磁気治療器貼付用補助具
【課題】本体部が円弧形状を呈することにより、本体部の大きさを小さくし、利便性、収納性を高めるとともに、使用後に自ら磁気治療器を剥がすことのできる磁気治療器貼付補助具を提供すること。
【解決手段】本体部と、該本体部の一端に設けられた保持部と、前記本体部の他端に設けられた除去部とを有し、前記保持部に磁石が設けられてなる磁気治療器貼付補助具。
【解決手段】本体部と、該本体部の一端に設けられた保持部と、前記本体部の他端に設けられた除去部とを有し、前記保持部に磁石が設けられてなる磁気治療器貼付補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気治療器貼付用補助具に関する。さらに詳しくは、湾曲された本体部により、磁気治療器を所望の位置に貼り付け、または剥がすことのできる磁気治療器貼付用補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
磁気治療器は、たとえば図8に示されるように、頚側点P1および肩甲骨下角点P2の近傍に位置する僧帽筋P3を含んだ範囲において生じたコリをほぐす目的で、コリを生じた部位に貼り付けて使用されている。しかしながら、頚側点P1および肩甲骨下角点P2を結ぶ直線は、成人男性で約22cmであり、コリを生じた部位(以下、単に患部という場合がある)によっては手が届かない場合がある。その場合、一人で貼り付けることが困難であり、第三者により貼り付けてもらう必要がある。また、第三者に貼り付けてもらう場合には、患部を正確に伝えなければならず、かつ、伝えた位置に第三者が正確に貼り付ける必要があり、かかる意思の伝達は必ずしも容易ではない。そこで、患部が手の届かない部位である場合においても自ら磁気治療器を貼り付けることのできる貼付補助具がある(たとえば特許文献1)。そして特許文献1には、直線形状の本体部を有する貼付補助具も提案されている。しかしながら、かかる貼付補助具は直線形状の本体部を有するため、患部の直線状の位置まで腕を伸ばさなければならず、利便性が悪い。そこで、たとえば特許文献2には、略半円形状のアームを有する磁気治療器貼付用補助具が開示されている。特許文献2の磁気治療器貼付用補助具には、突起部が設けられており、使用者は、自ら突起部で患部を検索することもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭61−174947号公報
【特許文献2】特開2009−207826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献2に記載の磁気治療器貼付用補助具は、アームが半円形状に湾曲しているため、所望の位置に磁気治療器を貼り付けることが可能であるものの、アームが大きく、操作性において利便性が悪い。また、収納に不便であるという問題がある。また、所望の部位に磁気治療器を貼り付け、使用した後に、剥がす段階において、容易に剥がすことができず、結局のところ第三者の手を借りて剥がす必要があるという問題がある。
【0005】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、本体部が円弧形状を呈することにより、本体部の大きさを小さくし、利便性、収納性を高めるとともに、使用後に自ら磁気治療器を剥がすことのできる磁気治療器貼付補助具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の磁気治療器貼付補助具は、本体部と、該本体部の一端に設けられた保持部と、前記本体部の他端に設けられた除去部とを有し、前記保持部に磁石が設けられてなることを特徴とする。
【0007】
前記本体部の一端に、突起部(I)を有する弾性片がさらに設けられてなることが好ましい。
【0008】
前記除去部が、1または複数の突起部(II)からなることが好ましい。
【0009】
前記突起部(II)が、エラストマーであることが好ましい。
【0010】
前記突起部(II)の高さが、10〜20mmであることが好ましい。
【0011】
前記本体部が、複数の着脱可能な本体部(I)および本体部(II)とからなり、前記本体部(I)が半径100〜150mmの円弧、前記本体部(II)が半径150〜200mmの円弧状に形成されてなることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の磁気治療器貼付補助具によれば、本体部の大きさを小さくし、利便性、収納性を高めるとともに、使用後に自ら磁気治療器を剥がすことのできる磁気治療器貼付補助具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の磁気治療器貼付補助具の一実施形態(実施の形態1)における磁気治療器貼付補助具の側面図である。
