説明

穴加工工具

【課題】加工精度を高く維持しつつコストの低減を図ることができる穴加工工具を提供する。
【解決手段】軸線O回りに回転されるシャンク部10の先端に、加工部22を備えたリーマヘッド20を装着してなるリーマ1であって、シャンク部10の超硬合金からなるシャンク部本体11の先端側に鋼材からなる連結部12を設け、リーマヘッド20の超硬合金からなるリーマヘッド本体21の後端側に鋼材からなる被連結部30を設け、連結部12に軸線Oに沿って延びる雄ネジ部13を形成し、被連結部30に雄ネジ部13と螺合する雌ネジ部31を設け、これら雄ネジ部13と雌ネジ部31との螺合によりリーマヘッド20をシャンク部10に交換可能に装着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被切削材に予め形成された下穴に挿入されて、下穴の内壁面を切削加工する際に用いられる穴加工工具に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の穴加工工具としては、例えば特許文献1に示すように、軸線回りに回転される長尺円柱状の工具本体の先端部に、工具本体先端側及び工具本体径方向外側に向けた切刃を備えた加工部が設けられた、いわゆるリーマが知られている。
【0003】
このようなリーマは、軸線回りに回転される長尺円柱状の工具本体を有し、この工具本体の先端部分が切削を行う加工部とされている。この加工部の外周には工具本体先端側及び工具本体径方向外側に向けて開口した切屑排出溝が形成されており、この切屑排出溝の工具回転方向後方側に形成された取付座に切刃を備えたインサートがロー付けによって取り付けられている。
【0004】
上記リーマは、通常、様々な径の加工穴に対応し得るように各種サイズのものが準備されており、加工の際には対象となる加工穴の径に応じた外径を有するリーマが選択され工作機械の主軸端に装着される。そして、このように装着されたリーマは、軸線回りに回転されながら軸線方向先端側に送りを与えられ、被切削材に予め形成された下穴に挿入されて、この下穴の内壁面をインサートの切刃によって切削して所定の内径の加工穴を形成するとともに切屑排出溝を介して切屑を排出する。
【特許文献1】特開平8−90337号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記従来のリーマにおいては、インサートの切刃が消耗した場合には再研磨することで切刃の鋭さを維持するが、複数回の再研磨によって研磨量が限界に達した場合、インサートがロー付けされているリーマにおいては該インサートのみの取り外し及び交換を行うことができないため、もはやリーマの廃棄処分をする以外に術はない。従って、工具本体は未だ使用可能であってもインサートが再研磨不可となった場合には廃棄せざるを得ず、特に工具本体が超硬合金等の高価な材料で形成されている際には経済性が著しく悪くコストの増加につながってしまうという問題があった。
【0006】
また、工具本体に加工部が一体成形されているため工具自体の振れやがたつきが少なく加工精度を高くすることができるものの、様々な径の加工穴に対応するには各種サイズの多種類のリーマを揃える必要があり、管理コストの増加につながってしまっていた。
【0007】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、インサートがロー付けにより取り付けられている穴加工工具であっても、加工精度を高く維持しつつコストの低減を図ることができる穴加工工具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、この発明は以下の手段を提案している。
即ち、本発明に係る穴加工工具は、軸線回りに回転されるシャンク部の先端に、加工部を備えたリーマヘッドを装着してなる穴加工工具であって、前記シャンク部は、超硬合金からなるシャンク部本体の先端側に鋼材からなる連結部を備え、前記リーマヘッドは、超硬合金からなるリーマヘッド本体の後端側に鋼材からなる被連結部を備え、前記連結部と前記被連結部のいずれか一方に前記軸線に沿って延びる雄ネジ部が形成されるとともに、他方には前記雄ネジ部と螺合する雌ネジ部が設けられ、これら雄ネジ部と雌ネジ部との螺合により前記リーマヘッドが前記シャンク部に交換可能に装着されていることを特徴としている。
【0009】
