説明

磁石モジュールが具備されたユニバーサルアダプター

【課題】水道水噴射部材の設置場所に制約を受けず、給水管と噴射部材との間に結合されてイオン水を生成する磁石モジュールが具備されたユニバーサルアダプターの提供。
【解決手段】内側に流路管220が具備され前記流路管の両側に多数個の収容溝が形成された本体210と、前記流路管を間に置いて互いに異なる極性で前記収容溝に向い合うように収容されると共に前記本体の長さ方向でも互いに異なる極性をなすように、隣り合う収容溝に収容される多数個の永久磁石と、該永久磁石と接触させられて前記収容溝を閉鎖する遮蔽板250で構成される磁石モジュール200と、内側に前記磁石モジュールが装着可能になるように連通する装着口310と、該装着口の後方で給水管が連結される第1締結部320と、前記装着口の前方で前記磁石モジュールを通過したイオン水を噴射する噴射部材が連結される第2締結部330を有するハウジング300と、を含んで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水道水をイオン化させるイオン水生成装置に関するものであり、さらに詳細には、水道水を噴射する各種噴射部材の設置場所に制約を受けないで給水管と噴射部材との間に結合されてイオン水を生成するようにする磁石モジュールが具備されたユニバーサルアダプターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
水は日常生活で欠かせない重要な要素中の一つであり、人間の生命を維持するためになくてはならない生命資源である。
【0003】
しかし、水道水は社会の発展による水質汚染があり、大規模取水がなされて多くの浄化過程を経て浄化処理される。この過程で各種不純物と人体に有害な成分が含有されるために不信が漸進的に大きくなっている。これにより飲み水として使用することを避けて、その代用で別途の天然水を購入して飲用するか、又は浄水器を通じて浄水された水を飲み水として飲用していることが現実である。
【0004】
最近は永久磁石による磁化を通じて水道水をイオン化させてイオン水を生成するイオン水生成装置が普及しているので、前記イオン水が人体に有用であるということを知って飲用するか、又は身体を洗うための用途としても使われている。
【0005】
このようなイオン水は、5角や6角になった輪構造で水分子が結合している形態になっている。このうちで6角の輪構造になる水をイオン水(通常、六角水という)と呼んでいるが、このようなイオン水が、体内細胞に一番好ましい水であると言われる。
【0006】
イオン水の生成原理は、水が流れる配管に上下に永久磁石をそれぞれ配置して、水が流れるようにして磁場を形成するようにするが、この時、水が流れる方向に対して直角方向に磁場を形成すれば、水の表面張力が大きくなって、水の分子構造がイオン活性化されながらイオン水が生成される。
【0007】
このようなイオン水は、人体組織内の毒性物質を排出して、詰まった動脈を掃除してくれて循環器系統を活性化させて、心臓の機能を調節して心身の気力を高めてくれて、腸内の酸性度を低下させて脳の活動を促進する。
【0008】
また、イオン水を用いてシャワーをするか、又は風呂に入るようにすれば血液循環を促進させて疲れが回復して、水の粒子が小さくて毛穴をきれいに洗滌すると共にきれいな肌を維持するようになって、水虫や湿疹が消えて、歯を磨く時に歯石も消えて炎症にも効果がある。
【0009】
また、前記イオン水がキッチンの流し台で使われる場合、洗浄剤を使わなくても食器の洗滌ができることで、水質環境が汚染されることを防止する効果もある。
【0010】
しかし、前記イオン水生成装置は、多様な形態で互いに異なる大きさで製作されて、各使用先に設置されると共に価格が高価であるために、費用負担の問題と併せて各使用先の環境に応じて設置されるために設置が難しい問題がある。
【0011】
また、前記イオン水生成装置に装着される永久磁石が、図1に示したように、流路管40を間に置いて互いに異なる極性で向い合う一対の永久磁石50が前記流路管40の長さ
方向に多数個が配置されることによって、流路管40の間には磁場が形成されるが、流路管40の長さ方向に配置された多数個の永久磁石50の間には同一極性が形成されることによって斥力が発生するようになって磁気力が相殺される問題がある。
すなわち、永久磁石50の磁気力相殺による水道水のイオン化程度が減少するようになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、前記のような問題点及び技術的欠点を解消するために案出されたものであり、内部に磁石モジュールが具備された状態で小型に製作されて、噴射部材の種類及び設置場所に拘わらず、噴射部材と水栓との間にすぐ結合されてイオン水が生成されるようにすることにその目的がある。
【0013】
