説明

磁気共鳴イメージング方法

【課題】腎臓動脈狭窄症などの検査するために造影剤を用いて画像コントラストを増強する磁気共鳴イメージング方法を提供する。
【解決手段】血管形成されたヒト又はヒト以外の身体における腎臓の磁気共鳴イメージングの方法であって、血液プールMR造影剤(好ましくは常磁性造影剤)を身体の血管構造にボーラス投与し、腎動脈狭窄の視覚化及び等級化と腎臓血流の定量化とが共に可能となるイメージングシーケンス及びタイミングを用いて腎臓の画像を形成し、任意に、血管造影図に変換できる磁気共鳴検知信号又は画像から、腎動脈狭窄の等級及び血流の指標となる値を生成させることを含む、方法。好ましくは、T2*−強調画像はファーストパス時に形成され、T1強調画像は血液全体で造影剤の濃度が略均一になった後に形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、腎臓の磁気共鳴イメージング(MRI)方法及びその改良に関する。
【背景技術】
【0002】
腎臓に血液を供給する動脈の狭窄である腎動脈狭窄症は、2つの作用、すなわち、高血圧及び腎不全を引き起こす可能性がある。高血圧によって、大きな血管の病気が生じたり、心筋梗塞や中枢神経系の出血といった合併症を生じる可能性がある。腎不全は、末期になると、生涯にわたって透析が必要になったり、死の危険が生じる可能性もある。腎動脈狭窄を原因とする高血圧は、比較的希であり、一般人のわずか0.5%〜5%にすぎない(Lewin他,Arch.Intern.Med.145:424−427(1985);Ying他,N.Engl.J.Med.311:1070−1075(1984);Swales,Lancet I:577−579(1976);Arch.Intern.Med.147:820−829(1987)参照)が、既に血管系の病気を保有している患者において高い発生率を示す。また、この発生率は、糖尿病患者においては10%に達し、腹部大動脈瘤を有する患者においては20%を超えるとともに、抹消血管の病気を持つ患者においては40%を超える(Sawicki他,J.Intern.Med.229:489−492(1991);Missouris他,Am.J.Med.96:10−14(1994)参照)。
【0003】
しかしながら、幾つかの理由により、腎動脈狭窄の評価には問題がある。まず、第1に、狭窄の重篤度の段階及び正確な検知が必要であり、また、多数の患者を選別するために、使用される手続は、安全で、費用有効的で、正確でなければならない。第2に、一般に腎臓実質組織の病気、例えば糸球体腎炎といった病気によって生じる残留部を有する腎血管性異常に起因するのは、腎臓病のわずか10%だけであるため、腎動脈狭窄の存在が検知された場合には、これが実際に患者の高血圧や腎不全と関係しているか否かを決定することが重要である。それにもかかわらず、腎動脈狭窄によって生じる慢性的な虚血は、腎臓実質組織に病理学的な変化を生じさせる可能性がある。第3に、腎実質性疾患と腎血管性疾患とが共存する可能性があるため、腎動脈狭窄が腎臓の機能不全全体にどの程度関与しているかを決定すること、すなわち、狭窄の血行動態上(血流力学的な)及び機能的重篤性を確認することが重要である。第4に、最も重要なことは、腎動脈狭窄を除去することによって患者の腎機能において得られる利益が、干渉の危険性を上回るか否かを決定することである。また、腎動脈狭窄を有する患者の外科的な血管再建の可能性は限られているので、血管再建における最適な候補者を選択できれば、透析や臓器移植に関する莫大な費用を大幅に減少させることができる。
【0004】
今日まで、腎動脈狭窄の診断における「最も基準となる検査」は、X線デジタル・サブトラクション血管造影法(DSA)であった。しかしながら、この技術は、カテーテルを大動脈内に挿入して、患者を電離放射線に晒すとともに、腎臓を介して造影剤を排出する(したがって、腎毒性の可能性がある)ため、侵襲的である。検査を受ける殆どの患者は既にある程度の腎不全に苦しんでいるため、腎毒性の問題が特に懸念される。これらの欠点により、DSAは、一般的なスクリーニング技術として特に有用であると見なされていない。また、DSAは、実質組織の損傷程度を定量化することができず、そのため、腎臓血管再建の総合的結果の予測に使用するためには、その能力に限界がある。超音波診断や腎臓シンチグラフィを含む他の腎動脈狭窄診断技術が存在する。これらの技術は非侵襲的である。しかしながら、そのような技術は、腎臓機能の評価を可能にする一方で、血管の形態の正確な評価を行なうことができない。それにもかかわらず、現在、シンチグラフィが、腎臓の血流機能及び排泄機能を測定するための最も基準となる検査であると見なされている。
【0005】
MRIは、非侵襲であり、また、複数のイメージング方法の組合せが可能であり、検査中において器官や組織の機能的評価及び形態学的評価の両方を行なうことができるという大きな魅力を有している。当初、MRIの重点は、動かない身体(例えば、脳)の画像領域に置かれており、腎臓MR血管造影法等の腹部MRIは、人為的な影響(アーチファクト)に晒され易く、広く使用されていなかったが、近年、1秒にも満たない速さで画像を取得できる高速イメージング手法が開発され、MRIの適用範囲が胸部や腹部へと広がった。
