説明

発泡体ベースのインターフェース構造の方法および装置

マスクと共に使用するためのクッション性コンポーネントは、発泡体材料から構成される。使用時に、患者と接触するように適合される患者接触面は、丸い横断面輪郭を有し、ベース面は、患者接触面の反対側にある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
出願への相互参照
本出願は、2008年9月12日に出願されたオーストラリア国仮特許出願第AU2008904769号、および2008年9月15日に出願されたオーストラリア国仮特許出願第AU2008904778号の利益を主張し、そのそれぞれを、参照により本明細書にその全体を組み込む。
【0002】
本発明は、人と1つの機器、例えば、発泡体ベースのインターフェース構造を含む呼吸装置との間のインターフェースに関する。
【背景技術】
【0003】
呼吸療法などのいくつかの分野では、治療を行うための装置は、剛性のあるコンポーネントと、患者とその剛性のあるコンポーネントの間に配置される柔軟なクッション性コンポーネントとを含む。
【0004】
呼吸装置の場合、剛性のあるコンポーネントは、鼻および/または口を受け入れるチャンバを画定するマスクフレームとすることができる。マスクフレームは、その周囲にフランジを、または他の接続手段を含むことができる。クッション性コンポーネントは、フランジまたは接続手段に接着されるか、あるいはその他の形で結合されうる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】オーストラリア国仮特許出願第AU2008904769号
【特許文献2】オーストラリア国仮特許出願第AU2008904778号
【特許文献3】PCT公開第WO2008/011682号
【特許文献4】PCT公開第WO2008/070929号
【特許文献5】PCT出願第PCT/AU2009/000262号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
クッション性コンポーネントは、何らかの形の呼吸療法において、患者の皮膚とのシールを形成することができる。例えば、ヘッドホンなどの他の装置では、シールを形成する必要はない可能性もある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様は、発泡体インターフェース構造を有するマスクアセンブリを提供することである。
【0008】
本発明の他の態様は、発泡体インターフェース構造を有するマスクアセンブリを提供することであり、その場合、発泡体の少なくとも一部(例えば、発泡体のスキンが除去された部分)は、マスクユーザの皮膚と直接接触する。
【0009】
本発明の他の態様は、発泡体インターフェース構造を有するマスクアセンブリを提供することであり、その場合、発泡体はスキンが除去され、マスクユーザの皮膚と直接接触する発泡体の気泡構造を有する。
【0010】
本発明の他の態様は、取外し可能な発泡体インターフェース構造を有するマスクアセンブリを提供することである。
【0011】
本発明の他の態様は、少なくとも2つの異なるタイプの、取り外して交換可能なインターフェース構造を有するマスクアセンブリを提供することである。
【0012】
本発明の他の態様は、より剛性のあるコンポーネントと係合するように適合された部分を有する、より柔軟性のあるインターフェース構造を含むことである。
【0013】
本発明の他の態様は、フレームおよびインターフェース構造を含む呼吸マスクアセンブリを提供することであり、その場合、インターフェース構造は、発泡体ベースのクッションコンポーネントと、フレーム部と取外し可能に係合するように適合されたクリップ部とを含む。
【0014】
本発明の他の態様は、クッション性コンポーネントに対する支持構造を提供することであり、その場合、支持構造は、一方の側でクッション性要素を支持し、他方の側で動くこと可能にする。
【0015】
本発明の他の態様は、クリップ部およびクッション性コンポーネントを含む呼吸マスクのためのクッションに関し、その場合、クッション性コンポーネントは、発泡体材料から構成され、またクリップ部は、クッション性コンポーネントより狭い。
【0016】
本発明の他の態様は、チャネルを有するフレームと、チャネル中で締り嵌めシールを行い、かつ保持するように適合されたクリップ部を含むインターフェース構造とを含む呼吸マスクアセンブリに関する。インターフェース構造は、発泡体から構成され、クリップ部よりも広い幅を有するクッションコンポーネントを含む。
【0017】
他の態様は、好ましくは、鼻橋領域に第1の横断面、唇領域に第2の横断面、頬領域に第3の横断面を有する発泡体ベースのクッション性コンポーネントである。
【0018】
他の態様は、例えば、打抜きおよび/または機械加工など、クッション性コンポーネントを製造する方法である。
【0019】
他の態様は、インターフェース構造を形成するために、クリップコンポーネントをクッション性コンポーネントへとインサート成形する方法である。
【0020】
他の態様は、マスクと共に使用するためのクッション性コンポーネントであり、クッション性コンポーネントは発泡材料から構成される。使用時に、患者と接触するように適合された患者接触面は、丸い横断面輪郭(rounded cross sectional profile)を有することができ、またベース面は、患者接触面の反対側にある。
【0021】
他の態様は、発泡体材料から構成されたクッション性コンポーネントを含むマスクで使用するための取外し可能なインターフェース構造であり、使用時に、患者と接触するように適合された患者接触面は、丸い横断面輪郭を有し、また患者接触面の反対側にあるベース面は、クリップ部に結合され、さらにクリップ部はマスクのフレームに対して取外し可能に結合されるように適合される。
【0022】
他の態様は、取外し可能なインターフェース構造およびフレームを含むマスクであり、インターフェース構造は、クリップ部と、発泡材料から構成されるクッション性コンポーネントであって、使用時に患者と接触するように適合され、丸い横断面輪郭を有する患者接触面、およびクリップ部に結合される患者接触面の反対側にあるベース面を有するクッション性コンポーネントとを含み、クリップ部は、マスクのフレームに取外し可能に結合されるように適合される。
【0023】
他の態様は、フレームおよびインターフェース構造を含むマスクであり、インターフェース構造は、クッション性コンポーネントに結合されたクリップ部を含み、またフレームは、クリップ部よりも剛性があり、またクリップ部は、クッション性部分よりも剛性がある。
【0024】
他の態様は、マスクと共に使用するためのクッション性コンポーネントであり、クッション性コンポーネントの横断面の少なくとも一部は、マスクの中心に向いている側面により画定される内側面と、マスクの中心から離れる方向を向いている側面により画定される外側面と、フレームもしくはクリップ部に向いているベース側面とを含み、外側面の長さが内側面よりも大きい。
【0025】
他の態様は、クッション性コンポーネントに結合されるクリップ部を含むマスクのためのインターフェース構造であり、クリップ部の上面は、クッション性コンポーネントのべース面に結合され、また上面の少なくとも一部には、クッション性コンポーネントに力が加えられたとき、クッション性コンポーネントに対してモーメント力を提供するように角度が付けられている。
【0026】
他の態様は、クッション性コンポーネントに結合されるクリップ部を含むマスクに対するインターフェース構造であり、クリップ部の上面はクッション性コンポーネントのベース面に結合され、またクリップ部の横断面幅は、クッション性コンポーネントの横断面幅未満である。
【0027】
他の態様は、マスクと共に使用するためのクッション性コンポーネントであり、クッション性コンポーネントの横断面の少なくとも一部は、マスクの中心を向いている側面により画定される内側面と、マスクの中心から離れる方向を向いている側面により画定される外側面と、フレームもしくはクリップ部を向いているベース側面とを含み、外側面は、少なくとも上側部分および下側部分をさらに含み、上側部分は、下側部分と比較して小さい角度で配置される。
【0028】
他の態様は、インターフェース構造と取外し可能に接続されたフレームを含む鼻マスクであり、インターフェース構造は、発泡材料から構成されたクッション性コンポーネントを含み、またインターフェース構造の高さは、患者の顔の上唇領域に接触するように適合された領域に関して低減される。
【0029】
本技術の一態様は、フレーム、発泡体クッション、および下部構造(substructure)を含む呼吸マスクに関する。マスクは、鼻を受け入れる空洞を含む。クッションは、少なくとも2つの側面を含む。すなわち、少なくとも部分的に空洞に向いている壁でありうる内側の側壁と、外側の側壁である。発泡体クッションは、柔軟であり、かつ適応性がある。下部構造は、より剛性のある材料から構成される。発泡体クッションは、患者の顔の少なくとも1つの領域とシールを形成するように適合される。使用時に、発泡体クッションは、下部構造により支持される。下部構造の接続面が画定される。発泡体クッションの患者側が画定される。クッションの非患者側(non-patient side)が画定される。使用時に、クッションの非患者側は、下部構造の接続面に隣接して配置される。一形態では、発泡体クッションは、下部構造に接着される。他の形態では、発泡体クッションは、下部構造と共にインサート成形される。顔の第1の領域は、患者の口角として画定される。顔の第2の領域は、下顎領域として画定される、または代替的には、患者の顔の唇領域として画定される。クッションの内側領域は、使用時に患者の鼻が挿入される領域または空洞として画定される。
【0030】
一形態では、使用時に第1の領域に隣接する接続面の一部は、使用時に第1の領域にあるクッションの内側領域への内側方向に、発泡体クッションの対応する部分を導くように構成される。クッションの横断面は半径方向軸を規定し、また長手方向軸は、前記半径方向軸に対して直角である。好ましくは、発泡体クッションの少なくとも一部は、患者の顔により圧力がクッションに加えられたとき、前記長手方向軸の周りでマスクの中心方向に回転するように適合され、前記クッションの外側の側壁の少なくとも一部が、患者の顔に対してシールを形成するように適合される。
【0031】
その場合、クッションの部分は、マスクの中心方向内側に回転する、または回る。内側に回る、または回転する機能は、空気圧がマスクの空洞に加えられたとき、シールが「吹き出す(blowing out)」可能性を阻止する、または制限することができる。「吹き出す」とは、空気圧により加えられた圧力が、顔とのシール関係からクッションを持ち上げるため、クッションと患者の顔との間のシールが破壊されることにより定義される。
【0032】
一形態では、使用時に第2の領域に隣接する接続面の一部が、使用時に第2の領域におけるクッションの内側領域から離れる外側方向に発泡体を導くように構成される。クッションの横断面は、半径方向軸を規定し、また長手方向軸は、前記半径方向軸に対して直角である。好ましくは、発泡体クッションの少なくとも一部は、患者の顔により圧力がクッションに加えられたとき、前記長手方向軸周りで、マスクの中心から離れる方向に回転するように適合され、その場合、前記クッションの外側の側壁の少なくとも一部は、患者の顔に対してシールを形成するように適合される。
【0033】
クッションのさらなる部分が、患者の下顎に近接するものとして規定される位置において、マスクの中心に対して内側または外側に回転できることが好ましい。内側および外側に回転または回ることができるクッションの領域または部分では、この回転により、シールが、様々な寸法の下顎に適応することが可能になり、かつ/またはマスクと患者の顔の間に形成されるシールを普通であれば破壊する可能性のある、適度な量の口またはあごの動きに適応することが可能になる。
【0034】
本技術の他の態様は、呼吸マスクのための発泡体クッションであり、クッションは、使用時に患者の顔に隣接するように配置される顔接触部分を含む。
【0035】
顔接触部分の少なくともいくつかの領域では、クッションの横断面が、広い横断面から、顔の近くのより狭い横断面へとテーパが付けられることが好ましい。テーパが付けられた部分は、クッションの内側に隣接する内側面と外側面とを画定する。内側面および外側面は隣接することができるが、他の形態では、隣接しないこともありうる。内側面および外側面は、互いに対して鋭角に配置することができる。一形態では、横断面において、外側面は、クッションのいくつかの領域で、好ましくは鼻橋領域で、または頬領域で、あるいはより好ましくはその両方において、内側面よりも長い。一形態では、内側面および外側面は、下顎領域で同じ長さを有する。一形態では、唇領域で、内側面は、横断面で外側面よりも長い。
【0036】
一形態では、クッションは、クッションの下顎領域において、顔の外側面上でシールを少なくとも部分的に形成するように構成される。我々は、テーパを付けたシール部分が、シールを改良できることを見出している。
【0037】
他の態様は、上記で述べた発泡体クッション性要素を製造する方法を対象とする。
【0038】
本発明の他の態様、特徴、および利点は、以下の詳細な説明を、本開示の一部であり、かつ本発明の原理を例として示している添付の図面と併せて読めば明らかになろう。
【0039】
添付の図面は、本発明の様々な実施形態を理解し易くする。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施形態による発泡体インターフェース構造を含むマスクアセンブリの側面図である。
【図2】本発明の実施形態による、締り嵌めにより保持されたマスクフレームの一部のチャネル、およびインターフェース構造のクリップ部の概略図である。
【図3a】本発明の実施形態によるインターフェース構造のマスクフレームとクリップ部との間の一連のリブ係合による嵌め合い構成を示す図である。
【図3b】本発明の実施形態によるインターフェース構造のマスクフレームとクリップ部との間の一連のリブ係合による嵌め合い構成を示す図である。
【図3c】本発明の実施形態によるインターフェース構造のマスクフレームとクリップ部との間の一連のリブ係合による嵌め合い構成を示す図である。
【図4a】本発明の実施形態によるインターフェース構造の患者接触側面を示す図である。
【図4b】図4aのインターフェース構造の底面図である。
【図4c】図4aのインターフェース構造の上面図である。
【図4d】図4aのインターフェース構造の側面図である。
【図4e】図4aのインターフェース構造のフレーム接触側面を示す図である。
【図4f】図4aのインターフェース構造の患者接触側面の等角図である。
【図4g】図4aのインターフェース構造のフレーム接触側面の等角図である。
【図5a】本発明の実施形態による、クリップ部がフレームと係合するためのスロットを含む、打抜きされたインターフェース構造を示す平面図である。
【図5b】図5aに示したインターフェース構造の等角図である。
【図5c】マスクフレームを備える図5aに示したインターフェース構造の組立図である。
【図6a】発泡体クッションを備える従来技術の鼻マスクからの横断面図である。
【図6b】図6aのマスクの鼻橋領域における細部を示す図である。
【図7a】図4eに示したインターフェース構造のフレーム側からの正面の細部を示す図である。
【図7b】図7aの線7b−7bに沿った横断面図である。
【図7c】使用時における図7aおよび図7bのインターフェース構造を示す横断面図である。
【図8】本発明の実施形態による図7aおよび7bのインターフェース構造とフレームとの組立てを示す横断面図である。
【図9a】本発明の実施形態による発泡体ベースのインターフェース構造の様々な図である。
【図9b】本発明の実施形態による発泡体ベースのインターフェース構造の様々な図である。
【図9c】本発明の実施形態による発泡体ベースのインターフェース構造の様々な図である。
【図9d】本発明の実施形態による発泡体ベースのインターフェース構造の様々な図である。
【図10a】本発明の他の実施形態による発泡体ベースのインターフェース構造の様々な図である。
【図10b】本発明の他の実施形態による発泡体ベースのインターフェース構造の様々な図である。
【図10c】本発明の他の実施形態による発泡体ベースのインターフェース構造の様々な図である。