【図2】本発明の磁気治療器貼付補助具の一実施形態(実施の形態1)における本体部(I)および本体部(II)を説明するための断面図である。
【図3】本発明の磁気治療器貼付補助具の一実施形態(実施の形態1)における突起部(II)を説明するための斜視図である。
【図4a】本発明の磁気治療器貼付補助具の一実施形態(実施の形態1)における磁気治療器貼付補助具の使用方法を説明するための説明図である。
【図4b】本発明の磁気治療器貼付補助具の一実施形態(実施の形態1)における磁気治療器貼付補助具の使用方法を説明するための説明図である。
【図4c】本発明の磁気治療器貼付補助具の一実施形態(実施の形態1)における磁気治療器貼付補助具の使用方法を説明するための説明図である。
【図4d】本発明の磁気治療器貼付補助具の一実施形態(実施の形態1)における磁気治療器貼付補助具の使用方法を説明するための説明図である。
【図5】本発明の磁気治療器貼付補助具の一実施形態(実施の形態1)における磁気治療器貼付補助具の使用方法を説明するための説明図である。
【図6a】本発明の磁気治療器貼付補助具の一実施形態(実施の形態2)における磁気治療器貼付補助具の側面図である。
【図6b】本発明の磁気治療器貼付補助具の一実施形態(実施の形態2)における磁気治療器貼付補助具の断面図である。
【図7】本発明の磁気治療器貼付補助具の一実施形態(実施の形態3)における磁気治療器貼付補助具の側面図である。
【図8】コリを生じる部位を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施の形態1
本発明の磁気治療器貼付補助具1は、図1、図2(a)および図2(b)に示されるように、本体部2と、該本体部2の一端に設けられた保持部3と、前記本体部2の他端に設けられた除去部4とを有し、前記保持部3に磁石5が設けられてなる。また、前記本体部2の一端に、突起部(I)6を有する弾性片7が設けられている。
【0015】
本体部2は、本発明の磁気治療器貼付補助具1の本体を構成し、使用者は本体部2の一部を把持することにより操作する。本体部2の材質としては特に限定されないが、軽量かつ実用に即した強度を有する点から、樹脂が好ましい。具体的には、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアセタール樹脂等が好ましく、本実施の形態では、ポリアセタール樹脂とポリプロピレン樹脂からなる。
【0016】
本体部2の長さとしては、25cm以上が好ましく、26cm以上がさらに好ましい。図8に示される頚側点P1と肩甲骨下角点P2の距離は、成人男性で約22cmである。そのため、本体部2が25cmよりも短い場合、コリを生じた部位に届かない可能性がある。本実施の形態では本体部2は26.5cmである。
【0017】
本体部2は、半径100〜200mmの円弧状に形成されてなる。すなわち、図8に示される頚側点P1と、僧帽筋P3の中心部までの距離は、成人男性で約105mm×165mmであるため、本体部2が半径100〜200mmの円弧状に形成されてなることにより、コリを生じた箇所に保持部3が届く。
【0018】
保持部3は、前記本体部2の一端に設けられており、磁気治療器8を保持するための部位である。保持部3の内部または表面に露出するように磁石5が設けられており、これにより磁気治療器8を保持することが可能である。磁石5が内部に設けられている場合には、磁石5に空気中の不純物が付着するおそれがない。患部に磁気治療器8を貼り付けるには、患部に貼るまで保持部3から剥がれることなく患部に貼付後、保持部3から離れないとならないため保持部3に設けられる磁石5の表面磁束密度としては、200〜500ミリテスラ(mT)が好ましい。
【0019】
除去部4は、前記本体部2の他端に設けられており、使用後の磁気治療器8を剥離させるための部位である。剥離を容易にするために、前記除去部4は1または複数の突起部(II)9からなり、該突起部(II)9が、エラストマーであることが好ましい。また、前記突起部(II)9の高さが、10〜20mmであることが好ましい。すなわち、除去部4が1または複数の突起部(II)9から構成されることにより、使用者が突起部(II)9を患部に押し当てて患部を擦ることにより、磁気治療器8を患部から剥がすことができる。その際、突起部(II)9が弾性を有するエラストマーからなる場合には、突起部(II)9そのものが湾曲し、磁気治療器8の剥離が容易になる。突起部(II)9の先端は丸みを帯びた形状であり、これにより肌を傷つけるおそれがない。また、突起部(II)9の太さは3mm以上が好ましい。3mmよりも細い場合、磁気治療器8へのひっかかりが悪くなる傾向がある。本実施の形態では、6±1mmである。
【0020】
