説明

目標が位置する空間エリアを決定する方法、装置およびシステム

【課題】 目標が位置する空間エリアを決定するための方法、装置およびシステムを提案する。
【解決手段】 目標が位置する空間エリアを決定するための方法は、 複数のキーポイント位置点によって特徴付けられる1つ以上の空間エリアを含む空間内の目標の位置パラメータを受信するステップと、目標の位置パラメータと空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点の位置パラメータに基づいて、目標が位置する空間エリアを決定するステップを含む。空間エリアを特徴付ける方法は、空間エリア内の一連の位置点を取得するステップと、一連の位置点から空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点を抽出するステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本発明は位置情報処理の分野に関し、特に空間エリアを特徴付けて目標が位置する空間エリアを決定する方法、装置およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ロケーション情報は、ユーザと環境間の地理的関係を特定する際に利用できる基本的なコンテキスト情報であり、これによりユーザの行動をより深く理解することが可能になる。
近年、位置情報を提供する方法とシステムは、ますます多くの注目を集めてきている。特に、位置情報を提供する方およびシステムは、室内の環境および市街地の環境にとってより一層必要とされている。
【0003】
現在、多種多様な適用情況、例えば、オフィス、医療機関、鉱山、地下鉄、スマートビルディング、あるいはホテル等のような環境において、リアルタイムで正確な位置追跡に対する要求はますます高まってきている。
多くの位置情報に基づいた用途においては、多くの場合、空間を空間エリアあるいは空間グリッドと呼ばれる複数のエリアに区分けし、目標が空間内のどの空間エリアに位置するかを判定することが必要となる。
例えば、商品棚の情報推薦用途においては、棚上の商品がそれぞれ商品に対応する空間エリアに位置すると仮定することができる。そして、目標がその空間エリアに入る時(例えば、目標が一定の商品に接近する時)、空間エリアのモデルに基づいて、目標がどの空間エリアに入るかを決定することが必要である。その結果として、空間エリアに対応する商品に関する情報を顧客に推薦することが可能となる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】パターン分類(セカンドエディション)、10章、517−599ページR.O.デューダ、P.E.ハート、D.G.ストーク、ISBN:0−471−05669−3(Pattern Classification (Second Edition), Chapter 10, pp. 517-599, R.O. Duda, P. E. Hart, and D. G. Stork, ISBN:0-471-05669-3)」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これまで、空間エリアを特徴付け、目標がある一空間エリア内に位置するかどうかを決定するためのいくつかの方法が提案されている。
しかしながら、関連技術によるこれらの方法には少なからず限界がある。例えば、空間エリアのモデリングあるいは空間エリアを特徴付ける処理は余りに複雑過ぎするし、計算コストもかかり過ぎる。さらに、近隣の空間エリアを効率的にかつ迅速に区別することが難しいため、正確性が非常に低くなる。
【0006】
このため、便利で、迅速かつ正確に、空間エリアを特徴付けて目標が位置する空間エリアを決定することができる技術的解決方法がこの技術分野において特に必要となっている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、空間内の空間エリアを特徴付けるための技術的解決方法を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、目標が空間のどの空間エリアに位置するかを決定するための技術的解決方法を提供することにある。
【0009】
本発明による第2の方法は、空間エリア内の一連の位置点を取得するステップと、一連の位置点から空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点を抽出するステップとを含む。
【0010】
本発明による第2の装置は、空間エリア内の一連の位置点を取得する取得手段と、一連の位置点から空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点を抽出する抽出手段とを含む。
【0011】
本発明によるシステムは、複数のキーポイント位置点によって特徴付けられる1つ以上の空間エリアを含む空間内の目標の配置され、測距信号を発信するように構成された信号発信器と、信号発信器から発信された測距信号に基づいて目標の位置パラメータを取得するように構成された測位装置(POD)と、目標の位置パラメータと空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点の位置パラメータに基づいて、目標が位置する空間エリアを決定するように構成されたサーバとを含む。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、簡単な処理で空間内の空間エリアを特徴付けることができる方法を実現する。
また、本発明によれば、効率的にかつ迅速に目標が空間のどの空間エリアに位置するかを決定することが可能になる。
【0013】
本発明の他の特徴と利点は、添付図面を参照する好適な実施の形態によって明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
他の目的および本発明の効果は、添付図面を参照した詳細な説明の記述によって、本発明の好適な実施の形態についてのより総合的な理解をもってより明らとなり、かつ容易に理解できるであろう。
【図1】複数の空間エリアを含む空間の概略図である。
【図2a】関連技術に従った空間エリアの特徴付けを示す概略図である。
【図2b】本発明の実施の形態による空間エリアの特徴付けを示す概略図である。
【図3】本発明の実施の形態による空間内の空間エリアを特徴付けるシステムの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態による空間内の空間エリアを特徴付ける方法を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態によるキーポイント位置点を抽出する方法を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の他の実施の形態によるキーポイント位置点を抽出する方法を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態による空間エリアを決定するシステムの構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態による空間エリアを決定する方法を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態による目標が位置する空間エリアを決定する方法を説明するフローチャートである。
【図10】本発明の他の実施の形態による目標が位置する空間エリアを決定する方法を説明するフローチャートである。
【図11】本発明の他の実施の形態による空間内の空間エリアを特徴付けかつ決定するシステムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
まず、本発明の好ましい実施の形態において使用される専門用語について簡単に説明する。
【0016】
1. 空間および空間エリア
本発明による空間は、目標が移動することができる空間であり、例えば、部屋、オフィス、会議室などである。図1は、複数の空間エリアを含む空間100を示す概略図である。
【0017】
本発明による空間エリアは、空間に含まれるエリアの一部を指す。図2a及び図2bは、空間エリア210と空間エリア220を示す概略図である。本発明による空間エリアが、図2aと図2bに示されるような立方体に限定されず、例えば、直方体、球、不規則な形状などのあらゆる形状を取りうることを理解すべきである。
