説明

睡眠呼吸障害を治療する較正不要な装置または低コストの較正装置のためのシステムおよび/または方法

睡眠呼吸障害(SDB)を治療するシステムおよび/または方法を提供する。特に、自動タイトレーション装置(たとえば、APAP装置)とともに使用され、自動タイトレーション装置を較正する必要性を低減および/または排除させる、ソフトウェアシステムを具備するシステムおよび/または方法を提供する。前記ソフトウェアシステムは、さらにそのような較正で使用される特定のセンサに対する必要性を低減および/または排除させる。ある実施例は、呼気中と吸気中とで測定した雑音に基づいて、いびきを計算し、ある実施例は、換気流レベルを利用して患者リークを設定する。ある実施例は、1つの実施例に従って実際のデリバリ圧力に関連する変数を監視することよって、患者の症状改善を測定した後、治療圧力閾値を変化させる。ある実施例は、1つの例示的な実施例によりモータ速度に従って圧力を与える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される例示的な実施形態は、睡眠呼吸障害(SDB)を治療するためのシステムおよび/または方法に関する。さらに詳細には、本明細書に開示される例示的な実施形態は、自動タイトレーション装置を較正する必要性を低減および/または排除する自動タイトレーション装置とともに使用されるソフトウェアシステムを具備するシステムおよび/または方法に関する。ソフトウェアシステムは、さらに、そのような較正で使用される特定のセンサの必要性を低減および排除することが可能である。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2006年6月5日に提出され、その全体が本明細書に組み込まれる米国仮出願第60/810,624号明細書の利益を主張するものである。
【0003】
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)および他の危険な睡眠呼吸障害(SDB)疾患は、世界中で数千人が侵されている。SDBを治療するため、たとえば、持続的に加圧された空気または他の呼吸可能な気体を、患者の気道口に患者インターフェース(たとえば、マスク)を介して、大気圧よりも上昇させた圧力(通常3〜20cmHOの範囲)で持続的に与える、持続気道陽圧(CPAP)装置の使用を含む多数の技術が存在している。一般的に、SDBを患っている疑いがある患者は、認定された睡眠実験室に登録し、睡眠技師が、多数のデータ収集器を患者に取り付け、一定の期間にわたって睡眠活動を監視する。
【0004】
自動タイトレーションCPAP装置において、治療パラメータ(たとえば、圧力、気流(flow)など)は、送風端部で測定されるとともに、その出力は、患者のマスクに送られる圧力である。したがって、正確な治療デリバリを確実にするため、マスクおよび空気デリバリシステムの特性は、既知であるとともに明らかにされる必要がある。特に、好適な治療を確実にするため、デリバリ装置は、送られる圧力に対するマスクおよび/または空気デリバリシステムの影響を補償する必要がある。これは、自動タイトレーション装置が、一般的に患者の閉塞イベントの重症度に対して固定された応答を有しているため、処方された治療圧力はモータ駆動電力に正確に変換される必要があるからである。マスクおよび/または空気デリバリシステムに対する補償は、この目的を実現する。
【0005】
従来、好適な治療を確実にするため、マスクおよび空気経路の広範囲な較正が行われる。一般的に、利用者端部において、利用者(および/または利用者を治療する臨床医)は、使用される患者インターフェースシステムの全コンポーネントに関する詳細を用いて、治療装置を設ける必要がある。多くの場合、患者インターフェースシステムのコンポーネントは、たとえば、加湿器、抗菌フィルタ、空気デリバリチューブ、マスクなどといった多数のエレメントを具備している。この過程は、製造レベルと同様に臨床医レベルにおいても面倒である。たとえば、臨床医は較正を行う必要があるとともに、製造者は、較正に使用されるセンサおよび他の回路を具備する治療装置を構成する必要がある。
【0006】
したがって、当分野において、1つまたは複数のこれらの欠点および他の欠点を克服する要求があることは明らかである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、気道陽圧(PAP)装置と、空気デリバリ導管および患者インターフェースユニットを有する患者回路(patient circuit)とを具備する PAPシステムに関し、前記PAP装置は、使用される特定の患者回路から実質的に独立して動作するシステムの軽減された、または一般的な較正のみを必要とする治療圧力(therapeutic treatment pressure)を送るように構成されている。任意で、前記装置は、圧力センサと気流センサ(flow sensor)とのいずれか、またはその両方を具備しない。
【0008】
ある例示的な実施構成は、制御可能な気流生成器(flow generator)を有する気道陽圧(PAP)装置と、患者インターフェースユニットを有する患者回路とを介して、治療圧力を患者に送る方法を提供する。前記方法は、使用される特定の患者回路から実質的に独立している装置を一般的に較正するステップと、第1圧力を設定するステップと、前記第1圧力、またはそれに近い圧力で、加圧された呼吸可能な気体を患者に供給するステップと、前記患者の症状改善を測定する期間にわたって、患者の状態を示す少なくとも1つのパラメータを監視するステップと、前記監視パラメータが、患者の症状改善に満たないことを示した場合に、前記第1圧力を変化させるステップとを具備する。
【0009】
他のある例示的な実施構成は、睡眠呼吸障害を患っている患者に治療圧力を送るシステムを提供し、前記システムは、加圧された呼吸可能な気体を前記患者に送るように動作する患者回路と、使用される特定の患者回路から実質的に独立している第1圧力で、加圧された呼吸可能な気体を前記患者に送るように供給する制御可能な気流生成器と、ある期間にわたって、患者の状態を示すパラメータを測定するように動作するモニタと、前記監視パラメータが患者の症状改善に満たないことを示した場合に、制御可能な気流生成器の第1圧力を変化させるように動作するプロセッサとを具備する。
【0010】
さらなる例示的な実施構成は、制御可能な気流生成器を有する気道陽圧(PAP)装置と、患者インターフェースユニットを有する患者回路とを介して、治療圧力を患者に送る方法を提供し、前記方法は、使用される特定の患者回路から実質的に独立している前記装置を一般的に較正するステップと、第1圧力を設定するステップと、前記第1圧力、またはそれに近い圧力で、加圧された呼吸可能な気体を患者に供給するステップと、前記患者の症状改善を測定する期間にわたって、患者の状態を示すパラメータを監視するステップと、前記監視パラメータが、患者の症状改善に満たないことを示した場合に、患者に供給される、加圧された呼吸可能な気体の量を変更するように、前記PAP装置のエレメントを調節することによって、前記第1圧力を変化させるステップとを具備する。
【0011】
さらに別の例示的な実施構成は、睡眠呼吸障害を患っている患者に治療圧力を送るシステムを提供し、加圧された呼吸可能な気体を前記患者に送るように動作する患者回路と、使用される特定の患者回路から実質的に独立している第1圧力で、加圧された呼吸可能な気体を患者に送るように供給する制御可能な気流生成器と、ある期間にわたって、患者の状態を示すパラメータを測定するように動作するモニタと、前記制御可能な気流生成器の第1圧力と、前記制御可能な気流生成器のエレメントとを変化させるように動作するプロセッサとを具備し、前記プロセッサは、前記監視パラメータが患者の症状に満たないことを示した場合に、前記制御可能な気流生成器の第1圧力およびエレメントを変化させる。
【0012】
