説明

相互結合するストランドを有する心臓ハーネス

患者の心臓を取り扱うための心臓ハーネスは、コネクタアセンブリによって連結された弾性列を含んでいる。コネクタアセンブリは、特別なパターンを有することでき、すなわち隣接する先端部の全てを連結する延在する弾性材料から形成されることができる。コネクタは、ハーネス上の列すなわちリングの間で適切な空間を維持し、縦方向の安定性を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本発明は、優先権として、参照として全体が本願に引用される2004年1月12日に提出された米国仮出願No.60/535,888に従っている。
【0002】
本発明は、心臓麻痺を取り扱う装置に関連している。とりわけ、本発明は、患者の心臓の少なくとも一部を囲むようにフィットする構成の心臓ハーネスに関連している。心臓ハーネスは、心臓の周りで円周方向に延びるとともに、コネクタアセンブリによって共に連結された複数の弾性列、すなわち波状のストランドを含んでいる。
【背景技術】
【0003】
うっ血性の心臓麻痺(「CHF」)は、心臓が、組織の代謝要求、とりわけ酸素の要求に適合するための十分な流速で血を送り込めないことによって特徴づけられる。CHFの一つの特徴は、患者の心臓の少なくとも一部を作り直すことにある。作り直すことは、心臓壁の大きさ、形および厚みを物理的に変化させることに関連している。例えば、損傷した左心室は、心筋層の一部が複数箇所で局所的に薄くなったり、延びたりしている。心筋層の薄くなった部分はしばしば機能的に壊れ、心筋層の他の部分が補おうとする。結果として、心筋層の他の部分は、心筋層の壊れた領域にも関わらず、心室のストローク容量を維持するよう拡張する。このような拡張によって、左心室は幾分球体形状をとるようになる。
【0004】
心臓の作り直すことは、心臓の機能作用をさらに壊す、増加した心臓壁の壁張力または圧力を心臓壁にしばしばもたらす。心臓壁は、しばしば、このように増加した圧力による患者を補償するためにさらに膨張する。このように、サイクルは、さらなる膨張およびより大きな機能的な悪化を導く膨張をもたらしうる。
【0005】
歴史的に、うっ血性の心臓麻痺は、様々な薬によって抑えられている。心臓排出量を改善するために装置も用いられる。例えば、左心室補助ポンプは、心臓が血を送り出すことを補助する。複数チャンバペーシングも、心臓排出量を改善するために、心臓チャンバの鼓動を適切に同期させる。広背筋のような様々な骨格筋が、心室の送り出しを補助するために用いられている。研究者や心臓外科医は、心臓の周りに配置された人工装具の「ガードル」も実験している。このような設計の一つは、心臓の周りに巻かれる人工装具の「ソックス」や「ジャケット」である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
必要とされ、現在手に入らないものは、心臓ハーネスが患者の心臓に取り付けられた後に、列の縦方向の移動を防止するコネクタアセンブリによって相互結合された複数の弾性ストランドや列を有する心臓ハーネスである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の要約
本発明は、少なくとも患者の心臓の一部にフィットする構成からなる心臓ハーネスに概ね関連している。心臓ハーネスは、互いに一以上のコネクタによって連結された隣接する列を含んでいる。コネクタは、弾性列の位置を互いに維持することを助けている。一実施の形態において、コネクタは、心臓ハーネスの隣接する列の間のコネクタアセンブリを形成している。コネクタアセンブリは、心臓にハーネスを取り付ける間、またはハーネスが心臓に取り付けられた後で使用される間、列が縦方向に膨張したり、シフトしたりしないよう、隣接する列の間の縦方向の安定性を提供するパターンを有している。
【0008】
他の実施の形態において、延在コネクタは、心臓ハーネスを搬送する間や、利用する間に、列間の空間を再び維持するために、隣接する列の先端部を通過して編まれている。典型的には、コネクタは、エラストマーな材料、好ましくはシリコンゴムから形成されている。
【0009】
コネクタは、モールド内に波状のストランドや列を配置し、コネクタを形成するためにモールド内のゲートを介してエラストマーな材料を射出することによって、形成される。典型的には、コネクタは、モールド内で形成されるエラストマーな材料が隣接する列の先端部の周りを流れるよう、隣接する列の先端部の間に延在している。エラストマーは、シリコンゴムや同様な材料からなることが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、心臓麻痺を取り扱う方法および装置に関する。参照として本願にその全体が特に引用される「うっ血性の心臓麻痺を取り扱う拡張可能な心臓のハーネス」という発明の名称で、2000年8月8日に提出されたシリアルNo.09/634,043で、現在、2004年3月9日に発行された米国特許No.6,702,732である本出願人の継続中の出願で述べられているように、病気の心臓を作り直すことは、このような心臓内の壁圧を軽減することによって、阻止したり、逆にしたりすることさえできることが予想される。本出願は、心臓壁を支持する所定の実施の形態や方法について述べている。