説明

眼瞼圧センサ、シート付の眼瞼圧センサ用カバー、眼瞼圧測定装置

【課題】
衛生的であり、簡単な構成で、患者に負担をかけることなく容易に眼瞼圧を正確に測定できる眼瞼圧センサを提供する。
【解決手段】
眼瞼圧センサ10は、長尺状に形成されたフレキシブル基板14を有し、その自由端14bに静電容量型の圧力センサ部20が配置され、フレキシブル基板14の自由端14bが圧力センサ部20とともにカバー26にて覆う。又、先端がフレキシブル基板14の自由端14bの幅以上の幅を有し、かつ、全体が長尺状に形成された可撓性を有するシート24がフレキシブル基板14と分離可能に重ね合わせて長手方向に沿って配置され、カバー26がシート24の先端とともにフレキシブル基板14の自由端14bに被せられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、眼瞼圧センサ、シート付の眼瞼圧センサ用カバー及び眼瞼圧測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、眼瞼圧を測定する装置としては、割り軟質リングから形成されて、割れ端部が互いに離間するよう弾性的に付勢された眼瞼装置キャリヤが公知である(特許文献1)。この眼瞼装置キャリヤは、上眼瞼と下眼瞼の眼瞼圧とを同時に測定できるようにされている。
【0003】
又、2枚の膜体により袋状にかつコンタクトレンズ態様に形成され、前記膜体で囲まれた内腔内面にセンサが配置されるとともに前記内腔に流体が封入された眼瞼圧センサが提案されている(特許文献2)。又、非特許文献1では、上下の眼瞼をそれぞれつまむグリッパが設けられて、同グリッパにて眼瞼を摘んだ状態で引っ張ることにより、眼瞼圧を測定する測定装置が提案されている。
【特許文献1】特公昭62−58733号公報
【特許文献2】特許第3182659号公報
【非特許文献1】「上下の眼瞼圧測定のための新規な装置(A NOVEL INSTRUMENT TO QUANTIFY THE TENSION OF UPPER AND LOWER EYELIDS)」,「コンタクトレンズ アンド アンテアリア アイ(Contact Lens and Anterior Eye)」,2001 ブリティシュ コンタクトレンズ アソシエーション(Britisch Contact Lens Association),2001,Vol 24,P65-P72
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の眼瞼装置キャリアは、上下の眼瞼圧を同時に測定することが前提となっており、上下いずれか一方の眼瞼圧を測定する場合には、測定対象者(すなわち、患者)に余分な負担がかかる問題がある。
【0005】
特許文献2の眼瞼圧センサは、コンタクトレンズ態様に形成されていることから、患者の角膜に当接する部分の断面形状を患者の角膜形状に合わせる必要があるため、患者毎に形状を合わせることは容易でなく測定が極めて不便となる。又、内腔に流体としての液体や機体を封入することから、測定精度に問題があるとともに、測定時間がかかり、実用的ではない問題がある。
【0006】
非特許文献1の装置は、上下の眼瞼を摘む装置類が必要で、装置自体が大きくなる問題がある。又、眼瞼は、表面が柔らかく、内部に堅い部分があり、眼瞼圧を測定する際に上下の眼瞼を摘む場合、正確な眼瞼圧測定結果に欠ける問題がある。又、非特許文献1では、上下の眼瞼を摘むということを行うため、測定時間がかかり、侵襲的であり、衛生的ではない問題がある。
【0007】
本発明は、衛生的であり、簡単な構成で、患者に負担をかけることなく容易に眼瞼圧を正確に測定できる眼瞼圧センサを提供することを目的としている。
又、本発明の他の目的は、衛生的であり、簡単な構成で、患者に負担をかけることなく容易に眼瞼圧を正確に測定できる眼瞼圧センサに使用される眼瞼圧センサ用カバーを提供することを目的としている。
【0008】
又、本発明の他の目的は、衛生的であり、簡単な構成で、患者に負担をかけることなく容易に眼瞼圧を正確に測定できる眼瞼圧センサを備えた眼瞼圧測定装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、請求項1の発明は、長尺状に形成されたフレキシブル基板を有し、前記フレキシブル基板の自由端に静電容量型の圧力センサ部が配置され、前記フレキシブル基板の少なくとも前記自由端が前記圧力センサ部とともに感染防止膜にて覆われていることを特徴とする眼瞼圧センサを要旨とするものである。
【0010】