また、永久磁石の極性を異にして水道水のイオン化を極大化して、イオン水の吐出流量が選択的に調節されるようにすることにまた他の目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記の目的を達成するために本発明は、内側で非鉄金属材質の流路管が具備されて、前記流路管を基準として両側に向い合うように配置された多数個の収容溝が形成された本体と、前記流路管を間に置いて互いに異なる極性で前記収容溝に向い合うように収容されると共に前記本体の長さ方向でも互いに異なる極性をなすように隣り合う収容溝に収容される多数個の永久磁石と、該永久磁石と接触させられて前記収容溝を閉鎖する金属製の遮蔽板で構成される磁石モジュールと、及び内側には前記磁石モジュールが装着可能になるように連通する装着口と、該装着口の後方で給水管が連結されるように外周縁にネジ山が形成された第1締結部と、前記装着口の前方で前記磁石モジュールを通過したイオン水を噴射する噴射部材が連結されるように内周縁にネジ山が形成された第2締結部を有するハウジングと、が提供される。
【0015】
一方、前記ハウジングの前記第1締結部と前記第2締結部との間には、前記磁石モジュールを通過しながら生成されるイオン水の噴射量を調節する流量調節部が具備されていることが望ましい。
【0016】
この時、前記流量調節部は、前記ハウジングの前方から前記第1締結部方向に延伸形成されて、前記ハウジングの外径より小さな外径を有するスリップ部と、前記装着口の前方に配置されて、前記磁石モジュールを通じて排出されるイオン水が前記第2締結部に流動させられるように連通ホールが形成された流路パッドと、前記ハウジングの前記スリップ部に回転可能に嵌められるキャップ形態の流量調節胴体と、前記流路パッドと密着させられるように前記流量調節胴体の上部面に形成されて、前記流量調節胴体の回転によって前記連通ホールの開度を変化させる調節孔と、上部が開放された状態で前記調節孔を取り囲んで前記第2締結部に回転可能に結合されるように前記流量調節胴体の上部面から突き出して形成された流路ガイドを含む流量調節給水口と、で構成されていることが望ましい。この場合、前記流量調節給水口の前記流量調節胴体が前記スリップ部に回転可能に嵌められるように、前記スリップ部の外周縁には外周縁に沿って突き出して形成された固定突起が形成されて、前記流量調節胴体の内側末端部には前記スリップ部の前記固定突起に引っ掛かる固定ホックが形成されていることが望ましい。
【0017】
また、前記流量調節給水口の前記流量調節胴体が前記第2締結部に回転可能に嵌められるように、前記流路ガイドの上端には外側に突き出して形成された係止突起が形成されて、前記第2締結部の内周縁には前記流路ガイドの前記係止突起の高さと対応する位置に前記係止突起が嵌められる係止溝が形成されていることが望ましい。
【0018】
そして、前記第2締結部と前記流量調節給水口との間及び前記流量調節給水口と前記スリップ部の前方との間には水密を保持するためのO-リングがそれぞれ介在されていることが望ましい。
【0019】
また、前記スリップ部の前方内側には前記O-リングが収容される第1O-リング収容部が形成されて、前記第2締結部の内側下端には前記O-リングが収容される第2O-リング収容部が形成されていることが望ましい。
【0020】
一方、前記流路パッドの周縁には少なくとも一つの位置固定ピンが突き出して形成されて、前記装着口の前方には前記流路パッドの前記位置固定ピンが挿入されるピン孔が形成されていることが望ましい。
【0021】
そして、前記流路パッドの前記連通ホール及び前記流量調節給水口の前記調節孔は、相互に対応する形状を有することが望ましい。
【0022】
一方、前記流量調節胴体の外周縁には、前記流量調節胴体が前記スリップ部の前記固定突起に嵌められる時、自己弾性を有するように長さ方向に多数個の弾性切開溝が形成されていることが望ましい。
【0023】
また、前記流量調節胴体の上部外周縁にはナーレットがさらに具備されていることが望ましい。
【0024】
また、前記ハウジングの第1締結部の内側には前記装着口と連通する段差部(step)が形成されて、前記本体の下端には前記磁石モジュールが前記装着口に収容される時、前記段差部(step)に圧入固定されるようにO-リングが具備されたヘッド部が形成されたことが望ましい。
【0025】
そして、前記磁石モジュールの本体と前記ハウジングはABS、FRP又はエンジニアリングプラスチックのうちの何れか一つの素材で形成されていることが望ましい。
【発明の効果】
【0026】
前記のような構成を有した本発明の磁石モジュールが具備されたユニバーサルアダプターによると、磁石モジュールが内蔵されたユニバーサルアダプターが噴射部材の種類及び設置場所に制約を受けないで噴射部材に結合することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】従来のイオン水生成装置に装着される永久磁石の配置を示した参照図である。
