説明

移動局及び移動通信方法

【課題】第1セルから第2セルにハンドオーバした場合に、第2セルにおける報知情報の受信に失敗した場合であっても、第2セルにおいて通信を継続する。
【解決手段】本発明に係る移動局UEは、報知情報受信部12によってSIB1の受信に成功した場合に、ハンドオーバ先セルにおいて、MIBとSIB1とハンドオーバコマンドとに含まれている情報を用いた第1通信を開始し、報知情報受信部12によってSIB1の受信に失敗した場合に、ハンドオーバ先セルにおいて、MIB及びハンドオーバコマンドに含まれている情報を用いた第2通信を行うように構成されている通信部14を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動局及び移動通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPPで規定されているLTE(Long Term Evolution)方式の移動通信システムでは、無線基地局eNBが、配下のセルにおいて、MIB(Master Information Block、主要情報ブロック)やSIB1(System Information Block 1、第1システム情報ブロック)等を含む報知情報を送信し、かかるセル内の移動局UEは、かかる報知情報に含まれるMIBやSIB1内の情報等に基づいて、所定通信を行うように構成されている。
【非特許文献1】3GPP TS36.331 V8.3.0
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、現在のLTE方式の移動通信システムでは、移動局UEは、第1セルから第2セルにハンドオーバした場合に、第2セルにおけるSIB1等の受信に失敗した場合には、第2セルにおいて通信を継続することができなくなるという問題点があった。
【0004】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、第1セルから第2セルにハンドオーバした場合に、第2セルにおける報知情報の受信に失敗した場合であっても、第2セルにおいて通信を継続することができる移動局及び移動通信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の特徴は、移動局であって、受信したハンドオーバコマンドに応じて第1セルから第2セルにハンドオーバした際に、該第2セルにおける報知情報に含まれる主要情報ブロックを受信し、該主要情報ブロックに含まれる情報に基づいて該報知情報に含まれる第1システム情報ブロックを受信するように構成されている報知情報受信部と、前記報知情報受信部によって前記第1システム情報ブロックの受信に成功した場合に、前記第2セルにおいて、前記主要情報ブロックと前記第1システム情報ブロックと前記ハンドオーバコマンドとに含まれている情報を用いた第1通信を開始し、該報知情報受信部によって該第1システム情報ブロックの受信に失敗した場合に、該第2セルにおいて、該主要情報ブロック及び該ハンドオーバコマンドに含まれている情報を用いた第2通信を行うように構成されている通信部とを具備することを要旨とする。
【0006】
本発明の第2の特徴は、移動通信方法であって、移動局が、受信したハンドオーバコマンドに応じて第1セルから第2セルにハンドオーバした際に、該第2セルにおける報知情報に含まれる主要情報ブロックを受信し、該主要情報ブロックに含まれる情報に基づいて該報知情報に含まれる第1システム情報ブロックを受信する工程と、前記移動局が、前記第1システム情報ブロックの受信に成功した場合に、前記第2セルにおいて、前記主要情報ブロックと前記第1システム情報ブロックと前記ハンドオーバコマンドとに含まれている情報を用いた第1通信を開始する工程と、前記移動局が、前記第1システム情報ブロックの受信に失敗した場合に、前記第2セルにおいて、前記主要情報ブロック及び前記ハンドオーバコマンドに含まれている情報を用いた第2通信を行う工程とを有することを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
以上説明したように、本発明によれば、第1セルから第2セルにハンドオーバした場合に、第2セルにおける報知情報の受信に失敗した場合であっても、第2セルにおいて通信を継続することができる移動局及び移動通信方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの構成)
図1乃至図10を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの構成について説明する。
【0009】
図1に示すように、本実施形態に係る移動通信システムは、LTE方式の移動通信システムであって、周波数f1が使用されているセル1と、周波数f1が使用されているセル2と、周波数f3が使用されているセル3とを具備する。
【0010】
ここで、図1に示すように、セル1において送信されている報知情報には、MIBとSIB1とSIB2とが含まれているのに対して、セル2及びセル3において送信されている報知情報には、SIB1とSIB2とが含まれていない。
【0011】
以下、本実施形態では、移動局UEが、セル1(第1セル)からセル2(第2セル)にハンドオーバする場合の例について説明する。
【0012】
図2に示すように、移動局UEは、報知情報記憶部11と、報知情報受信部12と、ハンドオーバ処理部13と、通信部14とを具備している。
【0013】
報知情報記憶部11は、報知情報記憶部11によって受信された報知情報を記憶するように構成されている。
【0014】
ここで、報知情報記憶部11は、ハンドオーバ前のセルであるセル1において報知情報記憶部11によって受信された報知情報、及び、ハンドオーバ後のセルであるセル2において報知情報記憶部11によって受信された報知情報の両方を記憶するように構成されていてもよい。
