説明

直管型LED照明機器

【課題】LED実装基板がヒートシンクから浮き上がるのを防止するとともに、LED実装基板をヒートシンクの長さ方向に沿って真っ直ぐに接着(支持)することができる直管型LED照明機器を得ること。
【解決手段】ヒートシンク10は、LED実装基板20を接着固定する直管50の長さ方向に延びる接着板部11と、この接着板部11の長さ方向の両側に位置して、接着板部11に接着されるLED実装基板20の長さ方向と直交する方向の位置を規制する一対の位置規制部12と、直管50の外面を構成する湾曲部13とを有し、透光性カバー30は、直管50の外面を構成する円筒部の一部を切り欠いた開口部32を有していて、この開口部32の両端部にそれぞれ、ヒートシンク10に係合するヒートシンク係合縁33と、ヒートシンク10の接着板部11に接着されたLED実装基板20を接着板部11に押圧する基板押圧リブ34とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、直管型LED照明機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、直管型蛍光ランプを光源とする照明機器(蛍光灯)が多用されていたが、このところ、低消費電力、長寿命及び高輝度の優位性を持つLEDを蛍光ランプに代替させた直管型LED照明機器の導入が急速に進められている。
【0003】
直管型LED照明機器として、例えば、一様断面材からなるヒートシンクとこのヒートシンクに結合される透光性カバー部材とにより全体として円柱状の直管が形成されるタイプのものが知られている。このタイプの直管型LED照明機器では、ヒートシンクに、直管内に位置する多数のLEDを列状に装着したLED実装基板を支持している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−113876号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この従来の直管型LED照明機器では、LED実装基板を放熱性の両面テープを用いてヒートシンクに接着していた。しかし、LED実装基板は搭載した多数のLEDの発熱を受けて発熱が避けられない。このため、LED実装基板とヒートシンクの両面テープの貼付面に油膜や汚れがあって両者の接着性が悪いと、LED実装基板が発熱して両面テープが膨張したときに、LED実装基板がヒートシンクから浮き上がるおそれがある。LED実装基板がヒートシンクから浮き上がると、ヒートシンクによるLED実装基板の放熱作用が不十分となって直管型LED照明機器の寿命が低下する、LED実装基板に実装されたLEDの配光ムラが生じるといった問題が発生してしまう。
【0006】
また直管型LED照明機器の全長は最も長いものだと2400mmにもなるため、LED実装基板をヒートシンクに接着(支持)するときに、LED実装基板をヒートシンクの長さ方向に沿って真っ直ぐにすることが難しく、作業効率が悪い。LED実装基板をヒートシンクの長さ方向に沿って真っ直ぐにできないと、ヒートシンクと透光性カバー部材を結合するときに、ヒートシンクに接着(支持)されたLED実装基板と他部材とが干渉する、LED実装基板に実装されたLEDの配光ムラが生じるといった問題が発生する。
【0007】
本発明は、以上の問題意識に基づいて完成されたものであり、LED実装基板がヒートシンクから浮き上がるのを防止するとともに、LED実装基板をヒートシンクの長さ方向に沿って真っ直ぐに接着(支持)することができる直管型LED照明機器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の直管型LED照明機器は、一様断面材からなるヒートシンクと該ヒートシンクに結合される透光性カバー部材とにより全体として円柱状の直管が形成され、上記ヒートシンクに、上記直管内に位置する多数のLEDを列状に装着したLED実装基板が支持された直管型LED照明機器であって、上記ヒートシンクは、上記LED実装基板を接着固定する上記直管の長さ方向に延びる接着板部と、この接着板部の長さ方向の両側に位置して、該接着板部に接着される上記LED実装基板の長さ方向と直交する方向の位置を規制する一対の位置規制部と、上記直管の外面を構成する湾曲部とを有し、上記透光性カバーは、上記直管の外面を構成する円筒部の一部を切り欠いた開口部を有していて、該開口部の両端部にそれぞれ、上記ヒートシンクに係合するヒートシンク係合縁と、ヒートシンクの上記接着板部に接着されたLED実装基板を該接着板部に押圧する基板押圧リブとを有することを特徴としている。
【0009】
透光性カバーの上記ヒートシンク係合縁の先端部と、ヒートシンクの上記一対の位置規制部には、長さ方向に沿う方向の係脱が可能で長さ方向と直交する方向への係脱は不能な蟻溝状の係合突起と係合溝を形成することが好ましい。
