説明

空気品質測定装置

ガスレベルを測定及び/又は監視する装置及び方法が開示される。より詳しくは、大気中の汚染レベルを測定及び/又は監視する装置が開示され、該装置では、測定された汚染レベルを1日当たりのタバコ本数に相当するフォーマットで表示することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はガスレベルを測定及び/又は監視する装置及び方法に関する。より詳しくは、本発明は大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
汚染レベルは地球規模で上昇している。これは環境への損傷効果に関して重要な懸念をもたらしている。また、大気の汚染レベルの増大とともに、これらの汚染物質中で呼吸する人々は、関連する呼吸器官の副作用及び疾病、例えば癌の発病などの危険に曝されている。特に子供に危険性が高く、最近の研究によれば呼吸器疾患及び喘息を発現する危険性が高いこと(小児喘息の30%は環境汚染に起因し、年に20億米ドルの費用がかかること)が指摘されている。また、喘息患者は悪い質の空気により発作を起こす危険性が高い。従って、大気中の汚染物質のレベルを急速に容易に測定できるとともに、有害レベルに達したときそれを認識することができる監視装置が必要とされている。有害物質は窒素酸化物ガス(即ちNO)含み、特に二酸化窒素NOを含む。他の有害汚染物質はオゾン(O)及び粒子状物質(PM)として知られる物質を含む。
【0003】
都会環境の空気汚染は中国やインドなどの地域で急上昇していることが益々明らかになってきている。従って、これらの地域の人々は大気汚染の大きな危険にさらされている。
【0004】
場合によっては、悪い品質の空気は人々にスモッグのように見えるが、多くの場合、大気中の汚染物質は肉眼では観察できない。従って、人々は高度に汚染された大気中で呼吸していることに全く気づくことができず、健康を守るためにフェースマスクをするなどの何らかの保護手段を取ることができない。
【0005】
人体は細胞間で信号を伝えるために極めて少量のNOを使用する。しかし、多量のNOは主な大気汚染物質はであり、肺組織を直接損傷し、肺に炎症を引き起こし得る。疫学的研究により長期間のNO暴露は肺機能の低下を招き、呼吸器系の問題の危険を増大し得ることが判明している。しかし、多量のNO被爆は気道の拡張を生じ、肺はさらに多くのNOや粒子状物質(PM)等の有害汚染物質を吸収し易くなる。
【0006】
従って、大気中の汚染ガスレベルを測定及び/又は監視することができ、健康を損なう可能性がある汚染大気中に居ることを個人に警告することもできる装置を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の少なくとも一つの態様の目的は、上述した問題の少なくとも一つを除去又は緩和することにある。
【0008】
本発明の少なくとも一つの態様の他の目的は、大気中の空気品質(汚染度)を測定及び/又は監視する改良された装置及び/又は方法を提供することにある。
【0009】
本発明の少なくとも一つの態様の他の目的は、大気中の空気品質を測定及び/又は監視する携帯装置を提供することにある。
【0010】
本発明の少なくとも一つの態様の更に他の目的は、無電力又は極めて低い電力消費で応答時間が速い、大気中の空気品質(汚染度)を測定及び/又は監視する装置を提供することにある。
【0011】
本発明の少なくとも一つの態様の他の目的は、大気中の空気品質(汚染度)を測定及び/又は監視するとともに、測定した汚染レベルを容易に読み取り可能なフォーマットでユーザに表示する装置を提供することにある。
【0012】
本発明の少なくとも一つの態様の他の目的は、大気中の空気品質(汚染度)を測定及び/又は監視するとともに、測定した汚染レベルを容易に読み取り可能なフォーマットでユーザに表示する、乳母車に装着可能な装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第1の態様によれば、大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する装置が提供され、該装置は、
空気品質レベルを測定し得るガスセンサと、
前記ガスセンサにより収集された情報を処理する処理手段と、
前記ガスセンサにより測定され、前記処理手段により処理された空気品質レベルを表示する表示手段を備え、
前記測定された空気品質レベルをタバコ当量として或いは読みやすくわかりやすいフォーマットで表示し得ることを特徴とする。
【0014】
よって、本発明はユーザに対する周囲環境の空気品質の変換装置として動作する装置に関し、例えばppm単位の汚染物質濃度(NOppm)を例えば「1日当たりのタバコ」当量に変換するものである。例えば、NOの測定濃度を0.3456倍すれば、喫煙する「1日当たりのタバコ」当量に関連する大気中の汚染物質測定値を得ることができる。この装置を使用するユーザが歩き回るにつれて局所的大気が測定され、このことは測定値が変化し得ることを意味する。
【0015】
典型的には、空気品質(例えば汚染レベル)は、大気中の窒素酸化物ベースのガス(即ちNO)のレベルを測定することにより測定することができる。代替実施例においては、オゾン(O)及び粒子状物質(PM)として知られている物質のレベルを測定することができる。特定の実施例においては、PM10及びPM2.5として知られている粒子状物質を測定することができる。
