説明

眼球保護デバイスにおいて使用するための軟質の光学要素

光学要素が開示され、これはプラスチック材料を含有する、少なくとも1種の、透明な眼球保護部分を含むものであって、好ましくは、約40ショアA〜約77ショアDなる範囲内の、ASTM基準D2240に従って測定した硬さ、および約200%〜約700%なる範囲内の、ASTM基準D638に従って測定した破断点伸びを持つ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば眼鏡、サングラス、マスク、ゴーグルおよびヘルメット用のバイザー等の、眼球保護用デバイスにおいて使用するのに適した、光学要素に関するものである。該眼球保護用デバイスは、眼科に係るものであり得るが、これらに限定されない。より詳しくは、本発明は、プラスチック材料を含有する、少なくとも1種の透明な眼球保護部分を含む、光学要素に関するものである。
本発明の光学要素は、この光学要素を、成形しおよび/または面取りすることによって、眼球保護デバイス用の接眼レンズ、例えば眼鏡用レンズを製造することのできる、半-完成品であっても良い。あるいはまた、本発明の光学要素は、眼鏡のレンズ、保護マスクまたはクリップ止め可能な眼鏡等の形状にある接眼レンズ等の、完成品であっても良い。本発明は、またこの光学要素を含む眼球保護デバイスをも、その範囲に含む。
以下の記載および添付した特許請求の範囲において、用語「透明な眼球保護部分(transparent eye-protecting portion)」、「眼球保護デバイス」および「接眼レンズ(ocular)」とは、欧州基準(European Standard) CEN EN 165および米国基準(US Standard) ANSI Z80.3-1996によって規定されているような、目を保護し、かつ十分な視野を保障するのに適した要素を意味するものとする。
【背景技術】
【0002】
野外での活動を行う際に、適当な眼球保護デバイス、例えば眼鏡、マスク、ゴーグル等で、目を保護することは、日常的に行われていることである。これらの眼球保護用デバイスは、眼科に係るものであり得るが、これらに限定されない。
眼球保護デバイスは、オートバイ走行、サイクリング、ランニング、スキー、セーリング、テニス等の野外活動を行う際に、日光および/または起り得る物理的な衝撃から目を防御するために、特に重要な安全手段である。
しばしば、これらの眼球保護デバイスは、オートバイ走行、カーレース、スキーでの滑降、クライミング等の活動においては、ヘルメット等の頭部保護デバイスの下に着用される。上記のあらゆる状況において、眼球保護デバイスは、しばしば所謂リムの無いデバイス、例えば眼鏡および眼鏡の周りの覆い、即ちそのレンズまたはバイザーが、その全周囲に沿ってフレームで取囲まれていないが、幾つかの別々の点または外側部分において、一体構成(ワンピース)のまたは多体構成(マルチピース)支持構造に結合しているような、デバイスの形態をとっている。この「リムの無い(rimless;リムレス)」デバイスとは、広い視野角度および軽量性を与えることによって、これらデバイスをヘルメットの下に着用する場合に、特に有用にする、有利な特徴を持つことができる。
【0003】
この種の「リムレス」デバイスの第一の配置では、該レンズまたはバイザーは、適当な固定手段、例えばネジおよびリベットによって、該フレームの上部バーに取付けることができる。通常「スリーピース眼鏡」とも呼ばれる、もう一つのリムレスデバイスの配置では、この眼球保護デバイスは、実質的にフレームを含まず、またレンズは、直接中央の鼻当ておよび二本のテンプルに固定される。
伝統的に、野外活動を行うのに適した、この眼球保護デバイスは、軽量で、透明な、耐衝撃性を持ち、かつ耐引掻き性に優れるという適当な諸特性を持つ、実質的に剛性のプラスチック材料で作られた、少なくとも1種の透明部分を含む、光学要素を備えている。これらの透明部分を作成するのに使用する剛性プラスチック材料は、ジエチレングリコール-ビス-アリルカーボネートまたはCR39TM、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、セルロースエステル、ポリウレタンおよび透明ポリアミドを包含する。これらの中で、ジエチレングリコール-ビス-アリルカーボネートまたはCR39TM、およびポリカーボネートが、野外活動を行う際に使用するのに適した、眼球保護デバイスを製造するために、最も一般的に使用されるものである。
【0004】
しかし、これら剛性の材料で作られた公知の光学要素が、野外活動を行う際の使用において、特に野外スポーツ活動を行う際に、完全な満足感を与えるものとは立証されていない。例えば、CR39TMで作られた該光学要素は、ファッション用サングラスにおいて使用するには十分な耐衝撃性を持つが、スポーツ用のサングラスとして、例えば「リムレス」および「ラップ形式の」眼鏡において使用する場合には、不十分であることが明らかにされている。というのは、該フレームに該光学要素を取付けるのに使用する固定手段を収容するために必要な孔を形成すべく、穿孔処理を施した場合に、その耐衝撃性が、大幅に低下するからである。事実、このような孔は、衝撃を受けた際に、この光学要素を、より脆弱、かつ脆いものとしてしまう。しばしば、該光学要素は、十分な衝撃を受けた際には、破壊される恐れさえあり、しかもその着用者の目または顔面を傷付けてしまう可能性がある。
