説明

眼科機器用固視灯装置

【課題】眼科機器用の外部固視灯装置において、発光部(固視灯)を移動させることができる範囲を従来装置よりも大きくでき、所望の位置に該発光部を移動させることができる。
【解決手段】発光部2を支持する第1アームA1を、第1関節部C1を介して第2アームA2により支持するようにした固視灯装置1において、該第1関節部C1によって、前記第1アームA1を少なくとも2つの回転軸E1,E2の周りに回転できるようにした。そして、これらの回転軸E1,E2は同一線上に配置されないようにした。これにより、発光部2を移動させることができる範囲を従来装置よりも大きくでき、所望の位置に所望の方向で該発光部を移動させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、眼底撮影装置やスリットランプ等の眼科機器にて使用される眼科機器用固視灯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、眼底撮影装置やスリットランプ等の眼科機器では外部固視灯装置が使用されている(例えば、特許文献1及び2参照)。かかる外部固視灯装置は、
・ 撮影や測定のために被検眼に可視光を照射する場合
・ 眼科機器が被検眼用の固視灯装置(内部固視灯装置)をもともと装備していない場合
などの場合に他方の眼(つまり、撮影等が行われる被検眼ではない方の眼)で固視を行うために使用されるものである。
【0003】
図4(a) は、眼科機器用固視灯装置の従来構造の一例を示す側面図であり、符号100は固視灯装置を示し、符号101は基台を示し、符号102は、該基台101に回転自在に支持される中継アームを示し、符号103は、該中継アーム102に回転自在に支持される先端側アームを示し、符号104は、被検者に固視させるために該先端側アーム103に取付けられた発光部を示す。また、同図(b)
は、眼科機器用固視灯装置の従来構造の他の例を示す側面図であり、符号200は固視灯装置を示し、符号201は基柱を示し、符号202は、該基柱201に回転自在に支持される中継アームを示し、符号203は、該中継アーム202に回転自在に支持される先端側アームを示し、符号204は、被検者に固視させるために該先端側アーム203に取付けられた発光部を示し、符号205は眼科機器を示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第2670452号公報
【特許文献2】特開2004−33277号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来の固視灯装置の場合、各アームは1つの回転軸の周りだけを回転するように構成されていたので(図4(a) の矢印M1,M2参照)、発光部を移動させることができる範囲には限界があった。そのため、所望の位置に発光部を移動させようとしても、その位置に移動できないおそれがあった。例えば、図4(a)
に示すような装置の場合、紙面に垂直な方向に発光部104を少しだけ移動させようとしてもできない場合があった。
【0006】
また、発光部の移動を自由かつ円滑にするため、各アームの回転角度(1つの回転軸の周りに回転させる場合の各アームの回転角度)には制限が無く自由にアームを回転させることができるように構成する場合は、前記発光部に電気を供給するためにアームの内部にある電線が切れてしまう問題を発生させないよう、関節部すべてを複雑な電気接点を使用した関節部にしなければならなかった。
【0007】
本発明は、上述の問題を解消又は低減することができる眼科機器用固視灯装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、図1及び図3に例示するものであって、眼科機器(20)にて被検者に固視させるために使用される眼科機器用固視灯装置(1)において、
被検者に固視させるための発光部(2)と、
該発光部(2)を支持する第1アーム(A1)と、
第1関節部(C1)を介して前記第1アーム(A1)を揺動自在に支持する第2アーム(A2)と、
該第2アーム(A2)、前記第1関節部(C1)及び前記第1アーム(A1)を介して前記発光部(2)を支持する基台(B)と、
を備え、
前記第1関節部(C1)は、前記第2アーム(A2)に回転自在に支持されると共に前記第1アーム(A1)を回転自在に支持する第1中継部(D1)を有し、