ある例示的な実施構成は、気道陽圧(PAP)装置を使用して、患者のマスク・リーク(mask leak)を分類する方法を提供し、前記方法は、第1圧力で、加圧された呼吸可能な気体を前記患者に供給するステップと、前記第1圧力に基づいて、換気流(vent flow)を推定するステップと、気流の平均値を判定するステップと、前記気流の平均値と推定換気流とに基づいて、マスク・リークを判定するステップと、少なくとも1つの所定のマスク・リーク閾値に従って、前記マスク・リークを分類するステップとを具備する。他の例示的な実施構成は、気道陽圧(PAP)装置を介して患者を治療する方法を提供し、前記方法を使用してマスク・リークを分類する。これらの例示的な実施構成は、患者の症状改善を測定する期間にわたって、患者の状態を示す少なくとも1つのパラメータを監視するステップと、監視パラメータが患者の症状改善に満たないことを示し、かつマスク・リークが少なくとも1つの所定のマスク・リーク閾値よりも下回って分類された場合に、PAP装置の第1圧力を変化させるステップとをさらに具備する。
【0013】
ある例示的な実施構成は、睡眠呼吸障害を患っている患者を治療するシステムを提供し、前記システムは、加圧された呼吸可能な気体を前記患者に送るように構成された患者回路と、使用される特定の患者回路から実質的に独立している第1圧力で、患者に送られる、加圧された呼吸可能な気体を生成するように動作する制御可能な気流生成器と、前記第1圧力に基づいてPAP装置の換気流を推定するように構成され、気流の平均値を判定し、前記気流の平均値と前記推定換気流とに基づいてマスク・リークを判定するとともに、少なくとも1つの所定のマスク・リーク閾値に従ってマスク・リークを分類するプロセッサと、ある期間にわたって、患者の状態を示すパラメータを測定するように動作するモニタとを具備し、前記プロセッサは、前記監視パラメータが患者の症状に満たないことを示した場合に、前記制御可能な気流生成器の第1圧力を変化させるように動作する。
【0014】
さらに他の例示的な実施構成は、気道陽圧(PAP)装置を介して患者を治療する方法を提供し、前記方法は、第1圧力で、加圧された呼吸可能な気体を患者に供給するステップと、前記第1圧力に基づいて、換気流を推定するステップと、気流の平均値を判定するステップと、前記気流の平均値と推定換気流とに基づいて、マスク・リークを判定するステップと、少なくとも1つの所定のマスク・リーク閾値に従って、前記マスク・リークを分類するステップと、前記患者の症状改善を測定する期間にわたって、患者の状態を示す少なくとも1つのパラメータを監視するステップと、前記監視パラメータが患者の症状改善に満たないことを示した場合に、前記PAP装置の第1圧力を変化させることを特徴とする方法。
【0015】
ある例示的な実施構成は、睡眠呼吸障害を患っている患者を治療する方法を提供する。前記方法は、第1圧力を設定するステップと、制御可能な気流生成器を介して、前記第1圧力、またはそれに近い圧力で、加圧された呼吸可能な気体を前記患者に供給するステップと、治療効果を測定する期間にわたって、前記患者の状態を示すパラメータを監視するステップと、前記監視パラメータが、治療効果において変化を示した場合に、前記第1圧力を変化させるステップとを具備する。任意で、治療の積極性(aggressiveness)および/または緩行性(gentleness)は、治療効果の変化に少なくとも一部基づいて、調節される。
【0016】
本発明の他の態様、特徴、および利点は、本開示の一部であり、かつ本発明の原理の一例として例示される添付の図面と併せて参照することによって、以下の詳細な記載より明らかとなる。
【0017】
以下の添付図面により、本発明の様々な実施形態に関する理解が促進される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】SDBの患者を治療するためにCPAP装置を使用する先行技術の過程を示す典型的なフローチャートである。
【図1A】図1Aは、先行技術のCPAP治療に従来必要である較正に関する詳細な図である。
【図1B】例示的な実施形態により、治療を受ける患者に繋がれた自動タイトレーション装置の簡略化した部分的概略図である
【図2】例示的な実施形態により、呼気中および吸気中に測定した雑音に基づいて、いびきを計算する過程を示す典型的なフローチャートである。
【図3】例示的な実施形態により、換気流および総平均気流レベルに従って、患者リークを設定する過程を示す典型的なフローチャートである。
【図4】例示的な実施形態により、実際のデリバリ圧力に関連する変数を監視することによって、患者の症状改善を測定した後に、圧力閾値を変化させる過程を示す典型的なフローチャートである。
【図5】例示的な実施形態により、モータ速度に従って圧力を与える過程を示す典型的なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、SDBの患者を治療するためのCPAP装置を使用する、先行技術の過程を示す典型的なフローチャートである。ステップS102で、患者にCPAP装置が装着される。ステップS104で、CPAP装置は、患者に使用するため較正される。ステップS106で、治療が施されるとともに、ステップS108で、治療データが記録される。幾つかの場合、治療データを記録した後に、前記過程は、ステップS106でさらなる治療を施す前にステップS104へ戻ることによって(図示されていない)、CPAP装置を再較正する。
【0020】
図1Aは、先行技術のCPAP治療で従来必要である較正に関する詳細な図である。本質的に、図1Aは、ステップS104を具備し、かつCPAP治療に関して上述の前提に関連する較正を示している。特に、ステップ104aでは、患者のいびきの判定に関連して、内因性の装置雑音を判定する。ステップ104bでは、患者リーク(patient leak)に関連して、マスク換気流を判定する。ステップ104cでは、所望の治療圧力のデリバリに関連して、デリバリシステム全体の圧力低下を判定する。ステップS104dでは、デリバリ圧力の制御に関連して、デリバリ圧力を較正する。
【0021】
既存の解決方法は、多数の較正を必要とするとともに、CPAP装置に共通の幾つかの前提に基づいている。第1前提は、内因性の装置雑音および患者のいびきが、患者デリバリシステムの影響を受けることである。したがって、いびきを正確に推定するために、患者デリバリシステムの雑音は、既知である必要がある。第2前提は、患者リークを推定するため、マスク換気流が既知である必要があることである。したがって、マスクの構造は、既知である必要がある。第3前提は、所望の治療圧力を送るために、空気デリバリシステム全体の圧力低下が既知である必要があることである。したがって、デリバリチューブエレメントは、既知である必要がある。第4前提は、第3前提から得られる。特に、デリバリ圧力は、それを制御するために、既知である必要がある。したがって、圧力の較正が必要である。
【0022】
本明細書に記載された、ある例示的な実施形態は、上述の前提によって提示される制限の1つまたは複数を克服することができるため、患者の較正を必要としない例示的な装置をもたらす。特に、前記前提は、自動気道陽圧(APAP)装置に対して厳密に適用しない。その結果、ある例示的な実施形態は、上述の前提を緩和し、簡素性と正確性とのバランスを保つとともに、なおも必要な前提を十分に満たすことができる。換言すれば、ある例示的な実施形態は、上述の前提を満たすより簡素な(たとえ正確性に劣っても)技術の解決方法を提供する。そのような実施形態は、製造および設計コストを低減するのに役立つ。したがって、この技術を低減されたコストで患者が利用できるようにすることによって、患者への配慮を向上させるのに役立つ。
【0023】
