説明

発熱性成形体

【課題】従来の粉末状発熱体の優れた発熱特性を維持しつつ、粉末をそのまま用いることに基づく従来技術の問題を改善した、良好な強度を有する発熱性成形体を提供する。
【解決手段】水と反応して発熱する発熱材料とフッ素系樹脂を含有する発熱性成形体、具体的には、前記発熱材料と前記フッ素系樹脂の合計量を100重量%とした場合に、前記発熱材料の含有量が20〜99重量%であり、前記フッ素系樹脂の含有量が80〜1重量%である発熱性成形体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水と反応することにより発熱する発熱性成形体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、水と反応することにより発熱する発熱体としては、酸化カルシウムが知られている(例えば、特許文献1)。更に改良したものとして、酸化カルシウムとアルミニウムとを混合したものが知られている(例えば、特許文献2〜5)。特許文献2〜5の発熱体は、酸化カルシウムと水とを反応させて発熱させるとともにこの反応によって生成した水酸化カルシウムとアルミニウムとを反応させることにより発熱させるものであり、食品などの物品を加熱するために十分な発熱量が短時間で得られる。特に特許文献3には、反応後、約30秒で約100℃に達し、この温度を20分以上維持できるとされている。そして、この発熱反応を利用して、日本酒や駅弁を屋外で温めたり、調理済みのレトルト食品を再加熱したりしている。
【0003】
上記従来の発熱体(特に特許文献2〜5)は、酸化カルシウム及びアルミニウムを含む有効成分の粉末を不織布などの内袋に収容し、使用時に内袋ごと水と接触させ、内袋内部に浸透した水と有効成分とを反応させて発熱させている。この発熱体は、有効成分が粉末であるために水との接触が容易であり、発熱させ易いという利点がある。
【0004】
しかしながら、上記従来の発熱体は、有効成分が粉末であるために使用前及び発熱中に内袋から粉末が漏れ出るという問題がある。食品などの加熱に利用する場合には、漏れ出した粉末が食品に混入するおそれがあり、そのような事態を回避する必要がある。また、発熱反応に際して水素ガスが副生する。しかも、発熱によって水蒸気が発生するため、これらのガス成分が袋内部を膨張させ、袋の細かな穴から噴出しようとして、新たに袋内に入ろうとする水の浸入を抑える。また、発熱中に膨張した袋の中で粉体が充満した後、固形化するため、余裕を持って発熱体を収容する空間を確保する必要がある。また、元より内袋に有効成分の粉末を収容する作業は面倒である。
【0005】
そこで、有効成分の粉末をそのまま用いるのではなく、成形体に加工して用いることが方策として考えられるが、単に成形体に加工しても水と有効成分との接触面積が減少する結果、発熱反応が迅速且つ十分に得られないという課題がある。なお、特許文献6には、酸化カルシウムを主成分とする発熱成形体であって空隙率、強度、透水度等を特定範囲に設定したものが提案されているが(特に特許請求の範囲)、発熱材料の粒度や成形圧力の選択によって成形体を形成する場合には空隙率や透水度を考慮すると強度が不十分になり易く、強度と発熱効率とを両立させるには更なる改良が必要である。
【0006】
従って、従来の粉末状発熱体の優れた発熱特性を維持しつつ、粉末をそのまま用いることに基づく従来技術の問題を改善した、良好な強度を有する発熱性成形体の開発が望まれている。
【特許文献1】実開平1−158485号公報
【特許文献2】特許第3467729号公報
【特許文献3】特許第4008490号公報
【特許文献4】特開2007−63404号公報
【特許文献5】特開2007−131689号公報
【特許文献6】特開平4−168190号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、従来の粉末状発熱体の優れた発熱特性を維持しつつ、粉末をそのまま用いることに基づく従来技術の問題を改善した、良好な強度を有する発熱性成形体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、水と反応して発熱する発熱材料と特定の樹脂成分を併用する場合には、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明は下記の発熱性成形体に関する。
1.水と反応して発熱する発熱材料とフッ素系樹脂を含有する発熱性成形体。
2.前記発熱材料と前記フッ素系樹脂の合計量を100重量%とした場合に、前記発熱材料の含有量が20〜99重量%であり、前記フッ素系樹脂の含有量が80〜1重量%である、請求項1に記載の発熱性成形体。
3.前記発熱材料は、酸化カルシウムを含有する、請求項1又は2に記載の発熱性成形体。
4.前記発熱材料は、酸化カルシウムとアルミニウムとの混合物である、請求項1又は2に記載の発熱性成形体。
5.前記フッ素系樹脂は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド及びエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜4のいずれかに記載の発熱性成形体。
6.前記フッ素系樹脂は、フィブリル化させたポリテトラフルオロエチレンである、請求項1〜4のいずれかに記載の発熱性成形体。
7.表面積を増やす加工が施されている、請求項1〜6のいずれかに記載の発熱性成形体。
8.ペレット状である、請求項1〜7のいずれかに記載の発熱性成形体。
9.シート状である、請求項1〜7のいずれかに記載の発熱性成形体。