【0015】
報知情報受信部12は、移動局UEが在圏しているセルにおいて送信されている報知情報(例えば、MIBやSIB1やSIB2等)を受信して、報知情報記憶部11に記憶するように構成されている。
【0016】
具体的には、報知情報受信部12は、移動局UEが、セル1からセル2にハンドオーバした際に、セル2における報知情報に含まれるMIBを受信し、MIBに含まれる情報に基づいて報知情報に含まれるSIB1を受信するように構成されている。
【0017】
例えば、報知情報受信部12は、図3に示すように、MIBに含まれている情報である「dl-SystemBandwidth」や「phich-Configuration」や「systemFrameNumber」等を受信するように構成されている。
【0018】
ここで、「dl-SystemBandwidth」は、当該移動通信システムの下りリンクで使用される周波数帯域を示す情報であり、「phich-Configuration」は、PHICH(Physical HARQ Indicator Channel)の設定情報であり、「systemFrameNumber」は、当該移動通信システムにおけるシステムフレーム番号を示す情報である。
【0019】
また、報知情報受信部12は、図4に示すように、SIB1に含まれている情報である「plmn-IdentityList」や「trackingAreaCode」や「schedulingInformation」等を受信するように構成されている。
【0020】
ここで、「plmn-IdentityList」及び「trackingAreaCode」は、ハンドオーバコマンドには含まれていない情報であり、移動局UEが「RRC-Connected状態(接続状態)」である場合に行われる位置登録処理(TAU)で用いられる情報である。
【0021】
「schedulingInformation」は、複数のSI(System Information)のスケジューリング情報(周期情報やマッピング情報)を示す情報である。
【0022】
また、報知情報受信部12は、図5に示すように、SIB2に含まれている情報である「ue-TimersAndConstants」や「radioResourceConfigCommon」や「mbsfn-SubframeConfiguration」等を受信するように構成されている。
【0023】
ここで、「mbsfn-SubframeConfiguration」は、当該セルにおいて、LTE方式のMBMS(Multimedia Multicast Broadcast Service)用情報を受信するための設定情報を示す。
【0024】
かかる設定情報には、例えば、複数セルから同じ情報を同じ周波数リソースを使って同時送信する「MBSFN(MBMS Single Frequency Network)送信方式」用として割り当てられているサブフレームの位置についての設定情報等が含まれる。
【0025】
移動局UEは、MBSFN送信が適用されているサブフレームにおいて、例えば、MBSFN送信方式が適用されないサブフレームにおけるチャネル推定値とは異なるチャネル推定値を適用する。
【0026】
つまり、MBSFN送信方式が適用されないサブフレームでは、セル間の信号を識別するために、セル個別のパイロット信号が用いられる。よって、移動局UEは、かかるセル個別のパイロット信号に基づき、当該セルに対するチャネル推定を行う。
【0027】
一方、MBSFN送信方式が適用されているサブフレームでは、複数の無線基地局eNBから同一のパイロット信号が送信されるため、個別のセルに対するチャネル推定を行うことができない。かかるサブフレームでは、MBSFN受信のためのチャネル推定が行われる。
【0028】
また、MBSFN送信方式が適用されているサブフレームでは、移動局UEは、ユニキャスト送信が行われていないものと見なすことができる。
【0029】
このように、移動局UEは、MBSFN送信方式が適用されているサブフレームでは、MBSFN送信方式が適用されていないサブフレームと異なる動作を行うことができる。
【0030】
また、「ue-TimersAndConstants」は、当該セルで用いられる各種タイマの設定値を示す情報である。例えば、図6に示すように、「ue-TimersAndConstants」は、タイマT300の設定値や、タイマT301の設定値や、タイマT310の設定値や、タイマT311の設定値等を示す情報である。
【0031】
また、「radioResourceConfigCommon」は、図7に示すように、RACH(Random Access Channel)の設定情報である「rach-Configuration」や、BCCH(Broadcast Channel)の設定情報である「bcch-Configuration」や、PCCH(Paging Control Channel)の設定情報である「pcch-Configuration」や、PRACH(Physical Random Access Channel)の設定情報である「prach-Configuration」や、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)の設定情報である「pdsch-Configuration」や、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)の設定情報である「pusch-Configuration」や、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)の設定情報である「pucch-Configuration」等を含む。
【0032】