そのような例示的なシステムは、たとえば、複雑なセンサの必要性を低減させることにより、低コストで製造できるため、有効である。たとえば、そのような例示的なシステムは、使用される特定の空気デリバリシステムの較正の必要性を低減(または排除)することにより、セットアップがより容易であるため、臨床医も同様に恩恵を得ることができる。したがって、そのようなシステムは、さらに競合他社のマスクおよび患者回路エレメントとともに、動作することもできる。
【0024】
図1Bは、そのような例示的なシステムを示し、例示的な実施形態に従って、治療を受ける患者に繋がれた自動タイトレーション装置の簡略化した部分的概略図である。自動タイトレーション装置10は、治療を受ける患者12に繋がれている。患者12には、マスク14が装着され、自動タイトレーション装置10から柔軟なチューブ16を通って直接患者12に、加圧された呼吸可能な気体が供給される。
【0025】
前記自動タイトレーション装置10は、幾つかのコンポーネントを具備している。たとえば、オペレータ、睡眠臨床医、または患者は、コントローラ18を通して自動タイトレーション装置10の様々な設定を制御することができる。コントローラ18は、たとえば、治療を開始するかどうか、治療時間、デリバリ圧力などの制御(たとえば、手動制御)を可能にする。1つまたは複数のセンサ20は、患者の治療情報を監視する。以下により詳細に記載するように、センサ20は、上述の前提の緩和を可能にする情報を測定するのに役立つ。たとえば、センサ20は、吸気および/または呼気中の雑音を検出する雑音センサ、マスク換気流センサ、圧力センサ、患者リークセンサ、患者の症状改善に関連する変数を監視するセンサ、モータ速度検出器などのうち1つまたは複数を具備することができる。これらの特定のセンサは、実施される例示的な実施形態に従って、別々にまたは組み合わせて実装されることは明らかである。センサ20は、プロセッサ22とともに、たとえば、治療パラメータを調節したり、幾つかまたは全ての較正の必要性を排除したりするように動作する。プロセッサ22は、加圧された呼吸可能な気体の供給を制御するように、同様にモータ24(図示されていない他のコンポーネントとともに)を制御する。プロセッサ22のさらに詳細な機能は、以下に記載する。
【0026】
1.前提の緩和
1.1 患者デリバリシステムは、いびきを正確に推定するために既知である必要がある
前記第1前提は、内因性の装置雑音および患者のいびきが、患者デリバリシステムの影響を受けることである。したがって、従来、患者デリバリシステムは、いびきを正確に推定するために既知である必要がある。しかし、2006年1月6日に提出され、その発明の名称を“Computer Controlled CPAP System with Snore Detection”と称するとともに、その全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願第60/756,709号は、他の方法でいびきを検出する技術を指向している。たとえば、いびきは、内因性の装置雑音として呼気中に測定された雑音と、いびきとして吸気中に測定された付加雑音とを用いて検出することができる。したがって、この治療技術は、患者回路と独立している。代替的に、この治療技術は、患者回路の特性を暗黙的に組み込んだものとして想定することができる。
【0027】
したがって、図2は、例示的な実施形態により、呼気中および吸気中に測定した雑音に基づいて、いびきを計算する過程を示す典型的なフローチャートである。ステップS202で、呼気中の雑音が測定されるとともに、ステップS204で、吸気中の雑音が測定される。ステップS206では、上述の方法で、呼気中および吸気中に計測した雑音(たとえば、ステップS202とステップS204との各々において)に基づいて、いびきを計算する。
【0028】
再び図1Bを参照すると、前記センサ20は、1つまたは複数のセンサを用いて、ステップS202とステップS204とを実行するとともに、プロセッサ22は、S206でこの情報に基づいて、いびきを計算する。
【0029】
1.2 患者リークを推定するために、マスク換気流の正確な判定が必要である
前記第2前提は、マスク・リークを推定するために、マスク換気流は既知である必要があることである。しかし、ほとんどの場合、マスク・リークの正確な量は、不要である。事実、ほとんどの場合、適切な治療を施すには、マスク・リークの大まかな推定のみで十分である。したがって、換気流の大まかな推定は、十分に正確でかつ信頼できる、患者リークの判定を与える。そのような場合、ある例示的な実施形態は、患者リークのバイナリ推定(たとえば、リークが「大」または「小」である)を得るために、換気流の大まかな推定のみで十分である。ある例示的な実施形態は、精度に追加のレベル(たとえば、リークが、「大」、「中」、または「小」である)を導入することによって、より細かい等級を用いることができる。
【0030】
したがって、図3は、例示的な実施形態により、換気流および総平均気流レベルに従って、前記患者リークを設定する過程を示す典型的なフローチャートである。ステップS302で、換気流の大まかな推定が、取り込まれる。前記過程は、ステップS304におけるように、平均的なマスクの換気流ルックアップテーブルの特性に対する圧力を使用するステップを具備している。したがって、圧力が取り込まれるとともに、換気流はこのテーブルから得られる。次に、患者リークは、ステップS306において、気流の平均値(直接的に測定または推定される)と、換気流との差として計算される。次に、このリークの測定は、臨床的に有効な所定の閾値に従って、等級分けされる。たとえば、0.4l/secを上回るリークは、大きいリークとして一般的に見なされ、診療を必要とする。したがって、この等級分けの結果は、離散リークレベルのセットに関連する。次に、ステップS308で、マスク・リークの少なくとも1つの所定の閾値に従って、マスク・リークを分類する。マスク・リークを測定または推定する理由は、マスク・リークが大きい場合に、治療圧力が増加しないことを保証するためである。マスク・リークが大きい場合、患者に与えられる治療は効果的ではない(さらに、これら条件下では、治療パラメータの精度および/または正確性に損失が生じる)。たとえば、呼吸イベントの検出にも関わらず、いびき、または治療圧力の平坦化気流などは、増加しない。治療圧力の増加は、より効果的な治療を与えるというよりもむしろマスク・リークをさらに増加させるとともに、幾つかの場合、患者を起こすことになる。一般的に、マスク・リークのレベルは、記録および報告され、システムを調整する必要があることを臨床医に知らせる。たとえば、異なる患者インターフェースシステムが必要である。したがって、マスク・リークの測定は、大きなリークの存在下において治療圧力の増加を防ぐために、重要である。大きなリークの存在下において治療圧力の増加を防ぐことが重要であるとともに、ある例示的な実施形態においてリークが減少した後に、治療効果インジケータがそのような変化を要求している場合、圧力閾値を変化させることは更に有効である。
【0031】
再び図1Bを参照すると、前記センサ20は、1つまたは複数のセンサを使用してステップS302(たとえば、換気流の大まかな推定を取り込む)を実行するとともに、プロセッサ22は、換気流を分類し、この情報に基づいて患者リークを設定する。
【0032】
1.3 所望の治療圧力を送るために、空気デリバリシステム全体の圧力低下を知る必要がある
前記第3前提は、所望の治療圧力を送るために、空気デリバリシステム全体の圧力低下を知る必要があるということである。この前提は、一般的に、固定されたCPAP装置に対して適用できる一方で、APAP装置に対しては重要ではない。患者の気道の状態が改善されるまで、ある一定の度合いに圧力を増加し続ける。しかし、患者を治療するための閾値は、治療圧力が増加するのにつれてますます「深刻(severe)」になる。換言すると、たとえば、治療圧力が増加するのにつれて、患者は、治療のためにますます重い症状を経験することが要求される。これは、可能な圧力上昇に逆らうように起きる。この過程の正味の結果は、「マスク圧」の正確な測定がなされるよりも早く治療が飽和することである。この飽和は、上述の機構を通して1つの局面に達し、治療のための閾値は、患者によって達成不可能である。したがって、たとえ閉塞性の症状を経験し続けるとしても、患者はこれから治療を受けないということを意味する。たとえば、60dBAと同等のいびきは4cmの圧力で治療され、70dBAのいびきの治療には10cmの圧力が必要である。