エラストマーとしては特に限定されず、JIS K6253に準じて測定した硬度が50±10度の硬さを有するエラストマーを使用することができる。かかるエラストマーとしては、たとえば各種天然ゴム、合成ゴムを使用することができ、熱可塑性ゴム、熱硬化性ゴムのいずれも採用することができる。合成ゴムとしては、たとえばブタジエンゴム、イソプレンゴムを採用することができる。本実施の形態では、スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体(SEBS)ゴムを使用している。また、突起部(II)9の高さが10〜20mmの場合、特に磁気治療器8の剥離が容易になる。すなわち、高さが10〜20mmの場合、突起部(II)9を構成するエラストマーそのものの弾性力により突起部(II)9が適度に変形し、使用後の磁気治療器8を均すように剥がすことができる。本実施の形態では、突起部(II)9の高さは10mmである。突起部(II)9の形状および個数については、たとえば図3に記載のものを採用することができる。図3(a)、(c)および(e)には、突起部(II)9の個数が5つのものを例示しており、図3(b)、(d)および(f)には、突起部(II)9の個数が3つのものを例示している。また、図3(a)および(b)の突起部(II)9の高さは20mmであり、図3(c)および(d)の突起部(II)9の高さは10mmであり、図3(e)および(f)の突起部(II)9の高さは5mmである。
【0021】
突起部(II)9を、本体部2の一端に設ける手段としては特に限定されず、ねじで固着してもよいし、図2(a)に示されるように、突起部(II)9の基部に膨張部9aを形成することにより、本体部2の一端に設けられた挿入部2aに挿入してもよい。
【0022】
次に、本実施の形態の磁気治療器貼付補助具1の使用方法について説明する。
【0023】
図4aに示されるように、まず、本実施の形態の磁気治療具貼付用保持具1の保持部3に磁気治療器8を設置する。磁気治療器8の磁石8aは、保持部3に設けられた磁石5により磁着される。次に、図4bに示されるように、突起部(I)6によりコリを生じた部位(患部)を探す。参照符号Bは背部を示している。患部を探した後に、図4cに示されるように、弾性片7を弾性変形されて磁気治療器8を患部に押し当てる。この際、突起部(I)6を用いて探した患部と、弾性片7が変形することにより磁気治療器8が押し当てられる箇所とはわずかに位置が異なるため、適宜微調整をする。図4dに示されるように、患部に磁気治療器8が貼り付けられることとなる。
【0024】
次に、使用後の磁気治療器8を剥がす工程について説明する。使用後の磁気治療器8は、図5に示されるように、突起部(II)9を患部に押し当てながら擦ることにより剥がされる。本実施の形態では、突起部(II)9の個数は5つである。前述のとおり突起部(II)9はエラストマーから構成されているため、それ自体わずかな粘性を有しており、患部から剥離された磁気治療器8の貼付面と接着されることになる。剥離の動作に加えて、かかる接着力が負荷されることにより容易に剥がすことができる。
【0025】
実施の形態2
本実施の形態にかかる磁気治療器貼付用補助具10は、図6(a)および(b)に示されるように、本体部が、複数の着脱可能な本体部(I)10aおよび本体部(II)10bとからなり、前記本体部(I)10aが半径100〜150mmの円弧、前記本体部(II)10bが半径150〜200mmの円弧状に形成されてなるほかは、実施の形態1にかかる磁気治療器貼付用補助具1と同じである。
【0026】
本実施の形態にかかる磁気治療器貼付用補助具10は、本体部(I)10aが半径110mmの円弧、前記本体部(II)10bが半径170mmの円弧状に形成されているため、本体部が直線形状の場合、および特許文献2に記載のような半円形上のアームを有する場合と比較して、磁気治療器貼付用補助具本体の大きさを小さくすることができ、操作における利便性および収納性を高めることができる。また、重量も軽減することができ、かつ、材料コストを減らすことができる。
【0027】
実施の形態3
本実施の形態にかかる磁気治療器貼付用補助具11は、図7に示されるように、本体部(I)11aおよび本体部(II)11bとからなり、前記本体部(I)11aに対して、前記本体部(II)11bが120〜160度傾斜されてなるほかは、実施の形態1にかかる磁気治療器貼付用補助具11と同じである。本実施の形態にかかる磁気治療器貼付用補助具11は、本体部(I)11aと本体部(II)11bとが約135度の角度で固定されるよう固着部12が形成されてなる。
【0028】
該固着部12としては、種々の固着方法を採用することができるが、たとえば本体部(I)11aに設けられた突片13が、本体部(II)11bに設けられた孔部14に嵌合されるものを採用することができる。また不使用時には折りたためる機構を採用してもよい。