【図2】本発明によるユニバーサルアダプターの構成を示した分解斜視図である。
【図3】本発明によるユニバーサルアダプターの構成のうち磁石モジュールの構成を示した分解斜視図である。
【図4】本発明によるユニバーサルアダプターの要部断面図である。
【図5】本発明によるユニバーサルアダプターの構成のうちで磁石モジュールに装着される永久磁石の配置を示した参照図である。
【図6】本発明による実施例でユニバーサルアダプターがシャワー器に結合された状態を示した参照図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明を添付された図面に基づいて、望ましい実施例を参照してさらに詳しく説明する。本実施例及び図面は、本発明の理解を助けようとするものであるだけで、発明の
技術的範囲をこれに限定しようとするものではない。
【0029】
本発明の磁石モジュールが具備されたユニバーサルアダプターは、噴射部材と給水管との間に連結されて使われるものであり、噴射部材の設置場所又は噴射部材の種類に拘わらず、結合されてイオン水を生成するものである。
【0030】
説明に先立って、前記噴射部材はシャワー器、流し台の水栓口に具備される補助水栓口(一例、コブラ)及びスプレーガンなどのような水道水を噴射する部材であり、実施例ではユニバーサルアダプターがシャワー器に結合されることの例を挙げて説明することにする。
【0031】
図2ないし図6に示したように、磁石モジュール200が具備されたユニバーサルアダプター100は、イオン水を生成する磁石モジュール200と、該磁石モジュール200が装着されるハウジング300で構成されている。
【0032】
磁石モジュール200は、前記ハウジング300の内部に装着されて流入される水道水をイオン化するものであり、内側で非鉄金属材質の流路管220が具備されて、前記流路管220を基準として両側に向い合うように配置された多数個の収容溝230が形成された本体210と、前記流路管220を間に置いて互いに異なる極性で前記収容溝230に向い合うように収容されると共に前記本体210の長さ方向でも互いに異なる極性をなすように、隣り合う収容溝230に収容される多数個の永久磁石240と、該永久磁石240と接触して、前記多数個の収容溝230を閉鎖する金属製の遮蔽板250で構成されている。
【0033】
前記本体210は、後述するハウジング300の装着口310と対応するように円筒形状を保持して、その内側には断面が長方形のスロット形状を有する非鉄金属材質の流路管220が具備されている。
【0034】
前記流路管220が長方形のスロットの形状を有することは、前記本体210の収容溝230に収容される前記永久磁石240の一面とより広い接触面積を保持して永久磁石240から形成される磁場の均一化をなすことで、流路管220を流動する水道水のイオン化が均一になされるようにするためである。
【0035】
また、前記流路管220は、非鉄金属材質で形成されることによって、前記永久磁石240で形成される磁場の影響を受けないために永久磁石240の磁束漏洩を防止して磁束密度を増加させる。
【0036】
一方、前記本体210の下端には前記磁石モジュール200が後述するハウジング300の装着口310に収容される時、第1締結部320の端部に形成された段差部(step)323に圧入固定されるように、O-リングOが具備されたヘッド部213が形成されている。これは、前記磁石モジュール200が前記ハウジング300に収容された状態が保持されるようにするためであり、水道水が前記装着口310に流入することを防止するためである。
【0037】
前記本体210の両側には前記流路管220を基準として相互に向い合うように配置されて、流路管220に連通された四角形状を有する6個の収容溝230が形成されている。
【0038】
ここで、前記収容溝230の個数を6個で示したが、前記本体210の長さによって変えることができるので個数は限定しない。
【0039】
前記収容溝230には前記永久磁石240が収容される。前記永久磁石240は、前記流路管220の内部に磁場を形成させることで、前記流路管220を流動する水道水の水分子を微粒子化してイオン化させるものであり、前記収容溝230に収容される時、前記流路管220を間に置いて互いに異なる極性で向い合うように収容される。
すなわち、前記永久磁石240が流路管220を間に置いて一側にはN-S極と他側にはS-N極で前記収容溝230に収容される。
【0040】
このようにすれば、前記永久磁石240は、互いに異なる極性による引力が発生して流路管220と接触させられた状態で流路管220を基準として両側に配置される。
【0041】