例えば、「pcch-Configuration」には、個別チャネルで送信される情報要素である「RRCConnectionReconfiguration(図8参照)」に含まれる情報要素である「MobilityControlInfromation(図9参照)」に含まれる情報要素である「radioResourceConfigCommon」に設定される情報が設定されるように構成されている(図10参照)。
【0033】
具体的には、図10に示すように、「pcch-Configuration」には、ページング周期を示す「defaultPagingCycle」や、パラメータnBの設定値を示す「nB」が設定されるように構成されている。
【0034】
なお、報知情報受信部12は、MIBによって、セル2においてSIB1が送信されていないことが通知された場合、SIB1に対する受信処理を行わないように構成されていてもよい。例えば、かかる通知は、MIB内の1ビットによって行われるように構成されていてもよい。
【0035】
また、報知情報受信部12は、ハンドオーバコマンドによって、セル2においてSIB1が送信されていないことが通知された場合、SIB1に対する受信処理を行わないように構成されていてもよい。例えば、かかる通知は、ハンドオーバコマンド内の1ビットによって行われるように構成されていてもよい。
【0036】
ハンドオーバ処理部13は、無線基地局eNBから受信したハンドオーバコマンドに応じて、移動局UEがセル1からセル2にハンドオーバするための処理を行うように構成されている。
【0037】
ここで、ハンドオーバコマンドは、報知情報受信部12によってSIB1及びSIB2の受信に失敗する場合に備えて、ハンドオーバ後に「RRC-Connected状態(接続状態)」の動作を行うために必要なSIB1及びSIB2で送信される情報を含むように構成されていてもよい。
【0038】
例えば、かかる情報としては、「plmn-IdentityList」や、「trackingAreaCode」や、「ue-TimersAndConstants」や、「pcch-Configuration」や、「mbsfn-SubframeConfiguration」等が想定される。
【0039】
通信部14は、移動局UEが、セル1からセル2にハンドオーバした際に、セル2において、所定通信を行うように構成されている。
【0040】
具体的には、通信部14は、報知情報受信部12によってSIB1及びSIB2の受信に成功した場合に、セル2において、MIBとSIB1とハンドオーバコマンドに含まれている情報を用いた第1通信を開始するように構成されている。
【0041】
一方、通信部14は、報知情報受信部12によってSIB1及びSIB2の受信に失敗した場合に、セル2において、MIB及びハンドオーバコマンドに含まれている情報を用いた第2通信を行うように構成されている。
【0042】
例えば、通信部14は、第1通信を行っている場合、SIB1に含まれている情報「plmn-IdentityList」及び「trackingAreaCode」に基づいて、定期的な位置登録処理を行うように構成されていてもよい。
【0043】
一方、通信部14は、第2通信を行っている場合、SIB1に含まれている情報「plmn-IdentityList」及び「trackingAreaCode」を取得できていないため、位置登録処理を行わないように構成されていてもよい。また、位置登録処理が定期的に行われる設定の場合、定期的な位置登録処理を行わないように構成されていてもよい。
【0044】
また、通信部14は、第1通信を行っている場合、SIB1に含まれているタイマの設定値(「ue-TimersAndConstants」に含まれるタイマの設定値)を用いるように構成されており、第2通信を行っている場合、セル1において用いられていたタイマの設定値を用いるように構成されていてもよい。
【0045】
また、通信部14は、第1通信を行っている場合、SIB1に含まれている情報「pcch-Configuration」に基づいて、移動局UE宛てのページング信号を受信するように構成されており、第2通信を行っている場合、SIB1に含まれている情報「pcch-Configuration」を取得できていないため、移動局UE宛てのページング信号を受信しないように構成されていてもよい。
【0046】
或いは、通信部14は、第1通信を行っている場合、SIB1に含まれている情報「pcch-Configuration」に基づいて、移動局UE宛てのページング信号を受信するように構成されており、第2通信を行っている場合、セル2においてSIB1に含まれている情報「pcch-Configuration」を取得できていないため、セル1において用いられていた情報「pcch-Configuration」に基づいて、移動局UE宛てのページング信号を受信するように構成されていてもよい。
【0047】
さらに、通信部14は、第1通信を行っている場合、SIB1に含まれている情報「mbsfn-SubframeConfiguration」に基づいて、所定サブフレームを、MBSFN送信方式が適用されているサブフレームと見なすように構成されており、第2通信を行っている場合、セル2においてSIB1に含まれている情報「mbsfn-SubframeConfiguration」を取得できていないため、所定サブフレームを、MBSFN方式が適用されていないサブフレームと見なすように構成されていてもよい。
【0048】
或いは、通信部14は、第1通信を行っている場合、SIB1に含まれている情報「mbsfn-SubframeConfiguration」に基づいて、所定サブフレームを、MBSFN方式が適用されているサブフレームと見なすように構成されており、第2通信を行っている場合、セル2においてSIB1に含まれている情報「mbsfn-SubframeConfiguration」を取得できていないため、セル1において用いられていた「mbsfn-SubframeConfiguration」に基づいて、所定サブフレームを、MBSFN方式が適用されているサブフレームと見なすように構成されていてもよい。