【0006】
1つの呼吸停止にコントラストが向上した3D MR血管造影法を導入すると、重大な腎毒症を引き起こすことなく、質の高い血管造影を行なうことができる(Prince他,Radiology 197:785−792(1995)参照)。腎動脈狭窄を検知する技術の感度や特異性は、現在、一貫して、約95%であると報告されている(Hany他,Radiology 204:357−362(1997);Snidow他,Radiology 198:725−732(1996);Steffens他,JMRI 7:617−622(1997);Bakker他,Radiology 207:497−504(1998);Wilman他,Radiology 205:137−146(1997)参照)。
【0007】
しかしながら、このMRI技術は、依然として、様々な欠点を抱えている。第1に、MRI技術は比較的複雑である。これは、現在市販されている注射可能なMRI造影剤(例えば、Magnevist,Omniscan,ProHance)を使用すると、これらの造影剤が急速に噴出するため、腎動脈を通じて造影剤が最初に通過すると同時に画像を取得できるように所定のタイミングで画像取得を行なわなければならない(例えば、EP−B−656762(プリンス)の技術を使用して)からである。造影剤の到達を自動的もしくは半自動的に検知する様々な技術が開発されている(例えば、Schoenberg他,Invest Radiol.33:506−514(1998)参照)が、画像取得のタイミングは依然として複雑な問題である。
【0008】
第2に、ファーストパスに関して3D MRI血管造影で得られる空間分解能は、DSAのそれよりも3倍〜5倍低い。ファーストパスの画像化は、1つの呼吸停止において対象血管の最大範囲を必要とし、したがって、空間分解能を浪費する。
【0009】
第3に、現在市販されている可溶性ガドリニウムモノキレートといった細胞外液(ECF)造影剤を使用するMRイメージングは、腎臓に対する実質的な損傷度合いを完全に定量化することができない。これは、腎臓が血液組織バリアを有しておらず、また、ECF造影剤は、糸球体を通過すると直ぐに排出されてしまうからである。したがって、血液容量及び血流量の定量化を実現することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】国際公開第99/06849号
【特許文献2】特開平07−148140号公報
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】C Gyldensted,et al., “Quantification of Carotid Stenosis in A Pig Model: Comparison of Blood Pool Contrast Enhanced Time-Of-Flight, and Phase Contrast MRA With Digital Subtraction Angiography”, Proc. Intl. Soc. Mag. Reson. Med., 1998, p761
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、腎臓の機能及び形態の両方を評価するために使用できる改良されたMRI方法が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
我々は、血液プール造影剤、すなわち、検査期間中血管内空間に残留する造影剤を使用すれば、1回のMR検査で、腎動脈狭窄の形態学的な度合いと腎実質血流の両方を定量化できることを見出した。
【0014】
したがって、本発明の一態様においては、血管形成されたヒト又はヒト以外の身体(例えば、哺乳類、鳥類、爬虫類)の腎臓の磁気共鳴イメージング法において、血液プールMR造影剤が前記体の血管構造内に投与されて、腎動脈狭窄の視覚化及び等級化と腎臓血流の定量化とが共に可能となるイメージングシーケンス及びタイミングを用いて腎臓の画像を形成させ、また、必要であれば、前記画像もしくは前記血管造影図に変換可能な磁気共鳴検知信号から、腎動脈狭窄の等級及び血流を示す値が形成される磁気共鳴イメージング法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0015】
血液プールMR造影剤は、水のプロトンのT1やT2*を減少することができ、かつ、血管空間内に投与されてもインターベンショナル・プロシージャ又はインターオペレーティブ・プロシージャ中に間質内に多量に漏れない、すなわち、排出もしくは新陳代謝によって放出されるまで血管空間内に本質的に閉じ込められる磁性体(例えば、常磁性体、強磁性体、フェリ磁性体、超常磁性体)を意味している。そのような血液プール造影剤の例は、高分子キレート(例えば、金属キレート基を有するカスケードポリマー又はデンドリマー)や微粒子、特に酸化鉄やリポソームを含んでいる。一般に、造影剤は、少なくとも5分、好ましくは少なくとも30分の血液半減期を有していなければならない。コントラストのため、最初の非経口的なMR造影剤Gd DTPA(Schering社のMagnevist(登録商標))、GD DTPA−ビスメチルアミド(Nycomed Amersham社のOmniscan(登録商標))、GD HP−D03A(ProHance(登録商標))は、全て、細胞外液流体MR造影剤であり、これらは、血管構造内への投与後、直ちに間質中に遊出する水溶性のモノキレートである。
