を独立して双方向に搬送可能な第1及び第2の繰出し搬送路と、第1又は第2の媒体に印刷を行う印刷部と、第1又は第2の媒体を切断するカット部と、カット部で切断された媒体を排出する排出部と、各部を制御する制御部と、を有し、制御部は、第1の装填部に装填されている第1のロール紙が使用中である場合、第2の装填部に第2のロール紙が装填された場合、第2の装填部に装填された第2のロール紙を第2のロール紙繰出し部により自動繰出しして、第2のロール紙の先端を第2の繰出し搬送路に搬送して待機させ、任意のタイミングで使用中の第1のロール紙を巻き戻して、第2の繰出し搬送路に待機中の第2のロール紙を共通搬送路に送り出して、新たに装填された第2のロール紙を使用するように制御する発券装置である。
【0014】
好ましい例では、前記制御部は、発券装置の使用上の閑散時間帯の情報に従って、閑散時間帯にロール紙の切替を行うように制御する。
また、一例では、前記制御部は、発券装置の使用上の閑散時間帯の情報により、閑散時間帯に第1又は第2の繰出し搬送路に待機中のロール紙の先端処理を行うように制御する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、発券装置の業務を中断することなくロール紙を装填でき、任意のタイミングでロール紙の切替え行うことができる。これにより、混雑時や複数枚を一括して発券する際に顧客を通常より待たせることがなく、ジャム等により顧客に迷惑を掛けるリスクを軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の一実施例について説明する。
図1は一実施例に係る発券装置を搭載する公営競技用自動機端末の概略を示す。
公営競技用自動機端末1は、紙幣の入出金を行う入出金口12を有する紙幣処理装置2、硬貨の入出金を行う入出金口13を有する硬貨処理装置3、挿入口11に挿入された、投票券を購入するためのマークシートや的中券の情報を読取るリーダユニット4、投票券を排出口14より発券する発券装置5、顧客に情報を表示したり顧客が操作したりするタッチパネル6、及びこれらを制御しネットワーク8を介して外部のホストコンピュータ(図示せず)と交信する本体制御部7を有して構成されている。
【0017】
顧客は、購入しようとするレース等をマークしたマークシートをリーダユニット4の挿入口11に挿入する。併せて、購入に必要な紙幣、硬貨を紙幣処理装置2や硬貨処理装置3の入出金口12、13に投入する。リーダユニット4でマークシートを読取った結果や投入された金額とネットワーク8との交信により本体制御部7が判断し、発券装置5により投票券が印刷され、切断されて排出口14より発券される。つり銭がある場合には、つり銭が入出金口12,13から返金される。
【0018】
公営競技で的中した投票券はリーダユニット4の挿入口11に挿入される。そしてネットワーク8を介したホストコンピュータとの交信により、正規に的中と判断された場合には、入出金口12、13から出金したり、引き続き投票券の購入に使用したりすることが可能となる。また、顧客は必要に応じてタッチパネル6に触れることにより、端末を操作することとなる。
【0019】
この公営競技用自動機端末では、端末の背面に扉9があり、係員は扉を開けて内部の各々のユニットを背後に引出し、紙幣やつり銭等の補充、抜取り、点検等の操作、保守作業を行う。発券装置5に対して、ロール紙の補充を行う場合は、発券装置を引出すことなく、背面より使用済みのロール紙の紙管と媒体の終端を抜取り、新しいロール紙の装填を行う。
【0020】
次に、図2を参照して一実施例における発券装置5の構成を説明する。
ロール紙をセットする装填部21、22を装置後部に上下に2つ配置する。これにより、公営競技用端末1の扉9を開けるだけで、発券業務を中断して発券装置5を後方に引出すことなく、一方のロール紙で発券業務を継続中に、他方のロール紙の装填が可能である。
【0021】
各装填部21,22の下部には繰出し部23,24を配置し、これによりロール紙を回転させ、ロール紙の先端の自動分離、繰出しを行う。分離、繰出しされたロール紙の先端は繰出し部から双方向に搬送可能な繰出し搬送路25,26を通り共通搬送路27に至る。共通搬送路27にはロール紙に印刷を行う印刷部28、ロール紙を所定の長さに切断するカット部29が配置されている。切断されたロール紙先端は回収部31まで搬送され回収される。