【図11a】本発明の他の実施形態による発泡体ベースのインターフェース構造の様々な図である。
【図11b】本発明の他の実施形態による発泡体ベースのインターフェース構造の様々な図である。
【図11c】本発明の他の実施形態による発泡体ベースのインターフェース構造の様々な図である。
【図12a】本発明の他の実施形態による発泡体ベースのインターフェース構造の様々な図である。
【図12b】本発明の他の実施形態による発泡体ベースのインターフェース構造の様々な図である。
【図12c】本発明の他の実施形態による発泡体ベースのインターフェース構造の様々な図である。
【図12d】本発明の他の実施形態による発泡体ベースのインターフェース構造の様々な図である。
【図12e】本発明の他の実施形態による発泡体ベースのインターフェース構造の様々な図である。
【図12f】本発明の他の実施形態による発泡体ベースのインターフェース構造の様々な図である。
【図13】本発明の実施形態によるクリップ部の斜視図である。
【図14a】本発明の実施形態による発泡体ベースのインターフェース構造の様々な図である。
【図14b】本発明の実施形態による発泡体ベースのインターフェース構造の様々な図である。
【図14c】本発明の実施形態による発泡体ベースのインターフェース構造の様々な図である。
【図14d】本発明の実施形態による発泡体ベースのインターフェース構造の様々な図である。
【図14e】本発明の実施形態による発泡体ベースのインターフェース構造の様々な図である。
【図14f】本発明の実施形態による発泡体ベースのインターフェース構造の様々な図である。
【図15a】図14aから図14fで示すインターフェース構造のクッション/フレーム用コンポーネントの様々な図である。
【図15b】図14aから図14fで示すインターフェース構造のクッション/フレーム用コンポーネントの様々な図である。
【図15c】図14aから図14fで示すインターフェース構造のクッション/フレーム用コンポーネントの様々な図である。
【図15d】図14aから図14fで示すインターフェース構造のクッション/フレーム用コンポーネントの様々な図である。
【図15e】図14aから図14fで示すインターフェース構造のクッション/フレーム用コンポーネントの様々な図である。
【図16a】図14aから図14fで示すインターフェース構造のクッション性コンポーネントの様々な図である。
【図16b】図14aから図14fで示すインターフェース構造のクッション性コンポーネントの様々な図である。
【図16c】図14aから図14fで示すインターフェース構造のクッション性コンポーネントの様々な図である。
【図16d】図14aから図14fで示すインターフェース構造のクッション性コンポーネントの様々な図である。
【図16e】図14aから図14fで示すインターフェース構造のクッション性コンポーネントの様々な図である。
【図16f】図14aから図14fで示すインターフェース構造のクッション性コンポーネントの様々な図である。
【図16g】図14aから図14fで示すインターフェース構造のクッション性コンポーネントの様々な図である。
【図16h】図14aから図14fで示すインターフェース構造のクッション性コンポーネントの様々な図である。
【図16i】図14aから図14fで示すインターフェース構造のクッション性コンポーネントの様々な図である。
【図17a】本発明の実施形態によるインターフェース構造を製造するためのツールおよび製造工程を示す図である。
【図17b】本発明の実施形態によるインターフェース構造を製造するためのツールおよび製造工程を示す図である。
【図17c】本発明の実施形態によるインターフェース構造を製造するためのツールおよび製造工程を示す図である。
【図17d】本発明の実施形態によるインターフェース構造を製造するためのツールおよび製造工程を示す図である。
【図17e】本発明の実施形態によるインターフェース構造を製造するためのツールおよび製造工程を示す図である。
【図17f】本発明の実施形態によるインターフェース構造を製造するためのツールおよび製造工程を示す図である。
【図17g】本発明の実施形態によるインターフェース構造を製造するためのツールおよび製造工程を示す図である。
【図17h】本発明の実施形態によるインターフェース構造を製造するためのツールおよび製造工程を示す図である。
【図18a】本発明の実施形態によるクリップ部を成形するためのツールの様々な図である。
【図18b】本発明の実施形態によるクリップ部を成形するためのツールの様々な図である。
【図18c】本発明の実施形態によるクリップ部を成形するためのツールの様々な図である。
【図19】フルフェースのクッション性コンポーネントのさらなる実施形態の正面図である。
【図20】図19で示す実施形態の様々な断面図である。
【図21】図19で示す実施形態の様々な断面図である。
【図22】図19で示す実施形態の様々な断面図である。
【図23】図19で示す実施形態の様々な断面図である。
【図24】図19で示す実施形態の様々な断面図である。
【図25】図19で示す実施形態の様々な断面図である。
【図26】クッション性コンポーネントおよびクリップ部を含むフルフェースマスクで使用するインターフェース構造を示すさらなる実施形態の正面図である。
【図27】図26で示す実施形態の様々な横断面図を示す。
【図28】図26で示す実施形態の様々な横断面図を示す。
【図29】図26で示す実施形態の様々な横断面図を示す。クッションとクリップ部の間の接続の水平面を規定する。
【図30】図26で示す実施形態の様々な横断面図を示す。接続面が水平に対して角度が付けられている。インターフェース部の外側から内側へと動いた場合、接続面は下向きの角度である。
【図31】図26で示す実施形態の様々な横断面図を示す。接続面が水平に対して角度が付けられている。
【図32】図26で示す実施形態の様々な横断面図を示す。接続面が水平に対して角度が付けられている。インターフェース部の外側から内側へと動いた場合、接続面は上向きの角度である。
【図33】クッション性コンポーネントおよびクリップ部を含むフルフェースのインターフェース構造の斜視図である。
【図34】図33で示す実施形態の側面図である。
【図35】図33で示す実施形態の上面図である。
【図36】図33で示す実施形態の底面図である。
【図37】図33で示す実施形態の背面図である。
【図38】図33で示す実施形態の正面図である。
【図39】鼻マスクで使用するためのインターフェース構造のさらなる実施形態の正面図である。
【図40】図39で示す実施形態の上面図である。
【図41】図39で示す実施形態の底面図である。
【図42】図39で示す実施形態の側面図である。
【図43】図39で示す実施形態の背面図である。
【図44】鼻マスクで使用するためのインターフェース構造のさらなる実施形態の正面図である。
【図45】図44で示す実施形態の様々な横断面図である。
【図46】図44で示す実施形態の様々な横断面図である。
【図47】図44で示す実施形態の様々な横断面図である。
【図48】本発明の実施形態によるクッションコンポーネントのための例示的な材料特性を示す図表である。
【図49】本発明の実施形態によるクリップ部の例示的な材料特性を示す図表である。
【図50−1】本発明の実施形態によるクリップ部をフレームに取り付けるための代替の機構を示す図である。
【図50−2】本発明の実施形態によるクリップ部をフレームに取り付けるための代替の機構を示す図である。
【図51−1】本発明の実施形態によるクリップ部をフレームに取り付けるための代替の機構を示す図である。
【図51−2】本発明の実施形態によるクリップ部をフレームに取り付けるための代替の機構を示す図である。
【図52−1】本発明の実施形態によるクリップ部をフレームに取り付けるための代替の機構を示す図である。
【図52−2】本発明の実施形態によるクリップ部をフレームに取り付けるための代替の機構を示す図である。
【図53−1】本発明の実施形態によるクリップ部をフレームに取り付けるための代替の機構を示す図である。
【図53−2】本発明の実施形態によるクリップ部をフレームに取り付けるための代替の機構を示す図である。
【図54−1】本発明の実施形態によるクリップ部をフレームに取り付けるための代替の機構を示す図である。
【図54−2】本発明の実施形態によるクリップ部をフレームに取り付けるための代替の機構を示す図である。
【図55−1】本発明の実施形態によるクリップ部をフレームに取り付けるための代替の機構を示す図である。
【図55−2】本発明の実施形態によるクリップ部をフレームに取り付けるための代替の機構を示す図である。
【図56−1】本発明の実施形態によるクリップ部をフレームに取り付けるための代替の機構を示す図である。
【図56−2】本発明の実施形態によるクリップ部をフレームに取り付けるための代替の機構を示す図である。
【図57−1】本発明の実施形態によるクリップ部をフレームに取り付けるための代替の機構を示す図である。
【図57−2】本発明の実施形態によるクリップ部をフレームに取り付けるための代替の機構を示す図である。
【図58】本発明の実施形態によるクッション性コンポーネントの回転作用を示す図である。
【図59】本発明の実施形態によるクッション性コンポーネントの回転作用を示す図である。
【図60−1】本発明の実施形態による通気性を試験するための様々なパラメータおよび装置を示す図である。
【図60−2】本発明の実施形態による通気性を試験するための様々なパラメータおよび装置を示す図である。
【図60−3】本発明の実施形態による通気性を試験するための様々なパラメータおよび装置を示す図である。
【図60−4】本発明の実施形態による通気性を試験するための様々なパラメータおよび装置を示す図である。
【図60−5】本発明の実施形態による通気性を試験するための様々なパラメータおよび装置を示す図である。
【図60−6】本発明の実施形態による通気性を試験するための様々なパラメータおよび装置を示す図である。
【図60−7】本発明の実施形態による通気性を試験するための様々なパラメータおよび装置を示す図である。
【図60−8】本発明の実施形態による通気性を試験するための様々なパラメータおよび装置を示す図である。
【図61】本発明の実施形態による硬度を試験するための装置を示す図である。
【図62−1】本発明の実施形態による引張強度を試験するための様々なパラメータおよび装置を示す図である。
【図62−2】本発明の実施形態による引張強度を試験するための様々なパラメータおよび装置を示す図である。
【図63−1】本発明の実施形態による引裂き抵抗を試験するための様々なパラメータおよび装置を示す図である。
【図63−2】本発明の実施形態による引裂き抵抗を試験するための様々なパラメータおよび装置を示す図である。
【図63−3】本発明の実施形態による引裂き抵抗を試験するための様々なパラメータおよび装置を示す図である。
【図63−4】本発明の実施形態による引裂き抵抗を試験するための様々なパラメータおよび装置を示す図である。
【図64】本発明の実施形態による全体的なマスクの流れを試験するための装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下の説明は、共通の特性および機能を共用することのできるいくつかの実施形態に関して提供される。任意の1つの実施形態の1つまたは複数の機能は、他の実施形態の1つまたは複数の機能との組合せが可能であることを理解されたい。さらに、実施形態のいずれかにおける任意の単一の機能、または機能の組合せは、さらなる実施形態を構成することができる。
【0042】
本明細書では、用語「含む/備える(comprising)」は、その「オープン」な意味で、すなわち「含む」の意味であり、したがって、その「閉じた」意味、すなわち、「のみから構成される」意味に限定されないことを理解されたい。その対応する意味は、記載された対応する用語「comprise」、「comprised」、および「comprises」にも属するものとする。
【0043】
用語「空気」は、呼吸可能な気体、例えば、補充的な酸素を有する空気を含むものと解釈される。
【0044】
用語「シール」は、マスクの加圧された内部と大気状態との間の空気の流れを、治療を行うために気道中の治療圧力を維持するのに十分なレベルまで低下させることを意味するものと解釈される。したがって、いくつかの場合では、気密シールとすることができるが、他の場合には、わずかな漏れが生じてもよい。
【0045】
1.導入
患者の気道の入口に空気または呼吸可能な気体の供給を行うことを容易にするために使用されるマスクアセンブリは、通常、概して柔軟であり、適応性のあるインターフェース構造を含み、その少なくとも一部は、患者の顔および安定化構造と接触状態にあり、その安定化構造は、インターフェース構造を患者に対して適切な位置に配置しかつ保持する。マスクアセンブリは、通常、様々なコンポーネントを接続できる、またはその周囲に配置できる何らかの形の固定点を含む。本明細書では、この固定点は、フレームと呼ばれることになる。
【0046】
例として、マスクアセンブリの安定化構造は、「ヘッドギア」と呼ぶことができ、ヘッドギアとインターフェース構造は共に、フレームに接続することができる。マスクのいくつかの形態では、様々なコンポーネント間の境界線は不鮮明なものとなる。例えば、フレームとヘッドギアの諸態様を組み合わせることもできる。
【0047】
インターフェース構造は、2つ以上の機能を行うことができる。すなわち、(i)クッション性コンポーネントにより行われる緩衝機能、および(ii)クッション/フレーム用コンポーネント(cushion-to-frame component)すなわちクリップ部により行われる相互接続機能である。概して、本明細書では、「クリップ」または「クリップ部」という用語は、クッション性コンポーネントをマスクのフレームに固定するための前述のクリップ部、すなわちクッション/フレーム用コンポーネントを記述することができる。
【0048】
2つの別個の要素からインターフェース構造を形成することは、その異なる役割に適した異なる密度または通気性など、異なる特性をそれぞれが有することを可能にするが、それを以下のセクションでより詳細に述べるものとする。さらに異なる材料の異なる特性は、他のコンポーネントに影響を与えるように作用することができる。例えば、より剛性のあるクリップ、すなわちクッション/フレーム部は、より柔軟なクッション性コンポーネントに対する支持構造として働くことができる。
【0049】
しかし、他の実施形態では、インターフェース構造は、インターフェース構造の異なる領域において異なる特性を有する単一のコンポーネントから構成することもできる。さらに、インターフェース構造は、2を超えるコンポーネントから形成することもできる。
【0050】
インターフェース構造は、鼻および口の両方に(「鼻&口」または「フルフェース」マスク)、または鼻だけに(「鼻(nose)または鼻(nasal)マスク」)、または口だけに(「口」マスク)、空気または呼吸可能な気体を与えるように構成され、かつ配置することができる。
【0051】
「より剛性がある」という記述は、可撓性が少ない、かつ/またはより堅いことを意味するものと理解することができる。
【0052】
2.クッションコンポーネント
2.1材料
一形態では、クッション性コンポーネントは、スキンが除去された低密度の通気性のある発泡体から作ることができる。好ましい実施形態では、クッションコンポーネントは、弾性の低い、粘弾性のポリウレタン発泡体から構成される。クッション性コンポーネント材料は、自由成長のスラブ材(slabstock)発泡工程から製作することができる。他の実施形態では、材料は、成形などの他の工程、または軟質および多孔性の材料を作成するために使用される他の知られた工程により製作することができる。1つまたは複数の製作ステップ(二次加工(conversion)技法として知られる)を次いで材料に適用して、クッションコンポーネントの幾何形状を部分的に、または完全に形成することができる。これらの二次加工技法は、本明細書で述べられ、また本明細書で参照される他の関連する明細書で述べられている。このような発泡体材料および二次加工技法は、2008年1月31日に公開されたPCT公開第WO2008/011682号、および2008年6月19日に公開されたPCT公開第WO2008/070929号に開示されており、そのそれぞれを、参照により本明細書にその全体を組み込む。一形態では、クッション性コンポーネントは、打抜きなどの知られた方法により全体が、または一部が形成されうる。打抜きは、2009年3月4日に出願されたPCT出願第PCT/AU2009/000262号に開示される。他の形態では、クッション性コンポーネントは、AU2008904769およびAU2008904778で開示されたものなど他の方法を用いることによりその全体、または一部を形成することができる。