【0016】
本発明の方法において特定使用される血液プール造影剤は、アルブミンなどの血液中の蛋白質に結合する低分子量キレート、例えば蛋白質結合基(群)とともに派生するDTPAやDOTA、例えば芳香部分等の親油性の側鎖、例えば1又は複数のフェニル環系を含んでいる。そのような例の1つは、EPIXのMS−325/血管マークである。
【0017】
本発明の方法における使用に適したポリマー系の造影剤は、炭水化物や蛋白質系、例えば、Guerbet社のCMD−DTPA−Gd(カルボキシメチル・デキストラン−GdDTPA共役)、GdDTPAポリリシン共役、カスケードもしくはデンドリマポリマー、例えばSchering社のガドマー17(Gadomer17)もしくは(Schering社)米国特許第5874061号で説明した類似のカスケードポリマーであっても良い。なお、米国特許第5874061号はこれを参照することによって本願に組み込まれる。
【0018】
本発明の方法における使用に適した酸化鉄(ドープ酸化鉄)系の造影剤は、この分野では、SPIO(超常磁性酸化鉄)又はUSPIO(極小超常磁性酸化鉄)の名前で知られている。そのような例は、炭水化物安定化酸化鉄粒子、例えば、Advanced Magnetics社のCombidexやNC100150(Clariscan, Nycomed Amersham社)等のデキストラン安定化粒子を含んでいる。
【0019】
特に、磁性酸化鉄造影剤は、任意に改質された炭水化物や多糖もしくはその誘導体を表面(例えばコーティングとして)に有する水分散性の材料、例えば、任意の改質された多糖もしくはその誘導体、好ましくは任意に改質されたデキストランやデンプン或はその誘導体、例えば分解(例えば、酸化分解された)デンプン又はカルボン酸塩デキストランを含むグルコース単位であることが望ましい。また、そのような酸化鉄複合体は、追加の材料、特に、オプソニン作用を抑制する材料、例えば、親水性ポリマー、好ましくは官能化ポリアルキレン、さらに好ましくは官能化ポリエチレングリコール(PEG)、特にメトキシ基を含むPEGリン酸塩(MPP)を備えていることが望ましい。
【0020】
酸化鉄複合体は、コア(すなわち、酸化鉄粒子)直径(モード直径)が好ましくは1〜15nmであり、さらに好ましくは2〜10nmであり、特に3〜7nmである。また、酸化鉄複合体は、全体の直径(モード粒子サイズ)が1〜100nmであり、さらに好ましくは5〜50nmであり、特に好ましくは10〜25nmである。また、酸化鉄複合体は、0.47T及び40℃でr2/r1比が3未満であり、さらに好ましくは2.3未満であり、よりさらに好ましくは2.0未満であり、特に好ましくは1.8未満である。1Tでの飽和磁化(Msat)は、好ましくは10〜100meu/gFeであり、さらに好ましくは30〜90meu/gFeである。
【0021】
本発明の方法で使用される他の粒子状系は、リポソームもしくはエマルジョン系の造影剤である。
【0022】
また、Advanced Magnetics社の化合物7228を本発明の方法で使用することができる。また、同様に、WO91/12025,WO90/01899,WO88/00060,WO91/12526,WO95/05669に記述された材料を使用することも可能である。これらの公報の全て、Advanced Magnetics社の全て、WO92/11037,WO90/01295に記述されている材料の全ては、これを参照することによって本願に組込まれる。
【0023】
本発明の更なる態様においては、本発明に係るイメージング法を含む診断方法で使用される造影媒体を製造するための血液プールMR造影剤の使用が提供される。
【0024】
血管再建のガイドラインを確立することによって、腎動脈狭窄を有する患者の治療方法をガイドするために、本発明に係る腎臓イメージングへの総形態的及び機能的なアプローチを使用することができる。これは、腎血管性障害と腎実質性障害とを識別するために、本発明の方法によって形成される定量データを相互に関連付けることができるからである。
【0025】
血液プール造影剤は、好ましくは1分以下、さらに好ましくは5秒以下、最も好ましくは1秒以下の短い時間にわたって血管構造内に注射もしくは輸液することによって、ボーラスとして投与されることが望ましい。ボーラスは、生理食塩水注射チェイサを使用することによって鋭くされても良い。注射又は輸液は、腎臓の血管上流側内へと行なわれることが望ましい。注射は、腎臓へのボーラスの到達が60秒内で成されるような場所、好ましくは10〜25秒以内で成されるような場所で行なわれることが特に好ましい。特に鋭いボーラスが望ましい場合には、腎動脈それ自体に注射が成される。