【0029】
本実施の形態では、実施の形態1および2の磁気治療器貼付用補助具1(または磁気治療器貼付用補助具10)のように本体部2が円弧状に形成されていなくとも、コリを生じた箇所に本体部(I)11aの保持部が届く。
【符号の説明】
【0030】
1、10、11 磁気治療器貼付補助具
2 本体部
2a 挿入部
3 保持部
4 除去部
5、8a 磁石
6 突起部(I)
7 弾性片
8 磁気治療器
9 突起部(II)
9a 膨張部
10a、11a 本体部(I)
10b、11b 本体部(II)
12 固着部
13 突片
14 孔部
B 背部
P1 頚側点
P2 肩甲骨下角点
P3 僧帽筋
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気治療器貼付用補助具に関する。さらに詳しくは、湾曲された本体部により、磁気治療器を所望の位置に貼り付け、または剥がすことのできる磁気治療器貼付用補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
磁気治療器は、たとえば図8に示されるように、頚側点P1および肩甲骨下角点P2の近傍に位置する僧帽筋P3を含んだ範囲において生じたコリをほぐす目的で、コリを生じた部位に貼り付けて使用されている。しかしながら、頚側点P1および肩甲骨下角点P2を結ぶ直線は、成人男性で約22cmであり、コリを生じた部位(以下、単に患部という場合がある)によっては手が届かない場合がある。その場合、一人で貼り付けることが困難であり、第三者により貼り付けてもらう必要がある。また、第三者に貼り付けてもらう場合には、患部を正確に伝えなければならず、かつ、伝えた位置に第三者が正確に貼り付ける必要があり、かかる意思の伝達は必ずしも容易ではない。そこで、患部が手の届かない部位である場合においても自ら磁気治療器を貼り付けることのできる貼付補助具がある(たとえば特許文献1)。そして特許文献1には、直線形状の本体部を有する貼付補助具も提案されている。しかしながら、かかる貼付補助具は直線形状の本体部を有するため、患部の直線状の位置まで腕を伸ばさなければならず、利便性が悪い。そこで、たとえば特許文献2には、略半円形状のアームを有する磁気治療器貼付用補助具が開示されている。特許文献2の磁気治療器貼付用補助具には、突起部が設けられており、使用者は、自ら突起部で患部を検索することもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭61−174947号公報
【特許文献2】特開2009−207826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献2に記載の磁気治療器貼付用補助具は、アームが半円形状に湾曲しているため、所望の位置に磁気治療器を貼り付けることが可能であるものの、アームが大きく、操作性において利便性が悪い。また、収納に不便であるという問題がある。また、所望の部位に磁気治療器を貼り付け、使用した後に、剥がす段階において、容易に剥がすことができず、結局のところ第三者の手を借りて剥がす必要があるという問題がある。
【0005】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、本体部が円弧形状を呈することにより、本体部の大きさを小さくし、利便性、収納性を高めるとともに、使用後に自ら磁気治療器を剥がすことのできる磁気治療器貼付補助具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の磁気治療器貼付補助具は、本体部と、該本体部の一端に設けられた保持部と、前記本体部の他端に設けられた除去部とを有し、前記保持部に磁石が設けられてなることを特徴とする。
【0007】
前記本体部の一端に、突起部(I)を有する弾性片がさらに設けられてなることが好ましい。
【0008】
前記除去部が、1または複数の突起部(II)からなることが好ましい。
【0009】
前記突起部(II)が、エラストマーであることが好ましい。
【0010】
前記突起部(II)の高さが、10〜20mmであることが好ましい。
【0011】
前記本体部が、複数の着脱可能な本体部(I)および本体部(II)とからなり、前記本体部(I)が半径100〜150mmの円弧、前記本体部(II)が半径150〜200mmの円弧状に形成されてなることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の磁気治療器貼付補助具によれば、本体部の大きさを小さくし、利便性、収納性を高めるとともに、使用後に自ら磁気治療器を剥がすことのできる磁気治療器貼付補助具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の磁気治療器貼付補助具の一実施形態(実施の形態1)における磁気治療器貼付補助具の側面図である。