さらに、空間が1つ以上の空間エリアを含む場合があること、また、空間エリアが図1に示すように互いにオーバーラップの無い独立した空間部分か、あるいは互いにオーバーラップ部分を有する空間部分でもよいことを理解すべきである。
【0018】
通常、目標がどの空間エリアに存在しているかを認識するためには、空間エリアのモデルを認識しなければならない。すなわち、空間エリアをどのように特徴付けるかを認識していることが必要である。本発明の実施の形態によって、空間エリアを特徴付けるのための技術的方法を提供する。以下にその詳細を説明する。
【0019】
2.位置点およびキーポイントとなる位置点
本発明による位置点は、空間エリア220(例えば、図2bに示す空間エリア220)内の点であり、空間エリア220は複数の位置点221を含んでいる。位置点は、空間内の位置点の三次元の座標である対応する位置パラメータを有していてもよい。
【0020】
キーポイントとなる位置点222は、空間エリアを特徴付けるのための位置点である。キーポイントとなる位置点は、空間エリア内のいかなる位置点あるいは空間エリア上のいかなる位置点でもよい。
例えば、図2bに示す空間エリア220において、空間エリア220は複数の位置点221を有するだけでなく、空間エリアを特徴付けるためにそれらの位置点から選択されたキーポイントとなる位置点222を有する。
原則的に、それが空間を特徴付けることができる限り、空間内のいかなる点もキーポイントとなる位置点として選択することが可能である。
通常は、空間エリアのモデルを取得するためには、空間エリアを特徴付けるためのキーポイントとなる位置点を認識していることが必要である。
本発明の実施の形態によれば、キーポイントとなる位置点の抽出を通して空間エリアを特徴付けるのための技術的方法が提供され、以下にその詳細を説明する。
【0021】
3.信号発信器
本発明の好ましい実施の形態における信号発信器は、測距信号を発信することができる装置を指しており、例えば、RF信号発信器である。
本発明の実施の形態において、信号発信器は空間内の目標に配置することが可能である。例えば、信号発信器は、目標の信号発信器から発信される測距信号を受信する測位装置(POD)によって目標の位置パラメータを取得するために、タグの形で目標に付与される。
測距信号としては様々な形式の信号を利用することが可能である。例えば、超音波、赤外線、レーザ、RF信号、超広帯域パルス信号、ドップラー信号および音波等を含むが、これらに限定されない。
なお、PODと信号発信器によって目標の位置パラメータを決定することは本発明の技術分野においては広く知られているので、その詳細は省略する。
【0022】
4.測位装置(POD:Positioning on
One Device)
本発明の実施の形態によるPODは、目標の位置パラメータを取得するための装置である。
好ましい実施の形態において、本発明に採用されるPODは、複数の葉ノードを有するセンサアレイである。葉ノードの数は少なくとも2である。言いかえれば、PODは、少なくとも2つの葉ノードセンサとその間に配列された1つのセンサを含む。通常、より多くの葉ノードがあると、測位精度はより高くなる。
具体的な適用例においては、PODは、通常、空間100の一番上に配置され、空間100内の目標の信号発信器から発信された測距信号を受信する。
目標の位置パラメータは、測距信号およびPODそれ自体の位置パラメータに基づいて決定することができる。
【0023】
以下に、本発明の好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。これらの実施の形態は例として説明するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。
【0024】
まず、空間エリアを特徴付けて目標が位置する空間エリアを決定するこれまでの関連技術による方法について説明する。
【0025】
図2aは、関連技術による空間エリアを特徴付ける方法を示す略図である。図2aに示すような空間エリアを特徴付ける方法において、ユーザは信号発信器を使用し空間エリアの境界に沿って移動し、その間に信号発信器から発された測距信号をPODによって受信する。
空間エリアの境界に沿って移動する信号発信器の位置パラメータは測距信号とPODそれ自体の位置パラメータに基づいて決定され、その結果として、空間エリアの境界の位置パラメータが取得される。
その後、空間エリアの一連の頂点が多角形フィッティングアルゴリズムを使用することによって取得され、また、一連の頂点は空間エリアを特徴付けるために空間エリアのモデルとして利用される。
【0026】
目標が位置する空間エリアを決定する関連技術の方法では、目標の信号発信器が空間内の異なる空間エリアに移動すると、その間に信号発信器から発信された測距信号をPODによって受信する。
測距信号とPODそれ自体の位置パラメータに基づいて、目標の位置パラメータを決定する。そして、目標がどの空間エリアに位置するか決定するために、目標の位置パラメータを全ての空間エリアのモデルと比較する。
【0027】
しかしながら、関連技術には多くの問題点がある。
第1に、目標が信号発信器と共に空間エリアの境界に沿って厳密に移動することを要求されるため、関連技術は空間エリアを特徴付けるために複雑なプロセスを必要とする。
なおかつ、空間エリアの形が不規則である場合、信号発信器を備えた目標が空間エリアの境界に沿って厳密に移動するのは困難である。
第2に、目標が位置する空間エリアを決定する処理において、2つの空間エリアが緊密に隣接する時に、目標が2つの空間エリア間で移動する時、目標が正確にどの空間エリアを位置するか決定するのは困難であろう。
【0028】
図2bは、本発明の好適な実施の形態による空間エリアを特徴付ける方法を示す略図である。
好適な実施の形態によれば、空間エリアを特徴付ける処理の間、目標が信号発信器と共に空間エリアの境界に沿って厳密に移動することは不要である。
それどころか、空間エリアの任意の一連の位置点を取得するだけで、キーポイントとなる位置点を空間エリアを特徴付けるために抽出することが可能である。
以下、図3から図6に示す実施の形態は、本発明による空間部の空間エリアを特徴付ける方法を詳細に説明する。
【0029】
図3は、本発明の好適な実施の形態による空間内の空間エリアを特徴付けるためのシステム300のブロック図を示す。
図3に示されるように、空間内の空間エリアを特徴付けるためのシステム300は、信号発信器310と、測位装置(POD)320と、サーバ300とを含む。
信号発信器310は、測距信号を発信するように構成され、一連の位置点内の位置点に配置される。一連の位置点内の位置点の位置パラメータは、信号発信器から測位装置(POD)へ測距信号を発信することにより取得される。
測位装置(POD)320は、信号発信器からの測距信号に基づいて信号発信器が位置する位置点の位置パラメータを取得するように構成される。
サーバ330は、空間エリア特徴付け装置340を含む。
【0030】
以下に、システム300の実現例について詳細に説明する。
具体的には、本発明の好適な実施の形態によれば、一連の位置点(図2bに示すように一点鎖線でつながる一連の位置点)が、まず空間エリア内で決定される。
本発明の実施の形態においては、一連の位置点は、空間エリア内で信号発信器をランダムに移動させることにより決定され、あるいは、空間エリア内に複数の位置点を予め設定することにより決定される。
本発明における一連の位置点は、関連技術のように空間エリアの境界に沿って厳密に移動することによって取得する必要が無く、空間エリア内の任意の位置点を含むことに留意すべきである。
本発明の実施の形態において、信号発信器は、一連の位置点の各位置点にそれぞれ配置され、これにより、位置点の位置パラメータが取得される。
位置点の位置パラメータを取得するため、一連の位置点内の異なる位置点にも同じ信号発信器が配置される。
一例では、サーバ330が、信号発信器310から発信された測距信号と測距信号を受信するPOD320自身の位置パラメータに基づいて、一連の位置点内の各位置点の位置パラメータを決定する。
他の例では、POD320が、信号発信器310から発された測距信号と信号発信器それ自体の位置パラメータに基づいて、一連の位置点内の各位置点の位置パラメータを決定する。
