説明

相関計量に基づいて、シミュレーションモデルを物理的デバイスと相関させる方法および装置

【課題】シミュレーションモデルとデバイスとの間の分散を示すために計量をプロットする方法および装置を提供する。
【解決手段】方法、プログラム製品、および装置は、第1システムおよび第2システムの動作を相関させるために提供される。第1セットの計量は、第1システムの動作の間に生成される第1セットのデータに対して生成される。第2セットの計量は、第2システムの動作の間に生成される第2セットのデータから生成され、第1セットの計量の各々に対応する。相関スコアは、第1セットの計量と第2セットの計量との間の差に基づいて、第1および第2のシステムに対して計算される。第1セットの計量、第2セットの計量、および相関スコアは、第1および第2のシステムの動作の類似性を示すために、ディスプレイ上に表される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(連邦政府支援の研究または開発に関する声明)
米国政府は、本発明における支払済みのライセンスと、特許所有者がThe Department of the Navy(Strategic Systems Programs)から授与される契約番号N00178−04−D−4123−AE&S−EK01によって提供されるような合理的な条件下で他人にライセンスを与えることを要求するための限られた状況における権利とを有し得る。
【0002】
(背景)
1.技術分野
本発明の実施形態は、データ相関に関する。特に、本発明の実施形態は、相関計量に基づいて、シミュレーションモデルを物理的デバイスと相関させ、かつシミュレーションモデルとデバイスとの間の分散を示すために計量をプロットすることに関する。
【背景技術】
【0003】
2.関連技術の論考
数値解析は、正確な解法を有しない問題に対して近似の解答を見つけるために広く使われる。数学上、これらの問題は、ルート(例えば、平方根)の値およびπの値を近似することから、積分および微分方程式の数値を求めるまでの範囲であり得る。数学問題は、数値解析が解答を提供し得る多くの現実世界の問題(例えば、天気予報、スケジューリングおよびプライシングアルゴリズム、クラッシュシミュレーション、爆発モデリング等)を表し得る。
【0004】
数値解析は、補間法および外挿法を用いて解答に近づけるために使われる。多くの技術は、近似を興味のさまざまな問題に提供するために開発される。初めは、さまざまな関数と、さまざまな精度に対して計算される一定ポイントでの関数の近似は、参照書籍で入手可能だった。現代コンピュータの出現と共に、多くの問題は、現在にモデル化され得る。例えば、有限要素法は、有限要素解析(FEA)のためのソフトウェア内に組み込まれ、複雑な熱の流れの問題、磁気フラックスの計算に対して、または構造上の失敗をモデル化するために近似の解答を提供し得る。他のソフトウェアの適用は、大量の方程式またはMarkovチェーンを有するシステムを解明し得る。
【0005】
現実世界のアプリケーションに対して、シミュレーションは、より低いコストまたはプロトタイプを作る非現実性のゆえに、大いに望ましい。一例において、シミュレーションは、各テストシナリオのための物理的デバイスまたはテストケースを作るのにわたって望ましい。別の例において、テストケースを作ることは、スケーリング効果のために非現実である(例えば、世界の天気パターンをシミュレーションすること、または、地震をシミュレーションすることのための物理的プロトタイプを作ることが非現実である)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現実世界のシステムは、実際の物理的プロトタイプと比較されるとき、より現実的かつより安い解答を提供し得るが、シミュレーションは、仮定および近似が処理要求を簡単化するためにシミュレーションの数学モデルに導入されるゆえに、ほぼ常に欠陥がある。シミュレーションを現実世界のシステムと比較するために、限られた量の実際のデータは、相関の視覚解釈を可能にするために、シミュレーションデータに対してプロットされ得る。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(要約)
本発明の実施形態に従って、方法、プログラム製品、および装置が、第1システムおよび第2システムの動作を相関させるために提供される。簡潔に言えば、相関計量が、第1セットのデータおよび第2セットのデータに対して生成され、相関スコアが、相関計量の間に計算され、そして相関計量および相関スコアのプロットが、ディスプレイされる。装置は、少なくとも出力モジュールおよびプロセッサーを含む。出力モジュールは、複数の相関計量と相関スコアとを表すためのディスプレイと連結される。プロセッサーは、複数の相関計量と相関スコアとの表示をコントロールする。プロセッサーは、第1システムの動作の間に生成される第1セットのデータから第1セットの計量を生成し、第2システムの動作の間に生成される第2セットのデータから、第1セットの計量の各々に対応する第2セットの計量を生成し、そして第1セットの計量と第2セットの計量との間の差に基づいて第1および第2のシステムに対する相関スコアを計算するための相関モジュールを含む。第1セットの計量、第2セットの計量、および相関スコアは、第1および第2のシステムの動作の類似性を示すために、出力モジュールを介してディスプレイ上に表される。
【0008】
本発明の実施形態の上述およびなおさらなる特徴および利点は、以下のその例の実施形態の詳細な記述に考慮して明白になり、特に添付の図面に関連して解釈されるとき、さまざまな図面の同様の参照数字が、同様の構成要素を明示するために利用される。
【0009】
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1) 第1および第2のシステムの動作を相関させる装置であって、該装置は、
複数の相関計量と、該第1のシステムおよび該第2のシステムに対する相関スコアとを表すためのディスプレイと連結される出力モジュールと、
該複数の相関計量と該相関スコアとの該表示をコントロールするためのプロセッサーと
を含み、
該プロセッサーが相関モジュールを含み、該モジュールが、
該第1システムの動作の間に生成される第1セットのデータに対して、第1セットの計量を生成することと、
該第2システムの動作の間に生成される第2セットのデータから、該第1セットの計量の各々に対応する第2セットの計量を生成することと、
該第1セットの計量と該第2セットの計量との間の差に基づいて、動作の類似性を示す、該第1および第2のシステムに対する相関スコアを計算することと、
動作の該類似性を示すために、該第1セットの計量、該第2セットの計量、および該相関スコアを、該出力モジュールを介して該ディスプレイ上に表すことと
を行う、装置。
(項目2) 上記相関モジュールは、上記第1セットの計量がベースラインを形成するように、該第1セットの計量に対して上記第2セットの計量を規格化するように構成される、上記項目のいずれかに記載の装置。
(項目3) 上記規格化された第2セットの計量は、上記ベースラインに対して上記ディスプレイ上に表される、上記項目のいずれかに記載の装置。
(項目4) 上記規格化された第2セットの計量と、上記ベースラインとは、各対応する計量に対する軸を含む放射状プロットとして表され、該規格化された第2セットの計量の各計量が、該ベースラインの対応する計量に対して表される、上記項目のいずれかに記載の装置。