「心臓麻痺を取り扱う装置」という発明の名称で、2002年9月10に提出されたシリアルNo.10/242,016で、現在、2004年4月20日に発行された米国特許No.6,723,041や、「心臓麻痺取り扱い装置および方法」という発明の名称で、2002年10月31日に提出されたシリアルNo.10/287,723や、「心臓を支持する方法および装置」という発明の名称で、2003年1月7日に提出されたシリアルNo.10/338,934や、「心臓ハーネス」という発明の名称で、2003年9月5日に提出されたNo.10/656,722や、「心臓ハーネス搬送装置および方法」という発明の名称で、2003年11月17日に提出されたシリアルNo.10/715,150や、「複数パネルの心臓ハーネス」という発明の名称で、2003年3月28日に提出されたシリアルNo.60/458,991や、「自己固定心臓ハーネス」という発明の名称で、2003年7月10日に提出されたシリアルNo.60/486,052や、「心臓ハーネス」という発明の名称で、2003年10月31日に提出されたシリアルNo.10/698,237といった、各々の全体が参照として本願に特に引用される、本出願人の継続中の出願でも、追加的な実施の形態や態様が述べられている。
【0011】
図1は、心臓30に適用されるハーネス32を形成する心臓壁圧軽減装置を有するほ乳類の心臓30を図示している。心臓ハーネス32は、心臓30を囲み、壁圧を軽減するために、心臓への圧縮力を、選択的にゆるやかにする弾性材料の列を含んでいる。
【0012】
ここで用いられる「心臓ハーネス」という文言は、少なくとも心臓サイクルの一時の間、心臓に圧縮力を加えるために患者の心臓にフィットする装置を述べる広い文言である。心臓にフィットし、補強することを意図し、本技術分野で「ガードル」「ソックス」「ジャケット」「心臓補強装置」として述べられるものは、「心臓ハーネス」の意味に含まれている。
【0013】
図1に示される心臓ハーネス32は、弾性材料の複数列すなわちストランド36を含んでいる。各列は、ヒンジやバネヒンジとも呼ばれる、一連のバネ部材34を有し、このバネ部材34は、心臓30が一杯になっている間、拡張するよう変形する構成となっている。例えば、図2Aは、休止状態のヒンジ部材34の一実施の形態を示している。ヒンジ部材34は、中心部40と一対のアーム42とを有している。アームが引かれると、図2Bに示すように、曲げモーメント44が中心部40に加えられる。曲げモーメント44は、ヒンジ部材34をリラックスした状態に戻すように加わる。典型的な列すなわちストランドは、一連のこのようなヒンジを有し、ヒンジ34は弾性的に拡張するように用いられ、ストランド36の方向に縮むことに注意すべきである。
【0014】
図1に示す実施の形態において、弾性列36は、バネ部材を形成するよう変形し、引っ張られたり、押し出されたりするワイヤを構成している。図1は、互いに編み込まれた隣接する列を示しているが、さらなる実施の形態において、隣接する列は、互いに重なったり、触れたりしなくてもよいことがわかる。
【0015】
次に、図3を参照として、弾性列36の一実施の形態の一部の拡大図が示されている。図示された実施の形態において、列は、一連の連続するバネ部材34内に形成されるワイヤ46の波状ストランドを有している。誘電体コーティング48は、バネ部材上に配置されている。図示された実施の形態において、誘電体コーティングは、シリコン、より正確にはシリコンゴムを有している。他の許容可能な材料には、様々なポリマー、エラストマーのようなものだけでなく、ウレタンも含まれている。図示された実施の形態において、シリコンゴムコーティングは、ワイヤ上にかぶせられたチューブ50を有している。浸漬被覆(dip coating)やスプレーのようなコーティングを行うための他の方法も、弾性列をコーティングするのに用いることができることは理解されるべきである。さらに、他の実施の形態においては、弾性列の上にコーティングが行われないことも理解されるべきである。
【0016】
次に、図4を参照として、複数の隣接する弾性列36を有する心臓ハーネス32の実施の形態が図示されている。この実施の形態において、隣接する列は、一つ以上のコネクタ52によって互いに連結されることが好ましい。コネクタは、互いに弾性列の位置を維持するのに役立っている。コネクタは、隣接する列の間の空間を形成するよう、弾性列に対して、縦方向に向かった長さを有することが好ましい。図示されたハーネスは、心臓先端部と基部との間で、少なくとも心臓の一部を周方向に囲むよう構成されている。コネクタは、隣接する列間で相対的に動くことができる。
【0017】
コネクタ52は、シリコンゴムのような半柔軟(semi-compliant)材料から形成されることが好ましい。コネクタは、もし適用できるなら、誘電体コーティング48のために用いられる複数の材料から形成されることが最も好ましい。伝導体に用いることができる複数の添加材料は、限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ウレタン、ナイロンのような医療グレードのポリマーを含んでいる。
【0018】
上述のように、かつ参照として本願に引用される出願でさらに詳細に記載されるように、弾性列36は心臓30の拡張に対して抵抗力を加える。弾性列によって加えられる力は、総合的には心臓を圧縮する傾向があるため、心臓が拡張するときに、心臓内の壁圧を軽減する。従って、ハーネスは心臓の作業負荷を減らす助けをするため、心臓はより効率的に患者の身体内で血を流すことができ、心臓に「それ自体を直す機会を与えることができる。複数の弾性列の部材や構成を、壁圧を減らすために心臓に加わる緩やかな圧縮力を形成するために用いることができることは理解されるべきである。例えば、弾性部材は、心臓またはハーネスの周縁の一部だけに配置することができる。
【0019】
