説明

磁性部品のための薄型層コイル及びコア

平坦コイル部分とポリマーをベースとする支持構造を持つ薄型磁気部品及びその製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気コア等の電子部品の製造、及び、特に、磁気コア及び導電コイル巻線を有する表面配置電子部品(surface mount electric component)の製造に関する。
【背景技術】
【0002】
インダクタ及びトランスに限定することなく、これらを含む多様な磁気部品は、磁気コアの周辺に配置される、少なくとも1の導電巻線を含んでいる。このような部品は電力システムにおける電力管理装置として使用される。これらは電子装置に限定されることなく、電子装置を含む。電子パケッジングの進歩により、電子装置のサイズが小型化が可能になった。このように、最近の携帯電子装置は特にスリムで、薄型(low profile)といわれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
電気部品の製造プロセスは、競争の激しいエレクトロニクス製造業においてコスト削減の方法として検討されている。製造部品を低コストで大量生産するときには、製造コスト削減は特に好ましい。大量生産の場合、製造コスト削減は重要である。ここで、製造コストは材料コスト、労働力コストを意味し、製造コストの削減は消費者及び製造業者等に恩恵をもたらす。従って、部品のサイズを大きくすることなく、プリント回路基板上でスペースをとることなく、磁気部品の効率の改善及び回路基板取り付け(application)の製造可能性の改善を提供することが望ましい。
【0004】
磁気部品の小型化は、新商品のための薄型化に対応するものである。新商品は携帯電話、PDA、その他の装置のような携帯電子装置を含むものであるが、これに限られるものではない。小型化には多くの問題と困難を伴う。特に、スタック化された回路基板を持つ装置(今では、付加機能を与えるために常識になっている)に関しては、従来の回路基板部品の基板間の狭さでは、装置サイズに対する薄型化要求をまったく充足させることができない、又は、従来の技術を使うとかなりコストが高くなる。
【0005】
技術上のこのような問題は本発明により効果的に解決される。本発明の例示的な実施例を十分に理解するために、以下、説明を分割して説明する。パートIは従来の磁気部品とその問題点についての説明である。パートIIは本発明による部品装置の実施例及びその製造方法の説明である。パートIII は、本発明によるモジュラー部品の実施例とその製造方法の説明である。
【0006】
I.薄型磁気部品についての説明
【0007】
従来、インダクタ及び変成器を含め(これに限定するものではないが)磁気部品は、磁気コアの周りに配置された導電性巻線を使用していた。回路基板に対する既存の部品においては、磁気部品は細い巻線を使って製造されている。それは薄型磁気コアの上で螺旋状に巻かれ、ドラムと呼ばれている。しかしながら、小型コアにおいては、ドラムの周りに線を巻きつけることは困難である。例示の装置において、0.65mmより高さの低い薄型の磁気部品が望まれている。このサイズのコアに巻き線コイルを巻き付けようとすると、部品の製造コストを上昇させる。そこで、よりコストの低い手法が望まれている。
【0008】
薄型の磁気部品を製造する開発が行われてきた。それはチップインダクタと呼ばれている。この開発には、高温の誘電物質(例えば、FR−4、フェノール又は他の物質)上での蒸着メタル化技術及び、FR4板、セラミック基板物質、回路基板物質、フェノール、その他のリジッド基板上で、コイルとコアを形成するために種々のエッチングと形成技術が使われていた。しかしながら、このチップインダクタを製造するためのこれら公知の技術は、複雑な複数ステップの製造プロセス及び複雑な制御を含んでいる。製造ステップにおいてプロセスの複雑さを減らし、必要な時間とこれらステップに関係する労力を削減することが望まれている。更に製造コストを削減するためにプロセスのステップを削減することが望まれている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は本発明による磁気部品の斜視図である。
【0010】
【図2】図2は図1の装置の展開図である
【0011】
【図3】図3は図2で示された装置の1部分を展開した図である。
【0012】
【図4】図4は一部組み立てた状態の図1の装置を展開した図である。
【0013】
【図5】図5は図1−4で示した部品を製造する方法のフローチャートである。
【0014】
【図6】図6は本発明による磁気部品の別の実施例の斜視図である。
【0015】
【図7】図7は図6で示した磁気部品の展開図である。
【0016】
【図8】図8は図6及び7で示した部品の1部分の概観図である。
【0017】
【図9】図9は図6−8で示した部品の1部分の概観図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
II.集積されたコイル層を持つ磁気装置
【0019】
図1は磁気部品、すなわち、本発明の装置100の第1の実施例の上面図である。装置100の実施例はインダクタである。本発明が他のタイプの装置より有利である。以下に説明する。以下に説明する材料と技術は薄型インダクタの製造にとって特に有利であるが、インダクタ100は本発明の有利さを理解する上で、電気部品の唯1つのタイプであると認識されている。したがって、以下の説明は単に例示目的のためであり、本発明の有利さは別のサイズとタイプのインダクタ及び他の受動電気素子(変成器を含め、これに限定するものではない)に対しても生じることを理解されたい。従って、この発明の考え方は、ここで説明されている実施例及び図面に限定されるものではない。
【0020】