(項目5) 上記放射状プロットは、上記第2セットの計量と上記第1セットの計量との間の相対的な差を示すスケールを含む、上記項目のいずれかに記載の装置。
(項目6) 上記相関スコアは、上記規格化された第2セットの計量と上記ベースラインとの間の差に基づいて計算される、上記項目のいずれかに記載の装置。
(項目7) 上記相関スコアは、上記規格化された第2セットの計量と上記ベースラインとの間の加重された差に基づいて計算される、上記項目のいずれかに記載の装置。
(項目8) 上記第1セットの計量と、上記第2セットの計量とは、各対応する計量に対する軸を含む放射状プロットとして表され、該第2セットの計量の各計量が、該第1セットの計量の対応する計量に対して表される、上記項目のいずれかに記載の装置。
(項目9) 上記第1および第2セットの内の計量は、加重される、上記項目のいずれかに記載の装置。
(項目10) 上記第1システムは、シミュレーションおよび物理的システムのうちの1つであり、上記第2システムは、シミュレーションおよび物理的システムのうちの1つである、上記項目のいずれかに記載の装置。
(項目11) 第1および第2のシステムの動作を相関させるための方法であって、該方法は、
該第1システムの動作の間に生成される第1セットのデータに対して、第1セットの計量を生成することと、
該第2システムの動作の間に生成される第2セットのデータから、該第1セットの計量の各々に対応する第2セットの計量を生成することと、
該第1セットの計量と該第2セットの計量との間の差に基づいて、動作の類似性を示す、該第1および第2のシステムに対する相関スコアを計算することと、
該動作の類似性を示すために、該第1セットの計量、該第2セットの計量、および該相関スコアを、該ディスプレイ上に表すことと
を含む、方法。
(項目12) 上記第1セットの計量がベースラインを形成するように、該第1セットの計量に対して上記第2セットの計量を規格化することをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目13) 表すことは、上記規格化された第2セットの計量を上記ベースラインに対して上記ディスプレイ上に表すことを含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目14) 表すことは、上記規格化された第2セットの計量と、上記ベースラインとを、各対応する計量に対する軸を含む放射状プロットとして表すことを含み、該規格化された第2セットの計量の各計量が、該ベースラインの対応する計量に対して表される、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目15) 表すことは、上記第2セットの計量と上記第1セットの計量との間の上記相対的な差を示すためのスケールを有する上記放射状プロットを表すことを含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目16) 計算することは、上記規格化された第2セットの計量と上記ベースラインとの間の差に基づいて上記相関スコアを計算することを含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目17) 計算することは、上記規格化された第2セットの計量と上記ベースラインとの間の加重された差に基づいて上記相関スコアを計算することを含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目18) 表すことは、上記第1セットの計量と、上記第2セットの計量とを、各対応する計量に対する軸を含む放射状プロットとして表すことを含み、該第2セットの計量の各計量が、該第1セットの計量の対応する計量に対して表される、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目19) 上記第1および第2セットの計量内の上記計量を加重することをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目20) 上記第1システムは、シミュレーションおよび物理的システムのうちの1つであり、上記第2システムは、シミュレーションおよび物理的システムのうちの1つである、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目21) 第1および第2のシステムの動作を相関されるためのコンピュータプログラム論理を用いてコード化されるコンピュータ読み取り可能な有形媒体であって、該コンピュータプログラム論理が、命令を含み、該命令が、プロセッサーによって実行されるとき、該プロセッサーに、
該第1システムの動作の間に生成される第1セットのデータに対して、第1セットの計量を生成することと、
該第2システムの動作の間に生成される第2セットのデータから、該第1セットの計量の各々に対応する第2セットの計量を生成することと、
該第1セットの計量と該第2セットの計量との間の差に基づいて、動作の類似性を示す、該第1および第2のシステムに対する相関スコアを計算することと、
動作の該類似性を示すために、該第1セットの計量、該第2セットの計量、および該相関スコアを、該ディスプレイ上に表すことと
を行わせる、コンピュータ読み取り可能な有形媒体。
(項目22) 上記第1セットの計量がベースラインを形成するように、該第1セットの計量に対して上記第2セットの計量を規格化するための命令をさらに含む、上記項目のいずれかに記載のコンピュータ読み取り可能な有形媒体。
(項目23) 上記表す命令は、上記規格化された第2セットの計量を上記ベースラインに対して上記ディスプレイ上に表すための命令を含む、上記項目のいずれかに記載のコンピュータ読み取り可能な有形媒体。
(項目24) 上記表す命令は、上記規格化された第2セットの計量と、上記ベースラインとを、各対応する計量に対する軸を含む放射状プロットとして表すための命令を含み、該規格化された第2セットの計量の各計量が、該ベースラインの対応する計量に対して表される、上記項目のいずれかに記載のコンピュータ読み取り可能な有形媒体。
(項目25) 上記表す命令は、上記第2セットの計量と上記第1セットの計量との間の上記相対的な差を示すためのスケールを有する上記放射状プロットを表すための命令を含む、上記項目のいずれかに記載のコンピュータ読み取り可能な有形媒体。
(項目26) 上記計算する命令は、上記規格化された第2セットの計量と上記ベースラインとの間の差に基づいて上記相関スコアを計算するための命令を含む、上記項目のいずれかに記載のコンピュータ読み取り可能な有形媒体。
(項目27) 上記計算する命令は、上記規格化された第2セットの計量と上記ベースラインとの間の加重された差に基づいて上記相関スコアを計算するための命令を含む、上記項目のいずれかに記載のコンピュータ読み取り可能な有形媒体。
(項目28) 上記表す命令は、上記第1セットの計量と、上記第2セットの計量とを、各対応する計量に対する軸を含む放射状プロットとして表すための命令を含み、該第2セットの計量の各計量が、該第1セットの計量の対応する計量に対して表される、上記項目のいずれかに記載のコンピュータ読み取り可能な有形媒体。
(項目29) 上記計量を上記第1および第2セットの計量内に加重するための命令をさらに含む、上記項目のいずれかに記載のコンピュータ読み取り可能な有形媒体。
(摘要)