該第1中継部(D1)に対して回転する前記第1アーム(A1)の回転軸(E1)と、前記第2アーム(A2)に対して回転する前記第1中継部(D1)の回転軸(E2)とが、同一線上に配置されないように設定されたことを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記第1中継部(D1)に対して回転する前記第1アーム(A1)の回転軸(E1)が前記発光部(2)を通らないように設定されたことを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明において、前記第1アーム(A1)が前記第1中継部(D1)に対して360度以上回転することを阻止するように該第1アーム(A1)と該第1中継部(D1)との間に介装された第1ストッパ部材(不図示)と、
前記第1中継部(D1)が前記第2アーム(A2)に対して360度以上回転することを阻止するように該第1中継部(D1)と該第2アーム(A2)との間に介装された第2ストッパ部材(図2(b) の符号K2参照)と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明において、前記第1関節部(C1)とは異なる第2関節部(C2)を前記第2アーム(A2)と前記基台(B)との間に配置し、
該第2関節部(C2)に、前記第2アーム(A2)を回転自在に支持する第2中継部(D2)を設け、
前記基台(B)は、所定の軸の周りに360度以上回転できるように前記第2関節部(C2)を支持することを特徴とする。
【0012】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発明において、前記第1関節部(C1)とは異なる第2関節部(C2)を介して前記第2アーム(A2)を揺動自在に支持する第3アーム(A3)、
を備え、
該第2関節部(C2)は、前記第3アーム(A3)に回転自在に支持されると共に前記第2アーム(A2)を回転自在に支持する第2中継部(D2)を有し、
該第2中継部(D2)に対して回転する前記第2アーム(A2)の回転軸(E3)と、前記第3アーム(A3)に対して回転する前記第2中継部(D2)の回転軸(E4)とが、同一線上に配置されないように設定されたことを特徴とする。
【0013】
請求項6に係る発明は、請求項5に係る発明において、前記第2アーム(A2)が前記第2中継部(D2)に対して360度以上回転することを阻止するように該第2アーム(A2)と該第2中継部(D2)との間に介装された第3ストッパ部材(不図示)と、
前記第2中継部(D2)が前記第3アーム(A3)に対して360度以上回転することを阻止するように該第2中継部(D2)と該第3アーム(A3)との間に介装された第4ストッパ部材(不図示)と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項7に係る発明は、請求項5又は6に記載の発明において、前記第3アーム(A3)と前記基台(B)との間に配置された第3関節部(C3)、を備え、
該第3関節部(C3)は、前記第3アーム(A3)を回転自在に支持する第3中継部(D3)を有し、
前記基台(B)は、所定の軸(E6)の周りに360度以上回転できるように前記第3関節部(C3)を支持することを特徴とする。
【0015】
請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の発明において、図2(a) に詳示するように、前記発光部(2)が、自身が発光する発光体(2A)と、該発光体(2A)を覆うように配置されて該発光体(2A)からの光を拡散させて透過する拡散カバー(2B)と、を有することを特徴とする。
【0016】
なお、括弧内の番号などは、図面における対応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
【発明の効果】
【0017】
請求項1,4及び8に係る発明によれば、前記第1アームは、少なくとも2つの回転軸を持つ第1関節部を介して揺動自在に支持されているので、前記発光部を移動させることができる範囲を従来装置よりも大きくでき、所望の位置に該発光部を移動させることができる。
【0018】
請求項2に係る発明によれば、前記第1アームを前記第1中継部に対して回転させることで前記発光部を移動させることができる。
【0019】
請求項3に係る発明によれば、前記発光部に電気を供給するために前記基台→前記第2アーム→前記第1アーム→前記発光部の経路で設けられた電線が切れてしまうことを回避できる。
【0020】
請求項5に係る発明によれば、前記発光部を移動させることができる範囲をさらに大きくできる。
【0021】
請求項6に係る発明によれば、前記電線が前記第2関節部において切れてしまうことを回避できる。
【0022】
請求項7に係る発明によれば、発光部の位置のみならずその方向をも、自由にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明に係る眼科機器用固視灯装置の構造の一例を示す断面図である。
【図2】図2(a) は、発光部の構造の一例を示す拡大断面図であり、同図(b) は、第1関節部の構造の一例を示す拡大断面図である。