【0033】
ある例示的な実施形態により、この問題を回避する方法は、前記患者にみられる症状改善、またはその欠如に基づいて閾値を変化させることである。この過程は、幾つかの方法で実施される。
・ある期間にわたって気流制限を監視する。気流制限が一定の閾値を一貫して下回った場合、気流制限の治療に対して圧力増加量を変化させる。
・1時間当たりの無呼吸低呼吸指数(AHI)を監視する。1時間当たりのAHIが既定の値よりも(たとえば、2未満)低下した場合、無呼吸治療の閾値を変化させる。
・覚醒指数を監視する。覚醒指数が減少しなかった場合、1つまたは複数の治療アルゴリムに対する閾値を変化させる。
したがって、APAP装置で送られる圧力は、実際のデリバリ圧力を判定することなく変化させることができる。
【0034】
図4は、例示的な実施形態により、前記患者の状態を示す変数を監視することによって患者の症状改善を測定した後に、圧力を変化させる過程を示す典型的なフローチャートである。ステップS402で、実際のデリバリ圧力に関連する変数を監視することによって患者の症状改善を測定する。たとえば、上述したように、そのような変数には、気流制限(flow limitation)、1時間当たりのAHI、および/または覚醒指数が含まれる。ステップS404で、監視した変数が患者の症状改善を示しているかどうかを判定する。そうである場合、前記過程は、ステップS402に戻る。しかし、症状改善が示されなかった場合、ステップS406で圧力閾値を変化させることによって、治療圧力を変化させることができる。次に、前記過程は、ステップS402(図示せず)に戻り、治療コースの間、患者の症状改善を監視し続ける。
【0035】
再び図1Bを参照すると、前記センサ20は、1つまたは複数のセンサを使用して気流制限、AHI、および/または覚醒指数のうち1つまたは複数を監視することができる。プロセッサ22は、患者の症状が改善したかどうかを判定するとともに、この情報に基づいて圧力を調節する。
【0036】
1.4 デリバリ圧力を制御するためにそれを知る必要があり、したがって圧力の較正を必要とする
前記第4前提は、前記第3前提から得られる。特に、デリバリ圧力を制御するために、それを知っている必要があり、したがって、圧力の較正を必要とする。しかし、2005年11月2日に出願され、その発明の名称を“Using Motor Speed in a PAP Device to Estimate Flow”と称するとともに、引用によりその全体が本明細書に組み込まれる国際出願第PCT/AU2005/001688号明細書には、デリバリ圧力が間接的に制御される技術が開示されている。たとえば、デリバリ圧力は、モータ速度を制御することによって、間接的に制御される。この技術を自動閾値調節と組み合わせることは、どの位の圧力が送られているかを明確に知ることなく、適正な治療圧力が実現されることを意味する。したがって、圧力の較正は不要である。
【0037】
したがって、図5は、例示的な実施形態により、前記モータ速度に従って圧力を与える過程を示す典型的なフローチャートである。ステップS502では、圧力を自動的に調節する。好ましくは、これは図4を参照して記載した前記過程によって実施される。自動タイトレーション装置のエレメント(好ましくはモータ、さらに詳細にはモータの速度)は、ステップS504で自動閾値調節に関連して調節される。したがって、ステップS506で、エレメント(たとえば、モータ速度)に従って圧力を与えることができる。この過程は、圧力を自動的に調節しながら、圧力を報告し続ける。
【0038】
再び図1Bを参照すると、前記プロセッサ22は、圧力の自動調節を監視する。必要であれば、プロセッサ22は、患者12に供給される呼吸可能な気体の圧力を制御するように、さらに自動タイトレーション装置10のエレメント(たとえば、モータ24)を調節する。
【0039】
2.例示的なシステム
前記マスク・リークおよび換気流の概念は、たとえば、後方互換性における問題を招く、PAP装置に対する様々な患者インターフェース装置の全タイプを予め較正する必要性を低減することに基づいている。さらに、これは、前記装置がセットアップされる際に、前記装置に組み込まれる特定のマスクの特性を必要とする。1つの概念は、この較正を軽減し、PAP装置にプログラムされるマスクの特性の一般的なセットを推定することである。治療の特性が監視されるとともに、絶対値の使用とは対照的に、割合および/または比較に基づいた評価が使用される。他の概念は、PAP装置の軽減および/または限定された事前較正を提供することに関連する。たとえば、患者インターフェースの幾つかの異なるタイプのうち、いずれを実施するか指定することが可能である。たとえば、マスクの完全なリストから選択するというよりもむしろ、フルフェイスマスク、鼻マスク、鼻カニューレなどを選択することが可能である。他の例示的な実施形態では、一般的な較正も、限定された事前較正も不要である。
【0040】
次に、自動較正能力がある装置の例示的な実施形態を記載する。以下に記載される例示的な実施形態と、それとともに関連して記載される価値および範囲とは、例示目的でのみ与えられるのであって、本発明を限定することを意図しないことは、明らかである。
【0041】
2.1 マスク圧を推定するとともに、速度制御によってマスク圧を調節する
緩和された上述の前提に従うと、大気圧を上回る空気圧が、前記気流生成器で推定されることにより、マスク圧を調節することができる。このとき、マスク圧は、速度制御を通して間接的に制御される。
【0042】
例示的な実施形態では、前記気流生成器は、−90〜180リットル/分の気流速度において、患者のマスク空気圧を約5〜20cmHOの範囲に保つことができる。前記範囲の上限である20cmHOに達することは明らかであり、その要求は、20cmHOの上方に広がることを必要とする。気流速度が約−30〜+120リットル/分であることを仮定すると、デリバリ圧力の精度は、測定値の±0.5cmHO+4%の範囲内で測定される。気流速度が約−30〜+120リットル/分であることを仮定すると、送られるマスク圧のセットの好ましい分解能は0.2cmHO以下である。同様に、気流速度が約−30〜120リットル/分であることを仮定すると、報告される圧力の精度は、測定値の±0.5cmHO+4%の範囲内で測定される。
【0043】
スイング(swing)は、圧力計を用いて、正弦波状の呼吸の回数(たとえば、12回の正弦波状の呼吸)の全体平均により測定される。10cmHO以下の圧力において、スイングの目標性能は、1.5cmHO以下であり、10〜20cmHOにおいて、スイングの目標性能は、2.0cmHO以下である。これらのデータ(figure)が、500mlの1回換気量(tidal volume)において、1分間当たり15回の呼吸に対する目標性能を表していることは、明らかである。好ましくは、スイングは、呼気中の圧力低下と、その反対とに対応する位相スイングの不一致として測定される。しかし、ある例示的な実施形態において、スイングは、同相のスイングとして測定されることは明らかである。1つまたは複数のセンサ20は、圧力計として機能するように構成されている。
【0044】
前記装置が空の(blanked)マスクに接続されている間、固定圧力において動作する場合、ジッターは、水圧計を用いてマスクで測定される圧力摂動(pressure perturbation)の振幅である。ジッターは、好ましくは2mmHOpp未満である。これは、前記ジッターがマスク圧のみを測定していることと、リークがない、または実質的にないこととを仮定している。1つまたは複数の前記センサ20は、ジッターを測定するように構成されている。