【0010】
蟻溝状の係合突起と係合溝の具体的な構成としては、例えば、上記ヒートシンク係合縁が、上記開口部の両端部から上記直管内に折り曲げられた折曲片と、この折曲片の先端部に形成された係合球状部とからなり、ヒートシンクの上記一対の位置規制部に、上記折曲片をガイドする折曲片ガイド溝と、上記係合球状部が嵌め込まれる球状凹部とを形成することができる。
【0011】
上記ヒートシンクには、直管型LED照明機器に対する電力供給用の口金を固定するためのスリット付き円筒部を、上記接着板部の湾曲部側の面に一様断面で形成することが好ましい。
【0012】
ヒートシンクの上記湾曲部外面には、放熱用フィンを一様断面で形成することが好ましい。
【0013】
上記LED実装基板は、表面に配線パターニングが施された帯板状のガラスエポキシ基板と、このガラスエポキシ基板の配線パターニング上に列状に設けられた多数のLEDと、上記ガラスエポキシ基板の裏面に設けられた放熱用のアルミニウム基板とからなる積層構造をなし、上記アルミニウム基板の裏面に設けられた放熱性の両面テープによって、上記LED実装基板をヒートシンクの上記接着板部に接着固定することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の直管型LED照明機器によれば、透光性カバーの基板押圧リブによってLED実装基板をヒートシンクの接着板部に押圧するので、LED実装基板がヒートシンクから浮き上がるのを確実に防止することができる。また、ヒートシンクの一対の位置規制部によって、接着板部に接着(支持)されるLED実装基板の長さ方向と直交する方向の位置を規制するので、LED実装基板をヒートシンクの長さ方向に沿って真っ直ぐに接着(支持)することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係る直管型LED照明機器の分解状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る直管型LED照明機器の完成状態を示す斜視図である。
【図3】ヒートシンクの一様断面を示す断面図である。
【図4】LED実装基板の積層構造を示す断面図である。
【図5】透光性カバーの一様断面を示す断面図である。
【図6】口金の構成を示す図1のVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】直管型LED照明機器の組立工程を示す図であり、図7(A)はヒートシンクにLED実装基板を接着する工程、図7(B)はヒートシンクと透光性カバー部材を結合して円柱状の直管を形成する工程をそれぞれ示している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図1ないし図7を参照して、本発明による直管型LED照明機器1の一実施形態を説明する。直管型LED照明機器1の全長は、その用途に応じて、例えば、300mm(10W、街灯や公衆電話、自動販売機等)、600mm(20W、家庭用等)、1200mm(40W、ビルやオフィス等)、2400mm(駅や大型施設等)に適宜設定することができる。
【0017】
図1に示すように、直管型LED照明機器1は、ヒートシンク10と、LED実装基板20と、透光性カバー部材30と、一対の口金40とを備えている。図2に示すように、ヒートシンク10と透光性カバー部材30が結合されることで全体として円柱状(円筒状)の直管50が形成され、この直管50内に位置するようにLED実装基板20がヒートシンク10に支持される。一対の口金40は、直管50の長さ方向の両端部にそれぞれ固定される。
【0018】
ヒートシンク10は、例えば、アルミニウム、銅、マグネシウム、鉄などの放熱性の金属材料からなる一様断面材(押出成形材)である。図1及び図3に示すように、ヒートシンク10は、直管50の長さ方向に延びる接着板部11と、この接着板部11の長さ方向の両側に位置して直管50の長さ方向に延びるように突出形成された一対の位置規制部(土手盛り部)12と、直管50の外面の一部を構成する湾曲部13とを有している。接着板部11と湾曲部13の間には中空部14が形成されている。
【0019】
接着板部11の湾曲部13(中空部14)の側の面には、直管50の長さ方向に延びるスリット付き円筒部11aが一様断面で形成されている。このスリット付き円筒部11aによってヒートシンク10の長さ方向の剛性が向上してヒートシンク10が経年変化によって反る(変形する)のが防止される。
【0020】
一対の位置規制部12にはそれぞれ、接着板部11とは反対側に開口し且つ直管50の長さ方向に延びる折曲片ガイド溝(蟻溝状係合溝)12aと、この折曲片ガイド溝12aの奥部に位置する球状凹部(蟻溝状係合溝)12bとが一様断面で形成されている。
【0021】