【0053】
大部分の発泡体材料作成技法は、表面における材料密度が、材料のバルク(内部)の特性の密度よりも大きくなるように、実質的にスキンで覆われた材料を有する材料を作成する。切断を含む発泡体の二次加工工程など、特定の製作技法を使用することにより、多孔性材料のバルクの特性がクッション性コンポーネントの表面に出るように、スキンを除去したクッション性コンポーネントを作成することが可能となり、マスクアセンブリの設計、製作、および性能に対していくつかの利点を提供する。
【0054】
スキンが除去されたクッションコンポーネントは、改良されたシール、快適さ、および適合範囲の性能と、シリコーン膜を必要としないのに十分なシール特性と、例えば、呼吸可能性のための有孔性、快適な感触のための細かい気泡構造など、スキンが除去された材料のバルク特性の利用を可能にするスキンが除去されたマスクアセンブリとを提供する。
【0055】
2.2形状
インターフェース構造は、関連する気道への入口を囲み、かつそれに対する相補的な点の軌跡により、部分的に画定される3次元形状を有するように構成され、かつ配置されることが好ましい。さらに、インターフェース構造は、ユーザの顔に適合し、かつ適応するように適切に形成されることにより有効性と快適性を提供して、圧縮タイプのシールを形成するように、その周辺周りの様々な点において選択された横断面を有する。他の構成では、平坦なタイプのシールが形成される。
【0056】
インターフェース構造の形状は、クッション性コンポーネントが、患者の顔に対する良好な嵌合とシールを提供できるように適合されうる。
【0057】
一実施形態では、クッションの幾何形状は、少なくとも部分的に、取り付けられるフレームの幾何形状により決定されうる。例えば、小寸法のクッションの全体形状は、大寸法のクッションの全体形状とは異なるはずであり、それは、小寸法のフレームと大寸法のフレームとは異なる、例えば、小さい方はより頑丈であるか、または幅広くすることができるが、大きい方はより細長く薄くすることができるからである。
【0058】
2.2.1フルフェースマスク
図16gから16iは、クッション性コンポーネント932(横断面の元であり、図16fで示されている)の一実施形態による様々な横断面図を示している。図19は、図20〜25の対応する横断面を有する本発明の代替の実施形態を示す。
【0059】
図33〜38は、インターフェース構造のさらなる好ましい実施形態を示しており、インターフェース構造は、共に成形された、またはその他の形で取り付けられたクッション性コンポーネントおよびクリップ部を含む。
【0060】
本明細書で示されるフルフェースマスクは、幅が(ベース面の最も外側の縁部から測定して)約105〜110mm、かつ長さが120〜150mmの間であるクッション性コンポーネントを有することができることが好ましい。
【0061】
鼻橋領域
図16gで示すように、鼻橋領域NBにおける横断面は、概して三角形である。鼻橋領域NBにおける横断面はまた、概して長方形、楕円形、八角形など、他の適正な形状とすることができる。さらに、鼻橋領域における横断面が、概して、丸いまたは湾曲させたコーナを有する形状を含むことも可能である。鼻橋領域における横断面はまた、不規則な形状とすることもできる。図20は、鼻橋領域に対する代替の横断面を示す。
【0062】
横断面の頂点2010において半径r1が存在しており、それは、鼻橋領域NBにおける比較的小さいまたは鋭角になる半径とすることができる。例えば、半径r1は、1から4mmの間とすることができる。半径r1であるこの比較的小さいまたは鋭角となる半径は、クッション性コンポーネントが、使用時に圧縮され、かつ空気圧で膨張したとき特に、クッション性コンポーネントを、患者の目から離れるように保つ利点を提供する。半径r1である比較的小さいまたは鋭角となる半径はまた、マスクの感触がより快適に、かつ目障りにならぬようにするために、患者の皮膚とマスクの接触を最小限にすることを可能にする。
【0063】
図20で最もよく示されるように、概して三角形の横断面の頂点2010を、歪ませる、またはオフセットすることができる。概して三角形の横断面の頂点、またはコーナは、患者との良好な嵌合を、および/または良好なシールを促進するために丸くすることができる。このオフセットは、図20で示されており、その場合、頂点2010および中心線2015は、距離2020だけ離れている。距離2020は、患者の鼻に近い位置で約1〜2mmであることが好ましい。患者の下唇を覆うように適合された部分の周りのクッション性コンポーネントにおける同等のオフセットは、8mmであることが好ましい。患者の頬を覆うように適合された部分の周りのクッション性コンポーネントにおける同等のオフセットは、1.25mmであることが好ましい。図20は、クッション性コンポーネントの内側縁部の方向へのオフセットを示している。代替的には、頂点を歪ませることができるが、あるいはクッション性コンポーネントの外側縁部を越えることもできる。
【0064】
さらに、クッション性部分の概して三角形の横断面はまた、3つの側面を有するものとしてさらに規定することができる。すなわち、マスクの中心へと向いている内側面と、マスクの中心から離れる方向を向いている外側面と、少なくとも部分的に、クリップ部に結合されるように適合されうるベース面とである。
【0065】
クッション性部分の表面の外側面は、概して、内側面よりも長くなるように適合される。こうすることにより、クッション性コンポーネントが、実際上、内側方向に回転し、曲がり、または動くことが可能になる。回転運動は、患者の皮膚とクッション性コンポーネントの間で形成されたシール面を拡大させる。クッション性コンポーネントが押下されると、患者の皮膚に対する接触領域が、頂点である最小の接触点から、クッション性コンポーネントの外側面または側面に沿って少なくとも部分的に延びるまで長くなる。
【0066】
例えば、ユーザの顔に接触する三角形の頂点(図58)は、頂点が、クッションコンポーネントの内側部分の方向にある場合、クッションコンポーネントが内側方向に回転し、かつヒンジ点939に関してクリップ部934周りで回転するように、クッション性コンポーネント932を撓ませる、または回転させることができる。CPAP装置からの空気圧AP(図59)は、空気圧が、クッションコンポーネントを患者の顔上でシール係合させるように、クッション性コンポーネント932の回転したセクションの背面に作用する。
【0067】
マスクが顔の上に押し付けられたとき、回転作用、または回転モーメント力がまた、増加し、あるいはクッション性部分に取り付けられたクリップ部の位置決めまたは形状を支援することができる。クリップ部3234は、クッション性コンポーネントの横断面のベース面に結合できることが好ましい。クリップは、クッション性コンポーネントの外側面に近接して取り付けられ、クッション性コンポーネントの内側面に対してほとんど支持しないか、または全く支持しないことがより好ましい。クリップ部は、クッション性コンポーネントの内側面を概して支持しなくてもよいことが好ましい。
【0068】
クリップ部は、その断面で見たとき段付きの外形を含むことが好ましい。図27〜32では、好ましいクリップ部が、クッション性部分に結合される。段付きの外形は、シールを提供するために、フレーム中の対応する溝、スロット、または凹部と嵌合するように適合される。この実施形態では、段の形成は、患者に使用し易くするために、クッション性コンポーネントの外側面の方向に向けられている。
【0069】
好ましくは、クリップ部は、上側面でクッション性コンポーネントに結合される。クリップ部の上側面は、クッション性コンポーネントのシールと、快適さと、かつ/またはクッション性コンポーネントの前述の回転作用とを支援するように形成することができる。図30〜31では、クリップ部の上側面は、クリップ部の短い内側面に対してクリップ部の外側面を長くすることにより、マスクの中心方向に角度が付けられている。クリップ部の上面のこの角度付けは、実際上、クッション性コンポーネントの回転を助けるまたは支援するように適合される。さらに図26〜32で示す実施形態では、クリップ部の角度付けられた上側面は、マスクの下側コーナにも含まれている。例えば、図30および31で示すように、クリップ部の上面は、下側の頬および唇領域における回転およびシールを高めるように角度が付けられている(例えば、a1およびa2は約0〜20°の間)。図32で示すように、下顎領域の上面の角度(例えば、a3は約0〜20°の間)は、例えば、製造可能であるように、下側の頬および唇領域(例えば、下唇領域)におけるものとは反対に方向付けられる(図30および31)。
【0070】
患者の鼻橋と係合するように適合された上側コーナでは、クリップ部の上面は平坦であり、マスクの中心方向に角度付けされていないことが好ましい。これは、概して、鼻の周りの領域は、患者の頬の周囲またはその付近の領域と比較して比較的長い鼻の側面に対するシール面積ほど、多くの「回転」を必要としないからである。この特徴は、図27および28で示されている。
【0071】
好ましくは、鼻橋領域はまた、ベース面に対する変更を含み、その場合、ベース面は、縮小または短くされており、それにより、鼻橋で内側に回転する発泡体材料の容積を低減する。
【0072】
図32は、インターフェース構造を示しており、クリップ面の上面には、マスクの中心に対して外方向に角度が付けられている。こうすることにより、上面のこの外方向に設けられた角度を含む所定の領域で「回転(roll in)」作用が低減される。概して、上面の外方向に設けられた角度は、下唇周り、または上唇周り(鼻マスク構成で)など、少ない「回転」を必要とする領域に適している。「回転」を調整するための他の方法は、クリップ部に対するクッション性コンポーネントの張出し量を変えることによる。
【0073】
図16fで示すように、クッションの内側頂点2050は、3から10mm(最も好ましくは3〜5mm)の間の曲率半径を有する。これは、クッションの内側頂点2050が曲率半径を有する図19と同様である。この半径の寸法は、耐久性に対して、より具体的にはこの領域の引裂き強度に影響する可能性がある。
【0074】
図16gおよび20で示すように、内側縁部2090は、クッション性コンポーネントのベースから角度2100を有することができる。角度2100は、患者と接触できるクッション性コンポーネントの量に影響を与える可能性がある。例えば、図16fで示す角度2100を、図20で示す角度2100よりも大きくすることができ、したがって、図16fにおけるクッション性コンポーネントの多くが、図20のものよりも患者の顔に接触することができる。角度2100は、約90〜95度であることが好ましい。ベース面と交わる外側面または縁部の角度は、78〜83の間であることが好ましい。外側面がベース面と交わる角度は、概して、内側面とベース面の間で形成される角度未満であることが好ましい。
【0075】
鼻橋領域の最も好ましい最大幅(ベース面に沿って測定される)は22mmであり、また鼻橋位置におけるクッション性コンポーネントの最も好ましい最大高さは約24mmである。
【0076】
下唇領域
図16gで示すように、下唇領域BLにおける横断面は、概して台形にできることが好ましい。下唇領域BLにおける横断面はまた、概して長方形、楕円形、八角形など、他の適正な形状とすることもできる。さらに、下唇領域における横断面が、概して、丸いまたは湾曲させたコーナを有する形状を含むことも可能である。下唇領域における横断面はまた、不規則な形状とすることもできる。図25は、下唇領域に対するこの特徴を横断面で示している。
【0077】
好ましくは、図25で示す実施形態では、頂点950は、マスクの中心方向に歪んでおり、その領域におけるクッション性コンポーネントの外側面または面は、患者の下唇領域と接触するように適合される。外側面は、上側部分と下側部分に分割されており、上側部分は、下側部分に対して少ない角度である。頂点950は、患者の下唇と下顎の下側末端との間に形成される裂溝(cleft)に置かれる、または係合するように適合される。上側部分は、下側の位置で患者の顔に係合するように適合され、裂溝から離れて延びる。それにより、下唇と下顎の下側末端との間の位置における患者の顔と、クッション性コンポーネントの外側面との間で増加したシール面を提供することができる。
【0078】
図16gおよび25で最もよく示すように、患者接触面940は概して平坦であり、または鼻橋半径r1と比較したとき、より大きな半径r2を有する。この構成は、快適さを助け、また良好なシールを維持できるように、シール表面の長さを増加する。
【0079】
図25では、クッションの頂点における半径r2は約5mmであることが好ましい。
【0080】
代替的に、患者接触面940は、患者の顔にまず接触し、かつ下顎のへこみに、または下唇と下顎領域の間の湾曲部にクッションを固定することのできる頂点950を有することができる。頂点950は、図16gで示された半径r2と比較したとき、比較的小さな半径r2を有することができる。半径r2は約5mmとすることができる。患者接触面940はまた、クッションを患者と係合させてシールするように、クッションを下顎に乗せるために、下顎のほぼ湾曲部に概して適合できる屈曲部または変曲部960を有することができる。この屈曲部960はまた、頂点950をクッションの中心方向内側に、かつクッションの中心から離れるように外側方向に撓ませることができ、したがって、患者の下顎または顎の動きに適応する。例えば、患者が睡眠中に自分の顎を下げる可能性があり、したがって、患者とのシールを維持するために、マスクは、患者の顎と共に動くことが可能でなくてはならない。この構成はさらに、患者の適合範囲をより大きくすることが可能である、すなわち、屈曲部960は、患者の下顎の長さと深さ、他の顔の特徴などに応じて、患者の顎上で内側方向または外側方向に撓むことができる。
【0081】
さらに、図16gおよび25で示すように、クッション性コンポーネントの内壁942は、角度2150で示すように、使用時、患者の顔に対して実質的に垂直または直角に配置される。この構成は、各寸法の範囲内で、より大きな顔に対して生ずる可能性のある問題である、使用時に圧縮されたとき、発泡体クッション性コンポーネントが、患者の下唇に触れる可能性を低減する。
【0082】
ベース面に対して測定されるクッション性コンポーネントの好ましい最大幅は、概して、下唇領域に対して約35mmである。クッション性コンポーネントの好ましい最大高さは、概して、下唇領域に対して約26mmである。
【0083】
図25では、外側面とベース面の間で形成される角度は、約80〜90度の間であり、また内側面とベース面の間で形成される角度は、約90から100度の間である。外側面がベース面と交わる角度は、概して、内側面とベース面の間で形成される角度未満であることが好ましい。
【0084】
鼻領域の側部
図16hで示すように、鼻側部SNにおける横断面は、概して三角形である。鼻側部領域SNにおける横断面はまた、概して、長方形、楕円形、八角形など他の適正な形状とすることができる。さらに、鼻側部領域における横断面は、概して、丸いまたは湾曲させたコーナを有する形状を含むことも可能である。鼻側部領域における横断面はまた、不規則な形状とすることもできる。図21および22は、鼻側部領域に対する代替の横断面を示す。
【0085】
図16hは、鼻側部領域SNにおけるクッション性コンポーネントの横断面を示している。図16gで示された鼻橋領域NBと同様に、横断面は概して三角形である。しかし、三角形の横断面は、クッション性コンポーネントの内側縁部の方向に歪み、または偏っている。この構成はシールするのを助けるが、それは、内壁944が、使用時に患者の鼻の側部に当接し、それによりシール面が増加するからである。これは、図21および22で同様に示されている。
【0086】
外側面は内側面より長いことが好ましい。外側面とベース面の間で形成される角度が、概して、内側面とベース面の間で形成される角度未満であることがさらに好ましい。
【0087】
鼻側部領域の最も好ましい最大幅(ベース面に沿って測定される)は22mmであり、また鼻側部位置におけるクッション性コンポーネントの最も好ましい最大高さは、約24mmである。