【0045】
呼吸による幾らかの気流を仮定すると、全体の気流の測定精度は、好ましくは±12リットル/分である。要求される圧力精度に達することは明らかであり、圧力フィードバックが、実施される(たとえば、前記センサ20から測定値が取得された後に、モータ24を通してプロセッサ22によって制御されるように)。
【0046】
2.2 データの取り込み
前記センサ20は、データを取り込むとともに、前記プロセッサ22は、このデータを解釈する。好ましくは、特定のデータが、記録される。パラメータは、毎秒、呼吸毎、呼吸イベントの終了毎、リアルタイムで、またはリアルタイムに近似する特定のサンプリングレート(たとえば、80ms)で、記録される。以下のパラメータのうち1つまたは複数のパラメータが記録される。すなわち、モータ速度、設定圧力、マスク・リーク、患者リーク、平坦化いびき指数(flattening snore index)、AHI、呼吸時間、イベントタイプ、イベント時間、および1回換気量である。このパラメータリストが、例示的で非限定的な目的に過ぎないことは明らかである。他のパラメータも、前記リストアップした1つまたは複数のパラメータに加えて、またはその代わりに取り込まれる。
【0047】
2.3 自動設定パラメータの検出
以下の自動設定パラメータが検出される。これらのパラメータは、例示目的に与えられるのに過ぎず、本発明の範囲を限定することを意図するものではないことは明らかである。他のパラメータは、以下の1つまたは複数のパラメータに加えて、またはその代わりに検出される。
【0048】
2.3.1 いびき検出
いびき検出は、呼気性いびきのバイナリ検出器(たとえば、1つまたは複数の前記センサ20が、いびきの有無を検出する)として実装される。いびき指数は、いびき検出器の5回呼吸動作平均(5-breath moving average)として計算される(たとえばプロセッサ22によって)。いびき検出器は、約30Hzから100〜300Hzまでの帯域幅を有する0.0〜2.0「いびきユニット(snore unit)」の範囲で、いびきを検出する。これは、呼吸速度が約6〜30bpmであり、リークが約0〜1リットル/秒であり、分時拍出量(minute volume)が約3〜15リットル/分であるとともに、圧力の範囲が約5〜20cmHOであることを仮定している。
【0049】
2.3.2 気流制限の検出
平坦化指数(FI)は、典型的に0〜0.34の範囲である連続的な変数として計算される(たとえば、前記プロセッサ22によって)。さらに詳細には、FIは、たとえば、0.01ユニットの分解能において、最近の5回の呼吸に対して計算されたFIの5回呼吸動作平均である。理想的な入力に対するFIの典型的な値は、矩形波に対して0.0であるとともに、正弦波に対して0.3である。生理学的な「正常呼吸」の値は、約0.25である。
【0050】
正弦波および矩形波入力(たとえば、1つまたは複数の前記センサ20からの)の線形結合は、個々の入力波形の出力の和に等しい出力を生成する。同一の入力波形に対する応答において、気流制限検出器の出力(たとえば、プロセッサ22によって得られる)は、自動設定装置の出力と線形に相関する。これは、呼吸速度が約6〜30bpmであり、リークが約0〜1リットル/秒、分時拍出量が約3〜15リットル/分であるとともに、圧力範囲が約5〜20cmHOであることを仮定している。
【0051】
表1は、典型的な特性、必要条件、および平坦化指数に関連する基本的な条件をまとめたものである。
【0052】
【表1】

【0053】
2.3.3 無呼吸検出
無呼吸検出器は、測定された換気が10秒を超える期間に対する持続的な換気の25%未満に減少した場合に、無呼吸の発生とその時間を検出する(たとえば、1つまたは複数の前記センサ20によって)。その精度は、約±4秒または20%のいずれか大きい方である。その分解能は、約1.0秒である。これは、呼吸速度が6〜30bpmであり、リークが約0〜1リットル/秒であり、分時拍出量が約3〜15リットル/分であるとともに、圧力の範囲が約5〜20cmHOであることを仮定している。幾つかの例示的な実施形態では、この検出は、安定した呼吸の5分後に適用されるとともに、上述の検出に対して無呼吸と無呼吸の間には、少なくとも1分が必要であることは明らかである。
【0054】
2.3.4 低呼吸検出
前記無呼吸検出は、好ましくは、15秒を超える期間に対して換気の測定値の減少が50%を超えた場合に(たとえば、プロセッサ22によって計算される)、低呼吸の発生(たとえば、1つまたは複数の前記センサ20通して)を検出する。約1.0秒の分解能において、約±4秒の精度では、低呼吸検出の範囲は、約10秒よりも長い。ある例示的な実施形態において、この検出は、安定した呼吸の5分後に適用できることは明らかである。これは、呼吸速度が約6〜30bpmであり、リークが0〜1リットル/秒であり、分時拍出量が約15リットル/分未満であるとともに、圧力の範囲が約5〜20cmHOであることを仮定している。
【0055】
2.4 他の装置パラメータの検出
以下の装置パラメータが検出される(たとえば、1つまたは複数の前記センサ20を通して)。これらのパラメータは、例示目的のみに与えられるとともに、本発明の範囲を限定することを意図するものではないことは、明らかである。他のパラメータは、以下の1つまたは複数のパラメータに加えて、またはその代わりに検出される。
【0056】
2.4.1 リークの測定
ある例示的な実施形態は、前記大きいリークの検出に対して最初に使用される、リークの広範で定量的な表示を与える。この表示は、マウス・リーク(たとえば、患者12から)と、マスク・リーク(たとえば、マスク14から)との両方を含んでいる。表2は、典型的な特性、必要条件、およびリークの測定に関連する基本的な条件をまとめたものである。これは、呼吸速度が約6〜30bpmであり、リークが0〜1リットル/秒であり、分時拍出量が約15リットル/分未満であるともに、圧力の範囲は約4〜20cmHOであることを仮定している。
【0057】
【表2】

【0058】
2.4.2 気流の推定
前記気流は、モータ電流(たとえば、前記モータ24からの)を使用して推定される。表3は、典型的な特性、必要条件、および気流の推定に関連する基本的な条件をまとめたものである。
【0059】
【表3】

【0060】
2.4.3 CPAP圧力の自動タイトレーション
前記気流生成器は、気流制限(平坦化)、いびき、低呼吸の検出に基づいて、CPAPの治療圧力を自動的にタイトレーションすることを可能にする以下のアルゴリズムを組み込んでいる。ある例示的な実施形態では、これらのアルゴリズムは、1つまたは複数の前記センサ20からの入力に基づいて、前記プロセッサ22によって実施される。同様に、ある例示的な実施形態では、プロセッサ22は、1つまたは複数のセンサ20から受信したデータ(たとえば、患者の症状改善に満たないなどを示す)に基づいて、特定の応答(たとえば、モータ24の速度を変化させたり、圧力閾値を変化させたりするなど)をトリガする。
【0061】
2.4.3.1 平坦化に対する応答
前記平坦化指数は、最近5回の呼吸にわたって計算される(たとえば、プロセッサ22によって)。前記指数が閾値を下回った場合、設定圧力は、平坦化指数が閾値を下回る各ユニットに対して、3.0cmHOだけ増加される。既定の閾値は、0.22である。前記指数は、呼吸毎に再計算される。平坦化による圧力増加(たとえば、モータ24によって制御される)は、最大1cmHO/秒に制限されるべきである。
【0062】
2.4.3.2 いびきに対する応答