【0026】
組織1gの1分間当たりの血液量(ml)として組織血流(臓器血流との対比で)を定量化するためには、組織中での造影剤の一時的な効果を観察しなければならない。これは、造影剤のボーラス注射後において、組織中での造影剤のファーストパスによる効果を測定することによって最良に達成される。
【0027】
本発明において使用される造影剤の投与量は、造影剤の長手弛緩、イメージング領域の磁界の強さでの造影剤の磁気モーメント、画像取得に使用されるシーケンスパラメータといったものに依存している。
【0028】
血液プール造影剤の濃度は、一般に、検査中、血液中に0.01〜10mMである。
【0029】
血液プール造影剤は、特に好ましくは、例えばWO97/25073に記載されたような超常磁性酸化鉄、特にデンプン残留物でコーティングされた超常磁性酸化鉄、特に例えばPEGのようなオプソニン作用抑制剤でコーティングされた超常磁性酸化鉄である。このような造影剤の使用は、Rohl他,Acta Radiologica 40:282−290(1999)に記載されている。これらの材料は、ボーラス状の強いT2*と優れたT1効果とを定常状態で結び付けるため、特に適している。また、これらの材料は、腎臓通過中に血管空間内に残るが、腎毒性がなく、腎臓排泄に依存しないため、腎臓機能に障害がある患者に使用しても特に安全である。
【0030】
本発明の方法におけるMRイメージングは、画像を少なくとも2回取得することが望ましい。1回目は、造影剤のボーラスが腎臓を通じて最初に通過する時であり、2回目は、造影剤が血液中に略均一に分配された後、例えば造影剤のボーラスを投与してから1〜30分経過後、好ましくは3〜15分経過後である。望ましくは、1回目の画像は、T1,T2あるいはT2*強調であり、2回目の画像はT1強調である。また、造影剤投与前もしくは造影剤が腎臓に到達する前に画像形成が行なわれることが特に望ましい。すなわち、自然画像すなわちコントラストが高められていない画像を取得することが望ましい。
【0031】
したがって、好ましい実施例において、本発明は、血管形成されたヒト又はヒト以外の動物の身体の腎臓のMRイメージング法において、血液プールMR造影剤(例えば、静脈注射)、好ましくは超常磁性造影剤のボーラスを前記体の血管構造中に投与し、前記造影剤のファーストパスの際に前記腎臓の高コントラストMR画像、好ましくはT2*強調画像を形成し、前記体の血液の全体にわたって前記造影剤の濃度が略均一になった後、前記腎臓の少なくとも1つの追加のMR画像、好ましくはT1強調画像を形成し、必要であれば、前記MR画像から、腎臓血流及び腎動脈狭窄等級を示す値を得るMRイメージング法を提供する。
【0032】
本発明の方法においては、腎臓内の狭窄領域と低血流領域もしくは血流が無い領域との相関関係を医者が直接に観察することができるように、本質的に血流情報を与えるファーストパスにおけるT2*強調画像を、形態情報を与えるその後のT1強調画像に重ね合わせることができる。
【0033】
前述したように、腎性高血圧又は腎不全は、腎動脈狭窄もしくは実質組織の損傷によって引き起こされる虞がある。腎動脈狭窄の評価及び等級化は、本発明の方法を使用して達成できる。この場合、特に、定常状態画像は、容積(3D)画像取得から形成され、任意の平面及び取得容積内での任意の投影において復元(再構成)できる。本発明の方法によれば、ファーストパス時の画像を使用して実質組織内の血液容量を定量化することにより、実質組織の損傷を評価することができる。したがって、医者が腎血管性障害と腎実質性障害とを識別してインターベンショナル手術の成功の可能性を評価できるように、その後、2セットの画像から形成される定量データを相互に関連付けても良い。
【0034】
したがって、更なる態様において、本発明は、血管形成されたヒト又はヒト以外の身体の腎臓の腎血管性障害と腎実質性障害とを識別するための方法において、血液プールMR造影剤が好ましくはボーラスとして前記体の血管構造内に投与されて、腎動脈狭窄の視覚化及び等級化と腎臓血流の定量化とが共に可能となるイメージングシーケンス及びタイミングを用いて腎臓の画像を形成させ、また、前記腎臓の生理学的及び形態学的な状態が評価される方法を提供する。
【0035】
高分子すなわちポリマー(例えばデンドリメリック)の造影剤、血液中蛋白質結合造影剤、リポソーム造影剤、超常磁性酸化鉄などの多くの様々な血液プールMR造影剤を使用しても良いが、WO97/25073の分解デンプンコーティングされた超常磁性酸化鉄を使用することが特に望ましい。これらは4つの理由により特に適している。すなわち、第1に、超常磁性粒子に関連付けられた強い磁化により、それらがボーラスのファーストパス時に優れたT2*効果を有するからである。第2に、それらの低いr2/r1比に起因して、定常状態時、すなわち、血液プール中における均一な分配が達成された時に、T1効果が支配するからである。第3に、粒子のサイズ及び表面に起因して、それらがMR検査中に血管内空間で糸球体濾過及び分泌のいずれにも晒されないままでいるからである(それらの血管内空間からの最終的な排出は、細網内皮系を通じて行なわれる)。第4に、それらは、腎毒性がなく、腎的に排出されないため、腎臓機能に障害がある患者の使用に適しているからである。