このような特徴の穴加工工具においては、シャンク部の先端側の連結部とリーマヘッドの後端側の被連結部とにおける雄ネジ部及び雌ネジ部が螺合することによってシャンク部とリーマヘッドとが固定一体化される構成のため、当該リーマヘッドをシャンク部に対して容易に着脱することができる。
また、連結部及び被連結部とが超硬合金に比べて加工性が優れた鋼材から形成されているため、雄ネジ部及び雌ネジ部を比較的容易に形成することができる。
さらに、超硬合金同士を直接的に連結するのではなく靭性の高い鋼材同士を連結することで、シャンク部とリーマヘッドとを一体性を高くして連結することができ、加工時の切削抵抗により生じる振れやがたつきを最小限に抑えることが可能となる。
【0010】
また、本発明に係る穴加工工具においては、前記リーマヘッドを前記シャンク部に対して軸線回りに回転させるレンチが係合するレンチ係合部が設けられたことを特徴としている。
これにより、レンチでもってリーマヘッド及びシャンク部の雄ネジ部と雌ネジ部とを強固に螺合させることができるため、両者をより確実に固定一体化させることができる。
【0011】
さらに、本発明に係る穴加工工具においては、前記レンチ係合部が、前記リーマヘッドの先端に設けられた突起部であることを特徴としている。
当該突起部にレンチを係合させることで容易にリーマヘッドをシャンク部に対して回転させて強固に螺合させることができる。
【0012】
また、本発明に係る穴加工工具においては、前記レンチ係合部が、前記リーマヘッドの外周面に設けられた切欠面であってもよい。
これによっても当該切欠面にレンチを係合させることで容易にリーマヘッドをシャンク部に対して回転させ螺合させることができる。
【0013】
さらに、本発明に係る穴加工工具においては、前記雄ネジ部の基端部の外周面が、前記軸線を中心とした断面真円状をなす円筒面に形成され、前記雌ネジ部の開口付近の内周壁面が、前記基端部に軸嵌合可能に形成されていることを特徴としている。
これによって雄ネジ部と雌ネジ部とが螺合した際には、当該雄ネジ部の基端部と雌ネジ部の内周壁面とがそれぞれの中心軸を合わせるように軸嵌合するため、シャンク部とリーマヘッドとを高精度に芯出しさせることが可能となる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の穴加工工具によれば、シャンク部の先端側の連結部とリーマヘッドの後端側の被連結部とが螺合することによってリーマヘッドをシャンク部に対して容易に着脱させることができる。したがって、加工穴の径に応じてリーマヘッドのみを複数揃えればよく、さらに切刃が磨耗したリーマヘッドのみを新たなものに交換してシャンク部の再利用を図ることができるため、生産コスト、管理コストの低減を図ることができる。
また、連結部及び被連結部が超硬合金に比べて靭性の高い鋼材から形成されているため、雄ネジ部及び雌ネジ部を比較的容易に形成することができるとともに、リーマヘッドとシャンク部とを強固に一体化させるとともに振れやガタツキが発生するのを防ぎ、加工精度を高く維持することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の穴加工工具の実施の形態であるリーマについて、図1及び図2を用いて詳細に説明する。図1は本発明の実施形態であるリーマを示す一部を破断した縦断面図であり、図2は本発明の実施の形態であるリーマの正面図である。
【0016】
図1及び図2に示すリーマ1は軸線Oを中心とした長尺円柱状の形状をしており、軸線O回りに工具回転方向Tに回転されるシャンク部10と、該シャンク部10の工具先端側(図1において左側)に連結され、加工部22を備えるリーマヘッド20とから概略構成される。
【0017】
シャンク部10は、概略円柱状をなし超硬合金等の硬質材料からなるシャンク部本体11を備えており、このシャンク部本体11の工具後端側(図1において右側)が図示しない工作機械の主軸端に装着される。
また、シャンク部本体11の先端面には、中央部分が工具先端側に向けてV字状に突出する凸状部11aが、そのV字の稜線を軸線Oに直交させてかつV字の二等分線を軸線O上に位置させるようして形成されている
さらに、シャンク部本体11の後端面11bから先端側に向かって軸線Oに沿って貫通するようにしてクーラント供給孔11cが穿設されており、該クーラント供給孔11cは先端側において凸状部11aのV字の稜線に開口している。
【0018】