信号発信器310自体は、本技術分野において広く知られているので、ここでは詳しく説明しない。
【0031】
次に、POD320は、空間にセットされる。POD320は、空間内のどのような箇所にも設置することが可能である。
例えば、POD320を空間の上部に配置することができ、その初期の配置箇所は任意である。すなわち、空間の上部のどのような箇所にも配置することが可能である。
一例では、サーバ330内の空間エリア特徴付け装置340が、信号発信器310から発信された測距信号と測距信号を受信するPOD320自身の位置パラメータに基づいて一連の位置点内の各位置点の位置パラメータを決定するために、POD320は、信号発信器310から測距信号を受信し、その測距信号とPOD320自身の位置パラメータをサーバに対して送信する。
他の例においては、POD320が、信号発信器310から発された測距信号と信号発信器それ自体の位置パラメータに基づいて一連の位置点内の各位置点の位置パラメータを決定する。
【0032】
信号発信器310の配置とPOD320の配置の間に前後関係がないことを理解すべきである。
それらを両方とも同時に配置することも可能であるし、あるいは、POD320を最初に配置し、次に、信号発信器310を空間の空間特徴点に配置することも可能である。
【0033】
その後、本発明の実施の形態によれば、サーバ330の空間エリア特徴付け装置340は、信号発信器310から発信された測距信号と測距信号を受信するPOD320自体の位置パラメータに基づいて、空間全体について空間エリア内の一連の位置点内の位置点の位置パラメータを算出する。
例えば、位置パラメータは、空間内の位置点の座標(x、y、z)である。
その後、空間エリア特徴付け装置340は、一連の位置点内の位置点の位置パラメータを使用して、空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点を抽出し、それにより、空間エリアのモデルを確立する。
【0034】
本発明の好適な実施の形態によれば、空間エリア特徴付け装置340は、空間エリア内の一連の位置点を取得するように構成される取得手段341と、空間エリアを特徴付けるために、一連の位置点に基づいてキーポイント位置点を抽出するように構成される抽出手段342とを含む。
図4は、本実施の形態による空間エリアを特徴付ける空間エリア特徴付け装置340の動作を説明するフローチャートである。
【0035】
ステップ401で、空間エリア内の一連の位置点を取得する。
【0036】
上述したように、一連の位置点は、空間エリア内でランダムに移動する信号発信器の移動軌跡に基づいて取得することができ、あるいは、空間エリア内に複数の位置点を予め設定することにより取得することができる。
【0037】
具体的な例では、ユーザが測距信号を発信する信号発信器を所持して空間内をランダムに移動し、そして、信号発信器の移動軌跡をキーポイントとなる位置点を抽出するための一連の位置点として使用することができる。
【0038】
ステップ402で、空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点を抽出する。
【0039】
このステップでは、ステップ401から取得された一連の位置点からキーポイントとなる位置点を抽出するために様々な実施方法が利用可能である。
【0040】
一例として、ステップ402は、k-meansクラスタリングアルゴリズム(K-means
clustering algorithm)や、非特許文献1「パターン分類(セカンドエディション)、10章、517−599ページR.O.デューダ、P.E.ハート、D.G.ストーク、ISBN:0−471−05669−3(Pattern
Classification (Second Edition), Chapter 10, pp. 517-599, R. O. Duda, P. E.
Hart, and D. G. Stork, ISBN:0-471-05669-3)」に記載されるアルゴリズムで実現することができる。
図5は、k-meansクラスタリングアルゴリズムでキーポイント位置点を抽出するための方法のフローチャートを示す。これについては以下に詳細に説明する。
【0041】
他の例では、ステップ402は、階層的クラスタリングアルゴリズムで実現することができる。図6は、階層的クラスタリングアルゴリズムでキーポイントとなる位置点を抽出するための方法のフローチャートを示す。これについては以下に詳細に説明する。
【0042】
図5に示すk-meansクラスタリングアルゴリズムでキーポイント位置点を抽出する方法において、空間エリア特徴付け装置340は、取得手段341と抽出手段342を含んでいる。
抽出手段342は、一連の位置点内の位置点と所定のキーポイント位置点の間の距離を計算する計算手段(初期の所定のキーポイント位置点は、一連の位置点から選択された1つ以上の位置点である)と、隣接性原理(adjacency principle)に基づいて、位置点を、所定の各キーポイント位置点にグループ化するグループ化手段と、同一の予め定めたキーポイント位置点に属する位置点の位置パラメータの平均を求める平均化手段と、平均値と所定のキーポイント位置点の位置パラメータを比較して、それらの間の差を取得する比較手段とを含む。
平均値と所定のキーポイント位置点の位置パラメータの間の差が所定の値以下である場合、所定の位置点がキーポイント位置点として決定される。
平均値と所定のキーポイント位置点の位置パラメータの間の差が所定の値より大きい場合、所定のキーポイント位置点が平均値と対応する位置点に置き換えられた後、計算手段、グループ化手段、平均化手段および比較手段が起動され、繰り返し実行される。
【0043】
以下、本実施の形態における空間エリア特徴付け装置340の抽出手段342の動作フローとについて、図5の各ステップを参照して詳細に説明する。
【0044】
ステップ501で、一連の位置点内の位置点と所定のキーポイント位置点の間の距離を計算する。
【0045】
一例において、ステップ401から得られた一連の位置点は1つ以上の位置点を含む。
各位置点は、位置パラメータ(例えば、位置点の三次元の座標)によって特徴付けられる。
一連の位置点は、L={(xi,yi,zi),
i=1,2,…,N}として示される。ここで、Nは、一連の位置点に含まれる位置点の数を示す。
【0046】
図5に示すようなキーポイントを抽出する実施の形態において、所定のキーポイント位置点が任意の位置点である可能性がある。
所定のキーポイント位置点は、必ずしも空間エリアを特徴付けることができるキーポイント位置点ではなく、一連の位置点からキーポイント位置点を抽出する処理において使用される中間の位置点というだけである。
【0047】
一例では、1つ以上の初期の所定のキーポイント位置点が予め決められる。あるいは、一連の位置点から1つ以上の位置点が初期の所定のキーポイント位置点として選択される。
初期の所定のキーポイント位置点は、位置パラメータ、例えば、P={(xjP,yjP,zjP),
j=1,…,M}
によって特徴付けられる。ここで、Mは、初期の所定のキーポイント位置点の数である。
【0048】
一連の位置点内の各位置点からM個の各所定のキーポイント位置点までの間の距離は、ユークリッド距離あるいは当該技術分野における当業者にとって既知の他の方法を使用することにより計算することができる。
【0049】
ユークリッド距離に対する計算式は以下の通りである。
【数1】


ここで、dijは、一連の位置点におけるi番目(i=1、2、・・・、N)の位置点(xi,yi,zi)からj番目(j=1、・・・、M)の所定のキーポイント位置点((xjP,yjP,zjP))までの間の距離である。
【0050】
ステップ501の終了後、一連の位置点内の各位置点と各所定のキーポイント位置点の間の距離行列dijが得られる。ここで、i=1,2,…,N 及びj=1,…,Mである。
【数2】

【0051】
ステップ502で、位置点を、隣接性原理(adjacency
principle)に基づいて各所定のキーポイント位置点にグループ化する。
【0052】
このステップにおける隣接性原理は、その位置が位置点に対して最も接近している所定のキーポイント位置点を決定することを指す。