【0016】
ガスセンサは、測定中の汚染ガスとセンサに含まれる酸素との間で化学的反応を生じさせることにより汚染ガスを検出することができる電気化学ガスセンサとすることができる。この反応は存在する汚染ガスの濃度に比例する小さな電流を生成し得る。典型的なセンサは米国特許第5,906,718号明細書に記載されており、その内容は参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0017】
特定の実施例においては、電気化学センサは2つの電極、即ち検知電極及び対向電極を備えるものとし得る。検知電極と対向電極との間に隔離板を配置することができる。
【0018】
化学的反応は検知電極及び対向電極上で生じ、これらの化学的反応が互いに結合されるとき電流を生成し、検知プロセスが生じ得る。検知電極及び対向電極から流れる電流は電流コレクタにより収集することができる。
【0019】
典型的には、電気化学センサは毛管拡散障壁も備えることができる。毛管拡散障壁は孔などの小さな開口の形態又はセンサハウジング内の毛管の形態にすることができる。
【0020】
電気化学ガスセンサはハウジング内に収容することができる。ハウジング内には酸などの電解質、例えばHSOを含めることができる。
【0021】
電気化学ガスセンサはセンサピンも備えることができ、例えば2つのセンサピンを備えることができる。これらのセンサピンは例えばNOxのような汚染ガスのレベルを検出するために使用することができる。
【0022】
典型的には、電気化学センサは約0−1000ppm、約0-500ppまたは好ましくは約0−200ppmの汚染物質に対する検出範囲内で動作することができる。約100ppmの値が得られる最大測定値ぐらいと考えられるために、約0−200ppmの範囲が好ましい。また、電気化学センサの出力は測定している汚染ガスのppmと得られる電極流との間に線形もしくはほぼ線形の関係を有すうることが好ましく、これはPICプログラミングの複雑性及び出力値の誤差を低減する。
【0023】
汚染物質(例えばNOx)の測定汚染値は、例えば10進法のLCDアレイを備える読み取り易いLCDディスプレイスクリーンのような表示装置に表示することができる。或いはまた、1日当たりの喫煙タバコ本数の形の特定の数を表示することもできる。
【0024】
処理手段は汚染レベルの測定値を「1日当たりのタバコ」当量に変換することができる。所要の変換を得るために任意の適切な形態の処理手段を使用することができる。
【0025】
センサ(例えば、電気化学センサ)はマイクロプロセッサのような任意の適切な形態の電子手段を用いて制御することができる。
【0026】
本装置は軽量で携帯可能なものとすることができ、よってユーザに携帯させることができる。
【0027】
可聴警報及び/又は振動機能及び/又はフラッシュライト機構を本装置に組み込むこともできる。可聴警報及び/又は振動機能及び/又はフラッシュライト機構はプリセット汚染レベルに達したときに起動することができる。可聴警報はビープ音などの警報信号を発生するか、「危ない」などの警告音声メッセージを発生するものとし得る。
【0028】
本装置はユーザ又は乳母車などの器具に結合及び/又は装着することができ、小児喘息を発症する危険性を低減することができる。
【0029】
本発明の第2の態様によれば、大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する方法が提供され、該方法は、
空気品質レベルを測定し得るガスセンサを用意し、
前記ガスセンサから収集された情報を処理する処理手段を用意し、
前記ガスセンサにより測定され及び前記処理手段により処理された空気品質レベルを表示する表示手段を用意し、
前記測定された空気品質レベルをタバコ当量として或いは読みやすくわかりやすいフォーマットで表示し得ることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】大気中の汚染ガスの発生源の一例を示す。
【図2】大気中の汚染ガスの発生源の他の例を示す。
【図3】本発明の一実施例によるガス検知装置の一部分の断面図である。
【図4】本発明の一実施例によるガス検知装置を動作させる回路設計を示す。
【図5】本発明の一実施例によるガス検知装置を動作させる電子回路の一部分を示す。
【図6】本発明の一実施例による身体装着型のガス検知装置を示す。
【図7】本発明の一実施例による乳母車装着型のガス検知装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図面を参照して本発明のいくつかの実施例を単なる例示として以下に説明する。
【0032】
図1及び図2は汚染ガスの発生源を示す。NOは窒素の酸化物であり、NO,NO及び硝酸(HNO)を含む。汚染ガスは様々な形で発生し、例えば発電所や内燃機関の燃焼中のみならずタバコ及び葉巻の喫煙中に発生する。大都市などの高度の自動車交通エリアでは、大気中に放出される窒素酸化物の量は極めて深刻である。
【0033】