そして、向い合うように永久磁石240が収容された前記収容溝230の隣り合う本体210の長さ方向に形成された収容溝230には本体210の長さ方向で互いに異なる極性をなしながら前記流路管220を間に置いても互いに異なる極性で向い合う永久磁石240が収容される。
【0042】
正確には、多数個の収容溝230に収容される永久磁石240の配置が前記流路管220を間に置いて互いに異なる極性で向い合って、前記本体210の長さ方向でも互いに異なる極性で向い合うように配置される。
【0043】
本実施例では、前記収容溝230に収容される前記永久磁石240の極性は、互いに異なる極性であれば良いために、極性の方向を限定しないことは勿論である。
【0044】
前記遮蔽板250は、前記流路管220の間で向い合う永久磁石240の外側にそれぞれ具備されるものであり、永久磁石240の個数によるその長さに合うように長方形の板状で形成されて、各永久磁石240と接触をなしながら前記多数個の収容溝230を閉鎖する。
この場合、前記遮蔽板250は、永久磁石240と接触がなされるように誘電体性質を有する金属材質で形成されることが望ましい。
【0045】
このようにすれば、本体210には前記遮蔽板250が多数個の永久磁石240と接触させられた状態で流路管220を間に置いて向い合うように配置されることによって、本体210の長さ方向に配置された永久磁石240及び流路管220を間に置いて向い合う永久磁石240の間に引力による磁力線が形成されると共に前記磁気力線が遮蔽板250を通じて連続的に経由する自己回路が形成される。
【0046】
したがって、前記流路管220の幅方向及び長さ方向に引力が作用するために、従来の問題点で提示された磁気力が相殺される問題の解決と同時に水道水のイオン化を極大化することができる。
【0047】
ここで、従来の永久磁石240の配置と本発明の永久磁石240の配置による磁束密度測定数値の差異を叙述する。この時、永久磁石240は、3,300ガウス(Gauss)であるものを対象にし、比較のために本発明と従来の永久磁石240の個数は4個にした。
先ず、図1に示したように、従来のイオン水生成装置の構造は、永久磁石50が流路管40の間では互いに異なる極性で向い合うが、流路管40の長さ方向に配置された永久磁石50は同一極性で形成されている。
【0048】
この場合、計算数値は6,600ガウスであり、測定数値は6,020ガウスであると測定された。これは、流路管220の長さ方向に配置された永久磁石240が同一極性で配置されることによる斥力によって磁気力が相殺される漏洩磁束が発生するためである。
これに対して、本発明の永久磁石240の配置は、図5に示したようにする。ここで前記永久磁石240の配置は、先立って叙述したので、略することにする。
【0049】
本発明の場合、計算数値は13,200ガウスであり、測定数値は8,700ガウスであると測定された。これは、永久磁石240が流路管220の長さ方向で互いに異なる極性で配置されることによって、従来例のような同一極性による漏洩磁束が発生しなかったからである。
【0050】
したがって、本発明と従来例を比べると、本発明では2,680ガウスの磁束密度が増加されたことを確認することができ、これにより水道水のイオン化がさらに極大化される。
【0051】
一方、前記永久磁石240の厚さ(D)は3mm〜6mmの範囲で形成されることが望ましく、前記流路管220の幅(d)は1.5mm〜3mmの範囲で形成されることが望ましい。
前記永久磁石240の厚さ(D)が3mm未満である場合には、加工性が容易でなくて、反面6mm超である場合には、嵩が大きくなるために相対的に前記磁石モジュール200の嵩が大きくなって、これによる製造単価が上昇する問題がある。
【0052】
また、前記流路管220の幅(d)が1.5mm未満である場合には、前記永久磁石240の極間の距離が近くなることによって、磁束密度の極大化をなすことができるが、相対的に供給される水道水の流動が円滑になされることができずに、反面、前記流路管220の幅(d)が3mm超である場合には、流路管220に供給される水道水の流動が円滑になされるが、相対的に永久磁石240の極間の距離が遠くなることによって、磁束密度率が低下する問題がある。
【0053】
したがって、前記永久磁石240の厚さ(D)が3mm〜6mmであり、前記流路管220の幅(d)が1.5mm〜3mmである時、永久磁石240の磁束密度が最も極大化される。
【0054】
次に、ハウジング300は、前記磁石モジュール200が内蔵された状態で、図6に示したように、シャワー器10と該シャワー器10に連結される給水管20の間に結合されて、前記シャワー器10に噴出される、磁石モジュール200によって生成されたイオン水の流量が調節されるようにするものであり、内側には前記磁石モジュール200が装着可能になるように連通する装着口310と、該装着口310の後方で給水管20が連結されるように外周縁にネジ山が形成された第1締結部320と、前記装着口310の前方に前記磁石モジュール200を通過したイオン水を噴射する噴射部材が連結されるように内周縁にネジ山が形成された第2締結部330で構成されている。