本発明の実施例によると、インダクタ100は以下に説明する層構造を持ち、外部絶縁層(outer dielectric layers)104と106の間に広がっているコイル層102を備えている。磁気コア108はコイル中心(図1に示さない)の上下に、コイル中心を通過して広がっている。図1に示すように、インダクタ100の形状は一般的な四角形であり、対向する角欠き部110、112を有している。表面マウント端部(surface mount terminations)114、116はそれぞれ平面端部パッド(planar termination pad)118、120と、例えば、導電メッキでメタル化されている垂直面122、124を含んでいる。前記表面マウントパッド118、120が回路基板(図示しない)上の回路トレース(circuit trace)に接続されているとき、メタル化された垂直面122、124は端部パッド118,120とコイル層102のとの間の導電路を形成している。表面マウント端部114、116は、しばしば、castellated contact terminations(城郭風接続端部)と呼ばれている。他の端部構造、例えば、接点リード(即ち,ワイア端部)、wraparound termination、dipped metallization terminations、plated terminations(メッキ端部)、solder contacts(ハンダ接点)及び、本発明の他の実施例においては、他の公知の方法が使われ、銅線、端部、コンタクトパッド、又は回路基板(図示しない)の回路端部(circuit terminations)に対し電気的接続が形成される。
【0021】
本実施例において、インダクタ100の厚みはHである。これは例えば、0.62mmより小さい。特に約0.15mmである。回路基板に搭載されるときには、この厚みHはインダクタ100の垂直高さに対応する。測定は回路基板の表面に垂直な方向で測定される。1の実施例においては、基板面において、インダクタ100は概略、約2.5mmの側端をもつ四角形である。インダクタ100は四角形状で図示されているが、チップ構成として言及され、例示的な大きさが示されているが、本発明の他の実施例においては、他の形状、及び、より大きい、又は、より小さい大きさのものが使用される。
【0022】
図2はインダクタ100を展開した図である。コイル層102が上部絶縁層104と下部絶縁層104との間に存在している。前記コイル層102はコイル巻線130を含んでいる。該コイル巻線は実質的にプレーナベースの絶縁層132の上に広がっている。前記コイル巻線130は複数回巻かれており、所望の効果(例えば、インダクタ100の選択された端部の使用に対する所望のインダンクタンス値)を実現している。コイル巻線130として、ベース層132の各対向面132(図2)と135(図3)上に2つのコイル巻線部分130Aと130Bが設けられている。即ち、部分130Aと130Bを持つ両面コイル巻線130はコイル層102に広がっている。各コイル巻線部分130A及び130Bはベース層132の主要面134,135上に平面状に広がっている。
【0023】
前記コイル層102は更に、ベース層132の第1面134の上に端部 パッド(termination pads)140A,142Aを含み、ベース層132の第2面135の上に端部 パッド140B,142Bを含んでいる。(図3において)前記コイル巻線部分130Bの終端(end)144は、面135上の端部 パッド140Bに接続している。また、(図2において)前記コイル巻線部分130Aの終端は、面134上で端部パッド140Aに接続している。(図3において)前記コイル巻線部分130A及び130Bは、ベース層132の開口部136の周辺部で、導電ビア(via)138により直列に相互接続されている。このように、端部114及び116が回路に接続されているとき、端部114と116の間のコイル巻線部分130Aと130Bを通って電気路が形成されている。
【0024】
ベース層132の形状は一般的な四角形であり、ベース層132の対向面134及び135の間に中央コア開口部136が形成されている。図に示されているようにコア開口136は一般的な円形に形成されている。しかし、別の実施例では円形である必要はない。前記コア開口部136は下記の磁性材料を受けいれて、コイル巻線部分130A及び130Bに対して、磁気コア構造を形成している。
【0025】
コイル部分130A及び130Bは、コア開口部136の周辺部の周りに広がっており、各コイル巻線部分130A及び130Bにおいてコイル巻線130が連続的にターンしている。コイル層102において形成された電気路は開口部136の中心から半径を増大させながら広がっている。本実施例において、コイル巻線130はベース層132上で、コイル巻線部分130Aの面134上のベース層132の上の巻き線導電路で複数回のターンで広がっている。又、コイル巻線部分130Bは面135上のベース層132の上で、複数回のターンの巻き線導電路がある。前記コイル巻き線130はベース層132の対向する主要面134及び135の各々の面上で、指定された回数のターンで広がっていてもよい。例えば、ベース層132の各側で10回(直列に接続したコイル部分130A及び130Bではトータル20ターンになる)のように。本実施例においては、20ターンのコイル巻線130は約4乃至5μHのインダクタンス値を持つ。インダクタ100を低電力使用の電力インダクタとして使うことができる。前記コイル巻線130を特別な用途に又は最終用途にコイルをカスタマイズするようにして、ターン数を自由にして製造することもできる。
【0026】