【0088】
頬領域
図16iで示すように、頬Cにおける横断面は、概して、台形または三角形である。頬領域Cにおける横断面はまた、概して、長方形、楕円形、八角形など、他の適正な形状とすることもできる。さらに、頬領域における横断面が、概して、丸いまたは湾曲させたコーナを有する形状を含むことも可能である。頬領域における横断面はまた、不規則な形状とすることができる。図23および24は、頬領域に対する代替の横断面を示す。
【0089】
図16iは、頬領域Cにおけるクッション性コンポーネントの横断面を示す。図示のように、クッション性コンポーネントが患者の頬に接触する接触面または頂点946は、図16gで示された下唇領域BLにおけるものと同様である。横断面は、概して三角形であり、また下唇領域BLの上面940と比較したとき、より小さな上面946を有することができる。この構成は、使用時に、患者の頬の周りでシールを行うことを支援し、インターフェース部分の快適さを高めるが、頬領域Cにおけるインターフェース部分のバルクを低減する。
【0090】
同様の構成が図23および24で示されている。しかし、図24で示すように、変曲部950は、内側方向に蝶番として動く、または曲がることができるように、クッションの側壁の曲率を変えている。こうすることにより、使用時に、クッションが患者の顔をシールできる能力を高めることができる。
【0091】
クッション性コンポーネントの外側面は内側面よりも長いことが好ましい。外側面とベース面の間で形成される角度が、概して、内側面とベース面の間で形成される角度未満であることがさらに好ましい。
【0092】
頬領域の最も好ましい最大幅(ベース面に沿って測定される)は23mmであり、また頬領域におけるクッション性コンポーネントの最も好ましい最大高さは約24mmである。
【0093】
さらに、クリップ部が、クッション性コンポーネントに結合される、または取り付けられたとき、クッションの頂点は、マスクの中心または中央部の方向にさらにオフセットされる。前述の実施形態では、頂点は、内側面とベース面の間で形成された点から張り出す程度にオフセットすることができる。
【0094】
2.2.2鼻マスク
図39から47は、本発明の代替の実施形態を示す。クッションコンポーネント4000は、使用時に、患者の鼻を覆うだけであり、また鼻橋、鼻側部、頬、および/または上唇に配置される鼻マスクとして使用することができるが、患者の口を覆うことはないはずである。
【0095】
好ましくは、これらの実施形態に関して示された鼻マスクのクッション性コンポーネントは、長さが70〜75mm(クッション性コンポーネントのベース面の最も外側縁部から測定したとき)であり、またクッション性コンポーネントの幅は、約75〜80mmであることが好ましい。
【0096】
鼻橋領域、鼻側部領域、および頬領域
鼻橋領域4200、鼻側部領域4300、および頬領域4400は、概して、フルフェースクッションに関して上記で述べたものと同様のものとすることができる。
【0097】
患者の鼻橋に対応するように指定された領域におけるクッション性コンポーネントの好ましい高さは、約22mmである。鼻の側部と交わるように指定された位置におけるクッション性コンポーネントの高さは、約25〜27mmである。患者の頬領域と交わるように指定された位置におけるクッション性コンポーネントの高さは、約27mmである。
【0098】
鼻側部領域におけるクッション性コンポーネントの好ましい幅は、通常約20mmである。一方、頬領域におけるクッション性コンポーネントの好ましい幅は、通常、18mmである。
【0099】
上唇領域
図39および41で示すように、クッションコンポーネント4000は、他の領域4200の高さに対して(図41で示す側面図から見たとき)低減させた高さの窪みまたは領域を有する上唇領域4100を有することができる。この特徴は、鼻孔を予期せずに閉鎖することを回避しながら、患者の様々な上唇領域に適応することができる。発泡体材料の量を全体に低減することは、患者の危険を低下させることができる。
【0100】
上唇領域におけるクッション性コンポーネントの好ましい幅は、通常、約16mmである。上唇領域におけるクッション性コンポーネントの幅は、10〜20mmとすることができる。上唇領域におけるクッション性コンポーネントの幅は、15〜20mmとすることができる。上唇領域におけるクッション性コンポーネントの幅は、12〜20mmとすることができる。上唇領域におけるクッション性コンポーネントの幅は、10〜15mmとすることができる。上唇領域におけるクッション性コンポーネントの幅は、10〜18mmとすることができる。上唇領域におけるクッション性コンポーネントの幅は、10〜14mmとすることができる。
【0101】
患者の上唇に対応するように指定された領域におけるクッション性コンポーネントの好ましい高さは、約18mmである。上唇領域におけるクッション性コンポーネントの高さは、10〜20mmとすることができる。上唇領域におけるクッション性コンポーネントの高さは、10〜25mmとすることができる。上唇領域におけるクッション性コンポーネントの高さは、15〜20mmとすることができる。上唇領域におけるクッション性コンポーネントの高さは、16〜23mmとすることができる。
【0102】
適合範囲
様々な人々の顔の広範囲な寸法および形状のために、最も広範囲の患者に適合することが必要な最小数のマスク形状を決定することは、マスク設計者にとって絶え間ない挑戦である。理想的な一形態では、単一のマスクがすべての患者に適合することになる。
【0103】
本発明によるマスクアセンブリは、改良された適合範囲を提供する。これは、所与の形状に対して、広範囲な顔の解剖学的構造に対してシールを行うさらに解剖学的に中立な幾何形状と、より快適で可撓性のある材料とを組み合わせることにより達成されることが好ましい。
【0104】
選択されたクッション形状の多様性、したがって、その適合範囲性能はまた、クッションにより示される「ホバークラフト(hovercraft)」挙動により向上される。この文脈中では、「ホバークラフト」挙動は、マスクの空洞中の空気圧が、外側環境の空気圧よりも大きく、それにより、マスクを、装着者の顔の上で浮上させることができる場合、マスクの空洞中の空気圧により概して規定される。圧力シールは、クッション性コンポーネントにより形成されることが好ましい。この特徴は、マスクを適合させることの容易さおよび速度を向上させることができる。
【0105】
空気で加圧されたとき、クッション材料は、他の知られたクッション材料と比較して、特別の伸長性を有する。発泡体材料中の柔軟で可撓性のある気泡は、膨張したとき、有効に伸長し、材料に拡大する自由度を与えることができる。これは、空気圧で膨張したとき、拡大し、かつ顔の解剖学的構造に合わせて変形できることにより、例えば、シリコーンなどの当技術分野で知られた他のクッション材料に対して、クッション材料は、特別な範囲の順応性を有することを可能にする。これはまた、一部には、気道への正の加圧を提供している空気と直接連通する拡大可能な連続気泡構造を組み合わせることにより達成される。顔の皮膚との間で加圧された空気の微細な層を形成するのは、シール材料を通る空気の流れであり、またこのホバークラフト効果を可能にし、それにより顔に適合させることを容易にするのは、クッション材料の可撓性のある性質のためである。シリコーンよりも粘着性の少ない発泡体がまた、容易で、迅速であり、かつ快適な適合性を達成することに著しい利点を有する。
【0106】
2.3製作方法
以下の製作方法は、様々な顔形状に必要となりうる、ある範囲の形状および横断面を作成するために使用することができる。クッション性コンポーネントは、スキンが除去された発泡体から作ることが好ましいので、部品を作るために1つまたは複数の切断工程を使用することができ、このような切断工程は、打抜きおよび/または機械加工などを含む。代替的に、クッション性コンポーネントは、発泡体コンポーネント上のスキンを最小化するために工程中で行われる処置を用いて成形することができるが、あるいはスキンは、例えば、機械加工などの後処理で、成形されたコンポーネントからその後に除去される。好ましくは、本明細書で述べる実施形態で使用される発泡体材料は、連続気泡発泡体および独立気泡発泡体とすることができる。使用される発泡体材料は連続気泡発泡体とすることができる。使用される発泡体材料は独立気泡発泡体とすることもできる。
【0107】
2.3.1打抜き
図4a〜4gで示す例示の実施形態では、発泡体クッションコンポーネント232の内側面および外側面は共に打ち抜かれる。これにより、通常、概して、まっすぐな切断縁部が得られる。これらの実施形態におけるクッションは、概して、長方形の横断面を有することができ、その場合、上面は、使用時に、患者の顔に対して、概して実質的に平行になり、また内側および外側の表面は、使用時に、患者の顔に対して、概して直角となる。例えば、シムを使用して、非長方形の横断面を作成するように、さらなる処理ステップを使用して発泡体を打ち抜くことも可能である。その場合、発泡体の平坦なシートからのクッションコンポーネントの打抜きにより、平坦な背面のクッションコンポーネントが得られ、それは、その後に、例えば、接着などで組み立てられるクリップの形をとることができる。したがって、発泡体クッションは、その最終的な意図する形状へと変形される。
【0108】
例えば、伸長または変形させることなく、湾曲したクリップの形状に適合する湾曲した背面のクッションを作成するために、クッションコンポーネントは、平坦なシートではなく湾曲した形状に切断された発泡体シートから打ち抜くことができる。湾曲したシートは、輪郭切断(contour cutting)と呼ばれる知られた工程から形成することができ、その場合、発泡体ブロックは、切断工程中、位置と方向を変化させる揺動刃(oscillating blade)へと送られることにより、湾曲したシートへと切断される。
【0109】
打抜きに加えて、または代替として、例えば、図9aから12fで示すものなど、クッション性コンポーネントを、AU2008904769およびAU2008904778で述べられた技法を用いて3次元形状または幾何形状へと切断することができる。
【0110】
図9aから9dは、発泡体クッションコンポーネント432およびクリップ部434を含む発泡体ベースのインターフェース構造430を示している。外壁400は、設計に組み込まれた輪郭と湾曲を含むことができる。内側の患者に接触する壁(または開口部)402は、当技術分野で知られるように打ち抜くことができる。こうすることにより再度、まっすぐな切断縁部が通常得られる(例えば、図9bおよび9dを参照のこと)。
【0111】
図10aから10cは発泡体クッションコンポーネント332およびクリップ部334を含む発泡体ベースのインターフェース構造330を示しており、クッションコンポーネント332は、例えば、クッションコンポーネントの頬領域に沿った隆起部350、クッションコンポーネントの鼻橋領域に沿った湾曲部352など、湾曲部または隆起部を有する局所化された領域を含む。さらに、クッションコンポーネント332は、クッションコンポーネントの下顎領域に沿って輪郭が付けられている。まっすぐに打ち抜かれた内側および外側縁部は、前の実施形態と同様に、使用時、患者の顔に対して直角のままである。
【0112】
図11aから11cは、発泡体ベースのインターフェース構造530を示しており、その場合、鼻橋におけるクッションコンポーネント532の局所化された領域552を、例えば、湾曲させた面で形成されるなど、高くしている。
【0113】
図12aから12fは、発泡体ベースのインターフェース構造630が、発泡体クッションコンポーネント632およびクリップ部634を含む他の実施形態を示しており、その場合、発泡体クッションコンポーネント632は、当技術分野で知られた方法を用いて切断された発泡体の厚板(slab)を含む。この工程は、クッションコンポーネントの外壁600を切断し、次いで、クッションコンポーネントの内側の患者接触壁(または開口部)602を切断するために繰り返すことができる。
【0114】
3.クリップコンポーネント
3.1材料
クッション/フレーム用コンポーネントは、クッション性コンポーネントよりも優れた構造的完全性を有する材料から作ることができる。好ましい実施形態では、クリップは、クッション性コンポーネント用に使用される発泡体よりも高い硬度、高い密度、および低い通気性を有するポリウレタン発泡体から作られる。クリップ、すなわちクッション/フレーム用コンポーネントは、スキンを有する、硬度、密度が高く、低い通気性の発泡体を生成する型により形成することができる。代替の好ましい実施形態では、クリップは、非発泡のポリマー、例えば、(これだけに限らないが)ナイロン、ポリカーボネート、ポリプロピレンから構成することもできる。
【0115】
好ましくは、クリップ部またはクリップコンポーネントは、それが接続される、または固定されるマスクのフレーム部と比較して、硬度を下げた、または可撓性を高めたものとすることができる。
【0116】
3.2形状
クリップ934は、図13で概略的に示され、また図15a〜15eでより詳細に示されている。クリップ934は、概して、フレームと位置が合うような形状をしている。しかし、クリップ934の全体的な湾曲は、嵌め合わされるフレームに合うように変えることができる。クリップの全体的な湾曲はまた、クッションコンポーネントを形成するために使用することができる。クッションコンポーネントは可撓性のある発泡体から作られるので、共に結合されると、容易にクリップの形状に適合することになる。それが利点を有することがある場合の例は、クッションコンポーネントが(前に述べたように、平坦な発泡体から)平坦な背面を有するように作成される場合であり、クリップに組み立てる(例えば、接着されて)ことによりその最終形状が与えられ、それにより、クッションにその意図された(例えば、湾曲させた)形状が与えられる。
【0117】
クリップを平坦に作ることもできる。したがって、クッションはまた、クリップに適合するように平坦な背面を備えて作ることもできる。インターフェース構造(クリップとクッションの組合せ)の全体的な意図する形状は、したがって、代替的に、平坦なクリップおよびクッションが変形され、湾曲したフレーム中に保持されることにより達成することもできる。この実施形態は、クリップを平坦に製作することを可能にするが、それは、取り扱いの容易さ、および製造中の位置合わせ、パッケージング、および移送を含むいくつかの利点を有することができる。したがって、クリップは、例えば、平坦なシート材料からの打抜きなど、代替的な方法により形成することができる。
【0118】
クリップはまた、湾曲させることもできる。これは、湾曲した形状へと直接成形すること、湾曲した(輪郭切断された)シートから打ち抜くこと、または熱成形可能な材料から打ち抜かれた平坦なクリップを熱成形することを含むいくつかの手段により達成することができる。クリップを湾曲させることにより、湾曲したフレームへの位置合わせおよび組立てを容易にすることができ、ならびにクッションが、平坦な背面を有するものが得られる工程から製作される場合、クッションに湾曲した形状を与えることができる。
【0119】
好ましい実施形態では、クリップは、成形されたポリウレタンから作られる。クッション接触面935は、クッションの下側に連続的に結合してシールすることができるように、概して、滑らかである。クッション接触面935は、クリップをフレームに位置合わせできるようにするリップ935aを有する。
【0120】
フレーム接触面937は、フレームと係合するその表面から突き出た3つの位置合わせタブ938を有する。患者が、インターフェース構造を固定構造と位置合わせするのを支援するためには、任意の数の位置合わせタブ938がありうる。クリップは、クリップをフレームと係合させるために位置合わせタブ938を有する必要がないことも理解されたい。
【0121】
クリップはまた、フレームに対してインターフェース構造を保持するのを支援するために、フレームに係合させる機構を組み込むように作ることもできる。例としては、これだけに限らないが、表面の粗化、リブ、切込み、スナップなどが含まれる。
【0122】
3.3製造方法
クリップコンポーネントは、次に述べるように、別個に製作することができるが、あるいは本明細書で後に述べるように、インサート成形することもできる。
【0123】
