説明

研削スラッジの固形化物製造装置および製造方法

【課題】 加圧シリンダによる圧搾によって研削スラッジを固形化する際に、研削スラッジなどの噴出に伴う成形圧の圧力変動があっても、これを自動的に調整して固形化を円滑に行い、装置の効率よい稼動を実現することができる装置および方法を提供する。
【解決手段】 研削ラインで発生したクーラント含有の研削スラッジをろ過した濃縮スラッジMを、加圧シリンダ6による圧搾によって固形化して固形化物を製造する。前記加圧シリンダ6の圧力を監視する圧力検出センサ12と、この圧力検出センサ12の信号を処理する信号処理装置13と、前記加圧シリンダ6の加圧速度を調整する加圧速度調整手段10とを備える。信号処理装置13により検出される加圧時の圧力を監視して設定変動率よりも急激な変動があったときに、加圧速度調整手段13に前記加圧シリンダ6の加圧速度を設定基準14aに従って調整させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、研削ラインで発生した研削スラッジ、例えば、転がり軸受の内外輪や転動体等の鉄系構成部品、その他の軸受用鋼材の研削スラッジをブリケットに固形化する研削スラッジの固形化物製造装置および製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
転がり軸受の内外輪や転動体等の鉄系構成部品は、焼入れの後、転走面等に研削が施される。研削により生じた粉状の切削屑は、クーラントと共にスラッジとして機外に流して排出し、ろ過の後、クーラントを研削に再利用する。ろ過により残った研削スラッジは、汚泥として埋め立て処理される。
しかし、研削スラッジの埋め立ては、環境の面から好ましくないばかりでなく、産廃処理場の行き詰まりから、今後、埋め立て処理ができなくなることは明白である。研削で生じた研削屑の量は、切削等に比べて少ないが、軸受等のような量産ラインでは、その発生量は多量となる。
【0003】
このため、研削スラッジを圧搾することにより固形化し、絞り出されたクーラントを再利用すると共に、その固形化物(以下、「ブリケット」という)を製鋼材として再利用することが検討されている。特許文献1および特許文献2には、研削スラッジを固形化する装置ないしは方法について開示されている。特許文献1では、温度、クーラントの含有率、加圧速度の変化および加圧圧力の変化を検出して、加圧速度を制御することが述べられている。また、特許文献2では、一定昇圧速度での圧搾の方法が述べられている。
【特許文献1】特許第3907917号公報
【特許文献2】特許第3979137号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような研削スラッジの固形化において、成形圧力や成形速度を最適に設定しても、研削スラッジの性状が、例えば、ろ過などの前処理工程での仕上がり状況により変動すると、成形性が悪くなる場合がある。また、金型の摩耗によっても成形性が影響される。より具体的には、当初良好な成形がなされていても、例えば、研削スラッジにおけるクーラントの含有率が高くなると、あるいは、金型の摩耗が進行すると、成形時に金型隙間から研削スラッジが空気やクーラントと共に噴出し、正常な成形ができない場合がある。この場合、成形速度を下げて噴出を避ける調整がなされるが、安全をみて下げ過ぎると処理能力が低下する。また、研削スラッジの性状の変動や金型の摩耗に応じて成形条件を調整するのは煩雑で、効率の良い稼動、安定した稼動が実現できなかった。
【0005】
特許文献1には、所定の圧力および所定の圧縮速度に制御する方法が述べられているが、研削スラッジの加圧成形の際に、空気やヘドロ状スラッジの噴出に伴うと思われる成形圧の圧力変動に着眼した対応は述べられていない。また、特許文献2は、良好な仕上がり状態を得るための一定昇圧速度の有効性を述べているだけで、上記同様の成形圧の圧力変動に着眼した対応は述べられていない。
【0006】