【0055】
前記ハウジング300は、前記磁石モジュール200を収容すると共に固定されるようにするものであり、円筒の形状を保持しているとともに、内側には磁石モジュール200が装着されるように磁石モジュール200の形状と対応しながらハウジング300を連通する円形の装着口310が形成されている。
【0056】
前記第1締結部320は、前記装着口310の後方、すなわち、ハウジング300の後方から延伸形成されているとともに、外周縁には建物に埋込まれた水栓ボックス (図示せず)から分岐されてシャワー器10に連結される給水管20のカプラ30と結合されるようにネジ山が形成されている(図2、6参照)。
【0057】
図4に示したように、前記ハウジング300の第1締結部320の内側には前記装着口310と連通する段差部(step)323が形成されるが、これは前記磁石モジュール200が装着口310に収容される時、本体210のヘッド部213が圧入固定されるようにす
る空間を提供するためである。
【0058】
前記第2締結部330は、前記装着口310の前方、すなわち、ハウジング300の前方に形成されているとともに、内周縁には前記装着口310に装着された磁石モジュール200によって生成されたイオン水がシャワー器10に供給されるようにシャワー器10の末端部と結合されるようにネジ山が形成されている(図2、6参照)。
【0059】
ここで、噴射部材(シャワー器、流し台の補助水栓口(一例、コブラ)及びスプレーガンなど)と給水管20は、給水管20の端部に具備されたカプラ30を通じて螺合によって締結されるが、この場合雌ねじ、雄ねじは、国際標準規格によって世界的に共通に採択されているために、本実施例での第1、2締結部320、330のネジ山の形状及び直径も等しく形成されることは勿論である。
【0060】
一方、前記ハウジング300の前記第1締結部320と前記第2締結部330との間には前記磁石モジュール200を通過しながら生成されるイオン水の噴射量を調節する流量調節部400が具備されることが望ましい。
【0061】
前記流量調節部400は、シャワー器10に噴出されるイオン水の流量を選択的に調節するものであり、スリップ部340と、流路パッド410と、流量調節給水口420で構成されている。
【0062】
前記スリップ部340は、前記ハウジング300の前方から前記第1締結部320方向に延伸形成されているとともに、前記ハウジング300の外径より小さな外径を有するように形成されている。
【0063】
正確には、前記スリップ部340が前記ハウジング300の外径から内側方向に所定間隔引っ込むように形成されるものであり、その形状が前記ハウジング300の形状と対応する円筒の形状をなしている。
【0064】
前記流路パッド410は、円形の板状で前記ハウジング300の内側に形成された前記装着口310の前方に配置されて、前記磁石モジュール200を通じて排出されるイオン水が前記第2締結部330に流動させられるように連通ホール413が形成されている。
【0065】
前記連通ホール413は、図2に示したように、扇形の形状で2個が向い合うように形成されているとともに、この場合、連通ホール413の形状は、後述するように前記流量調節給水口420の調節孔440の形状と対応するように形成することが望ましい。これは、前記流量調節給水口420の回転によってイオン水の流量が調節されるようにするためである。
【0066】
この時、前記流路パッド410の周縁には少なくとも一つの位置固定ピン415が突き出して形成されて、前記装着口310の前方には前記流路パッド410の前記位置固定ピン415が挿入されるピン孔313が形成されている。本実施例では4個のピン孔が形成されたものとして示したが、個数を必ずしも限定するものではない。
【0067】
したがって、前記流路パッド410は、前記位置固定ピン415が前記ピンホール313に挿入されることで、装着口310の前方に安定的に配置される。
【0068】
前記流量調節給水口420は、前記ハウジング300の前記スリップ部340に回転可能に装着されるキャップ形態の流量調節胴体430と、前記流路パッド410と密着されるように前記流量調節胴体430の上部面に形成されて、前記流量調節胴体430の回転
によって前記連通ホール413の開度を変化させる調節孔440と、上部が開放された状態で前記調節孔440を取り囲んで、前記第2締結部330に回転可能に結合されるように前記流量調節胴体430の上部面から突き出して形成された流路ガイド450を含む流量調節給水口420で構成されている。
【0069】
前記流量調節胴体430は、前記ハウジング300のスリップ部340が収容されるように内側が開口されると共に外部と連通されて、前記ハウジング300の外径と対応する形状でキャップ形態を保持している。