例として、図18aから18cは、それ自体でクリップ部を成形するためのツールを示しており、クリップ部は、その後、例えば、クリップとクッションコンポーネントの間で、接着剤により、または単に粘着させることにより、クッションコンポーネントに取り付けることができる。図示のように、ツールは、上ハーフ(top half)1560および下ハーフ(bottom half)1565を含み、それらは、共に結合されてクリップ部を形成するように適合される。図18bで示すように、ツールは、上ハーフ1560と下ハーフ1565の間で湾曲した分割線PLを設けている。
【0124】
下ハーフ1565は、クリップ部を形成することになる材料(例えば、発泡混合物)を受け入れるように適合されたキャビティ1567を含む。さらに、下ハーフ1565の中心セクション1568は、成形後に手動の押出し機構として働く別個のインサートを収容する。上ハーフ1560は、クッションコンポーネントとインターフェースする、または結合するためのクリップ部の側面を形成することになる表面1562を設けている。
【0125】
ツールの上ハーフ1560および下ハーフ1565は、クリップ部がツールに付着しないように、クリップ部をツールから取り出すことを容易にするように構成され、かつ/または配置される。例えば、上ハーフ1560および下ハーフ1565は、成形材料(例えば発泡混合物)を除去できる材料から構成することができる(例えば、高密度ポリプロピレン、シリコーン)。代替的には、離型剤(例えば、ワックス)を、離型を容易にするために、上下ハーフに提供することもありうる。
【0126】
代替的に離型を支援するものは、ツールに内張りされ、成形後、容易にクリップ材料から解放させる離型フィルムとすることができる。好ましい実施形態では、離型フィルムを、インターフェース構造のためのパッケージングとして、全体で、または一部を二重にすることができ、したがって、製品は、すでに包装された状態で成形工程を出ることになる。他の実施形態では、クリップは、製造工程中に、離型させるための部品を把持することを容易にするタブを、1箇所またはいくつかの場所に含む。このタブ構造はまた、マスクアセンブリのユーザに対して、組立を行うための位置合わせ構造と、分解するための把持構造とにより倍化されうる。
【0127】
他の実施形態では、クリップは、インターフェース構造に対する寿命インジケータを含むタブ構造を含むことができる。
【0128】
4.サブアセンブリ
4.1相対位置
本発明の実施形態によれば、クリップ部およびクッションコンポーネントのある範囲の構成を提供することができる。例えば、クリップ部の幅は、クッションコンポーネントの最大幅と一致する、または未満であることが好ましく、クリップ部の横断面の幅が、クッションコンポーネントの横断面の幅未満とすることができる。異なる相対的な幅を有するこれらの異なる構成では、クリップ部は、クッションコンポーネントに対する異なる形態の支持を提供する。
【0129】
クリップ部の横断面の幅が、クッションコンポーネントの横断面の幅未満である場合、クリップ部およびクッションコンポーネントは、以下のように構成することができる。すなわち、(i)クリップ部およびクッションコンポーネントの外周が位置合わせされる(クリップ部の堅さを隠して、クッションコンポーネントにおける望ましい動きの自由度を提供する)、(ii)クリップ部およびクッションコンポーネントの内周が位置合わせされる、または(iii)クリップ部およびクッションコンポーネントの内周または外周のいずれも位置合わせされない。
【0130】
同様に、クリップ部の幅が、クッションコンポーネントの幅を超える場合、クリップ部およびクッションコンポーネントは以下のように構成することができる。すなわち、(i)クリップ部およびクッションコンポーネントの外周が位置合わせされる、(ii)クリップ部およびクッションコンポーネントの内周が位置合わせされる、または(iii)クリップ部およびクッションコンポーネントの内周または外周のいずれも位置合わせされない。
【0131】
クリップ部の幅がクッションコンポーネントの幅未満であり、かつクリップ部の外周がクッションコンポーネントと位置合わせされる場合、クッションコンポーネントは、クッションコンポーネントに隣接した、または支持するクリップ部を有する領域にではなく、隣にクリップ部を有しない領域または方向に撓むようにさらにできることが好ましい。例えば、クッションコンポーネントがクリップ部から張り出している場合、クッションコンポーネントのその張り出している領域は、より多くの動く自由度を有する。この構成は、より快適であり、人間の様々な幾何形状に適合することがさらに可能になり、また顔に対してクッションコンポーネントをシールするための正しい方向を提供することができる。
【0132】
クリップ部は、クッション性コンポーネントのベース面でクッション性コンポーネントに結合されることが好ましい。クリップ部を、ベース面の外側の末端(マスクの周囲に対して)を支持するように、かつベース面の内側の末端を支持しない、またはほとんど支持しないようにすることも好ましいはずである。
【0133】
呼吸マスクの一部として使用される場合、クッションコンポーネントの内側部分がクリップ部から張り出すことが好ましい可能性がある。この構成では使用時に、患者の顔が、柔軟なクッションコンポーネントの支持されていない内側縁部と係合することができ、それを曲げて、個々の患者の形に適応させる。マスクが患者の顔に係合したとき、クッション性コンポーネントは、圧力が患者の顔の方向にマスクに加えられると、マスクの中心方向内側に回転することができる。
【0134】
図7aは、鼻橋領域における図4eで示されたインターフェース構造230のフレーム側からの正面の細部を示す。図7bの横断面で示すように、クリップ部234の幅w2は、クッションコンポーネント232の幅w1未満であること、ならびにクリップ部234およびクッションコンポーネント232の外周が位置合わせされていることは明らかである。この構成の利点は、図7cで示されており、使用時に、鼻が、片持ち梁状に、ならびに圧縮されるように、矢印で示された方向へ、クッションコンポーネント232の内周を押すことができる。図8は、マスクフレーム20のチャネル22内に受け入れられたインターフェース構造230のクリップ部234を示す横断面である。
【0135】
この構成は、従来技術のクッション(図6aおよび6bで示すLifecare(商標)マスクなど)とは反対のものであり、従来技術のクッションは、クッションCの内周がフレームFに当接しており、したがって、内側方向に自由に動くことはなく、圧縮するだけである。
【0136】
図26〜32は、本発明の代替の実施形態を示す。図26は、後に図27〜32で示される横断面を示している。クッションコンポーネント3232は、クリップコンポーネント3234に取り付けることができる。クッションコンポーネント3232は、図19〜25で示されたものと同様でありうる。クリップコンポーネント3234は、クッションコンポーネント3232に取り付けられる上面3500を有することができる。上面3500は、図27、28、および29で示すように、使用時、または組み立てられたとき、概して水平でありうる。さらに、これは、クッションコンポーネント3232の頂点3600に対する接線を、概して、上面3500に平行に配置することができる。代替的に、図30、31、および32で示すように、上面3500は、患者の顔のさらに中心方向に向けてクッションを角度付けするために、クッションの内側部分に向けて内側に概して湾曲させる、または角度を付けることができる。したがって、頂点3600に対する接線は、上面3500に対して平行ではなくなる可能性がある。実施形態では、上面3500は、より狭い、浅い顔を有する患者に適合するために、1つまたは複数の選択領域、例えば、下側の頬領域または下顎領域で角度を付けることができる(図30〜32を参照)。
【0137】
実施形態では、図27〜32で示すように、クッションコンポーネントの外側縁部は、例えば、製造可能性のために、クリップコンポーネントからわずかに張り出す(例えば、1mmの張出し)ことができる。
【0138】
4.2接着剤
ポリウレタン熱溶融型接着剤またはシアノアクリレートを用いて、2層(すなわち、クッションコンポーネントおよびクリップ部)を互いに接着することができる。
【0139】
代替の実施形態では(図で示されていない)、クッション部分は、フレーム上に直接接着することもできる。
【0140】
4.3インサート成形
本発明の実施形態による製造工程では、クッション性コンポーネントをクッション/フレーム用コンポーネントに組み立てるために、インサート成形を使用することができる。この手法の利点は、接着などの他の工程と比較したとき、低コストであることを含む。
【0141】
図17aから17hは、本発明の実施形態によるインターフェース構造を製造するためのツールおよび製造工程を示す。
【0142】
図17aで最もよく示すように、ツールは、発泡体のスラブ材から切断することのできるクッション性コンポーネントを受け入れるように適合された第1の部分1060と、クッション/フレーム用コンポーネントを形成することになる発泡混合物を受け入れるように適合された第2の部分1065とを含む。
【0143】
ツールの第1の部分1060は、一定の位置に保持するためにクッション性コンポーネントに真空を加えることができる。例えば、図17aで示すように、クッション性コンポーネントを受け入れるキャビティの壁は、複数の開口部1062を含み、またクッション性コンポーネントがキャビティ中に吸引されうるように、第1の部分1060の側壁中の開口部1063に対して真空が加えられる。第1の部分1060は、クッション性コンポーネントと締り嵌めを行うような寸法とすることができる。
【0144】
ツールの第1および第2の部分1060、1065は、クッション性コンポーネントとクッション/フレーム用コンポーネントの間で、互いに接着されるように、接触する領域が存在するように構成される。
【0145】
ツールの少なくとも第2の部分は、普通であればツールに付着することになるクッション/フレーム用コンポーネントの離型を容易にするように構成される、かつ/または配置される。これは、発泡体を除去することのできる材料から構成されたツールを用いることにより達成されることが好ましい(例えば、高密度ポリプロピレン、シリコーン)。代替的に、ワックス(例えば、生体適合性問題を示すことのない作用薬)などの適切な離型剤を使用できる場合、鋼またはアルミニウムのツールを使用することもできる。
【0146】
図17aで最もよく示されている例示の実施形態では、第2の部分1065は、互いに取外し可能に取り付けられた3つの部分、すなわち、内側部分1066(1)、外側部分1066(2)、およびリング部分1066(3)を含む。
【0147】
本発明の実施形態によるインサート成形の製造工程を、次に、より詳細に述べるものとする。
【0148】
図17aは、互いに分離されたツールの第1および第2の部分1060、1065を示している。図17bおよび17cでは、クッション性コンポーネント1032が、ツールの第1の部分1060中に置かれている。クッション性コンポーネント1032は、真空により第1の部分1060中の一定の位置に保持することができ、また真空により、クッション性コンポーネントに湾曲を与えることができる。これは、クッションが、平坦な背面の幾何形状を与える工程から作られた場合に必要となりうる。クッション性コンポーネント1032を配置することは、手動で、または自動で行うことができる。例えば、クッション性コンポーネント1032は、真空を用いて、第1の部分1060中に吸引することができる。
【0149】
図17dでは、クッション/フレーム用コンポーネント1034を形成するためにポリウレタンの混合物(例えば、発泡体またはエラストマー)が調製され、その高密度の混合物が、ツールの第2の部分1065へと注入される。クッション/フレーム用コンポーネント1034のための混合物の注入は、手動で、または自動で行うことができる。クッション/フレーム用コンポーネント1034が発泡体から作られる場合、第2の部分1065のキャビティは、部分的に(例えば、25%)充填されるだけであり、発泡工程中、それは拡大して、空間を満たし、接着されるクッション性コンポーネントと接触状態になる。
【0150】
図17eでは、ツールの第1および第2の部分1060、1065が共にクランプされ、または閉じられて、クッション/フレーム用コンポーネントの発泡反応がツール中で進行できるようにする。すなわち、クッション/フレーム用コンポーネント1034に対する発泡が成長し、発泡体クッション性コンポーネント1032に化学的に結合または接着されうる。クリップ材料の選択は、結合または接着工程を促進することができる。好ましい実施形態では、クリップおよびクッションは共に、2つのコンポーネント間の理想的な結合の完全性のためにポリウレタン材料から作られる。さらに、クッションコンポーネントが、規則的な、一様な、粗い、不規則な、または非一様な気泡構造を有する場合、クリップコンポーネントは、クッションコンポーネントの気泡構造中のギャップ中に入り込み、コンポーネント間で小さな機械的結合を形成することができる。
【0151】
クッション/フレーム用コンポーネント1034が硬化されたとき、真空の第1の部分および第2の部分は、図17fで示すように分離される。図17gでは、第2の部分1065の底部にあるリング部分1066(3)が除去され、内側部分1066(1)が押し出されて、クッション/フレーム用コンポーネント1034を離型させる。図17hは、クッション性コンポーネント1032がクッション/フレーム用コンポーネント1034に接着された状態でツールから除去されて、得られたインターフェース構造1030を示している。好ましい実施形態では、クッションコンポーネントは、ツールの上ハーフに挿入されたときは元々平坦であり、インサート成形工程中に湾曲したクリップに結合される。次いで、得られたインターフェース構造は、意図された湾曲した形状になる。
【0152】
代替の実施形態では、クッションおよびクリップは平坦に作られるが、クッションは、装着されたとき、顔に適切に適合するための湾曲を必要としない十分な深さで製作され、むしろ、クッションの発泡体の柔軟さおよび深さにより、顔の形状に合わせて適切に変形する。
【0153】
他の代替的な構成では、発泡混合物を加える前に、フィルムを、ツールの第2の部分に加えることができる。このフィルムは、普通であれば付着するクッション/フレーム用コンポーネントを除去するのを容易にするように構成することができる。フィルムは、インターフェース構造のためのパッケージングを形成するために使用することもできる。
【0154】
実施形態では、インターフェース構造のクリップ部は、クッションコンポーネントよりもさらに剛性があり、かつ高密度の発泡体から構成することができる。例えば、クリップ部は、窒素で発泡されたポリエチレン、または微細な気泡構造を有する何らかの他の生体適合性のある発泡体から形成することができる。代替的には、クリップ部は、何らかの他のポリマーまたはゴムから作ることもできる。実施形態では、クリップ部は、クッション/フレーム係合機構を形成するように、かつクッションコンポーネントに対する構造的な支持を形成するように適合される。
【0155】
好ましくは、クッション性コンポーネントは、クリップ部よりも剛性が低く、堅さが少なく、またはより可撓性があるが、クリップ部は、次いで、マスクのフレームよりも剛性が低く、堅さが少なく、またはより可撓性がある。フレームが、マスクのインターフェース構造に対して形状を付与することが好ましく、その場合、インターフェース構造は、フレームよりも全体的に比較的可撓性があり、剛性が低い。このような特徴は、快適さを付加し、さらに患者またはユーザが、インターフェース構造を容易に置き換えられるようになる。インターフェース構造に対するさらなる改良は、その形状および構成を使い捨てされるように適合させることである。
【0156】
例えば、図13は、発泡体ベースのクッションコンポーネントとインターフェースするための側面735と、マスクフレームとインターフェースするための側面737とを含むクリップ部734を示す。この実施形態では、クリップ部734は、スキンを有する発泡体から構成され、また成形により形成することができる。クリップ部734の発泡体は、クッションコンポーネントの発泡体よりも硬度を高く、またはより高密度にすることができる。代替的には、より密度の高い、またはより硬度のある発泡体は、例えば、打抜き、機械加工、および/またはAU2008904769およびAU2008904778に記載の方法など、切断することにより形成することができる。
