説明

着脱式ワイヤーロープ用張力検出装置

【課題】吊点の張力検出用の荷重計を簡単に、かつ短時間でワイヤーロープに装着することができる着脱式ワイヤーロープ用張力検出装置を提供する。
【解決手段】荷重計10は、ヒンジ13により開閉可能でワイヤーロープ3の表面にボルト15によって着脱自在なリング形状の一対のクランプ部材12A、12Bと、一対のクランプ部材12A、12Bに取り付けられるとともにワイヤーロープ3の伸びを計測する検出器32、32と、検出器32、32によって計測されたワイヤーロープ3の伸びに基づいてワイヤーロープ3の張力に換算する張力換算部と、から構成される。この荷重計10によれば、ワイヤーロープ3の表面に一対のクランプ部材12A、12Bを固定し、検出器32、32によってワイヤーロープ3の伸びを計測し、この検出器32、32によって計測されたワイヤーロープ3の伸びに基づいて張力換算部がワイヤーロープ3の張力に換算する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は着脱式ワイヤーロープ用張力検出装置に係り、特に火力・原子力発電所建設における大型モジュール構造物等の大型機器(吊荷)を安全に、かつ機器の健全性を確保して搬入する目的で、吊点の張力検出用の荷重計を簡単に、かつ短時間でワイヤーロープに装着することが可能な着脱式ワイヤーロープ用張力検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、発電所等の建設工事及び定期点検工事では、工場で製作された熱交換器や復水器等の大型機器を、製作工場からの出荷時や現場内の所定の位置にクレーンによって吊り下げて移動させるため、専用の天秤に取り付けた複数のチェーンブロックを用いてバランス調整を行っていた。
【0003】
このとき、各吊点に発生する荷重は、天秤に取り付けられたチェーンブロックやワイヤーロープの真下にシャックルと呼ばれる連結具を用いて取り付けられた、専用の孔加工された荷重計を用いて測定していた(特許文献1)。そのため荷重を計測する際には、大きいものでは数十キロの専用のシャックルが多数必要になり、作業性の面から問題があった。
【0004】
なお、特許文献1には、チェーンブロックの荷重計測を行う無線式の伝送式ロードセル(荷重計)が開示されている。
【特許文献1】特開2004−123248号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されたチェーンブロックの荷重計測を行う装置には、次のような問題点があった。すなわち、特許文献1の装置では、重量計は必ずその上下1組毎にシャックルを用いて設定しなくてはならない。このため、クレーン吊上げ時の衝撃等の何らかの外乱によって、荷重計とシャックルとの設置箇所が片当たりを生じた場合、正確な荷重計測ができなくなるという問題があった。また、シャックルの荷重も大きいものでは数十キロとなり、例えば20点の吊点にもおよぶ多点吊り下げ作業では、その全ての荷重を計測するとなれば従来の荷重計には、各々2台のシャックルが必要となり、合計40台のシャックルが必要であった。すなわち、シャックルを用いて荷重を計測する装置では、荷重計を簡単に短時間で装着することができないという欠点があった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、吊点の張力検出用の荷重計を簡単に、かつ短時間でワイヤーロープに装着することができる着脱式ワイヤーロープ用張力検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、前記目的を達成するために、クレーンに吊り下げられた多点吊用のワイヤーロープの各吊点におけるワイヤーロープの張力を検出する荷重計を備えた着脱式ワイヤーロープ用張力検出装置において、前記荷重計は、ワイヤーロープの表面に着脱自在な荷重計本体と、該荷重計本体に取り付けられるとともにワイヤーロープの伸び又はワイヤーロープの径を計測する計測部と、計測部によって計測された前記ワイヤーロープの伸び又はワイヤーロープの径に基づいてワイヤーロープの張力に換算する張力換算手段と、を有することを特徴としている。
【0008】