方法、プログラム製品、および装置は、第1システムおよび第2システムの動作を相関させるために提供される。第1セットの計量は、第1システムの動作の間に生成される第1セットのデータに対して生成される。第2セットの計量は、第2システムの動作の間に生成される第2セットのデータから生成され、第1セットの計量の各々に対応する。相関スコアは、第1セットの計量と第2セットの計量との間の差に基づいて、第1および第2のシステムに対して計算される。第1セットの計量、第2セットの計量、および相関スコアは、第1および第2のシステムの動作の類似性を示すために、ディスプレイ上に表される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明の実施形態に従って相関計量を生成するように構成される相関モジュールを有する例示の汎用コンピュータのブロックダイヤグラムである。
【図2】図2は、本発明の実施形態に従う複数の相関計量の例示の一般的放射状プロットのグラフィックな説明図である。
【図3】図3は、一般的目的コンピュータが、本発明の実施形態に従って、相関計量を生成し、そして相関スコアを計算する方式を説明する手順のフローチャートである。
【図4】図4は、本発明の実施形態に従って相関計量を生成するのに関連して使われるローパスフィルターに対する応答曲線のグラフィックな説明図である。
【図5】図5は、歪み計から記録されるテストデータに対するマイクロ歪み対時間の例示プロットと、歪み計のコンピュータモデルから生成されるシミュレーションデータの例示プロットとのグラフィックな説明図である。
【図6】図6は、本発明の実施形態に従って、図4で説明されるテストデータおよびシミュレーションデータに対して生成される複数の相関計量の放射状プロットのグラフィックな説明図である。
【図7】図7は、歪み計から記録されるテストデータに対するマイクロ歪み対時間の例示プロットと、歪み計の更新されたコンピュータモデルから生成されるシミュレーションデータの例示プロットとのグラフィックな説明図である。
【図8】図8は、本発明の実施形態に従って、図7で説明されるテストデータおよび更新されたシミュレーションデータに対して生成される複数の相関計量の放射状プロットのグラフィックな説明図である。
【図9】図9は、歪み計から記録されるテストデータに対するマイクロ歪み対時間の例示プロットと、歪み計のさらなる更新されたコンピュータモデルから生成されるシミュレーションデータの例示プロットとのグラフィックな説明図である。
【図10】図10は、本発明の実施形態に従って、図9で説明されるテストデータおよびさらなる更新されたシミュレーションデータに対して生成される複数の相関計量の放射状プロットのグラフィックな説明図である。
【図11】図11は、本発明の実施形態に従って、加速計のために抽出されたテストデータおよびシミュレーションデータに対して生成される複数の相関計量の放射状プロットのグラフィックな説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(例示実施形態の詳細な記述)
シミュレーションが現実世界のシステムをどれほどよくモデル化するのを決定するために、モデル開発者は、シミュレーションが現実世界のシステムをどれほどよくモデル化するのを比較するためにさまざまなテストまたは計量を工夫し、例えば、シミュレーションデータが、テスト統計値または計量を用いて実際のテストデータと比較され得る。例として、構造は、歪み計を取り付けられ得、次に、衝撃または力を受けられ得、例えば、塊が構造上に落とされる。テスト歪み計の出力が記録される。構造および歪み計の出力は、FEAを用いるソフトウェアでシミュレーションされ得る。シミュレーションされた歪み計の出力は、次に、計量、例えば、シミュレーションされた歪み計の出力とテスト歪み計の出力との間の二乗平均平方根(RMS)誤差を用いて、記録されたテスト歪み計の出力と比較される。RMS誤差が低いほど、シミュレーションが現実世界のテストによりよく「合う」と言われる。
【0012】
シミュレーションデータをテストデータと比較するための現在の方法は、単一の計量のみを使い得、テスト結果に対してシミュレーション結果を解釈するための意味のある方法を常に提供しない。コンピュータモデルの複雑さを連続的に増加することは、物理的テストデータと相関させるのに困難であるますます複雑な解析の予測を引き起こす。比較のために使われる計量の数が増大するゆえに、シミュレーションが現実世界に合うか否かについての決定プロセスは、より複雑になる。
【0013】
本発明の実施形態は、テストデータ、シミュレーション結果、またはテストデータとシミュレーション結果とを量的に相関させるための一致かつ客観的なアプローチを提供する方法および装置を提供する。また、相関計量をディスプレイし、かつ相関計量に基づいて関連する相関スコアを計算するための簡潔な方法が提供される。
【0014】
相関計量を生成し、そしてディスプレイするように構成される例示デバイスは、図1で説明される。具体的に、デバイスは、プロセッサー110、ネットワークインターフェース120、複数の入力/出力(IO)モジュール130、ディスプレイ140、および相関モジュール300を有する汎用コンピュータ100を含む。汎用コンピュータ100は、他の特定応用の部品(例えば、センサーインターフェースモジュールまたはテストデータの収集のための他のデータ収集デバイス)をさらに含み得る。プロセッサー110は、好ましくは、従来のマイクロプロセッサーまたはコントローラによってインプリメントされ、以下に記述される技術に従ってさまざまな部品およびモジュールをコントロールする。ネットワークインターフェース120は、好ましくは、従来のネットワークインターフェース、例えば、ネットワークインターフェースカード(NIC)によってインプリメントされ、汎用コンピュータ100に対するネットワーク通信を提供する。IOモジュール130は、好ましくは、典型的に汎用コンピュータ100のマザーボード上に含まれる従来のIO部品によってインプリメントされ、キーボード、コンピュータマウス、およびコンピュータディスプレイモニター、例えば、ディスプレイ140への出力のためのビデオ出力のためのIOインターフェースを含み得る。
【0015】
概して、相関モジュール300は、本発明の実施形態に従って、2つ以上のセットのデータに関連する相関計量を生成し、そして計量をユーザーにディスプレイするための知能を含む。モジュール300は、プロセッサー110によって実行されるコンピュータ命令の形であり得、またはハードウェア、例えば、特定用途集積回路(ASIC)内に作られる論理またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)内にプログラム化される論理でインプリメントされ得る。いったん相関モジュール300がさまざまな相関計量を生成すると、次に、相関モジュール300は、2つ以上のセットのデータの間の相対的な近似またはフィットを示す相関スコアを計算する。相関モジュール300は、プロセッサー110を通して、相関計量および相関スコアがユーザーに、理解しやすい形式でディスプレイ140上に表されることをさせる。
【0016】
相関計量およびスコアの例示の放射状またはスパイダープロット200が、図2に描かれる。一連の計量1−8は、2つのセットのデータに対して比較されている。スパイダープロット200は、一連の同心の破線リングまたは円210、および実線のベースラインリング220を有する。リング210と220は、パーセンテージを用いてベースライン230からの偏差にラベルを付けられる。ベースラインリング220は、第1セットの計量、例えば、現実世界のシステムに対して収集されるテストデータから生成される計量を示す。第2セットの計量240は、太いラインのように、ベースラインリング220に対してプロットされる。第2セットの計量240は、現実世界のシステムのシミュレーションから収集されるデータから生成され得る。代替的に、2つのセットのデータは、2つのシミュレーション実行から由来し得、シミュレーション計量が互いに比較され、または2つのセットのデータは、2つの現実世界のテストから由来し得、テスト計量が互いに比較される。