一実施の形態において、まず、各弾性列35は、波状に延在するストランド46を含んでいる。心臓ハーネス32を製造する間、延在するストレンドの反対側の端部が互いに連結されるときに、延在するストランドがリング形状構造をとるような長さで、各延在するストレンドは切断される。リングは、隣接する弾性列を有している。延在するストランドの長さは、得られるリング/列が患者の心臓の一般的な組織に一致する大きさになるよう、選択される。とりわけ、ハーネスの先端部54を形成するために用いられるストランドは、基部56を形成するために用いられるストランドほど長くはない。このように、かつ図4に示すように、ハーネスは、患者の心臓の形状に一般的に従うよう、基部56から先端部54に向かって概ね先が細くなっている。
【0020】
他の実施の形態において、ハーネス32の基部56の基部リングすなわち基部列58の直径は、隣接する列の直径より小さくなっている。この実施の形態において、ハーネスは、基部と先端部端部54との間の位置60で最も大きな直径を有し、当該位置から基部と先端部の両方に向かって先が細くなっている。最も大きな直径の位置は、先端部端部よりも基部端部に近いことが好ましい。バネ部材34の大きさだけでなく、列の長さは、心臓ハーネスの意図された大きさ、および/または患者の心臓に加えると意図された圧縮力の大きさに応じて選択されてもよいことが分かる。
【0021】
図5を参照として、円周方向に延在する各列の反対側の端部62,63は、連結結合部64によって互いに取り付けられている。一実施の形態において、図5に示すように、各連結結合部64は、列の反対側の端部62,63が挿入されるチューブ部66を含んでいる。チューブ部は、ハーネスが心臓に配置された後、列の反対側の端部が互いにちぎれてゆるむことを防止する役割をしている。各チューブ部は、列端部がそこに配置された後、シリコンゴムのような誘電体材料68や他の同様な材料で満たされることが好ましい。連結結合部を形成するために付加的な手段や構造を用いることができることは理解されるべきである。例えば、他の実施の形態において、図5Aに示すように、各連結結合部64は、列36の反対側の端部62,63で、バネ部材34が挿入される小さなチューブ部66を含んでいる。その後、連結結合部は、液体シリコンゴム68や他の同様な材料で埋め戻される。さらに他の実施の形態において、ストランドの端部を、互いに溶接したり、互いに巻き合わせたりすることができる。他の実施の形態において、各リングは端部を切断したり、結合したりすることなく、一体に形成することもできる。
【0022】
さらに他の実施の形態において、心臓ハーネス32は、一以上の波状ストランド46をらせん状に配置することにより、形成される(図示せず)。このような実施の形態において、らせん状に配置されたストランドの一部は、互いに隣接して配置されている。図4に示された列/リング36のように、コネクタ52は隣接する部分を連結してもよい。本発明と調和して、所定の態様や原理が、隣接するハーネスの列/リングを連結するために議論される。同様の原理をらせん状に配置されたハーネスの実施の形態に適用でき、このようなハーネスの隣接部を隣接する列やリングのように取り扱ってもよいことは、理解されるべきである。
【0023】
人間の心臓の組織によると、右心室は、左心室よりも心臓の先端部からさらに延在している。図4に示された心臓ハーネス32は、心室が内方に曲がり始める右心室の最上方部の周りにフィットする構造の右心室係合部70を含んでいる。図4を引き続き参照として、ハーネスの右心室係合部は、部分列72だけを形成する弾性列36を有している。部分列は、ハーネスの残りが休止状態にあるとき、部分列が少なくとも部分的に延びるよう、隣接する完全列36に連結されていることが好ましい。このように、部分列は内方に偏っている。心臓に配置されると、部分列は、右心室の上方部を「へこませる」。ハーネスは、ハーネスの右側が左側と同様に構成されるよりも、心臓によりよくフィットし、より安全に保持される。
【0024】
さらに他の実施の形態において、心臓ハーネスは、ハーネスの他の列よりも柔軟性の低い最基部列(図示せず)を有している。一実施の形態において、最基部列は、ハーネスの他の列のワイヤよりも大きな直径のワイヤ(図示せず)を有している。他の実施の形態において、最基部列は、ハーネスの他の列よりも短い長さのワイヤ(図示せず)を有している。このように、一度、心臓ハーネスが心臓に適切に配置されると、最基部列は心臓に堅固に係合し、ハーネスの先端部の移動に抵抗する。AV溝に隣接する心室の最基部領域は、心室の残りの部分よりも、心臓サイクルの間、円周方向に変化しない。従って、最基部列は、心臓の動き、すなわち心臓サイクル運動に与える衝撃を最も小さくし、または反対の衝撃を全く与えないことが理解される。他の実施の形態において、複数列、すなわちハーネスの最基部部は、弾性力が小さいことも理解されるべきである。このような小さい弾性力は、様々な手段で達成される。例えば、一実施の形態において、最基部部は、ハーネスの残りの部分に対して、予め伸ばされている。他の実施の形態において、最基部部は、ハーネスの他の部分よりも厚く形成されるか、ハーネスの他の部分と異なる材料から形成される。
【0025】
心臓ハーネスの複数の実施の形態を構成することができ、このような実施の形態は、構成、大きさ、柔軟性などが変化してもよいことは、理解されるべきである。上述で参照にされた出願で述べられているように、このようなハーネスは、様々な金属、編まれた繊維、プラスチックおよび編まれたフィラメントを含む多くの適切な材料から構成することができ、弾性列を含んでも含まなくてもよい。適切なハーネス材料は、超弾性材料および形状記憶を示す材料を含んでもよい。例えば、好ましい実施の形態はニチノールから構成されている。形状記憶ポリマーも用いることができる。このような形状記憶ポリマーは、形状記憶ポリウレタンや、mnemoScienceから手に入るオリゴ(e−カプロラクトン)ジメタクリレートおよび/またはポリ(e―カプロラクトン)を含むような他のポリマーを含むことができる。さらに、ハーネス材料は、弾性または略非弾性からなることができる。