前記いびき指数が、閾値(既定では0.2)よりも大きい場合、設定圧力はいびきが閾値を越えた各ユニットに対して、1.5cmHOだけ増加される。いびき指数は、呼吸毎に再計算される(たとえば、プロセッサ22によって)。圧力増加は、0.2cmHO/秒(すなわち、12cm/分)の速度に制限される。表4は、様々な期間のいびきイベントに対する応答の範囲を示している。
【0063】
【表4】

【0064】
2.4.3.3 無呼吸に対する応答
前記装置は、無呼吸に応答するA10アルゴリズムを組み込む。A10アルゴリズムは、治療アルゴリズムに関し、その全体が引用により本明細書に組み込まれる国際特許出願第WO1999/24099号明細書に記載されているように、高圧力の無呼吸は、中枢性無呼吸として分類される。米国特許第6,367,474号と、米国特許第6,502,572号明細書と、米国特許第6,817,361号明細書と、米国特許第6,988,498号明細書と、米国特許出願第2006/0021618号明細書も、同様にA10アルゴリズムに関するとともに、各々は、その全体が引用により本明細書に組み込まれる。A10アルゴリズムは、一旦無呼吸が消失したら、無呼吸期間に比例する量だけAPAP圧力を増加させる。この増加量は、APAP圧力が、無呼吸に応答して10cmHOを超えることがないように、制限される。しかし、APAP圧力が、他の生理学的イベント(たとえば、いびき)に応答して10cmHOを超えることは明らかである。ある例示的な実施形態において、これらのアルゴリズムは、プロセッサ22によって実施される。
【0065】
前記A10アルゴリズムの代替として、前記装置は、開いた状態の(すなわち、中枢性)無呼吸と、閉じた状態の(すなわち、閉塞性の)無呼吸とを区別することができる、閉塞気道検出アルゴリズムを使用する。たとえば、中枢性無呼吸が検出された場合、治療圧力は増加されない。適合する閉塞気道検出アルゴリズムの実施例が、2006年8月30日に提出された米国特許出願第60/823973号明細書と、2007年3月4日に提出された米国特許出願第60/916147号明細書とに記載されており、それらの各々は、その全体が引用により本明細書に組み込まれる。
【0066】
ある例示的な実施形態は、好ましくは、呼吸の異常性に応答する前に、最小設定圧力において要求された整定時間(settling time)を待つ。整定時間の1つの例は、5分である。1分の最小沈降時間は、多く場合、自動設定アルゴリズムを安定させるのに望ましい。
【0067】
2.4.3.4 異常性の欠如に対する応答
異常性(たとえば、検出される無呼吸、低呼吸、いびき、または平坦化)の欠如において、組み合わされた圧力は、最小値に向かって増加量を指数関数的に、たとえば20分の時定数で減少する。
【0068】
上述の技術が、治療効果を監視するのに使用することができることは明らかである。そのような監視データは、PAP装置の有無に関わらずに使用される。前者の場合、患者の状態に関するデータは、単純に治療を行う医師や睡眠実験室の技師などに報告される。後者の場合、圧力を治療効果に基づいて調節することができる。したがって、治療は、装置ベースというよりはむしろ患者ベースである。
【0069】
治療の積極性および/または緩行性を、治療効果の測定値に基づいて変化させることは明らかである。たとえば、正常な状態下では、圧力を、2cmHO/10dB いびき/呼吸だけ増加させる。あるパラメータが、効果の欠如を示した場合(たとえば、いびきが適切に減少しない)、それに従って治療は、3cmHO/10dB いびき/呼吸に変化する。反対に、いびきが予想よりも早く減少したような場合、治療は、3cmHO/10dB いびき/呼吸に減少する。
【0070】
自動較正システムおよび/または学習システムは、上述の実施形態と関連して使用され、たとえば、システムを特徴づけるアコースティックピクチャ(acoustic picture)を生成するアコースティックピン(acoustic ping)を使用することは明らかである。たとえば、学習回路、コネクタ認識、スマートマスクシステムおよび/または追跡システムが、上述の例示的な実施形態と関連して使用される。そのような技術は、たとえば、2003年11月6日に提出された米国特許出願第10/450,519号明細書と、2003年8月8日に提出された米国特許出願第10/637,771号明細書と、2006年8月30日に提出された米国特許出願60/823,934号明細書と、2006年5月22日に提出された国際特許出願第PCT/AU2006/000679号明細書と、2006年2月24日に提出された国際特許出願第PCT/AU2006/000238号明細書と、2006年12月21日に提出された米国特許出願第11/642,963号明細書とに開示されており、その全体の内容は、それぞれ引用により本明細書に組み込まれる。
【0071】
本発明は、現時点で最も実用的でかつ好ましい実施形態と考えられるものに関して記載した一方で、本発明は、開示された実施形態に限定されないどころか、本発明の趣旨および範囲内に含まれる様々な変形および等価な配置を包含することを意図していることが理解される。さらに、上述された様々な実施形態は、他の実施形態と併せて実施される。たとえば、ある実施形態の態様は、さらに他の実施形態を実現するように、別の実施形態の態様と組み合わされる。
【0072】
さらに、上述された様々な実施形態は、他の実施形態と併せて実施される。たとえば、ある実施形態の態様は、さらに他の実施形態を実現するように、別の実施形態の態様と組み合わされる。それに加えて、本発明は、OSAを患っている患者に対して適用されるとともに、他の疾患(たとえば、うっ血性心不全、糖尿病、病的肥満、脳卒中、肥満手術など)を患っている患者も上述の技術による恩恵を受けることができることは明らかである。さらに、上述の技術は、患者と同様に、非医療的利用の患者でない人に対する適用性も有している。
【符号の説明】
【0073】
10 自動タイトレーション装置
12 患者
14 マスク
16 チューブ
18 コントローラ
20 センサ
22 プロセッサ
24 モータ
S202 呼気中の雑音を測定するステップ
S204 吸気中の雑音を測定するステップ
S206 呼気中および吸気中に測定した雑音に基づいて、いびきを計算するステップ
S302 圧力に基づいて換気流を推定するステップ
S304 総リークの推定として、平均気流を判定するステップ
S306 推定した総リークと推定した換気流とからマスク・リークを判定するステップ
S308 少なくとも1つの所定のマスク・リーク閾値に従って、マスク・リークを分類するステップ
S402 実際のデリバリ圧力に関連する変数の監視により患者の症状改善を測定するステップ
S404 監視した変数が患者の症状改善を示しているか判定するステップ
S406 圧力閾値を変化させるステップ
S502 圧力閾値を自動的に調節するステップ
S503 自動閾値調節に関連してモータ速度を調節するステップ
S504 モータ速度に従って圧力を与えるステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気道陽圧(PAP)装置と、
患者回路と
を具備し、
前記患者回路は、空気デリバリ導管と患者インターフェースユニットとを有し、
前記PAP装置は、軽減された較正に基づいて、治療圧力を送るように構成され、
前記軽減された較正は、患者回路から実質的に独立していることを特徴とするPAPシステム。
【請求項2】
圧力センサおよび/または気流センサをさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のPAPシステム。
【請求項3】
制御可能な気流生成器を有する気道陽圧(PAP)装置と、患者インターフェースユニットを有する患者回路とを介して、治療圧力を患者に送る方法であって、
前記使用される特定の患者回路から実質的に独立している前記装置を一般的に較正するステップと、
第1圧力を設定するステップと、
前記第1圧力、またはそれに近い圧力で、加圧された呼吸可能な気体を患者に供給するステップと、