【0070】
そして、前記流量調節給水口420の前記流量調節胴体430が前記スリップ部340に回転可能に嵌められるように、前記スリップ部340の外周縁には外周縁に沿って突き出して形成された固定突起343が形成されて、前記流量調節胴体430の内側末端部には前記スリップ部340の前記固定突起343に引っ掛かる固定ホック433が形成されていることが望ましい。
【0071】
このようにすれば、前記流量調節給水口420は、固定ホック433が固定突起343に嵌められることによって、ハウジング300からの離脱が防止されると共に回転が可能になる。
【0072】
本実施例では、前記流量調節胴体430が前記固定突起343と前記固定ホック433の結合を通じて前記ハウジング300のスリップ部340に回転可能に結合されるものとして説明したが、その結合方法を必ずしも限定するものではない。
【0073】
この時、前記流量調節胴体430の外周縁には、前記流量調節胴体430が前記スリップ部340の前記固定突起343に嵌められる時、自己弾性を有するように長さ方向に多数個の弾性切開溝435が形成されているが、これは流量調節胴体430の固定ホック433がスリップ部340の固定突起343に嵌められる時、瞬間的に外側方向に離れるようにするためである。
【0074】
また、前記流量調節胴体430の上部外周縁には、ナーレット437がさらに具備されたものが望ましいが、これは前記流量調節給水口420の回転による流量調節の容易性を提供するためのものであり、本実施例では流量調節胴体430の外側に突き出して形成されたものとして示した。
【0075】
前記調節孔440は、前記流量調節胴体430が前記ハウジング300のスリップ部340に嵌められる時、前記流路パッド410と密着させられるように前記流量調節胴体430の上部面に形成されて、前記流量調節胴体430の回転によって前記連通ホール413の開度を変化させる。
【0076】
この時、前記調節孔440は、前記流路パッド410の連通ホール413と相互に対応している形状を有することが望ましい。これは、前記調節孔440が前記流量調節給水口420と共に回転させられるために、調節孔440と連通ホール413が相互に重なるようにしながら、この過程でイオン水の流量が調節されるようにするためである。
【0077】
前記流路ガイド450は、上部が開放された状態で前記調節孔440を取り囲んで、前記第2締結部330に回転可能に結合されるように前記流量調節胴体430の上部面から突き出して形成されている。
【0078】
この時、前記流量調節給水口420の前記流量調節胴体430が前記第2締結部330に回転可能に嵌められるように、前記流路ガイド450の上端には外側に突き出して形成
された係止突起453が形成されて、前記第2締結部330の内周縁には前記流路ガイド450の前記係止突起453の高さと対応する位置に前記係止突起453が嵌められる係止溝333が形成されていることが望ましい。
【0079】
このようにすれば、前記第2締結部330は、係止突起453が係止溝333に嵌められることによって、前記流量調節給水口420からの離脱が防止されると共に回転が可能になる。
【0080】
また、前記流路ガイド450が前記調節孔440と連通ホール413を通じて噴出されるイオン水を前記第2締結部330にガイドするようになる。
本実施例では前記流量調節胴体430が前記係止突起453と前記係止溝333の結合を通じて前記第2締結部330と回転可能に結合されることで説明したが、その結合方法を必ずしも限定するものではない。
【0081】
一方、前記第2締結部330と前記流量調節給水口420の間及び前記流量調節給水口420と前記スリップ部340の前方の間には水密を保持するためのO-リングOがそれぞれ介在することが望ましく、このために前記スリップ部340の前方内側には前記O-リングOが収容される第1O-リングOの収容部345が形成されて、前記第2締結部330の内側下端には前記O-リングOが収容される第2O-リングOの収容部335が形成されていることが望ましい。
【0082】
そして、前記磁石モジュール200の本体210と前記ハウジング300は、耐久性が強くて機械的強度が高いABS、FRP又はエンジニアリングプラスチックのうちで何れか一つの素材が選択されて使われることが望ましい。
【0083】
前記のような構成を有するユニバーサルアダプター100は、前記第1締結部320と前記第2締結部330との間に回転可能な状態で配置されることによって、シャワー器10に排出されるイオン水の流量を選択的に調節するようになる。
【0084】
今まで説明したように、本発明の磁石モジュール200が具備されたユニバーサルアダプター100は、噴射部材の種類に拘わらず、結合されて使われることによって所望の場所でイオン水の使用が可能であり、併せて、イオン水流量の制御が選択的に可能であるために、使用上の便利さが提供される効果がある。