当業者が考えるように、インダクタ100のインダクタンス値は、第1にコイル巻線10における線のターン数、前記コイル巻線130を製造するのに使用される材料及びベース層132(即ち、コイル巻線部分130A及び130Bターンの断面積)の上にコイルターンを分布するやり方によって決まる。このように、インダクタ100のインダクタンス値(inductance rating)は、応用分野によって、コイルターン数、ターンの配置(arrangement)、コイルターンの断面積を変えることにより大きく変えることができる。従って、コイル巻線部分130A、130Bでの10回のターンが図示されているが、それより多い又は少ないターンにして、所望の約4又は5μHのインダクタンス値のインダクタを作成するのに使用される。更に、両面コイルが図示されているが、別の実施例において、単一面コイルがベース層面134又は135の1つの面だけを使用してもよい。
【0027】
コイル巻線130は、例えば、電気形成メタルフォイル(electro-formed metal foil)であってよい。これは上部及び下部絶縁層104及び106から独立に製造され、形成されるものである。特に、図示の実施例において、ベース層132の主要面134、135の両側に広がるコイル部分130A及び130Bは公知の追加プロセス(電気形成プロセス、このプロセスにおいては所望の形状コイル巻線130のターン数がメッキ形成され、フォトレジスト膜が形成された層132にネガ画像が写される)により製造される。金属(例えば、銅、ニッケル、鉛、錫、アルミ、銀、それらの合金(例えば、銅/錫、銀/錫、及び銅/銀合金))の薄膜層がベース層132に写されたネガ画像の上に形成され、同時に両コイル部分130A及び130Bを形成する。本発明の実施例においては、種々の金属材料、導電性成分、及び合金が使用され、コイル巻線130を形成する。
【0028】
絶縁層104及び106から分離し、コイル巻線130を独立に形成することは、公知のチップインダクタの製造方法(例えば、無機基板上にメタル蒸着する技術を使って、その後エッチングプロセスを介してコイル構造から蒸着メタルを除去又は取り去る方法)と比較すると有利である。例えば、コイル巻線130を分離、独立形成することにより、インダクタ100を形成するときに、絶縁層(the dielectric layers)104、106に対する前記コイル巻線130の制御と配置をより正確にすることができる。公知装置のエッチングプロセスと比較すると、前記コイル巻線130の独立形成(independent formation)によると、コイルの導電路の形状についてより正確に制御することができる。エッチングは一旦形成された導電路について斜め又はスロープのあるエッジを形成する傾向があるが、電気形成プロセスにより、実質的に垂直なサイドエッジの形成が可能になる。これにより、インダクタンス100の動作特性の更なる繰返し特性(repeatable performance)が与えられる。なお、複数の金属又は金属合金が分離独立形成プロセスにおいて使用され、装置の動作特性を変えることができる。
【0029】
絶縁層104、106から分離されたやり方で前記コイル巻線130を電気形成することは有利であると思われるが、本発明の利点を持つ別の方法で前記コイル巻線130を形成することもできる。例えば、前記コイル巻線130は、公知技術によりベース層132に付加される(applied)電子蒸着金属フォイルであってもよい。別の追加技術(例えば、スクリーン印刷及び蒸着技術)を使うこともできる。また、除去技術(例えば、化学的エッチング、プラズマエッチング、レーザトリミング、その他公知の技術)が使われてコイルを形成してもよい。
【0030】
上部及び下部絶縁層104、106が、それぞれ前記コイル層102の上部及び下部に設けられる。即ち、前記コイル層102は上部及び下部絶縁層104、106の間にあって、それらと密接に接触している。本実施例において、上部及び下部絶縁層104、106はコイル層102を挟み込んでいる。上部及び下部絶縁層104、106の各々は、中央コア開口部150、152を含む。コア開口150、152は図示のとおりに一般的な円形に形成することができる。前記開口部は他の実施例においては円形である必要はない。
【0031】
コイル部分130A、130Bは、第1及び第2絶縁層104、106における開口150,152に露出しており、それぞれ2重側面コイル層102の上下の容器(receptacle)を規定している。そこでは、コイル部分130A、130Bは、磁気材料の導入口(introduction)に広がり、磁気コア108を形成している。即ち、開口部150、152は磁気コア部分108A、108Bの閉空間を形成している。
【0032】
図4には、コイル層102及び絶縁層104,106のスタック(積層)が示されている。層102,104,106は公知の方法(例えば、ラミネーション プロセス等)で固定してよい。図4に示すように、コイル巻線130は開口150,152において露出しており(図2)、コア部品108A、108Bは開口部150、152及びコイル層102の開口部136に設けることができる。
【0033】
本実施例において、(図2,3において)コア部品108A、108Bは粉末又はスラリ材料(slurry material)を上部及び下部絶縁層104、106における開口部150、152、並びにコイル層102の開口部136を満たすように設けられる。前記コア開口部136、150、152に満たされるときに、磁気材料は前記コイル部分130A、130Bを取り巻き、包む。処理される時には(when cured)、コア部分108A、108Bがモノリシックコア部品(core piece)を形成し、前記コア部分130A,103Bは前記コア108に埋め込まれ、前記コア部品(core pieces)108A、108Bは上部、下部絶縁層104、106と同一面となる。即ち、コア部品108A及び108Bは開口部を通って延長された高さ(近似的に層104、106、132の厚さの和)を有している。換言すれば、コア部品108A、108Bは厚みH(図1)を満たす。前記コア108は公知の材料(例えば、一例であるがフェライト、鉄粉)から製造することができる。又、他の磁気透過性材料を使うこともできる。