前記患者の症状改善を測定する期間にわたって、患者の状態を示す少なくとも1つのパラメータを監視するステップと、
前記少なくとも1つの監視パラメータが、患者の症状改善に満たないことを示した場合に、前記第1圧力を変化させるステップと
を具備することを特徴とする方法。
【請求項4】
前記第1圧力に基づいて、所望のモータ速度を判定するステップをさらに具備することを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記PAP装置のモータ速度を制御することによって、前記第1圧力を制御するステップをさらに具備することを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記患者に送られた実際の圧力は、判定されないことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記監視パラメータは、気流制限であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの監視パラメータは、一定の閾値を一貫して下回った場合、患者の症状改善に満たないことを示すことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの監視パラメータは、1時間当たりのAHIであることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの監視パラメータは、既定の値を下回らなかった場合、患者の症状改善に満たないことを示すことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記既定の値は、2であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つの監視パラメータは、覚醒指数であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つの監視パラメータは、減少しなかった場合、患者の症状改善に満たないことを示すことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つの監視パラメータは、患者のいびきに関することを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つの監視パラメータは、患者の呼気中に雑音を測定することを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記患者の呼気中の雑音を内因性の装置雑音として見なすステップをさらに具備する請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つの監視パラメータは、患者の吸気中に雑音を測定することを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記患者の呼気中に測定した雑音と、前記患者の吸気中に測定した雑音とを比較するステップをさらに具備することを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記患者の呼気中に測定した雑音を上回る、前記吸気中の雑音を患者のいびきとして見なすステップをさらに具備することを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
睡眠呼吸障害を患っている患者に治療圧力を送るシステムであって、
加圧された呼吸可能な気体を前記患者にするように動作する患者回路と、
使用される特定の患者回路から実質的に独立している第1圧力で、加圧された呼吸可能な気体を前記患者に送るように供給する制御可能な気流生成器と、
ある期間にわたって、患者の状態を示すパラメータを測定するように動作するモニタと、
前記監視パラメータが患者の症状改善に満たないことを示した場合に、制御可能な気流生成器の第1圧力を変化させるように動作するプロセッサと
を具備することを特徴とするシステム。
【請求項21】
前記監視パラメータは、気流制限であることを特徴とする請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記監視パラメータは、一定の閾値を一貫して下回った場合、患者の症状改善に満たないことを示すことを特徴とする請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記監視パラメータは、1時間当たりのAHIであることを特徴とする請求項20に記載のシステム。
【請求項24】
前記監視パラメータは、既定の値を下回らなかった場合、患者の症状改善に満たないことを示すことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記既定の値は、2であることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記監視パラメータは、覚醒指数であることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項27】
前記監視パラメータは、減少しなかった場合、患者の症状改善に満たないことを示すことを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項28】
制御可能な気流生成器を有する気道陽圧(PAP)装置と、患者インターフェースユニットを有する患者回路とを介して、治療圧力を患者に送る方法であって、
前記使用される特定の患者回路から実質的に独立している前記装置を一般的に較正するステップと、
第1圧力を設定するステップと、
前記第1圧力、またはそれに近い圧力で、加圧された呼吸可能な気体を患者に供給するステップと、
前記患者の症状改善を測定する期間にわたって、患者の状態を示すパラメータを監視するステップと、
前記監視パラメータが、患者の症状改善に満たないことを示した場合に、患者に供給される、加圧された呼吸可能な気体の量を変更するように、前記PAP装置のエレメントを調節することによって、前記第1圧力を変化させるステップと
を具備することを特徴とする方法。
【請求項29】
前記患者に供給される、加圧された呼吸可能な気体の量を変更するように調節される前記PAP装置のエレメントは、PAP装置のモータ速度であることを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項30】
睡眠呼吸障害を患っている患者に治療圧力を送るシステムであって、
加圧された呼吸可能な気体を前記患者に送るように動作する患者回路と、
前記使用される特定の患者回路から実質的に独立している第1圧力で、加圧された呼吸可能な気体を患者に送るように供給する制御可能な気流生成器と、
ある期間にわたって、患者の状態を示すパラメータを測定するように動作するモニタと、
前記制御可能な気流生成器の第1圧力と、前記制御可能な気流生成器のエレメントとを変化させるように動作するプロセッサと
を具備し、
前記プロセッサは、前記監視パラメータが患者の症状に満たないことを示した場合に、前記制御可能な気流生成器の第1圧力およびエレメントを変化させることを特徴とするシステム。
【請求項31】
前記患者に供給される、加圧された呼吸可能な気体の量を変更するように使用されるとともに、調節される制御可能な気流生成器のエレメントは、前記制御可能な気流生成器のモータ速度であることを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項32】
気道陽圧(PAP)装置を使用して、患者のマスク・リークを分類する方法であって、
第1圧力で、加圧された呼吸可能な気体を前記患者に供給するステップと、
前記第1圧力に基づいて、換気流を推定するステップと、
気流の平均値を判定するステップと、
前記気流の平均値と推定換気流とに基づいて、マスク・リークを判定するステップと、