【0026】
図6を参照として、心臓ハーネスの実施の形態の代表的な部分が図示されている。図示された部分は、図4と関連して述べられたコネクタを有するコネクタアセンブリを示している。ここで述べられるように、コネクタは、心臓ハーネスの隣接するリングと相互結合しているため、ハーネスの長手構造を構成している。コネクタは、隣接するリングが短い距離で離れるように、リングに対して縦方向に向かった長さを有している。
【0027】
図6に示すように、列36の各々は、波状のバネ構造74を含んでいる。この議論の目的のために、各波状バネ部材は、近位先端部76を有する近位部75と、遠位先端部80を有する遠位部78を含んでいる。コネクタ52は、一列の近位先端部を、隣接する列の遠位先端部に配列することによって、隣接する列を連結し、コネクタはその間に延在している。コネクタは、一列の遠位先端部と隣接する列の近位先端部との間の空間を規定している。図6のコネクタアセンブリは、心臓ハーネスの一実施の形態の全てまたは一部を概ね通過するパターンとして用いられるコネクタの配列を図示している。この実施の形態と関連して、また少なくとも図6−9に関連して後述される実施の形態と関連して、「コネクタアセンブリ」という文言は、列の間のコネクタの少なくともパターンおよび空間を示している。
【0028】
コネクタアセンブリ内のコネクタ52内のコネクタの配置を述べる一つの方法は、隣接するリングすなわち列36のコネクタ間の横方向空間Tによる。横方向(円周方向)に数えるとき、横方向空間Tは、列の近位先端部76に配置されたコネクタと、その列の遠位先端部80に配置された最も近いコネクタとの間の先端部の数で測定される。例えば、図6に示す実施の形態において、コネクタは5つの横方向空間Tを有している。言い換えると、実施の形態の開示において、コネクタの間に、3つの近位先端部と2つの遠位先端部があり、合計して5つの先端部がある。もちろん、他の実施の形態において、横方向空間は5以上にしることができる。さらに、横方向空間はハーネスを通して変化することができる。しかしながら、図示された実施の形態において、コネクタアセンブリは、隣接する列の間で一以上の先端部の横方向空間Tがあるように、配置されている。
【0029】
図6Aを参照とすると、隣接する列36との間に一以上の先端部の横方向空間Tを有するコネクタアセンブリを有するハーネス32に縦方向の力が加えられると、コネクタにおける隣接する列の間の距離は同じままだが、コネクタ52間の隣接する列の一部は縦方向に移動する傾向にあることがわかる。このように、膨張空間82が隣接する列の間に形成される。図6Aに示すように、このような膨張空間の結果、バネヒンジ34の列は幾分か変形する。実際、波状列46の形状は、かなり歪み一貫性がなくなる。心臓に心臓ハーネスを取り付けるときであって、手術の間、バネ部材は、縦および横方向に変化する圧力にさらされる。少なくとも複数の波状列の実施の形態の設計は横方向の圧力に対して適正化されているので、膨張空間は心臓ハーネスの実施の形態に、一貫性が無く不規則的な負荷をもたらす。このことによって、ハーネスの効果を減らし、波状リングの寿命を減らす。
【0030】
図7を参照として、心臓ハーネス32の他の実施の形態の一部が示されている。図示された部分は、コネクタアセンブリの別の実施の形態を用いている。図示された実施の形態において、各コネクタ52は一列36Aの遠位先端部80と、隣接する列36Bのバネ部材34の近位先端部76との間に、各コネクタ52が延在している。図7に示すように、第二列36Bは、第二列の遠位先端部に連結する第一列の近位先端部から延在するコネクタ52によって、第一列36Aに連結している。そして、第二列は、第二列の近位先端部から第三列の遠位先端部まで延在するコネクタによって、第三列36Cに連結されている。図示したように、第二および第三列の間のコネクタは、コネクタ間の横方向空間Tがたった一つの先端部になるよう、第一列および第二列との間のコネクタに直接隣接して配置されている。同様の配置が、第三列36Cおよび第四列36Dとの間にあり、ハーネスの全てまたは一部を通してあることが好ましい。この配置は、「1−1−1」縦構造として、ラベルされ、呼ばれる。「1−1−1」縦構造の横方向空間Tは、隣接するコネクタ間のバネ部材の先端部の数を最小とするので、隣接するコネクタの間のバネ部材の膨張した伸びを最小にする。このように、ハーネスが心臓に取り付けられると、心臓ハーネスの縦方向の伸びは概ね減少する。
【0031】
図7に示す実施の形態において、二つの「1−1−1」コネクタアセンブリ(A,B)が示されている。一実施の形態において、複数のこのようなコネクタアセンブリは、ハーネスの先端部54から基部56まで延びている。このようなコネクタアセンブリは、基部から先端部まで別々に延びてもよいことは理解されるべきである。心臓ハーネスは、コネクタの異なるパターンを有する2以上のコネクタアセンブリを有してもよいことも理解されるべきである。
【0032】