この発明の目的は、加圧シリンダによる圧搾によって研削スラッジを固形化する際に、研削スラッジなどの噴出に伴う成形圧の圧力変動があっても、これを自動的に調整して固形化を円滑に行い、装置の効率よい稼動を実現することができる研削スラッジの固形化物製造装置および製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る研削スラッジの固形化物製造装置は、研削ラインで発生したクーラント含有の研削スラッジをろ過した濃縮スラッジを、加圧シリンダによる圧搾によって固形化して固形化物を製造する研削スラッジの固形化物製造装置であって、前記加圧シリンダの圧力を監視する圧力検出センサと、この圧力検出センサの信号を処理する信号処理装置と、前記加圧シリンダの加圧速度を調整する加圧速度調整手段とを備え、前記信号処理装置により検出される加圧時の圧力を監視して設定変動率よりも急激な変動があったときに、前記加圧速度調整手段に前記加圧シリンダの加圧速度を設定基準に従って調整させる加圧速度制御手段を設けたことを特徴とする。
【0008】
この発明に係る研削スラッジの固形化物製造方法は、研削ラインで発生したクーラント含有の研削スラッジをろ過した濃縮スラッジを、加圧シリンダによる圧搾によって固形化して固形化物を製造する研削スラッジの固形化物製造方法であって、前記加圧シリンダの圧力を監視する圧力検出センサと、この圧力検出センサの信号を処理する信号処理装置と、前記加圧シリンダの加圧速度を調整する加圧速度調整手段とを用い、前記信号処理装置により検出される加圧時の圧力を監視して設定変動率よりも急激な変動があったときに、前記加圧速度調整手段に前記加圧シリンダの加圧速度を設定基準に従って調整させることを特徴とする。
【0009】
この発明の構成によると、研削ラインで発生したクーラント含有の研削スラッジはろ過されて濃縮スラッジとされ、加圧シリンダによる圧搾によって固形化物とされる。この時、研削スラッジの圧搾時に、加圧シリンダの圧力が圧力センサによって監視され、この圧力センサによる信号が信号処理装置によって処理される。そして、信号処理装置により検出される加圧時の圧力が設定変動率よりも急激な変動があったときに、加圧速度調整手段に加圧シリンダの加圧速度を設定基準に従って調整させる。したがって、加圧時において、加圧速度や研削スラッジの性状によって、装置の隙間から研削スラッジが空気やクーラントと共に噴出して正常な成形ができない事態になっても、加圧シリンダの加圧速度が自動的に調整され、速やかに正常な状態に復帰する。因みに、良好な固形化物を得るには、加圧速度を遅くする方が望ましいが、処理能力が低下することになる。しかし、加圧時の圧力の急激な変動があったときに加圧速度が自動的に調整されるから、処理効率と成形品(固形化物)の歩留まりとをバランスさせ、効率良くかつ安定した装置の稼動を実現することができる。
【発明の効果】
【0010】
この発明に係る研削スラッジの固形化物製造装置は、研削ラインで発生したクーラント含有の研削スラッジをろ過した濃縮スラッジを、加圧シリンダによる圧搾によって固形化して固形化物を製造する研削スラッジの固形化物製造装置であって、前記加圧シリンダの圧力を監視する圧力検出センサと、この圧力検出センサの信号を処理する信号処理装置と、前記加圧シリンダの加圧速度を調整する加圧速度調整手段とを備え、前記信号処理装置により検出される加圧時の圧力を監視して設定変動率よりも急激な変動があったときに、前記加圧速度調整手段に前記加圧シリンダの加圧速度を設定基準に従って調整させる加圧速度制御手段を設けたため、簡便な方法で、装置の隙間から研削スラッジが空気やクーラントと共に噴出して正常な成形ができない事態になっても、速やかに正常な状態に復帰させることができ、装置の効率の良い稼動および安定した稼動を実現させることができる。
【0011】