【図3】図3は、本発明に係る眼科機器用固視灯装置の使用状態の一例を示す側面図である。
【図4】図4(a) は、眼科機器用固視灯装置の従来構造の一例を示す側面図であり、同図(b) は、眼科機器用固視灯装置の従来構造の他の例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図1乃至図3に沿って、本発明の実施の形態について説明する。
【0025】
本発明に係る眼科機器用固視灯装置は、図3に符号1で示すように、眼底撮影装置やスリットランプ等の眼科機器20に使用される装置であって、被検者に固視させるために使用される装置である。
【0026】
本発明に係る眼科機器用固視灯装置は、図1に符号1で例示するものであって、
・ 被検者に固視させるための発光部2と、
・ 該発光部2を支持する第1アームA1と、
・ 第1関節部C1を介して前記第1アームA1を揺動自在に支持する第2アームA2と、
・ 該第2アームA2、前記第1関節部C1及び前記第1アームA1を介して前記発光部2を支持する基台Bと、
を備えている。上述の発光部2は、さまざまな形状を採用することが出来るが、球状または正12面体など、なるべく各方向に対称である形状のものが好ましく、さらに、前記第1アームA1の先端から出っ張らせておいて該第1アームA1の回転位置にかかわらず視認できるようにしておくと良い。また、該発光部2としては、図2(a) に詳示するように、自身が発光する発光体2A(例えば、発光ダイオード(LED)や小型電球等)と、該発光体2Aを覆うように配置されて該発光体2Aからの光を拡散させて透過する拡散カバー2Bと、により構成したものを挙げることができる。さらに、第1アームA1や第2アームA2にパイプ部材を用いて軽量化すると良い。
【0027】
また、前記第1関節部C1は、前記第2アームA2に回転自在に支持されると共に前記第1アームA1を回転自在に支持する第1中継部D1を有するようにすると良い。つまり、この第1中継部D1は、前記第1アームA1及び前記第2アームA2の両方にそれぞれ回転自在に接続されている。図示の第1中継部D1は、図2(b) に詳示するように、略円筒状の部分(以下、“キャップ部“とする)D10を有していて、該キャップ部D10が前記第2アームA2の先端部A20に回転自在な状態で嵌め込まれている。また、該第1中継部D1は椀状の部分D11を有していて、同じく椀状の形状をした部分F1がリング部材(詳しくは、リング状をした樹脂製の部材)G1を介して回転自在に接続されている。該部分F1には前記第1アームA1が取付けられているので、該第1アームA1が前記第1中継部D1により回転自在に支持されることとなる。なお、符号H1で示す部材は、椀状の部分F11の抜け止めのためのものである。
【0028】
つまり、本発明における前記第1アームA1は回転軸E1の周りに回転できるように構成されると共に、他の回転軸E2の周りにも回転できるように構成されている。なお、該第1アームA1が3本以上の回転軸の周りに回転できるようにしても良い。
【0029】
ところで、上述のように第1アームA1や第1中継部D1は回転自在に支持されているが、
・ 所定以上の外力を加えた場合にだけ回転し、外力が所定以下の場合には静止するように構成しても、或いは、
・ 外力を加えなくても該第1アームA1や第1中継部D1の自重だけで回転するように構成すると共に、該回転を阻止する機構を別途設けるようにしても、
どちらでも良い。
【0030】
さらに、本発明に係る装置1においては、該第1中継部D1に対して回転する前記第1アームA1の回転軸E1と、前記第2アームA2に対して回転する前記第1中継部D1の回転軸E2とが、同一線上に配置されないように設定されている。例えば、これらの回転軸E1と回転軸E2とは図示のように直交するように設定すると良い。
【0031】
本発明によれば、前記第1アームA1は、少なくとも2つの回転軸E1,E2を持つ第1関節部C1を介して揺動自在に支持されているので、前記発光部2を移動させることができる範囲を従来装置よりも大きくでき、所望の位置に該発光部2を移動させることができる。
【0032】
この場合、該第1中継部D1に対して回転する前記第1アームA1の回転軸E1が前記発光部2を通らないように設定しておくと良い。そのように設定することにより、前記第1アームA1を前記第1中継部D1に対して回転させることで前記発光部2を移動させることができる。
【0033】
一方、
・ 前記第1アームA1が前記第1中継部D1に対して360度以上回転することを阻止するように該第1アームA1と該第1中継部D1との間に介装された第1ストッパ部材(不図示)と、
・ 前記第1中継部D1が前記第2アームA2に対して360度以上回転することを阻止するように該第1中継部D1と該第2アームA2との間に介装された第2ストッパ部材K2と、