図8は、心臓ハーネス32のコネクタアセンブリの異なる実施の形態の一部を示している。図示された実施の形態において、コネクタアセンブリは、「1−2−1」縦構造で配置されている。とりわけ、コネクタアセンブリは、第一列36Aの近位先端部76と第二列36Bの遠位先端部80とを相互結合する一つのコネクタ52と、それに続く、第二列の隣接する近位先端部を第三列36Cの二つの隣接する遠位先端部に連結する二つのコネクタ52と、それに続く、第三列の近位先端部と第四列36Dの遠位先端部とを相互結合する一つのコネクタとを有している。図8に示すように、第二列と第三列とを相互結合する二つのコネクタは、第一列および第二列と、第三および第四列の各々の間の一つのコネクタを支持する先端部に直接隣接した先端部に配置されている。このコネクタアセンブリの実施の形態における列の隣接するコネクタ間の横方向空間Tは一先端部になっている。
【0033】
図示された配置は、ハーネスに加わる縦方向の力が、バネ部材の屈曲部よりもコネクタを介して概ね分配されるので、心臓ハーネスにさらなる縦方向の堅固性を与える。これは、図6Aに示されるような膨張空間を形成することができるコネクタ間のバネ先端部がないためである。さらに、図8に図示されたハーネスが心臓上に取り付けられると、心臓ハーネスの縦方向の伸びが概ね減少する。心臓ハーネスの縦方向の堅固性のため、ハーネスの先端部を引いたり、ハーネスの基部上を把持および押圧したりするために、ピンセット(または医者の手)を用いることによって、心臓ハーネスを心臓上で再配置したり、移動したりすることができる。
【0034】
図6−8は、特定数のコネクタ52を有するコネクタアセンブリを図示しているが、各コネクタアセンブリは、特定のハーネス32および/または想定されるその利用に応じて、図6−8に図示されたコネクタの数以上または以下のコネクタを有することも好ましいことは理解されるべきである。ほんのわずかな隣接する列が図示されているが、図示されたコネクタアセンブリの配列は図示のために簡略化されており、このような配列は心臓ハーネスの全てまたは少なくとも一部を介して縦方向に延在してもよいことも理解されるべきである。
【0035】
図9は心臓ハーネスの相互結合する列に対するコネクタアセンブリの他の実施の形態を図示している。コネクタアセンブリは複数のY型コネクタ85から形成され、Y型コネクタ85の各々は、第一取付部86と、第二取付部87と、第三取付部88とを含んでいる。取付部はコネクタを略「Y型」形状にしている。コネクタは、シリコンゴムや他の同様な材料のように、半柔軟な材料からなることが好ましい。図9に図示された実施の形態において、各コネクタの第一および第二取付部は、第一列36Aの近位先端部76に取り付けられ、各コネクタの第三取付部は隣接する第二列の遠位先端部に取り付けられている。他の実施の形態において、近位/遠位の配置は反対になっている。
【0036】
図示されたように、第一取付部86または第二取付部87と、第三取付部88との間の横方向空間Tは、一先端部になっている。このように、ハーネスが縦方向の力を受けるときには、概ねまたは全ての縦方向の力はY型コネクタ85を介して伝達され、波状バネ部材34の屈曲部にはほとんどまたは全く縦方向の力が加わらない。
【0037】
他の実施の形態において、コネクタの特定な型および形状は異なっている。しかし、コネクタを通過する縦方向の力を伝達し、このような縦方向の力によるバネ部材の縦方向の膨張が最小になるように、第一列の近位部が隣接する列の遠位部に取り付けられるよう、同様に、アセンブリは隣接する波状列を連結するのに用いられる。
【0038】
図10は心臓ハーネスの相互結合するリングに用いられるコネクタアセンブリの他の実施の形態を図示している。コネクタアセンブリは、心臓ハーネス32の隣接する波状列36の先端部92(コネクタが先端部を覆っているため、参照番号92は先端領域を示す)の間に編み込まれた長くて薄いコネクタ90を有している。図11に示されるように、コネクタは、隣接する列の各先端部92を通過する十分な長さを有し、隣接する列を形成する全ての波状列を相互結合する。コネクタは、シリコンゴムや他の同様な材料のように、半柔軟な誘電体材料から形成されることが好ましい。図11に示される実施の形態において、コネクタは図3を参照として述べられたシリコンチューブと略同一なシリコンチューブから形成されている。
【0039】
他の実施の形態において、図12に示されるように、列コネクタは、複数の延在部96および取付部98を形成する誘電体材料の薄いストリップ94を有している。取付部は各延在部の反対側の端部に配置されている。延在部はハーネスの隣接する波状列36の全ての先端部と相互結合している。取付部は先端部93の延在部を固定することを容易にする。取付部の一実施の形態が図12Aに図示されており、この図12Aは12A−12A線に沿った図12の横断面である。図示されるように、取付部98はバネ部材の先端部92(先端領域)を通過し、延在部96の下方側に固定されているため、バネ部材を取付部内で固定している。心臓ハーネスを形成するワイヤ100は誘電体コーティング102を有しており、誘電体コーティング102は列の先端領域で取付部によって覆われている。取付部を延在部に固定するために、接着剤104が用いられることが好ましい。
【0040】
引き続き参照とする図10乃至12Aにおいて、先端部の全てがハーネス列を連結するために用いられているので、図6Aに示すような膨張空間はほとんど消滅している。さらに、図10および12に示すコネクタは、心臓にハーネスが取り付けられるときに、列がひっくりかえったり、反転したり、互いに絡まったりすることを防ぐ。
【0041】