本発明は、大気中の汚染物質としてNOのレベルを測定するのに特に適している。従って、本発明の装置はN0,NO及びHNOのレベルを測定する。NOを測定すべきターゲットガスとする一つの利点は、その濃度をタバコ当量、即ち1本のタバコの喫煙により生じるNOの量に等価することができることにある。これを以下に明らかにする。
【0034】
・ 標準的な軽いタバコは25mgのNOを含む;
・ 平均的な大人は休息時に毎分6リットルの空気を呼吸するものと仮定する;
・ Xmg/mのNO濃度の値に対して、即ち1m=1000リットルとして、NOx濃度=1リトル当たりX/1000mgに対して;
・ 毎分吸入量=X/1000×6リットル=6X/1000mg;
・ 1本のタバコに相当する25mgを吸入するのに要する時間=25/(6X/1000)分=25,000/6X;
・ 1日当たりのタバコ当量=24時間/(25,000/6X)分=0.3456X/日;
である。
【0035】
上述の計算を用いて、大気中のNO濃度の量はタバコ喫煙量に等価することができる。例えば、NOの測定濃度に0.3456を乗算すれば、タバコ喫煙量に相当する大気中の汚染物質の測定値が得られる。
【0036】
本発明においては様々な汚染ガスを測定することができるが、ここに記載する装置は主にNOの測定に関する。以下に記載するように、この装置は周囲のNO濃度を検出し、この値(電圧として出力される)をマイクロプロセッサPICにより「1日当たりのタバコ」当量値に変換し、この値を次に10進法のLEDアレイに出力し、ユーザに読み取り可能にすることができる。
【0037】
従って、本発明は電気化学センサを用いるものに関するものとし得る。電気化学センサは、測定中のガスとセンサに含まれる酸素の間で化学的反応を生じさせることによりガスを検出する。この反応は存在する汚染ガスの濃度に比例もしくはほぼ比例する小電流を発生する。このセンサは事実上燃料電池型である。
【0038】
図3は、電気化学センサである本発明によるガス検知装置の一部分の断面図であり、全体が100で示されている。電気化学センサ100はハウジング110を有し、その中に全ての構成要素が保持される。電気化学センサ100は2つの電極、即ち検知電極112及び対向電極114を備える。検知電極112及び対向電極114は隔離板118により分離される。
【0039】
化学的反応が検知電極112及び対向電極114の上で生じる。これらの化学的反応が結合されるとき電流を生成し、検知プロセスが生じ得る。検知電極112及び対向電極114から流れる電流は電流コレクタ120により収集される。検知電極112及び対向電極114は薄い触媒金属の層が堆積された多孔性のPTFE112a及び114aの小さなディスクをそれぞれ備える。
【0040】
電気化学センサ100は毛管拡散バリヤ116も有する。検知電極112及び対向電極114は有限の触媒活性(時間及び温度とともに変化する)を有するため、汚染ガスが効率よく反応するように毛管拡散バリヤ116を用いてターゲットガス(即ち汚染ガス)の拡散速度を制限する必要があることが確かめられた。毛管拡散バリヤ116は小さい開口の形態にすることができ、またセンサハウジング110内の毛管の形態にすることもできる。
【0041】
ハウジング110内にはH2SO4のような電解質が存在する。
ハウジング110の片側には、例えばNOの汚染ガスを検出するのに使用される1対のセンサピン124が存在する。
【0042】
NOセンサに対して、検知電極112及び対向電極114の各々における電気化学反応は次の通りである。
検知電極(陽極) 電極触媒
NO+2H+2e→ NO+HO Au
NO+2HO → HNO+3H+3eAu
対向電極(陰極) 電極触媒
O → 1/2O+2H+2e Au
+4H+4e→ 2HO Au
【0043】
本発明で使用するのに好適なタイプのセンサは電気化学センサであり、これらのセンサは携帯装置に適しているため及びターゲット汚染ガスがセンサ内で反応するとき電流を発生し、何の電力も必要としないために選択される。また、電気化学センサは小型で軽量であり、且つ屋外使用に必要とされる所要の感度、温度及び圧力範囲内で動作する。これらのセンサは更に軽量で丈夫で、正確な測定値を提供する。
【0044】
適切な電気化学センサの見本は、例えば中国の製造会社「ハンウェイエレクトロニクス社」から入手することができる。特に、下記のいくつかの重要な特性のためにME3 NOセンサを選択することができる。
・ このセンサは0−200ppmの検出範囲内で動作し、この場合には100ppmが1日70本のタバコ(決定される最大測定値)に相当するので、アプリケーションの所要範囲は0−100ppmである;
・ このセンサの出力はppmと電流との間に線形関係を有し、この関係はPICプログラミングなどのマイクロプロセッサの複雑さ及び出力値の誤差を低減する;
・ 応答時間が周囲センサアプリケーションに適している;
【0045】
1日当たりのタバコ値に等価すべきセンサの出力に対して、先に導出した方程式はμA/ppm出力に関して修正しなければならない。
体積混合比(ppm)=[質量濃度(μg/m)×RT]/[圧力×モル質量]
【0046】
25℃の温度及び1ATMの大気圧に対して、
質量濃度(g/m)=X
R=8.314(ガス定数)
T=298K
圧力=101.325kPa
NOのモル質量=46.0055
ppm=X・24.45/46.0055