を設けておくと良い。このようなストッパ部材により前記第1アームA1が360度以上回転することを阻止できるので電線(前記発光部2に電気を供給するために前記基台B→前記第2アームA2→前記第1アームA1→前記発光部2の経路で設けられた電線)が切れてしまうことを回避できる。なお、図2(b) に詳示するように、パイプ部材にて形成された前記第2アームA2の先端部A20に切り欠きA21が形成されており、ピン状の第2ストッパ部材K2が前記キャップ部D10(つまり、前記第1中継部D1)に固定された状態で該切り欠き部A21に挿通されている。したがって、前記キャップ部D10を前記第1アームA1等と共に回転軸E2の周りに回転させると、切り欠きA21に挿通された状態の前記第2ストッパ部材K2も一体的に回転するが、該第1アームA1等の回転範囲(回転角)は切り欠きA21が形成されている部分に限られることとなる。前記第1中継部D1の回転を阻止する機構としては様々なものが考えられるが、上述のような構成にすることで、装置をコンパクトかつ安価にすることができる。
【0034】
ところで、前記第1ストッパ部材は、前記第1アームA1の360度以上の回転を阻止し、前記第2ストッパ部材K2は、前記第1中継部D1の180度以上の回転を阻止するようにしても良い。
【0035】
一方、上述の第2アームA2を該基台Bに直接接続するのではなく、前記第1関節部(C1)とは異なる第2関節部(C2)を前記第2アーム(A2)と前記基台(B)との間に配置し、該第2関節部(C2)に、前記第2アーム(A2)を回転自在に支持する第2中継部(D2)を設けるようにし、さらに、前記基台(B)は、所定の軸の周りに360度以上回転できるように前記第2関節部(C2)を支持するようにすると良い。
【0036】
また一方、上述の第2アームA2を該基台Bに直接接続するのではなく、図1に示すように第3アームA3を介して前記基台Bに接続するようにすると良い。その場合、該第3アームA3は、第2関節部C2(つまり、前記第1関節部C1とは異なる第2関節部)を介して前記第2アームA2を揺動自在に支持するようにすると良い。そして、この第2関節部C2は上述した第1関節部C1と同様の構造にすると良い。すなわち、前記第2関節部C2には、前記第3アームA3に回転自在に支持されると共に前記第2アームA2を回転自在に支持する第2中継部D2を設けておくと良い。また、該第2関節部C2には、
・ 前記キャップ部D10と同様の形状の部材
・ 前記椀状の部分D11と同様の形状の部材
・ 前記椀状の部分F1と同様の形状の部材
・ 前記リング状部材G1と同様の形状及び材質の部材
・ 前記部材H1と同様の形状の部材
等を設けておくと良い。さらに、前記第2中継部D2に対して回転する前記第2アームA2の回転軸E3と、前記第3アームA3に対して回転する前記第2中継部D2の回転軸E4とが、同一線上に配置されないように設定しておくと良い。そのようにした場合には、前記発光部2を移動させることができる範囲をさらに大きくできる。
【0037】
またさらに、
・ 前記第2アームA2が前記第2中継部D2に対して360度以上回転することを阻止するように該第2アームA2と該第2中継部D2との間に介装された第3ストッパ部材(不図示)と、
・ 前記第2中継部D2が前記第3アームA3に対して360度以上回転することを阻止するように該第2中継部D2と該第3アームA3との間に介装された第4ストッパ部材と、
を設けておくと良い。そのようにした場合には、前記第2関節部C2において電線(前記発光部2に電気を供給するために前記基台B→前記第2アームA2→前記第1アームA1→前記発光部2の経路で設けられた電線)が切れてしまうことを回避できる。
【0038】
また、第3関節部C3を前記第3アームA3と前記基台Bとの間に介装し、該第3関節部C3には、前記第3アームA3を回転自在に支持する第3中継部D3を設けるようにしても良い。その場合、該第3関節部C3の回転軸は略水平方向の軸E5だけにしておいても良く、略鉛直方向の回転軸E6周りの回転は基台B自体で行うようにしても良い。その場合、該基台B内には上述のようなストッパ部材を設けず、回転形の電気接点を設けておいて、回転軸E6周りの360度以上の回転(前記第3関節部C3の回転)を許容するようにしても良い。このような構成により、発光部2の位置はもとよりその方向も、自由に移動、配置させることができるので、固視灯装置の操作性がさらに向上する。
【0039】
なお、眼科機器20にて被検者に固視させるために使用される眼科機器用固視灯装置において、
・ 被検者に固視させるための発光部2と、
・ 該発光部2を支持する第1アームA1と、
・ 第1関節部C1を介して前記第1アームA1を揺動自在に支持する第2アームA2と、
