説明

空気調和機の室内機

【課題】ファン掃除装置で除去した塵埃等の回収を向上させ、長期間に亘り内部を清潔な状態を保持可能とする空気調和機の室内機本体を提供する。
【解決手段】室内機本体1内の吸込口4と吹出口6を連通する送風路24に、エアフィルタ11、熱交換器8、熱交換器の通風二次側を形成するケーシング23に室内送風機20のファン21を配置し、室内機本体内にエアフィルタ掃除装置Aと、ファンを掃除するファン清掃装置Bからなる機内クリーン装置Fと、この作用にともなって発生する埃等を屋外へ排出する排気装置Dを備え、機内クリーン運転時に吸込口を可動パネル2Aで閉成し、吹出口を吹出ルーバ7a,7bで閉成した状態で、ファン清掃装置Bで除去した塵埃を、排気装置Dにより屋外に排出し、排出できなかった塵埃をエアフィルタ11により回収する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファン清掃により発生する塵埃をエアフィルタに回収するファン清掃塵埃回収手段を備えた空気調和機の室内機に関する。
【背景技術】
【0002】
空気調和機の室内機本体内の空気吸込口と吹出口とを連通する送風路には、エアフィルタ、熱交換器及び送風機が順に収容される。このような室内機に採用される例えば横流ファン等の送風機は、ファンと、このファンを回転駆動するモータとから構成される。この送風機を構成するファンには、空気調和機の使用により、エアフィルタで捕捉されず、エアフィルタを通過した空気中に含まれる微細な埃やカビの胞子が表面に付着する。このような状態で空気調和機を長期間使用すると、ファンの表面に付着した埃やカビが堆積してしまい、運転効率が低下して消費電力の増大に繋がる虞がある。
【0003】
そこで、近年、カビ発生の原因となる本体内の湿気を取り除く乾燥運転と、カビの胞子を死滅させるため内部にオゾンを充満させる機内殺菌運転及び本体内の汚れた空気や湿気を外部に排出する機内空気排気運転等の機内クリーン運転を行える空気調和機が知られている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−349891号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した空気調和機では次のような問題があった。すなわち、ファンに付着した塵埃等をファン掃除装置で除去したとしても、除去された塵埃を効率よく機外へ排出することが難しく、使用者の手間をかけずに機内の清潔度を保持することが難しかった。
【0005】
そこで本願発明は、ファン掃除装置で除去した塵埃等の回収効率を向上させ、長期間に亘り内部を清潔な状態を保持可能とすることで、長期間に亘り空気調和機の性能及び効率の保持が可能な空気調和機の室内機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明の空気調和機の室内機は次のように構成されている。
【0007】
室内機の空気の吸込口と吹出口とを連通する送風路に、エアフィルタ、熱交換器及び送風機が配置された空気調和機の室内機において、上記送風機のファン表面に付着した塵埃を除去するファン掃除装置と、上記送風路から送られてきた空気を上記吹出口側から上記吸込口側に導かれるように構成した連通路と、上記ファン掃除装置により除去した送風路内の塵埃を送風機による送風空気と共に上記連通路を介して上記エアフィルタ吸込口側に導くようにしたファン塵埃回収手段とを備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ファン掃除装置で除去した塵埃等の回収効率を向上させ、長期間に亘り内部を清潔な状態を保持可能として、据付け時における運転効率と空調能力の保持が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は空気調和機の室内機本体1に係る概略の縦断面図、図2は前面パネル2を外した状態での室内機本体1の正面図である。
室内機本体1は、前側筐体を構成する前面パネル2と、後板筐体3とから構成され、上下方向に対し幅方向に横長状をなしている。室内機本体1の前面側一部には前部吸込口4が開口され、この前部吸込口4に対向する前面パネル2には開閉駆動機構(不図示)に支持される可動パネル2Aが嵌め込まれている。
【0010】
図1は空調運転停止時(後述する機内クリーン運転中を含む)を示しており、このような状態で、可動パネル2Aは前面パネル2表面に接合して前部吸込口4を閉成する。空調運転時、可動パネル2Aは、手前側に突出して前部吸込口4が室内に対して開放するよう制御される。室内機本体1の上部には、桟によって複数の空間部に仕切られる上部吸込口5が設けられる。
【0011】
上記室内機本体1の前面下部には、吹出口6が開口され、この吹出口6には第1の吹出ルーバ7aと、第2の吹出ルーバ7bとが並行して設けられる。これら第1、第2の吹出ルーバ7a,7bは、冷房運転や暖房運転等、空調運転の種類に応じて最適な回動姿勢をとるように、熱交換空気の吹出方向が設定される。
【0012】
空調運転停止時には、第1、第2の吹出ルーバ7a,7bは、上記吹出口6を閉成する。このとき、可動パネル2Aは前部吸込口4を閉成するよう制御されており、この可動パネル2Aの下端部に沿って第2の吹出ルーバ7bの上端部が当接することで吹出口6が完全に閉成される。