【0017】
汎用コンピュータ100は、好ましくは、ベースラインに対してプロットされる規格化された計量を有するスパイダープロット200をディスプレイするために、Graphical User Interface(GUI)機能を使用する。スパイダープロット200は、第1セットの計量220を、0パーセントのベースラインとして描き、第2セットの計量240は、ベースライン計量220から偏差のパーセンテージとしてプロットされる。スパイダープロット200は、計量1−8に対して、それぞれに、約+5%、0%、+8%、−1%、0%、−7%、+10%および−3%の第2セットの計量240に対するベースラインリング220からの偏差を示す。ベースライン計量から少ない偏差または偏差のない計量、例えば、計量2、4、および5は、モデル化される現実世界のシステムと接近して相関する。より大きい偏差を有する計量、例えば計量3、6、および7は、現実世界のシステムに接近するように相関しなく、シミュレーションモデルが改善され得るエリアを示す。
【0018】
もし全計量1−8が同じ重要であると考えられるなら、ベースラインからの全偏差の絶対値は、全部の相関スコアを達するために合計され得る。ベースラインからの上述偏差の絶対値を合計することは、34の相関スコアを産する。もし計量が同じ重要ではないなら、加重は、相関スコアを計算する前に各計量に割り当てられ得、例えば、加重された合計または平均は、相関スコアを計算するために使われ得る。相関スコアはまた、ディスプレイ140上にディスプレイされ得る。
【0019】
図2から理解され得るように、異なるセットのデータに対する相対的にたくさんの相関計量が、互いに対してディスプレイされ得る。追加な軸またはスパイダープロットは、追加の計量を比較するために使われ得る。スパイダープロット200は、同心のリング210と220を用いて描かれ、むしろ多角形を用いて描かれ得、例えば8つの計量に対して、同心の8角形が使われ得る。
【0020】
相関モジュール300が、本発明の実施形態に従って、相関計量を生成し、そして相関スコアを計算する方式の概要を概して述べる手順のフローチャートが、図3で説明される。フローチャートを記述する目的のために、第1および第2セットのデータが既に生成されまたは取得され、例えば、セットのシミュレーションデータおよびセットのテストデータであることは推定される。第1および第2セットのデータは、ステップ310で事前処理され得る。特に、計量を生成する前に、テストデータおよびシミュレーションデータは、適用によって事前処理を受けられ得、それによって、データの量が減らされ得る。性能計量を評価する前に、適用は、全計量の一致した計算を確保するために、データをフォーマットする。適用は、例えば、ドロップダウンボックスを用いて、ユーザーにさまざまなユニットの間のデータを変換するための能力を提供し得る。一例において、歪みデータは、ドロップダウンボックスのユーザー選択に基づいてマイクロ歪みに変換され得る。
【0021】
適用はまた、信頼できる相関スコアを確保するために、データセットの時間配列を提供し得る。全データセットの最小時間は、0.0秒に設定される。このことは、0.0秒前のテストデータまたはテストに直接関係ではないデータを削除する。適用はまた、各データファイルから2つの最大時間値のより小さい値を使うことによって、各データに対して最大時間を設定し得る。このことは、データの最大量の解析を計算に割り当てる。
【0022】
シミュレーションおよびテストの両方のデータが、フィルターされ得る。歪み計モデルに対して、Butterworthローパスフィルター(LPF)を用いて、データを20kHzでフィルターするのに有用である。フィルターのデザインは、パスバンドの3dB波及と、5kHzストップバンドの10デシベル(dB)減衰とを含み得る。フィルターオーダーは、例えば、MATLAB関数buttordを用いて計算され得る。定義されるフィルターのオーダーを用いて、パスバンドおよびストップバンドの定義と共に、MATLAB関数、butterは、フィルター係数を計算する。これらのフィルター係数は、フィルターを定義し、データフォワードおよびバックワードをフィルターするために、MATLABフィルターコマンド、filtfiltによって使われ、任意の位相歪みを軽減する。このようなローパスフィルターに対する例示の応答曲線が、図4に示される。
【0023】
別の例において、適用は、データデシメーションを、計量を計算する前のデータ減少の最終ステップとして行い得る。データは、100kHzにデシメートされ得、それによってシミュレーションおよびテストデータに対する一致したサンプリングレートを生成する。同一のサンプリングレートおよび時間期間は、テストおよびシミュレーションデータの両方の任意のFast Fourier Transforms(FFT)が同じ数および長さの周波数バンドを有することを確保する。
【0024】
計量が時間系列データに対して生成され得る前に、各セットのデータのスタート時間は、互いに配列されなければならない。各セットのデータのスタート時間は、所定の値、例えば、0に規格化され得、またはデータは、互いに対して配列される時間であり得る。サンプルレートおよび期間はまた、考えられるべきであり、または互いに対する相関のための計量を生成するときに対して別に補償されるべきである。第1セットの計量は、ステップ320で、第1セットのデータ、例えば、テストデータから生成される。第2セットの計量は、ステップ330で、第2セットのデータ、例えば、シミュレーションデータから生成される。計量が比較されるようであるゆえに、第1および第2セットのデータから生成される計量のタイプは、同じである。
【0025】
相関計量を生成するために使われ得る歪みタイプの適用に対する2つの例示セットのデータが、図5に示される。テストデータ510およびシミュレーションデータ520は、マイクロ歪み対時間のようにプロットされる。テストデータ510は、構造と連結されるs247のラベルに取り付けられる歪み計から取得される。力が構造に適用され、歪み計s247からの応答が記録された。シミュレーションデータ520は、構造および歪み計s247の数学モデルから抽出された。歪み計データ520は、汎用コンピュータ上に動くMATLABまたはMathematicaのような市販利用可能な数学シミュレーションソフトウェアを用いて生成され得る。
【0026】
相関計量は、両方のセットのデータ510と520から生成された。1年目で生成される相関計量のスパイダープロットが図6に示される。テストデータ510に対する相関計量は、十二角形またはベースラインリング610としてプロットされる。シミュレーション相関計量620は、ベースライン610に対してプロットされる。スパイダープロットは、類似または類似でない相関計量を大いに強調する従来の方法を提供する。例示の相関計量および対応する加重が記述される。例として、計量は、ピーク−ピーク、タイミング、および周波数相関計量を含む。しかし、任意の適切な計量および加重が使われ得る。
【0027】
ピーク(+)計量は、テストデータの最大応答値で割られる、FEAの最大応答値とテストデータの最大応答値との間のパーセント誤差である。相関スコアを計算する目的に対して、ピーク(+)計量は、式1に示されるような17.5%の加重を与えられる。
【0028】
【数1】