【0005】
他方、ポリカーボネート製のこのような光学要素は、それ自体極めて良好な耐衝撃性を持つ一方で、引掻き抵抗性の被覆を必要とする程の貧弱な引掻き抵抗性および耐薬品性を持つ。このような被覆は、該耐衝撃性を弱め、しかも「応力亀裂」現象の可能性を高めてしまう。この現象は、弾性限界を越える永久内部張力の超過荷重によって誘発され、レンズに亀裂を生じさせ、曇らせ、また機械的強度を失わせる。更に、この応力亀裂現象は、該ポリカーボネート製の光学要素が、該「リムレス」デバイスにおける固定手段を収容するのに必要な孔を形成すべく、穿孔処理を施した場合に、また該光学要素が、溶剤およびグリース等の物質、あるいは化学物質を遊離する、例えばプラスチック製のフレームと接触した場合にも、一層悪化する。
更に、これらの化学物質は、該ポリカーボネート製の光学要素によって吸収された場合には、該曇り現象に有害な作用を及ぼす。
他の透明で剛性の材料、例えばポリアミド、ポリメチルメタクリレートおよびセルロースエステルに関連しても、同様な問題が起り得る。というのは、これら全てが、CR39TMおよびポリカーボネート製のものと同様またはそれ以下の化学的、物理的および機械的諸特性を持っているからである。
【0006】
最後に、通常入手できる剛性の光学要素全ては、依然として克服されていない2つの欠点、即ちi) 該眼球保護デバイスを、目の下方の皮膚と極めて蜜に接触した状態で着用した場合に、即ち野外活動を行うのに適した眼球保護デバイスについては、より一層一般的となる状況において、着用者に、該光学要素に対する不快感を抱かせる恐れがあり;またii) 衝撃により、該光学要素が着用者の顔面に損傷を引起すような場合には、該光学要素は不快感を生じ、また可能な損傷を引起し、あるいは該光学要素が損傷した場合には、これらの状況はより一層悪くなる。
【発明の開示】
【0007】
本発明の主な目的は、眼科用であり得るがそうである必然性は無い、また従来技術との関連で上記した諸欠点の少なくとも一つの解消を可能とする、眼球保護デバイスにおいて使用するための、光学要素を提供することにある。
本発明の光学要素は、一般にプラスチック材料を含有する、少なくとも1種の、透明な眼球保護部分を含み、好ましくは該眼球保護部分は、約40ショアA〜約77ショアDなる範囲内の、ASTM基準D2240に従って測定した硬さ、および約200%〜約700%なる範囲内の、ASTM基準D638に従って測定した破断点伸びを持つ。
本発明のもう一つの目的は、野外活動中に、ある物体による衝撃があった際に、着用者の顔面および目を安全に保護することを可能とする、眼球保護デバイスにおいて使用するための、光学要素を提供することにある。
更に別の本発明の目的は、「リムレス」眼球保護デバイスの着用者の快適性を実質的に改善することのできる、眼球保護デバイスにおいて使用するための、光学要素を提供することにある。
【0008】
本発明のその他の目的、特徴、並びに諸特性は、全て本明細書の一部をなすものである、添付図面を参照しつつ、以下の詳細な説明を考察した場合に、より一層明白になるであろう。
本発明のその他の目的並びに特徴は、添付図面を参照しつつ考察される、以下の詳細な説明から、明白になるであろう。しかし、該添付図は、単に本発明を例示する目的で工夫されたものであって、本発明の範囲を規定するものでは全くなく、このような本発明の範囲については、添付した特許請求の範囲を参照すべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
添付図面は、一定の比率で描かれたものではなく、また単なる例示である。
本発明によれば、上に概説した目的が、約40ショアA〜約77ショアDなる範囲内の、ASTM基準D2240に従って測定した押込み硬さ、および約200%〜約700%なる範囲内の、ASTM基準D638に従って測定した破断点伸びを持つ、プラスチック材料を含有する、少なくとも1種の、透明な眼球保護部分を含む、光学要素によって達成できることを見出した。
本発明者等は、該透明な眼球保護部分の、特定の柔軟性および弾性特性の特定の組合せを用いることにより、該光学要素が、破壊されることは無く、またリムレスであっても、そうでなくても、そのフレームに対する強固な接続状態を維持し、偶発的な衝撃のエネルギーを吸収することができ、しかもその着用者の顔面に傷を負わせることが無いことを見出した。
【0010】
より詳しくは、本発明者等は、該光学要素の透明な眼球保護部分が、約40ショアA〜約77ショアDなる範囲内の、ASTM基準D2240に従って測定した硬さを持つ場合に、適当な柔軟性を達成し得ることを見出した。
適当な柔軟性を与えることによって、偶発的な衝撃のエネルギーの一部を効率的に散逸させることにより、該透明な眼球保護部分の破壊を防止することができる。
好ましくは、該眼球保護部分は、約55ショアA〜約65ショアDなる範囲、より好ましくは約90ショアA〜約60ショアDなる範囲の、ASTM基準D2240に従って測定した硬さを持つ。