【0049】
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作)
図11を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作、具体的には、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムで用いられる移動局UEの動作について説明する。
【0050】
図11に示すように、ステップS101において、移動局UEは、セル1からセル2にハンドオーバする。
【0051】
ステップS102において、移動局UEは、MIB又はハンドオーバコマンド内の所定フラグに応じて、セル2において報知情報内でSIB1/SIB2が送信されているか否かについて判定する。
【0052】
SIB1/SIB2が送信されていると判定された場合、本動作は、ステップS103に進み、SIB1/SIB2が送信されていないと判定された場合、本動作は、ステップS103に進む。
【0053】
ステップS103において、移動局UEは、SIB1/SIB2に対する受信処理を行う。かかる受信処理に成功した場合、本動作は、ステップS104に進み、かかる受信処理に失敗した場合、本動作は、ステップS105に進む。
【0054】
ステップS104において、移動局UEは、セル2において、MIBとSIB1とSIB2とハンドオーバコマンドとに含まれている情報を用いた第1通信(通常通りの通信)を継続する。
【0055】
一方、ステップS105において、移動局UEは、セル2において、MIB及びハンドオーバコマンドに含まれている情報を用いた第2通信(MIB及びハンドオーバコマンドに含まれている情報で実施可能な通信)を継続する。
【0056】
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの作用・効果)
本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、移動局UEは、ハンドオーバ先のセルにおいて、SIB1/SIB2の受信に失敗した場合であっても、MIB及びハンドオーバコマンドに含まれている情報を用いた第2通信を継続することができるため、通信の継続性を保証することができる。
【0057】
また、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、各セルは、SIB1及びSIB2を送信しなくてもよくなるため、セル設計に柔軟性を与えることができる。
【0058】
例えば、「アイドル状態(Idle-Mode)」の移動局UEが、SIB1及びSIB2が送信されるセル1のみで待ち受けを行い、「RRC-Connected状態(接続状態、Connected-Mode)」の移動局UEが、前記セル1及びSIB1及びSIB2が送信されていないセル2の両方において通信を行うといった運用が可能となる。
【0059】
このようにすることで、移動局UEが「アイドル状態」である場合の異周波間のセル再選択回数を減らすことが可能となる。また、ページング負荷を削減することができる。
【0060】
さらに、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、移動局UEは、特定のセルにおいてSIB1/SIB2が送信されていないことを検知することができ、かかる場合に、SIB1/SIB2に対する受信処理を行うことなく通信を開始することができるため、ハンドオーバ処理にかかる時間を削減することができる。
【0061】
以上に述べた本実施形態の特徴は、以下のように表現されていてもよい。
【0062】
本実施形態の第1の特徴は、移動局UEであって、受信したハンドオーバコマンドに応じてセル1からセル2にハンドオーバした際に、セル2における報知情報に含まれるMIBを受信し、MIBに含まれる情報に基づいて報知情報に含まれるSIB1を受信するように構成されている報知情報受信部12と、報知情報受信部12によってSIB1の受信に成功した場合に、セル2において、MIBとSIB1とハンドオーバコマンドとに含まれている情報を用いた第1通信を開始し、報知情報受信部12によってSIB1の受信に失敗した場合に、セル2において、MIB及びハンドオーバコマンドに含まれている情報を用いた第2通信を行うように構成されている通信部14とを具備することを要旨とする。
【0063】
本実施形態の第1の特徴において、通信部14は、第1通信を行っている場合、SIB1に含まれている情報に基づいて、位置登録処理を行うように構成されており、第2通信を行っている場合、位置登録処理を行わないように構成されていてもよい。前記位置登録処理には、定期的な位置登録処理が含まれてもよい。
【0064】
本実施形態の第1の特徴において、通信部14は、第1通信を行っている場合、SIB1に含まれているタイマの設定値を用いるように構成されており、第2通信を行っている場合、セル1において用いられていたタイマの設定値を用いるように構成されていてもよい。
【0065】
本実施形態の第1の特徴において、通信部14は、第1通信を行っている場合、SIB1に含まれている情報に基づいて、移動局UE宛てのページング信号を受信するように構成されており、第2通信を行っている場合、移動局UE宛てのページング信号を受信しないように構成されていてもよい。
【0066】
本実施形態の第1の特徴において、通信部14は、第1通信を行っている場合、SIB1に含まれている情報に基づいて、移動局UE宛てのページング信号を受信するように構成されており、第2通信を行っている場合、セル1において用いられていた情報に基づいて、移動局UE宛てのページング信号を受信するように構成されていてもよい。
【0067】