少なくとも1つの所定のマスク・リーク閾値に従って、前記マスク・リークを分類するステップと
を具備することを特徴とする方法。
【請求項33】
前記少なくとも1つのマスク・リーク閾値を上回るマスク・リークは、「大」として分類されることを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記少なくとも1つのマスク・リーク閾値を下回るマスク・リークは、「小」として分類されることを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記所定のマスク・リーク閾値は、複数存在することを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記マスク・リークの分類レベルを記録するステップをさらに具備することを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項37】
睡眠呼吸障害を患っている患者を治療するシステムであって、
加圧された呼吸可能な気体を前記患者に送るように構成された患者回路と、
前記使用される特定の患者回路から実質的に独立している第1圧力で、患者に送られる、加圧された呼吸可能な気体を生成するように動作する制御可能な気流生成器と、
前記第1圧力に基づいてPAP装置の換気流を推定するように構成され、気流の平均値を判定し、気流の平均値と推定換気流とに基づいてマスク・リークを判定するとともに、少なくとも1つの所定のマスク・リーク閾値に従ってマスク・リークを分類するプロセッサと、
ある期間にわたって、患者の状態を示すパラメータを測定するように動作するモニタと
を具備し、
前記プロセッサは、前記監視パラメータが患者の症状に満たないことを示した場合に、前記制御可能な気流生成器の第1圧力を変化させるように動作することを特徴とするシステム。
【請求項38】
前記マスク・リークは、「大」または「小」として分類されることを特徴とする請求項37に記載のシステム。
【請求項39】
気道陽圧(PAP)装置を介して患者を治療する方法であって、
第1圧力で、加圧された呼吸可能な気体を前記患者に供給するステップと、
前記第1圧力に基づいて、換気流を推定するステップと、
気流の平均値を判定するステップと、
前記気流の平均値と推定換気流とに基づいて、マスク・リークを判定するステップと、
少なくとも1つの所定のマスク・リーク閾値に従って、前記マスク・リークを分類するステップと、
前記患者の症状改善を測定する期間にわたって、患者の状態を示す少なくとも1つのパラメータを監視するステップと、
前記監視パラメータが患者の症状改善に満たないことを示した場合に、PAP装置の第1圧力を変化させるステップと
を具備することを特徴とする方法。
【請求項40】
気道陽圧(PAP)装置を介して患者を治療する方法であって、
請求項32に記載の方法を使用して、マスク・リークを分類するステップと、
前記患者の症状改善を測定する期間にわたって、前記患者の状態を示す少なくとも1つのパラメータを監視するステップと、
前記監視パラメータが患者の症状改善に満たないことを示した場合に、前記PAP装置の第1圧力を変化させることを特徴とする方法。
【請求項41】
前記プロセッサは、前記監視パラメータが患者の症状改善に満たないことを示し、かつ前記マスク・リークが少なくとも1つの所定のマスク・リーク閾値よりも下回って分類された場合に、制御可能な気流生成器の第1圧力を変化させるように動作することを特徴とする請求項37に記載のシステム。
【請求項42】
前記監視パラメータが患者の症状改善に満たないことを示し、かつ前記マスク・リークが少なくとも1つの所定のマスク・リーク閾値よりも下回って分類された場合に、前記PAP装置の第1圧力を変化させることを特徴とする請求項39に記載の方法。
【請求項43】
前記監視パラメータが患者の症状改善に満たないことを示し、かつ前記マスク・リークが少なくとも1つの所定のマスク・リーク閾値よりも下回って分類された場合に、前記PAP装置の第1圧力を変化させることを特徴とする請求項40に記載の方法。
【請求項44】
睡眠呼吸障害を患っている患者を治療する方法であって、
第1圧力を設定するステップと、
制御可能な気流生成器を介して、前記第1圧力、またはそれに近い圧力で、加圧された呼吸可能な気体を患者に供給するステップと、
治療効果を測定する期間にわたって、前記患者の状態を示すパラメータを監視するステップと、
前記監視パラメータが、治療効果において変化を示した場合に、前記第1圧力を変化させるステップと
を具備することを特徴とする方法。
【請求項45】
前記治療効果の変化に少なくとも一部基づいて、治療に関する積極性、および/または緩行性を調節するステップをさらに具備することを特徴とする請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記監視パラメータは、気流制限であることを特徴とする請求項44に記載のシステム。
【請求項47】
前記監視パラメータは、1時間当たりのAHIであることを特徴とする請求項44に記載のシステム。
【請求項48】
前記監視パラメータは、覚醒指数であることを特徴とする請求項44に記載の方法。
【請求項49】
前記監視パラメータは、患者のいびきであることを特徴とする請求項44に記載の方法。
【請求項50】
自動較正システム、および/または学習システムをさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項51】
自動較正システム、および/または学習システムに少なくとも一部基づいて、加圧された呼吸可能な気体の供給を調節するステップをさらに具備することを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項52】
自動較正システム、および/または学習システムに少なくとも一部基づいて、加圧された呼吸可能な気体の供給を調節するステップをさらに具備することを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項53】
自動較正システム、および/または学習システムに少なくとも一部基づいて、加圧された呼吸可能な気体の供給を調節するステップをさらに具備することを特徴とする請求項35に記載の方法。
【請求項54】
自動較正システム、および/または学習システムをさらに具備することを特徴とする請求項37に記載の方法。
【請求項55】
自動較正システム、および/または学習システムをさらに具備することを特徴とする請求項44に記載の方法。
【請求項56】
自動較正システム、および/または学習システムに少なくとも一部基づいて、加圧された呼吸可能な気体の供給を調節するステップをさらに具備することを特徴とする請求項46に記載の方法。
【請求項57】
自動較正システム、および/または学習システムに少なくとも一部基づいて、加圧された呼吸可能な気体の供給を調節するステップをさらに具備することを特徴とする請求項51に記載の方法。

【図1】
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【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−539433(P2009−539433A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−513515(P2009−513515)
【出願日】平成19年6月5日(2007.6.5)
【国際出願番号】PCT/AU2007/000763
【国際公開番号】WO2007/140512
【国際公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【出願人】(500046450)レスメド・リミテッド (192)
【氏名又は名称原語表記】RESMED LTD