当分野において公知であるように、ジュロメータ計測器を、該ショアAおよびショアDスケールの、表面押込み硬さを測定するのに使用することができる。ここで、該ショアAスケールは、より軟質であり、一方該ショアDスケールは、より硬質である。該ショアAスケールの上端は、該ショアDスケールの下端部と重複し、これら2つのスケール間に連続性を与えている。このことが、混乱を生じる可能性があるので、簡単な透過性に関するチャートを以下に与える:
【0011】
100ショアA〜75ショアD;
95ショアA〜50ショアD;
90ショアA〜40ショアD;
85ショアA〜32ショアD;
本発明者等は、また該光学要素の該透明な眼球保護部分が、約200%〜約700%なる範囲内の、ASTM基準D638に従って測定した、破断点における検体の長さにおける増分として定義される、破断点伸びを持つ場合に、適当な弾性特性を達成し得ることをも見出した。
適当な弾性を付与することにより、偶発的な衝撃のエネルギーの一部を、屈曲を通して、効率的に吸収することによって、該透明な眼球保護部分の破壊を、防止することができる。
好ましくは、該眼球保護部分は、約300〜約600%なる範囲、より好ましくは約350〜約500%なる範囲の、ASTM基準D638に従って測定した、破断点伸びを持つ。
【0012】
本発明の好ましい一態様において、該光学要素の該眼球保護部分は、約15%よりも高い、ASTM基準D638に従って測定した、降伏点伸びを持つ。従って、この眼球保護部分は、該眼球保護部分が、実質的な塑性変形を伴うことなしに、2つに折曲げられる場合に適用されるような、極端な曲げ応力に対して、有利に耐えることができる。
好ましくは、該光学要素の該眼球保護部分は、約50%よりも高い、およびより一層好ましくは約100〜約300%なる範囲内の、ASTM基準D638に従って測定した、降伏点伸びを持つ。
該光学要素全体として、またはその少なくとも該透明な眼球保護部分は、このものが所定の目的にとって適したものとなるために、十分な光学的諸特性を持つべきである。
好ましい一態様によれば、該光学要素の該眼球保護部分は、約85%以上、より好ましくは約90〜約93%なる範囲の、ASTM基準D1003に従って測定した、光透過率を持つ。
【0013】
好ましくは、該眼球保護部分は、1.5%以下、より好ましくは1%以下、最も好ましくは0.5%以下の、散乱角2.5度を越えて散乱しない入射光の割合(%)として定義される、ASTM基準D1003に従って測定した、曇り度を持つ。
好ましくは、該眼球保護部分は、約1.59未満、より好ましくは約1.52~約1.54なる範囲内の、ASTM基準D542に従って測定した、屈折率を持つ。
所定の光透過率、曇り度および屈折率を与えることによって、外部環境における対象の視野を、最適化することができる。
本発明の好ましい一態様において、該光学要素は、透明なポリウレタン材料で作られた眼球保護部分を含む。好ましくは、このポリウレタン材料は、ポリウレア-ウレタン、熱可塑性ポリウレタンおよび熱可塑性ウレア-ウレタンを含む群から選択される。
【0014】
一態様において、該ポリウレタン材料は、実質的にエラストマー性である。透明弾性および非-弾性ポリウレタン材料は、その高い透明性、低い重量、および高い耐薬品性のために、特に効果的である。最も重要なことに、本発明者等は、これらの好ましいポリウレタン材料が、リムレスデバイスと共に使用する場合等において、孔を形成すべく、穿孔処理された場合に、如何なる応力亀裂現象をも蒙らないことを見出した。
好ましくは、該好ましいポリウレタン材料は、CR39TMおよびポリカーボネート等の材料の利点を、これらの欠点を示すことなしに、組み合わせとして持つ。
本発明の好ましい一態様において、該光学要素は、ウレア-伸張熱可塑性弾性ポリウレタン、例えば米国特許第6,258,917号に記載されているようなポリウレタン等から選択される、透明プラスチック材料で作られた、眼球保護部分を含む。
本発明のもう一つの好ましい態様では、該光学要素は、非-熱可塑性ポリウレタン、例えば米国特許第5,962,617号に記載されているポリウレタン等から選択される、透明プラスチック材料で作られた、眼球保護部分を含む。
【0015】
本発明の該光学要素の該眼球保護部分を製造するのに使用できるポリウレタン材料の他の例は、テキシン(TEXINTM)およびデスモパン(DESMOPANTM)なる商品名で、バイエル社(Bayer Corporation)から市販品として入手できるもの等を包含する。
これらの好ましいプラスチック材料は、一般に少なくとも1種の脂肪族ジイソシアネートと、ポリエステルグリコール、ポリエーテルグリコール、およびこれらの混合物から選択される少なくとも1種のヒドロキシ-含有中間体、および少なくとも1種のジアミン硬化剤とを反応させることにより得ることができる。
脂肪族ジイソシアネートを用いて得た、ポリウレタン材料で作成した光学要素は、好ましくは実質的にUV光に暴露した際に、如何なる黄変現象をも示さない。
該脂肪族ジイソシアネートは、以下の式で示される基本構造を持つ:
O=C=N-A-N=C=O
ここで、Aは、例えば約6〜13個の炭素原子を持つ直鎖、分岐および/または環式脂肪族基である。該脂肪族ジイソシアネートは、好ましくは飽和ジイソシアネートである。