シャンク部本体11の工具先端側、即ちシャンク部10の先端部には、鋼材からなる連結部12が設けられている。該連結部12はその外周面が上記シャンク部本体11の外周面に連なる円柱形状をなし、その後端面には、上記シャンク部本体11の凸状部11aが嵌合可能な断面凹V字状のV字溝12aが、その溝底部を軸線Oに直交させてやはりV字の二等分線が軸線O上に位置されるように形成されている。
本実施形態のリーマ1においては、このV字溝12aと上記凸状部11aとがロー付けされることによってシャンク部本体11と連結部12とが強固に固定一体化されたシャンク部10をなしている。
【0019】
また、この連結部12における先端面12bは軸線Oに直交する平坦面とされているとともに、該先端面12bの中央部には、軸線Oに沿って工具先端側に延びるとともにその外周面に雄ネジ13aが形成された雄ネジ部13が設けられている。この雄ネジ部13は連結部12と一体形成されており、これにより当該雄ネジ部13も鋼材から構成されている。なお、この雄ネジ部13の根元に当たる基端部13bの外周面は、軸線Oを中心とした断面真円状をなす円筒面に形成されている。
【0020】
なお、連結部12においても、V字溝12aから雄ネジ部13の先端面にかけて軸線Oに沿って貫くようにしてクーラント供給孔12cが穿設されており、連結部12とシャンク部本体11が固定一体化された際には、両者のクーラント供給孔11c、12cが連通状態とされる。
【0021】
リーマヘッド20は、概略円柱状をなし超硬合金等の硬質材料からなるリーマヘッド本体21を備えており、該リーマヘッド本体21の外周部が被切削材の下孔に加工を施す加工部22とされている。
【0022】
この加工部22の外周面には、軸線Oに直交する断面において、加工部22を略L字状に切り開いた形状をなす切屑排出溝23が加工部22の先端から後端に渡って全域に延びるように設けられている。
この切屑排出溝23の先端部の工具回転方向Tの前方側を向く壁面23aには、壁面から一段窪むようにして、インサート25が取り付けられるためのインサート取付座24が形成されている。
【0023】
本実施形態におけるインサート25は、略平板状なす超硬合金等の硬質材料から形成された基部25aを備えており、基部25aには当該基部25aと一体焼結されられたダイヤモンド焼結体からなる切刃25bが、工具先端側及び工具径方向外側に突出するように設けられている。このような構成のインサート25は、本実施形態においては、上記インサート取付座24にロー付けによって固定されている。
【0024】
また、加工部22の外周には、軸線Oを中心とした円筒面状の外周面を有して当該軸線Oに略平行に延びる複数(本実施形態では3つ)のガイドパッド26が設けられている。このガイドパッド26は、当該ガイドパッド26が形成されている部分を残して加工部22の外周面を複数個所面取りした上で、軸線Oを中心とした円筒研磨を加工部22に施すことにより形成されるものであって、切屑排出溝23を避けて周方向に間隔を空けて設けられている。なお、上記のように面取りされた箇所はガイドパッド26よりも一段小径とされた面取面27とされている。
【0025】
リーマヘッド本体21の後端面には、中央部分が工具後端側に向けてV字状に突出する凸状部21aが、そのV字の稜線を軸線Oに直交させてかつV字の二等分線を軸線O上に位置させるようして形成されている。さらに、リーマヘッド本体21の上記凸状部21aから先端側に向かっての所定範囲には、軸線Oに沿ったクーラント供給孔21cが穿設されており、該クーラント供給孔21cから各面取部(本実施形態では3つ)及び切屑排出溝23の工具回転方向後方側を向く壁面23bに向けて計4つのクーラント分配孔21dが穿設されている。
【0026】
一方、リーマヘッド本体21の先端面21bの中央には、レンチ係合部として軸線Oに沿って工具先端側に突出する突起部28が設けられている。当該突起部28はリーマヘッド本体21と一体成形された超硬合金からなり、図2に示すようにその外周面は断面六角形状に形成されている。
【0027】
リーマヘッド本体21の工具後端側、即ちリーマヘッド20の後端部には、鋼材からなる被連結部30が設けられている。該被連結部30はその外周面がリーマヘッド本体21の外周面に連なる円柱形状をなし、その後端面には、上記リーマヘッド本体21の凸状部21aが嵌合可能な断面凹V字状のV字溝30aが、その溝底部を軸線Oに直交させてV字の二等分線が軸線O上に位置されるように形成されている。