前記した本願発明の効果は、次の表のような結果をもたらした。
【0085】
【表1】

*試験条件:流速(9.6L/min)
**減少率(%)={(A-B)/A}×100
ここで、A:初期細菌数
B:一定時間後の細菌数
***試験菌株:Escherichia coli ATCC 25922
Staphylococcus aureus ATCC 6538
添付:試験結果報告書
用途:品質管理用
前記表1の試験成績書は、韓国化学試験研究院で試した結果値である。
【0086】
【表2】

註)1.試験条件
1)試験菌種
1 Staphylococcus aureus ATCC 6538
2 Escherichia coli ATCC 25922
2)初期菌濃度
1 1.5×10CFU/mL
2 2.3×10CFU/mL
3)試料の種類及び採取量:試料1(シャワー器通過水道水)。試料2(一般水道水)
4)接触時間及び条件:20分、Room temp。
5)対照片:滅菌蒸溜水
2.殺菌力(%)=[(A-B)/A]×100
(A:初期菌数、B:接触後の試験片の菌数)
【0087】
【表3】

【0088】
前記表3の試験成績書は、ソウル特別市の保健環境研究院で試した結果値である。
前記表1、2、3の試験結果において、本発明は、細菌が不検出であり、滅菌力が優秀であり、各種細菌及び大腸菌などが検出されなかったことが分かった。
【0089】
以上、本発明を望ましい実施例を通じて説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者なら本発明の技術的思想を脱しなくても、多様な改造や変形が可能であることを理解するであろう。
【0090】
例えば、噴射部材の種類、ハウジング300と流量調節給水口420と第2締結部330との結合方法、収容溝230と永久磁石240の個数、互いに異なる極性で向い合う永久磁石240の配置方法、流量調節部400の構造、流路パッド410の位置固定ピン415及びピン孔313の個数、ナーレット437の形状、磁石モジュール200の本体210と前記ハウジング300の材質などは本発明の技術的範囲を決める基準になるものではなくて、反って、特許請求の範囲のみによって決まることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0091】
10 シャワー器
20 給水管
30 カプラ
100 ユニバーサルアダプター
200 磁石モジュール
210 本体
213 ヘッド部
220、40 流路管
230 収容溝
240、50 永久磁石
250 遮蔽板
300 ハウジング
310 装着口
313 ピン孔
320 第1締結部
323 段差部(step)
330 第2締結部
333 係止溝
335 第2O-リング収容部
340 スリップ部
343 固定突起
345 第1O-リング収容部
400 流量調節部
410 流路パッド
413 連通ホール
415 位置固定ピン
420 流量調節給水口
430 流量調節胴体
433 固定ホック
435 弾性切開溝
437 ナーレット
440 調節孔
450 流路ガイド
453 係止突起
O O-リング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側に非鉄金属材質の流路管220が具備されて前記流路管220を基準として両側に向い合うように配置された多数個の収容溝230が形成された本体210と、
前記流路管220を間に置いて互いに異なる極性で前記収容溝230に向い合うように収容されると共に前記本体210の長さ方向でも互いに異なる極性をなすように、隣り合う収容溝230に収容される多数個の永久磁石240と、
該永久磁石240と接触させられて前記収容溝230を閉鎖する金属製の遮蔽板250で構成される磁石モジュール200と、及び
内側には前記磁石モジュール200が装着可能になるように連通する装着口310と、該装着口310の後方で給水管20が連結されるように外周縁にネジ山が形成された第1締結部320と、前記装着口310の前方で前記磁石モジュール200を通過したイオン水を噴射する噴射部材が連結されるように内周縁にネジ山が形成された第2締結部330を有するハウジング300と、
を含んで構成されたことを特徴とする磁石モジュールが具備されたユニバーサルアダプター。
【請求項2】
前記ハウジング300の前記第1締結部320と前記第2締結部330との間には、前記磁石モジュール200を通過しながら生成されるイオン水の噴射量を調節する流量調節部400が具備されたことを特徴とする請求項1に記載の磁石モジュールが具備されたユニバーサルアダプター。
【請求項3】
前記流量調節部400は、