【0157】
この構成は、患者の顔に係合するように適合されたクッションコンポーネントと、マスクフレームとインターフェースするように適合されたクリップ部とを備える一体型のインターフェース構造を提供する。
【0158】
一形態では、発泡体ベースのクッション、シリコーンベースのクッション、およびジェルベースのクッションの組から選択された少なくとも2つの異なる形態のインターフェース構造を含むマスクシステムを提供することができる。
【0159】
図14aから16iは、クッション性コンポーネント932と、クッション性コンポーネント932に提供されるクッション/フレーム用コンポーネント、すなわち、クリップ部934とを含むインターフェース構造930を示している。図14aから14fは、クッション/フレーム用コンポーネント934に取り付けられたクッション性コンポーネント932を示しており、図15aから15eは、クッション/フレーム用コンポーネント934の分離された図であり、また図16aから16iは、クッション性コンポーネント932の分離された図である。
【0160】
図14aから15eで示すように、クッション/フレーム用コンポーネント934は、クッション性コンポーネント932とインターフェースするための側面935と、マスクフレームとインターフェースするための側面937とを含む。側面937は、マスクフレームへの取付けを容易にする、かつ/または促進するための突出し部938を含む。
【0161】
5.フレームおよびインターフェース構造の組立
インターフェース構造は、上記で述べたように構成され、また例えば、呼吸マスクなど、装置の残りの部分と取外し可能な相互接続を行うように構成される。
【0162】
インターフェース構造を取外し可能に接続できることにより、それが汚れ、損傷し、快適ではなくなった場合、または使用した結果、その他の形で老化した場合、インターフェース構造を交換できるようになる。それはまた、様々な患者の顔タイプまたは特徴(例えば、狭い顔、長い鼻、または長い下顎など)に対して選択された様々な一連のインターフェース構造を試みる、またはテストすることを容易にする。例えば、発泡体ベースのインターフェース構造など、インターフェース構造の一形態は、マスクを装着し、使用する感覚に慣れることを可能にするために、「訓練」システムの形で使用することができる。発泡体クッションベースのマスクは、新しい患者には最初に、ジェルまたはシリコーンベースのクッションよりも、より魅力的で快適な表面を提供することができる。患者は、その後に、発泡体ベースのクッションからシリコーンまたはジェルベースのクッションへと切り替えることができる。このように、患者は、発泡体の非常に柔軟で快適な感触に慣れるので、治療に従う可能性が高くなりうる。
【0163】
呼吸機器に適用される場合、インターフェース構造は、マスクフレームと接続するように適合される。使用時には、インターフェース構造とフレームの間にシールが形成される。この構成は、鼻マスクおよびフルフェースマスクの両方で使用することもできる。フレームとインターフェース構造の間のシールは良好にシールすることができるが、クリップ部は、フレームよりも剛性が低いか、あるいはより可撓性がある。
【0164】
例えば、図1は、マスクフレーム20、マスクフレーム20に提供される発泡体ベースのインターフェース構造30を含むマスク10を示す。図示のように、発泡体ベースのインターフェース構造30は、使用時に患者の顔に接触するように適合された発泡体クッションコンポーネント32を提供する。この実施形態では、発泡体ベースのインターフェース構造30は、既存のマスク(例えば、レスメド社のミラージュクアトロ(Mirage Quattro)マスク)と共に使用するように適合され、それにより、患者は、所望の場合、発泡体ベースのインターフェース構造30からマスクの既存のシリコーンベースのクッションに切り替えることが可能になる。
【0165】
図4aから4gは、本発明による発泡体ベースのインターフェース構造230を示す。図示のように、インターフェース構造230は、クッションコンポーネント、すなわち顔に接触する部分232と、クッションコンポーネント232に提供されるクリップ部234とを含む。この実施形態では、クリップ部234は、マスクフレームと締り嵌めを行うように適合され、クリップ部234の幅は、クッションコンポーネント232の幅よりも狭い(例えば、図4eおよび4gを参照)。
【0166】
5.1クッション/フレーム係合機構
本発明の態様によれば、クリップ部により提供されるクッション/フレーム係合、および接続機構は、チャネルタイプの係合またはリブタイプの係合を含むことができる。
【0167】
図2で示すように、チャネルタイプの係合は、マスクフレーム20のチャネル22内に締り嵌めで受け入れられるように適合された発泡体クリップ部34を含む。発泡体クリップ部34は、マスクフレームとシールおよび保持を形成するように、インターフェース構造の全周にわたって延びている。
【0168】
図3aから3cで示すように、リブタイプの係合は、マスクフレーム20の内側リブ23および/または外側リブ24を受け入れるための1つまたは複数のスロット38を有する発泡体クリップ部34を含む。例えば、スロット/リブ係合(slot to rib engagement)は、内側のフレームリブ係合(図3a参照)、外側のフレームリブ係合(図3b参照)、または内側および外側のフレームリブ係合(図3c参照)を提供することができる。この構成は、シールする発泡体に対して、より広い支持ベースを提供する。
【0169】
図5aおよび5bは、発泡体クッションコンポーネント832およびクリップ部834を含む発泡体ベースのインターフェース構造830を示しており、図5cは、マスクフレーム20に提供されるインターフェース構造830を示す。図5aおよび5bで示すように、クリップ部834は、マスクフレーム20のリブを受け入れるように適合されたスロット838を含む。さらに、より広いクリップ部834を提供することにより、より堅く、構造的な完全性をクリップ部に与えることが可能になり、マスクフレームにクリップ部を組み立てることが容易になる。
【0170】
マスクフレームと締り嵌めを形成するように構成された場合、クリップ部は以下の特性を有することができる。すなわち、適切な剛性(例えば、フレームの剛性未満であり、一形態では、発泡体クッションコンポーネントよりも剛性がある)、非多孔性、かつ/または圧縮応力が除かれた後に材料が保持する(したがって、クリップ部はその使用寿命中、その保持力を維持する)低い圧縮永久歪み(元の寸法のパーセンテージとして表される変形量)である。
【0171】
さらに、クリップ部は、フレームの外側の末端を越えて延びるさらなる延長部(図示せず)を含むことができ、それは、インターフェース構造を外し易くするために、患者により把持されるように適合されている。この延長部は、マスクの鼻橋など、患者がつかむのに容易な領域に配置されることが好ましい。延長部は、ユーザの視野を妨げないように、または全体的な効率もしくはマスクのシールに影響を与えない程度に十分に小さくすることが好ましい。延長部は、望ましい場合、患者がインターフェース構造を外す、または交換するためのつまみとして働きうることが好ましい。
【0172】
図50-1から57-2は、クリップ部をフレームに取り付けるための代替の機構を示している。図50-1および50-2では、クリップ部5034が、フレームチャネル5022内に締り嵌めで係合するように適合された微孔質のポリウレタンクリップの形態である。図51-1および51-2では、クリップ部5034は、スナップ嵌めでフレームチャネル5022に係合するように適合された可撓性のあるプラスチッククリップ(例えば、Hytrel(ハイトレル)、TPE)の形態である。クリップ部はまた、チャネル壁に係合するように適合されたリップシール5035を含む。図52-1および52-2では、クリップ部5034は、スナップ嵌めでフレームチャネル5022に係合するように適合された可撓性のあるプラスチッククリップの形態である。クリップ部はまた、チャネル壁と係合するように適合されたシール要素5035(クリップ部上に重ねて成形される熱可塑性エラストマー)を含む。図53-1および53-2では、クリップ部5034は、フレームチャネル5022内に締り嵌めで係合するように適合されたポリウレタンクリップの形態である。クリップ部はまた、フレームチャネルとスナップ嵌めで係合するように適合された可撓性のあるプラスチッククリップ5036(ポリウレタンクリップに組み立てられる)を含む。図54-1および54-2では、クリップ部5034は、フレームチャネル5022内に締り嵌めで係合するように適合されたポリウレタンクリップの形態である。クリップ部はまた、フレームチャネルにスナップ嵌めで係合するように適合された可撓性のあるプラスチッククリップ5036(ポリウレタンクリップに接着される)を含む。図55-1および55-2では、クリップ部5034は、フレームチャネル5022に、スナップ嵌めまたは他の嵌合手段、例えば、締り嵌めを用いて係合させるように適合された可撓性のあるプラスチッククリップを含む。さらに、クリップは、さらにチャネル壁と締り嵌めで係合するような輪郭をしている。図56-1および56-2では、クリップ部5034は、フレームチャネルにスナップ嵌めで係合するように適合された可撓性のあるプラスチッククリップ部を含む。クリップ部はまた、クリップを覆うように適合された発泡体要素5037を含む。図57-1および57-2では、クリップ部5034は、フレームチャネル5022にスナップ嵌めで係合するように適合されたポリウレタンクリップ(プラスチック要素5038によりクッションコンポーネントに取り付けられる)を含む。フレームチャネルは、クリップに係合するように適合されたプラスチック延長部5023を含む。この構成により、クリップ部を変えることを必要とせずに、クッションコンポーネントを交換することが可能になる。
【0173】
6.例示的な材料および特性
以下では、クッションコンポーネントおよびクリップ部の例示的な材料および特性を提供する。
【0174】
6.1クッションコンポーネント
実施形態では、クッションコンポーネントは、ポリウレタンから作ることができ、加水分解に対して抵抗力があり、かつ/または微生物の攻撃に対して耐性がありうる。
【0175】
実施形態では、クッションコンポーネントは通気性のものとすることができる。実施形態では、クッションコンポーネントは、非通気性のものとすることもできる。
【0176】
実施形態では、クッションコンポーネントは、その通気性を使用期間にわたり維持できるようにすることができる。
【0177】
クッションコンポーネントは、有害なまたは臭いのする揮発性物質もしくは微粒子を放出しないことが好ましい。
【0178】
クッションコンポーネントは着色することができるが、この色が退色しないことが好ましい。
【0179】
図48は、クッションコンポーネントに対する例示的な材料特性を示す図表である。
【0180】
一例では、発泡体クッションコンポーネントの特性は、以下のものを含むことができる。すなわち、密度(他の発泡体特性に関係し、かつクッションのコストおよび重さに影響を与える、例えば、高密度は通気性を低下させ、硬度を増加させる可能性がある)、通気性(クッションを通る空気流は、PAP装置との適合性に影響を与えうるマスクの全体的なマスク流れ特性に寄与する)、硬度(快適さおよびシール性能に影響する)、引裂き抵抗(耐久性に寄与する)、引張強度(耐久性に寄与する)、および/または引張剛性(マスク内の正の空気圧の変形作用に抵抗する)である。
【0181】
6.2クリップ部
図49は、クリップ部に対する例示的な材料特性を示す図表である。
【0182】
一例では、発泡体クリップ部の特性は、以下のものを含むことができる。すなわち、密度(重さに影響する)、通気性(発泡体それ自体の通気性は、非通気性にするスキンを備えて成形される場合、重要ではない可能性がある)、硬度(締り嵌めでフレームに組み立てるために、またフレームに対してシールするために十分柔軟であり、可撓性であること)、弾性/粘弾性(締り嵌めでフレームに組み立てるために、またフレームに対してシールするために十分柔軟であり、可撓性であること)、および/または圧縮永久歪み(容易な組立/保持を保証するために、時間が経過しても変形すべきではない)である。
【0183】
6.3試験法
以下では、材料の特性を測定するための例示的な試験法を提供する。
【0184】
6.3.1通気性
通気性は、「発泡体サンプルを通って流れる空気の割合(L/分)」として定義される。
【0185】
この試験は、実際の使用におけるクッションと類似した方法で、一定の横断面を有する規則的な形状を通過する流れを測定する。図60-1の例では、試験試料は、約30mmの厚さの環状の発泡体である。円形の形状は、圧力が均一に分布され、発泡体が一様に膨張することを保証する。
【0186】
発泡体サンプルは、図60-4で示すように、気泡の成長方向に直角に切断される。
【0187】
発泡体試料の壁断面は、長方形とすることができるが(図60-2参照)、壁断面が、凹形の外側面および凸形の内側面を有することも可能である(図60-3参照)。
【0188】
環状の発泡体サンプルは、万能試験機(Universal Test Machine)(例えば、Instron(インストロン))において、2つのプレート間で規定の高さに保持される。所与の圧力の空気が、環の中心に送られ、発泡体を通って流出する。空気流量、およびプレートに対する発泡体の反力を測定することができる。図60-5は、試験の構成の概略図である。
【0189】
図60-6、60-7、および60-8で示すように、発泡体を保持するために使用される試験治具は、発泡体を配置し、かつ発泡体環の平坦な底面をシールするアルミニウムのベースプレートと、空気取り入れ口およびベースプレートの中心にある圧力ポートと、発泡体環の平坦な底面をシールし、試験サンプルの観察を可能にする透明なポリカーボネートの上部プレートと、万能試験機(UTM)上の荷重計取付け具と接続するように上部プレートに接着された部分とから構成される。
【0190】
セットアップされた後、上部プレートをUTMのクロスヘッドに取り付けて、UTMの荷重計をゼロにする。
【0191】
発泡体サンプルの非圧縮高さ、すなわち、ベースプレートのシール面の上30mmにおけるUTMの変位量をゼロにする。
【0192】
サンプルの厚さに1mmまたはそれ以上の変動がある場合、各サンプルに対して、(i)発泡体サンプルを試験治具へと組み立てる、(ii)UTM上で正の力が、例えば、0.2Nと読み取れるまでクロスヘッドを下げる、さらに(iii)変位量をゼロに設定する。
【0193】
40%の圧縮変位量に達するまで、50±20mm/分でクロスヘッドを下げる。
【0194】
0cmH2Oで、直ちに反力を記録する。
【0195】
60秒待ってから再度、力を記録する。
【0196】
直ちに、ただし徐々に、流れ発生装置を4cmH2Oになるまで調整し、直ちに、力および流量を記録する。
【0197】
60秒待ってから再度、力と流量を記録する。
【0198】
12cmH2Oおよび20cmH2Oに対して、ステップ7および8を繰り返す。
【0199】
6.3.2硬度
硬度は、「発泡体の供試体に対して、その元の厚さの規定されたパーセンテージになるまで圧痕を付けるために必要な力」として定義される。
【0200】
硬度は、IDM万能試験機またはそれと同等の装置を用いて試験することができる(例えば、図61の円形で平坦な圧子(indenter)を参照のこと)。
【0201】
適用可能な場合、AS2282.2-1999で指定されるように、発泡体を事前に調整する。
【0202】
AS2282.8-1999 Method A-Indentation force on deflection test(撓み試験における押込み力)に従って発泡体を試験する。
【0203】
60秒の押込み後の40%圧縮における反力、IF40を報告する、H60s。
【0204】
2秒の押込み後の40%圧縮における反力もまた報告する、H2s。
【0205】
サグファクタまたはサポートファクタ、すなわち、25%IFD値に対する65%IFD値の比を報告する。
【0206】
6.3.3引張強度
引張強度は、IDM万能試験機、または同等のものを用いて測定することができる。図62-1を参照のこと。