この発明に係る研削スラッジの固形化物製造方法は、研削ラインで発生したクーラント含有の研削スラッジをろ過した濃縮スラッジを、加圧シリンダによる圧搾によって固形化して固形化物を製造する研削スラッジの固形化物製造方法であって、前記加圧シリンダの圧力を監視する圧力検出センサと、この圧力検出センサの信号を処理する信号処理装置と、前記加圧シリンダの加圧速度を調整する加圧速度調整手段とを用い、前記信号処理装置により検出される加圧時の圧力を監視して設定変動率よりも急激な変動があったときに、前記加圧速度調整手段に前記加圧シリンダの加圧速度を設定基準に従って調整させることとしたため、上記と同様に、簡便な方法で、装置の隙間から研削スラッジが空気やクーラントと共に噴出して正常な成形ができない事態になっても、速やかに正常な状態に復帰させることができ、装置の効率の良い稼動および安定した稼動を実現させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
この発明に係る研削スラッジの固形化物製造装置の一実施形態を図1ないし図5と共に説明する。図1および図2に示す固形化物製造装置Aおいて、ホッパー1には、図示しない研削ラインで発生したクーラントを含有する研削スラッジを濾過した濃縮スラッジ(研削スラッジ)Mが貯蔵される。ホッパー1の下端には、モータ2aを駆動源とするスクリューフィーダ2が設置されており、このスクリューフィーダ2の給送側先端は、垂直に設置された筒状投入部3の筒内に臨んでいる。ホッパー1とスクリューフィーダ2とにより、スラッジ供給手段が構成される。投入部3内には、投入シリンダ3aのロッドの先端に固定されたプッシャー3bが配置され、ロッドの伸縮動作に伴うプッシャー3bの投入部3内の軸心方向に沿った上下動により、スクリューフィーダ2から給送される濃縮スラッジMを下方に押しやるように構成されている。投入部3の下部には、内部が圧搾室4aとなるシリンダ4が水平に設置され、その周胴部の上部には上記投入部3の下端部と連通する投入口4bが設けられている。
【0013】
上記筒状の圧搾室4aは両端が開口されており、この両端開口部より、加圧パンチ5および受圧パンチ7が対向関係で挿入されている。加圧パンチ5および受圧パンチ7は、それぞれ、油圧で作動する加圧シリンダ6,8の伸縮ロッド6a,8aの先端に連結されており、上記投入口4bから圧搾室4a内に投入された濃縮スラッジMは、加圧パンチ5の圧搾室4a内への進入により加圧パンチ5および受圧パンチ7の間で挟圧されて、後記するブリケット(固形化物)bに成形される。加圧シリンダ6は、油圧ポンプ9および油圧制御装置(加圧速度調整手段)10に油圧管路11を介して接続されており、この油圧管路11の途中には、圧力検出センサ12が配設されている。受圧パンチ7側の加圧シリンダ8は、油圧供給系(図示せず)に接続されていて、受圧パンチ7は、圧搾室4aの一端から出入りさせられるが、図1および図2ではその油圧系の図示を省略している。
【0014】
上記圧力検出センサ12で監視検出される圧力信号は、信号処理装置13で処理され、その信号処理結果を機械制御装置(加圧速度制御手段)14に送り、この加圧速度制御手段14は設定基準14aに基づき加圧速度調整手段10に油圧流量を調整させ、加圧シリンダ6の加圧速度の調整を行うようにしている。設定基準14aの内容は、適宜設定すれば良いが、例えば、後述の制御動作を行わせる内容とされる。加圧速度調整手段10としては、機械的な流量調整バルブやサーボバルブ等が用いられる。加圧速度制御手段14による加圧シリンダ6の加圧速度の調整についての詳細は後記する。
【0015】
上記構成の固形化物製造装置Aによる固形化物(研削スラッジのブリケット)bの成形要領について説明する。図1において、受圧パンチ7を圧搾室4aの先側開口部内に位置させ、また加圧パンチ5を圧搾室4aの後側開口部内に位置させた状態で、スクリューフィーダ2を作動させる。これにより、ホッパー1内の濃縮スラッジMを、投入部3および投入口4bを経て圧搾室4a内の両パンチ5,7間に供給投入する。このとき、投入シリンダ3aを作動させ、プッシャー3bの上下往復動作により、濃縮スラッジMを圧搾室4a内に押し込むように投入する。
【0016】