ピーク(+)時間計量は、1ミリ秒で割られる、FEAの最大応答値の発生時間とテストデータの最大応答値の発生時間との間のパーセント誤差である。1ミリ秒の分母は、計算において別に使われる早い時間での小さい時間分母または遅い時間での大きい時間分母の影響を軽減することによって計算を規格化する。ピーク(+)時間計量は、式2に示されるような7.5%の加重を与えられる。
【0029】
【数2】

ピーク(−)計量は、テストデータの最小応答値で割られる、FEAの最小応答値とテストデータの最小応答値との間のパーセント誤差である。相関スコアを計算する目的に対して、ピーク(−)計量は、式3に示されるような17.5%の加重を与えられる。
【0030】
【数3】

ピーク(−)時間計量は、1ミリ秒で割られる、FEAの最小応答値の発生時間とテストデータの最小応答値の発生時間との間のパーセント誤差である。1ミリ秒の分母は、計算において別に使われる早い時間での小さい時間分母または遅い時間での大きい時間分母の影響を軽減することによって計算を規格化する。ピーク(−)時間計量は、式4に示されるような7.5%の加重を与えられる。
【0031】
【数4】

3ピーク(+)計量は、テストの連続の3つ最大正応答値の平均で割られる、最大値に続く連続の3つ最大正応答値の間の平均絶対差である、3ピーク(+)計量は、式5に示されるような7.5%の加重を与えられる。
【0032】
【数5】

3ピーク(+)時間計量は、1ミリ秒で割られる、最大値に続く連続の3つ最大正応答値の発生時間の間の平均絶対差である。1ミリ秒の分母は、計算において別に使われる早い時間での小さい時間分母または遅い時間での大きい時間分母の影響を軽減することによって計算を規格化する。3ピーク(+)時間計量は、式6に示されるような2.5%の加重を与えられる。
【0033】
【数6】

3ピーク(−)計量は、テストの連続の3つ最小負応答値の平均で割られる、最小値に続く連続の3つ最小負応答値の間の平均絶対差である、3ピーク(−)計量は、式7に示されるような7.5%の加重を与えられる。
【0034】
【数7】

3ピーク(−)時間計量は、1ミリ秒で割られる、最小値に続く連続の3つ最小負応答値の発生時間の間の平均絶対差である。1ミリ秒の分母は、計算において別に使われる早い時間での小さい時間分母または遅い時間での大きい時間分母の影響を軽減することによって計算を規格化する。3ピーク(−)時間計量は、式8に示されるような2.5%の加重を与えられる。
【0035】
【数8】

周波数(0−5kHz)計量は、5kHzバンド幅で割られる、0−5kHzバンドにわたるFEA出力およびテスト出力の支配的な周波数部分の間のパーセント誤差である。5kHz分母は、計算において別に使われるより遅い周波数での小さい分母またはより高い周波数での大きい分母の影響を軽減することによって計算を規格化する。周波数(0−5kHz)計量は、式9に示されるような10.0%の加重を与えられる。
【0036】
【数9】

周波数(0−5kHz)絶対大きさの計量は、0−5kHzバンドにわたるFEAの支配的な周波数の大きさとテストデータの支配的な周波数の大きさとの間のパーセント誤差である。周波数(0−5kHz)絶対大きさの計量は、式10に示されるような5.0%の加重を与えられる。
【0037】
【数10】

周波数(5−10kHz)計量は、5kHzバンド幅で割られる、5−10kHzバンドにわたるFEA出力およびテスト出力の支配的な周波数部分の間のパーセント誤差である。5kHz分母は、計算において別に使われるより遅い周波数での小さい分母またはより高い周波数での大きい分母の影響を軽減することによって計算を規格化する。周波数(5−10kHz)計量は、式11に示されるような10.0%の加重を与えられる。
【0038】
【数11】

周波数(5−10kHz)絶対大きさの計量は、5−10kHzバンドにわたるFEAの支配的な周波数の大きさとテストデータの支配的な周波数の大きさとの間のパーセント誤差である。周波数(5−10kHz)絶対大きさの計量は、式12に示されるような5.0%の加重を与えられる。
【0039】
【数12】

図3に戻って参照すると、セットのデータは、ステップ340で、互いに対して規格化される。1つのセットのデータに対する計量は、1つのセットの計量がベースラインを形成するように、もう一方に対して規格化される。一例において、第2セットの計量における計量の各々は、数学的に第1セットの計量における対応する計量で割られ、それによって、第1セットの計量における各計量が、ベースライン、例えば0または1のベースラインになり、第2セットの計量における各計量が、ベースラインに対して規格化される。方程式1−12で生成される計量は、計量を、対応するテストデータまたは中立のパラメーター、例えば、0.001秒または5KHzで割ることによってテストデータに対して規格化される。他の数学演算、例えば、量子化またはEuclidianノルム演算は、データセットに行われ得る。
【0040】
規格化された計量、例えば、図6に示されるような第2セットの計量620は、ステップ350で、ベースラインに対して表され、ディスプレイされ、または別のやり方でプロットされる。相関スコアは、ステップ360で第1および第2セットの計量の間の差に基づいて計算される。相関スコアは、最終スコアを提供し、シミュレーションデータとテストデータの相関をレートする。式13に示されるように、前述の12個の加重された計量スコアの絶対値を合計することは、相関スコアを生成する。好ましい相関は、結果として0.0の相関スコアを生じ、その一方で、欠陥のある相関スコアは、0.0と無限大との間の範囲にある(上の方の境界が存在しない)。図6に描かれるセットのモデル相関計量に対する相関スコアは、60.1001である。
【0041】
【数13】