X=46.0055ppm/24.45
上で示したように、
1日当たりのタバコ量=0.3456X=0.3456×46.0055×ppm/24.45=0.65ppm
従って、センサ出力については:
0.65×I/0.6μ=1日当たりのタバコ量
ここで、Iは出力電流(アンペア単位)である。
【0047】
従って、NOの測定汚染値は、例えば読み取りやすいLCDディスプレイスクリーンに1日当たりのタバコ本数で表示することができる。
【0048】
本発明の電気化学センサ100は任意の適切な形式のマイクロプロセッサにより制御することができる。例えば、使用するマイクロプロセッサは最低限20のピン及び内部ADCを有し、これらのピンのうち18が1/Oピン(15がLED出力用、1つがトランスデューサ出力用、1つがセンサに対するADC入力)及び2つが電源用ピンである。内部変換のために8ビットマイクロプロセッサが必要とされる場合には、使用するPICは全ての要件を満たすためにPIC16C770/771とすることができる。PICC770/771は多くの構成で入手することができ、本発明の装置に適用可能な3つの構成は20リードプラスチックデュアルインライン(P)−300ミル(PDIP)、20リードプラスチックデュアルインライン(P)−300ミル(SSOP)及び20リードプラスチックスモールアウトライン(SO)−ワイド、300ミル(SOIC)である。SSOP及びSOICはかなり小さく、本発明に有利である。
【0049】
ME3 NOx電気化学センサの調達及びフィードバックLEDアレイの設計及び仕様に従って、電子回路及び製造工程を設計した。電気化学センサからのppm単位の出力は電流であるので、センサは負荷抵抗と直列に接続して、PICのアナログ−ディジタル変換器(ADC)により読み取ることができる電圧を発生するようにした。これは図5に示す回路図に示されている。
【0050】
図5に示す回路の抵抗R1の値は、最大検出範囲は1日当たり69本のタバコに相当する100ppmであるという前提の下で計算されている。PICの内部ADCにより処理されるこの値に対して、ピンADC1への対応する電圧は255のバイト最大読み取り値に対応するVdd(3V)に等しくする必要がある。
【0051】
図5は、50,000Ωの単一の抵抗を使用し、PIC入力(ADC1)へ出力することを示し、この抵抗は、以下に示すように、装置を100ppmのNOに対して69本のタバコに校正する。
【0052】
センサからの出力=0.6μA±0.15
PICへの3V Vdd入力 → 69本のタバコ出力に相当

69本のタバコ=100ppm
I=100×0.6μ=6×10−5
V=IR
3=6×10−5×R
R=50,000Ω
【0053】
上述した方法は2ピン構成の電気化学センサに対して適しているが、3ピン構成のセンサ(このセンサは基準電極を必要とする)に対しては低電位回路が必要とされる。
【0054】
図6は人体に装着されるセンサ200を示し、図7は乳母車に装着されるセンサ300を示す。
【0055】
本発明の特定の実施例について説明したが、上述した実施例から出発して得られる他の実施例も本発明の範囲に含まれることに注意されたい。例えば、本発明においては任意の適切なタイプのセンサを使用できる。更に、電気化学センサを動作させるために任意の適切な回路及び制御要素を使用することもできる。「1日当たりのタバコ」等量を達成するために任意の適切な形式の校正を使用することもできる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気品質レベルを測定し得るガスセンサと、
前記ガスセンサにより収集された情報を処理する処理手段と、
前記ガスセンサにより測定され、前記処理手段により処理された空気品質レベルを表示する表示手段を備え、
前記測定された空気品質レベルをタバコ当量としてもしくは読みやすくわかりやすいフォーマットで表示し得ることを特徴とする、大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する装置。
【請求項2】
前記装置はユーザに対する周囲環境の空気品質の変換装置として動作し、ppm単位の汚染物質濃度を「1日当たりのタバコ」当量もしくは容易に理解し得るフォーマットに変換する、請求項1記載の大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する装置。
【請求項3】
前記ガスセンサは電気化学ガスセンサである、請求項1又は2記載の大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する装置。
【請求項4】
前記測定された空気品質レベルはNOppm濃度に基づいている、請求項1−3のいずれかに記載の大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する装置。
【請求項5】
前記測定された空気品質レベルは、「1日当たりのタバコ」当量に相当する大気中の汚染物質の測定値を与えるために、NO2ppmに0.3456の乗数を乗算した値に基づいている、請求項1−4のいずれかに記載の大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する装置。
【請求項6】