所定量の濃縮スラッジMが圧搾室4a内に投入されると、スクリューフィーダ2を停止させると共に、図2に示すようにプッシャー3bを上方に後退させた状態に維持する。受圧パンチ7を静止させた状態で、加圧シリンダ6を作動させてロッド6aを伸張させ、加圧パンチ5を圧搾室4a内に進入駆動させることによって、両パンチ5,7間で濃縮スラッジMを圧搾してブリケットbに成形する。成形されたブリケットbは、その後、加圧シリンダ8が作動して、図3に示すように受圧パンチ7が後退し、加圧パンチ5がさらに前進することにより、圧搾室4aより排出される。ブリケットbを排出後、両パンチ5,7は元の位置に戻って待機する。
【0017】
上記成形過程は、当初の油圧流量(加圧速度)の設定で正常にブリケットbが成形される状態を示している。図4(A)の実線は、成形時の当初の加圧速度の設定で、濃縮スラッジMなどが噴出しない正常な状態で加圧成形がなされた場合の圧力検出センサ12による検出信号の変化を示している。すなわち、加圧シリンダ6による加圧に伴い、加圧シリンダ6の圧力は、緩やかに上昇し、当該圧力が設定値P0に達した時点で一定時間保持した後、加圧を終了する。加圧の終了と共に圧力は急激に降下して元の状態に戻る。図4(B)は加圧成形過程で濃縮スラッジMなどの噴出が生じた場合の圧力検出センサ12による検出信号の変化を示している。時間tにおいて噴出が生じ、その時に急激な圧力変動が発生している。
【0018】
図5は、上記のような急激な圧力変動が発生した場合の、信号処理装置13による信号処理結果を示している。信号処理装置13は、電気的信号フィルター処理により、緩やかな圧力変化分を除き、急激な変化のみを取り出し、その信号が閾値(設定変動率)L0を超えたら、濃縮スラッジMなどの噴出が発生したと判断し、その噴出が発生したとの信号を加圧速度制御手段14に送る。加圧速度調整手段10には、予め油圧の流量Q1,Q2・・・Qn(Q1>Q2>・・・Qn、Qnが最小)が設定されており、加圧速度制御手段14の指令で流量の選定がなされるように構成されている。
【0019】
当初、油圧流量Qkで機械の運転を開始し、加圧速度制御手段14が信号処理装置13より濃縮スラッジMなどの噴出が発生したとの信号を受けると、加圧速度制御手段14は、設定基準14aに従って、加圧速度調整手段10に指令し、指令を受けた加圧速度調整手段10は、油圧流量をQk+1に切り替え、油圧流量を下げることで、加圧シリンダ6の加圧速度を下げるよう調整する。加圧速度を下げた場合の圧力検出センサ12による検出圧力の信号変化を図4(A)の破線で示す。図4(A)の破線が示すとおり、加圧シリンダ6の加圧速度を下げることにより、設定圧力P0に達するまでの時間は遅れるが、濃縮スラッジMなどの噴出に伴う急激な圧力変化がなくなっていることが理解される。
【0020】
このように加圧シリンダ6の加圧速度を下げた状態で運転を継続すると、機械のサイクルタイムが長いままになり、処理能力が低下する。そこで、例えばこの状態でm個連続して濃縮スラッジMなどの噴出が発生しなかったときは、加圧速度制御手段14は、設定基準14aに従って、加圧速度調整手段10に指令し、油圧流量をQk+1からQkに切り替え、加圧流量を上げることで加圧速度を上げるように調整する。また、油圧流量の調整の際、流量をQnまで下げても濃縮スラッジMなどの噴出発生が収まらない場合、異常とみなして機械を停止するようにしても良い。このような、機械停止シーケンスも予め設定基準14aに設定させておくことができる。
【0021】
研削ラインで発生したクーラント含有の研削スラッジを濾過した濃縮スラッジMを加圧シリンダ6による圧搾によってブリケットbに固形化する従来の固形化物製造装置の場合、加圧シリンダ6による加圧速度を早くすると、金型(圧搾室4a、加圧パンチ5および受圧パンチ7)の隙間から、濃縮スラッジMが空気やクーラントと共に噴出し、正常な成形固形化ができない場合がある。そのため、良好なブリケットbを得るには、加圧シリンダ6による加圧速度を遅くする方が良いが、処理能力の点から加圧速度を早くすることが求められる。また、濃縮スラッジMの含水率や嵩密度などの性状は、例えばろ過などの前処理工程での仕上がり状況により変動し、さらには金型(同上)の摩耗度合いも変化する。このため、濃縮スラッジMの性状に応じて、あるいは金型の摩耗度に応じて、加圧シリンダ6による加圧速度を調整することが望ましいが、この調整は煩雑であり、調整を怠れば良好なブリケットbが得られなかったり、処理の能力が低下したりする。