【0016】
本発明の方法で使用するのに好ましい脂肪族ジイソシアネートは、4,4'-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートである。このようなジイソシアネートの一例は、バイエル社から市販品として入手できる、デスモジュール(DESMODURTM) Wである。デスモジュールWは、20%の4,4'-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートのトランス-トランス異性体と、残部の80%に相当する、4,4'-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートのシス-トランス、およびシス-シス異性体を含有する。同様にバイエル社から入手できる、XP-7041Eは、50%の4,4'-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートのトランス-トランス異性体と、残部の50%に当たる、4,4'-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートのシス-トランス、およびシス-シス異性体を含有する。
使用可能な追加のジイソシアネートは、ヒュルズ(Huls)から入手できる3-イソシアナト-メチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、およびサイテックス(Cytex)から入手できるテトラメチルキシレンジイソシアネート(メタまたはパラの何れか)を含む。
【0017】
上記の好ましいポリウレタンを製造するのに利用できる、上記したヒドロキシ-含有中間体は、好ましくは、例えば約500〜約3000なる範囲の重量平均分子量を持つ、ポリエステルグリコールおよびポリエーテルグリコールである。
好ましい該ポリウレタンを製造するのに利用できる、ポリエステルグリコールの例は、好ましくは、例えば約1250〜約2000なる範囲の重量平均分子量を持ち、好ましくは2〜12個の炭素原子を含む脂肪族グリコール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、1,10-デカンジオール、および1,12-ドデカンジオールの存在下における、2〜12個の炭素原子を含む脂肪族ジカルボン酸、例えばアジピン酸、琥珀酸、およびセバシン酸のエステル化に基く、ポリカプロラクトンおよびポリエステルを含む。
好ましいポリエーテルグリコールの例は、例えば約1000〜約3000なる範囲の重量平均分子量を持ち、ポリ-1,2-プロピレンエーテルグリコール、ポリ-1,3-プロピレンエーテルグリコール、およびポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)を含む。これらのポリエーテルグリコールは、当分野において周知の手順に従って、エポキシドまたは他の環状エーテルを縮合することによって製造できる。
【0018】
上記の好ましいポリウレタンを製造するのに使用する、好ましいヒドロキシ-含有中間体の例は、ポリカプロラクトン、特にネオペンチルグリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,10-デカンジオール、および1,12-ドデカンジオールの存在下における、E-カプロラクトンの付加反応により製造した、ポリカプロラクトンである。最も好ましいポリカプロラクトンは、ネオペンチルグリコール-開始ポリカプロラクトンである。
上記のジアミン硬化剤または連鎖延長剤は、好ましくは一級アミンであり、およびより好ましくは、少なくとも1種のジアミン硬化剤は、2種またはそれ以上のジアミン硬化剤の混合物である。ジアミン硬化剤の例は、全体としてジエチレントルエンジアミン(DETDA)と呼ばれる2,4-ジアミノ-3,5-ジエチルトルエンおよび2,6-ジアミノ-3,5-ジエチルトルエン、メチレンジアニリン(MDA)、およびこれらの混合物を包含する。
例えば、好ましい硬化剤は、エタキュア(ETHACURETM) 100なる商品名で、アルベマール社(Albemarle Corporation)から市販品として入手できる、ジエチレントルエンジアミン(DETDA)である。このジアミン硬化剤は、室温にて液体である。
単独でまたは他のジアミン硬化剤との組合せで使用できるもう一つの好ましいジアミン硬化剤は、アルドリッチ(Aldrich)社から入手できるメチレンジアニリン(MDA)である。
単独でまたは他のジアミン硬化剤との組合せで使用できる、更に別の好ましいジアミン硬化剤は、以下の式で表すことができる:
【0019】
【化1】

【0020】
ここで、R1およびR2は、各々独立に、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピル基から選択される基であり、R3は水素原子および塩素原子の何れかを含む。これらジアミン硬化剤の例は、ロンザ社(Lonza Ltd.; スイス国、バーゼル)によって製造されている以下の化合物を包含する:
ロンザキュア(LONZACURETM) M-DIPA: R1 = C3H7; R2 = C3H7; R3 = H