本実施形態のリーマ1においては、このV字溝30aと上記凸状部21aとがロー付けされることによってリーマヘッド本体21と被連結部30とが強固に固定一体化されリーマヘッド20をなしている。
【0028】
また、この被連結部30における後端面30bは軸線Oに直交する平坦面とされているとともに、該後端面30bの中央部には、軸線Oに沿って工具先端側に凹んで、その内周面に雌ネジ31aが形成された雌ネジ部31が設けられている。この雌ネジ部31は上記雄ネジ部13と螺合可能な寸法に形成されている。
また、この雌ネジ部31の開口部付近の内周壁面31bは、上述の雄ネジ部13の基端部13bと軸嵌合可能な軸線Oを中心とした断面真円状に形成されている。これによって、雄ネジ部13と雌ネジ部31とが螺合した際には、基端部13bと内周壁面31bとが中心軸を合わせて軸嵌合する。
【0029】
なお、該雌ネジ部31の底部からV字溝30aにかけては、これらを連通するクーラント供給孔30cが形成されており、被連結部30とリーマヘッド本体21とが固定一体化された際には、両者のクーラント供給孔21c、30cが連通状態とされる。
【0030】
このような構成からなるリーマヘッド20をシャンク部10に取り付けるに際しては、リーマヘッド20における被連結部30の雌ネジ部31を、シャンク部10における連結部12の雄ネジ部13に螺合させるとともに、シャンク部10を固定状態に維持したまま、リーマヘッド20の先端の突起部28の外周面にレンチを係合させてリーマヘッド20を軸線O回りに回転させる。これによって雄ネジ部13が雌ネジ部31に螺合しながら完全に入り込んで連結部12の先端面12bと被連結部30の後端面30bとが密着当接し、リーマヘッド20とシャンク部10とが強固に固定一体化されたリーマ1が構成される。
また、各クーラント供給孔11c、12c、30c、21cとが順に連通状態とされ、切削加工の際には、シャンク部本体11の後端面11bから供給されたクーラントがクーラント分配孔21dを介して面取面27及び切屑排出溝23に吐出される。
【0031】
このようなリーマ1は、そのシャンク部本体11が工作機械に装着されて軸線O回りに工具回転方向Tに回転され、被切削材に予め形成された下穴に加工部22がその先端側から挿入される。そして、切刃25bによる切削加工によって、所定の内径の加工穴に仕上げられるとともに、その切削の際に発生する切屑は、切屑排出溝23によって、加工部22の先端から後端側に送られ排出される。
【0032】
ここで、本実施形態におけるリーマ1において、シャンク部10の先端側の連結部12の雄ネジ部13ととリーマヘッド20の後端側の被連結部30に設けられた雌ネジ部31とが螺合することによってシャンク部10とリーマヘッド20とが固定一体化された構成のため、当該リーマヘッド20をシャンク部10に対して容易に着脱することができる。
従って、ロー付けされたインサート25における切刃25bの研磨量が限界に達した場合にあっては、シャンク部10からリーマヘッド20を離脱させて新たなインサート25をしたリーマヘッド20をシャンク部10に装着することによって、シャンク部10の再利用を図ることが可能となる。特に、シャンク部10におけるシャンク部本体11は高価な超硬合金で構成されているため、このような再利用による経済的メリットは大きなものとなる。
また、一つのシャンク部10に対して各種サイズの多種類のリーマヘッド20を揃え、加工穴の径に応じてこれらリーマヘッド20のうちから最適なものを装着するようにすることで、リーマ1自体を複数揃える場合に比べて管理コストを低減させることが可能となる。
【0033】
また、シャンク部10とリーマヘッド20とが接合される連結部12及び被連結部30が超硬合金に比べて加工性が優れた鋼材から形成されているため、雄ネジ部13及び雌ネジ部31を比較的容易に形成することができる。従って、リーマ1の生産時の労力やコストを低減させることが可能となる。
さらに、超硬合金同士を直接的に連結するのではなく靭性の高い鋼材同士を連結する構成とすることで、シャンク部10とリーマヘッド20とを一体性高くして固定することができ、加工時の切削抵抗より生じる振れやがたつきを最小限に抑えることができる。よって、切削精度を高く維持して安定した加工を行うことが可能となる。
【0034】