図10および12に示される形状のコネクタアセンブリを有する心臓ハーネスは、縦方向の張力に対して低い弾性力を示すが、縦方向の圧縮力には比較的高い弾性力を有している。このことによって、心臓サイクルの間、心臓が縦方向に普通にひずみやすくなる。図10および12のコネクタアセンブリは、剪断変形で比較的高い弾性力を示すハーネスを提供する。このことによって、隣接する列は互いにねじれることができるので、心臓サイクルの間の通常の心外膜の剪断変形(すなわち、ねじれ)が可能になる。さらに、図10および12に示されたコネクタは、列の圧縮力を心臓表面に略均一に分配するので、心筋の動脈瘤が隣接する列の間を形成する可能性を減らすことができる。
【0042】
図13A乃至13Cを参照として、図12のコネクタ94を製造する方法の一実施の形態が示されている。まず、コネクタは、コネクタに望ましい性質および/または特性を有する材料のシート106から形成されている。シート材料は、シリコンゴムやその他の同様の材料のように、誘電体、半柔軟材料からなることが好ましい。図13Aに示すように、シートは、その幅よりも概ね長い長さを有している。図13Bに示すように、一連の切断部108が、シートの両側に施される。切断部は、シートの長さを横断する方向に沿って略直線であることが好ましい。切断部は、互いに端が接して取り付けられる一連の延在部96を形成するよう、シートの一側から他側まで交互になっている。次に、図13Cに示すように、波状コネクタ94は、シートを縦に伸ばす際に形成される。
【0043】
他の実施の形態において、列コネクタは、隣接する波状列の隣接する先端部の間で巻かれたシリコンゴムのようなエラストマーな材料から形成される延在するチューブまたはワイヤを含んでいる。さらに他の実施の形態において、連結部は各単一な隣接する先端部の間で巻かれていない。さらに他の実施の形態において、連結部は、概ね、図13Cに示される切断コネクタの形状の列連結部の型に入れることによって形成される。
【0044】
図14を参照として、ハーネス32の弾性列36を相互結合する方法および装置の別の実施の形態が提供される。図14は、図4に関連して示され、述べられたコネクタ52を作るためであって、隣接する波状列を有する心臓ハーネスを組み立てるためのモールド110の一実施の形態を示している。モールドは、基部112とコネクタ部114とを含んでいる。コネクタ部は、コネクタ部内に液体材料を注入するためのゲート116を含んでいる。コネクタ部は、液体材料がコネクタ内で固まることできるのに適した形状および大きさを有している。コネクタに用いられる液体材料は、シリコンゴムまたはコネクタを作るのに適した他の材料からなっていることが好ましい。心臓上のハーネスを保持固定するために、コネクタと心臓との間の摩擦係合を増加させるよう、コネクタの形状と大きさを変更することができ、かつコネクタは心臓に面する側部に尾根または突起部を形成することができる。基部は、少なくとも二列36を受けるよう構成されている。二列は、少なくとも各列からの一先端部118がコネクタ内を通過するよう、モールドに開放自在に取り付けられている。一実施の形態において、列は伸びた状態でモールドに固定されている。このことによって、モールド上の列の位置を容易に調整することができる。モールドは、テフロンや他の同様な材料からなることが好ましい。
【0045】
操作時に、モールド110のコネクタ部114は、部分的に、シリコンゴムまたはコネクタ52のために選ばれる他の材料で満たされる。液体シリコンゴムは、ゲート116を介してコネクタ部内に注入される。上述のように、二列36は、図14に示すように、各リングからの一先端部118がコネクタ部内に位置づけられるよう、モールド上に位置づけられる。一度、先端部が適切に位置づけられると、コネクタ部には、液体シリコンゴムが収容され満たされる。次に、液体シリコンはコネクタ部で屈曲される。一実施の形態において、液体シリコンゴムは、約5分間、約150度の温度で、コネクタ部内で焼かれる。次に、コネクタは、二列とともにモールドから取り除かれる。
【0046】
他の実施の形態において、コネクタ部114は、望まれるコネクタのタイプに従って、図14に示される形状と異なる形状を有することができる。例えば、他の実施の形態において、コネクタ部は、上記で図9と関連して図示され、述べられたように「Y型」を有してもよい。さらに、モールド110は、大抵または全てのハーネスを組み立てることを容易にする複数のコネクタ部を含んでもよい。
【0047】
図15は、複数のコネクタ52を有するコネクタアセンブリを作るためのモールド110の一実施の形態を示している。図15に示されるモールドは、図8と関連して図示され、述べられた形状のコネクタアセンブリを作るための構成である。複数の列36を図15に示されたモールド内に配置することができ、複数のコネクタ部114を同時に液体材料で満たすことができる。他の実施の形態において、モールド上のコネクタ部の位置を、図6−9で図示されたコネクタアセンブリのいずれかのように、他のコネクタアセンブリを作ることを容易にするよう、変化させてもよい。
【0048】
図15に図示されたタイプのモールドは、心臓ハーネス32を作る一方法の実施の形態に特に適しており、この心臓ハーネス32において、ハーネスを有する弾性列36の全体(図3)は、モールド110内に位置づけられており、当該モールド110は、ハーネス32の弾性列間のコネクタ52を形成するのに適した位置に位置づけられる複数のコネクタ部114を有している。弾性列は、ハーネスの全ての弾性列間のコネクタの全てを同時に形成することを容易にする配置で、モールド内に位置づけられている。モールドを操作することは、図14と関連して図示され、述べられたモールドを操作することに、全ての点で略同一となっている。一度、コネクタが形成されると、弾性列は、各ストランドの反対側の端部が互いに結合するよう、折り畳まれれ、このことによって、ハーネス列が形成される。反対側の端部は、図5−5Aと関連して図示され、述べられたように、互いに固定されている。