請求項1に記載の発明は、ワイヤーロープの表面に荷重計本体を取り付け、この荷重計本体に取り付けられた計測部によってワイヤーロープの伸び又はワイヤーロープの径を計測し、この計測部によって計測されたワイヤーロープの伸び又はワイヤーロープの径に基づいて張力換算手段がワイヤーロープの張力に換算する。例えば、吊荷をクレーンによって吊り込むための玉掛作業完了後、シャックル等の連結具を用いることなくワイヤーロープの表面に荷重計を装着して、その張力を検出する。すなわち、荷重計をワイヤーロープの表面に装着した後、クレーンによって吊荷を地切りするまでの吊上げ動作を段階的に、例えば吊荷の重量に対して10%の割合でワイヤーロープの巻き上げを停止させたときに、荷重計によって検出されている各ワイヤーロープの張力を各荷重計によって確認し、各荷重計によって検出されるワイヤーロープの張力が略一定となるようにチェーンブロックを操作する。これにより、吊荷を安定して吊り上げることができる。
【0009】
従来、ワイヤーロープの張力を検出する荷重計は、荷重計本体にワイヤーロープと接続するための孔加工がなされており、それらの孔を利用してシャックル等の連結具を介してワイヤーロープと荷重計本体とを連結し、ワイヤーロープにかかる張力を荷重計によって検出していた。
【0010】
これに対して、請求項1に記載の発明は、ワイヤーロープの張力を検出するために、荷重計専用のシャックル等の連結具を使用するのではなく、クレーンの吊搬対象物である吊荷にワイヤーロープを玉掛した後、張力検出用の荷重計を段取り替えすることなくワイヤーロープの表面に直接装着する。よって、シャックル等の連結具は不要になる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記荷重計本体は、ワイヤーロープに対して所定の間隔をもって着脱自在に固定される一対のクランプ部材を有し、前記計測部は、前記一対のクランプ部材のうち一方のクランプ部材に固定されるとともに、その測定子が他方のクランプ部材に接触されて一方のクランプ部材と他方のクランプ部材との間隔の変位を計測することによりワイヤーロープの伸びを検出する検出器を有し、前記張力換算部は、前記検出器によって計測されたワイヤーロープの伸びに基づいてワイヤーロープの張力に換算することを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、吊荷の吊り上げ動作を開始し、ワイヤーロープが吊荷の重さによって伸びると、一対のクランプ部材の間隔が変位し、その変位量に基づきワイヤーロープの伸びが検出器によって検出される。そして、張力換算部は、前記検出器によって計測された前記伸びに基づいてワイヤーロープの張力に換算する。よって、ワイヤーロープの張力を容易に検出することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1において、前記荷重計本体は、ワイヤーロープに着脱自在に固定されるクランプ部材を有し、前記計測部は、前記クランプ部材に固定されるとともに、その測定子がワイヤーロープに該ワイヤーロープの径方向に接触されてワイヤーロープの径を検出する検出器を有し、前記張力換算部は、前記検出器によって計測されたワイヤーロープの径に基づいてワイヤーロープの張力に換算することを特徴としている。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、吊荷の吊り上げ動作を開始し、ワイヤーロープが吊荷の重さによって伸びると、ワイヤーロープの径が縮径し、その径が検出器によって検出される。そして、張力換算部は、前記検出器によって計測された前記径に基づいてワイヤーロープの張力に換算する。よって、ワイヤーロープの張力を容易に検出することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る着脱式ワイヤーロープ用張力検出装置によれば、ワイヤーロープの表面に荷重計本体を取り付け、この荷重計本体に取り付けられた計測部によってワイヤーロープの伸び又はワイヤーロープの径を計測し、この計測部によって計測されたワイヤーロープの伸び又はワイヤーロープの径に基づいて張力換算手段が張力に換算するので、吊点の張力検出用の荷重計を簡単に、かつ短時間でワイヤーロープに装着することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下添付図面に従って、本発明に係る着脱式ワイヤーロープ用張力検出装置の好ましい実施の形態について詳説する。