ロンザキュア(LONZACURETM) M-DMA: R1 = CH3; R2 = CH3; R3 = H
ロンザキュア(LONZACURETM) M-MEA: R1 = CH3; R2 = C2H5; R3 = H
ロンザキュア(LONZACURETM) M-DEA: R1 = C2H5; R2 = C2H5; R3 = H
ロンザキュア(LONZACURETM) M-MIPA: R1 = CH3; R2 = C3H7; R3 = H
ロンザキュア(LONZACURETM) M-CDEA: R1 = C2H5; R2 = C2H5; R3 = Cl
【0021】
ここで、R1、R2およびR3は、上記化学式におけるものを意味する。これら材料の化学名は、以下の通りである:M-DIPAは、4,4'-メチレン-ビス(2,6-ジイソプロピルアニリン)であり、M-DMAは、4,4'-メチレン-ビス(2,6-ジメチルアニリン)であり、M-MEAは、4,4'-メチレン-ビス(2-エチル-6-メチルアニリン)であり、M-DEAは、4,4'-メチレン-ビス(2,6-ジエチルアニリン)であり、M-MIPAは、4,4'-メチレン-ビス(2-イソプロピル-6-メチルアニリン)であり、またM-CDEAは、4,4'-メチレン-ビス(2,6-ジエチル-3-クロロアニリン)である。ロンザキュア(LONZACURETM) M-CDEAは、米国においては、エアープローダクツ&ケミカルズ社(Air Products and Chemicals, Inc.: Pa、アレンタウン)から入手できる。特に好ましいジアミン硬化剤は、M-DIPA(メチルジイソプロピルアニリン)およびM-DEA(メチルジエチルアニリン)である。
上記ポリウレタンの好ましい製造方法は、少なくとも1種の脂肪族ジイソシアネートと、少なくとも1種のヒドロキシ-含有中間体とを反応させて、プレポリマーを形成する工程、次いで該プレポリマーと少なくとも1種のジアミン硬化剤とを反応させて、ポリウレタンを形成する工程とを含む。
【0022】
あるいはまた、少なくとも1種の脂肪族ジイソシアネートを、1当量未満の該ヒドロキシ-含有中間体とを反応させて、プレポリマーを形成し、次いで該ヒドロキシ-含有中間体の残りの当量部分を、少なくとも1種のジアミン硬化剤と共に添加して、硬化されたポリマーを製造することも可能である。
本発明の光学要素は、熱可塑性ポリウレタンエラストマーの場合には、流込み成形または注入成形により得ることができる。流込み成型法が、好ましい方法である。というのは、最適な光学特性を持つ光学要素を与えるからである。この流込み法において、該出発材料を、適当なガラスまたは金属製の金型に注入し、適当な時間/温度のサイクルを採用することにより、放置して架橋させる。
一態様において、該光学要素に所定のスペクトル特性を付与するのに適した光-フィルタ物質または他の適当な添加剤を、該光学要素のポリマーマトリックスを構成する、上記材料中に配合することができる。該光学要素のポリマーマトリックスを構成する、上記材料中に配合することのできる、好ましい光-フィルタ物質は、発色団、例えばアゾベンゼンおよび/またはカラーインデックス(Color Index)において、「油性染料(solvent dyes)」として示されているような、アンスラキノン基を含む物質等を包含する。
【0023】
該光学要素のポリマーマトリックスを構成する、上記の材料中に配合することのできる、好ましい添加剤は、光安定化剤、UVフィルタ、フォトクロミック染料および難燃剤を含む。
これら添加剤の全ては、周知であり、当業者と呼ばれる人にとっては、市販品として入手できるものの中から、各特定の用途にとって最も適したものを、容易に選択することができる。
好ましくは、該光-フィルタ物質または該添加剤を、まず該光学要素内に配合し、例えばこれを該ポリマー材料に添加することによって、次いで該ポリマー材料を流込みまたは射出成型することにより、所定の形状および厚みを持つ、光学要素(例えば、レンズまたはバイザー)を得る。
別の態様によれば、フィルタ物質または添加剤は、引続き、例えば、液相または気相何れかで、周知の伝達技術を利用して、光-フィルタ物質または添加剤を含まない状態で成型された光学要素に添加することもできる。
本発明のもう一つの好ましい態様においては、該光学要素は、特定の光-フィルタ特性を得るように、偏光膜を含むことができる。
【0024】
これら光学要素の好ましい製造方法は、硬化段階中に、該ガラス製の型に挿入することによって、または当分野において周知の幾つかの他のカップリング剤系によって、該光学要素(例えば、レンズ)と偏光膜とをカップリングする工程を含む。
本発明の光学要素は、半完成品または完成品の何れの形状にあってもよい。一態様では、本発明の光学要素は、眼鏡用接眼レンズの製造において使用するための、半-完成品の形状であっても良い。
ここに記載する如く、該用語「接眼レンズ」とは、ここでは、欧州基準(European Standard) CEN EN 165およびUS基準(US Standard) ANSI Z80.3-1996の規定に従う、視力回復を可能とするのに適した要素、例えば眼鏡用接眼レンズ、バイザー、保護マスク、またはクリップ止め型の光学デバイスを表すのに使用する。