【0034】
例示の実施例において、第1及び第2絶縁層104、106、及びコイル層102のベース層132を、それぞれポリマーをベースにした誘電体フイルムから製造することができる。上部及び下部絶縁層104、106は接着フィルムを有しており、相互に及び前記コイル102に前記層を固着することができる。前記ポリマーの絶縁フィルム熱フロー特性は層状構成において有利である。インダクタ100における熱フローは使用される材料の熱伝導度に比例し、熱フローはインダクタ100においてエネルギーロスを生じている。公知材料の熱伝導度を下記のテーブルに掲げる。それによると絶縁層の伝導度を下げることにより、インダクタ100内の熱フローは大幅に減少する。特記すべきは、ポリイミドの熱伝導度がかなり低いことである。ポリイミドを層104、106、132における絶縁材料として本発明の実施例において使用することができる。
基板熱伝導度(W/Mk)
【表1】

【0035】
層104、106、132に適合する1つのポリイミドフィルムは、デラウエア州のE.I.du Pont de Nemours and Company of Wilmington社から商標名KAPTONで市販されている。しかしながら、別の実施例においては、例えば、CIRLEX 非接着ポリイミド ラミネーション材料、UPILEXポリイミド材料(Ube Industriesから入手可能)、Pyrolux, polyethylene naphthalendicarboxylate(PENと呼ばれている)、Zyvrex 液晶ポリマー材料(Rogers Corporationから入手可能)等のような別の電気的絶縁材料(ポリイミド及び非ポリイミド)をKAPTONの代わりに使用することができるとされている。また、接着剤を第1及び2絶縁層104、106に使用することができると認められている。また、プレメタライズド ポリイミドフィルム及びポリマーベースのフィルムが利用可能である。これは、例えば、例えば、コイル層の巻き部分及び端部パッド等を、公知のエッチングプロセスで銅フォイル、フィルム等を含むもので、特定回路を形成するように作成することができる。
【0036】
ポリマーベースのフィルム(polymer based film)は、極めて薄く(マイクロのオーダーで)利用でき、複数の層をスタックすることにより薄型インダクタ100が作成できるという製造上の有利さがある。複数層104、106,132は簡単なやり方で接着してラミネートされてよい。又、別の方法として、非接着性ラミネーション技術を使用することができる。
【0037】
図5にインダクタの作成方法200が示されている。インダクタは、サブアセンブリを別々に用意し、上記方法200に従って組み立てるようにする。
【0038】
絶縁層132の、より大きい部品又はシートの上にコイル巻線130をバルク状で形成し、誘電体材料のより大きいシートの上にコイル層102を形成することができる(ステップ202)。前記巻線130は前記の方法、又は公知の別の方法で形成することができる。コイル巻線130を形成する前後に、コア開口部136をコイル層102に形成することができる。コイル巻線130は両側、又は片側に形成してもよく、メタル化表面を作成するために追加的電気形成技術又は除去方法を使ってもよい。本実施例においては、コイル巻線部分130A及び130Bは、端部 パッド140,142及び相互接続138(図3)と共に、ベース層132に設けられて、コイル層102を形成している(ステップ202)。
【0039】
絶縁層104、106を、絶縁材料のより大きい部品又はシートから形成することができる(ステップ204)。絶縁層のコア開口部150、152は公知の方法(パンチング技術を含むがこれに限定されるものではない)で形成してもよい。本実施例においては、コア開口部150、152はコイル層上の層104、106の組立てより前に形成される。
【0040】
(ステップ202で形成された)コイル層102を含むシート及び(ステップ204で形成された)絶縁層104、106を含むシートはスタックされ(ステップ206)、ラミネートされ(ステップ208)、図4に示すアセンブリを形成する。コイル層102と絶縁層104、106を形成するシートをスタッキング(ステップ206)及び/又はラミネート(ステップ208)の後で、磁気コア材料が、それぞれの層に予め形成されているコア開口部136、150、152に設けられ(applied)(ステップ210)、コアが形成される。磁気材料を処理した(cured)後で、層状シートをカットし、ダイスし、又は個別の磁気部品100に分断してもよい。端部114、116(図1)の垂直面122、124を、例えば、メッキプロセスによりメタル化し、コイル層102の端部 パッド140,142(図2、3)を絶縁層104の端部 パッド118,120(図1)に相互連結してもよい。
【0041】
上記の層状構成と方法により、最終製品に関して高い制御レベルと信頼性を保ちつつ、インダクタのような磁気部品を迅速に効率的に提供することができる。コイル層と絶縁層を予め形成することにより、公知の製造方法と比べて、より高精度でコイルを形成し、より迅速に組み立てることができる。コア開口部のコイルにコアを形成することにより、コア構造が別々に提供されても一旦、層が組み立てられると、製造時間、製造コストは削減される。コアにコイルを埋め込むことにより、コアの表面に巻線を別々に取り付けるという従来の作業をしなくてよい。従って、公知の磁気装置の製造方法と比べ、薄型インダクタ部品を低コストで容易に製造することができる。
【0042】