【0036】
高コントラストMR血管造影は、短いTR,TE値を用いた高速スポイルド傾斜磁場エコーシーケンスを使用することによって達成されることが望ましい。造影剤の長い血管半減期及び長期のT1短縮効果により、このようにして、高い空間分解能を有する全ての3Dデータセットを得ることができる。診断に使用することができる十分明瞭なMR血管造影を得るためには、血液のT1を十分に減少させる必要がある。すなわち、血液のT1をさらに短くし、TRをさらに短くし、フリップ角を高めると、血管と高いT1値を有する周辺組織との間でコントラストがさらに高まる。
【0037】
定常状態で血液中のT1値を300ms未満にできる、好ましくは200ms未満にできる、さらに好ましくは100ms未満にできる十分な量で、血液プールMR造影剤を投与することが望ましい。その後、好ましくは1.5〜50msのTR値、さらに好ましくは2〜20msのTR値と、0.5〜15msのTE値、さらに好ましくは0.7〜5msのTE値と、5〜90のフリップ角、好ましくは10〜60のフリップ角とを用いて、T1強調3Dスポイルド傾斜磁場エコーイメージングが行なわれる。随意的に、血液と周辺組織との間でコントラストを高めるために、磁化形成プレパルスを加えても良い。反転時間T1は、好ましくは5〜700ms、さらに好ましくは10〜600ms、特に好ましくは15〜500msにする必要がある。プレパルス後の画像取得は傾斜磁場エコーシーケンスであることが望ましいが、エコープラナー法(EPI)やRARE形式の取得スキームも適用可能である。血液プールMR造影剤は、長期間、血管構造内に残っているため、複数の呼吸停止MR血管造影図を得ることができる。一般に、低い空間分解能を有する大容量のデータセットを最初に取得し、その後(対象領域を確認して)、高い空間分解能を有する例えば約1mm3の小容量のデータセットを取得する。これらは、例えば20%の段階で腎動脈狭窄を等級化するために使用されても良い。0%の等級は、血液の流れが影響を受けていないことを意味している。一方、100%の等級は、血液の流が完全に遮断されていることを意味している。50%は、動脈の断面積が50%減少したこと、すなわち、血液の流量(すなわち、mL/sec)が50%減少したことを意味している。この目的のためには、直径が望ましい。臨床的に関連する1つの等級スキームは、狭窄を、0%、50%未満、50〜80%、80%以上に等級化する(例えば、Hany他,Radiology 204:357−362(1997);Snidow他,Radiology 198:725−732(1996);Steffens他,JMRI 7:617−622(1997);Bakker他,Radiology 207:497−504(1998);Wilman他,Radiology 205:137−146(1997)参照)。
【0038】
本発明の方法において、等級化は、最も狭い血管部位の直径と狭窄の末端にある正常な血管の直径とを測定することによって行なっても良い。その後、これら2つの数から狭窄%が決定される。
【0039】
取り囲んでいる腎静脈が狭窄の解釈に影響を及ぼす場合には、これらの腎静脈を除去するために、腎動脈狭窄を等級化するために使用される画像をその後にデジタル処理しても良い。これは、動脈が静脈によって覆い隠されていない3Dデータセット内で1つの投影を選択することによって達成されても良い。また、動脈構造を確認するために、血管トラッキングアルゴリズムを使用しても良い。
【0040】
腎臓血流の定量化は、MR検査中に血管内空間に閉じ込められる血液プール造影剤に依存している。本発明の方法において、造影剤のT2*特性は、ボーラス投与後のファーストパス時の画像において使用されても良い。しかしながら、定常状態における造影剤のT1特性は、別個に或は選択的に使用されても良い。T2*モデルにおいて、造影剤のファーストパスの際の組織におけるMR信号の変化は、確立された任意のトレーサ運動技術にしたがって、例えば、Schreiberら、ereb.BloodFlow Metab.18:1143(1998)及びStritzke他,IEsEE Trans.Med.Imag.9:11(1990)の方法を使用して解析することができる。
【0041】
例えばJ.Cereb.Blood Flow Metab.18:1143−1156(1998)においてSchreiberらによって述べられているように、組織1グラム当たりの血液の流量を測定するためには、血液容量がボーラスの平均輸送時間で割られる。平均輸送時間は、Schreiber他,J.Cereb.Blood Flow Metab.18:1143(1998),Remmp他,Radiology 193:637(1994)及びStritzke他,IEEE Trans.Med.Imag.9:11(1990)に示されたように測定されても良い。
【0042】