本発明による光学要素が、完成製品である場合、これは、夫々の半-完成品から出発して、それ自体公知の成型および可能な面取り操作によって、あるいは適当なプラスチック材料の成型によって得ることができる。
【0025】
好ましくは、該光学要素は、約1.0〜約3.0mmなる範囲内の厚みを持つ。
該光学要素は、一般的には接眼レンズ、例えば任意のスポーツ活動において使用可能な、サングラスフレームに取付けられる、軟質かつ可撓性のレンズの形状をとることができる。
しかし、上で述べたように、本発明は、サングラスのレンズにおいて使用するためのレンズに限定されるのではなく、着用者の目を保護し、または遮蔽するのに使用する任意の型の光学要素または眼球保護デバイス、例えばファッション用のアイウエア(eyewear)、スポーツ用アイウエア、眼鏡、眼科用レンズ、バイザー、シールド、フェースシールド(溶接用保護面)、ゴーグル等を包含する。ここで、これらの用語は、このアイウエアの分野において、普通に使用されている。
一態様において、該光学要素は、上端部、下端部、並びに該下端部の中心に位置するように形成された溝の、対向する部分に形成された第一および第二レンズ部分を含むことができる。
本発明は、また上記のような光学要素を含む、眼球保護デバイスにも関連する。
【0026】
本発明の一態様に従えば、該眼球保護デバイスは、一対のレンズ形状の接眼レンズを取付けた、支持フレームを含む眼鏡によって、本質的に構成される。該レンズ形状の接眼レンズは、眼科用のレンズ、即ち視力の欠陥を補正し得るレンズ、あるいは如何なる補正能力も持たないレンズであり得る。
一態様によれば、このような眼球保護デバイスは、ワンピース式バイザーまたは一体式レンズ形状の接眼レンズを含むことができ、上端部、下端部、並びに該下端部の中心に位置するように形成された溝の、対向する部分に形成された、第一および第二レンズ部分を含む。
別の好ましい態様によれば、このような眼球保護デバイスは、上記のようなリムレスデバイスであり、一般的に「スリーピース眼鏡」と呼ばれるデバイスを包含する。
図1に示したように、本発明の好ましい一態様に従う眼球保護デバイスは、眼鏡1、一般的にはリムレススポーツ眼鏡であり得る。この眼鏡1は、フレーム4によって支持された、2つのレンズ2および3を含む。
【0027】
レンズ2、3は、少なくとも一つの眼球保護用の透明部分を含み、該透明部分は、実質的に該レンズ2、3と一致し、かつ実質的にアーク-形状を持つ。
フレーム4は、2本のテンプル5、6が蝶番式に取付けられた2つの側部の部材4a、4bおよびこれらのレンズ2、3を相互に接続している、中央部材4cを含む。
レンズ2、3は、好ましくはポリウレタン製であり、適当な成分、例えば上記の材料から、公知の流込みまたは射出成型法により得ることができる。
本発明の追加の態様(図には示されていない)は、ワンピース光学要素を含む眼鏡、例えばワンピースバイザーまたはマスクを含むことができる。
一態様において、該ワンピースマスクは、適当な形状を備えたフレーム内に形成された、対応する嵌込み用の溝内に収容された上端部を含むことができる。このワンピースマスクは、下端部、並びに該下端部の中心部に位置するように形成された溝に関して、対向する側に画成される、第一および第二レンズ部分を含むこともできる。該溝は、該第一および第二レンズ部分と一体の、ブリッジを画成する。
【実施例】
【0028】
本発明の光学要素を、更に例示する、幾つかの非-限定的な例を、適用例として以下に与える。
実施例1
厚み約2mmを有し、透明なポリウレタン材料を含む20枚のレンズを、従来のガラス型を用いて、流込み成型することにより得た。より具体的には、これらのレンズは、以下のような成分および手順を用いて得た。
加熱、冷却、真空手段、乾燥N2ガス導入手段を備えた、清浄な反応器を準備し、攪拌装置を、デスモジュール(DESMODURTM) W(20%のトランス-トランス異性体を含む4,4'-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート)を充填した。該攪拌装置を作動させ、該デスモジュールWの温度を、約71℃に高めた。
上記ヒドロキシ-含有中間体としての、重量平均分子量約1000のポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)と、重量平均分子量約650のポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)との混合物を製造した。このPTMEG混合物を、1.90-2.10のNCO基対1.0のOH基なる当量比で、該デスモジュールWに添加した。
【0029】
加熱および真空設定手段を稼動させた。温度が約100℃に達したら、該加熱手段を停止させ、上記反応を約110〜約121℃なる範囲の温度にて行った。この反応が完了し、かつ該反応系の温度が約77℃まで低下した時点で、得られたプレポリマーを、該反応器から取り出し、清浄な容器に、200メッシュのフィルタを介して濾過した。次いで、この容器を乾燥N2ガスでパージし、封止した。