例えば、一連の位置点内のi番目の位置点(xi,yi,zi)に対する所定のキーポイント位置点は、以下の方法で決定することができる。
まず、一連の位置点内のi番目の位置点(xi,yi,zi)と予め定められた各キーポイント位置点の間の距離を、ステップ501での計算結果に基づいて取得する。
例えば、例えば、距離行列(2)におけるi行は、M個の値(di1,di2,…diM)を含む。
M個の値をソートすることにより、最小値を取得する。例えば、dik
ここで、kは、M個の予め定めたキーポイント位置点のk番目を表わす。
その後、一連の位置点内のi番目の位置点(xi,yi,zi)を、k番目の予め定めたキーポイント位置点にグループ化する。
【0053】
以上の方法によって、一連の位置点内の全ての位置点は、隣接性原理に基づいて対応する予め定めたキーポイント位置点にグループ化される。
これにより、M個のグループを取得することができる。また、各グループは少なくとも1つの予め定めたキーポイント位置点を含んでいる。
各グループが一連の位置点内の複数の位置点を含む場合があることに注目すべきである。
しかし、いくつかの状況において、一連の位置点内の位置点のどれも特定の予め定めたキーポイントにグループ化されないことがあり、そのとき、特定の予め定めたキーポイントが属するグループは、一連の位置点内の位置点のどれも含まない。
【0054】
ステップ503で、同一の所定のキーポイント位置点に属する位置点の位置パラメータの平均を求める。
【0055】
ステップ502から得られたM個のグループについて、各グループ中の所定のキーポイント位置点の位置パラメータと他の位置点の位置パラメータとの平均を求める。この時点で取得した平均値を、平均位置パラメータと称する。
【0056】
例えば、M個のグループのj番目のグループが、Tj個の位置点(Tj個の位置点は、予め定めたキーポイント位置点だけでなく一連の位置点内の位置点も含む)を含む場合、j番目のグループの平均位置パラメータは、下記のように表される。
【数3】

【0057】
ステップ504で、平均値と所定のキーポイント位置点の位置パラメータを比較してそれらの差を求め、これにより、その差が所定の値以下かどうかを判断する。
【0058】
平均値(すなわち、平均の位置パラメータ)と所定のキーポイント位置点の位置パラメータとの間の差は、対応する位置パラメータを互いに減じることにより計算する。当業者に既知の他の方式を差を計算するのに利用することが可能である。
【0059】
差が所定の値以下である場合、処理はステップ505へ進む。また、差が所定の値より大きい場合、処理はステップ506へ進む。
【0060】
差と比較する所定の値は、経験に基づいて固定的に設定するか、あるいは異なる適用場面に応じて暫定的に設定することが可能である。
一例として、所定の値が「0」に設定される場合もある。この場合、ステップ503で取得された平均値(すなわち、平均位置パラメータ)が、所定の位置点の位置パラメータと完全に同一である場合のみ、繰り返し処理が終了し、処理はステップ505へ進む。
そうでなければ、処理はステップ506へ続き、次の繰り返し処理が開始する。
【0061】
ステップ505で、現在の所定のキーポイント位置点をキーポイント位置点として決定する。その後、図5の処理が終了する。
【0062】
ステップ506で、所定のキーポイント位置点を、平均値と対応する位置点に置き換える。
その後、処理はステップ501へ戻り、平均の位置パラメータと所定のキーポイント位置点の位置パラメータと間の差がステップ504で所定の値以下であると判定されるまで、ステップ501から504を繰り返し実行する。
【0063】
図6は、階層的クラスタリングアルゴリズムを利用することにより、キーポイント位置点を抽出する実施の形態を示す。
この実施の形態において、空間エリア特徴付け装置340の抽出手段342は、取得する必要のあるキーポイント位置点の数を設定するための設定手段と、一連の位置点内の2つの位置点毎にその間の距離を計算するための計算手段と、最小の距離を有する2つの位置点をマージして、新たな位置点を取得するためのマージ手段と、現在の位置点の数と設定したキーポイント位置点の数を比較するための比較手段とを含む。
現在の位置点の数が設定したキーポイント位置点の数と等しければ、現在の位置点をキーポイント位置点として決定し、現在の位置点の数が設定したキーポイント位置点の数と等しくなければ、計算手段、マージ手段、比較手段が起動され、繰り返し実行される。
【0064】
以下、本実施の形態における空間エリア特徴付け装置340の抽出手段342の動作について、図6の各ステップの説明を通じて詳細に記述する。
【0065】
ステップ601で、取得する必要のあるキーポイント位置点の数を設定する。
【0066】
キーポイント位置点が一連の位置点から抽出されるので、設定するキーポイント位置点の数は一連の位置点内の位置点の数ほど大きくないものとする。
特定の例において、キーポイント位置点の数が一連の位置点内の位置点の数と同一である場合、一連の位置点内の全ての位置点を空間エリアを特徴付けるためのキーポイント位置点として用いることができる。
キーポイント位置点が多ければ多いほど、空間エリアを正確に特徴付けることが可能となる。
しかしながら、目標がどの空間エリアに位置するかを決定するためのその後の計算の複雑度が増大するという問題をもたらすことになる。
このため、上記のような例では、キーポイント位置点の数と計算び複雑度の間で折衷を行うことが必要となる。
【0067】
この実施の形態においては、取得する必要のあるキーポイント位置点の数をHと設定すると仮定する。
【0068】
ステップ602で、一連の位置点内の2つの位置点毎にその間の距離を計算する。
【0069】
図5に示す実施の形態と同様に、ステップ401から取得される一連の位置点はL={(xi,yi,zi),
i=1,2,…,N}と表される。ここで、Nは、一連の位置点に含まれる位置点の数を示す。
一連の位置点内の2つの位置点毎の間の距離は、ユークリッド距離あるいは当業者にとって既知の他の方法で計算することができる。
【0070】
ユークリッド距離に対する計算式は以下の通りである。
【数4】


ここで、dijは、一連の位置点におけるi番目(i=1、2、・・・、N)の位置点(xi,yi,zi)から一連の位置点におけるj番目(j=1、・・・、M)の位置点(xj,yj,zj)までの間の距離である。
【0071】
ステップ603で、その間の距離が最小の2つの位置点を新たな位置点としてマージする。
【0072】
まず、ステップ602で計算される一連の位置点内の2つの位置点毎の間の距離をソートし、最小の距離を有する2つの位置点を決定する。
一例として、位置点(x1,y1,z1)と位置点(x2,y2,z2)の間の距離が、最小の距離として決定されたと想定する。
【0073】
その後、最小の距離を有する2つの位置点を新たな位置点としてマージする。上記の例において、位置点(x1,y1,z1) と位置点(x2,y2,z2)は様々な方法によってマージすることが可能である。
例えば、2つの位置点の位置パラメータを平均化を行い、その平均値を新たな位置点の位置パラメータとすることも可能であるし、当業者にとって既知の他の方法によってそれらをマージすることも可能である。
2つの位置点の位置パラメータを平均化することによってマージされた位置点の位置パラメータは、以下のように示される。
【数5】

【0074】
このようにして、一連の位置点内の位置点の数は、1つまで減少する。
【0075】
ステップ604で、現在の位置点の数を、設定したキーポイント位置点の数と比較する。
【0076】
ステップ601で設定されたように、取得する必要のあるキーポイント位置の数はHであるので、ステップ604では、現在の位置点の数をHと比較する。
【0077】
現在の位置点の数がHと等しい場合、それは現在の位置点の数が設定したキーポイント位置点の数に達したことを示し、その時点で、処理はステップ605へ進む。
等しくない場合、処理はステップ602へ戻り、位置点の数が設定したキーポイント位置点の数まで減少するまで、ステップ602−604を繰り返し実行する。
【0078】
ステップ605で、現在のキーポイント位置点をキーポイント位置点として決定する。その後、図6の処理が終了する。
【0079】
図7は、本発明の好適な実施の形態による空間エリアを決定するためのシステム700のブロック図を示す。