相関スコアをプロットし、かつ計算するために使われる計量は、モデル化されている現実世界のシステムに基づいて選ばれる。例えば、加重された性能計量は、ピーアレビュープロセスを通して選ばれ得、かつ審査され得る。計量は、時間および/または周波数領域の両方におけるシステム応答を相関するように選ばれ得る。計量は、それらのピーアレビューされた重要さまたは他の工業基準に基づいて加重され得る。加重された計量のシミュレーションは、計算上のモデルが選ばれる加重のスキームに基づいて、システムの応答をどれほどよく示す量的標準である相関スコアを引き起こす。現在のシミュレーション結果をテストデータと相関させることに加えて、相関スコアは、さらなる結果を比較するためにベースラインを提供し、計算上のモデルへの更新が正の影響を有するか否かを決定する。
【0042】
シミュレーションへの改善は、時間にわたって作られ得、そこで、スパイダープロットが、テストデータから脱線するシミュレーションのエリアを表し、その一方で、相関スコアがシミュレーションモデルの「フィット」を表す。相関計量を生成するために使われ得る2つセットのデータが、図7に示される。テストデータ510は、図5に示された同じのテストデータである。シミュレーションデータ710は、2年目で更新されたシミュレーションモデル(構造および歪み計s247の数学モデル)から生成された。テストデータ510およびシミュレーションデータ710は、マイクロ歪み対時間のようにプロットされる。
【0043】
相関計量は、両方のセットのデータ510と710から生成された。2年目で生成される相関計量のスパイダープロットが、図8に示される。テストデータ510に対する相関計量は、図6内のようなベースラインリング610としてプロットされる。シミュレーション相関計量810は、ベースライン610に対してプロットされる。図8に示される相関計量のタイプは、図6に関連して記述されるそれらと同じである。2年目で生成される相関計量に対する相関スコアは、20.4154である。この相関スコアは、1年目で生成される相関スコアより低く、シミュレーションモデルが1年目から改善されることを表す。
【0044】
なおシミュレーションへのさらなる改善は、スパイダープロットに基づいて作られ得る。相関計量を生成するために使われ得る2つセットのデータが、図9に示される。テストデータ510は、図5と7に示された同じのテストデータである。シミュレーションデータ910は、3年目でさらなる更新されたシミュレーションモデルから生成された。テストデータ510およびシミュレーションデータ910は、マイクロ歪み対時間のようにプロットされる。
【0045】
相関計量は、両方のセットのデータ510と910から生成された。3年目で生成される相関計量のスパイダープロットが、図10に示される。テストデータ510に対する相関計量は、図6と8のベースラインリング610としてプロットされる。シミュレーション相関計量1010は、ベースライン610に対してプロットされる。図10に示される相関計量のタイプは、図6に関連して記述されるそれらと同じである。3年目で生成される相関計量に対する相関スコアは、15.1404である。この相関スコアは、2年目で生成される相関スコアより低く、シミュレーションモデルが2年目から改善されることを表す。
【0046】
別の例において、加速計は、歪み計に加えてまたは代わりに、構造に取り付けられ得る。力が構造に適用される後に、加速計からの加速が記録される。シミュレーションデータは、構造および加速計の数学モデルから抽出された。相関計量は、記録された加速計データおよびシミュレーションデータから生成された。相関計量のスパイダープロットが、図11に示される。加速テストデータに対する相関計量は、ベースラインリング1110としてプロットされる。シミュレーション相関計量1120は、ベースラインリング1110に対してプロットされる。ピーク(+)計量から始まり、かつ右回りで進む、図11に示される相関計量の各々が、ここで記述される。
【0047】
ピーク(+/−)計量、ピーク(+/−)時間計量、周波数(0−5/5−10kHz)、および周波数(0−5/5−10kHz)絶対大きさの計量は、基本的に、前述のように演算する。この例において、3ピーク計量が使われなく、そして2つの新しい計量が加えられ、加速計シミュレーションをモデル化するのにより適切である。新しい計量は、テストデータとシミュレーションデータとの間のRMS誤差、およびLos Alamos National Laboratory(LANL)衝撃応答スペクトル(SRS)である。
【0048】
RMS計量は、テストデータのRMS値で割られる、FEA結果のRMS値とテストデータのRMS値との間のパーセント誤差である。相関スコアを計算する目的に対して、RMS誤差計量は、式14に示されるような17.5%の加重を与えられる。式14に使われるRMS(FEA)は、式15に従って計算される。
【0049】
【数14】

【0050】
【数15】

LANL SRS計量は、SRSFactorを用いる、FEA結果とテストデータとの間のパーセント誤差であり、ここで、SRSFactorが、SRSを含む各ピーク応答に対する、コンピュータシミュレーション結果とテストデータとの間の平均差である。SRSFactor計算の普通アルゴリズムの使用は、正の整数値を確保する。相関スコアを計算する目的に対して、LANL SRS計量は、式16に示されるような17.5%の加重を与えられる。SRSは、システムの固有周波数の関数として、単一の自由度(SDOF)に対する特有の強制関数に対応する最大ピーク応答のプロットである。数値解析は、特有の強制関数に対してSDOFのピーク応答を計算するために使われる。この例において、強制関数の入力は、テスティングまたはコンピュータモデルによって予測される間に記録される加速データである。式17と18は、式16に使われるSRSFactorの例示計算を提供する。
【0051】
【数16】