次に、このプレポリマーを、エタキュア(ETHACURETM) 100なる商品名で、アルベマール社(Albemarle Corporation)から入手できる、上記ジアミン硬化剤としての、ジエチレントルエンジアミン(DETDA)と、0.98-1.0のNH2基対1.0のNCO基なる当量比において反応させた。約71℃の該プレポリマーを用い、室温にてエタキュア100を添加し、またこれらの成分を十分に混合した。次いで、この混合物を、約250〜約1000mTorrにて、該混合物が気泡を含まなくなるまで、あるいはほんの僅かな気泡のみが表面において破裂するようになるまで、脱気した。この脱気した混合物を、次いで型内に流込み、約8〜16時間、約105℃にて硬化させた。
得られたレンズを、次にその機械的および光学的諸特性を測定するために、テストした。これらテストの結果を、以下の表1に示す。
これら全てのレンズは、一旦フレームに取り付けると、最適の柔軟性および弾性特性を示し、亀裂の発生または損傷を受けることなしに、反復的な衝撃によって伝えられるエネルギーを吸収した。
【0030】
実施例2
透明なポリウレタン材料を含む20枚のレンズを、上記のヒドロキシ-含有中間体として、重量平均分子量約1000を持つ、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)を用いて、実施例1に記載した方法に従って製造した。このPTMEGは、1.45-1.65のNCO基対1.0のOH基なる当量比で、該デスモジュールWに添加した。このプレポリマーを、上記ジアミン硬化剤としての、ジエチレントルエンジアミン(DETDA)とメチルジイソプロピルアニリン(M-DIPA)との、70:30なる当量比の混合物と反応させた。但し、該混合物は、0.98-1.0のNH2基対1.0のNCO基なる当量比で、該プレポリマーに添加した。この硬化したポリマーを流込み成型して、厚み約2mmを持つレンズを得た。
次いで、これらのレンズを、その機械的および光学的諸特性を測定するために、テストした。これらテストの結果を、以下の表1に示す。
これら全てのレンズは、一旦フレームに取り付けると、最適の柔軟性および弾性特性を示し、亀裂の発生または損傷を受けることなしに、反復的な衝撃によって伝えられるエネルギーを吸収した。
【0031】
実施例3
透明なポリウレタン材料を含む20枚のレンズを、該ヒドロキシ-含有中間体として、E-カプロラクトンポリエステルを用いて、実施例1に記載した方法に従って製造した。
ジエチレングリコール-開始ポリカプロラクトン、即ちトーン(TONETM) 0240(約1000当量)およびトーン0230(約625当量)(両者共にダウケミカル(Dow Chemical)社から入手できる)を含む混合物を製造した。十分な量の、該トーン0230を、約80℃にて溶融し、かつ混合した場合に、約950当量を達成するように、該トーン0240に添加した。
実施例1と同様な方法を使用して、該プレポリマーを製造したが、XP-7041Eは、約80℃にて溶融し、十分に混合した後に使用した。
該E-カプロラクトンポリエステルは、約2のNCO基対1のOH基なる当量比で、該ジイソシアネート(XP-7041E)に添加した。
本例において使用した硬化剤は、ジエチレントルエンジアミン(DETDA)であった。NH2基対NCO基の比は、約1:1に維持した。
この硬化したポリマーを、厚み約2mmを持つレンズに流込み成型した。
次いで、これらのレンズを、その機械的および光学的諸特性を測定するために、テストした。これらテストの結果を、以下の表1に示す。
これら全てのレンズは、一旦フレームに取り付けると、最適の柔軟性および弾性特性を示し、亀裂の発生または損傷を受けることなしに、反復的な衝撃によって伝えられるエネルギーを吸収した。
【0032】
実施例4
透明なポリウレタン材料を含む20枚のレンズを、該ヒドロキシ-含有中間体として、E-カプロラクトンポリエステルを用いて、実施例1に記載した方法に従って製造した。
3種のポリカプロラクトン、即ち1,6-ヘキサンジオール-開始ポリカプロラクトン、トーン(TONETM) 32B8(約200当量)、1,6-ヘキサンジオール-開始ポリカプロラクトン、トーン32C8(約375当量)および1,4-ブタンジオール-開始ポリカプロラクトン、トーン1278(約2000当量)(これらは、全てダウケミカル(Dow Chemical)社から入手できる)を含む混合物を製造した。十分な量の、該トーン32B8および32C8を、約80℃にて溶融し、かつ混合した場合に、約950当量を達成するように、該トーン1278に添加した。
実施例1と同様な方法を使用して、このプレポリマーを製造した。
該E-カプロラクトンポリエステルは、約2.5のNCO基対1のOH基なる当量比で、該ジイソシアネート(デスモジュールW)に添加した。
本例において使用した硬化剤は、ジエチレントルエンジアミン(DETDA)であった。NH2基対NCO基の比は、約0.98-1.0のNH2基対1.0のNCO基なる比に維持した。
この硬化したポリマーを、厚み約2mmを持つレンズに流込み成型した。
次いで、これらのレンズを、その機械的および光学的諸特性を測定するために、テストした。これらテストの結果を、以下の表1に示す。