図7に示すように、システム700は、目標に配置された測距信号を発信する信号発信器710(信号発信器から測位装置(POD)へ発信された測距信号に基づいて目標の位置パラメータが取得される)と、信号発信器からの測距信号に基づいて位置パラメータを取得するように構成された測位装置(POD)720と、空間エリア決定装置740を含むサーバ730とを含む構成である。
【0080】
以下に、システム700の実装例について詳細に説明する。
本発明の好適な実施の形態によれば、信号発信器(あるいはラベル)710を付けた目標は空間エリアに位置し、決定する必要があるのは、目標が空間内のどの空間エリアに位置するかである。
【0081】
POD720は、空間内の任意の場所に設置することが可能である。
例えば、POD720を空間の上部に配置することができ、その初期の配置箇所は任意である。すなわち、空間の上部のどのような箇所にも配置することが可能である。
一例では、サーバ730が、信号発信器710から発信された測距信号と測距信号を受信するPOD720自身の位置パラメータに基づいて一連の位置点内の各位置点の位置パラメータを決定するために、POD720は、信号発信器710から測距信号を受信し、その測距信号とPOD720自身の位置パラメータをサーバに対して送信する。
他の例においては、POD720が、信号発信器710から発された測距信号と信号発信器それ自体の位置パラメータに基づいて一連の位置点内の各位置点の位置パラメータを決定する。
【0082】
その後、本発明の実施の形態によれば、サーバ730は、目標の信号発信器710から発信された測距信号と測距信号を受信するPOD720自体の位置パラメータに基づいて、空間全体について対象の位置パラメータを算出する。
例えば、位置パラメータは、空間内の目標の座標(x、y、z)である。
その後、空間エリア決定装置740は、目標の位置パラメータと空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点の位置パラメータに基づいて、目標が位置する空間エリアを決定する。
【0083】
本発明の好適な実施の形態によれば、空間エリア決定装置740は、空間内の目標の位置パラメータを受信する受信手段741と、目標の位置パラメータと空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点の位置パラメータに基づいて、目標が位置する空間エリアを決定する決定手段742とを含む。
図8は、本実施の形態による目標が位置する空間エリアを決定する空間エリア決定装置740の動作を説明するフローチャートである。
【0084】
ステップ801で、空間内の目標の位置パラメータは受信する。
【0085】
上述のように、空間内の目標の位置パラメータは、目標の信号発信器から発された測距信号とPOD720の位置パラメータに基づいて、POD720あるいはサーバ730によって決定される。
【0086】
ステップ802で、目標の位置パラメータと空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点の位置パラメータに基づいて、目標が位置する空間エリアを決定する。
【0087】
空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点は、図4〜図6に示すような本発明による空間エリア特徴付け方法によって抽出することも可能であるし、当業者に既知の他の方法によって抽出することも可能である。
その他、空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点は、ステップ802を実行する処理において抽出してもよいし、あるいは当業者が利用可能な記憶装置内に予め記憶させておいてもよい。
【0088】
目標が位置する空間エリアは、目標の位置パラメータと空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点の位置パラメータに基づいて様々な方法で決定することが可能である。
図9および図10は、それぞれ本発明の好適な実施の形態による目標が位置する空間エリアを決定する方法のフローチャートである。
【0089】
図9を説明する前に、まず図9の方法を実現する空間エリア決定装置740の実施の形態について説明する。
空間エリア決定装置740は、受信手段740および決定手段742を含む。また、決定手段742は、目標の位置パラメータと空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点の位置パラメータに基づいて、目標と各空間エリアの間の距離を計算する手段と、最小の距離を有する空間エリアを、目標が位置する空間エリアとして選択する手段とを含む。
具体的な例では、目標と空間エリアの間の距離は、目標と空間エリア内のキーポイント位置点の間の距離を平均化することにより取得される。
【0090】
図9は、本発明の好適な実施の形態による目標が位置する空間エリアを決定する方法を示すフローチャートである。
【0091】
ステップ901で、目標と各空間エリアの間の距離を計算する。
本発明の実施の形態においては、空間エリアは、空間エリア内のキーポイント位置点によって特徴付けられている。
目標と空間エリアの間の距離の計算は、目標と空間エリア内の各キーポイント位置点の間の距離を計算することにより実行される。
【0092】
一例として、図4のステップ401で受信した位置パラメータが(x0,y0,z0)である想定し、また、空間がN個の空間エリアを含むと想定する。
ここで、i番目の空間エリアを特徴付けるのためのキーポイント位置点(xij,yij,zij)の数は、Miである(i=1,2,…,N
また j=1,…, Mi)。
【0093】
目標と各キーポイント位置点の間の距離は、ユークリッド距離あるいは当業者に既知の他の方法によって計算することが可能である。
【0094】
ユークリッド距離に対する計算式は以下の通りである。

【数6】


ここで、dijは、目標とi番目の空間エリア内のj番目のキーポイント位置点(xij,yij,zij)の間の距離である。
【0095】
i番目の空間エリアが1つのキーポイント位置点を含む場合、上記のように計算されたdijは、目標とi番目の空間エリアの間の距離diとみなすことができる。
i番目の空間エリアに含まれるキーポイント位置点の数が1以上である場合、計算した複数の距離を平均化し、平均値を目標と各空間エリアの間の距離として使用することができる。
【0096】
上記の例において、i番目の空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点の数Miが1以上であると想定すると、目標とi番目の空間エリアの間の距離diは、以下の式によってMi個のdijを平均することにより取得することができる。
【数7】

【0097】
ステップ902で、計算した距離をソートし、最小の距離を決定する。
【0098】
上記の例において、空間は合計N個の空間エリアを含んでいる。したがって、目標とN個の空間エリアの間のN個の距離diは、ステップ901で取得される(ここで、i=1,2,…,N)。そして、N個の距離をソートによって、最小の距離を取得することができる。
【0099】
ステップ903で、最小の距離を有する空間エリアを、目標が位置する空間エリアとして選択する。
【0100】
その後、図9の処理が終了する。
【0101】
図10について説明する前に、図10の方法を実現する空間エリア決定装置740の実施の形態について説明する。
空間エリア決定装置740は、受信手段740と決定手段742を含んでいる。
決定手段742は、空間エリアから候補空間エリアを選択する手段と、目標の位置パラメータと候補空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点の位置パラメータに基づいて、目標と各候補空間エリアの間の距離の計算する手段と、最小の距離を有する候補空間エリアを、目標が位置する空間エリアとして選択する手段とを含む。
空間エリアから候補空間エリアを選択する手段は、各空間エリアのキーポイント位置点から1つのキーポイントな位置点を選択する手段と、目標と選択されたキーポイント位置点の間の距離を計算する手段と、しきい値未満の距離を有する空間エリアを、候補空間エリアとして決定する手段とを含む。