前述および図面で説明される実施形態が、相関計量に基づいてシミュレーションモデルを物理的デバイスと相関させるための方法および装置をインプリメントする多くの方法のうちの少数のみを示すことは認識される。
【0052】
本発明の実施形態によって使用される汎用コンピュータの機能は、任意量の任意個人または他タイプのコンピュータシステム(例えば、IBM−compatible、Apple、Macintosh、ラップトップ、ラックまたはクラスターシステム、パームパイロット等)または処理デバイス(例えば、マイクロプロセッサー、コントローラ、回路等)でインプリメントされ得、かつ/または行われ得、任意の市販で利用可能な動作するシステム(例えば、(登録商標)、OS/2、Unix(登録商標)、Linux等)および任意の市販で利用可能またはカスタムソフトウエア(例えば、ブラウザソフトウェア、通信ソフトウェア、サーバーソフトウェア)を含み得る。これらのシステムは、情報を入力し、そして/またはビューするための任意タイプのモニターおよび入力デバイス(例えば、キーボート、マウス、タッチスクリーン等)を含み得る。
【0053】
テストおよびシミュレーションデータを格納するためのデータベースは、任意量の任意タイプの従来または他のデータベース(例えば、関係、階層等)または記憶構造(例えば、ファイル、データ構造、ディスクまたは他の記憶等)によってインプリメントされ得る。データベースは、任意のやり方(例えば、テーブル、関係、階層等)で配列される任意の所望の情報を格納し得る。データベースは、任意の量またはタイプで問い合わせされ得、任意タイプのデータベースまたは他の動作をリクエストし得る。問い合わせは、任意の所望のフォーマットを含み得、任意の従来または他のデータベースまたは記憶ユニットに指示され得る。
【0054】
相関計量は、任意のタイプまたは量であり得る。相関計量は、任意の方式でグループ別にされ得または組み合わせられ得、例えば、Monte Carloシミュレーションを用いて任意の回数で生成され得る。相関スコアは、2つ以上のシステムの間の動作の類似性を表すための任意の適切な方式で計算され得る。システムは、任意タイプまたは量であり得、現実世界のシステム、現実世界のシステムのシミュレーション、または両方を示し得る。基礎データ、相関計量、および相関スコアに行われる数学演算は、2つ以上のシステムの間の動作の類似性の表示を生成するために、マトリックス演算、量子化、規格化等を含む任意のタイプであり得る。相関計量およびスコアのディスプレイは、放射状プロット、スパイダープロット、(GUIを介するドリルダウンオプションを有する)ネスティドプロット、または複数の計量および関連する相関スコアを示すための任意の視覚表示であり得る。
【0055】
本発明の実施形態のコンピュータシステムおよび/または処理デバイス(例えば、汎用コンピュータ)のためのソフトウェア(例えば、相関モジュールまたは論理)が、任意の所望のコンピュータ言語(例えば、ADA、C、C++、C#、Java(登録商標)等)でインプリメントされ得、図面で説明される本明細書およびフローチャートに含まれる機能の記述に基づいてコンピュータ技術の当業者によって開発され得ることは理解されるべきである。ソフトウェアは、拡張可能であり、さまざまなシミュレーションパッケージ、例えば、Ansys FLUENT(登録商標)、Abaqus(登録商標)、Simulation Environment and Response Program Execution Nesting Tool(SERPENT)、Aeroheating and Thermal Analysis Code(ATAC)等のためのアドオンモジュールであり得る。さらに、さまざまな機能を行うソフトウェアの本明細書での任意の参照文献は、概して、ソフトウェアコントロールの下でそれらの機能を行うコンピュータシステムまたはプロセッサーに関連する。
【0056】
さらに、本発明の実施形態のソフトウェアは、スタンドアロンシステムまたはネットワークまたは他の通信媒体によって接続されるシステム上の使用のための記録可能な媒体(例えば、磁気的または光学的媒体、磁気光学媒体、フロッピー(登録商標)ディスケット、CD−ROM、DVD、メモリーデバイス等)で利用可能であり得、かつ/またはネットワークまたは他の通信媒体を介してシステムに(例えば、キャリア波、パケット等の形で)ダウンロードされ得る。
【0057】
本発明の実施形態のコンピュータシステムおよび/または処理デバイスは、代替的に、任意タイプのハードウェアおよび/または他の処理回路でインプリメントされ得る。コンピュータシステムおよび/または処理デバイスの機能は、1つ以上の有形媒体内にコード化される論理(例えば、特定用途集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサー(DSP)命令、プロセッサーによって実行されるソフトウェア等のような埋め込まれた論理)でインプリメントされ得る。従って、コンピュータシステムおよび/または処理デバイスの機能は、固定論理またはプログラマブル論理(例えば、プロセッサーによって実行されるソフトウェア/コンピュータ命令)を用いて、プログラマブルプロセッサー、プログラマブルデジタル論理(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA))または固定デジタル論理を含むASIC、またはそれらの組み合わせを通してインプリメントされ得る。
【0058】
本発明の実施形態のコンピュータシステムおよび/または処理デバイスのさまざまな機能は、任意量のソフトウェアおよびハードウェアモジュールまたはユニット、処理またはコンピュータシステム、および/または回路の間に任意の方式で分配され得、そこで、コンピュータまたは処理システムが、ローカルにまたは互いに遠く離れて配置され得、任意の適切な通信媒体(例えば、LAN、WAN、イントラネット、インターネット、ハードワイヤ、モデム接続、無線等)を介して通信し得る。例えば、本発明の実施形態の機能は、数個のコンピュータシステムの間に任意の方式で分配され得る(例えば、テストデータが1台目のコンピュータで、シミュレーションデータが2台目のコンピュータで、処理され得、その一方で、相関計量が3台目のコンピュータで生成され得る)。前述およびフローチャートで説明されるソフトウェアおよび/またはアルゴリズムは、本明細書に記述される機能を達成する任意の方式で修正され得る。加えて、フローチャートまたは記述の機能は、所望の動作を達成する任意の命令で行われ得る。
【0059】
本発明の実施形態のコンピュータシステムは、任意の従来または他のプロトコールを介してネットワークにわたって通信するための任意の従来または他の通信デバイスを含み得る。コンピュータは、ネットワークへのアクセスのための任意タイプの接続(例えば、有線、無線等)を利用し得る。通信ネットワークにわたる通信は、OSIモデル内または外に動作可能な任意量の任意タイプの通信プロトコール(例えば、TCP/IP、SONET、MAC、ATM、IP/Ethernet(登録商標) over WDM等)でインプリメントされ得る。
【0060】
本発明の実施形態が、本明細書に開示される適用に制限されなく、むしろモデル化されるべき任意のデバイスまたはシステムのために利用され得ることは理解されるべきである。さらに、本発明の実施形態は、リアルタイムで計量を生成するために使われ得、かつリアルタイムで動作するシステムを用いてインプリメントされ得る。このようなシステムは、テストデータがリアルタイムで環境に収集される地震または天気のモデリングを含み得る。一例において、天気シミュレーションは、リアルタイムの天気データ収集と共に同時に動かされ得る。ほとんどリアルタイムの相関計量は、シミュレーションに対して生成され得る。リアルタイムの相関計量は、適応のシミュレーションモデルが改善され得るように、シミュレーションにフィードバックされ得る。相関計量およびスコアは、例えば、所定のレートでスパイダープロットおよびスコアを更新することによって、リアルタイムで監視され得る。
【0061】
前の記述から、本発明が、相関計量に基づいてシミュレーションモデルを物理的デバイスまたは物理的システムと相関させるための新奇な方法および装置を利用可能にもたらすことは認識される。
【0062】
相関計量に基づいてシミュレーションモデルを物理的デバイスまたは物理的システムと相関させるための新しいかつ改善された方法および装置の好ましい実施形態を記述されるが、他の修正、バリエーションおよび変化が、当業者にとって本明細書の前に示される教示を考慮して連想されることは考えられる。そのゆえに、全部のそのようなバリエーション、修正および変化が、添付の請求範囲によって定義されるような本発明の範囲内になるように考えられる。
【符号の説明】
【0063】
100 汎用コンピュータ
110 プロセッサー
120 ネットワークインターフェース
130 入力/出力(IO)モジュール
140 ディスプレイ
300 相関モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1および第2のシステムの動作を相関させる装置であって、該装置は、
複数の相関計量と、該第1のシステムおよび該第2のシステムに対する相関スコアとを表すためのディスプレイと連結される出力モジュールと、
該複数の相関計量と該相関スコアとの該表示をコントロールするためのプロセッサーと
を含み、
該プロセッサーが相関モジュールを含み、該モジュールが、