本実施形態の第1の特徴において、通信部14は、第1通信を行っている場合、SIB1に含まれている情報に基づいて、所定サブフレームを、MBSFN送信方式が適用されているサブフレームと見なすように構成されており、第2通信を行っている場合、所定サブフレームを、MBSFN送信方式が適用されていないサブフレームと見なすように構成されていてもよい。
【0068】
本実施形態の第1の特徴において、通信部14は、第1通信を行っている場合、SIB1に含まれている情報に基づいて、所定サブフレームを、MBSFN送信方式が適用されているサブフレームと見なすように構成されており、第2通信を行っている場合、セル1の情報に基づいて、所定サブフレームを、MBSFN送信方式が適用されているサブフレームと見なすように構成されていてもよい。
【0069】
本実施形態の第1の特徴において、報知情報受信部12は、MIBによって、セル2においてSIB1が送信されていないことが通知された場合、SIB1に対する受信処理を行わないように構成されていてもよい。
【0070】
本実施形態の第1の特徴において、報知情報受信部12は、ハンドオーバコマンドによって、セル2においてSIB1が送信されていないことが通知された場合、SIB1に対する受信処理を行わないように構成されていてもよい。
【0071】
本実施形態の第2の特徴は、移動通信方法であって、移動局UEが、受信したハンドオーバコマンドに応じてセル1からセル2にハンドオーバした際に、セル2における報知情報に含まれるMIBを受信し、MIBに含まれる情報に基づいて報知情報に含まれるSIB1を受信する工程と、移動局UEが、SIB1の受信に成功した場合に、セル2において、MIBとSIB1とハンドオーバコマンドとに含まれている情報を用いた第1通信を開始する工程と、移動局UEが、SIB1の受信に失敗した場合に、セル2において、MIB及びハンドオーバコマンドに含まれている情報を用いた第2通信を行う工程とを有することを要旨とする。
【0072】
なお、上述の移動局UEや無線基地局eNBの動作は、ハードウェアによって実施されてもよいし、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実施されてもよいし、両者の組み合わせによって実施されてもよい。
【0073】
ソフトウェアモジュールは、RAM(Random Access Memory)や、フラッシュメモリや、ROM(Read Only Memory)や、EPROM(Erasable Programmable ROM)や、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)や、レジスタや、ハードディスクや、リムーバブルディスクや、CD-ROMといった任意形式の記憶媒体内に設けられていてもよい。
【0074】
かかる記憶媒体は、プロセッサが当該記憶媒体に情報を読み書きできるように、当該プロセッサに接続されている。また、かかる記憶媒体は、プロセッサに集積されていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ASIC内に設けられていてもよい。かかるASICは、移動局UEや無線基地局eNB内に設けられていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ディスクリートコンポーネントとして移動局UEや無線基地局eNB内に設けられていてもよい。
【0075】
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る移動局の機能ブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る無線基地局によって送信される報知情報(MIB)の一例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る無線基地局によって送信される報知情報(SIB1)の一例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る無線基地局によって送信される報知情報(SIB2)の一例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る無線基地局によって送信される報知情報(SIB2)に含まれる情報要素(uE-TimersAndConstants)の一例を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る無線基地局によって送信される報知情報(SIB2)に含まれる情報要素(radioResourceConfigCommon)の一例を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る無線基地局によって送信される報知情報(SIB2)に含まれる情報要素(radioResourceConfigCommon)の内容を説明するための図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る無線基地局によって送信される報知情報(SIB2)に含まれる情報要素(radioResourceConfigCommon)の内容を説明するための図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係る無線基地局によって送信される報知情報(SIB2)に含まれる情報要素(radioResourceConfigCommon)の内容を説明するための図である。
【図11】本発明の第1の実施形態に係る移動局の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0077】
UE…移動局
11…報知情報記憶部
12…報知情報受信部
13…ハンドオーバ処理部