前記ガスセンサは、測定している汚染ガスと前記センサに含まれる酸素との間で化学的反応を生じさせることによって汚染ガスを検出する、請求項1−5のいずれかに記載の大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する装置。
【請求項7】
前記ガスセンサは、検知電極と対向電極の2つの電極を備える、もしくは、基準電極を含む3ピン構成を備える電気化学ガスセンサである、請求項1−6のいずれかに記載の大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する装置。
【請求項8】
前記検知電極と前記対向電極との間に隔離板が位置する、請求項7記載の大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する装置。
【請求項9】
前記電気化学センサは毛管拡散障壁を備える、請求項1−8のいずれかに記載の大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する装置。
【請求項10】
前記毛管拡散障壁は小さな開口の形態である、請求項9記載の大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する装置。
【請求項11】
前記電気化学ガスセンサはハウジング内に収容されている、請求項1−10のいずれかに記載の大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する装置。
【請求項12】
前記ハウジング内には電解質が存在する、請求項11記載の大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する装置。
【請求項13】
前記電気化学ガスセンサはセンサピンを備える、請求項1−12のいずれかに記載の大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する装置。
【請求項14】
前記装置は、約0−1000ppm、約0-500pp又は約0−200ppmの汚染物質に対する検出範囲内で動作し得る、請求項1−13のいずれかに記載の大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する装置。
【請求項15】
前記測定された空気品質値は表示手段に表示される、請求項1−14のいずれかに記載の大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する装置。
【請求項16】
前記表示手段はLCD表示スクリーン又はライトガイド発光ダイオードフィードバックアレイである、請求項15記載の大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する装置。
【請求項17】
前記装置は可聴警報及び/又は振動機能及び/又はフラッシュライト機構を備える、請求項1−16のいずれかに記載の大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する装置。
【請求項18】
前記空気品質レベルは交通信号灯システム(例えば緑、橙、赤)を用いて表示する、請求項1−17のいずれかに記載の大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する装置。
【請求項19】
前記装置は乳母車(例えばチャイルドバギー)に装着することができる、請求項1−18のいずれかに記載の大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する装置。
【請求項20】
大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視する方法であって、該方法は、
空気品質レベルを測定し得るガスセンサを用意し、
前記ガスセンサから収集された情報を処理する処理手段を用意し、
前記ガスセンサにより測定され及び前記処理手段により処理された空気品質レベルを表示する表示手段を用意し、
前記測定された空気品質レベルをタバコ当量として或いは読みやすくわかりやすいフォーマットで表示し得ることを特徴とする方法。
【請求項21】
大気中の空気品質レベルを測定及び/又は監視するために請求項1−15のいずれかに記載の装置を使用する使用方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2011−529192(P2011−529192A)
【公表日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−520589(P2011−520589)
【出願日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際出願番号】PCT/GB2009/050736
【国際公開番号】WO2010/013023
【国際公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【出願人】(511025031)メソ リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】MESO LIMITED