腎臓においては、腎動脈(血液の99%以上を腎臓に供給する)が入力関数として使用されても良い。入力関数及び組織内で信号カーブを測定するために、デュアルスライスT2*強調シーケンスを使用することが望ましい。1つのスライスが腎動脈に対して垂直に位置され、他のスライスが腎臓の長手方向軸に対して垂直に位置される。このようにして、十分な量の腎皮質及び腎髄質が第2のスライス内に含まれる。信号カーブに対するT1効果の影響を最小限に抑えるために、造影媒体ボーラスは、できる限り密でなければならない。TEは、T2*の重みつけを確保できる十分な長さとなるように選択されるが、信号がベースラインへと直ぐに降下するような長さに抑えられる。時間分解能は、不充分なサンプリングを回避できるように十分高く選択されなければならない。したがって、画像取得時間は、好ましくは5秒以下、さらに好ましくは2秒以下、特に1秒以下である。画像取得時間が2秒である場合、腎動脈内にボーラスが達する間に5〜7個のデータ点を得ることができる。サンプリング(すなわち、画像取得)は、信号がベースラインに戻るまで続けられることが望ましい。また、呼吸停止によって腎動脈の血液の流れが変わってしまうため、画像取得は、自由呼吸中に行なわれることが望ましい。したがって、実質的な動きを持つ画像のデータ点は、後処理によって補正されたり、信号カーブから除去される必要があるかもしれない。このアプローチを使用して、皮質血流の絶対値を得ることができる。成人のフォックスハウンドの非狭窄腎臓に関して得られた値は、侵襲的に得られた文献データと良く一致する4〜5mL/g/minであった。
【0043】
一般に、このようなT2*強調(すなわち、T2強調)イメージングシーケンスは、5〜90°のフリップ角度値、さらに好ましくは10〜60°のフリップ角度値を必要とするかもしれない。
【0044】
選択的にあるいは別個に、血液容量は、定常状態でのT1マッピングによって得られても良い。腎臓及び大動脈の高分解能(高解像度)のT1画像が得られ、大きな血管内の造影剤に起因するR1における相対変化が所定の組織における相対変化と比較される。血管に対する組織のR1の部分的な差異は、その後、例えばBauer他,Magn.Reson.Med.35:43−55(1996)の方法を使用して、組織の血液容量に直接に関連付けられる。
【0045】
また、本発明の方法は、例えば血管収縮剤もしくは血管拡張剤、あるいは、凝血溶解剤といった血流に影響を及ぼす薬物の投与、例えば血管形成術(例えば、PCTA)やステントの配置を含んでいることが望ましい。このようにして、医者は、狭窄を除去する試みの成功をモニタすることができる。
【0046】
腎臓病の総合的な評価及び識別において重要な点は、腎動脈狭窄の形態的な度合いと、腎臓血流の変化との相関関係である。したがって、以下の例では、制御された状況下で、異なる状態をシミュレートした。
【0047】
例1に示された犬のモデルでは、侵襲的に埋め込まれたゴムクランプを用いて、程度が異なる腎動脈狭窄が人工的に形成された。それぞれの狭窄程度において、高分解能MR血管造影及び血流測定が行なわれた。皮質血流に関する絶対値は、腎動脈狭窄のパーセンテージに関連付けられた。健康な腎臓において急に激しく腎動脈狭窄を生じさせた場合、多数の狭窄度合いにわたって皮質血流は一定に維持された。95%を超える狭窄だけが実質血流の降下を生じさせた。これらの結果は、本発明の方法のユニークさを2通りで実証している。第1に、この総括的なアプローチは、狭窄の度合いと直線的に関連付けられないデータ、したがって、不必要で余分な情報を与えないデータを得る。第2に、ある程度急な皮質血流の変化があるため、自己調節能力を超えるカットオフ点を測定することができる。したがって、狭窄の機能的な重要性を定量化することができる。
【0048】
また、本発明の方法は、慢性病の状態において評価された。腎動脈狭窄の程度が異なる複数の患者において、双方的な血流測定を行ない、皮質血流の絶対値と、MR血管造影で得られた腎動脈狭窄の形態的な度合いとを関連付けた。形態的なMRデータと機能的なMRデータとを組合せて解析することにより、定量データに基づいて、以下の異なる疾病状態を確認して識別することができた。
【0049】
−正常な低い等級の狭窄を伴う低血流状態。この組合せは、内在する初期の腎実質性障害によって生じる。
【0050】
−機能的に重大ではない低い等級の狭窄を伴う正常な血流状態。
【0051】
−機能的に重大な高い等級の狭窄が長く存在することによって生じる低血流状態。
【0052】
以下、限定的ではない例及び添付図面によって、本発明の方法についてさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】図1aは、同一の犬における異なる程度の動脈狭窄で得られる高コントラストMR血管造影図(左:狭窄無し、中央:中程度(70%)の狭窄、右:高い等級(90%)の狭窄)である。
【0054】
図1bは、造影剤ボーラスのピーク到達中における図1aの各画像に対応するT2*強調した血流画像を示す図である。
【図2】図2aは、低い等級(〜50%)の狭窄(白抜きの矢印)を示す高コントラストMR血管造影図である。