具体的な例では、目標と空間エリアの間の距離は、目標と空間エリア内のキーポイント位置点の間の距離を平均化することにより取得される。
【0102】
図10は、本発明の好適な実施の形態による目標が位置する空間エリアを決定する方法を示すフローチャートである。
図9に示す方式と異なり、図10に示す方法においては、全ての空間エリアから複数の候補空間エリアを決定し、目標と空間エリアの間の距離を計算に必要な計算量を減少させる。これにより、目標が位置する空間エリアを決定する方法の速度を向上させる。
【0103】
ステップ1001で、1つのキーポイント位置点を、各空間エリアのキーポイントな位置点から選択する。
【0104】
一例では、キーポイント位置点は、空間エリアからランダムに選択することが可能である。
他の好ましい例では、キーポイント位置点を所定の規則に基づいて選択するようにしてもよい。
例えば、空間エリア内の全てのキーポイント位置点について平均の位置パラメータを計算し、次に、平均の位置パラメータに最も近いキーポイント位置点を選択する。
【0105】
ステップ1002で、目標と選択された各キーポイント位置点の間の距離を計算する。
【0106】
目標と各空間エリアから選択されたキーポイント位置点の間の距離は、ユークリッド距離あるいは当業者にとって既知の他の方法によって計算することが可能である。
空間エリアの数がNであると仮定すると、ステップ1002で計算された目標とN個の空間エリア内の各選択されたキーポイント位置点の間の距離の数もまたNとなる。
【0107】
ステップ1003で、しきい値未満の距離を有する空間エリアを、候補空間エリアとして決定する。
【0108】
好ましい実施例では、候補空間エリアの範囲を限定するためにしきい値を設定する。
例えば、ステップ1002で計算されるN個の距離をしきい値と比較し、しきい値より小さい距離を有する空間エリアを、候補空間エリアとして決定する。
【0109】
ステップ1004で、目標と各候補空間エリアの間の距離を計算する。
【0110】
このステップはステップ901と類似している。しかし、ステップ1004では、計算するのが目標と候補空間エリアの間の距離であるのに対して、ステップ901では、計算するのが目標と全ての空間エリアの間の距離である点で相違している。
【0111】
ステップ1005の、計算した距離をソートし、最小の距離を決定する。
【0112】
このステップの実現はステップ902と類似している。
さらに、当業者であれば、このステップを実現するために先行技術における他の実施例を利用することができるであろう。ここで、これについて詳しく説明しない。
【0113】
ステップ1006で、最小の距離を有する候補空間エリアを、目標が位置する空間エリアとして選択する。
【0114】
このステップはステップ903と類似している、しかし、ステップ1006では、目標が位置する空間エリアを候補空間エリアから決定するのに対して、ステップ903では、目標が位置する空間エリアを全ての空間エリアから決定する点で相違している。
【0115】
その後、図10の処理が終了する。
【0116】
図11は、本発明の他の実施の形態による空間内の空間エリアを特徴付けて決定するシステムの構成を示すブロック図である。
【0117】
システム1100は、空間内の目標の位置で測距信号を発信するように構成された信号発信器1110と、信号発信器からの測距信号に基づいて目標の位置パラメータを取得するように構成された測位装置(POD)1120と、空間エリア特徴付け装置1131および空間エリア決定装置1132を含むサーバ1130とを備える。
空間エリア特徴付け装置1131は、目標の位置パラメータと空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点の位置パラメータに基づいて、目標が位置する空間エリアを決定するように構成されている。
空間エリア決定装置1132は、空間エリア内の一連の位置点から空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点を抽出するように構成されている。
【0118】
本発明の好ましい実施の形態において、システム1100内のサーバ1130は、空間エリア特徴付け装置1131だけを含んでいてもよい。
この場合、システム1100は、空間内の空間エリアを特徴付ける機能を実現することが可能である。
【0119】
本発明の他の好ましい実施の形態では、システム1100内のサーバ1130が単に空間エリア決定装置1132だけを含む構成でもよい。
この場合、システム1100は、目標が空間のどの空間エリアに位置するかを決定する機能を実現することが可能である。
【0120】
本発明の他の好ましい実施の形態では、システム1100内のサーバ1130が、空間エリア特徴付け装置1131だけでなく空間エリア決定装置1132を含む構成とすることも可能である。この場合、システム1100は、空間内の空間エリアを特徴付ける機能、および特徴付けられた空間エリアに基づいて、目標が空間のどの空間エリアを位置するかを決定する機能の両方を実現することが可能である。
【0121】
本発明による方法と装置は、ソフトウェア、ハードウェアあるいはソフトウェアとハードウェアの組合せによって実現することが可能である。
ハードウェア一部分は専用のロジックで実現され、ソフトウェア一部分は記憶装置に格納され、適切な命令実行システム(例えばマイクロプロセッサ、パーソナルコンピュータ(PC)、メインフレーム)によって実行される。
【0122】
上記では例示と説明を目的として本発明の明細書を提示したが、これは本発明を網羅的に示すことを意図するものではなく、本発明は開示された形態に限定されない。多数の変更や改変が可能なことは、当該技術に精通した当業者には明らかであろう。
【0123】
したがって、上記の実施の形態の選択と説明が、本発明の原理および実際の適用をより明快に説明すること、本発明の精神から逸脱することなくなされた、全ての変更および改変は付記される請求項に定義される本発明の保護範囲に含まれることを、当業者は十分理解するであろう。
【0124】
また、上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、これに限定されない。
【0125】
(付記1)
複数のキーポイント位置点によって特徴付けられる1つ以上の空間エリアを含む空間内の目標の位置パラメータを受信するステップと、
目標の位置パラメータと空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点の位置パラメータに基づいて、目標が位置する空間エリアを決定するステップを
を有することを特徴とする方法。
【0126】
(付記2)
前記目標が位置する空間エリアを決定するステップが、
目標の位置パラメータと空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点の位置パラメータに基づいて、目標と各空間エリアの間の距離を計算するステップと、
最小の距離を有する空間エリアを、目標が位置する空間エリアとして選択するステップを含む
ことを特徴とする付記1に記載の方法。
【0127】
(付記3)
前記目標が位置する空間エリアを決定するステップが、
空間エリアから候補空間エリアを選択するステップと、
目標の位置パラメータと候補空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点の位置パラメータに基づいて、目標と各候補空間エリアの間の距離を計算するステップと、
最小の距離を有する候補空間エリアを、目標が位置する空間エリアとして選択するステップを含む
ことを特徴とする付記1に記載の方法。
【0128】
(付記4)
前記空間エリアから候補空間エリアを選択するステップが、
各空間エリアのキーポイント位置点からキーポイント位置点を選択するステップと、
目標と選択したキーポイント位置点の間の距離を計算するステップと、
しきい値未満の距離を有する空間エリアを、候補空間エリアとして決定するステップを含む
ことを特徴とする付記3に記載の方法。
【0129】
(付記5)
距離は、目標と各空間エリアのキーポイント位置点の間の距離を平均することにより取得することを特徴とする付記2又は付記3に記載の方法。
【0130】
(付記6)
空間エリア内の一連の位置点に基づいて空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点を抽出するステップをさらに有することを特徴とする付記1に記載の方法。