【0049】
図16と関連して、心臓ハーネス32の他の実施の形態の一部が図示されている。図示された部分は、コネクタアセンブリの他の実施の形態を用いており、当該コネクタアセンブリにおいて、単一の延在コネクタ120は、複数の列36に架かっている。とりわけ、延在コネクタは、複数の隣接する列の遠位先端部80を取り付けられている。この実施の形態において、バネ部材34は、遠位先端部80の全てが一直線になるような位相になっている。好ましい実施の形態において、一延在コネクタは、ハーネスの基部56からハーネスの先端部54まで延びている。このように、コネクタまたはコネクタ近傍におけるハーネスの縦方向への拡張は、コネクタによって概ね全体的にコントロールされる。他の実施の形態において、延在コネクタは、三列以上の隣接する列に架かり、先端部と基部との間で、距離の少なくとも一部を伸ばしている。
【0050】
図16に図示した実施の形態において、延在コネクタ120はコネクタによって架けられた列36の遠位先端部80に連結している。他の配置も可能だあることは理解されるべきである。例えば、延在コネクタは、隣接する列36の近位先端部76だけに連結してもよいし、隣接する列の近位および遠位先端部76,80の一方または両方に連結してもよい。
【0051】
本発明は、所定の好ましい実施の形態および実施例を内容として開示されているが、本技術分野の当業者によると、本発明は、特別に開示された実施の形態を超えて、本発明の他の代わりの実施の形態および/または使用法、並びに明白な修正物とその均等物まで及ぶことが理解されるだろう。さらに、本発明の多数の変更が詳細に示され、述べられているが、本発明の範囲内にある他の修正も、この開示に基づいて本技術分野の当業者には容易に明らかになっている。実施の形態の特徴および態様の様々なコンビネーションやサブコンビネーションが施され、未だ本発明の範囲内にあることも考えられる。従って、開示された実施の形態の様々な特徴および態様は、開示された発明の変化する様式を形成するために、互いに組み合わされたり、取り替えられたりすることができることは理解されるべきである。このように、本願で開示された本発明の範囲は、上述された特定の開示された実施の形態によって制限されることなく、請求項を公平に読むことによってのみ決定されるべきであることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】従来技術の心臓ハーネスが配置された心臓を示す概略図。
【図2A】リラックスした位置にある従来技術の心臓ハーネスのバネヒンジを示す図。
【図2B】張力が働いている従来技術の心臓ハーネスのバネヒンジを示す図。
【図3】誘電体材料に覆われるとともに、取り付けられていない延在したストランドすなわち列、または一連のバネ部材を示す図。
【図4】コネクタアセンブリによって連結された複数の列を有する心臓ハーネスの実施の形態を示す斜視図。
【図5】コネクタによって連結された列の端部を示す弾性列の一部を示す図。
【図5A】コネクタによって連結された列の端部を示す列の一部を示す図。
【図6】コネクタが隣接する列の間の均一な空間を提供している心臓ハーネスの拡大部分平面図。
【図6A】コネクタが隣接する列の間で膨張した空間を設けることができるパターンを形成する心臓ハーネスの拡大部分平面図。
【図7】コネクタがコネクタアセンブリを形成する心臓ハーネスの拡大部分平面図。
【図8】コネクタがコネクタアセンブリを形成する心臓ハーネスの拡大部分平面図。
【図9】Y型コネクタが心臓ハーネスの隣接する列を連結する心臓ハーネスの拡大部分平面図。
【図10】単一の延在コネクタが隣接する列の先端部の間で編まれた心臓ハーネスの拡大部分平面図。
【図11】単一のコネクタが隣接する列の先端部の全ての間で編まれた心臓ハーネスの拡大部分平面図。
【図12】単一のコネクタが隣接する列の先端部に取り付けられた心臓ハーネスの拡大部分平面図。
【図12A】一つの列の先端部へのコネクタの取り付けを示す12A−12A線に沿った横断面図。
【図13A】コネクタを形成するために用いられる材料のシートを示す平面図。
【図13B】延在コネクタを形成する切断部を有する材料のシートを示す平面図。
【図13C】延在コネクタを示す平面図。
【図14】心臓ハーネスの隣接する列の間のコネクタを形成するためのモールドを示す平面図。
【図15】心臓ハーネスの隣接する列の間のコネクタを形成するためのモールドを示す平面図。
【図16】コネクタが、遠位先端部に取り付けられた心臓ハーネスの列の縦方向に沿って延在している心臓ハーネスの拡大部分平面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
心臓に取り付ける心臓ハーネスにおいて、
複数の先端部を有する波状列と、
コネクタアセンブリ内に配置された複数のコネクタとを備え、
前記列の各々は、少なくとも一つのコネクタによって、隣接する列に連結され、
コネクタアセンブリ内の隣接する列のコネクタ間の横方向空間は、一つの先端部より大きくないことを特徴とする心臓ハーネス。
【請求項2】
少なくとも複数の前記列は、360°の円周列内に配置されることを特徴とする請求項1記載の心臓ハーネス。
【請求項3】
コネクタアセンブリは、1−1−1パターンで配置されることを特徴とする請求項1記載の心臓ハーネス。
【請求項4】
コネクタアセンブリは、1−2−1パターンで配置されることを特徴とする請求項1記載の心臓ハーネス。
【請求項5】
第一コネクタアセンブリと、第二コネクタアセンブリとをさらに備え、