上記の基本的な方法から逸脱しないで、より多い又はより少ない層を形成し、部品100を組み立てることができる。前記の方法を使って、比較的安価な技術とプロセスを使うバッチプロセスで、低コストで広く使用される材料を用い、インダクタのための磁気部品等を低コストで効率的に形成することができる。更に、この方法は、従来の部品製造に比較して、より少ないステップでより大きいプロセス制御を提供する。従って、より高い製造効率を、より低いコストで得ることができる。
【0043】
III .モジュラーアプローチ
【0044】
図6及び7は磁気部品300の別の実施例を示す。該部品は複数の実質的に類似の複数のコイル層を含む。前記複数のコイル層は互いにスタックされて、上部/下部絶縁層304、306の間に広がるコイルモジュール301を形成する。特にコイルモジュール301はコイル層302A, 302B, 302C, 302D, 302E, 302F, 302G, 302H, 3021 及び302Jを含むことができる。これらは互に直列に接続されて、表面の端部305,307の間のコイル層302を通る直流電流路を形成している。それは前記の端部接続構造を含んでもよい。
【0045】
上記部品100のように、上部/下部絶縁層304、306は予め形成された開口部310、312を含む。これらは、部品100について説明したのと同じようなやり方で、磁気コア部分308A、308Bのための空間を決めている。
【0046】
各コイル層302A, 302B5 302C, 3O2D, 302E, 302F, 302G, 302H, 302I,302 Jは誘電体ベース層314A, 314B5 314C, 314D, 314E, 314F, 314G, 314H, 314I,314J及び、一般的に平坦なコイル巻線部分316A, 316B, 316C, 316D, 316E, 316F, 316G, 316H5 3161,316Jを含む。コイル巻線部分316A, 316B, 316C, 316D, 316E, 316F, 316G, 316H5 3161,316Jは複数のターンを含む。本実施例では2である。別の実施例では、ターン数をより多く又はより少くしてもよい。1の実施例ではコイル巻線部分316は単一面であってもよい。即ち、前述のコイル層102とは異なり、コイル層302は、ベース層314主要面の1つにだけ広がるコイル巻線部分316を含めることができる。隣接のコイル層302におけるコイル巻線部分316は、絶縁性ベース層314により相互に電気的に絶縁することができる。別の実施例においては、電気的短絡問題を回避するようにコイル部分が相互に適正に絶縁されているならば、両側コイル巻線を使うことができる。
【0047】
又、各コイル層302は端部開口部(termination openings)318を備えている。前記開口部は導電性材料で選択的に充填され、以下、説明するように、コイル層302のコイル巻線316を直列に相互接続してもよい。例えば、パンチ、ドリル又は別のやり方で、巻線316の外周の直ぐ近くにコイル層402に開口部318を形成してもよい。図8に概略的に示すように、各コイル層302は複数の外部コイル端部開口部(outer coil termination openings)318A, 318B, 318C, 318D, 318E, 318F, 318G, 318H, 318I, 318Jを含む。本実施例においては、端部開口部318の数はコイル層302の数と同一である。しかし、別の実施例では同様な効果をもつようにすれば、端部開口部318の数をより多い、又はより少なくしてもよい。
【0048】
同様に、各コイル層302は複数の内部コイル端部開口部(inner coil termination openings)320A, 320B, 320C, 320D, 320E, 320F, 320G, 320H, 320I, 320Jを含む。これらを、同じ様に、パンチ、ドリル又は別のやり方でコイル層302に形成してもよい。本実施例においては、内部端部開口部320の数は外部端部開口部318の数と同一である。しかし、別の実施例では、内部終端320と外部終端318の数が同一でなくてもよい。外部端部開口部318は、関連回路トレース(associated circuit traces)322A, 322B, 322C, 322D, 322E, 322F, 322G, 322H, 322I,322Jを介してコイル316の外部領域に接続することができる。各内部端部開口部320は、関連回路トレース324A, 324B, 324C, 324D, 324E, 324F, 324G, 324H, 324I,324Jによりコイルの内部領域316に接続可能である。各コイル層302は端部 パッド326,328及び中央コア開口部330を含む。
【0049】
本実施例において、各コイル層302に対して、トレース322の内の1つが、外部端部開口部318の内の1つと接続している。又、トレース324の内の1つが、外部端部開口部322の内の1つと接続している。他方、各層に外部及び内部端部開口部318、320が存在している。複数の外部/内部端部開口部318、320が各層毎に設けられている。然るに、各層302の各コイル巻線316の外部領域に対し、一の端部開口部318が、及び、各コイル巻線316の内部領域に対し、一の端部開口部320が、特定の端部開口部318、320に対する関連トレース322、324を形成することにより使用される。各コイル層302においては、使用されない他の端部開口部318、320に対して、電気接続トレースは形成されない。
【0050】