以下、本発明の発熱性成形体について詳細に説明する。
【0010】
本発明の発熱性成形体は、水と反応して発熱する発熱材料とフッ素系樹脂を含有することを特徴とする。
【0011】
上記特徴を有する本発明の発熱性成形体は、特にフッ素系樹脂をバインダー成分として用いることにより成形体とされているため、使用前及び発熱中に有効成分の粉末が漏れ出すことが防止されている。また、フッ素系樹脂は成形体を形成する際の剪断力によって容易にフィブリル化するため、発熱材料をコーティングせず、フィブリル化した糸状のフッ素系樹脂が発熱材料と点接着しているので、成形体にした後でも有効成分と水との接触の妨げになり難く、発熱特性を高く維持することができ粉落ちしない高強度な成形体ができる。更に、成形体であるため内袋に収容して用いる必要がなく、しかも発熱時の膨張が抑制されているため、発熱体を収容する空間を最小限の容積に抑えることができる。
【0012】
本発明で用いる発熱材料としては、水と反応して発熱するものであれば限定されないが、例えば、酸化カルシウム、酸化カルシウムとアルミニウムとの混合物、ソーダ石灰、マグネシウム−鉄合金等の少なくとも1種が挙げられる。これらの発熱材料の中でも、特に酸化カルシウムとアルミニウムとの混合物が好ましい。
【0013】
上記発熱材料の平均粒子径は限定的ではないが、5〜200μm程度が好ましく、10〜100μm程度がより好ましい。
【0014】
上記発熱材料の比表面積は限定的ではない。例えば、酸化カルシウムは乾燥剤用に一般に用いられるものや、更に比表面積の大きなものも使用できる。比表面積の大きな酸化カルシウムを用いることにより、発熱特性を向上させることができる。
【0015】
本発明で用いるフッ素系樹脂としては、上記発熱材料を含む成形体を形成する際に、バインダーとして作用するとともに成形体を形成する際の剪断力によって容易にフィブリル化するものが好ましい。例えば、押出し成形により成形体を形成する場合には、成形圧力、ノズルとシリンダーの断面積比等を変えることにより剪断力を調整できる。また、プレス成形により成形体を形成する場合には、プレス圧力を変えることにより剪断力を調整できる。このようなフッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体等が挙げられる。この中でも、特にPTFEがフィブリル化させ易い点で好ましい。
【0016】
上記発熱材料とフッ素系樹脂の混合割合は限定されないが、発熱材料とフッ素系樹脂の合計量を100重量%とした場合に、発熱材料の含有量が20〜99重量%であり、フッ素系樹脂の含有量が80〜1重量%であれば好ましい。また、発熱材料の含有量が60〜99重量%であり、フッ素系樹脂の含有量が40〜1重量%であればより好ましい。更に、発熱材料の含有量は80〜97重量%がより好ましく、フッ素系樹脂の含有量は20〜3重量%がより好ましい。
【0017】
上記フッ素系樹脂は表面自由エネルギーが低く撥水性を有するため、過度に配合すると発熱材料と水との接触を妨げる可能性があるため、上記の通り、発熱材料とフッ素系樹脂の合計量を100重量%としてフッ素系樹脂の含有量を好ましくは80重量%以下、より好ましくは40重量%以下に設定する。
【0018】
本発明の発熱性成形体は、上記成分に加えて他の成分を併用してもよい。例えば、硫酸カルシウム、硫酸第1鉄、塩化マグネシウム、亜硫酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム等を配合できる。これらの含有量は限定的ではないが、上記発熱材料100重量部に対して5〜10重量部とすることが好ましい。
【0019】
本発明の発熱性成形体は、上記成分を混合・成形することにより得られる。成形時は、成形を容易に行えるように成形助剤を併用してもよい。例えば、イソパラフィンなどの炭化水素系化合物や、プロピレングリコールなどのグリコール系化合物や、シリコーンなどの油性化合物などがあげられる。
【0020】