【0017】
図1は、実施の形態の着脱式ワイヤーロープ用張力検出装置が適用されるクレーン1の要部斜視図が示され、吊荷である発電所設備のタービン2が、クレーン1の多数本のワイヤーロープ3、3…に手動式チェーンブロック(不図示)を介して吊り上げられた状態が示されている。
【0018】
図2は、本発明に係る着脱式ワイヤーロープ用張力検出装置の、第1の実施の形態の荷重計10を示した斜視図である。荷重計10の主要部である一対のクランプ部材12A、12Bからなる荷重計本体12には、後述する検出器が取り付けられるクランプ部材12Aに電源部としてバッテリーが取り付けられている。また、クランプ部材12Aには、図3の如く、検出されたワイヤーロープ3の張力の信号を増幅するためのアンプ14と、このアンプ14から出力された信号を遠隔地に置かれた集中管理部16に送信するアンテナ18を有する無線機20と、図示しないリモートコントローラにより前記電源部を操作できる電源操作部22とがユニット24で一体化されて取り付けられている。よって、各々のワイヤーロープ3、3…の張力が集中管理部16で確認されるようになっている。また、ユニット24には、検出された張力値を表示する表示器26が設けられている。更に、ユニット24には前記電源部の起動状況を確認できる発光素子28と、前記リモートコントローラからの信号である赤外線を受光する受光部30とが取り付けられている。
【0019】
荷重計10は、ヒンジ13により開閉可能でワイヤーロープ3の表面にボルト15によって着脱自在なリング形状の一対のクランプ部材12A、12Bと、一対のクランプ部材12A、12Bに取り付けられるとともにワイヤーロープ3の伸びを計測する計測部である変位測定器等の一対の検出器32、32と、検出器32、32によって計測されたワイヤーロープ3の伸びに基づいてワイヤーロープ3の張力に換算する張力換算部(張力換算手段)34(図4参照)と、から構成されている。
【0020】
この荷重計10によれば、ワイヤーロープ3の表面に一対のクランプ部材12A、12Bを所定の間隔をもって固定し、この一対のクランプ部材12A、12Bに取り付けられた検出器32、32によってワイヤーロープ3の伸びを計測し、この検出器32、32によって計測されたワイヤーロープ3の伸びに基づいて張力換算部34がワイヤーロープ3の張力に換算する。
【0021】
例えば、タービン2をクレーン1によって吊り込むための玉掛作業完了後、シャックル等の連結具を用いることなくワイヤーロープ3の表面に荷重計10を装着して、その張力を検出する。すなわち、荷重計10をワイヤーロープ3の表面に装着した後、クレーン1によって吊荷を地切りするまでの吊上げ動作を段階的に、例えば吊荷の重量に対して10%の割合でワイヤーロープ3の巻き上げを停止させたときに、荷重計10によって検出されている各ワイヤーロープ3、3…の張力を各荷重計10、10…によって確認し、各荷重計10、10…によって検出されるワイヤーロープ3の張力が略一定となるように前記手動式チェーンブロックを操作する。これにより、吊荷を安定して吊り上げることができる。
【0022】
図5の如く、従来、ワイヤーロープ3の張力を検出する荷重計100は、荷重計本体102にワイヤーロープ3と接続するための孔加工がなされた連結部104、104を有しており、それらの孔を利用してシャックル等の連結具106、106を介してワイヤーロープ3と荷重計本体102とを連結し、ワイヤーロープ3にかかる張力を荷重計100によって検出していた。
【0023】
これに対して、図2の荷重計10は、ワイヤーロープ3の張力を検出するために、荷重計専用のシャックル等の連結具を使用するのではなく、クレーン1の吊搬対象物であるタービン2にワイヤーロープ3を玉掛した後、荷重計10を段取り替えすることなくワイヤーロープ3の表面に直接装着する。よって、シャックル等の連結具は不要になる。
【0024】
検出器32としては、変換部32Aとロッド32Bから構成された変位変換器(株式会社共和電業製)を例示できる。この変位変換器は、変換部32Aに歪みゲージが内蔵されており、この歪みゲージによってロッド32Bのスライド動作を電気信号に変換し、ロッド32Bの変位を計測するものである。変換部32Aはクランプ部材12Aに固定され、ロッド32Bの測定子32Cがクランプ部材12Bに当接されている。