図7に示すように、コイル層302はペアになって配置される。そこでは、端部開口部318、320の1つ により決まる複数端点(termination points)及び“コイル巻線部分316A、316B(例えば、コイル層302A及び302Bにおける)のペアにおける関係トレース(電路)”は相互に整列され、電気的接続路が形成される。しかしながら、スタックにおける隣接するコイル層のペア(例えば、コイル層302C,302D)のコイル巻線部分316C及び316Dは複数端点をもつが(これらは端部開口部318、320の内の1つ、コイル層のペアにおける関係トレースにより決まり)、それらはコイルモジュール301において、隣接ペアに対してずれている。即ち、図示された実施例において、コイル層302Cと302Dの端点は、隣接ペア316A、316B及びペア316E、316Fの端点とずれている。スタックにおける端点の配置ずれにより、隣接するコイル層302のペアにおけるコイル巻線部分316の電気的ショートが防止され、各コイル層302A, 302B, 302C, 302D, 302E, 302F,302G, 302H, 302I ,302Jにおける全コイル巻線部分316の直列接続が効率的に行われる。
【0051】
複数のコイル層302がスタックされるときには、複数のベース層314の各々で内部/外部端部開口部318,320が形成され、相互に整列されて、スタックされたコイル層302を通して連続的な開口部が形成される。連続的開口部の各々を導電材料で満たしてもよい。しかし、開口部318,320のうちで選択されたものは、導電性トレース322、324を含むので、トレース322、324が存在する場合、コイル層302における複数コイル巻線316の間で電気的に接続される。トレース322、324が存在しない場合は電気的に接続されない。
【0052】
図7の実施例において、10のコイル層302A, 302B, 302C, 302D, 302E, 3O2F, 302G, 302H, 302I,302Jが設けられている。図示の実施例においては、コイル層302の各コイル巻線部分316のターン数は2である。コイル巻線部分316A, 316B, 316C, 316D, 316E, 316F, 316G, 316H, 316I,316Jは直列に接続されているので、全部で20のターンがスタックされたコイル層302に存在する。20のターンコイルは約4−5μHのインダクタンスを生成し、インダクタ100を低電力分野の電力インダクタとして好適に使用される。しかし、部品300を製造するに当たり、特定応用分野または最終用途のためにコイルをカスタマイズするために、コイル層302の数、及び、コイル層の各巻線部分におけるターン数をいくつにしてもよい。
【0053】
上部/下部絶縁層304、306及びベース絶縁層314は、前記のようにポリマーベースの金属フォイル材料から同様の利点をもって製造される。上記のやり方を含め、同様の利点と効果を提供するどのようなやり方でコイル巻線部分316を形成してもよい。コイル層302をモジュールの形で提供してもよい。スタックにおいて使用されるコイル層302の数に依存して種々の種類(rating)と特性のインダクタを提供してもよい。コイル層302がスタックされているために、インダクタ300は、部品100(実施例においては約0.15mm)の大きさHと比較して、より大きい厚さHを有している(実施例では約0.5mm)。しかし、インダクタ300は、スタックされた回路基板の上で使用され、多くの薄型応用分野の需要を満たすために十分小さい。
【0054】
図9にインダクタの作成方法350が示されている。部品300は、サブアセンブリとして別々に用意され、方法350に従って組み立てられる。
【0055】
絶縁体ベース層の、より大きい部品の上で、バルクでコイル巻線を形成し、絶縁材料のより大きいシートの上にコイル層302を形成することができる(ステップ352)。前記コイル巻線は前記の方法、又は公知の別の方法で形成することができる。コイル巻線130を形成する前後で、コア開口部330を材料シートに形成することができる。コイル巻線は両側、又は片側に形成してもよく、コイル巻線を作成するのにメタル化表面における追加的電気形成技術又は除去方法を用いてもよい。本実施例においては、コイル巻線部分316は、終端トレース322,324及び端部 パッド326、328と共に、コイル層302の各ベース層314に設けられている。ステップ352において、一旦コイル層302が形成されると、コイル層302はスタックされ(ステップ354)、ラミネートされ(ステップ356)、コイル層モジュールが形成される。コイル層302がスタックされ、ラミネートされる前または後で、端部開口部318,320が設けられる。それらがラミネートされた後で(ステップ356)、複数層の端部開口部318、320は充填されて(ステップ358)、前記の方法で直列にコイル層のコイルが相互連結される。
【0056】
絶縁層304と306は、絶縁材料のより大きい部品又はシートから形成することができる(ステップ360)。絶縁層304、306のコア開口部310、312を公知の方法(パンチング技術を含むがこれに限定されるものではない)で形成してもよい。本実施例においては、絶縁層304、306をコイル層モジュールに組立てるより前にコア開口部310、312が形成される。
【0057】
コイル層モジュールに外部絶縁層304、306をスタックし、ラミネートしてもよい(ステップ362)。磁気コア材料がラミネートされたスタックに設けられ、磁気コアが形成される(ステップ364)。磁気材料を処理した後で、スタックされたシートをカットし、ダイスし、又は個別のインダクタ部品300に分断化してもよい(ステップ366)。部品に分断化する前または後で、端部305,307の垂直面(図7)を、例えばメッキプロセスを使ってメタル化し、部品300を完成させてもよい。
【0058】
上記の層状構成と方法により(350)、最終製品に対し高い制御レベルと信頼性を保ちつつ、インダクタのような磁気部品を迅速に効率的に提供することができる。コイル層と絶縁層を予め形成することにより、公知の製造方法と比べて、より高精度でコイルを形成し、より迅速に組み立てることができる。