該第1システムの動作の間に生成される第1セットのデータに対して、第1セットの計量を生成することと、
該第2システムの動作の間に生成される第2セットのデータから、該第1セットの計量の各々に対応する第2セットの計量を生成することと、
該第1セットの計量と該第2セットの計量との間の差に基づいて、動作の類似性を示す、該第1および第2のシステムに対する相関スコアを計算することと、
動作の該類似性を示すために、該第1セットの計量、該第2セットの計量、および該相関スコアを、該出力モジュールを介して該ディスプレイ上に表すことと
を行う、装置。
【請求項2】
前記相関モジュールは、前記第1セットの計量がベースラインを形成するように、該第1セットの計量に対して前記第2セットの計量を規格化するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記規格化された第2セットの計量は、前記ベースラインに対して前記ディスプレイ上に表される、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記規格化された第2セットの計量と、前記ベースラインとは、各対応する計量に対する軸を含む放射状プロットとして表され、該規格化された第2セットの計量の各計量が、該ベースラインの対応する計量に対して表される、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記放射状プロットは、前記第2セットの計量と前記第1セットの計量との間の相対的な差を示すスケールを含む、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記相関スコアは、前記規格化された第2セットの計量と前記ベースラインとの間の差に基づいて計算される、請求項2に記載の装置。
【請求項7】
前記相関スコアは、前記規格化された第2セットの計量と前記ベースラインとの間の加重された差に基づいて計算される、請求項2に記載の装置。
【請求項8】
前記第1セットの計量と、前記第2セットの計量とは、各対応する計量に対する軸を含む放射状プロットとして表され、該第2セットの計量の各計量が、該第1セットの計量の対応する計量に対して表される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記第1および第2セットの内の計量は、加重される、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記第1システムは、シミュレーションおよび物理的システムのうちの1つであり、前記第2システムは、シミュレーションおよび物理的システムのうちの1つである、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
第1および第2のシステムの動作を相関させるための方法であって、該方法は、
該第1システムの動作の間に生成される第1セットのデータに対して、第1セットの計量を生成することと、
該第2システムの動作の間に生成される第2セットのデータから、該第1セットの計量の各々に対応する第2セットの計量を生成することと、
該第1セットの計量と該第2セットの計量との間の差に基づいて、動作の類似性を示す、該第1および第2のシステムに対する相関スコアを計算することと、
該動作の類似性を示すために、該第1セットの計量、該第2セットの計量、および該相関スコアを、該ディスプレイ上に表すことと
を含む、方法。
【請求項12】
前記第1セットの計量がベースラインを形成するように、該第1セットの計量に対して前記第2セットの計量を規格化することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
表すことは、前記規格化された第2セットの計量を前記ベースラインに対して前記ディスプレイ上に表すことを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
表すことは、前記規格化された第2セットの計量と、前記ベースラインとを、各対応する計量に対する軸を含む放射状プロットとして表すことを含み、該規格化された第2セットの計量の各計量が、該ベースラインの対応する計量に対して表される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
表すことは、前記第2セットの計量と前記第1セットの計量との間の前記相対的な差を示すためのスケールを有する前記放射状プロットを表すことを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
計算することは、前記規格化された第2セットの計量と前記ベースラインとの間の差に基づいて前記相関スコアを計算することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
計算することは、前記規格化された第2セットの計量と前記ベースラインとの間の加重された差に基づいて前記相関スコアを計算することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
表すことは、前記第1セットの計量と、前記第2セットの計量とを、各対応する計量に対する軸を含む放射状プロットとして表すことを含み、該第2セットの計量の各計量が、該第1セットの計量の対応する計量に対して表される、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記第1および第2セットの計量内の前記計量を加重することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記第1システムは、シミュレーションおよび物理的システムのうちの1つであり、前記第2システムは、シミュレーションおよび物理的システムのうちの1つである、請求項11に記載の方法。
【請求項21】
第1および第2のシステムの動作を相関されるためのコンピュータプログラム論理を用いてコード化されるコンピュータ読み取り可能な有形媒体であって、該コンピュータプログラム論理が、命令を含み、該命令が、プロセッサーによって実行されるとき、該プロセッサーに、
該第1システムの動作の間に生成される第1セットのデータに対して、第1セットの計量を生成することと、
該第2システムの動作の間に生成される第2セットのデータから、該第1セットの計量の各々に対応する第2セットの計量を生成することと、
該第1セットの計量と該第2セットの計量との間の差に基づいて、動作の類似性を示す、該第1および第2のシステムに対する相関スコアを計算することと、
動作の該類似性を示すために、該第1セットの計量、該第2セットの計量、および該相関スコアを、該ディスプレイ上に表すことと
を行わせる、コンピュータ読み取り可能な有形媒体。
【請求項22】
前記第1セットの計量がベースラインを形成するように、該第1セットの計量に対して前記第2セットの計量を規格化するための命令をさらに含む、請求項21に記載のコンピュータ読み取り可能な有形媒体。
【請求項23】
前記表す命令は、前記規格化された第2セットの計量を前記ベースラインに対して前記ディスプレイ上に表すための命令を含む、請求項22に記載のコンピュータ読み取り可能な有形媒体。
【請求項24】
前記表す命令は、前記規格化された第2セットの計量と、前記ベースラインとを、各対応する計量に対する軸を含む放射状プロットとして表すための命令を含み、該規格化された第2セットの計量の各計量が、該ベースラインの対応する計量に対して表される、請求項23に記載のコンピュータ読み取り可能な有形媒体。
【請求項25】
前記表す命令は、前記第2セットの計量と前記第1セットの計量との間の前記相対的な差を示すためのスケールを有する前記放射状プロットを表すための命令を含む、請求項24に記載のコンピュータ読み取り可能な有形媒体。
【請求項26】
前記計算する命令は、前記規格化された第2セットの計量と前記ベースラインとの間の差に基づいて前記相関スコアを計算するための命令を含む、請求項22に記載のコンピュータ読み取り可能な有形媒体。
【請求項27】
前記計算する命令は、前記規格化された第2セットの計量と前記ベースラインとの間の加重された差に基づいて前記相関スコアを計算するための命令を含む、請求項22に記載のコンピュータ読み取り可能な有形媒体。
【請求項28】
前記表す命令は、前記第1セットの計量と、前記第2セットの計量とを、各対応する計量に対する軸を含む放射状プロットとして表すための命令を含み、該第2セットの計量の各計量が、該第1セットの計量の対応する計量に対して表される、請求項21に記載のコンピュータ読み取り可能な有形媒体。
【請求項29】
前記計量を前記第1および第2セットの計量内に加重するための命令をさらに含む、請求項21に記載のコンピュータ読み取り可能な有形媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2012−14698(P2012−14698A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−144919(P2011−144919)
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Linux
【出願人】(505194077)アイティーティー マニュファクチャリング エンタープライジーズ, インコーポレイテッド (114)