さらに、本実施形態のリーマ1においては、リーマヘッド20の先端側にレンチが係合可能な突起部が形成されており、これによりリーマヘッド20をシャンク部10に対して容易に回転させることが可能なため、リーマヘッド20の着脱を容易かつ迅速に行うことができる。
【0035】
また、シャンク部10の雄ネジ部13とリーマヘッド20の雌ネジ部31とが螺合した際には、雄ネジ部13の基端部13bと雌ネジ部31の内周壁面31bとがそれぞれの中心軸を合わせるように軸嵌合する。これによって、シャンク部10とリーマヘッド20とが高精度に芯出しされるため、加工精度をの高いリーマ1を構成することが可能となる。
【0036】
以上、本発明の実施の形態であるリーマについて説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば本実施形態においては、レンチ係合部としてリーマヘッド20の先端に設けられた断面六角形状の突起部28について説明したが、これに限定されることはなく、図3の変形例に示すように、当該レンチ係合部がリーマヘッド20の被連結部30の外周面に互いに平行かつ軸線Oにも平行とされた一対の切欠面35であってもよい。この切欠面35にレンチを係合させてリーマヘッド20をシャンク部10に対して相対回転させることによっても容易かつ迅速にリーマヘッド20の着脱を行うことが可能となる。
またこの他、本実施形態においてはシャンク部10側に雄ネジ部13が、リーマヘッド20側に雌ネジ部31が設けられたものについて説明したが、これらの配置が逆、即ちシャンク部10側の連結部12に雌ネジ部が設けられ、リーマヘッド20側の被連結部30に雄ネジが設けられた構成であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施の形態であるリーマを示す一部を破断した縦断面図である。
【図2】本発明の実施の形態であるリーマの正面図である。
【図3】変形例のリーマを示す一部を破断した縦断面図である。
【符号の説明】
【0038】
1 リーマ
10 シャンク部
11 シャンク部本体
12 連結部
13 雄ネジ部
13b 基端部
20 リーマヘッド
21 リーマヘッド本体
25 インサート
28 突起部(レンチ係合部)
30 被連結部
31 雌ネジ部
31b 内周壁面
35 切欠面(レンチ係合部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸線回りに回転されるシャンク部の先端に、加工部を備えたリーマヘッドを装着してなる穴加工工具であって、
前記シャンク部は、超硬合金からなるシャンク部本体の先端側に鋼材からなる連結部を備え、前記リーマヘッドは、超硬合金からなるリーマヘッド本体の後端側に鋼材からなる被連結部を備え、
前記連結部と前記被連結部のいずれか一方に前記軸線に沿って延びる雄ネジ部が形成されるとともに、他方には前記雄ネジ部と螺合する雌ネジ部が設けられ、これら雄ネジ部と雌ネジ部との螺合により前記リーマヘッドが前記シャンク部に交換可能に装着されていることを特徴とする穴加工工具。
【請求項2】
前記リーマヘッドを前記シャンク部に対して軸線回りに回転させるレンチが係合するレンチ係合部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の穴加工工具。
【請求項3】
前記レンチ係合部が、前記リーマヘッドの先端に設けられた突起部であることを特徴とする請求項2に記載の穴加工工具。
【請求項4】
前記レンチ係合部が、前記リーマヘッドの外周面に設けられた切欠面であることを特徴とする請求項2に記載の穴加工工具。
【請求項5】
前記雄ネジ部の基端部の外周面が、前記軸線を中心とした断面真円状をなす円筒面に形成され、前記雌ネジ部の開口付近の内周壁面が、前記基端部に軸嵌合可能に形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の穴加工工具。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−241232(P2009−241232A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−92907(P2008−92907)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000006264)三菱マテリアル株式会社 (4,417)
【Fターム(参考)】