請求項1の発明によれば、眼瞼圧を測定する場合、上眼瞼と眼球間、又は下眼瞼と眼球間に長尺状に形成されたフレキシブル基板の自由端を挟み込みすると、すなわち、フレキシブル基板の自由端が、眼球と眼瞼間で形成される空間域に入り込むと、眼球の曲面形状に沿って配置される。眼球と眼瞼間で形成される空間域に入りこまなかったフレキシブル基板は、眼瞼の外部に露出された状態となる。この状態ではフレキシブル基板の自由端は、眼球と眼瞼間に入り込み、眼球の曲面形状に沿って配置されるとともに眼瞼もその曲面形状に沿って配置されるため、圧力センサ部は、眼瞼圧の測定を正確に行うことができる。又、抜き出す場合も、眼球と眼瞼間で形成される空間域に入りこまなかったフレキシブル基板の部分を操作すれば簡単に上眼瞼と眼球間から、又は下眼瞼と眼球間から眼瞼圧センサを取り出すことができる。このように眼瞼圧センサの着脱操作を容易にでき、患者の負担が軽減される。
【0011】
又、フレキシブル基板の自由端に設けられた圧力センサ部により、上眼瞼圧、又は下眼瞼圧が測定されるが、この場合、フレキシブル基板において、少なくとも該圧力センサ部が設けられた部位が前記圧力センサ部とともに感染防止膜にて覆われているため、衛生的である。又、涙液等の液体による圧力センサ部や周辺部位への浸入を感染防止膜が防止するため、圧力センサ部の測定特性に悪影響を及ぼすことがない。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1において、前記感染防止膜が、殺菌された袋状のカバーであって、前記フレキシブル基板の自由端に被せられていることを特徴とする。
請求項2の発明によれば、感染防止膜が、殺菌された袋状のカバーであって、前記フレキシブル基板の自由端に被せられていることにより、眼瞼圧の測定が衛生的に行われる。
【0013】
請求項3の発明は、請求項2おいて、前記カバーが、前記フレキシブル基板の自由端に対して着脱自在に被せられていることを特徴とする。
請求項3の発明によれば、カバーが、フレキシブル基板の自由端に対して着脱自在に被せられていることにより、眼瞼圧の測定を終了した場合、使用された感染防止膜をフレキシブル基板の自由端から取り外し、新しいカバーを付け替えることにより、他の患者に対して新たに眼瞼圧の測定ができ、他の患者に対する感染が防止される。
【0014】
請求項4の発明は、請求項3において、全体が長尺状に形成されたシートが前記フレキシブル基板と分離可能に重ね合わせて長手方向に沿って配置され、前記カバーが、前記シートの先端も含めて前記フレキシブル基板の自由端に被せられていることを特徴とする。
【0015】
請求項4の発明によれば、シートが前記フレキシブル基板と分離可能に重ね合わせているため、測定時にはシートをフレキシブル基板から分離して取り外す。このとき、フレキシブル基板の自由端はカバーにより覆われている。この状態で眼瞼圧センサによる眼瞼圧の測定が行われる。そして、測定後、新たな患者に対して眼瞼圧測定を行う場合には、カバーを交換する。この場合、シート先端をカバー内に挿入して、シートを眼瞼圧センサのフレキシブル基板に再び重ね合わせた状態にし、この状態でシートの先端以外の部位を操作して、カバーを被せる場合とは反対方向に移動すれば、シート先端にカバーを被せた状態でカバーをフレキシブル基板から取り外すことができる。
【0016】
なお、眼瞼圧センサの測定前後のように使用していない場合には、シートをフレキシブル基板と重なり合わさせておけば、圧力センサ部を備えるフレキシブル基板の自由端をシートによりカバーできる。
【0017】
なお、シートの少なくとも先端において、前記カバーの開口が位置する部位が、フレキシブル基板の自由端の幅以上の幅を有していると好都合である。このように構成されていると、カバーの開口がフレキシブル基板の自由端の幅以上に拡がっているため、カバーをフレキシブル基板から取り外す際に、支障なく容易にカバーをフレキシブル基板から取り外すことができる利点がある。又、カバーの開口が位置する部位が、カバーの開口をフレキシブル基板の自由端の幅以上に拡げる幅を有していると、新しいカバーをシート先端に被せた状態で、シートの先端以外の部位を操作すると、カバーをフレキシブル基板の自由端に容易に被せることができる。すなわち、シートの少なくとも先端において、前記カバーの開口が位置する部位が、カバーの開口をフレキシブル基板の自由端の幅以上に拡げているため、カバーがフレキシブル基板に対して、支障なく容易に取り付けされる。 請求項5の発明は、請求項1において、前記感染防止膜が、コーティング膜から形成され、殺菌されていることを特徴とする。
【0018】
請求項5の発明によれば、感染防止膜が、コーティング膜から形成され、殺菌されていることにより、眼瞼圧の測定が衛生的に行われる。