【図2】本発明の磁気治療器貼付補助具の一実施形態(実施の形態1)における本体部(I)および本体部(II)を説明するための断面図である。
【図3】本発明の磁気治療器貼付補助具の一実施形態(実施の形態1)における突起部(II)を説明するための斜視図である。
【図4a】本発明の磁気治療器貼付補助具の一実施形態(実施の形態1)における磁気治療器貼付補助具の使用方法を説明するための説明図である。
【図4b】本発明の磁気治療器貼付補助具の一実施形態(実施の形態1)における磁気治療器貼付補助具の使用方法を説明するための説明図である。
【図4c】本発明の磁気治療器貼付補助具の一実施形態(実施の形態1)における磁気治療器貼付補助具の使用方法を説明するための説明図である。
【図4d】本発明の磁気治療器貼付補助具の一実施形態(実施の形態1)における磁気治療器貼付補助具の使用方法を説明するための説明図である。
【図5】本発明の磁気治療器貼付補助具の一実施形態(実施の形態1)における磁気治療器貼付補助具の使用方法を説明するための説明図である。
【図6a】本発明の磁気治療器貼付補助具の一実施形態(実施の形態2)における磁気治療器貼付補助具の側面図である。
【図6b】本発明の磁気治療器貼付補助具の一実施形態(実施の形態2)における磁気治療器貼付補助具の断面図である。
【図7】本発明の磁気治療器貼付補助具の一実施形態(実施の形態3)における磁気治療器貼付補助具の側面図である。
【図8】コリを生じる部位を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施の形態1
本発明の磁気治療器貼付補助具1は、図1、図2(a)および図2(b)に示されるように、本体部2と、該本体部2の一端に設けられた保持部3と、前記本体部2の他端に設けられた除去部4とを有し、前記保持部3に磁石5が設けられてなる。また、前記本体部2の一端に、突起部(I)6を有する弾性片7が設けられている。
【0015】
本体部2は、本発明の磁気治療器貼付補助具1の本体を構成し、使用者は本体部2の一部を把持することにより操作する。本体部2の材質としては特に限定されないが、軽量かつ実用に即した強度を有する点から、樹脂が好ましい。具体的には、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアセタール樹脂等が好ましく、本実施の形態では、ポリアセタール樹脂とポリプロピレン樹脂からなる。
【0016】
本体部2の長さとしては、25cm以上が好ましく、26cm以上がさらに好ましい。図8に示される頚側点P1と肩甲骨下角点P2の距離は、成人男性で約22cmである。そのため、本体部2が25cmよりも短い場合、コリを生じた部位に届かない可能性がある。本実施の形態では本体部2は26.5cmである。
【0017】
本体部2は、半径100〜200mmの円弧状に形成されてなる。すなわち、図8に示される頚側点P1と、僧帽筋P3の中心部までの距離は、成人男性で約105mm×165mmであるため、本体部2が半径100〜200mmの円弧状に形成されてなることにより、コリを生じた箇所に保持部3が届く。
【0018】
保持部3は、前記本体部2の一端に設けられており、磁気治療器8を保持するための部位である。保持部3の内部または表面に露出するように磁石5が設けられており、これにより磁気治療器8を保持することが可能である。磁石5が内部に設けられている場合には、磁石5に空気中の不純物が付着するおそれがない。患部に磁気治療器8を貼り付けるには、患部に貼るまで保持部3から剥がれることなく患部に貼付後、保持部3から離れないとならないため保持部3に設けられる磁石5の表面磁束密度としては、200〜500ミリテスラ(mT)が好ましい。
【0019】
除去部4は、前記本体部2の他端に設けられており、使用後の磁気治療器8を剥離させるための部位である。剥離を容易にするために、前記除去部4は1または複数の突起部(II)9からなり、該突起部(II)9が、エラストマーであることが好ましい。また、前記突起部(II)9の高さが、10〜20mmであることが好ましい。すなわち、除去部4が1または複数の突起部(II)9から構成されることにより、使用者が突起部(II)9を患部に押し当てて患部を擦ることにより、磁気治療器8を患部から剥がすことができる。その際、突起部(II)9が弾性を有するエラストマーからなる場合には、突起部(II)9そのものが湾曲し、磁気治療器8の剥離が容易になる。突起部(II)9の先端は丸みを帯びた形状であり、これにより肌を傷つけるおそれがない。また、突起部(II)9の太さは3mm以上が好ましい。3mmよりも細い場合、磁気治療器8へのひっかかりが悪くなる傾向がある。本実施の形態では、6±1mmである。