また、投票券を発券する場合は一旦、一時スタック部30に搬送され、複数枚を一括して発売する際はこの一時スタック部で集積される。一時スタック部に集積された券は一括して排出口5に排出される。
【0022】
第1装填部21、第1繰出し部23、第1繰出し搬送路25は第1駆動モータ43で駆動され、第2装填部22、第2繰出し部24、第2繰出し搬送路26は第2駆動モータ44で駆動される。第1の駆動系と第2の駆動系とは独立している。また、共通搬送路27から、回収部31、排出口5は共通部駆動モータ45で駆動される。これらの発券装置内の各部位は発券装置制御部32により制御される。
【0023】
ロール紙の搬送路には、多数のセンサが配置されている。センサ35、36は夫々のロール紙の装填とニアエンドを検知し、センサ37,38は夫々のロール紙の分離・繰出しを検知し、センサ39,40は夫々のロール紙の退避を検知し、センサ41、42は夫々のロール紙の残量を検知するセンサである。
【0024】
図2の配置図および図3のフローチャートを参照して発券動作の一例について説明する。
以下の動作説明では、2つあるロール紙の装填部21,22のうち、第1装填部21に装填されている第1ロール紙33を現在発券用として使用しており、第2装填部22に第2ロール紙34を新たに装填する場合について説明する。
【0025】
第1ロール紙による発券業務を継続している最中に(56)、第2装填部に配置されているセンサ36により第2装填部の状態を監視し、第2ロール紙34が装填されたか否かを判断する(51)。第2装填部に第2ロール紙が装填されたと判断すると、第2繰出し部24にて第2ロール紙の先端を分離・繰出して、センサ38まで搬送する(52)。
このとき、端末1の扉9を開けるだけで装填部にロール紙を装填可能な配置としているため、また、第2繰出し部の搬送系は第1ロール紙を搬送している搬送系とは独立しているため、発券業務を停止することはない。
【0026】
また、第2ロール紙の分離・繰出しが失敗した場合には(53)、障害発生として係員に第2ロール紙の再セットを促す(54)。この場合も、第1ロール紙の搬送系とは独立しているため、第1ロール紙からの発券業務は継続することが可能である。この様に、第2ロール紙の分離・繰出しが完了すると、第1ロール紙と第2ロール紙の切替の準備が整ったことになる(55)。
【0027】
第2ロール紙への切替準備が整った後に、第1ロール紙がロール紙エンド(第1ロール紙がなくなった)場合は(60)、即刻ロール紙の切替を行う(64〜67)。また、第1ロール紙がエンドになっていない場合でも、ロール紙の切替を行えるタイミングか否かを判断する(62)。ロール紙の切替が行えるタイミングで第1ロール紙がニアエンド(複数枚を一括して発券する際に第1ロール紙がエンドになる残量)か、否かをS1センサ35により判断し(63)、ニアエンドの場合はロール紙の切替を行う。
【0028】
例えば、複数枚を一括して発券している最中にニアエンドになったとしてもその場合はロール紙の切替を行わずに、当該顧客の取引が終了してから次の顧客の取引を開始するまでの顧客交代中にロール紙を切替える様にする。
【0029】
ロール紙の切替では、上記の様にロール紙の残量が、終端がロール紙の紙管に巻きついている状態や、終端が繰出し搬送路25まで入り込んでいる場合など、様々な場合で行われることになる。このため、第1装填部21から第1繰出し搬送路25までは双方向に搬送可能な搬送路とする。第1ロール紙の終端は、先端を処理した場合のように、共通搬送路から回収部まで搬送するのではなく、第1装填部21内の紙管に巻き取る様に搬送する(64)。このため、処理時間は第1装填部から共通搬送路内のロール紙先端までの長さで決まり、ロール紙の残量の多少に拘わらず、ロール紙終端の処理時間(巻取り時間)は一定である。巻き取られたロール紙は、後ほど第1装填部のロール紙の交換の際に係員により抜き取られることとなる。このため、必ずしもロール紙の終端が紙管に巻きついている必要はない。