請求項6の発明は、殺菌されるとともに袋状をなす眼瞼圧センサ用カバーを要旨とするものである。請求項6の発明によれば、殺菌されるとともに袋状をなす眼瞼圧センサ用カバーを眼瞼圧センサに対して被せて使用することにより、衛生的であり、簡単な構成で、患者に負担をかけることなく容易に眼瞼圧を正確に測定できる眼瞼圧センサに使用できる。
【0019】
請求項7の発明は、請求項6において、長尺状に形成され、かつ可撓性を有するシートの先端に対して着脱自在に被せられ、殺菌されたシート付の眼瞼圧センサ用カバーを要旨とするものである。
【0020】
請求項7の発明によれば、眼瞼圧センサを使用して測定した後、新たな患者に対して眼瞼圧測定を行う場合には、カバーを交換する。この場合、シート先端をカバー内に挿入して、シートを眼瞼圧センサのフレキシブル基板に再び重ね合わせた状態にし、この状態でシートの先端以外の部位を操作して、カバーを被せる場合とは反対方向に移動すれば、シート先端にカバーを被せた状態でカバーをフレキシブル基板から取り外すことができる。なお、眼瞼圧センサの測定前後のように使用していない場合には、シートをフレキシブル基板と重なり合わさせておけば、圧力センサ部を備えるフレキシブル基板の自由端をシートによりカバーできる。このようにして、衛生的であり、簡単な構成で、患者に負担をかけることなく容易に眼瞼圧を正確に測定できる眼瞼圧センサに使用することができる。
【0021】
請求項8の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の眼瞼圧センサに接続され、前記眼瞼圧センサの検出に基づいて眼瞼圧を測定することを特徴とする眼瞼圧測定装置を要旨とするものである。
【0022】
請求項8の発明の眼瞼圧測定装置によれば、衛生的であり、簡単な構成で、患者に負担をかけることなく容易に眼瞼圧が正確に測定される。
【発明の効果】
【0023】
請求項1の発明によれば、衛生的であり、簡単な構成で患者に負担をかけることなく容易に眼瞼圧を正確に測定できる眼瞼圧センサを提供できる。
請求項2の発明によれば、感染防止膜が、殺菌された袋状のカバーであって、前記フレキシブル基板の自由端に被せられていることにより、眼瞼圧の測定を衛生的に行うことができる。
【0024】
請求項3の発明によれば、カバーが、フレキシブル基板の自由端に対して着脱自在に被せられていることにより、眼瞼圧の測定を終了した場合、使用された感染防止膜をフレキシブル基板の自由端から取り外し、新しいカバーを付け替えることにより、他の患者に対して新たに眼瞼圧の測定ができ、他の患者に対する感染を防止できる。
【0025】
請求項4の発明によれば、シートの先端以外の部位を操作して、カバーを被せる場合とは反対方向に移動すれば、シート先端にカバーを被せた状態でカバーをフレキシブル基板から取り外すことができる。又、シートがフレキシブル基板と重なり合わさっているため、圧力センサ部を備えるフレキシブル基板の自由端をシートによりカバーできる。
【0026】
請求項5の発明によれば、感染防止膜が、コーティング膜から形成され、殺菌されていることにより、眼瞼圧の測定を衛生的に行うことができる。
請求項6の発明によれば、衛生的であり、簡単な構成で、患者に負担をかけることなく容易に眼瞼圧を正確に測定できる眼瞼圧センサに使用できる。
【0027】
請求項7の発明によれば、衛生的であり、簡単な構成で、患者に負担をかけることなく容易に眼瞼圧を正確に測定できる眼瞼圧センサに使用される眼瞼圧センサ用カバーを提供できる。
【0028】
請求項8の発明によれば、衛生的であり、簡単な構成で、患者に負担をかけることなく容易に眼瞼圧を正確に測定できる眼瞼圧測定装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の眼瞼圧センサの一実施形態を図1〜図7を参照して説明する。図1は使用前の眼瞼圧センサの斜視図、図3は使用前の眼瞼圧センサの分解斜視図、図4は使用状態での眼瞼圧センサの斜視図である。
【0030】
図1、図3、図4に示すように、眼瞼圧センサ10は、回路基板12と回路基板12に一体に連結されたフレキシブル基板14とを備えている。回路基板12は、例えばガラスエポキシ樹脂板,BT樹脂,PPE(polyphenyl ether)樹脂、フェノール樹脂やポリオレフィン樹脂からなる。回路基板12の材質は限定されるものてはないが、フレキシブル基板14よりも硬質であることが望ましい。回路基板12には増幅回路を構成するIC16やコネクタ18が搭載されている。
【0031】