【0025】
張力換算部34は、検出器32によって計測されたロッド32Bの変位、すなわち、ワイヤーロープ3の伸びに基づいてワイヤーロープ3の張力に換算する。
【0026】
図6は、ワイヤーロープ3の軸方向の張力Tとワイヤーロープの伸び量との関係を示したグラフである。同図に示すように、ワイヤーロープ3の軸方向の張力とワイヤーロープ3の伸びとには比例関係が成り立ち、張力換算部34は、図6に示した比例関係式に基づいてワイヤーロープ3の張力を換算する。
【0027】
このように構成された荷重計10によれば、タービン2の吊り上げ動作を開始し、ワイヤーロープ3がタービン2の重さによって伸びると、一対のクランプ部材12A、12Bの間隔が変位し、その変位量に基づきワイヤーロープ3の伸びが検出器32によって検出される。そして、張力換算部34は、検出器32によって計測されたワイヤーロープ3の伸びに基づいてワイヤーロープ3の張力に換算する。よって、ワイヤーロープ3の張力を容易に検出することができる。なお、検出器32、32から出力される電気信号を平均化して張力に換算してもよく、検出器32を1台のみとして、その1台の検出器32から出力される電気信号に基づいて張力に換算するようにしてもよい。
【0028】
図7は、第2の実施の形態の荷重計50を示す斜視図であり、図1〜図5に示した荷重計10と同一又は類似の部材については同一の符号を付して説明する。
【0029】
荷重計50の荷重計本体52は、ワイヤーロープ3に着脱自在に固定されるクランプ部材52Aから構成され、このクランプ部材52Aは、ヒンジ53により開閉可能なリング形状に構成されるとともにボルト55によってワイヤーロープ3に固定される。
【0030】
計測部である検出器32は、変換部32Aがクランプ部材52Aに固定されるとともに、ロッド32Bの測定子32Cがワイヤーロープ3に、ワイヤーロープ3の径方向にスプリング32Dの付勢力により接触されてワイヤーロープ3の径を検出する。張力換算部34(図4参照)は、検出器32によって計測されたワイヤーロープ3の径に基づいてワイヤーロープ3の張力に換算する。なお、検出器32は、ワイヤーロープ3を径方向に挟むように一対設けられており、2台の検出器32、32から出力される変位量がワイヤーロープ3の径の変化量として認識される。
【0031】
図8は、ワイヤーロープ3の軸方向の張力Tとワイヤーロープ3の径の変化量(径が小さくなる変化量)との関係を示したグラフである。同図に示すように、ワイヤーロープ3の軸方向の張力とワイヤーロープ3の径の変化量とには比例関係が成り立ち、張力換算部34は、図8に示した比例関係式に基づいてワイヤーロープ3の張力を換算する。
【0032】
このように構成された荷重計50によれば、タービン2の吊り上げ動作を開始し、ワイヤーロープ3がタービン2の重さによって伸びると、すなわち、ワイヤーロープ3の径が小さくなると、その径が検出器32、32によって検出される。そして、張力換算部34は、検出器32、32によって計測された前記径に基づいてワイヤーロープ3の張力に換算する。よって、ワイヤーロープ3の張力を容易に検出することができる。
【0033】
図9には、第3の実施の形態の荷重計60を示す斜視図であり、図1〜図7に示した荷重計10、50と同一又は類似の部材については同一の符号を付して説明する。
【0034】
荷重計60は、ヒンジ63により開閉可能でワイヤーロープ3の表面にボルト65により着脱自在なリング形状の一対のクランプ部材12A、12Bと、一対のクランプ部材12A、12Bに掛け渡された板ばね部材64、64と、板ばね部材64、64の円弧部に取り付けられた歪みゲージ66、66と、歪みゲージ66、66から出力される電気信号に基づいてワイヤーロープ3の伸び量を算出するとともに、ワイヤーロープ3の張力に換算する張力換算部34(図4参照)と、から構成されている。
【0035】
この荷重計60によれば、ワイヤーロープ3の表面に一対のクランプ部材12A、12Bを固定し、この一対のクランプ部材12A、12Bに掛け渡された板ばね部材64の歪みゲージ66から出力される電気信号に基づいて張力換算部34がワイヤーロープ3の伸びを算出するとともに、この伸びに基づいてワイヤーロープ3の張力に換算する。
【0036】
