説明

移動式便器

【課題】据付、移動が簡単に出来る移動式便器を提供する。
【解決手段】貯水部を設けた便器の排水口に排水ポンプを接続し、排水ポンプの吸い込み口直前に攪拌具を設けることにより排便物を流動化し、排水ポンプの排水圧を下げると共に便器に接続する排水管を細くすることで移動、据付を容易としたこと特徴とする移動式便器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、据付、移動を容易にした移動式便器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
老化、及び、疾病等のために紙おむつ、尿瓶、等の器具がある。ベッドに装備されるトイレがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
紙おむつ、尿瓶、等は介護が必要である。又そこから発生する排便物の処理は想像以上に大変な仕事であり、介護される人にとっても尊厳が失わるという問題がある。又洗浄用の水を充分使用することが出来ないという欠点もある。一方、ベッドに装備される従来のトイレの排水用配管は内径60mm以上のものが一般的であり 又、細くても高圧に耐えるホースが必要となるため、施工には専門業者の手が必要になり移動することも簡単ではない。本発明は、これらの問題を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
貯水部を設けた便器の排水口に排水ポンプを接続し、排水ポンプの吸い込み口直前に攪拌具を設けることにより排便物を流動化し、排水ポンプの排水圧を下げると共に便器に接続する排水管を細くすることで移動、据付を容易としたこと特徴とする移動式便器。
【発明の効果】
【0005】
固形物である排便物を攪拌具によって攪拌し、流動化してから排出するので、供給する一回のシャワー水が5リットル以上であれば排水の粘度の上昇は無視できる範囲でおさまる。したがって高圧ポンプは必要なく洗濯機等に使われる市販の給水ポンプ程度の圧力でも十分であり安全である。(ホース長さ5m以下、排出口の揚程1m以下の場合)又、排水管は内径16mm以下の市販のビニールホースで対応出来る。ビニールホースによる配管は誰でも出来るので、ベッドに又は個室に便器の据付が容易になり移動も簡単に出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
貯水部(2)に排水ポンプ(4)を接続し排水ポンプの吸い込み口直前に攪拌具(3)を設けた装置を準備する。底部に常に一定量の水(7)を溜めるため貯水部は大きくとり、常時一定量の水を貯水部に確保するために液面を検出するセンサー(6)を設け、排水ポンプの作動を制御する。貯水量が定値より多い時のみ回転羽根が作動し数秒後に排水ポンプが作動する仕組みにする。つまり洗浄用の給水が開始した時点で攪拌具と排水ポンプが順次作動することになる。
排便後ウオッシュレット等によりシャワーすると貯水室の液面が上昇する。このとき液面センサーが感知し攪拌具が作動し、続いて排水ポンプが作動する。シャワーによる放水量を一定にしておけば、放水停止で液面が下がりセンサーの信号で攪拌具と排水ポンプが停止する。ビニールホース(5)内の洗浄も兼ねてシャワーによる放水量は充分とること、またこの発明では回転式攪拌具を採用しているが、攪拌具の回転数は、外径80mmとした場合1400rpm以上が好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】 本発明の移動式便器の側面図。
【符号の説明】
【0008】
1 便器
2 貯水部
3 攪拌具
4 排水ポンプ
5 ビニールホース
6 液面センサー
7 水

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯水部を設けた便器の排水口に排水ポンプを接続し、排水ポンプの吸い込み口直前に攪拌具を設けることにより排便物を流動化し、排水ポンプの排水圧を下げると共に便器に接続する排水管を細くすることで移動、据付を容易としたこと特徴とする移動式便器。

【図1】
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【公開番号】特開2006−255372(P2006−255372A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−117489(P2005−117489)
【出願日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願人】(505139034)
【出願人】(505128153)
【Fターム(参考)】