【0055】
図2bは、造影剤ボーラスのピーク到達時のT2*強調した血流画像を示しており、左側の腎臓における減少した血流(図2b.1)と、右側の腎臓における正常な皮質血流(図2b.2)とを示す図である。
【図3】図3は、ぞれぞれ図2b.1及び図2b.1の画像に対応する左側(図3a)及び右側(図3b)の腎臓における信号−時間カーブであり、左側及び右側の腎動脈で得られる入力関数(破線)と、得られる対応する皮質組織の応答カーブ(実線)とを示す図である。
【実施例】
【0056】
例1
犬における狭窄の形態的な度合いと対応する血流変化との間の体系的な相関関係
この例は、動的なファーストパス時のイメージングと定常状態のイメージングとを使用して、狭窄の形態的な度合いと、対応する血流に関する機能との間の体系的な相関関係を示している。
【0057】
フォックスハウンドドッグ(体重が約30kg)において、ゴムクランプを用いて、程度が異なる腎動脈狭窄が形成された。ゴムクランプは、腎動脈の周囲に埋め込まれた。以下を使用して、血管造影図及び血流データが得られた。
【0058】
−WO97/25073の例12の記載にしたがって準備された1ml当たりに30mgのFeを含む超常磁性酸化鉄の検査液からなる1.5mlのボーラスの適用、頚静脈内に毎秒5mLの割合で投与した。
【0059】
−皮質血流の定量化のためにボーラスのファーストパス時に行なわれた動的なT2*強調血流イメージング(添付図面の図1b参照)
−定常状態における高分解能・高コントラストMR血管造影(図1a参照)
−定常状態における皮質血液容量の評価。
【0060】
画像は、以下のシーケンスを用いて、Siemens Vision 1.5T MRイメージング装置に記録された。
【0061】
以下の結果が得られた。
【0062】
−0.7×1.0×0.7mmのボクセルサイズを有する高分解能・高コントラストMR血管造影においては、ここに示されるように、程度が異なる狭窄、すなわち、非狭窄動脈(0%)、中程度の狭窄(70%)、高い等級の狭窄(90%)を正確に確認できる。
【0063】
−ファーストパス時に得られたT2*強調画像は、程度が異なる狭窄に関し特定の結果を示す。非狭窄(0%)血管においては、ボーラスのピーク到達中に、皮質内での大きな信号損失を伴って、正常な皮質髄質の格差が見出される。全体的に非常に低い血流の結果として、唯一小さな変化が髄質に存在する。平均流量は、皮質組織1グラム当たり毎分4.2±1.1mlとして計算された。中程度の狭窄においては、腎臓血流に関して明らかな変化を視認することができない。皮質血流は一定のままである。これは、少なくとも急性状態下で腎臓の自己調節が適切な血流を維持できることを示している。したがって、この狭窄は、機能的な重大性を示さない。高い等級の狭窄(90%)においては、皮質髄質格差の損失を伴って、皮質血流の実質的な降下が見られる。絶対的な皮質血流は、2.1±0.6ml/g/minまで降下する。これは、この狭窄度合いにおいて、自己調節能力のカットオフ点が超えられたことを示している。また、皮質血流の絶対的な定量化に必要な血液容量は、腎臓実質及び大動脈におけるT1測定により、定常状態で計算することができる。これは、例えば、反転時間の変化を伴う飽和回復法傾斜磁場エコーシーケンス(C)を使用して行なうことができるが、この方法は、この特定の技術に制限されない。
【0064】
以下のシーケンスパラメータを用いて、T1*強調フラッシュシーケンスを使用した。シーケンスパラメータは、TR=15ms、TE=6ms、フリップ角=12deg、FOV=200×200mm、スライス厚さ=5mm、走査時間=1.92秒である。腎臓実質内における造影剤のボーラス通過を追跡するために、1つのスライスが使用された。一方、動脈入力関数(AIF)を測定するために、第2のスライスが腎動脈に対して垂直に位置された。指数関数関係(Schreiber他及びRemmp他(前出)参照)にしたがって、信号−時間カーブが濃度−時間カーブに変換された。AIFに基づく方法を使用して、直交関数(Schreiber他及びStritzke他(前出)参照)により、組織カーブがAIFと逆重畳された。
【0065】
指示薬希釈理論の原理にしたがって、リージョン血液容量(rBV)、リージョナル血液容量(rBF)、平均輸送時間(MTT)が、腎臓の皮質及び髄質内にあるRIO(それぞれ150〜280ピクセル)において計算される(Schreiber他、Remmp他及びStritzke他(全て前出)参照)。
【0066】
動脈の直径におけるパーセント変化として規定される狭窄の形態的な度合いは、定常様態で測定された。イメージングの前に、WO97/25073の例12の記載にしたがって準備された1ml当たりに30mgのFeを含む超常磁性酸化鉄の検査液をさらに4.5ml注射した。これにより、全体の投与量が4.0mg Fe/kgとなった。T1強調3D FEEシーケンスを使用して、画像が取得された。
【0067】
例2
人間の患者における腎血管性の病気と腎実質性の病気との識別