フレキシブル基板14は、絶縁層となる樹脂フィルムの内部又は外部に導体となる金属箔を配して可撓性を有するとともに、長尺状に形成されている。フレキシブル基板14は回路基板12に一体に連結されたアーム部14aと、アーム部14aよりも幅が広い略円板状に形成された自由端14b(すなわち、先端)からなる。なお、自由端14bの形状は、略円板状に限定されるものではなく、略四角形状等の他の形状であってもよい。
【0032】
本実施形態では、フレキシブル基板14は、図2に示すように下層に前記金属箔が設けられ、金属箔は回路基板12に設けられた回路(すなわち、低電位側の回路、例えばアース側の回路)に接続されている。又、フレキシブル基板14の樹脂フィルム上面には、金属メッシュからなる導体部材22が積層され、回路基板12に設けられた図示しない回路(高電位側の回路)に接続されている。
【0033】
前記自由端(すなわち、先端)には、静電容量型の圧力センサ部20が搭載されている。本実施形態では、圧力センサ部20は平面視した場合、円形平板の形状を有する。圧力センサ部20は静電容量(キャパシタンス)の電気特性を利用して圧力を測定するものである。静電容量は一対の電極(図示しない)間のギャップに比例し、加圧されて電極間のギャップが小さくなると、変化する。この結果、圧力センサ部20は、静電容量の変化に応じた信号を出力する。本実施形態では、圧力センサ部20はシングルポイントの圧力を検出するものであり、前記電極間に絶縁性及び弾性を有するゲル材(図示しない)、例えばシリコーン・ゲルが配置されている。この場合、圧力センサ部20から出力される値は、前記電極に印加された圧力の平均値として出力される。そして、前記一対の電極のうち、一方の電極は、導体部材22を介してIC16に接続され、他方の電極は金属箔(図示しない)を介してIC16に接続されている。
【0034】
眼瞼圧センサ10はコネクタ18を介して図6に示すようにコンピュータシステムからなる眼瞼圧測定装置100に接続可能である。眼瞼圧測定装置100には、図示はしないがディスプレイや、プリンタ等の出力手段が接続され、眼瞼圧センサ10にて出力された信号に基づき、眼瞼圧を測定し、その測定結果をディスプレイやプリンタ等の出力手段に出力可能である。
【0035】
図1〜図3に示すように、回路基板12及びフレキシブル基板14の下面には、眼瞼圧の測定前にはシート24が分離可能に重ね合わせられている。その先端には、フレキシブル基板14の自由端(すなわち、先端)をともに覆うように袋状のカバー26が被せられている。本実施形態では、袋状のカバー26は、その開口から最奥部までの深さdが、自由端14bの長さよりも十分に長くされており、自由端14bを越えてアーム部14aの一部まで覆うことが可能となっている。
【0036】
カバー26は、絶縁性の合成樹脂や、合成ゴムから形成されている。本実施形態では、カバー26は合成ゴムとしてウレタンゴムからなる。カバー26が合成ゴムから形成されている場合には、カバー26の弾力性は、極力弱いものが好ましい。この理由は、弾力性が大きいと、その弾力性により圧力を吸収するため、正確な検出が難しくなる。この観点から、JIS−K6301準拠による100%低伸張応力は0.4N以上で良好なものがよい。100%低伸張応力が1.0N以上となると正確な検出が困難になる。
【0037】
又、カバー26は眼瞼圧センサ10に装着時にしわの発生がしないように装着するのが好ましい。しわが発生すると、正確な圧力値の検出ができなくなる。又、カバー26は、扁平状の袋に形成されていると、扁平な自由端14bやシート24にフィットするため好ましい。さらに、測定の前後及び測定中において、自由端14bからずれないものがよい。この点から、カバー26はフレキシブル基板14の自由端14bに被せたときに、収縮性があると自由端14bにフィットして好ましい。又、カバー26は、予め殺菌処理されている。カバー26は感染防止膜に相当する。
【0038】
なお、カバー26の厚みが20μm以下では、製造上、ピンホールの発生が見られたり、操作性に難があり好ましくない。又、カバー26の厚みが60μm以上の場合、正確な圧力値の取得に悪影響が見られたり、操作性が悪化することにより好ましくない。従って、カバー26の厚みは、20〜60μmが好ましく、さらには、40±10μmが好ましい。
【0039】
シート24は、絶縁性の合成樹脂や、絶縁紙から長尺状に形成され、可撓性(すなわち、フレキシブル性)を有している。なお、シート24は可撓性を有することに限定されるものではなく、剛性を有していてもよい。
【0040】