【0022】
そこで、この実施形態の固形化物製造装置Aの場合、加圧シリンダ6による圧搾の際、加圧シリンダ6の圧力を監視する圧力検出センサ12により、濃縮スラッジMなどの噴出に伴う急激な圧力変化を検出すると、加圧速度制御手段14が、加圧速度調整手段10に前記加圧シリンダ6の加圧速度を設定基準14aに従って自動調整させるようにしている。このため、上記のような煩雑な調整作業が不要となり、また調整を怠るような事態も生じないから、良好なブリケットbが歩留まりよく得られ、装置の効率良い稼動、および安定した稼動が実現できる。
【0023】
なお、研削ラインで発生する研削スラッジに含有するクーラントとしては、水溶性クーラントおよび油性クーラントがあるが、この発明の固形化物製造装置および製造方法は、いずれのクーラントを含有する研削スラッジの固形化にも適用される。また、転がり軸受の内外輪や転動体等の鉄系構成部品、その他の軸受用鋼材の研削スラッジをブリケットに固形化する場合に好ましく採用される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】この発明の一実施形態に係る固形化物製造装置における研削スラッジの供給過程を示す概念図である。
【図2】同固形化物製造装置における研削スラッジの圧搾過程を示す概念図である。
【図3】同固形化物製造装置において成形されたブリケットを排出する過程での圧搾室に対する加圧パンチおよび受圧パンチの動作状態を示す図である。
【図4】(A)(B)は、加圧シリンダによる圧搾成形の際の、圧力検出センサによる検出信号の変化を示すグラフであり、(A)は正常な成形状態の場合を示し、(B)は濃縮スラッジなどの噴出が生じた場合を示している。
【図5】圧力検出センサによる検出信号を信号処理装置で処理した結果を示すグラフである。
【符号の説明】
【0025】
4a…圧搾室
6…加圧シリンダ
10…加圧速度調整手段
12…圧力検出センサ
13…信号処理装置
14…加圧速度制御手段
14a…設定基準
M…濃縮スラッジ(研削スラッジ)
L0…閾値(設定変動率)
A…固形化物製造装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
研削ラインで発生したクーラント含有の研削スラッジをろ過した濃縮スラッジを、加圧シリンダによる圧搾によって固形化して固形化物を製造する研削スラッジの固形化物製造装置であって、
前記加圧シリンダの圧力を監視する圧力検出センサと、この圧力検出センサの信号を処理する信号処理装置と、前記加圧シリンダの加圧速度を調整する加圧速度調整手段とを備え、前記信号処理装置により検出される加圧時の圧力を監視して設定変動率よりも急激な変動があったときに、前記加圧速度調整手段に前記加圧シリンダの加圧速度を設定基準に従って調整させる加圧速度制御手段を設けたことを特徴とする研削スラッジの固形化物製造装置。
【請求項2】
研削ラインで発生したクーラント含有の研削スラッジをろ過した濃縮スラッジを、加圧シリンダによる圧搾によって固形化して固形化物を製造する研削スラッジの固形化物製造方法であって、
前記加圧シリンダの圧力を監視する圧力検出センサと、この圧力検出センサの信号を処理する信号処理装置と、前記加圧シリンダの加圧速度を調整する加圧速度調整手段とを用い、前記信号処理装置により検出される加圧時の圧力を監視して設定変動率よりも急激な変動があったときに、前記加圧速度調整手段に前記加圧シリンダの加圧速度を設定基準に従って調整させることを特徴とする研削スラッジの固形化物製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate