磁力を利用するハプティックモジュール及びこれを使用する電子装置
【課題】多様かつ力動的な反力及び触感をユーザーに提供することができるだけでなく、従来のタッチディスプレイ装置に比べて構成の複雑度を減らすことができ、さらに、電子装置の小型化を図ることができる磁力を利用するハプティックモジュールを提供する。
【解決手段】本発明において開示するハプティックモジュールは、隣接する磁石の極性が交番されるように配列された磁石配列フレームと、磁石配列フレームのフレーム要素のそれぞれの上部に位置し、前記フレーム要素の内、いずれか1つの極性を遮蔽するようにウィンドウ配列を形成した遮蔽スクリーンと、遮蔽スクリーンの外縁部を固定してフレーム要素のそれぞれの長手方向に遮蔽スクリーンを移動させる線形移動手段と、遮蔽スクリーンを挟んだ状態で磁石配列のフレームの上部に位置し、1面の全体に同一極性を帯びる磁石フレームと、また、線形移動手段を制御する制御部で構成される。
【解決手段】本発明において開示するハプティックモジュールは、隣接する磁石の極性が交番されるように配列された磁石配列フレームと、磁石配列フレームのフレーム要素のそれぞれの上部に位置し、前記フレーム要素の内、いずれか1つの極性を遮蔽するようにウィンドウ配列を形成した遮蔽スクリーンと、遮蔽スクリーンの外縁部を固定してフレーム要素のそれぞれの長手方向に遮蔽スクリーンを移動させる線形移動手段と、遮蔽スクリーンを挟んだ状態で磁石配列のフレームの上部に位置し、1面の全体に同一極性を帯びる磁石フレームと、また、線形移動手段を制御する制御部で構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、反力及び触感をユーザーにフィードバックするハプティック技術に関する。より詳細には、磁力の調節を通じてユーザーがタッチパネル(例えば、タッチウィンドウ)に印加する力に対応して、反力及び触感を伝達するハプティックモジュール及びこれを使用する電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ハプティックインターフェース(haptic interface)は、広義では仮想環境との触覚的相互作用を具現するシステム全体を意味するが、狭義ではヒトに触感を伝達するための物理的装置を意味し、一般的にハプティック装置と指称されることもある。情報伝達のためには、ヒトとメディアとの間に伝達媒介体が必要であり、これらをインターフェースという用語で定義することができ、メディアとインターフェースとは不可分の関係にあり、インターフェースはヒトの五感に依存する形態を有することになる。最近、工学技術の発展に伴い視聴覚にのみ依存していたインターフェース関連技術が、嗅覚、触覚を活用する技術が進化を重ねている。即ち、ハプティック装置は、触感というメディアを利用する装置として注目を受けている。
【0003】
知られているように、ハプティック装置は、ヒトの筋肉または関節などに物理的な力を伝達する反力提示装置(force feedback device)と、振動を始め圧力、温度、質感、痛症のような皮膚刺激を伝達する触感装置(tactile device)に分類されている。
【0004】
触感装置には、前記のように、皮膚刺激を通じてユーザーに実体物の質感のような現実的な力を伝達する触感技術(tactile technology)を備えることがかなめである。
【0005】
触感装置の一例が特許文献1に開示されている(以下、特許文献1とする)。前記特許文献1のタッチディスプレイ装置は、タッチプレートと、タッチプレートに作動するべく装着された磁性を帯びている複数個の触感変更構成要素(tactile sensation modification component)と、複数個のコイルで構成されている。前記の触感変更構成要素などは、コイルに印加される電流の方向に沿って振動され、タッチプレートの振動によってユーザーの手または指先が刺激される。これによってユーザーは、スクリーンに表示される物体の触感を感じることができる。
【0006】
しかし、上述の特許文献1のタッチディスプレイ装置は、その構成要素が複雑である他、コイルとブレードの下面に装着される電磁気装置の占有面積が広いため、小型化に限界がある。さらに、触感機能のみを具現しているため、反力によるより力動的な感じをユーザーに提供することができないという問題などがある。
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開第2006/00125678号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前記のような問題点を解決する目的で案出された発明であって、触感及び反力による、より力動的な感じをユーザーに提供することのできるハプティックモジュール及びこれを使用する電子装置を提供する。
【0009】
また、本発明は、従来のタッチディスプレイ装置に比べて、構成の複雑度を削減し、併せて装置の小型化を具現することのできるハプティックモジュール及びこれを使用する電子装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のハプティックモジュールは、隣接する磁石の極性が交番されるように配列された磁石配列フレームと、磁石配列フレームのフレーム要素のそれぞれの上部に位置し、フレーム要素の内、いずれか1つの極性を遮蔽するようにウィンドウ配列を形成した遮蔽スクリーンと、遮蔽スクリーンの外縁部を固定してフレーム要素のそれぞれの長手方向に遮蔽スクリーンを移動させる線形移動手段と、遮蔽スクリーンを挟んだ状態で磁石配列フレームの上部に位置し、1面の全体に同一極性を帯びる磁石フレームと、前記線形移動手段を制御する制御部とを包含する。
【0011】
本発明の線形移動手段は、固定子と、該固定子の1面の中心部に垂直に固定された固定棒と、該固定棒に沿って線形移動し、また、外周面には線形移動手段の長手方向に遮蔽スクリーンの外縁部を挿入・固定するための溝が形成された移動子によって構成されることが好ましい。
【0012】
前記の制御部は、前記線形移動手段を制御して遮蔽スクリーンの移動距離をウィンドウのサイズに制限することが好ましい。また、制御部は、前記線形移動手段を制御してフレーム要素がN極及びS極を同時に帯びるように遮蔽スクリーンを移動させることができるようにする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、多様でかつ力動的な反力及び触感をユーザーに提供することができる。また、従来のタッチディスプレイ装置に比べて構成の複雑度を削減するとともに、さらに、装置の小型化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付の図面を逐次参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本発明に関連された公知機能及びその構成に対しては本発明の要旨を混同すると判断される場合、その具体的な説明を省略する。
【0015】
また、以下の実施例はただ具体的説明のための例示であるため、本実施例によって本願発明を限定してはならない。
まず、図1は、本発明の好ましい実施形態による磁力を利用するハプティックモジュールの概略的な構成図である。図示のように、ハプティックモジュール100は、大別して磁石配列フレーム110と、磁石配列フレームの各要素の上部に長手方向(図上の矢印)に移動する遮蔽スクリーン120a、120b、120c、120dと、該遮蔽スクリーンを移動させる線形移動手段130a、130b、130c、130dと、遮蔽スクリーンを挟んで磁石配列フレーム110の上部に位置する磁石フレーム140と、前記線形移動手段の移動を制御する未図示の制御部150とを具備する。
【0016】
より詳細には、磁石配列フレーム110は、図2に図示したように、4つのフレーム要素110a、110b、110c、110dからなり、N極とS極の磁石をフレーム全体に対して交番磁界を形成するように配置している。本実施形態においては、図2のように1つのN極と1つのS極で構成された磁石要素10を配列する。即ち、磁石配列フレーム110は、複数個の磁石要素10を配列するとともに、互に隣接する磁石要素10は極性(polar)が反転されるように配列される。このような配列形態は、磁石配列フレーム110の4つの隅角においても同一に適用されている。
【0017】
図3を参照するとき、前記遮蔽スクリーン120a、120b、120c、120dは、上述のように、磁石配列フレーム110の各フレーム要素110a、110b、110c、110dの上部に位置して、各フレーム要素のそれぞれの長手方向に移動することにより磁石要素10の内、いずれか1つの極性を遮蔽する。このような遮蔽を行うために遮蔽スクリーンは、多数の開放されたウィンドウからなる配列122(以下、ウィンドウ配列という)を形成している。遮蔽動作に対するより詳細な説明は後述する。
【0018】
前記‘長手方向への移動’は、遮蔽スクリーンのそれぞれの外縁部に固定された線形移動手段130a、130b、130c、130dによって行われるが、該線形移動手段は、機械的な構成体でなることができる。本実施形態においては、本発明者が線形移動手段に最も好適と判断した例として、例えば、‘リニアアクチュエータ(linear actuator)’を例示することができる。
【0019】
図4は、‘リニアアクチュエータ’を例に取った線形移動手段を示している。この線形移動手段は、固定子132と、この固定子の1面の中心部に垂直に固定された固定棒134と、この固定棒を中央部に挿入して固定棒に沿ってリニアに移動する円筒型の移動子136によって構成される。また、前記移動子136の外周面には移動子の長手方向に遮蔽スクリーンの外縁部を挿入・固定するための溝36が形成されている。このように構成された線形移動手段は、遮蔽スクリーンを各フレーム要素の長手方向に線形で移動させることになる(図5参照)。ここで該遮蔽スクリーンの移動距離は、ウィンドウ配列122のサイズ(図3の丸内拡大図の未説明符号‘d’)に制限されることが好ましい。
【0020】
一方、線形移動手段によって駆動される遮蔽スクリーンの移動距離を制御することによって、磁石要素10の極性を選択的に遮蔽することができる。このような動作は遮蔽スクリーンの動作によって具現されることができるが、図6のようにN極を遮蔽した場合を[A]、S極を遮蔽した場合を[B]、また、N極とS極の一部だけを遮蔽した場合を[C]の動作として区分することができる。即ち、遮蔽スクリーンは、磁石配列フレーム110の各フレーム要素別に極性を選択的にかつ柔軟な動作で遮蔽することができる。
【0021】
図7は、本実施形態の磁石フレーム140を示している。該磁石フレーム140は、前記の図1で説明したように、遮蔽スクリーンを挟んだ磁石配列フレーム110の上部に配置される。この磁石フレーム140は、前記の磁石配列フレーム110a、110b、110c、110dと類似の部品名に命名されているが、磁石要素10によって極性が交番されるのではなく、フレームの1面の全体が同一の極性を有するように構成されている。すなわち、1面がS極であれば他面はN極になるのである。
【0022】
図8に図示するタッチパネルPは、本実施形態においてハプティックモジュール100を使用する電子装置、例えば、携帯電話、携帯用ゲーム機、PDAなどに包含される構成要素である。このタッチパネルPは、図1のように磁石フレーム140の上部に固定されて、磁石配列フレームの磁力によって自由自在かつ多様に浮遊(floating)することになる。本実施形態におけるタッチパネルPはタッチウィンドウ、または、多数の物理的ボタンによってなるパネルと理解しても良い。
【0023】
一方、制御部150は、遮蔽スクリーン120a、120b、120c、120dの移動を制御する。より具体的には、図9の図示のように、上述した各遮蔽スクリーンの外縁部に固定されている線形移動手段130a、130b、130c、130dを駆動させることによって、該遮蔽スクリーンの線形移動を制御するようになっている。
【0024】
以下、制御部150の制御によって、本発明が目的とする反力及び触感がどのようなメカニズムによってユーザーに伝達されるかを以下詳細に説明する。なお、タッチパネルPの下部面に固着されている磁石フレーム140の下部面はまずN極を帯びていることに仮定する。
【0025】
まず、図10に図示したように制御部150(未図示)によって線形移動手段130a、130b、130c、130dを駆動して、4つの遮蔽スクリーンが磁石配列フレーム110のフレーム要素110a、110b、110c、110dにその全てがN極を帯びるように遮蔽する場合、N極を帯びている磁石フレーム140が上部に引き上げられるようになる。一方、制御部150によって線形移動手段を駆動して、フレーム要素にその全てがS極を帯びるように遮蔽する場合、図11のようにN極を帯びている磁石フレーム140が下部に引き下げられるようになる。すなわち、制御部150によって図10及び図11の状態になるように(図中の矢印参照)反復的に制御する場合、タッチパネルPを操作するユーザーに垂直方向の振動、或は、物理的ボタンを押すような感じを提供することができる。
【0026】
一方、制御部150が磁石配列フレーム110のいずれか1つのフレーム要素にS極を帯びるように線形移動手段を駆動する場合、磁石フレーム140は、前記いずれか1つのフレーム要素に向かって傾斜するようになる。例えば、図12のように、フレーム要素110bのN極を遮蔽すると、磁石フレーム140は、フレーム要素110bの方に傾斜する。また、図13のように、フレーム要素110dのN極を遮蔽すると、磁石フレーム140は、フレーム要素110dの方に傾斜するようになる。このような制御方式を通じて上・下・左・右のいずれか1方向に磁石フレーム140を傾斜させることができ、また、傾斜したフレーム要素の極性をN極に転換するとともに、対応するフレーム要素の極性をS極に転換させる手順の制御方式を反復的に繰り返す場合、前記で例示した垂直方向の振動とは異なり、上下方向または左右方向の振動感をユーザーに伝達することができるようになる。
【0027】
また、本実施形態は、上述のように傾斜形態または振動形態だけではない。例えば、図14のように、磁石配列フレーム110のフレーム要素110a及び110dがS極を帯びるように遮蔽すると、磁石フレーム140は、フレーム要素110aと110dとが接近する方向、すなわち、フレームの対角線方向に傾斜する。これと同様にフレーム要素110b及び110cがS極を帯びるように遮蔽すると、磁石フレーム140は、フレーム要素110bと110cとが接近する方向に傾斜する(図15参照)。勿論、このような対角線方向の傾斜を起す制御を反復的に繰り返す場合、対角線方向の振動感を伝達することができる。
【0028】
また、図16のように、磁石配列フレーム110の全てのフレーム要素がN極とS極とを同時に帯びるようにするか、また、N極とS極の比率を調整した状態にして、ユーザーが指先などでタッチパネル面を上・下・左・右に擦る(scrubbing)場合、恰も凸凹表面をなでるような触感、例えば、滑らかさ、かさかさな触感を感じることもできる。このように、制御部150が、線形移動手段130a、130b、130c、130dを制御して遮蔽スクリーン120a、120b、120c、120dを線形移動させることによって、ユーザーに多様でかつ自由自在に、その上、力動的な反力と触感を提供することができる。
【0029】
上述のように、本発明のハプティックモジュール100は、従来の装置(特許文献1のタッチディスプレイ装置)に比べて、構成の複雑度が非常に低く、さらなる小型化を実現することができる。したがって、携帯電話、携帯ゲーム機、PDAなどのような小型電子装置に容易に使用することのできるメリットがある。
【0030】
図17は、上述のハプティックモジュール100を使用する電子装置200の構造を示す模式図である。この電子装置200は、タッチパネルPを具備した装置であって、上述した本実施形態におけるハプティックモジュール100の制御部150を、電子装置200の中央制御部210の従属的機能にするか、或は中央制御部210をして前記制御部150の機能を専担するように変形して実施することもできる。
【0031】
以上、好適な実施形態を図1〜図17を逐次対照しながら詳細に説明したが、本発明は、このような図示と説明に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内において、多様な変更及び修正が可能である。したがって、このような全ての適切な変更及び修正とこれの均等物も本発明の範囲に属することになる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の好ましい実施形態による磁力を利用するハプティックモジュールの概略的構成図である。
【図2】図1の磁石配列フレームの細部構成図である。
【図3】図1の遮蔽スクリーンの細部構成図である。
【図4】図3における線形移動手段の例示図である。
【図5】図3の線形移動手段による遮蔽スクリーンの線形移動を示す模式図である。
【図6】図3における遮蔽スクリーンの選択的遮蔽動作を示す模式図である。
【図7】図1における磁石フレームの細部構成図である。
【図8】図1におけるタッチパネルPの細部構成図である。
【図9】本発明の好ましい1実施形態における制御部の概略的模式図である。
【図10】図9における制御部による磁石フレームの傾斜動作を示す例示図である。
【図11】図9における制御部による磁石フレームの傾斜動作を示す例示図である。
【図12】図9における制御部による磁石フレームの傾斜動作を示す例示図である。
【図13】図9における制御部による磁石フレームの傾斜動作を示す例示図である。
【図14】図9における制御部による磁石フレームの傾斜動作を示す例示図である。
【図15】図9における制御部による磁石フレームの傾斜動作を示す例示図である。
【図16】図9における制御部による磁石フレームの傾斜動作を示す例示図である。
【図17】本発明のハプティックモジュールを使用した電子装置の概略的構成図である。
【符号の説明】
【0033】
100:(磁力を利用する)ハプティックモジュール
110:磁石配列フレーム
110a、110b、110c、110d:磁石配列フレームのフレーム要素
120a、120b、120c、120d:遮蔽スクリーン
122:ウィンドウ
130a、130b、130c、130d:線形移動手段
140:磁石フレーム
150:制御部
210:中央制御部
P:タッチパネル
【技術分野】
【0001】
本発明は、反力及び触感をユーザーにフィードバックするハプティック技術に関する。より詳細には、磁力の調節を通じてユーザーがタッチパネル(例えば、タッチウィンドウ)に印加する力に対応して、反力及び触感を伝達するハプティックモジュール及びこれを使用する電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ハプティックインターフェース(haptic interface)は、広義では仮想環境との触覚的相互作用を具現するシステム全体を意味するが、狭義ではヒトに触感を伝達するための物理的装置を意味し、一般的にハプティック装置と指称されることもある。情報伝達のためには、ヒトとメディアとの間に伝達媒介体が必要であり、これらをインターフェースという用語で定義することができ、メディアとインターフェースとは不可分の関係にあり、インターフェースはヒトの五感に依存する形態を有することになる。最近、工学技術の発展に伴い視聴覚にのみ依存していたインターフェース関連技術が、嗅覚、触覚を活用する技術が進化を重ねている。即ち、ハプティック装置は、触感というメディアを利用する装置として注目を受けている。
【0003】
知られているように、ハプティック装置は、ヒトの筋肉または関節などに物理的な力を伝達する反力提示装置(force feedback device)と、振動を始め圧力、温度、質感、痛症のような皮膚刺激を伝達する触感装置(tactile device)に分類されている。
【0004】
触感装置には、前記のように、皮膚刺激を通じてユーザーに実体物の質感のような現実的な力を伝達する触感技術(tactile technology)を備えることがかなめである。
【0005】
触感装置の一例が特許文献1に開示されている(以下、特許文献1とする)。前記特許文献1のタッチディスプレイ装置は、タッチプレートと、タッチプレートに作動するべく装着された磁性を帯びている複数個の触感変更構成要素(tactile sensation modification component)と、複数個のコイルで構成されている。前記の触感変更構成要素などは、コイルに印加される電流の方向に沿って振動され、タッチプレートの振動によってユーザーの手または指先が刺激される。これによってユーザーは、スクリーンに表示される物体の触感を感じることができる。
【0006】
しかし、上述の特許文献1のタッチディスプレイ装置は、その構成要素が複雑である他、コイルとブレードの下面に装着される電磁気装置の占有面積が広いため、小型化に限界がある。さらに、触感機能のみを具現しているため、反力によるより力動的な感じをユーザーに提供することができないという問題などがある。
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開第2006/00125678号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前記のような問題点を解決する目的で案出された発明であって、触感及び反力による、より力動的な感じをユーザーに提供することのできるハプティックモジュール及びこれを使用する電子装置を提供する。
【0009】
また、本発明は、従来のタッチディスプレイ装置に比べて、構成の複雑度を削減し、併せて装置の小型化を具現することのできるハプティックモジュール及びこれを使用する電子装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のハプティックモジュールは、隣接する磁石の極性が交番されるように配列された磁石配列フレームと、磁石配列フレームのフレーム要素のそれぞれの上部に位置し、フレーム要素の内、いずれか1つの極性を遮蔽するようにウィンドウ配列を形成した遮蔽スクリーンと、遮蔽スクリーンの外縁部を固定してフレーム要素のそれぞれの長手方向に遮蔽スクリーンを移動させる線形移動手段と、遮蔽スクリーンを挟んだ状態で磁石配列フレームの上部に位置し、1面の全体に同一極性を帯びる磁石フレームと、前記線形移動手段を制御する制御部とを包含する。
【0011】
本発明の線形移動手段は、固定子と、該固定子の1面の中心部に垂直に固定された固定棒と、該固定棒に沿って線形移動し、また、外周面には線形移動手段の長手方向に遮蔽スクリーンの外縁部を挿入・固定するための溝が形成された移動子によって構成されることが好ましい。
【0012】
前記の制御部は、前記線形移動手段を制御して遮蔽スクリーンの移動距離をウィンドウのサイズに制限することが好ましい。また、制御部は、前記線形移動手段を制御してフレーム要素がN極及びS極を同時に帯びるように遮蔽スクリーンを移動させることができるようにする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、多様でかつ力動的な反力及び触感をユーザーに提供することができる。また、従来のタッチディスプレイ装置に比べて構成の複雑度を削減するとともに、さらに、装置の小型化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付の図面を逐次参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本発明に関連された公知機能及びその構成に対しては本発明の要旨を混同すると判断される場合、その具体的な説明を省略する。
【0015】
また、以下の実施例はただ具体的説明のための例示であるため、本実施例によって本願発明を限定してはならない。
まず、図1は、本発明の好ましい実施形態による磁力を利用するハプティックモジュールの概略的な構成図である。図示のように、ハプティックモジュール100は、大別して磁石配列フレーム110と、磁石配列フレームの各要素の上部に長手方向(図上の矢印)に移動する遮蔽スクリーン120a、120b、120c、120dと、該遮蔽スクリーンを移動させる線形移動手段130a、130b、130c、130dと、遮蔽スクリーンを挟んで磁石配列フレーム110の上部に位置する磁石フレーム140と、前記線形移動手段の移動を制御する未図示の制御部150とを具備する。
【0016】
より詳細には、磁石配列フレーム110は、図2に図示したように、4つのフレーム要素110a、110b、110c、110dからなり、N極とS極の磁石をフレーム全体に対して交番磁界を形成するように配置している。本実施形態においては、図2のように1つのN極と1つのS極で構成された磁石要素10を配列する。即ち、磁石配列フレーム110は、複数個の磁石要素10を配列するとともに、互に隣接する磁石要素10は極性(polar)が反転されるように配列される。このような配列形態は、磁石配列フレーム110の4つの隅角においても同一に適用されている。
【0017】
図3を参照するとき、前記遮蔽スクリーン120a、120b、120c、120dは、上述のように、磁石配列フレーム110の各フレーム要素110a、110b、110c、110dの上部に位置して、各フレーム要素のそれぞれの長手方向に移動することにより磁石要素10の内、いずれか1つの極性を遮蔽する。このような遮蔽を行うために遮蔽スクリーンは、多数の開放されたウィンドウからなる配列122(以下、ウィンドウ配列という)を形成している。遮蔽動作に対するより詳細な説明は後述する。
【0018】
前記‘長手方向への移動’は、遮蔽スクリーンのそれぞれの外縁部に固定された線形移動手段130a、130b、130c、130dによって行われるが、該線形移動手段は、機械的な構成体でなることができる。本実施形態においては、本発明者が線形移動手段に最も好適と判断した例として、例えば、‘リニアアクチュエータ(linear actuator)’を例示することができる。
【0019】
図4は、‘リニアアクチュエータ’を例に取った線形移動手段を示している。この線形移動手段は、固定子132と、この固定子の1面の中心部に垂直に固定された固定棒134と、この固定棒を中央部に挿入して固定棒に沿ってリニアに移動する円筒型の移動子136によって構成される。また、前記移動子136の外周面には移動子の長手方向に遮蔽スクリーンの外縁部を挿入・固定するための溝36が形成されている。このように構成された線形移動手段は、遮蔽スクリーンを各フレーム要素の長手方向に線形で移動させることになる(図5参照)。ここで該遮蔽スクリーンの移動距離は、ウィンドウ配列122のサイズ(図3の丸内拡大図の未説明符号‘d’)に制限されることが好ましい。
【0020】
一方、線形移動手段によって駆動される遮蔽スクリーンの移動距離を制御することによって、磁石要素10の極性を選択的に遮蔽することができる。このような動作は遮蔽スクリーンの動作によって具現されることができるが、図6のようにN極を遮蔽した場合を[A]、S極を遮蔽した場合を[B]、また、N極とS極の一部だけを遮蔽した場合を[C]の動作として区分することができる。即ち、遮蔽スクリーンは、磁石配列フレーム110の各フレーム要素別に極性を選択的にかつ柔軟な動作で遮蔽することができる。
【0021】
図7は、本実施形態の磁石フレーム140を示している。該磁石フレーム140は、前記の図1で説明したように、遮蔽スクリーンを挟んだ磁石配列フレーム110の上部に配置される。この磁石フレーム140は、前記の磁石配列フレーム110a、110b、110c、110dと類似の部品名に命名されているが、磁石要素10によって極性が交番されるのではなく、フレームの1面の全体が同一の極性を有するように構成されている。すなわち、1面がS極であれば他面はN極になるのである。
【0022】
図8に図示するタッチパネルPは、本実施形態においてハプティックモジュール100を使用する電子装置、例えば、携帯電話、携帯用ゲーム機、PDAなどに包含される構成要素である。このタッチパネルPは、図1のように磁石フレーム140の上部に固定されて、磁石配列フレームの磁力によって自由自在かつ多様に浮遊(floating)することになる。本実施形態におけるタッチパネルPはタッチウィンドウ、または、多数の物理的ボタンによってなるパネルと理解しても良い。
【0023】
一方、制御部150は、遮蔽スクリーン120a、120b、120c、120dの移動を制御する。より具体的には、図9の図示のように、上述した各遮蔽スクリーンの外縁部に固定されている線形移動手段130a、130b、130c、130dを駆動させることによって、該遮蔽スクリーンの線形移動を制御するようになっている。
【0024】
以下、制御部150の制御によって、本発明が目的とする反力及び触感がどのようなメカニズムによってユーザーに伝達されるかを以下詳細に説明する。なお、タッチパネルPの下部面に固着されている磁石フレーム140の下部面はまずN極を帯びていることに仮定する。
【0025】
まず、図10に図示したように制御部150(未図示)によって線形移動手段130a、130b、130c、130dを駆動して、4つの遮蔽スクリーンが磁石配列フレーム110のフレーム要素110a、110b、110c、110dにその全てがN極を帯びるように遮蔽する場合、N極を帯びている磁石フレーム140が上部に引き上げられるようになる。一方、制御部150によって線形移動手段を駆動して、フレーム要素にその全てがS極を帯びるように遮蔽する場合、図11のようにN極を帯びている磁石フレーム140が下部に引き下げられるようになる。すなわち、制御部150によって図10及び図11の状態になるように(図中の矢印参照)反復的に制御する場合、タッチパネルPを操作するユーザーに垂直方向の振動、或は、物理的ボタンを押すような感じを提供することができる。
【0026】
一方、制御部150が磁石配列フレーム110のいずれか1つのフレーム要素にS極を帯びるように線形移動手段を駆動する場合、磁石フレーム140は、前記いずれか1つのフレーム要素に向かって傾斜するようになる。例えば、図12のように、フレーム要素110bのN極を遮蔽すると、磁石フレーム140は、フレーム要素110bの方に傾斜する。また、図13のように、フレーム要素110dのN極を遮蔽すると、磁石フレーム140は、フレーム要素110dの方に傾斜するようになる。このような制御方式を通じて上・下・左・右のいずれか1方向に磁石フレーム140を傾斜させることができ、また、傾斜したフレーム要素の極性をN極に転換するとともに、対応するフレーム要素の極性をS極に転換させる手順の制御方式を反復的に繰り返す場合、前記で例示した垂直方向の振動とは異なり、上下方向または左右方向の振動感をユーザーに伝達することができるようになる。
【0027】
また、本実施形態は、上述のように傾斜形態または振動形態だけではない。例えば、図14のように、磁石配列フレーム110のフレーム要素110a及び110dがS極を帯びるように遮蔽すると、磁石フレーム140は、フレーム要素110aと110dとが接近する方向、すなわち、フレームの対角線方向に傾斜する。これと同様にフレーム要素110b及び110cがS極を帯びるように遮蔽すると、磁石フレーム140は、フレーム要素110bと110cとが接近する方向に傾斜する(図15参照)。勿論、このような対角線方向の傾斜を起す制御を反復的に繰り返す場合、対角線方向の振動感を伝達することができる。
【0028】
また、図16のように、磁石配列フレーム110の全てのフレーム要素がN極とS極とを同時に帯びるようにするか、また、N極とS極の比率を調整した状態にして、ユーザーが指先などでタッチパネル面を上・下・左・右に擦る(scrubbing)場合、恰も凸凹表面をなでるような触感、例えば、滑らかさ、かさかさな触感を感じることもできる。このように、制御部150が、線形移動手段130a、130b、130c、130dを制御して遮蔽スクリーン120a、120b、120c、120dを線形移動させることによって、ユーザーに多様でかつ自由自在に、その上、力動的な反力と触感を提供することができる。
【0029】
上述のように、本発明のハプティックモジュール100は、従来の装置(特許文献1のタッチディスプレイ装置)に比べて、構成の複雑度が非常に低く、さらなる小型化を実現することができる。したがって、携帯電話、携帯ゲーム機、PDAなどのような小型電子装置に容易に使用することのできるメリットがある。
【0030】
図17は、上述のハプティックモジュール100を使用する電子装置200の構造を示す模式図である。この電子装置200は、タッチパネルPを具備した装置であって、上述した本実施形態におけるハプティックモジュール100の制御部150を、電子装置200の中央制御部210の従属的機能にするか、或は中央制御部210をして前記制御部150の機能を専担するように変形して実施することもできる。
【0031】
以上、好適な実施形態を図1〜図17を逐次対照しながら詳細に説明したが、本発明は、このような図示と説明に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内において、多様な変更及び修正が可能である。したがって、このような全ての適切な変更及び修正とこれの均等物も本発明の範囲に属することになる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の好ましい実施形態による磁力を利用するハプティックモジュールの概略的構成図である。
【図2】図1の磁石配列フレームの細部構成図である。
【図3】図1の遮蔽スクリーンの細部構成図である。
【図4】図3における線形移動手段の例示図である。
【図5】図3の線形移動手段による遮蔽スクリーンの線形移動を示す模式図である。
【図6】図3における遮蔽スクリーンの選択的遮蔽動作を示す模式図である。
【図7】図1における磁石フレームの細部構成図である。
【図8】図1におけるタッチパネルPの細部構成図である。
【図9】本発明の好ましい1実施形態における制御部の概略的模式図である。
【図10】図9における制御部による磁石フレームの傾斜動作を示す例示図である。