シート24の幅Wsは、その全長に亘って、フレキシブル基板14の幅、すなわち、アーム部14aの幅Wa及び自由端14bの幅Wb(>Wa)よりも広くされている。なお、シート24の幅Wsは、少なくとも、圧力センサ部20を搭載した自由端14bの幅Wb以上であることが好ましい。自由端14bの幅Wb以上のシート24の幅Wsを有していると、カバー26の開口がシート24の幅Wsを持つことになるため、後述するカバー26の取付け、取り外しの際、支障なく容易に行うことが可能となる。
【0041】
(実施形態の作用)
さて、上記のように構成された眼瞼圧センサ10の作用を説明する。
図1に示すように眼瞼圧の測定前においては、眼瞼圧センサ10は、シート24がフレキシブル基板14に重ね合わされ、かつ、カバー26がフレキシブル基板14の自由端14b等及びシート24の先端をともに覆った状態にある。測定前(すなわち、使用前)において、シート24を取り去り、図4に示す状態とする。この場合、シート24を取り去ると、カバー26は、収縮性により縮みフレキシブル基板14の自由端を覆う。
【0042】
なお、以下の説明では予め図6に示すように眼瞼圧センサ10はコネクタ18に接続された信号線Lを介して眼瞼圧測定装置100に接続されているものとする。図7は、図1に示すようにカバー26が圧力センサ部20を含めて自由端14bを覆った状態で、患者の上眼瞼と眼球間に眼瞼圧センサ10のフレキシブル基板14の自由端14bを差し込みする。
【0043】
このようにして上眼瞼と眼球間に長尺状に形成されたフレキシブル基板14の自由端14bが挟み込みされると、すなわち、フレキシブル基板14の自由端14bが、眼球と眼瞼間で形成される空間域に入り込むと、自由端14bはフレキシブル性(すなわち、可撓性)を有するため、眼球の曲面形状に沿って配置される。又、眼球と眼瞼間で形成される空間域に入りこまなかったフレキシブル基板14の一部は、眼瞼の外部に露出された状態となる。
【0044】
この状態ではフレキシブル基板14の自由端14bは、眼球と眼瞼間に入り込み、眼球の曲面形状に沿って配置されるとともに眼瞼もその曲面形状に沿って配置されるため、圧力センサ部20は、眼瞼圧の測定を正確に行うことができる。この状態で、図6に示すように、圧力センサ部20で上眼瞼圧測定を行う。
【0045】
又、自由端14bを抜き出す場合も、眼球と眼瞼間で形成される空間域に入りこまなかったフレキシブル基板14の部分や回路基板12を操作すれば簡単に上眼瞼と眼球間から、眼瞼圧センサ10を取り出すことができる。このように眼瞼圧センサ10の操作を容易にでき、患者の負担が軽減される。
【0046】
又、下眼瞼圧測定を行う場合には、図7に示している下眼瞼と眼球間に眼瞼圧センサ10のフレキシブル基板14の自由端14bを差し込み、この状態で眼瞼圧測定装置100を使用して下眼瞼圧測定を行う。
【0047】
下眼瞼圧測定においても、自由端14bを差し込みする場合、及び抜き出す場合も上眼瞼圧測定と同様の効果が得られる。
又、上記のように一人の患者の眼瞼圧を測定した後、他の患者に対して眼瞼圧測定を行う場合には、まず使用した古いカバー26をシート24を利用して取り外す。このシート24を使用してカバー26を取り外す際は、測定時には外しておいたシート24を図1に示すように改めてフレキシブル基板14の自由端14bに対して重ねるようにして配置する。そして、シート24をオペレータが把持してその長手方向(なお、フレキシブル基板14及びシート24の長手方向は一致している)に沿って自由端14b側へ移動させることにより行われる。この結果、自由端14bに被せられていたカバー26はシート24の先端に被せられた状態で除去される。
【0048】
このとき、シート24の先端が、カバー26の開口をフレキシブル基板14の自由端14bの幅以上に拡げているため、カバー26はフレキシブル基板14から支障なく容易に取り外しされる。
【0049】
次に、新しいカバー26を取付けする。この場合、新しいカバー26は、シート24の先端を覆った状態で図5に示すように密封された収納袋体40内に収納されている。収納袋体40は例えば、アルミ箔や、或いは滅菌バッグで形成され、又、内部に収納されたカバー26、シート24が殺菌処理されている。収納袋体40内の封を破って、取り出されたカバー26とシート24のセットに対して図3に示すように眼瞼圧センサ10のフレキシブル基板14の自由端14bをシート24の上面に当接させた状態でカバー26の開口に向かって移動させる。このようにして眼瞼圧センサ10を自由端14bの長手方向とシート24の長手方向とを一致させた状態でスライドさせると、自由端14bがカバー26に対し開口を介して差し込まれ、図1の状態となる。すなわち、シート24と自由端14bとが長手方向に沿って重ね合わされて配置される。この差し込みのとき、シート24の先端がカバー26の開口をフレキシブル基板14の自由端14bの幅以上に拡げているため、カバー26はフレキシブル基板14に対して、支障なく容易に取り付けされる。
【0050】
上記のように新しいカバー26が交換された後、引き続き、新しい患者に対して眼瞼圧センサ10を使用して眼瞼圧の測定を続行することができる。
さて、上記のように構成された眼瞼圧センサ10の作用効果について説明する。
【0051】
(1) 本実施形態では、眼瞼圧センサ10は、長尺状に形成されたフレキシブル基板14を有し、その自由端14bに静電容量型の圧力センサ部20が配置され、フレキシブル基板14の自由端14bが圧力センサ部20とともにカバー26(感染防止膜)にて覆うようにされている。
【0052】
この結果、眼瞼圧測定を正確に行うことができるとともに眼瞼圧センサ10の操作を容易にでき、患者の負担を軽減できる。又、上眼瞼圧測定のみや、下眼瞼圧測定のみを行うこともできるため、片方のみの眼瞼圧測定しか必要でない場合、患者の負担を軽減できる効果もある。
【0053】
(2) 又、本実施形態の眼瞼圧センサ10は、フレキシブル基板14の自由端14bが圧力センサ部20とともにカバー26(感染防止膜)にて覆われているため、眼瞼圧の測定を衛生的に行うことができる。
【0054】
(3) 又、本実施形態では、カバー26が、フレキシブル基板14の自由端14bに対して着脱自在に被せられている。この結果、眼瞼圧の測定を終了した場合、使用されたカバー26をフレキシブル基板14の自由端14bから取り外し、新しいカバー26を付け替えることにより、他の患者に対して新たに眼瞼圧の測定ができ、他の患者に対する感染を防止できる。
【0055】
(4) 又、本実施形態では、先端がフレキシブル基板14の自由端14bの幅Wb以上の幅Wsを有し、かつ、全体が長尺状に形成された可撓性を有するシート24がフレキシブル基板14と分離可能に重ね合わせて長手方向に沿って配置されている。そして、カバー26が、シート24の先端とともにフレキシブル基板14の自由端14bに被せられている。
【0056】
この結果、シート24の先端以外の部位を操作して、カバーを被せる場合とは反対方向に移動すれば、シート24の先端にカバー26を被せた状態でカバー26をフレキシブル基板14から取り外すことができる。この場合、シート24の先端が、カバー26の開口をフレキシブル基板14の自由端14bの幅Wb以上に拡げているため、カバー26をフレキシブル基板14から取り外す際に、支障なく容易に取り外すことができる。
【0057】
又、新しいカバー26を、シート24の先端に被せた状態で、シート24の先端以外の部位を操作すると、フレキシブル基板14の自由端14bに被せることができる。この場合、シート24の先端が、カバー26の開口をフレキシブル基板14の自由端14bの幅以上に拡げているため、カバー26がフレキシブル基板14に対して、支障なく容易に取り付けできる。
【0058】
(5) 又、本実施形態では、長尺状に形成され、かつ可撓性を有するシートの先端に対して被せられ、殺菌されたシート付の眼瞼圧センサ用カバーが設けられている。この結果、衛生的であり、簡単な構成で、患者に負担をかけることなく容易に眼瞼圧を正確に測定できる眼瞼圧センサに使用することができる。
【0059】
(6) 又、本実施形態の眼瞼圧測定装置100は、上記眼瞼圧センサが使用されるため、衛生的であり、簡単な構成で、患者に負担をかけることなく容易に眼瞼圧を正確に測定できる。
【実施例】
【0060】
以下は、実施例1〜3について説明する。
実施例1の圧力センサ部20の仕様は、Φ12mm、厚み0.5mmである。又、カバー26は、ポリウレタンゴム製であり、厚みが30〜60μmのものを使用した。
【0061】
実施例1の測定方法は、カバー26を装着後、零点補正を行い測定を開始した。測定時間は、30秒/回〜1分/回で、サンプリング時間は0.03秒間隔である。瞬目(まばたき)はしないようにして上眼瞼圧測定と下眼瞼圧測定が行われたものである。
【0062】
図9(a)、図9(b)には、その上眼瞼圧測定と下眼瞼圧測定の結果をグラフ化したものを図示した。図9(a)、図9(b)において、横軸は、測定時刻、縦軸は眼瞼圧値(mmHg)を表わしている。図9(a)、図9(b)に示すように、眼瞼圧センサ10を眼球と眼瞼間に差し込みした測定開始時点Aと、眼球と眼瞼間から外した測定終了時点B間では、上眼瞼圧測定及び下眼瞼圧測定とも上昇していることが分かる。このようにして、上眼瞼圧測定と下眼瞼圧測定が可能であることが確認できた。 実施例2は、瞬目(まばたき)時を含めた眼瞼圧測定を、実施例1の圧力センサ部20の仕様と、ポリウレタンゴム製のカバー26で行ったものである。測定時間は、1〜3分/回で、サンプリング間隔は0.03秒毎である。実施例2の結果、瞬目毎に眼瞼圧測定値がピークとなることが分かった。