湾曲部13の外面には、直管50の長さ方向に延びる多数の放熱用フィン13aが一様断面で形成されている。この放熱用フィン13aによってヒートシンク10の冷却効果が向上する。
【0022】
LED実装基板20は、ヒートシンク10の接着板部11の長さ及び幅と略同一の長さ及び幅を有し、多数のLEDを直管50の長さ方向に列状に装着した帯板状の部材である。以下では、LED実装基板20の透光性カバー部材30側に臨む面を「表面」と呼び、LED実装基板20のヒートシンク10側に臨む面を「裏面」と呼ぶ。
【0023】
図4に示すようにLED実装基板20は、表面に銅薄膜の配線パターニング(図示せず)が施され且つ反射性を向上させるための塗装が施された帯板状のガラスエポキシ基板21と、このガラスエポキシ基板21の配線パターニング上に直管50の長さ方向に列状に配置された多数のLED22(図4中では1つのLED22だけを描いているが実際には紙面垂直方向に多数のLED22が並んでいる)とを有している。ガラスエポキシ基板21上へのLED22の配置は極めて高い位置精度に担保されている。ガラスエポキシ基板21の裏面には、ガラスエポキシ基板21と略同一形状(幅、長さ、厚み)の放熱用のアルミニウム基板23が一体化して取り付けられており、LED22で発生した熱をヒートシンク11側に効率的に逃がすことができるようになっている。アルミニウム基板23の裏面には、例えば無機熱伝導性フィラーとシリコーンを素材にした放熱材料からなる放熱性の両面テープ24が貼り付けられており、この両面テープ24によってLED実装基板20の裏面がヒートシンク10の接着板部11に接着固定される。
【0024】
ここで、LED実装基板20の幅(直管50の長さ方向と直交する方向の長さ)はヒートシンク10の接着板部11の幅(直管50の長さ方向と直交する方向の長さ)と最小のクリアランスとなるように設定されている。またヒートシンク10の接着板部11の両側には、接着板部11の表面延長面より突出する一対の位置規制部12が形成されている。これにより、LED実装基板20をヒートシンク10の接着板部11に接着固定するときには、一対の位置規制部12がLED実装基板20の幅方向の位置を規制するので、必ず、LED実装基板20をヒートシンク10の長さ方向に沿って真っ直ぐにすることができる。従って、ヒートシンク10と透光性カバー部材30を結合するときに、ヒートシンク10に接着されたLED実装基板20と他部材とが干渉することはなく、LED実装基板20に実装されたLED22の配光ムラが生じることもない。
【0025】
尚、LED実装基板20の積層構造は図4に示したものに限定されず、その長さがヒートシンク10の接着板部11の長さと略同一となるように設定されており、その幅がヒートシンク10の接着板部11の幅と最小のクリアランスとなるように設定されていればよい。
【0026】
透光性カバー部材30は、例えば、透明または半透明のポリカーボネ−ト製の一様断面材である。図1及び図5に示すように、透光性カバー部材30は、円筒部材の周方向の一部を切り欠いた開口部32を有する断面略C字形状の本体部31を有しており、この本体部31がヒートシンク10の湾曲部13(放熱用フィン13a)とともに直管50の外面を構成している。
【0027】
本体部31(開口部32)の両端部にはそれぞれ、ヒートシンク係合縁(蟻溝状係合突起)33と、基板押圧リブ34とが開口部側から順に形成されている。
【0028】
ヒートシンク係合縁33は、本体部31(開口部32)の両端部から直管50内に折り曲げられた折曲片(蟻溝状係合突起)33aと、この折曲片33aの先端部に形成された係合球状部(蟻溝状係合突起)33bとからなる。折曲片33aを折曲片ガイド溝12aでガイドし、係合球状部33bを球状凹部12bに嵌め込んで、ヒートシンク10と透光性カバー部材30を長さ方向に沿ってスライドさせることで、ヒートシンク10と透光性カバー部材30が結合されて全体として円柱状(円筒状)の直管50が形成される。つまり、ヒートシンク10の位置規制部12(折曲片ガイド溝12a、球状凹部12b)と、透光性カバー部材30のヒートシンク係合縁33(折曲片33a、係合球状部33b)とによって、ヒートシンク10と透光性カバー部材30の長さ方向に沿う係合が可能となり、長さ方向と直交する方向への係脱が不能となっている。
【0029】
基板押圧リブ34は、ヒートシンク10と透光性カバー部材30の結合状態において、ヒートシンク10の接着板部11に接着されたLED実装基板20を接着板部11に向けて押圧する。これにより、LED実装基板20が接着板部11に確実に一体化される。仮に、両面テープ24の貼付面であるLED実装基板20のアルミニウム基板23またはヒートシンク10の接着板部11に油膜や汚れがあって両者の接着性が悪い場合において、LED実装基板20が発熱して両面テープ24が膨張したときであっても、LED実装基板20がヒートシンク10の接着板部11から浮き上がるのを防止してLED実装基板20の平面性を維持することができる。従って、ヒートシンク10によるLED実装基板20の放熱作用が低下することがなく、LED実装基板20に実装されたLED22の配光ムラが生じることもない。