【図11】図9における制御部による磁石フレームの傾斜動作を示す例示図である。
【図12】図9における制御部による磁石フレームの傾斜動作を示す例示図である。
【図13】図9における制御部による磁石フレームの傾斜動作を示す例示図である。
【図14】図9における制御部による磁石フレームの傾斜動作を示す例示図である。
【図15】図9における制御部による磁石フレームの傾斜動作を示す例示図である。
【図16】図9における制御部による磁石フレームの傾斜動作を示す例示図である。
【図17】本発明のハプティックモジュールを使用した電子装置の概略的構成図である。
【符号の説明】
【0033】
100:(磁力を利用する)ハプティックモジュール
110:磁石配列フレーム
110a、110b、110c、110d:磁石配列フレームのフレーム要素
120a、120b、120c、120d:遮蔽スクリーン
122:ウィンドウ
130a、130b、130c、130d:線形移動手段
140:磁石フレーム
150:制御部
210:中央制御部
P:タッチパネル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
隣接する磁石の極性が交番されるように配列された磁石配列フレームと、
前記磁石配列フレームのフレーム要素のそれぞれの上部に位置し、前記フレーム要素の内、いずれか1つの極性を遮蔽するようにウィンドウ配列を形成した遮蔽スクリーンと、
前記遮蔽スクリーンの外縁部を固定してフレーム要素のそれぞれの長手方向に遮蔽スクリーンを移動させる線形移動手段と、
前記遮蔽スクリーンを挟んだ状態で前記磁石配列フレームの上部に位置し、1面の全体に同一極性を帯びる磁石フレームと、
前記線形移動手段を制御する制御部とを具備する、磁力を利用するハプティックモジュール。
【請求項2】
前記線形移動手段は、
固定子と、該固定子の1面の中心部に垂直に固定された固定棒と、該固定棒に沿って線形移動し、また、外周面には前記遮蔽スクリーンの外縁部を挿入・固定するための溝が形成された移動子によって構成されることを特徴とする請求項1に記載の磁力を利用するハプティックモジュール。
【請求項3】
前記制御部は、
前記線形移動手段を制御して、前記遮蔽スクリーンの移動距離を前記ウィンドウのサイズに制限することを特徴とする請求項1に記載の磁力を利用するハプティックモジュール。
【請求項4】
さらに、前記制御部は、
前記線形移動手段を制御して、前記フレーム要素がN極及びS極を同時に帯びるように、前記遮蔽スクリーンを移動させることを特徴とする請求項1に記載の磁力を利用するハプティックモジュール。
【請求項5】
タッチパネルを包含してなる電子装置において、
隣接する磁石の極性が交番されるように配列された磁石配列フレームと、
前記磁石配列フレームのフレーム要素のそれぞれの上部に位置し、前記フレーム要素の内、いずれか1つの極性を遮蔽するようにウィンドウ配列を形成した遮蔽スクリーンと、
前記遮蔽スクリーンの外縁部を固定して、フレーム要素のそれぞれの長手方向に遮蔽スクリーンを移動させる線形移動手段と、
前記タッチパネルをその上部に固定させるとともに、前記遮蔽スクリーンを挟んだ状態で前記磁石配列フレームの上部に位置し、1面の全体に同一極性を帯びる磁石フレームと、
前記線形移動手段を制御する制御部とを具備する、ハプティックモジュールを使用する電子装置。
【請求項6】
前記線形移動手段は、
固定子と、該固定子の1面の中心部に垂直に固定された固定棒と、該固定棒に沿って線形移動し、また、外周面には前記遮蔽スクリーンの外縁部を挿入・固定するための溝が形成された移動子によって構成されることを特徴とする請求項5に記載の電子装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記線形移動手段を制御して、前記遮蔽スクリーンの移動距離を前記ウィンドウのサイズに制限することを特徴とする請求項5に記載の電子装置。
【請求項8】
さらに、前記制御部は、
前記線形移動手段を制御して、前記フレーム要素がN極及びS極を同時に帯びるように、前記遮蔽スクリーンを移動させることを特徴とする請求項5に記載の電子装置。
【請求項9】
タッチパネルを包含してなる電子装置において、
隣接する磁石の極性が交番されるように配列された磁石配列フレームと、
前記磁石配列フレームのフレーム要素のそれぞれの上部に位置し、前記フレーム要素のいずれか1つの極性を遮蔽するようにウィンドウ配列を形成する遮蔽スクリーンと、
前記遮蔽スクリーンの外縁部を固定して、フレーム要素のそれぞれの長手方向に遮蔽スクリーンを移動させる線形移動手段と、
前記タッチパネルをその上部に固定させるとともに、前記遮蔽スクリーンを挟んだ状態で前記磁石配列フレームの上部に位置し、1面の全体に同一極性を帯びる磁石フレームとによって構成されるハプティックモジュールを包含し、
前記電子装置の前記線形移動手段を中央制御部によって制御することを特徴とする電子装置。
【請求項10】
前記線形移動手段は、
固定子と、該固定子の1面の中心部に垂直に固定された固定棒と、該固定棒に沿って線形移動し、また、外周面は前記遮蔽スクリーンの外縁部を挿入・固定するための溝が形成された移動子によって構成することを特徴とする請求項9に記載の電子装置。
【請求項11】
前記中央制御部は、
前記線形移動手段を制御して、前記遮蔽スクリーンの移動距離を前記ウィンドウのサイズに制限することを特徴とする請求項9に記載の電子装置。
【請求項12】
さらに、前記中央制御部は、
前記線形移動手段を制御して、前記フレーム要素がN極及びS極を同時に帯びるように、前記遮蔽スクリーンを移動させることを特徴とする請求項9に記載の電子装置。
【請求項1】
隣接する磁石の極性が交番されるように配列された磁石配列フレームと、