【0063】
実施例3は、実施例1と同様の圧力センサ部20の仕様及びカバー26を使用して、男性5名及び女性5名(10名の平均年齢は31.3歳)に対して眼瞼圧測定を行った。この測定は0.03秒毎のサンプリング間隔で、瞬目なしで30秒間行った。この結果、眼瞼圧の平均は、上眼瞼圧が18.15±7.9mmHg、下眼瞼圧が22.75±7.81mmHgであった。
【0064】
図9(c)は、瞬目時を含めた上眼瞼圧測定を行った結果をグラフ化したものである。同図において、横軸は、測定時刻、縦軸は眼瞼圧値(mmHg)を表わしている。同図に示すように、Cと、Dとで示す領域が瞬目(まばたき)時のものであり、瞬目時には、眼瞼圧が上昇したことが確認できた。
【0065】
なお、本発明の実施形態は、前記各実施形態に限定されるものではなく、下記のように構成を変更してもよい。
○ 前記実施形態では、圧力センサ部20は、シングルポイントの圧力を平均値として検出するものであったが、圧力センサ部20を、静電容量型の触覚アレイセンサで構成してもよい。
【0066】
静電容量型の触覚アレイセンサは、例えば、誘電体材料で分離された導電性ストリップの行列で構成され、平面視した場合、行に配置した複数の導電性ストリップと、列に配置した複数の導電性ストリップが交差するように、かつ、シリコーン・ゲルのように弾性を有する変形可能な物質で互いに離間して配置されたものである。このシリコーン・ゲルのように弾性を有する変形可能な物質は、圧力センサ部の表面に加えられた圧力に応答して変形する。すなわち、シリコーン・ゲルのように弾性を有する物質が変形すると、行又は列に配置された導電性ストリップが互いに接近、又は離間する。交差した部分における行及び列の導電性ストリップのギャップは、キャパシタの容量を決めるものである。各行及び各列の導電性ストリップは、回路基板12に設けられるIC等からなる増幅回路を介して眼瞼圧測定装置100に接続されることにより各交差部分のキャパシタに対応した信号に基づいて、圧力分布の検出が可能となる。従って、圧力センサ部20を触覚アレイセンサとした場合には眼瞼圧の圧力分布を得ることができる。
【0067】
○ 前記実施形態では、圧力センサ部20は平面視した場合、円形平板の形状を有するようにしたが、平面視した形状は限定されるものではない。たとえば、図8(a)に示すように圧力センサ部20を自由端14bに対して、先端側が凸となる半円弧形状にした場合には、上眼瞼圧測定に適した眼瞼圧センサ10とすることができる。
【0068】
又、図8(b)に示すように自由端14bに対して、圧力センサ部20を先端側が凹となる半円弧形状にした場合には、下眼瞼圧測定に適した眼瞼圧センサ10とすることができる。
【0069】
○ 圧力センサ部20は、前記実施形態では、円形平板状を前提としているが、立体的に、椀状にしてもよい。椀状、すなわち、圧力センサ部20をR付で立体的に形成し、自由端14bやシート24の先端の圧力センサ部20に相対する部位もそれに合わせて椀状すると、角膜上に好適にフィットする効果も得られる。このように椀状に形成されていると、角膜上の眼瞼圧が測定できるため、その測定結果をコンタクトレンズの処方に利用することもできる。
【0070】
もちろん、圧力センサ部20の椀状の形成は、平面視した状態で円形のものを椀状にすることに限定されるものではなく、平面視した状態で楕円形、四角形や多角形のものを椀状に、すなわち、R付で立体的に形成するようにしてもよい。
【0071】
○ 前記実施形態では、シート24が重ね合わせられた状態で、カバー26をフレキシブル基板14の自由端14bに着脱自在に設けたが、シート24を省略してもよい。この場合、カバー26を自由端14bに対して、着脱自在にしてもよく、或いは固着してもよい。
【0072】
カバー26を自由端14bに固着した場合には、測定した後、消毒液にて消毒して使用するものとする。この場合、カバー26により圧力センサ部20が覆われているため、消毒液の圧力センサ部20に対する浸入が防止できるため、圧力センサ部20の測定特性に悪影響を及ぼすことがない。
【0073】
○ 又、シート24は、前記実施形態では図1に示すように平板状にしたが、断面半円弧状にしたり、或いは、フレキシブル基板14の長さ分を有するようにして、筒状に形成して、フレキシブル基板14の全体に亘って覆うようにしてもよい。
【0074】
○ 前記実施形態では、カバー26を自由端14bだけではなくアーム部14aの一部を覆うようにしたが、自由端14bだけをカバー26で覆うようにしてもよい。又、アーム部14aの全体をカバー26で覆うようにしてもよい。
【0075】