【0030】
一対の口金40は、直管型LED照明機器1に対してLED22を発光させるための電力を供給するものである。図1及び図6に示すように、一対の口金40はそれぞれ、有底筒状の本体部41と、この本体部41の底部を貫通して外方に延出する一対の電極ピン42とを有している。一対の電極ピン42は、図示しない電力供給用ソケットのピン穴に差し込まれてこの電力供給ソケットから電力の供給を受けるものであり、JIS規格により標準化されている既存の蛍光灯用の一対の電極ピンと同一の形状、間隔を有している。一対の電極ピン42は、図示しない導通接続部によって、LED実装基板20に施された配線パターニング、さらにはLED22に電気的に導通接続されている。
【0031】
本体部41の筒状部は、直管50の端部に外径側から嵌め込まれる大径筒状部43と、直管50の端部に内径側から嵌め込まれる小径筒状部44とを有している。大径筒状部43は、直管50の外周面を周方向全域に亘って覆う完全筒状部である。これに対し小径筒状部44は、直管50の内周面のうち、ヒートシンク10の湾曲部13の内周面に嵌め込まれる小円弧部44aと、透光性カバー部材30の本体部31の内周面に嵌め込まれる大円弧部44bとに分断された不完全筒状部である。従って、小径筒状部44の小円弧部44aをヒートシンク10の湾曲部13の内周面に位置させ、且つ小径筒状部44の大円弧部44bを透光性カバー部材30の本体部31の内周面に位置させることで、一対の口金40と直管50の回転角度位置を一義的に規定することができる。
【0032】
本体部41の底部には、口金40と直管50の回転角度位置が上記のようにして規定された状態において、ヒートシンク11のスリット付き円筒部11aと連通する位置に貫通穴45が形成されている。この貫通穴45から図示しない固定ねじ(タッピンねじ)を挿通して、ヒートシンク11のスリット付き円筒部11aに形成されたねじ穴(図示せず)にねじ込むことで、直管50の両端部に口金40を固定することができる。
【0033】
以上のように構成された直管型LED照明機器1は次のようにして組み立てる。
【0034】
まず、図7(A)に示すように、両面テープ24によってLED実装基板20の裏面をヒートシンク10の接着板部11に接着固定する。このとき、LED実装基板20の幅はヒートシンク10の接着板部11の幅と最小のクリアランスとなるように設定されており、また、ヒートシンク10の接着板部11の両側には一対の位置規制部12が形成されていてこの一対の位置規制部12がLED実装基板20の幅方向の位置を規制するので、LED実装基板20をヒートシンク10の長さ方向に沿って真っ直ぐに接着固定することが容易にできる。
【0035】
次いで、図7(B)に示すように、折曲片33aを折曲片ガイド溝12aでガイドし、係合球状部33bを球状凹部12bに嵌め込んで、ヒートシンク10と透光性カバー部材30を長さ方向に沿ってスライドさせていくことで、ヒートシンク10と透光性カバー部材30とを結合して全体として円柱状(円筒状)の直管50を形成する。このとき、ヒートシンク10に接着されたLED実装基板20が他部材と干渉することはなく、LED22の配光ムラの原因となるLED実装基板20の変形が生じることはない。直管50を形成した状態では、基板押圧リブ34がヒートシンク10の接着板部11に接着されたLED実装基板20を接着板部11に向けて押圧している。このため、両面テープ24の貼付面であるLED実装基板20のアルミニウム基板23またはヒートシンク10の接着板部11に油膜や汚れがあって両者の接着性が悪いとき、LED実装基板20が発熱して両面テープ24が膨張したときであっても、LED実装基板20がヒートシンク10の接着板部11から浮き上がることはなく、LED実装基板20の平面性が維持される。従って、ヒートシンク10によるLED実装基板20の放熱作用が低下することがなく、LED実装基板20に実装されたLED22の配光ムラが生じることもない。
【0036】
そして、小径筒状部44の小円弧部44aがヒートシンク10の湾曲部13の内周面に位置し、且つ小径筒状部44の大円弧部44bが透光性カバー部材30の本体部31の内周面に位置するように位置合わせして、直管50の両端部に一対の口金40を嵌め込む。最後に、口金40の貫通穴45から図示しない固定ねじ(タッピンねじ)を挿通して、ヒートシンク11のスリット付き円筒部11aにねじ込むことで、直管50の両端部に口金40を固定する。
【0037】