例1に示される総合的なアプローチを人間の被検者に適用した。腎血管性の病気と腎実質性の病気とのこのような識別は、血管造影図及び血流データの組合せ解析に基づいて行なうことができた。患者は、治療及びクレアチニン上昇に抵抗する高血圧を示していた。定常状態で行なわれた高コントラストMR血管造影は、末端の左腎動脈で、50%という唯一低い等級の狭窄を示した(図2(a)参照)。これは、従来のX線デジタル・サブトラクション血管造影法によって確かめられた。しかしながら、動的なT2*血流測定は、皮質髄質格差の損失を伴って、左側の腎臓の皮質血流における劇的な減少を示した(図2(b.1)参照)。計算された平均皮質流量は、わずか1.8±0.7ml/g/minであった(図3(a)参照)。正常な右側の腎臓は、約4.2±0.9ml/g/minの皮質血流を示した(図2(b.2)及び図3(b)参照)。左の応答カーブ(図3a)と右の応答カーブ(図3b)とを比較すれば、左側皮質の実質的に非常に小さな応答を見ることができる。これらの結果は、Tc−99−MAG3−シンチグラフィによって確認され、右側の腎臓機能の77%に比べ、左側の腎臓の機能で残っているのがわずか23%であることを示していた。これらの結果に基づいて、内在する腎実質性障害の診断を、機能的に重大でない腎動脈狭窄の共存をもって、確立することができた。総合的なMR情報に基づいて、患者は手術を受けなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
血管形成されたヒト又はヒト以外の身体における腎臓の磁気共鳴イメージングの方法であって、血液プールMR造影剤を前記身体の血管構造に投与し、腎動脈狭窄の視覚化及び等級化と腎臓血流の定量化とが共に可能となるイメージングシーケンス及びタイミングを用いて腎臓の画像を形成し、任意に、血管造影図に変換できる磁気共鳴検知信号又は画像から、腎動脈狭窄の等級及び血流の指標となる値を生成させることを含む、方法。
【請求項2】
血管形成されたヒト又はヒト以外の身体の腎臓の腎血管性障害と腎実質性障害とを識別する方法であって、血液プールMR造影剤を前記身体の血管構造に投与し、腎動脈狭窄の視覚化及び等級化と腎臓血流の定量化とが共に可能となるイメージングシーケンス及びタイミングを用いて腎臓の画像を形成し、腎臓の生理学的及び形態学的な状態を評価することを含む、方法。
【請求項3】
前記血液プールMR造影剤が超常磁性造影剤である、請求項1又は請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記血液プールMR造影剤が、任意に改質された多糖をその表面に有すると共にオプソニン作用を抑制する材料を任意にその表面に有する磁性酸化鉄粒子からなる、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記血液プールMR造影剤が、分解デンプンをその表面に有すると共に官能化PEGを任意にその表面に有する超常磁性酸化鉄からなる、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記造影媒体がボーラスとして投与される、請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
前記造影媒体のファーストパス時に、前記腎臓の高コントラスト画像を形成する、請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記画像がT2*強調画像であることを特徴とする、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記身体の血液全体にわたって前記造影媒体の濃度が略均一になった後で、前記腎臓の少なくとも1つの追加の画像を形成する、請求項6乃至請求項8のいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
前記身体の血液全体にわたって前記造影媒体の濃度が略均一になった後で、少なくとも1つのT1強調画像を形成する、請求項10記載の方法。
【請求項11】
前記造影媒体をさらに少なくとも1回投与することを含む、請求項9又は請求項10記載の方法。
【請求項12】
腎臓血流及び腎動脈狭窄の等級を示す値が、前記MR画像から得られる、請求項1乃至請求項11のいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
請求項1乃至請求項12のいずれか1項記載の方法に用いられる造影媒体の製造のための血液プールMR造影剤の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−78597(P2013−78597A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−266269(P2012−266269)
【出願日】平成24年12月5日(2012.12.5)
【分割の表示】特願2000−620372(P2000−620372)の分割
【原出願日】平成12年5月22日(2000.5.22)
【出願人】(396019387)ジーイー・ヘルスケア・アクスイェ・セルスカプ (82)
【Fターム(参考)】