・ 該第2アームA2、前記第1関節部C1及び前記第1アームA1を介して前記発光部2を支持する基台Bと、
を備え、前記発光部2は、自身が発光する発光体2Aと、該発光体2Aを覆うように配置されて該発光体2Aからの光を拡散させて透過する拡散カバー2Bと、を有するようにしても良い。上述の発光部2は、さまざまな形状を採用することが出来るが、球状または正12面体など、なるべく各方向に対称である形状のものが好ましく、さらに、前記第1アームA1の先端から出っ張らせておいて該第1アームA1の回転位置にかかわらず視認できるようにしておくと良い。
【符号の説明】
【0040】
1 眼科機器用固視灯装置
2 発光部
20 眼科機器
A1 第1アーム
A2 第2アーム
A3 第3アーム
B 基台
C1 第1関節部
C2 第2関節部
C3 第3関節部
D1 第1中継部
D2 第2中継部
D3 第3中継部
E1,E2,E3,E4 回転軸
K2 第2ストッパ部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼科機器にて被検者に固視させるために使用される眼科機器用固視灯装置において、
被検者に固視させるための発光部と、
該発光部を支持する第1アームと、
第1関節部を介して前記第1アームを揺動自在に支持する第2アームと、
該第2アーム、前記第1関節部及び前記第1アームを介して前記発光部を支持する基台と、
を備え、
前記第1関節部は、前記第2アームに回転自在に支持されると共に前記第1アームを回転自在に支持する第1中継部を有し、
該第1中継部に対して回転する前記第1アームの回転軸と、前記第2アームに対して回転する前記第1中継部の回転軸とが、同一線上に配置されないように設定された、
ことを特徴とする眼科機器用固視灯装置。
【請求項2】
前記第1中継部に対して回転する前記第1アームの回転軸が前記発光部を通らないように設定された、
ことを特徴とする請求項1に記載の眼科機器用固視灯装置。
【請求項3】
前記第1アームが前記第1中継部に対して360度以上回転することを阻止するように該第1アームと該第1中継部との間に介装された第1ストッパ部材と、
前記第1中継部が前記第2アームに対して360度以上回転することを阻止するように該第1中継部と該第2アームとの間に介装された第2ストッパ部材と、
を備えた請求項1又は2に記載の眼科機器用固視灯装置。
【請求項4】
前記第1関節部とは異なる第2関節部を前記第2アームと前記基台との間に配置し、
該第2関節部に、前記第2アームを回転自在に支持する第2中継部を設け、
前記基台は、所定の軸の周りに360度以上回転できるように前記第2関節部を支持する、
ことを特徴とする請求項3に記載の眼科機器用固視灯装置。
【請求項5】
前記第1関節部とは異なる第2関節部を介して前記第2アームを揺動自在に支持する第3アーム、
を備え、
該第2関節部は、前記第3アームに回転自在に支持されると共に前記第2アームを回転自在に支持する第2中継部を有し、
該第2中継部に対して回転する前記第2アームの回転軸と、前記第3アームに対して回転する前記第2中継部の回転軸とが、同一線上に配置されないように設定された、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の眼科機器用固視灯装置。
【請求項6】
前記第2アームが前記第2中継部に対して360度以上回転することを阻止するように該第2アームと該第2中継部との間に介装された第3ストッパ部材と、
前記第2中継部が前記第3アームに対して360度以上回転することを阻止するように該第2中継部と該第3アームとの間に介装された第4ストッパ部材と、
を備えた請求項5に記載の眼科機器用固視灯装置。
【請求項7】
前記第3アームと前記基台との間に配置された第3関節部、を備え、
該第3関節部は、前記第3アームを回転自在に支持する第3中継部を有し、
前記基台は、所定の軸の周りに360度以上回転できるように前記第3関節部を支持する、
ことを特徴とする請求項5又は6に記載の眼科機器用固視灯装置。
【請求項8】
前記発光部は、自身が発光する発光体と、該発光体を覆うように配置されて該発光体からの光を拡散させて透過する拡散カバーと、を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の眼科機器用固視灯装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−50722(P2012−50722A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−196421(P2010−196421)
【出願日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(000163006)興和株式会社 (618)