説明

石灯籠

【課題】従来の石灯籠は表面に黒黴や汚れが発生する事があった。特に白い色調の石灯籠は汚れが目立つ事があった。石灯籠は重量があり、、外気温の変化に追随出来ず、露頭現象により、露の発生を促し、黴の発生を促進し、汚れを付着させ易い。
【解決手段】石灯籠の表面に酸化チタン光触媒を取り付け、酸化チタン光触媒の作用により、紫外線で活性酸素を発生させ、有機物質を分解し、黴や汚れを分解する。また酸化チタン光触媒の超親水性により、石灯籠の表面に発生する露を流して汚れの付着を防止する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
この発明は、石灯籠の表面の防黴、防汚に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、石灯籠は天然石を彫刻し、作成するものであり、特に表面加工は行っていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
緑豊かな庭園に置かれた白い石灯籠は見事に調和して日本人の美意識の高さを誇るものである。従来の石灯籠は天然石を彫刻し、特に表面加工は行っていない為、時間の経過と共に黒黴が発生したり、大気汚染の進んでいる場所では汚れが付着する問題点があった。石灯籠は数百キログラムから数トンの重量物であり、その熱容量の大きさが表面の結露を促進する。夜中の低温で冷え込んだ石灯籠は明け方からの外気温の上昇に追随できず冷たいため、この冷たい表面に触れた外気の水蒸気が飽和して露頭現象を発生させる。夜の気温と昼間の気温の差が大きい春から秋にかけては露の発生も多くなる。この露が黴を発生させ、大気の汚れを付着させる。白い石灯籠以外の苔むした状態を良しとする場合は問題は少ないが、白を基調とした石灯籠の場合は黒黴や汚れは目立って、見苦しくなる。特に近代的なホテル、旅館等に設置する石灯籠は上品な白い色を使用することが多く、これを綺麗に保つことは重要である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明はこの問題点を解決するため、石灯籠の表面に酸化チタン光触媒を付着させて、黴の発生及び汚れの付着を防ぐものである。
【発明の効果】
【0005】
本発明は以上のような構成であるので、石灯籠の表面に取り付けた酸化チタン光触媒の働きで紫外線により、活性酸素を発生させ、この活性酸素が有機物を分解する力により、黴の発生を防止し、汚れの付着を防止出来る。また酸化チタン光触媒は超親水性の機能があり、石灯籠の表面に発生した露を流し易くし、汚れの付着を防止する。また酸化チタン光触媒は対候性、耐久性に優れ、充分使用可能である。平成16年1月より同年10月までの間、石灯籠について次のような実験を行った。
使用石材:花崗岩(御影石)通称真壁石 色調 白
石灯籠 :重量 約1トン
酸化チタン光触媒はスプレー式を使用
マスキングにより、石灯籠の縦半分に酸化チタン光触媒をスプレー付着させた。
設置場所:茨城県真壁郡真壁町内
以上の実験の結果は次の通りとなった。
イ)石灯籠表面の露の付着については酸化チタン光触媒スプレー処理した表面は明らかに少なかった。
ロ)1月から開始して10月の段階では酸化チタンスプレー処理した部分はほぼ清浄に保たれていたが、処理をしていない部分は黴、汚れが発生していた。今年は多雨だったことも黴の発生を促したものと考えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の実施例について、図1によって説明する。構成は図に示すように石灯籠1の表面に酸化チタン光触媒2を取り付けたものである。工程は石灯籠の彫刻が完成した段階で表面を良く洗浄、乾燥した後、スプレー式で酸化チタン光触媒2を付着させる。酸化チタン光触媒の成分の例としては酸化チタン成分10%、界面活性剤2%、セラミックリキッド2%、残りガス体材料である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の実施例の形態に従った一実施例の斜視図
【符合の説明】
【0008】
1:石灯籠
2:酸化チタン光触媒

【特許請求の範囲】
【請求項1】
石灯籠1の表面に酸化チタン光触媒2を取り付けた石灯籠

【図1】
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【公開番号】特開2006−123486(P2006−123486A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−341215(P2004−341215)
【出願日】平成16年10月27日(2004.10.27)
【出願人】(596028871)
【出願人】(504434626)
【Fターム(参考)】