第一コネクタアセンブリは、第二コネクタアセンブリと異なるパターンで配置されることを特徴とする請求項1記載の心臓ハーネス。
【請求項6】
前記列は、近位先端部と遠位先端部とを有し、
隣接する列の間の少なくとも一つのコネクタは、第一列の近位先端部を第二列の遠位先端部に連結することを特徴とする請求項1記載の心臓ハーネス。
【請求項7】
コネクタは、エラストマーから形成されることを特徴とする請求項1記載の心臓ハーネス。
【請求項8】
エラストマーは、シリコンゴムからなることを特徴とする請求項7記載の心臓ハーネス。
【請求項9】
少なくとも一つのコネクタは、第一列のただ一つの先端部と、第二列の一以上の先端部とを連結することを特徴とする請求項1記載の心臓ハーネス。
【請求項10】
少なくとも一つのコネクタは、略Y型形状からなることを特徴とする請求項9記載の心臓ハーネス。
【請求項11】
ハーネスの縦方向の弾性は、コネクタの弾性に概ね関連することを特徴とする請求項1記載の心臓ハーネス。
【請求項12】
コネクタアセンブリは、少なくとも三つの隣接する列に取り付けられる延在コネクタを有することを特徴とする請求項1記載の心臓ハーネス。
【請求項13】
延在コネクタは、ハーネスの基部からハーネスの先端部まで延在することを特徴とする請求項12記載の心臓ハーネス。
【請求項14】
心臓に取り付ける心臓ハーネスにおいて、
各々が近位および遠位先端部を有する第一および第二波状列を備え、
当該第一および第二列は、互いに隣接して配置されるとともに、コネクタアセンブリによって連結され、
当該コネクタアセンブリは、第一列の近位先端部と第二列の遠位先端部との間に延在するコネクタ部を有することを特徴とする心臓ハーネス。
【請求項15】
コネクタ部は、柔軟性のある材料から形成されることを特徴とする請求項14記載の心臓ハーネス。
【請求項16】
コネクタ部は、エラストマーから形成されることを特徴とする請求項15記載の心臓ハーネス。
【請求項17】
エラストマーは、シリコンゴムからなることを特徴とする請求項16記載の心臓ハーネス。
【請求項18】
第二列の遠位先端部の各々は、コネクタ部に嵌め込まれることを特徴とする請求項14記載の心臓ハーネス。
【請求項19】
第一列の近位先端部の各々は、コネクタ部に嵌め込まれることを特徴とする請求項18記載の心臓ハーネス。
【請求項20】
コネクタ部は、第一列の近位先端部と第二列の遠位先端部との間で編まれることを特徴とする請求項14記載の心臓ハーネス。
【請求項21】
コネクタ部は、前記列の対応する遠位先端部と近位先端部との間を取り付けるよう構成された取付部を含むことを特徴とする請求項14記載の心臓ハーネス。
【請求項22】
取付部は、対応する先端部の略周縁で延在することを特徴とする請求項21記載の心臓ハーネス。
【請求項23】
心臓に取り付ける心臓ハーネスにおいて、
複数の先端部を有する複数の波状列と、
コネクタアセンブリを形成するよう配置された複数のコネクタとを備え、
前記列の各々は、少なくとも一つのコネクタによって、隣接する列に連結され、
コネクタアセンブリは、心臓ハーネスに縦方向の堅固性を提供するよう構成されたことを特徴とする心臓ハーネス。
【請求項24】
コネクタアセンブリは、剪断変形に対して弾性力を提供することを特徴とする請求項23記載の心臓ハーネス。
【請求項25】
心臓ハーネスは、鼓動する心臓に取り付けられるための構成からなることを特徴とする請求項24記載の心臓ハーネス。
【請求項26】
コネクタアセンブリは、心臓ハーネスにねじりモーメントを提供する構成からなることを特徴とする請求項25記載の心臓ハーネス。
【請求項27】
心臓に取り付ける心臓ハーネスを製造する方法において、
弾性部の第一列および第二列を提供する工程と、
モールドを提供する工程と、
モールド内の少なくとも一部に弾性部の前記列を配置する工程と、
コネクタ材料が第一列の一部と第二列の一部との間で延在するよう、モールド内にコネクタ材料を射出する工程と、
を備えたことを特徴とする方法。
【請求項28】
第一列をモールド列に配置する工程は、第一列を伸ばす工程を有することを特徴とする請求項27記載の方法。
【請求項29】
コネクタ材料は、エラストマーを有することを特徴とする請求項27記載の方法。
【請求項30】
エラストマーは、シリコンゴムからなることを特徴とする請求項29記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図5A】
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【図6】
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【図6A】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図12A】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公表番号】特表2007−518490(P2007−518490A)
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−549482(P2006−549482)
【出願日】平成17年1月10日(2005.1.10)
【国際出願番号】PCT/US2005/000693
【国際公開番号】WO2005/070331
【国際公開日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(502329636)パラコー メディカル インコーポレイテッド (12)
【Fターム(参考)】