前記ハウジング300の前方から前記第1締結部320方向に延伸形成されて、前記ハウジング300の外径より小さな外径を有するスリップ部340と、
前記装着口310の前方に配置されて、前記磁石モジュール200を通じて排出されるイオン水が前記第2締結部330に流動させられるように連通ホール413が形成された流路パッド410と、
前記ハウジング300の前記スリップ部340に回転可能に嵌められるキャップ形態の流量調節胴体430と、
前記流路パッド410と密着させられるように前記流量調節胴体430の上部面に形成されて、前記流量調節胴体430の回転によって前記連通ホール413の開度を変化させる調節孔440と、
上部が開放された状態で前記調節孔440を取り囲んで、前記第2締結部330に回転可能に結合されるように前記流量調節胴体430の上部面から突き出して形成された流路ガイド450を含む流量調節給水口420と、
で構成されたことを特徴とする請求項2に記載の磁石モジュールが具備されたユニバーサルアダプター。
【請求項4】
前記流量調節給水口420の前記流量調節胴体430が前記スリップ部340に回転可能に嵌められるように、
前記スリップ部340の外周縁には外周縁に沿って突き出して形成された固定突起343が形成されて、
前記流量調節胴体430の内側末端部には、前記スリップ部340の前記固定突起343に引っ掛かる固定ホック433が形成されたことを特徴とする請求項3に記載の磁石モジュールが具備されたユニバーサルアダプター。
【請求項5】
前記流量調節給水口420の前記流量調節胴体430が前記第2締結部330に回転可能に嵌められるように、
前記流路ガイド450の上端には外側に突き出して形成された係止突起453が形成され
て、
前記第2締結部330の内周縁には前記流路ガイド450の前記係止突起453の高さと対応する位置に前記係止突起453が嵌められる係止溝333が形成されたことを特徴とする請求項3又は4に記載の磁石モジュールが具備されたユニバーサルアダプター。
【請求項6】
前記第2締結部330と前記流量調節給水口420の間及び前記流量調節給水口420と前記スリップ部340の前方との間には水密を保持するためのO-リングOがそれぞれ介在することを特徴とする請求項5に記載の磁石モジュールが具備されたユニバーサルアダプター。
【請求項7】
前記スリップ部340の前方内側には前記O-リングOが収容される第1O-リングOの収容部345が形成されて、前記第2締結部330の内側下端には前記O-リングOが収容される第2O-リングOの収容部335が形成されたことを特徴とする請求項6に記載の磁石モジュールが具備されたユニバーサルアダプター。
【請求項8】
前記流路パッド410の周縁には少なくとも一つの位置固定ピン415が突き出して形成されて、前記装着口310の前方には前記流路パッド410の前記位置固定ピン415が挿入されるピン孔313が形成されたことを特徴とする請求項7に記載の磁石モジュールが具備されたユニバーサルアダプター。
【請求項9】
前記流路パッド410の前記連通ホール413及び前記流量調節給水口420の前記調節孔440は、相互に対応する形状を有することを特徴とする請求項8に記載の磁石モジュールが具備されたユニバーサルアダプター。
【請求項10】
前記流量調節胴体430の外周縁には流量調節胴体430がスリップ部340の固定突起343に嵌められる時、自己弾性を有するように長さ方向に多数個の弾性切開溝435が形成されたことを特徴とする請求項9に記載の磁石モジュールが具備されたユニバーサルアダプター。
【請求項11】
前記流量調節胴体430の上部外周縁には、ナーレット437がさらに具備されたことを特徴とする請求項10に記載の磁石モジュールが具備されたユニバーサルアダプター。
【請求項12】
前記ハウジング300の第1締結部320の内側には前記装着口310と連通する段差部(step)323が形成されて、前記本体210の下端には前記磁石モジュール200が前記装着口310に収容される時、前記段差部(step)323に圧入固定されるようにO-リングOが具備されたヘッド部213が形成されたことを特徴とする請求項11に記載の磁石モジュールが具備されたユニバーサルアダプター。
【請求項13】
前記磁石モジュール200の本体210と前記ハウジング300はABS、FRP又はエンジニアリングプラスチックのうちの何れか一つの素材で形成されたことを特徴とする請求項12に記載の磁石モジュールが具備されたユニバーサルアダプター。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−27860(P2013−27860A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−53215(P2012−53215)
【出願日】平成24年3月9日(2012.3.9)
【出願人】(511208704)
【Fターム(参考)】