【0020】
エラストマーとしては特に限定されず、JIS K6253に準じて測定した硬度が50±10度の硬さを有するエラストマーを使用することができる。かかるエラストマーとしては、たとえば各種天然ゴム、合成ゴムを使用することができ、熱可塑性ゴム、熱硬化性ゴムのいずれも採用することができる。合成ゴムとしては、たとえばブタジエンゴム、イソプレンゴムを採用することができる。本実施の形態では、スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体(SEBS)ゴムを使用している。また、突起部(II)9の高さが10〜20mmの場合、特に磁気治療器8の剥離が容易になる。すなわち、高さが10〜20mmの場合、突起部(II)9を構成するエラストマーそのものの弾性力により突起部(II)9が適度に変形し、使用後の磁気治療器8を均すように剥がすことができる。本実施の形態では、突起部(II)9の高さは10mmである。突起部(II)9の形状および個数については、たとえば図3に記載のものを採用することができる。図3(a)、(c)および(e)には、突起部(II)9の個数が5つのものを例示しており、図3(b)、(d)および(f)には、突起部(II)9の個数が3つのものを例示している。また、図3(a)および(b)の突起部(II)9の高さは20mmであり、図3(c)および(d)の突起部(II)9の高さは10mmであり、図3(e)および(f)の突起部(II)9の高さは5mmである。
【0021】
突起部(II)9を、本体部2の一端に設ける手段としては特に限定されず、ねじで固着してもよいし、図2(a)に示されるように、突起部(II)9の基部に膨張部9aを形成することにより、本体部2の一端に設けられた挿入部2aに挿入してもよい。
【0022】
次に、本実施の形態の磁気治療器貼付補助具1の使用方法について説明する。
【0023】
図4aに示されるように、まず、本実施の形態の磁気治療具貼付用保持具1の保持部3に磁気治療器8を設置する。磁気治療器8の磁石8aは、保持部3に設けられた磁石5により磁着される。次に、図4bに示されるように、突起部(I)6によりコリを生じた部位(患部)を探す。参照符号Bは背部を示している。患部を探した後に、図4cに示されるように、弾性片7を弾性変形されて磁気治療器8を患部に押し当てる。この際、突起部(I)6を用いて探した患部と、弾性片7が変形することにより磁気治療器8が押し当てられる箇所とはわずかに位置が異なるため、適宜微調整をする。図4dに示されるように、患部に磁気治療器8が貼り付けられることとなる。
【0024】
次に、使用後の磁気治療器8を剥がす工程について説明する。使用後の磁気治療器8は、図5に示されるように、突起部(II)9を患部に押し当てながら擦ることにより剥がされる。本実施の形態では、突起部(II)9の個数は5つである。前述のとおり突起部(II)9はエラストマーから構成されているため、それ自体わずかな粘性を有しており、患部から剥離された磁気治療器8の貼付面と接着されることになる。剥離の動作に加えて、かかる接着力が負荷されることにより容易に剥がすことができる。
【0025】
実施の形態2
本実施の形態にかかる磁気治療器貼付用補助具10は、図6(a)および(b)に示されるように、本体部が、複数の着脱可能な本体部(I)10aおよび本体部(II)10bとからなり、前記本体部(I)10aが半径100〜150mmの円弧、前記本体部(II)10bが半径150〜200mmの円弧状に形成されてなるほかは、実施の形態1にかかる磁気治療器貼付用補助具1と同じである。
【0026】
本実施の形態にかかる磁気治療器貼付用補助具10は、本体部(I)10aが半径110mmの円弧、前記本体部(II)10bが半径170mmの円弧状に形成されているため、本体部が直線形状の場合、および特許文献2に記載のような半円形上のアームを有する場合と比較して、磁気治療器貼付用補助具本体の大きさを小さくすることができ、操作における利便性および収納性を高めることができる。また、重量も軽減することができ、かつ、材料コストを減らすことができる。
【0027】
実施の形態3
本実施の形態にかかる磁気治療器貼付用補助具11は、図7に示されるように、本体部(I)11aおよび本体部(II)11bとからなり、前記本体部(I)11aに対して、前記本体部(II)11bが120〜160度傾斜されてなるほかは、実施の形態1にかかる磁気治療器貼付用補助具11と同じである。本実施の形態にかかる磁気治療器貼付用補助具11は、本体部(I)11aと本体部(II)11bとが約135度の角度で固定されるよう固着部12が形成されてなる。
【0028】