成形助剤の使用量は限定されるものではなく、併用する成形助剤の種類に応じ適宜調整すればよい。成形方法としては押出し成形やプレス成形など所望の形状に成形できる限り限定されない。押出し成形においては、使用原料の配合比率によって成形圧力やノズルとシリンダーの断面積比を適宜設定し、プレス成形においては使用原料の混合時のシェアや成形圧力を適宜設定する。
【0021】
本発明の発熱性成形体の形状は、発熱体に適した形状であれば良く、例えば、ペレット状、コイン状、シート状が挙げられる。これらの形状に加工する場合には、厚さは0.1〜10mm程度に設定することが好ましい。厚さが0.1mmよりも薄い場合は用いるシートの枚数が多くなりシートの面積が極めて大きくなるので好ましくない。シート状には、使用原料の混合物を2軸延伸やカレンダー加工などにより圧延して作製できる。また、ペレット状やコイン状は押出し成形やプレス成形などにより作成したものを使用したり、シート状のものを粉砕や抜き加工したりすることにより作製できる。
【0022】
また、発熱体の表面には、表面積を増やす加工が施されていることが好ましい。例えば、表面に凹凸形状を設けたり、穴や切り込みを設けたりすることにより容易に表面積を増やすことができる。更に、成形体の強度を維持できる範囲内で多孔質の程度を変えれば、水分の吸収程度を調整できるため、発熱の程度を調整できる。発熱の程度が急峻なものは発熱用途に適しており、発熱の程度が緩やかなものは保温用途に適している。
【0023】
本発明の発熱性成形体は、例えば、駅弁などの食品を加工する場合には、外側容器内の最下部に本発明の発熱性成形体と水を収容し、使用時にこれらが接触するように設定し、更に内蓋の上に加熱する食品を収容する。そして、使用時に本発明の発熱性成形体と水が接触・反応して発熱が起こり、食品が加熱される。加熱時間や発熱量については、用いる発熱材料の種類や成形体の大きさを調整することにより適宜調整できる。また、食品を加熱する用途だけでなく、保温材としての用途やアロマテラピー材料(芳香剤の加熱)の用途にも利用できる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の発熱性成形体は、特にフッ素系樹脂をバインダー成分として用いることにより成形体とされているため、使用前及び発熱中に有効成分の粉末が漏れ出すことが防止されている。また、フッ素系樹脂は成形体を形成する際の剪断力によって容易にフィブリル化するため、発熱材料をコーティングせず、フィブリル化した糸状のフッ素系樹脂が発熱材料と点接着しているので、成形体にした後でも有効成分と水との接触の妨げになり難く、発熱特性を高く維持することができ粉落ちしない高強度な成形体ができる。更に、成形体であるため内袋に収容して用いる必要がなく、しかも発熱時の膨張が抑制されているため、発熱体を収容する空間を最小限の容積に抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下に実施例・比較例を示して本発明を説明する。但し本発明は実施例に限定されない。
【0026】
実施例1〜20
アルミニウム(品名「VA−235」、山石金属製、平均粒子径40〜50μm)100重量部に対して、酸化カルシウム(吉澤石灰工業製の水酸化カルシウム「カルミユー メソックス」(登録商標)の焼成物)50重量部、炭酸ナトリウム(品名「ソーダ石灰」、トクヤマ製、平均粒子径100μm)37.5重量部及び塩化マグネシウム(品名「塩化マグネシウム」、丸安産業製、平均粒子径66μm)5.25重量部を混合して発熱材料とした。
【0027】
発熱材料に、バインダー:PTFE(品名「F-201」ダイキン工業製)及び成形助剤:炭化水素系化合物(品名「アイソハ゜ーM」(登録商標)、エクソンモービル製)を下記表1に示す混合割合で混合してコイン状又はシート状成形体(発熱剤)を作製した。コイン状成形体の直径は23mmとした(以下の実施例でも同じとした)。
【0028】
成形体の厚み、表面凹凸(穴)の有無については下記表1の通りとした。
【0029】
【表1】