これら全てのレンズは、一旦フレームに取り付けると、最適の柔軟性および弾性特性を示し、亀裂の発生または損傷を受けることなしに、反復的な衝撃によって伝えられるエネルギーを吸収した。
【0033】
実施例5
厚み約2.2mmおよびバイエル社(Bayer Corporation)製の熱可塑性弾性ポリウレタン、テキシン(TEXINTM) DP7-3007を含む20枚のレンズを、公知の射出成型技術を利用して製造した。
次いで、これらのレンズを、その機械的および光学的諸特性を測定するために、テストした。これらテストの結果を、以下の表1に示す。
これら全てのレンズは、一旦フレームに取り付けると、最適の柔軟性および弾性特性を示し、亀裂の発生または損傷を受けることなしに、反復的な衝撃によって伝えられるエネルギーを吸収した。
【0034】
【表1】

【0035】
以上本発明を、その完全な説明を行う目的で、かなり詳細に示された1またはそれ以上の態様を参照しつつ説明してきたが、このような態様は、単なる例示であって、本発明を限定するものでは全く無く、あるいはその全ての局面の徹底的な列挙を表すものではない。従って、本発明の範囲は、添付した特許請求の範囲によってのみ規定されるものである。更に、当業者には、本発明の精神並びに原理から逸脱することなしに、このような細部において、多数の変更を行い得ることを理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】図1は、本発明の一態様に従って製造した、光学要素を含む、アイウエアの斜視図である。
【符号の説明】
【0037】
1・・・眼鏡;2、3・・・レンズ;4・・・フレーム;5、6・・・テンプル(ツル);4a、4b・・・側部の部材;4c・・・中央部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチック材料を含有する、少なくとも1種の、透明な眼球保護部分を含む光学要素であって、該眼球保護部分が、
i) 約40ショアA〜約77ショアDなる範囲内の、ASTM基準D2240に従って測定した硬さ、および
ii) 約200%〜約700%なる範囲の、ASTM基準D638に従って測定した破断点伸び、
を持つことを特徴とする、上記光学要素。
【請求項2】
該硬さが、ASTM基準D2240に従って測定した値として、約55ショアA〜約65ショアDなる範囲内にある、請求項1記載の光学要素。
【請求項3】
該破断点伸びが、ASTM基準D638に従って測定した値として、約300%〜約600%なる範囲内にある、請求項1記載の光学要素。
【請求項4】
該眼球保護部分が、ASTM基準D638に従って測定した値として、約15%高い、降伏点伸びを持つ、請求項1記載の光学要素。
【請求項5】
該眼球保護部分が、ASTM基準D1003に従って測定した値として、約85%以上の光透過率を持つ、請求項1記載の光学要素。
【請求項6】
該眼球保護部分が、ASTM基準D1003に従って測定した値として、1.5%以下の曇り度を持つ、請求項1記載の光学要素。
【請求項7】
該眼球保護部分が、ASTM基準D542に従って測定した値として、約1.59未満の屈折率を持つ、請求項1記載の光学要素。
【請求項8】
該眼球保護部分が、ポリウレタン材料を含む、請求項1記載の光学要素。
【請求項9】
該ポリウレタン材料が、ポリウレア-ウレタン、熱可塑性ポリウレタンおよび熱可塑性ウレア-ウレタンからなる群から選択される、請求項8記載の光学要素。
【請求項10】
該ポリウレタン材料が、実質的にエラストマー性である、請求項8記載の光学要素。
【請求項11】
該ポリウレタン材料が、実質的にエラストマー性である、請求項9記載の光学要素。
【請求項12】
該光学要素が、眼鏡用接眼レンズの製造において使用するのに適した、半-完成品である、請求項1記載の光学要素。
【請求項13】
該光学要素が、接眼レンズである、請求項1記載の光学要素。
【請求項14】
該接眼レンズが、眼鏡用のレンズである、請求項13記載の光学要素。
【請求項15】
該接眼レンズが、バイザーである、請求項13記載の光学要素。
【請求項16】
該接眼レンズが、保護マスクである、請求項13記載の光学要素。
【請求項17】
該接眼レンズが、眼鏡用の付替えレンズである、請求項13記載の光学要素。
【請求項18】
請求項1記載の光学要素を含むことを特徴とする、眼球保護デバイス。
【請求項19】
該デバイスが、リムを持たないアイウエアである、請求項18記載の眼球保護デバイス。

【図1】
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【公表番号】特表2007−532947(P2007−532947A)
【公表日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−507317(P2007−507317)
【出願日】平成17年3月8日(2005.3.8)
【国際出願番号】PCT/US2005/007491
【国際公開番号】WO2005/098491
【国際公開日】平成17年10月20日(2005.10.20)
【出願人】(506338630)インターキャスト ユーエスエイ インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】