【0030】
第1ロール紙が装填部内に巻き取られると、第2ロール紙の繰出し方向への搬送が可能となる(65)。ここで、第1ロール紙の先端が第1繰出し搬送路まで退避されれば、巻取り継続中でも、第2ロール紙の共通搬送路への搬送は可能であり、これにより、さらに切替えの処理時間を短縮することが可能である。共通搬送路へ搬送された第2ロール紙は先端部分の切断・回収という先端処理を施して先端を整え(66)、第2ロール紙の使用が可能となる(67)。
【0031】
顧客交代中は、発券装置5に本体制御部7から次の発券指示が来るまでに、公営競技用自動機端末内の紙幣処理装置2、硬貨処理装置3でつり銭を渡したり、次の顧客がリーダユニット4にマークシートを投入したり、投票券を購入するための金額を投入したりして数十秒の時間がある。このため、顧客交代の処理に隠れるような形で、第1ロール紙から第2ロール紙への切替えを行うことができ、業務を中断することない迅速な切替え処理が可能となる。
【0032】
ここで、第1ロール紙から第2ロール紙への切替えについて説明してきたが、第2ロール紙を順次使用していき、残りわずかとなったところで第1ロール紙側へ切替える場合についても、同様の手順で可能であることは明白である。
【0033】
次に、図2及び図4のフローチャートを参照して第2の実施例について説明する。
第2の実施例では、本体制御部7もしくはネットワーク8により、投票券の発売締切時間を情報として所有しておく。また、センサ35よりも、残量が多い段階で検知するセンサ41を装填部内に配置する。例えばセンサ35が、残量が約20枚以下になった場合を検知するとした場合、センサ41を残量約200枚を検知する位置に配置する。
【0034】
この例では、基本的な動作は第1の実施例と同じであるが、ロール紙の切替を行うか否かの判断部分で異なるため、その部位の説明を以下に述べる。
【0035】
端的に言えば、図4のステップ70〜71が、図3とは相違する。
即ち、図4において、第2ロール紙への切替え準備が整った後に、第1ロール紙がエンドになった場合にロール紙の切替を行う点(60)は第1の実施例と同じである。客交代中で第1ロール紙がニアエンドの場合にロール紙の切替えを行う過程(62〜63)も第1の実施例と同じである。
【0036】
しかし、投票券の発売締切り直後など、装置使用上の閑散時間帯であることを、本体制御部7もしくはネットワーク8を介してホストコンピュータが投票券の発売締切時間の情報より判断し(70)、かつセンサ41による情報でニアエンドではないがロール紙の残量が残り少なく、次の混雑時にロール紙の切替が発生すると予想される場合は、ロール紙の切替を行う。閑散時間帯にロール紙の巻取り、新規ロール紙の共通搬送路への搬送、先端処理というジャム等の発生確率が高くなるロール紙切替え処理を行うことにより、ジャム発生等により顧客に迷惑をかけるリスクを軽減することが可能となる。
【0037】
次に、図2の配置図および図5のフローチャートを用いて第3の実施例について説明する。
第1および第2の実施例ではロール紙の切替え動作中に先端処理を行う。しかし、第3の実施例では閑散時間帯に先端処理が行われていない第2ロール紙がある場合(72)、第1ロール紙の繰出し搬送路への退避する(73)。そして、第2ロール紙の共通搬送路27への繰出し(74)、第2ロール紙の先端処理(75)、及び第2ロール紙の繰出し搬送路への退避し(76)、第1ロール紙の共通搬送路への繰出し(77)を行い、第2ロール紙の先端処理を完了させる。
【0038】
これによりロール紙の切替を行う場合には、先端処理(66)を行わずに切替を完了し(67)、第2ロール紙の使用を開始できる。ここで、切替え処理中に、既に第2ロール紙の先端処理が行われているか否かを判断する(78)。先に述べたように、既に先端処理が行われている場合は切替え時の先端処理は行わず、第2ロール紙を第2装填部に装填した直後などで、先端処理(75)がなされていない場合は、第1、第2の実施例と同様、ロール紙切替え時に先端処理(66)を行うこととなる。
【0039】