14…通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信したハンドオーバコマンドに応じて第1セルから第2セルにハンドオーバした際に、該第2セルにおける報知情報に含まれる主要情報ブロックを受信し、該主要情報ブロックに含まれる情報に基づいて該報知情報に含まれる第1システム情報ブロックを受信するように構成されている報知情報受信部と、
前記報知情報受信部によって前記第1システム情報ブロックの受信に成功した場合に、前記第2セルにおいて、前記主要情報ブロックと前記第1システム情報ブロックと前記ハンドオーバコマンドとに含まれている情報を用いた第1通信を開始し、該報知情報受信部によって該第1システム情報ブロックの受信に失敗した場合に、該第2セルにおいて、該主要情報ブロック及び該ハンドオーバコマンドに含まれている情報を用いた第2通信を行うように構成されている通信部とを具備することを特徴とする移動局。
【請求項2】
前記通信部は、前記第1通信を行っている場合、前記第1システム情報ブロックに含まれている情報に基づいて、位置登録処理を行うように構成されており、前記第2通信を行っている場合、位置登録処理を行わないように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の移動局。
【請求項3】
前記通信部は、前記第1通信を行っている場合、前記第1システム情報ブロックに含まれているタイマの設定値を用いるように構成されており、前記第2通信を行っている場合、前記第1セルにおいて用いられていたタイマの設定値を用いるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の移動局。
【請求項4】
前記通信部は、前記第1通信を行っている場合、前記第1システム情報ブロックに含まれている情報に基づいて、前記移動局宛てのページング信号を受信するように構成されており、前記第2通信を行っている場合、該移動局宛てのページング信号を受信しないように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の移動局。
【請求項5】
前記通信部は、前記第1通信を行っている場合、前記第1システム情報ブロックに含まれている情報に基づいて、前記移動局宛てのページング信号を受信するように構成されており、前記第2通信を行っている場合、前記第1セルにおいて用いられていた情報に基づいて、該移動局宛てのページング信号を受信するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の移動局。
【請求項6】
前記通信部は、前記第1通信を行っている場合、前記第1システム情報ブロックに含まれている情報に基づいて、所定サブフレームを、MBSFN送信方式が適用されているサブフレームと見なすように構成されており、前記第2通信を行っている場合、所定サブフレームを、MBSFN送信方式が適用されていないサブフレームと見なすように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の移動局。
【請求項7】
前記通信部は、前記第1通信を行っている場合、前記第1システム情報ブロックに含まれている情報に基づいて、所定サブフレームを、MBSFN送信方式が適用されているサブフレームと見なすように構成されており、前記第2通信を行っている場合、前記第1セルにおいて用いられていた情報に基づいて、所定サブフレームを、MBSFN送信方式が適用されているサブフレームと見なすように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の移動局。
【請求項8】
前記報知情報受信部は、前記主要情報ブロックによって、前記第2セルにおいて前記第1システム情報ブロックが送信されていないことが通知された場合、該第1システム情報ブロックに対する受信処理を行わないように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の移動局。
【請求項9】
前記報知情報受信部は、前記ハンドオーバコマンドによって、前記第2セルにおいて前記第1システム情報ブロックが送信されていないことが通知された場合、該第1システム情報ブロックに対する受信処理を行わないように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の移動局。
【請求項10】
移動局が、受信したハンドオーバコマンドに応じて第1セルから第2セルにハンドオーバした際に、該第2セルにおける報知情報に含まれる主要情報ブロックを受信し、該主要情報ブロックに含まれる情報に基づいて該報知情報に含まれる第1システム情報ブロックを受信する工程と、
前記移動局が、前記第1システム情報ブロックの受信に成功した場合に、前記第2セルにおいて、前記主要情報ブロックと前記第1システム情報ブロックと前記ハンドオーバコマンドとに含まれている情報を用いた第1通信を開始する工程と、
前記移動局が、前記第1システム情報ブロックの受信に失敗した場合に、前記第2セルにおいて、前記主要情報ブロック及び前記ハンドオーバコマンドに含まれている情報を用いた第2通信を行う工程とを有することを特徴とする移動通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−109953(P2010−109953A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−282593(P2008−282593)
【出願日】平成20年10月31日(2008.10.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.EEPROM
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】