前記磁石配列フレームのフレーム要素のそれぞれの上部に位置し、前記フレーム要素の内、いずれか1つの極性を遮蔽するようにウィンドウ配列を形成した遮蔽スクリーンと、
前記遮蔽スクリーンの外縁部を固定してフレーム要素のそれぞれの長手方向に遮蔽スクリーンを移動させる線形移動手段と、
前記遮蔽スクリーンを挟んだ状態で前記磁石配列フレームの上部に位置し、1面の全体に同一極性を帯びる磁石フレームと、
前記線形移動手段を制御する制御部とを具備する、磁力を利用するハプティックモジュール。
【請求項2】
前記線形移動手段は、
固定子と、該固定子の1面の中心部に垂直に固定された固定棒と、該固定棒に沿って線形移動し、また、外周面には前記遮蔽スクリーンの外縁部を挿入・固定するための溝が形成された移動子によって構成されることを特徴とする請求項1に記載の磁力を利用するハプティックモジュール。
【請求項3】
前記制御部は、
前記線形移動手段を制御して、前記遮蔽スクリーンの移動距離を前記ウィンドウのサイズに制限することを特徴とする請求項1に記載の磁力を利用するハプティックモジュール。
【請求項4】
さらに、前記制御部は、
前記線形移動手段を制御して、前記フレーム要素がN極及びS極を同時に帯びるように、前記遮蔽スクリーンを移動させることを特徴とする請求項1に記載の磁力を利用するハプティックモジュール。
【請求項5】
タッチパネルを包含してなる電子装置において、
隣接する磁石の極性が交番されるように配列された磁石配列フレームと、
前記磁石配列フレームのフレーム要素のそれぞれの上部に位置し、前記フレーム要素の内、いずれか1つの極性を遮蔽するようにウィンドウ配列を形成した遮蔽スクリーンと、
前記遮蔽スクリーンの外縁部を固定して、フレーム要素のそれぞれの長手方向に遮蔽スクリーンを移動させる線形移動手段と、
前記タッチパネルをその上部に固定させるとともに、前記遮蔽スクリーンを挟んだ状態で前記磁石配列フレームの上部に位置し、1面の全体に同一極性を帯びる磁石フレームと、
前記線形移動手段を制御する制御部とを具備する、ハプティックモジュールを使用する電子装置。
【請求項6】
前記線形移動手段は、
固定子と、該固定子の1面の中心部に垂直に固定された固定棒と、該固定棒に沿って線形移動し、また、外周面には前記遮蔽スクリーンの外縁部を挿入・固定するための溝が形成された移動子によって構成されることを特徴とする請求項5に記載の電子装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記線形移動手段を制御して、前記遮蔽スクリーンの移動距離を前記ウィンドウのサイズに制限することを特徴とする請求項5に記載の電子装置。
【請求項8】
さらに、前記制御部は、
前記線形移動手段を制御して、前記フレーム要素がN極及びS極を同時に帯びるように、前記遮蔽スクリーンを移動させることを特徴とする請求項5に記載の電子装置。
【請求項9】
タッチパネルを包含してなる電子装置において、
隣接する磁石の極性が交番されるように配列された磁石配列フレームと、
前記磁石配列フレームのフレーム要素のそれぞれの上部に位置し、前記フレーム要素のいずれか1つの極性を遮蔽するようにウィンドウ配列を形成する遮蔽スクリーンと、
前記遮蔽スクリーンの外縁部を固定して、フレーム要素のそれぞれの長手方向に遮蔽スクリーンを移動させる線形移動手段と、
前記タッチパネルをその上部に固定させるとともに、前記遮蔽スクリーンを挟んだ状態で前記磁石配列フレームの上部に位置し、1面の全体に同一極性を帯びる磁石フレームとによって構成されるハプティックモジュールを包含し、
前記電子装置の前記線形移動手段を中央制御部によって制御することを特徴とする電子装置。
【請求項10】
前記線形移動手段は、
固定子と、該固定子の1面の中心部に垂直に固定された固定棒と、該固定棒に沿って線形移動し、また、外周面は前記遮蔽スクリーンの外縁部を挿入・固定するための溝が形成された移動子によって構成することを特徴とする請求項9に記載の電子装置。
【請求項11】
前記中央制御部は、
前記線形移動手段を制御して、前記遮蔽スクリーンの移動距離を前記ウィンドウのサイズに制限することを特徴とする請求項9に記載の電子装置。
【請求項12】
さらに、前記中央制御部は、
前記線形移動手段を制御して、前記フレーム要素がN極及びS極を同時に帯びるように、前記遮蔽スクリーンを移動させることを特徴とする請求項9に記載の電子装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2009−123688(P2009−123688A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−263902(P2008−263902)
【出願日】平成20年10月10日(2008.10.10)
【出願人】(592127149)韓国科学技術院 (129)
【氏名又は名称原語表記】KOREA ADVANCED INSTITUTE OF SCIENCE AND TECHNOLOGY
【住所又は居所原語表記】373−1,Gusung−dong,Yuseong−ku,Daejeon 305−701 KR
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月10日(2008.10.10)
【出願人】(592127149)韓国科学技術院 (129)
【氏名又は名称原語表記】KOREA ADVANCED INSTITUTE OF SCIENCE AND TECHNOLOGY
【住所又は居所原語表記】373−1,Gusung−dong,Yuseong−ku,Daejeon 305−701 KR
【Fターム(参考)】
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