【0131】
(付記7)
前記キーポイント位置点を抽出するステップが、
(a)一連の位置点と所定のキーポイント位置点の間の距離を計算するステップと、
(b)隣接性原理に基づいて、位置点を、所定の各キーポイント位置点にグループ化するステップと、
(c)同一の所定のキーポイント位置点に属する位置点の位置パラメータの平均を求めるステップと、
(d)平均値と各所定のキーポイント位置点の位置パラメータを比較して、それらの間の差を取得するステップとを含み、
差が所定の値以下ならば、所定の位置点をキーポイント位置点として決定し、
差が所定の値より大きければ、所定のキーポイント位置点を平均値と対応する位置点と置き換えた後、ステップ(a)からステップ(d)を繰り返し実行することを特徴とする付記6に記載の方法。
【0132】
(付記8)
前記キーポイント位置点を抽出するステップが、
(a)取得する必要のあるキーポイント位置点の数を設定するステップと、
(b)一連の位置点内の2つの位置点毎にその間の距離を計算するステップと、
(c)最小の距離を有する2つの位置点をマージして、新たな位置点とするステップと、
(d)現在の位置点の数を、設定したキーポイント位置点の数と比較するステップとを含み、
現在の位置点の数が、設定したキーポイント位置点の数と等しければ、現在の位置点をキーポイント位置点として決定し、
現在の位置点の数が、設定したキーポイント位置点の数と等しくなければ、ステップ(b)からステップ(d)を繰り返し実行することを特徴とする付記6に記載の方法。
【0133】
(付記9)
測距信号を発信可能な信号発信器が、一連の位置点内の各位置点に配置され、
信号発信器から測位装置(POD)に対して発信された測距信号によって位置点の位置パラメータを取得することを特徴とする付記6に記載の方法。
【0134】
(付記10)
測距信号を発信可能な信号発信器が、目標に配置され、
信号発信器から測位装置(POD)に対して発信された測距信号によって目標の位置パラメータを取得することを特徴とする付記1に記載の方法。
【0135】
(付記11)
空間エリア内の一連の位置点を取得するステップと、
一連の位置点から空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点を抽出するステップと
を有することを特徴とする方法。
【0136】
(付記12)
キーポイント位置点を抽出するステップが、
(a)一連の位置点内の位置点と所定のキーポイント位置点の間の距離を計算するステップと、
(b)隣接性原理に基づいて、位置点を、各所定のキーポイント位置点にグループ化するステップと、
(c)同一の所定のキーポイント位置点に属する位置点の位置パラメータの平均を求めるステップと、
(d)平均値と各所定のキーポイント位置点の位置パラメータを比較して、それらの間の差を取得するステップとを含み、
平均値と所定のキーポイント位置点の位置パラメータの間の差が、所定の値以下ならば、所定のキーポイントの位置点をキーポイント位置点として決定し、
平均値と所定のキーポイント位置点の位置パラメータの間の差が、所定の値より大きければ、所定のキーポイント位置点を平均値に対応する位置点と置き換えた後、ステップ(a)からステップ(d)を繰り返し実行することを特徴とする付記11に記載の方法。
【0137】
(付記13)
初期の所定のキーポイント位置点として、一連の位置点から1以上の位置点を選択することを特徴とする付記12に記載の方法。
【0138】
(付記14)
キーポイント位置点を抽出するステップが、
(a)取得する必要のあるキーポイント位置点の数を設定するステップと、
(b)一連の位置点内の2つの位置点毎にその間の距離を計算するステップと、
(c)最小の距離を有する2つの位置点をマージして、新たな位置点とするステップと、
(d)現在の位置点の数を、設定したキーポイント位置点の数と比較するステップとを含み、
現在の位置点の数が、設定したキーポイント位置点の数と等しければ、現在の位置点をキーポイント位置点として決定し、
現在の位置点の数が、設定したキーポイント位置点の数と等しくなければ、ステップ(b)からステップ(d)を繰り返し実行することを特徴とする付記11に記載の方法。
【0139】
(付記15)
測距信号を発信可能な信号発信器が、一連の位置点内の各位置点に配置され、
信号発信器から測位装置(POD)に対して発信された測距信号によって位置点の位置パラメータを取得することを特徴とする付記11に記載の方法。
【0140】
(付記16)
複数のキーポイント位置点によって特徴付けられる1つ以上の空間エリアを含む空間内の目標の位置パラメータを受信する受信手段と、
目標の位置パラメータと空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点の位置パラメータに基づいて、目標が位置する空間エリアを決定する決定手段と
を備えることを特徴とする装置。
【0141】
(付記17)
前記決定手段が、
目標の位置パラメータと空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点の位置パラメータに基づいて、目標と各空間エリアの間の距離を計算する手段と、
最小の距離を有する空間エリアを、目標が位置する空間エリアとして選択する手段を備えることを特徴とする付記16に記載の装置。
【0142】
(付記18)
前記決定手段が、
空間エリアから候補空間エリアを選択する手段と、
目標の位置パラメータと候補空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点の位置パラメータに基づいて、目標と各候補空間エリアの間の距離を計算する手段と、
最小の距離を有する候補空間エリアを、目標が位置する空間エリアとして選択する手段を備えることを特徴とする付記16に記載の装置。
【0143】
(付記19)
前記空間エリアから候補空間エリアを選択する手段が、
各空間エリアのキーポイント位置点からキーポイント位置点を選択する手段と、
目標と選択したキーポイント位置点の間の距離を計算する手段と、
しきい値未満の距離を有する空間エリアを、候補空間エリアとして決定する手段を備えることを特徴とする付記18に記載の装置。
【0144】
(付記20)
距離は、目標と各空間エリアのキーポイント位置点の間の距離を平均することにより取得することを特徴とする付記17又は付記18に記載の装置。
【0145】
(付記21)
測距信号を発信可能な信号発信器が、一連の位置点内の各位置点に配置され、
信号発信器から測位装置(POD)に対して発信された測距信号によって位置点の位置パラメータを取得することを特徴とする付記16に記載の装置。
【0146】
(付記22)
空間エリア内の一連の位置点を取得する取得手段と、
一連の位置点から空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点を抽出する抽出手段と
を備えることを特徴とする装置。
【0147】
(付記23)
前記抽出手段が、
一連の位置点内の位置点と所定のキーポイント位置点の間の距離を計算する計算手段と、
隣接性原理に基づいて、位置点を、各所定のキーポイント位置点にグループ化するグループ化手段と、
同一の所定のキーポイント位置点に属する位置点の位置パラメータの平均を求める平均化手段と、
平均値と各所定のキーポイント位置点の位置パラメータを比較して、それらの間の差を取得する比較手段とを備え、
平均値と所定のキーポイント位置点の位置パラメータの間の差が、所定の値以下ならば、所定のキーポイントの位置点をキーポイント位置点として決定し、
平均値と所定のキーポイント位置点の位置パラメータの間の差が、所定の値より大きければ、所定のキーポイント位置点を平均値に対応する位置点と置き換えた後、前記計算手段、前記グループ化手段、前記平均化手段及び前記比較手段の動作を繰り返し実行することを特徴とする付記22に記載の装置。
【0148】
(付記24)
一連の位置点から1以上の位置点を、初期の所定のキーポイント位置点として選択することを特徴とする付記23に記載の装置。
【0149】
(付記25)
前記抽出手段が、
取得する必要のあるキーポイント位置点の数を設定する設定手段と、
一連の位置点内の2つの位置点毎にその間の距離を計算する計算手段と、