【0207】
両方向で、すなわち、気泡の成長方向に平行に、かつ垂直に試験する。
【0208】
AS2282.6-1999からの以下の逸脱を適用する。
【0209】
ゲージ長さの外側で破断した供試体を除外しない。
【0210】
供試体が破断したか、破断しなかったか、あるいは最大伸びに達する前にジョー部からはずれたかどうかを記録する。
【0211】
3つの供試体は、結果に一貫性がある(個々の値が、3つの値の平均から20%を超えて外れないこと)場合、許容することができる。
【0212】
グラフを調べることにより、典型的な、または代表的な結果曲線を選択する。曲線の開始部に近い適切な直線領域を選択する。(曲線の開始部は、極限まで伸長された領域よりも実際の使用をよく表しており、さらに、結果が、把持するジョー部から滑りでた試験サンプルにより影響されないことを保証する)。
【0213】
少なくとも25mmの距離にわたる力の変化を計算し、距離で除算して、剛性値をN/mmで取得する。
【0214】
例えば、図62-2における曲線は、25mmと50mmの間で、曲線の開始に近い最も直線的な部分である。剛性は、次のように計算された。
k引張=ΔF/Δx=(F50mm-F25mm)/(50-25)
【0215】
6.3.4引裂き抵抗
引裂き抵抗は、事前にカットされたサンプルにおける引裂きが伝播されるのに必要な力として定義される。図63-1を参照のこと。
【0216】
以下のパラメータを用いてAS2282.7-1999に従って試験する。
【0217】
供試体を保持するジョー部を分離する速度は、200mm/分とする。
【0218】
図63-2、63-3、および63-4で規定された3方向のすべてで試験する。各方向に対して別個に試験し、引裂き抵抗の結果(σi)を報告する。
【0219】
AS2282.7-1999からの以下の逸脱を適用する。
【0220】
引裂き方向を支援するために、ナイフまたは刃を使用しないこと。発泡体が自然に引き裂かれるようにする。
【0221】
発泡体の長さ50mmを引き裂くことは可能ではない可能性がある。可能な限り最高で50mmまで引き裂くこと。
【0222】
全体のマスクの流れ
この試験は、マスクの通気孔および他のすべての漏れ経路をふさぐことにより、発泡体クッションだけを通過する流れを測定する。図64を参照のこと。
【0223】
クッションは、その30mm厚さの40%、すなわち、12mmまで圧縮される。
【0224】
7.他の特徴
実施形態では、マスクフレームは、クッション/フレーム用コンポーネント1034と共に、一体に成形する、または形成することができる。例えば、ツールの第2の部分1065は、マスクフレームと共にクッション/フレーム用コンポーネントを成形するように構成することができる。
【0225】
例示された実施形態では、ポリウレタン発泡体のクッション性コンポーネントが、ポリウレタン発泡体またはポリウレタン発泡体エラストマーのクッション/フレーム用コンポーネントに対して提供される。代替の実施形態では、コンポーネントの一方または両方を、ジェル材料から構成することもできる。例えば、両方のコンポーネントをジェルから構成し、クッション性コンポーネントをジェルから構成してクッション/フレーム用コンポーネントを発泡体から構成し、あるいはクッション性コンポーネントを発泡体から構成してクッション/フレーム用コンポーネントをジェルから構成することもできる。
【0226】
本発明は、現在、最も実用的であり、かつ好ましい実施形態であると考えられるものに関して述べてきたが、本発明は、開示された諸実施形態に限定されるものではなく、反対に、本発明の趣旨および範囲に含まれる様々な変更および均等な構成を包含するように意図されていることを理解されたい。例えば、クッション性コンポーネントに対して使用された切断技法はまた、クリップコンポーネント、またはインターフェース構造に対しても使用することができる。さらに、上記で述べた様々な実施形態は、他の実施形態と共に実施することができ、例えば、一実施形態の諸態様は、さらなる他の実施形態を実現するために、他の実施形態の諸態様と組み合わせることができる。さらに、任意の所与のアセンブリの各独立した機構またはコンポーネントは、さらなる実施形態を構成することもできる。さらに、本発明は、OSAを患う患者に対する特定の用途を有するが、他の病気(例えば、鬱血性心不全、糖尿病、病的な肥満、脳卒中、肥満手術など)を患う患者が、上記の教示から利益を引き出すことも可能であることを理解されたい。さらに、上記の教示は、非医療分野においても同様に患者および非患者に対して利用可能である。
【符号の説明】
【0227】
10 マスク
20 マスクフレーム
22 チャネル
23 内側リブ
24 外側リブ
30 発泡体ベースのインターフェース構造
32 発泡体クッションコンポーネント
34 発泡体クリップ部
38 スロット
230 発泡体ベースのインターフェース構造
232 発泡体クッションコンポーネント
234 クリップ部
330 発泡体ベースのインターフェース構造
332 発泡体クッションコンポーネント
334 クリップ部
350 隆起部
352 湾曲部
400 外壁
402 壁(または開口部)
430 発泡体ベースのインターフェース構造
432 発泡体クッションコンポーネント
434 クリップ部
530 発泡体ベースのインターフェース構造
532 クッションコンポーネント
552 局所化された領域
600 外壁
602 患者接触壁(または開口部)
630 発泡体ベースのインターフェース構造
632 発泡体クッションコンポーネント
634 クリップ部
734 クリップ部
735 側面
737 側面
830 発泡体ベースのインターフェース構造
832 発泡体クッションコンポーネント
834 クリップ部
838 スロット
930 インターフェース構造
932 クッション性コンポーネント
934 クリップ部、クッション/フレーム用コンポーネント
935 クッション接触表面、側面
935a リップ
937 フレーム接触面、側面
938 位置合わせタブ、突出し部
939 ヒンジ点
940 患者接触面、上面
942 内壁
944 内壁
946 頂点、上面
950 頂点、変曲部
960 屈曲部
1030 インターフェース構造
1032 クッション性コンポーネント
1034 クッション/フレーム用コンポーネント
1060 第1の部分
1062 開口部
1063 開口部
1065 第2の部分
1066(1) 内側部分
1066(2) 外側部分
1066(3) リング部分
1560 上ハーフ
1562 表面
1565 下ハーフ
1567 キャビティ
1568 中心セクション
2010 頂点
2015 中心線
2020 距離
2050 内側頂点
2090 内側縁部
2100 角度
2150 角度
3232 クッションコンポーネント
3234 クリップ部、クリップコンポーネント
3500 上面
3600 頂点
4000 クッションコンポーネント
4100 上唇領域
4200 鼻橋領域
4300 鼻側部領域
4400 頬領域
5022 フレームチャネル
5023 プラスチック延長部
5034 クリップ部
5035 リップシール、シール要素
5036 プラスチッククリップ
5037 発泡体要素
5038 プラスチック要素

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム、下部構造、およびクッションを備える、ヒトの気道の入口に圧力のかかった空気を供給するのに使用される顔マスクであって、前記クッションが、少なくとも部分的に発泡体から形成され、前記下部構造が、前記クッションの前記発泡体部分よりも剛性のある材料から形成され、前記クッションが、使用時に、前記下部構造に隣接して配置され、かつ前記下部構造により支持され、前記クッションおよび前記下部構造が面に沿って互いに接触し、前記面が、前記クッションの第1の領域において第1の角度になるように、また前記クッションの第2の領域において第2の角度になるように構成され、かつ配置されており、前記第1の角度と前記第2の角度が異なっている、顔マスク。
【請求項2】
使用時に、前記第1の領域が、鼻の両側に隣接する領域であり、また前記第2の領域が、下顎または唇領域である、請求項1に記載の顔マスク。
【請求項3】
使用時に、前記第1の領域が、鼻の両側に隣接する領域であり、また前記第2の領域が、口の側部に隣接する、請求項1に記載の顔マスク。
【請求項4】
前記第2の角度が、使用時に、前記クッションを内側方向に導くように構成される、請求項3に記載の顔マスク。
【請求項5】
ヒトの気道の入口に圧力のかかった空気を供給するのに使用される顔マスクであって、シールを行うための顔接触部分を形成する発泡体クッションを備え、前記クッションの横断面が、より幅の広い横断面から、顔の近くのより狭い幅の横断面へとテーパが付けられており、前記テーパを付けた部分が、前記クッションの内側に隣接する内側面、および外側面を画定する、顔マスク。
【請求項6】
前記内側面と前記外側面は隣接している、請求項5に記載の顔マスク。
【請求項7】
前記内側面と前記外側面は鋭角に配置される、請求項6に記載の顔マスク。
【請求項8】
横断面において、前記クッションの第1領域における前記外側面は、前記内側面よりも長い、請求項5に記載の顔マスク。
【請求項9】
前記第1の領域が鼻橋領域である、請求項8に記載の顔マスク。
【請求項10】
横断面において、前記クッションの第2の領域における前記外側面は、前記内側面とほぼ同じ長さである、請求項8に記載の顔マスク。
【請求項11】
前記第2の領域が、前記クッションの下顎領域または唇領域である、請求項10に記載の顔マスク。
【請求項12】
前記顔の少なくとも1つの領域において、シールが、前記外側面の少なくとも一部で形成される、請求項5から11のいずれか一項に記載の顔マスク。
【請求項13】
前記鼻の前記側部に隣接する領域では、前記クッションが三角形の横断面を有する、請求項5から12のいずれか一項に記載の顔マスク。
【請求項14】
マスクと共に使用するためのクッション性コンポーネントであって、前記クッション性コンポーネントの横断面の少なくとも一部が、前記マスクの中心を向いている側面により画定される内側面と、前記マスクの前記中心から離れる方向を向いている側面により画定される外側面と、前記フレームまたはクリップ部を向いているベース面とを含み、前記外側面の長さが、前記内側面よりも大きい、クッション性コンポーネント。
【請求項15】
マスクのためのインターフェース構造であって、クッション性コンポーネントに結合されるクリップ部を備え、前記クリップ部の上面が、前記クッション性コンポーネントのベース面に結合され、また前記上面の少なくとも一部には、前記クッション性コンポーネントに力が加えられたとき、クッション性コンポーネント上にモーメント力を提供するように角度が付けられている、インターフェース構造。
【請求項16】
前記上面が、前記マスクの前記中心方向に角度が付けられており、また前記モーメント力が前記マスクの前記中心へと導かれる、請求項15に記載のインターフェース構造。
【請求項17】
前記上面が、前記マスクの前記中心から離れる方向に角度が付けられている、請求項15に記載のインターフェース構造。
【請求項18】
マスクのためのインターフェース構造であって、クッション性コンポーネントに結合されるクリップ部を備え、前記クリップ部の上面が、前記クッション性コンポーネントのベース面に結合され、また前記クリップ部の横断面の幅が、前記クッション性コンポーネントの横断面の幅未満である、インターフェース構造。
【請求項19】
前記クリップ部が、クッション性コンポーネントの前記外側面に近接して配置される、請求項18に記載のインターフェース構造。
【請求項20】
クッション性コンポーネントに対する前記クリップ部の配置が、前記クッション性コンポーネントに力が加えられたとき、モーメント力を高める、請求項19に記載のインターフェース構造。
【請求項21】
マスクと共に使用するためのクッション性コンポーネントであって、前記クッション性コンポーネントの横断面の少なくとも一部が、前記マスクの中心を向いている側面により画定される内側面と、前記マスクの前記中心から離れる方向を向いている側面により画定される外側面と、前記フレームまたはクリップ部を向いているベース面とを含み、前記外側面が、少なくとも上側部分および下側部分をさらに備え、前記上側部分が、前記下側部分と比較して角度を小さくする、クッション性コンポーネント。
【請求項22】
インターフェース構造に取外し可能に接続されるフレームを備える鼻マスクであって、
前記インターフェース構造が、発泡体材料から構成されたクッション性コンポーネントを含み、また前記インターフェース構造の高さが、患者の顔の上唇領域に接触するように適合された領域に関して低減される、鼻マスク。
【請求項23】
マスクと共に使用するための発泡体クッションであって、前記クッションが外側の側壁および内側の側壁を含み、前記内側の側壁および前記外側の側壁の少なくとも一部に、共にテーパが付けられ、使用時に、少なくとも前記外側の側壁の領域が患者の顔に接触する、発泡体クッション。
【請求項24】
少なくとも1つの前記部分が、前記鼻橋の両側上に、または前記鼻橋上に位置する、請求項23に記載のクッション。
【請求項25】
前記内側の側壁および前記外側の側壁が隣接している、請求項24に記載のクッション。
【請求項26】
前記内側の側壁および前記外側の側壁が共に、鋭角にテーパが付けられる、請求項25に記載のクッション。
【請求項27】
マスクと共に使用するための発泡体クッションであって、前記発泡体クッションの少なくとも一部が、患者の顔により前記クッションに圧力が加えられたとき、前記マスクの中心方向に回転するように適合され、また前記クッションの前記外側の側壁の少なくとも一部が、患者の前記顔に対してシールを形成するように適合される、発泡体クッション。
【請求項28】
前記部分が、前記患者の口角に対して近接している、請求項27に記載のクッション。
【請求項29】
前記部分が、患者の鼻橋に対して近接している、請求項27に記載のクッション。
【請求項30】
マスクと共に使用するための発泡体クッションであって、患者の顔によって圧力が前記クッションに加えられたとき、前記発泡体クッションの少なくとも一部が、前記マスクの中心から離れる方向に回転するように適合され、また前記クッションの前記外側の側壁の少なくとも一部が、患者の前記顔に対してシールを形成するように適合される、発泡体クッション。
【請求項31】
前記部分が、患者の下顎に対して近接している、請求項30に記載の発泡体クッション。
【請求項32】
医療用マスクと共に使用するための発泡体クッションであって、前記クッションの少なくとも1つの横断面が、少なくとも外側の側壁および内側の側壁を含み、前記外側の側壁が、前記内側の側壁よりも長い、発泡体クッション。
【請求項33】
前記外側の側壁の少なくとも一部が、患者の顔に対してシールするように適合される、請求項32に記載のクッション。
【請求項34】
患者の顔と接触するための第1の面と、前記第1の面とは反対にある第2の面とを有する、医療用マスクと共に使用するための発泡体クッションであって、前記第2の面が、クリップ部に結合され、また第2の面の横断面の長さが、前記クリップ部の横断面の長さよりも大きい、発泡体クッション。
【請求項35】
前記クリップ部が、マスクフレームに接続されるように適合される、請求項34に記載のクッション。
【請求項36】
圧縮された発泡体クリップ部に結合された発泡体患者インターフェースを含むマスクに対する可撓性のあるクッション(未使用)。
【請求項37】
漏れを生ずる可能性のある、発泡体のピンチングまたは座屈を阻止するために、患者の鼻橋のいずれかの側部に配置された少なくとも1つの軟化させた領域を含む発泡体クッション。
【請求項38】
発泡体の少なくとも第1の層および第2の層を含む発泡体クッションであって、第1の層が第2の層よりも密度が低い、発泡体クッション。
【請求項39】
前記第1の層が患者の顔に接触する、請求項38に記載のクッション(未使用)。
【請求項40】
発泡体の少なくとも第1の層および第2の層を含む発泡体クッションであって、第1の層が第2の層よりも柔軟性がある、発泡体クッション。
【請求項41】
マスクと共に使用するためのクッション性コンポーネントであって、前記クッション性コンポーネントが発泡体材料から構成され、使用時に、患者と接触するように適合された患者接触面が丸い横断面輪郭を有し、またベース面が前記患者接触面とは反対にある、クッション性コンポーネント。