以上のように先端処理を予め行っておくことにより、例え、混雑時にロール紙切替えを行わざる得なくなった場合でも、先端処理によって整えられた第2ロール紙への切替えのためジャム等の異常が発生するリスクを軽減でき、かつ先端処理が不要のためロール紙の切替えにかかる時間を大幅に短縮することが可能となる。
【0040】
以上説明したように、幾つかの実施例によれば、競馬、競艇などの公営競技の投票券を発売する発券装置における投票券の発券業務を中断することなく、新規ロール紙を装填することができる。また、ロール紙切替えの際も混雑時間帯を避け、閑散時間帯にロール紙の先端処理や、ロール紙の切替を行うことにより、混雑時や複数枚を一括して発券する際に顧客を通常より待たせることがなく、ジャム等により顧客に迷惑を掛けるリスクを軽減する発券装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】一実施例による発券装置を搭載した公営競技用自動機端末の概略図、
【図2】一実施例における発券装置の概略構成図、
【図3】第1の実施例における発券処理を示すフローチャート、
【図4】第2の実施例における発券処理を示すフローチャート、
【図5】第3の実施例における発券処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0042】
1:公営競技用自動機端末、2:紙幣処理装置、3:硬貨処理装置、
4:リーダユニット、5:発券装置、6:タッチパネル、
7:本体制御部、8:ネットワーク、9:後扉、11:リーダユニットの挿入口、12:紙幣ユニットの入出金口、13:硬貨ユニットの入出金口、14:発券装置の排出口、21:第1装填部、22:第2装填部、23:第1繰出し部、24:第2繰出し部、25:第1繰出し搬送路、26:第2繰出し搬送路、
27:共通搬送路、28:印刷部、29:カット部、30:一時スタック部、31:回収部、32:発券装置制御部、33:第1ロール紙、34:第2ロール紙、35〜42:センサ、43:第1駆動モータ、44:第2駆動モータ、45:共通部駆動モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール紙を装填する複数の第1及び第2の装填部と、
該第1及び第2の装填部に装填された第1及び第2のロール紙を双方向に搬送して自動的に繰出し及び巻き戻しを行う第1及び第2のロール紙繰出し部と、
該第1及び第2の装填部から繰出された第1及び第2の媒体を搬送する共通搬送路と、
該共通搬送路と該複数の装填部を連絡し該媒体を独立して双方向に搬送可能な第1及び第2の繰出し搬送路と、
該第1又は第2の媒体に印刷を行う印刷部と、該第1又は第2の媒体を切断するカット部と、該カット部で切断された媒体を排出する排出部と、各部を制御する制御部と、を有し、
該制御部は、該第1の装填部に装填されている第1のロール紙が使用中である場合、該第2の装填部に該第2のロール紙が装填された場合、該第2の装填部に装填された該第2のロール紙を該第2のロール紙繰出し部により自動繰出しして、該第2のロール紙の先端を該第2の繰出し搬送路に搬送して待機させ、任意のタイミングで使用中の該第1のロール紙を巻き戻して、該第2の繰出し搬送路に待機中の該第2のロール紙を該共通搬送路に送り出して、新たに装填された該第2のロール紙を使用するように制御することを特徴とする発券装置。
【請求項2】
前記制御部は、該発券装置の使用上の閑散時間帯の情報に従って、閑散時間帯にロール紙の切替を行うように制御することを特徴とする請求項1の発券装置。
【請求項3】
前記制御部は、該発券装置の使用上の閑散時間帯の情報により、閑散時間帯に該第1又は第2の繰出し搬送路に待機中のロール紙の先端処理を行うように制御することを特徴とする請求項1又は請求項2の発券装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2006−268430(P2006−268430A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−85622(P2005−85622)
【出願日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】