最小の距離を有する2つの位置点をマージして、新たな位置点とするマージ手段と、
現在の位置点の数を、設定したキーポイント位置点の数と比較する比較手段とを備え、
現在の位置点の数が、設定したキーポイント位置点の数と等しければ、現在の位置点をキーポイント位置点として決定し、
現在の位置点の数が、設定したキーポイント位置点の数と等しくなければ、前記計手段、前記マージ手段、前記比較手段の動作を繰り返し実行することを特徴とする付記22に記載の装置。
【0150】
(付記26)
測距信号を発信可能な信号発信器が、一連の位置点内の各位置点に配置され、
信号発信器から測位装置(POD)に対して発信された測距信号によって位置点の位置パラメータを取得することを特徴とする付記22に記載の装置。
【0151】
(付記27)
複数のキーポイント位置点によって特徴付けられる1つ以上の空間エリアを含む空間内の目標の配置され、測距信号を発信するように構成された信号発信器と、
信号発信器から発信された測距信号に基づいて目標の位置パラメータを取得するように構成された測位装置(POD)と、
目標の位置パラメータと空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点の位置パラメータに基づいて、目標が位置する空間エリアを決定するように構成されたサーバと
を備えることを特徴とするシステム。
【0152】
(付記28)
前記サーバは、空間エリア内の一連の位置点に基づいて、空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点を抽出するように構成されることを特徴とする付記27に記載のシステム。
【符号の説明】
【0153】
100:空間
221:位置点
222:キーポイント位置点
220:空間エリア
310:信号発信器
320:測位装置(POD)
330:サーバ
340:空間エリア特徴付け装置
341:取得手段
342:抽出手段
710:信号発信器
720:測位装置(POD)
730:サーバ
740:空間エリア決定装置
741:受信手段
742:決定手段
1110:信号発信器
1120:測位装置(POD)
1130:サーバ
1131:空間エリア特徴付け装置
1132:空間エリア決定装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空間エリア内の一連の位置点を取得するステップと、
一連の位置点から空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点を抽出するステップと
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
キーポイント位置点を抽出するステップが、
(a)一連の位置点内の位置点と所定のキーポイント位置点の間の距離を計算するステップと、
(b)隣接性原理に基づいて、位置点を、各所定のキーポイント位置点にグループ化するステップと、
(c)同一の所定のキーポイント位置点に属する位置点の位置パラメータの平均を求めるステップと、
(d)平均値と各所定のキーポイント位置点の位置パラメータを比較して、それらの間の差を取得するステップとを含み、
平均値と所定のキーポイント位置点の位置パラメータの間の差が、所定の値以下ならば、所定のキーポイントの位置点をキーポイント位置点として決定し、
平均値と所定のキーポイント位置点の位置パラメータの間の差が、所定の値より大きければ、所定のキーポイント位置点を平均値に対応する位置点と置き換えた後、ステップ(a)からステップ(d)を繰り返し実行することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
初期の所定のキーポイント位置点として、一連の位置点から1以上の位置点を選択することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
キーポイント位置点を抽出するステップが、
(a)取得する必要のあるキーポイント位置点の数を設定するステップと、
(b)一連の位置点内の2つの位置点毎にその間の距離を計算するステップと、
(c)最小の距離を有する2つの位置点をマージして、新たな位置点とするステップと、
(d)現在の位置点の数を、設定したキーポイント位置点の数と比較するステップとを含み、
現在の位置点の数が、設定したキーポイント位置点の数と等しければ、現在の位置点をキーポイント位置点として決定し、
現在の位置点の数が、設定したキーポイント位置点の数と等しくなければ、ステップ(b)からステップ(d)を繰り返し実行することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
測距信号を発信可能な信号発信器が、一連の位置点内の各位置点に配置され、
信号発信器から測位装置(POD)に対して発信された測距信号によって位置点の位置パラメータを取得することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の方法。
【請求項6】
空間エリア内の一連の位置点を取得する取得手段と、
一連の位置点から空間エリアを特徴付けるキーポイント位置点を抽出する抽出手段と
を備えることを特徴とする装置。
【請求項7】
前記抽出手段が、
一連の位置点内の位置点と所定のキーポイント位置点の間の距離を計算する計算手段と、
隣接性原理に基づいて、位置点を、各所定のキーポイント位置点にグループ化するグループ化手段と、
同一の所定のキーポイント位置点に属する位置点の位置パラメータの平均を求める平均化手段と、
平均値と各所定のキーポイント位置点の位置パラメータを比較して、それらの間の差を取得する比較手段とを備え、
平均値と所定のキーポイント位置点の位置パラメータの間の差が、所定の値以下ならば、所定のキーポイントの位置点をキーポイント位置点として決定し、
平均値と所定のキーポイント位置点の位置パラメータの間の差が、所定の値より大きければ、所定のキーポイント位置点を平均値に対応する位置点と置き換えた後、前記計算手段、前記グループ化手段、前記平均化手段及び前記比較手段の動作を繰り返し実行することを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
一連の位置点から1以上の位置点を、初期の所定のキーポイント位置点として選択することを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記抽出手段が、
取得する必要のあるキーポイント位置点の数を設定する設定手段と、
一連の位置点内の2つの位置点毎にその間の距離を計算する計算手段と、
最小の距離を有する2つの位置点をマージして、新たな位置点とするマージ手段と、
現在の位置点の数を、設定したキーポイント位置点の数と比較する比較手段とを備え、
現在の位置点の数が、設定したキーポイント位置点の数と等しければ、現在の位置点をキーポイント位置点として決定し、
現在の位置点の数が、設定したキーポイント位置点の数と等しくなければ、前記計手段、前記マージ手段、前記比較手段の動作を繰り返し実行することを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項10】
測距信号を発信可能な信号発信器が、一連の位置点内の各位置点に配置され、
信号発信器から測位装置(POD)に対して発信された測距信号によって位置点の位置パラメータを取得することを特徴とする請求項6から請求項9の何れか1項に記載の装置。




【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−160196(P2012−160196A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−68825(P2012−68825)
【出願日】平成24年3月26日(2012.3.26)
【分割の表示】特願2010−85676(P2010−85676)の分割
【原出願日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【出願人】(505418870)エヌイーシー(チャイナ)カンパニー, リミテッド (108)
【氏名又は名称原語表記】NEC(China)Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】