【0030】
[表1中、2倍量、3倍量は発熱剤に対する水分量を示す]
(発熱試験)
2重構造の容器を用意し、下段に上記発熱剤(発熱剤重量各18g)とその2倍量又は3倍量の水を入れ、容器の上段に20℃の水を200g入れた。上段に入れた水の温度変化をモニターした。発熱試験の結果を示すグラフを図2〜図5に示す。
【0031】
図2〜図5から明らかなように、実施例1〜20の全てにおいて温度上昇の程度は異なるものの、何れも温度上昇(高いものは70℃以上に上昇)しており、加熱又は保温手段として利用できることがわかる。
【0032】
【表2−1】

【0033】
【表2−2】

【0034】

【0035】
【表2−3】

【0036】
【表2−4】

【0037】
(膨張率試験)
発熱剤(発熱前)の厚みは表1に記載の通りである。発熱試験の終了直後に測定した発熱剤(発熱後)の厚みを測定して膨張率を調べた。膨張率を下記表5に示す。
【0038】
実施例21〜23
酸化カルシウム(品名「ホ゛ルミック」、有恒鉱業製、平均粒子径31μm)100重量部を発熱材料とした。
【0039】
発熱材料に、バインダー:PTFE(品名「F-201」ダイキン工業製)及び成形助剤:炭化水素系化合物(品名「アイソハ゜ーM」(登録商標)、エクソンモービル製)を下記表3に示す混合割合で混合してコイン状成形体(発熱剤)を作製した。
【0040】
成形体の厚み、表面凹凸(穴)の有無については下記表3の通りとした。
【0041】
【表3】

【0042】
実施例1〜20と同様に、発熱試験及び膨張率試験を実施した。発熱試験の結果を示すグラフを図7に示す。図7の結果から明らかなように、実施例21〜23の全てにおいて温度上昇の程度は異なるものの、何れも温度上昇(高いものは70℃程度に上昇)しており、加熱又は保温手段として利用できることがわかる。酸化カルシウムを発熱材料とした場合でも発熱剤重量(g)を増やせば加熱手段として利用できることがわかる。
【0043】
膨張率試験の結果を下記表5に示す。表5から明らかなように、本発明の発熱性成形体は発熱材料が酸化カルシウムの場合でも従来品と比較して膨張率が非常に抑制されていることが分かる。有効成分の割合が多いほど、発熱体の厚さが薄いほど発熱速度が速くなることが分かる。
【0044】
実施例24、25
(実施例24)
成形助剤を使用しない以外は実施例4と同様にしてコイン状成形体を作製した。
【0045】
実施例で作製したコイン状成形体(直径23mm)は、いずれも底部又は上部の円部分に10kgの荷重をかけても全く変形が認められず優れた強度を保持していた。
(実施例25)
コイン状成形体ではなく5mm角のペレット状成形体とした以外は実施例4と同様にして成形体を作製した。
【0046】
実施例24、25の成形体(発熱剤)に対して、実施例1〜20と同様に発熱試験を実施した。発熱試験の結果を示すグラフを図8に示す。図8の結果から明らかなように、ペレット状成形体とした場合でも加熱又は保温手段として使用できることが分かる。また、成形助剤を用いなくても加熱又は保温手段として使用できることが分かる。
【0047】
比較例1〜3
下記表4に示す通り、各特許文献に記載の各実施例を追試して従来品の粉末状発熱剤(発熱剤を内袋に収容した態様)を作製した。
【0048】
【表4】