ここで、ワイヤーロープ3の軸方向の張力と歪みゲージ66から出力される電気信号(電圧)とには比例関係が成り立っているため、張力換算部34は、その比例関係式に基づいてワイヤーロープ3の張力を換算する。
【0037】
このように構成された荷重計60によれば、タービン2の吊り上げ動作を開始し、ワイヤーロープ3がタービン2の重さによって伸びると、一対のクランプ部材12A、12Bの間隔が変位し、その変位量に基づき板ばね部材64が歪み、その歪みが歪みゲージ66によって検出される。そして、張力換算部34は、歪みゲージ66から出力される電気信号に基づいてワイヤーロープ3の張力に換算する。よって、ワイヤーロープ3の張力を容易に検出することができる。なお、歪みゲージ66、66(1台は不図示)から出力される電気信号を平均化して張力に換算してもよく、歪みゲージ66を一方の板ばね部材64のみに取り付けて、その1台の歪みゲージ66から出力される電気信号に基づいて張力に換算するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】実施の形態の着脱式ワイヤーロープ用張力検出装置が適用されるクレーンの要部斜視図
【図2】第1の実施の形態の荷重計を示した斜視図
【図3】図1に示した荷重計の構成を示したブロック図
【図4】図1に示した荷重計の構成を示したブロック図
【図5】従来の荷重計の取付構成を示した説明図
【図6】ワイヤーロープの軸方向の張力とワイヤーロープの伸び量との関係を示したグラフ
【図7】第2の実施の形態の荷重計を示す斜視図
【図8】ワイヤーロープの軸方向の張力とワイヤーロープの径の変化量との関係を示したグラフ
【図9】第3の形態の荷重計を示す斜視図
【符号の説明】
【0039】
1…クレーン、2…タービン、3…ワイヤーロープ3、10、50、60…荷重計、12…荷重計本体、12A、12B…クランプ部材、14…アンプ、16…集中管理部、18…アンテナ、20…無線機、22…電源操作部、24…ユニット、26…表示器、28…発光素子、30…受光部、32…検出器、34…張力換算部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレーンに吊り下げられた多点吊用のワイヤーロープの各吊点におけるワイヤーロープの張力を検出する荷重計を備えた着脱式ワイヤーロープ用張力検出装置において、
前記荷重計は、ワイヤーロープの表面に着脱自在な荷重計本体と、該荷重計本体に取り付けられるとともにワイヤーロープの伸び又はワイヤーロープの径を計測する計測部と、計測部によって計測された前記ワイヤーロープの伸び又はワイヤーロープの径に基づいてワイヤーロープの張力に換算する張力換算手段と、を有することを特徴とする着脱式ワイヤーロープ用張力検出装置。
【請求項2】
前記荷重計本体は、ワイヤーロープに対して所定の間隔をもって着脱自在に固定される一対のクランプ部材を有し、
前記計測部は、前記一対のクランプ部材のうち一方のクランプ部材に固定されるとともに、その測定子が他方のクランプ部材に接触されて一方のクランプ部材と他方のクランプ部材との間隔の変位を計測することによりワイヤーロープの伸びを検出する検出器を有し、
前記張力換算部は、前記検出器によって計測されたワイヤーロープの伸びに基づいてワイヤーロープの張力に換算することを特徴とする請求項1に記載の着脱式ワイヤーロープ用張力検出装置。
【請求項3】
前記荷重計本体は、ワイヤーロープに着脱自在に固定されるクランプ部材を有し、
前記計測部は、前記クランプ部材に固定されるとともに、その測定子がワイヤーロープに該ワイヤーロープの径方向に接触されてワイヤーロープの径を検出する検出器を有し、
前記張力換算部は、前記検出器によって計測されたワイヤーロープの径に基づいてワイヤーロープの張力に換算することを特徴とする請求項1に記載の着脱式ワイヤーロープ用張力検出装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2008−247604(P2008−247604A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−94637(P2007−94637)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(000005452)株式会社日立プラントテクノロジー (1,767)