コア開口部のコイルにコアを形成することにより、コア構造が別々に提供されて一旦層が組み立てられると、製造時間と製造コストが削減される。コアにコイルを埋め込むようにするので、コアの表面に巻線を別々に取り付けなくてもよい。従って、公知の磁気装置の製造方法と比べ、薄型インダクタ部品は、低コストで容易に製造することができる。
【0059】
上記の基本的な方法から逸脱しないで、より多い又はより少ない層を製造し、部品300を組み立てることができる。前記の方法を使って、比較的安価な技術とプロセスを使うバッチプロセスで、低コストで広く使用される材料を用い、インダクタのための磁気部品等を低コストで効率的に形成することができる。更に、この方法は、従来の部品製造に比較して、より少ないステップでより大きいプロセス制御を提供する。従って、より高い製造効率を、より低いコストで得ることができる。
【0060】
上記の理由で、インダクタ300と方法350は製造の問題と公知の構成の困難性を回避することができる。したがって、従来の磁気部品より低コストで製造することができ、満足できる装置を高い生産効率で製造できる。
【0061】
IV.結論
【0062】
1つの実施例において、磁気部品は第1コイル層、前記コイル層を挟み込む第1及び第2絶縁層を備えている。第1コイル層は一般的に平坦なコイル巻線を規定する。また、第1及び第2絶縁層はコア開口部を有している。それは磁気コア材料を入れる容器(receptacle)を規定する。
【0063】
別の実施例において、薄型磁気部品は第1と第2の絶縁層、第1と第2の絶縁層の間のコイル層(該コイル層は一般的に平坦なコイル部分を規定している)、及び、コア開口部に存在し、前記コイル部分を覆う磁気材料を備えている。前記第1及び第2の絶縁層の1つはポリマーベースの材料を含む。さらに、前記第1及び第2の層の少なくとも1つは、磁気コア材料を入れるための容器を規定するコア開口部を有している。
【0064】
別の実施例においては、薄型磁気部品は少なくとも1つのコイル層を有している。各コイル層は絶縁層及びその上に広がる一般的に平坦なコイル巻線を有している。第1の外部絶縁層と第2の外部絶縁層はスタックされたコイル層の対抗する面の上に広がり、第1と第2の外部絶縁層の少なくとも1つはポリイミド材料を含み、第1と第2の層の少なくとも1つは平坦なコイル巻線を露出するコア開口部を有しており、磁気透過性材料が前記コア開口部を充填し、平坦なコイル巻線を覆う。
【0065】
他の実施例においては、
伝導性部品を製造する方法は少なくとも1つの外部絶縁層(該外部絶縁層は貫通して形成されたコア開口部を有する)を設ける(providing)ステップと、
少なくとも1つの絶縁体ベース層の上に形成された実質的に平坦なコイル部分を有するコイル層を設けるステップと、
前記外部絶縁層と前記コイル層をスタックするステップと、
前記コア開口部を通して前記コイル部分の上に磁気コア材料を設ける(apply)ステップと、を含む。
【0066】
別の実施例においては、磁気部品は、
複数のコイルターンを形成するための形成手段(means for establishing a number of coil turns)(コイルターンは平面に広がる)、
前記形成手段を絶縁するための平坦な絶縁手段であって、前記複数のコイルターンを形成するための形成手段を挟み込む絶縁手段;
磁気透過性材料を受け入れる受入手段(前記コイルターンを絶縁し露出する手段に存在する);及び、
前記受け入れ手段に存在する磁気透過性材料、
を備えている。
【0067】
本発明は種々の実施例で説明されたが、本発明は、特許請求の範囲に記載された技術的思想と範囲内の変更をもって実施することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平坦なコイル巻線を規定する第1コイル層;及び
前記コイル層を挟み込む第1及び第2絶縁層、
を備える磁気部品。
但し、第1及び第2層の1つは、磁気コア材料を入れる容器を規定するコア開口部を有している。
【請求項2】
前記第1コイル層は両側にコイルを有していることを特徴とする請求項1に記載の部品。
【請求項3】
第1及び第2絶縁層の少なくとも1つがポリマーベースのフィルムを有していることを特徴とする請求項1に記載の部品。
【請求項4】
第1及び第2絶縁層の少なくとも1つがポリイミドのフィルムを有していることを特徴とする請求項1に記載の部品。
【請求項5】
第1及び第2絶縁層の少なくとも1つが液晶ポリマーを有していることを特徴とする請求項1に記載の部品。
【請求項6】
第1及び第2絶縁層が共に貫通するコア開口部を有していることを特徴とする請求項1に記載の部品。
【請求項7】
前記コイル層が、前記第1及び第2絶縁層から独立に形成される電気形成コイル巻線を有していることを特徴とする請求項1に記載の部品。
【請求項8】
前記第1コイルは、第1ベース層及び、前記第1ベース層面に広がる第1平坦コイル部分を有し、更に、前記第2コイルは、第2ベース層及び、前記第2ベース層面に広がる第2平坦コイル部分を有し、前記第1コイル及び第2コイルはスタックされ、前記第1コイル部分及び前記第2コイル部分は直列に接続されていることを特徴と請求項1に記載の部品。
【請求項9】
更に表面マウント端部を含むことを特徴と請求項1に記載の部品。
【請求項10】
前記第1絶縁層、前記第2絶縁層及び前記コイル層がともにラミネートされていることを特徴と請求項1に記載の部品。
【請求項11】
前記コア開口部は実質的に円形であることを特徴とする請求項1に記載の部品。
【請求項12】
前記部品はインダクタである請求項1に記載の部品。
【請求項13】
第1と第2の絶縁層であって、前記第1及び第2の絶縁層の1つはポリマーベースの材料を含む第1と第2の絶縁層;