【請求項42】
発泡体材料がスキンを除去されている、請求項41に記載のクッション性コンポーネント。
【請求項43】
発泡体材料が、実質的に独立気泡である、請求項41に記載のクッション性コンポーネント。
【請求項44】
前記クッション性コンポーネントの横断面の少なくとも一部が、前記マスクの中心を向いている側面により画定される内側面と、前記マスクの前記中心から離れる方向を向いている側面により画定される外側面と、前記フレームまたはクリップ部を向いているベース面とを含み、前記外側面の長さが、前記内側面よりも長い、請求項41に記載のクッション性コンポーネント。
【請求項45】
前記クッション性コンポーネントの横断面の少なくとも一部が、前記マスクの中心を向いている側面により画定される内側面と、前記マスクの前記中心から離れる方向を向いている側面により画定される外側面と、前記フレームまたはクリップ部を向いているベース面とを含み、前記外側面が、少なくとも上側部分および下側部分をさらに備え、前記上側部分が、前記下側部分と比較して角度を小さくする、請求項41に記載のクッション性コンポーネント。
【請求項46】
マスクと共に使用するための取外し可能なインターフェース構造であって、発泡体材料から構成されるクッション性コンポーネントを備え、使用時に、患者と接触するように適合された患者接触面が丸い横断面輪郭を有し、また前記患者接触面とは反対にあるベース面がクリップ部に結合され、さらに前記クリップ部が、前記マスクのフレームに取外し可能に結合されるように適合される、取外し可能なインターフェース構造。
【請求項47】
前記クリップ部が、つまみとして適合される、前記フレームの外側末端を越えて延びる延長部を含む、請求項46に記載の取外し可能なインターフェース構造。
【請求項48】
取外し可能なインターフェース構造およびフレームを備えるマスクであって、前記インターフェース構造が、クリップ部と、使用時に、患者と接触するように適合され、かつ丸い横断面輪郭を有する患者接触面、および前記クリップ部に結合される前記患者接触面とは反対にあるベース面を有する発泡体材料から構成されたクッション性コンポーネントとを備え、前記クリップ部が、前記マスクのフレームに取外し可能に結合されるように適合される、マスク。
【請求項49】
前記クリップ部が、前記クッション性コンポーネントに接着剤により結合される、請求項48に記載のマスク。
【請求項50】
前記クリップ部が、前記フレームの対応する面と嵌め合わされて、取外し可能であるが、気密シールを提供するように適合される、請求項48に記載のマスク。
【請求項51】
前記クリップ部上の延長部が、前記フレーム内の対応する凹部内に受け入れられるように適合される、請求項50に記載のマスク。
【請求項52】
フレームおよびインターフェース構造を備えるマスクであって、前記インターフェース構造が、クッション性コンポーネントに結合されるクリップ部を備え、また前記フレームが、前記クリップ部よりも剛性があり、かつ前記クリップ部が、前記クッション性部分よりもさらに剛性がある、マスク。
【請求項53】
前記クリップ部および前記クッション性コンポーネントが共に、少なくとも部分的に発泡体材料から構成され、また発泡体材料の前記クリップ部が、発泡体材料の前記クッション性コンポーネントよりも密度が高い、請求項52に記載のマスク。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図4d】
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【図4e】
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【図4f】
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【図4g】
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【図5a】
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【図5b】
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【図5c】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図8】
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【図9a】
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【図9b】
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【図9c】
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【図9d】
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【図10a】
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【図10b】
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【図10c】
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【図11a】
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【図11b】
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【図11c】
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【図12a】
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【図12b】
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【図12c】
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【図12d】
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【図12e】
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【図12f】
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【図13】
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【図14a】
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【図14b】
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【図14c】
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【図14d】
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【図14e】
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【図14f】
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【図15a】
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【図15b】
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【図15c】
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【図15d】
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【図15e】
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【図16a】
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【図16b】
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【図16c】
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【図16d】
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【図16e】
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【図16f】
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【図16g】
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【図16h】
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【図16i】
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【図17a】
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【図17b】
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【図17c】
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【図17d】
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【図17e】
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【図17f】
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【図17g】
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【図17h】
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【図18a】
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【図18b】
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【図18c】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50−1】
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【図50−2】
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【図51−1】
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【図51−2】
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【図52−1】
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【図52−2】
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【図53−1】
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【図53−2】
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【図54−1】
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【図54−2】
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【図55−1】
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【図55−2】
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【図56−1】
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【図56−2】
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【図57−1】
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【図57−2】
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【図58】
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【図59】
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【図60−1】
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【図60−2】
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【図60−3】
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【図60−4】
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【図60−5】
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【図60−6】
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【図60−7】
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【図60−8】
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【図61】
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【図62−1】
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【図62−2】
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【図63−1】
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【図63−2】
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【図63−3】
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【図63−4】
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【図64】
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【公表番号】特表2012−501763(P2012−501763A)
【公表日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−526353(P2011−526353)
【出願日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際出願番号】PCT/AU2009/001144
【国際公開番号】WO2010/028425
【国際公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(500046450)レスメド・リミテッド (192)
【氏名又は名称原語表記】RESMED LTD