以上のように、本実施形態の直管型LED照明機器1によれば、透光性カバー30の基板押圧リブ34によってLED実装基板20をヒートシンク10の接着板部11に押圧するので、LED実装基板20がヒートシンク10から浮き上がるのを確実に防止することができる。また、ヒートシンク10の一対の位置規制部12によって、接着板部11に接着(支持)されるLED実装基板20の長さ方向と直交する方向の位置を規制するので、LED実装基板20をヒートシンク10の長さ方向に沿って真っ直ぐに接着(支持)することができる。
【符号の説明】
【0038】
1 直管型LED照明機器
10 ヒートシンク
11 接着板部
11a スリット付き円筒部
12 位置規制部(土手盛り部)
12a 折曲片ガイド溝(蟻溝状係合溝)
12b 球状凹部(蟻溝状係合溝)
13 湾曲部
13a 放熱用フィン
14 中空部
20 LED実装基板
21 ガラスエポキシ基板
22 LED
23 アルミニウム基板
24 両面テープ
30 透光性カバー部材
31 本体部
32 開口部
33 ヒートシンク係合縁(蟻溝状係合突起)
33a 折曲片(蟻溝状係合突起)
33b 係合球状部(蟻溝状係合突起)
34 基板押圧リブ
40 一対の口金
41 本体部
42 一対の電極ピン
43 大径筒状部
44 小径筒状部
44a 小円弧部
44b 大円弧部
45 貫通穴
50 直管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一様断面材からなるヒートシンクと該ヒートシンクに結合される透光性カバー部材とにより全体として円柱状の直管が形成され、上記ヒートシンクに、上記直管内に位置する多数のLEDを列状に装着したLED実装基板が支持された直管型LED照明機器であって、
上記ヒートシンクは、上記LED実装基板を接着固定する上記直管の長さ方向に延びる接着板部と、この接着板部の長さ方向の両側に位置して、該接着板部に接着される上記LED実装基板の長さ方向と直交する方向の位置を規制する一対の位置規制部と、上記直管の外面を構成する湾曲部とを有し、
上記透光性カバーは、上記直管の外面を構成する円筒部の一部を切り欠いた開口部を有していて、該開口部の両端部にそれぞれ、上記ヒートシンクに係合するヒートシンク係合縁と、ヒートシンクの上記接着板部に接着されたLED実装基板を該接着板部に押圧する基板押圧リブとを有することを特徴とする直管型LED照明機器。
【請求項2】
請求項1記載の直管型LED照明機器において、
透光性カバーの上記ヒートシンク係合縁の先端部と、ヒートシンクの上記一対の位置規制部には、長さ方向に沿う方向の係脱が可能で長さ方向と直交する方向への係脱は不能な蟻溝状の係合突起と係合溝が形成されている直管型LED照明機器。
【請求項3】
請求項2記載の直管型LED照明機器において、
上記ヒートシンク係合縁は、上記開口部の両端部から上記直管内に折り曲げられた折曲片と、この折曲片の先端部に形成された係合球状部とからなり、ヒートシンクの上記一対の位置規制部には、上記折曲片をガイドする折曲片ガイド溝と、上記係合球状部が嵌め込まれる球状凹部が形成されている直管型LED照明機器。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項記載の直管型LED照明機器において、
上記ヒートシンクには、直管型LED照明機器に対する電力供給用の口金を固定するためのスリット付き円筒部が、上記接着板部の湾曲部側の面に一様断面で形成されている直管型LED照明機器。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項記載の直管型LED照明機器において、
ヒートシンクの上記湾曲部外面には、放熱用フィンが一様断面で形成されている直管型LED照明機器。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項記載の直管型LED照明機器において、
上記LED実装基板は、表面に配線パターニングが施された帯板状のガラスエポキシ基板と、このガラスエポキシ基板の配線パターニング上に列状に設けられた多数のLEDと、上記ガラスエポキシ基板の裏面に設けられた放熱用のアルミニウム基板とからなる積層構造をなし、上記アルミニウム基板の裏面に設けられた放熱性の両面テープによって、上記LED実装基板がヒートシンクの上記接着板部に接着固定される直管型LED照明機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−84359(P2013−84359A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−221669(P2011−221669)
【出願日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【出願人】(502015544)株式会社清和光学製作所 (3)
【Fターム(参考)】