前記第1と第2の絶縁層の間に挟まれているコイル層であって、前記コイル層は平坦なコイル部分を規定しているコイル層(但し、前記第1及び第2の層の少なくとも1つは、磁気コア材料を導入するための容器を規定するコア開口部を有している);及び、
コア開口部に存在し、前記コイル部分を覆う磁気材料;
を備えている薄型磁気部品。
【請求項14】
前記第1コイル層は両側にコイルを有することを特徴とする請求項13に記載の部品。
【請求項15】
前記第1及び第2の絶縁層の少なくとも1つはポリイミドフィルムを含むことを特徴とする請求項13に記載の部品。
【請求項16】
前記コイル層は、前記第1及び第2絶縁層とは独立に形成された電気形成コイル巻線を含むことを特徴とする請求項13に記載の部品。
【請求項17】
更に表面マウント端部を備える請求項13に記載の部品。
【請求項18】
前記少なくとも1つのコイル層は複数のコイル層を有し、前記複数コイル層の各々は一般的に平坦なコイル部分を規定し、前記コイル層の各々は直列に接続していることを特徴とする請求項13に記載の部品。
【請求項19】
前記層の各々は複数の端部開口部を備え、前記コイル層の上の前記コイル部分の各々は前記端部開口部の選択されたものにより相互連結されていることを特徴とする請求項13に記載の部品。
【請求項20】
少なくとも1つのコイル層であって、各コイル層は絶縁層及びその上に広がる一般的に平坦なコイル巻線を有しているコイル層と;
前記スタックされたコイル層の対抗する面の上に広がり、第1と第2の外部絶縁層の少なくとも1つはポリイミド材料を含み、第1と第2の層の少なくとも1つは平坦なコイル巻線を露出するコア開口部を有する第1の外部絶縁層と第2の外部絶縁層と;
前記コア開口部を充填し、前記平坦なコイル巻線を覆う磁気透過性材料と;
を有する薄型磁気部品。
【請求項21】
前記少なくとも1つのコイル層は複数のスタックされたコイル層を備え、前記複数のコイル層の各々は絶縁ベース層及びその上に広がる一般的に平坦なコイル巻線とを有することを特徴とする請求項20に記載の部品。
【請求項22】
隣接する複数コイル層の前記複数のコイル巻線は直列接続されていることを特徴とする請求項21に記載の部品。
【請求項23】
前記コイル巻線は前記第1及び第2の外部絶縁層から独立に形成されていることを特徴とする請求項20に記載の部品。
【請求項24】
前記平坦なコイル巻線は両面のコイルを有することを特徴とする請求項20に記載の部品。
【請求項25】
更に、表面マウント端部を備える請求項20に記載の部品。
【請求項26】
前記磁気透過性材料は前記第1及び第2の外部絶縁層に平坦にマウントされていることを特徴とする請求項20に記載の部品。
【請求項27】
少なくとも1つの外部絶縁層(該外部絶縁層は貫通して形成されたコア開口部を有する)を設けるステップと、
少なくとも1つの絶縁体ベース層の上に形成された実質的に平坦なコイル部分を有するコイル層を設けるステップと、
前記外部絶縁層と前記コイル層をスタックするステップと、
前記コア開口部を通して前記コイル部分の上に磁気コア材料を設けるステップと、
を含む伝導性部品を製造する方法。
【請求項28】
更に前記外部絶縁層を前記コイル層にラミネートするステップを含む請求項27に記載の方法。
【請求項29】
更に、前記スタックされた層を個別部品に分断するステップを含む請求項27に記載の方法。
【請求項30】
コイル層を設けるステップは、相互にスタックされた複数のコイル層を設けることを特徴とする請求項27に記載の方法。但し、前記コイル層の各々は端部開口部を含み、前記方法は更に端部開口部を充填し、直列に前記コイル層を相互接続する。
【請求項31】
更に前記外部絶縁層の上に表面マウント端部を形成するステップを有する請求項27に記載の方法。
【請求項32】
コイル層を設けるステップは、絶縁ベース層に両側にコイルを設けるステップを含むことを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項33】
コイル層を設けるステップは、前記絶縁ベース層の主表面に複数のターンを持つコイル部分を電気形成するステップを含むことを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項34】
平面に広がる複数のコイルターンを形成するための形成手段、
前記形成手段を絶縁するための平坦な絶縁手段であって、前記複数のコイルターンを形成するための形成手段を挟み込む絶縁手段;
磁気透過性材料を受け入れる受入手段(前記コイルターンを絶縁し露出する手段に存在する);及び、
前記受け入れ手段に存在する磁気透過性材料、
を備える磁気部品。
【請求項35】
前記コイルを形成するための形成手段は複数の個別に製造されたコイル部分を含み、前記部品は更に前記コイル部分を直列接続するための手段を含むことを特徴とする請求項34に記載の部品。
【請求項36】
更に、回路基板に形成するための形成手段を終端付けするための手段を含む請求項34の部品。
【請求項37】
前記磁気透過性材料は絶縁手段の表面と同一平面であることを特徴とする請求項34の部品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2010−503988(P2010−503988A)
【公表日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−528251(P2009−528251)
【出願日】平成19年9月11日(2007.9.11)
【国際出願番号】PCT/US2007/019690
【国際公開番号】WO2008/033316
【国際公開日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【出願人】(506257537)クーパー テクノロジーズ カンパニー (35)
【Fターム(参考)】