【0049】
実施例1〜20と同様に、発熱試験及び膨張率試験を実施した。発熱試験の結果を示すグラフを図6に示す。図2などの本願実施例と図6の結果から明らかなように、本発明の発熱性成形体は従来品の粉末状発熱剤と比較して発熱特性に遜色ないことが分かる。
【0050】
膨張率試験の結果を下記表5に示す。表5から明らかなように、本発明の発熱性成形体は従来品と比較して膨張率が非常に抑制されていることが分かる。有効成分の含有量が多い場合には、厚みの膨張が比較的大きくなるが、穴加工を施すことで膨張を抑制することができる。有効成分の割合が多いほど、また発熱体の厚さが薄いほど発熱速度が速くなることが分かる。
【0051】
また、実施例は膨張率試験の結果、表4からも分かるように、発熱前後で成形体としての形状を保持している。一方、比較例1〜3は発熱剤を内袋に収容した形態のため、発熱後は内袋なしでは発熱剤自身が形状を保持することができない。比較例4においても発熱前は成形体としての形状を保持できるが発熱後は発熱剤が水に離散して形状を保持することができない。本発明は発熱前後の形状保持性能の面でも優れていることがわかる。
【0052】
【表5】

【0053】
比較例4
PTFEの代わりにポリエチレングリコール(PEG、非フッ素系樹脂)を使用し、炭化水素系の成形助剤を加えないこと以外は実施例1と同様にして発熱性成形体を作製した。
【0054】
PEGは親水性樹脂であり水の浸透性が良好のため発熱するが、PEGが水に溶解するため成形体は形状を保持できず崩れて発熱後の発熱材料は水に離散した。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】(a)コイン状発熱性成形体の模式図(一例)である。(b)表面に小穴を設けたコイン状発熱性成形体の模式図(一例)である。
【図2】実施例1〜8の発熱試験の結果を示す図である。
【図3】実施例9〜14の発熱試験の結果を示す図である。
【図4】実施例15、16の発熱試験の結果を示す図である。
【図5】実施例17〜20の発熱試験の結果を示す図である。
【図6】比較例1〜3の発熱試験の結果を示す図である。
【図7】実施例21〜23の発熱試験の結果を示す図である。
【図8】実施例24、25の発熱試験の結果を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水と反応して発熱する発熱材料とフッ素系樹脂を含有する発熱性成形体。
【請求項2】
前記発熱材料と前記フッ素系樹脂の合計量を100重量%とした場合に、前記発熱材料の含有量が20〜99重量%であり、前記フッ素系樹脂の含有量が80〜1重量%である、請求項1に記載の発熱性成形体。
【請求項3】
前記発熱材料は、酸化カルシウムを含有する、請求項1又は2に記載の発熱性成形体。
【請求項4】
前記発熱材料は、酸化カルシウムとアルミニウムとの混合物である、請求項1又は2に記載の発熱性成形体。
【請求項5】
前記フッ素系樹脂は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド及びエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜4のいずれかに記載の発熱性成形体。
【請求項6】
前記フッ素系樹脂は、フィブリル化させたポリテトラフルオロエチレンである、請求項1〜4のいずれかに記載の発熱性成形体。
【請求項7】
表面積を増やす加工が施されている、請求項1〜6のいずれかに記載の発熱性成形体。
【請求項8】
ペレット状である、請求項1〜7のいずれかに記載の発熱性成形体。
【請求項9】
シート状である、請求項1〜7のいずれかに記載の発熱性成形体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−150303(P2010−150303A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−326856(P2008−326856)
【出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(000109037)ダイニック株式会社 (55)
【出願人】(506227714)株式会社エネルダイン (2)
【出願人】(000205498)オー・ジー株式会社 (12)
【Fターム(参考)】