○ 前記実施形態では、シート24の先端だけではなく、全長に亘ってシート24の幅Wsをフレキシブル基板14の自由端14bの幅Wb以上としたが、少なくとも先端において、カバー26の開口が位置する部位の幅が前記フレキシブル基板の自由端の幅以上を有することが好ましい。
【0076】
○ 前記実施形態では、シート24の幅Wsは、その全長に亘って、アーム部14aの幅Wa及び自由端14bの幅Wb(>Wa)よりも広くし、少なくとも、圧力センサ部20を搭載した自由端14bの幅Wb以上としたが、これに限定されるものではない。勿論、シート24の幅Wsを自由端14bの幅Wbと同じ、或いは、自由端14bの幅Wb未満でもよい。この場合においても、カバーを被せる場合とは反対方向に移動したとき、シート先端にカバーを被せた状態でカバーをフレキシブル基板から容易に取り外すことができる。
【0077】
○ 前記実施形態では、カバー26及びシート24を設けたが、感染防止膜として、自由端14bを含むフレキシブル基板14の一部、又はフレキシブル基板14全体、或いは、自由端14bのみをコーティング膜にて覆うようにし、コーティング膜でコートされた部位を、殺菌するようにしてもよい。なお、このコーティング膜は、膜圧が数μm〜数十μmであれば、圧力センサ部20の圧力が印加された場合に、例え、多少ギャップが変位しても測定前に零点補正を行い測定するので問題はない。このコーティング膜により、測定時に涙等の液の浸入が防止され、圧力センサ部20の測定に液の浸入による測定特性の悪影響を防止する。又、殺菌されていることにより、眼瞼圧の測定を衛生的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】使用前の眼瞼圧センサのカバーを取付けした状態の斜視図。
【図2】眼瞼圧センサの断面図。
【図3】使用前の眼瞼圧センサをシートと分離した状態の斜視図。
【図4】使用時の眼瞼圧センサの斜視図。
【図5】収納袋体の斜視図。
【図6】眼瞼圧測定装置の概略図。
【図7】眼瞼圧センサ10の上眼瞼圧測定時の状態を示す説明図。
【図8】(a)、(b)は他の実施形態の圧力センサ部の形状を表わす説明図。
【図9】(a)、(b)、(c)は、それぞれ上眼瞼圧測定、下眼瞼圧測定、上眼瞼の瞬目時における上眼瞼圧測定結果のグラフ。
【符号の説明】
【0079】
10…眼瞼圧センサ、12…回路基板、14…フレキシブル基板、
14a…アーム部、14b…自由端、24…シート、
26…カバー(感染防止膜)、100…、眼瞼圧測定装置、
Wb…自由端14bの幅、Ws…シート24の幅。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺状に形成されたフレキシブル基板を有し、前記フレキシブル基板の自由端に静電容量型の圧力センサ部が配置され、前記フレキシブル基板の少なくとも前記自由端が前記圧力センサ部とともに感染防止膜にて覆われていることを特徴とする眼瞼圧センサ。
【請求項2】
前記感染防止膜が、殺菌された袋状のカバーであって、前記フレキシブル基板の自由端に被せられていることを特徴とする請求項1に記載の眼瞼圧センサ。
【請求項3】
前記カバーが、前記フレキシブル基板の自由端に対して着脱自在に被せられていることを特徴とする請求項2に記載の眼瞼圧センサ。
【請求項4】
全体が長尺状に形成されたシートが前記フレキシブル基板と分離可能に重ね合わせて長手方向に沿って配置され、
前記カバーが、前記シートの先端も含めて前記フレキシブル基板の自由端に被せられていることを特徴とする請求項3に記載の眼瞼圧センサ。
【請求項5】
前記感染防止膜が、コーティング膜から形成され、殺菌されていることを特徴とする請求項1に記載の眼瞼圧センサ。
【請求項6】
殺菌されるとともに袋状をなす眼瞼圧センサ用カバー。
【請求項7】
請求項6において、長尺状に形成され、かつ可撓性を有するシートの先端に対して着脱自在に被せられ、殺菌されたシート付の眼瞼圧センサ用カバー。
【請求項8】
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の眼瞼圧センサに接続され、前記眼瞼圧センサの検出に基づいて眼瞼圧を測定することを特徴とする眼瞼圧測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−307275(P2008−307275A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−159014(P2007−159014)
【出願日】平成19年6月15日(2007.6.15)
【出願人】(000138082)株式会社メニコン (150)