該固着部12としては、種々の固着方法を採用することができるが、たとえば本体部(I)11aに設けられた突片13が、本体部(II)11bに設けられた孔部14に嵌合されるものを採用することができる。また不使用時には折りたためる機構を採用してもよい。
【0029】
本実施の形態では、実施の形態1および2の磁気治療器貼付用補助具1(または磁気治療器貼付用補助具10)のように本体部2が円弧状に形成されていなくとも、コリを生じた箇所に本体部(I)11aの保持部が届く。
【符号の説明】
【0030】
1、10、11 磁気治療器貼付補助具
2 本体部
2a 挿入部
3 保持部
4 除去部
5、8a 磁石
6 突起部(I)
7 弾性片
8 磁気治療器
9 突起部(II)
9a 膨張部
10a、11a 本体部(I)
10b、11b 本体部(II)
12 固着部
13 突片
14 孔部
B 背部
P1 頚側点
P2 肩甲骨下角点
P3 僧帽筋
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、該本体部の一端に設けられた保持部と、前記本体部の他端に設けられた除去部とを有し、
前記保持部に磁石が設けられてなる磁気治療器貼付用補助具。
【請求項2】
前記本体部の一端に、突起部(I)を有する弾性片がさらに設けられてなる請求項1記載の磁気治療器貼付用補助具。
【請求項3】
前記除去部が、1または複数の突起部(II)からなる請求項1または2記載の磁気治療器貼付用補助具。
【請求項4】
前記突起部(II)が、エラストマーである請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁気治療器貼付用補助具。
【請求項5】
前記突起部(II)の高さが、10〜20mmである請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁気治療器貼付用補助具。
【請求項6】
前記本体部が、複数の着脱可能な本体部(I)および本体部(II)とからなり、
前記本体部(I)が半径100〜150mmの円弧、前記本体部(II)が半径150〜200mmの円弧状に形成されてなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の磁気治療器貼付用補助具。
【請求項1】
本体部と、該本体部の一端に設けられた保持部と、前記本体部の他端に設けられた除去部とを有し、
前記保持部に磁石が設けられてなる磁気治療器貼付用補助具。
【請求項2】
前記本体部の一端に、突起部(I)を有する弾性片がさらに設けられてなる請求項1記載の磁気治療器貼付用補助具。
【請求項3】
前記除去部が、1または複数の突起部(II)からなる請求項1または2記載の磁気治療器貼付用補助具。
【請求項4】
前記突起部(II)が、エラストマーである請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁気治療器貼付用補助具。
【請求項5】
前記突起部(II)の高さが、10〜20mmである請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁気治療器貼付用補助具。
【請求項6】
前記本体部が、複数の着脱可能な本体部(I)および本体部(II)とからなり、
前記本体部(I)が半径100〜150mmの円弧、前記本体部(II)が半径150〜200mmの円弧状に形成されてなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の磁気治療器貼付用補助具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図4d】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図4d】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2011−229558(P2011−229558A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−99918(P2010−99918)
【出願日】平成22年4月23日(2010.4.23)
【出願人】(000112299)ピップ株式会社 (46)
【出願人】(391057052)株式会社サンパック (16)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月23日(2010.4.23)
【出願人】(000112299)ピップ株式会社 (46)
【出願人】(391057052)株式会社サンパック (16)
【Fターム(参考)】
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