【0013】
第2の吹出ルーバ7bとルーバ駆動機構(不図示)を介して連結される第1の吹出ルーバ7aは、第2の吹出ルーバ7bと略平行な姿勢であるとともに、大部分が可動パネル2Aの下端部と間隙を存して対向し、残りの一部は第2の吹出ルーバ7bの上端部と間隙を存して対向する。
【0014】
さらに、可動パネル2Aが前部吸込口4を閉成した状態で、可動パネル2Aの裏面側と室内機本体1との間に所定の間隙を有する連通路Mが形成される。すなわち、前部吸込口4を可動パネル2Aで閉成し、吹出口6を第2の吹出ルーバ7bで閉成した状態で、可動パネル2Aと第2の吹出ルーバ7bの裏面側に、吹出口6と前部吸込口4を連通する間隙からなる連通路Mを備えている。
【0015】
室内機本体1内には、前側熱交換器部8Aと後側熱交換器部8Bとで略逆V字状(傘状)に形成される熱交換器8が配置される。前側熱交換器部8Aは、前面パネル2と間隙を存してほぼ平行な湾曲状に形成され、前部吸込口4と上部吸込口5の一部に対向する。後側熱交換器部8Bは、直状に形成され、上部吸込口5の一部と斜めに傾斜した状態で対向する。
【0016】
前面パネル2と熱交換器8との間には枠体組立て10が設けられる。前部吸込口4及び上部吸込口5と、前側熱交換器部8A及び後側熱交換器部8Bとの間には、エアフィルタ11を構成する前部エアフィルタ11Aと上部エアフィルタ11Bとが介在し、それぞれが枠体組立て10に対して移動自在に支持される。
【0017】
枠体組立て10における前部エアフィルタ11A上端と上部エアフィルタ11B前端との間に、エアフィルタ清掃装置Aが配置される。エアフィルタ清掃装置Aは、前部エアフィルタ11Aを上部エアフィルタ11Bの上面側に往復移動させ、上部エアフィルタ11Bを前部エアフィルタ11Aの前面側に往復移動させる駆動部を備えている。
【0018】
さらにエアフィルタ清掃装置Aは、ダストボックス12内に、前部エアフィルタ11A或いは上部エアフィルタ11Bが移動中に、各エアフィルタ11A、11Bに付着し堆積した埃を除去するロールブラシ13と、除去した埃を収集する埃受け通路14と、除去した埃がエアフィルタ清掃装置Aから周辺に飛散しないようダストボックス12を略密閉状態とするシール機構15とを備えている。なお、図1はシール機構15がダストボックス12の下面開口部を開放した状態を示している。このシール機構15は、通常時および清掃運転時はダストボックス12の下面開口から離れた位置に保持され、ダストボックス12の下面開口を開放し、ダストボックッス12内の集められた埃を後述する排気装置Dにより排出する際は、このシール機構15が上昇し、ダストボックス12の下面開口に外側から接合して、密封するように構成する。
【0019】
枠体組立て10には、前側熱交換器部8Aの前面側、かつ、前部エアフィルタ11Aの背面側に位置するよう空気清浄ユニット17が取付けられる。上記空気清浄ユニット17は、左右一対の電気集塵機18,18と、一方の電気集塵機18側部に配置される集塵機電源部19とで構成される。
【0020】
各電気集塵機18は、流通する空気中の埃に電荷を与える荷電側電極(不図示)と、電荷を与えられた埃を捕捉する集塵側電極(不図示)とを備えており、各電極表面には例えば脱臭剤等が塗布され、電気集塵機として集塵機能と脱臭機能等を併せ有する。また、電気集塵機18は、室内空気が導かれない機内空気の対流を行う状態では、高圧側で発生したオゾンを利用したオゾン発生装置として機能する。
【0021】
側面視で傘状に形成される上記熱交換器8の、前、後側熱交換器部8A,8B相互間の熱交換器の通風二次側を形成する通風路に横流ファン(クロスフローファン)により構成する室内送風機20が配置される。この室内送風機20は、図8に示すように室内機本体1の一側端のスペースに配置されるファンモータ20aと、このファンモータ20aの回転軸に一方の支軸が連結されるファン21とから構成される。
この室内送風機20を駆動することで、室内空気が前、上部吸込口4,5から室内機本体1内に吸込まれ、前、上部エアフィルタ11A,11Bから空気清浄ユニット17と熱交換器8を流通し、さらにファン21を介して吹出口6から吹出される送風路24が形成される。
【0022】
上記前側熱交換器部8Aの下端部には前ドレンパン22aが設けられ、上記後側熱交換器部8Bの下端部には後ドレンパン22bが設けられている。前、後ドレンパン22a,22bは、それぞれの熱交換器部8A,8Bから滴下するドレン水を受け、図示しない排水ホースを介してドレン水を外部に排水する。前後ドレンパン22a,22bの一部側壁外面は、室内送風機20に近接して設けられ、ファン21に対するノーズを構成している。ノーズとなる前後ドレンパン22a,22bの側壁部分から吹出口6の各辺部との間に亘ってケーシング(ファンケーシング)23が設けられ、このケーシング23で囲まれる空間が、ノーズと吹出口6とを連通する上記送風路24の一部を構成する。
【0023】
図3は、上記ファン21の概略の構成図である。
上記ファン21は、軸方向の両側部に設けられる円板状の端板25と、これら両側端板25の間に所定間隔を存して並置される複数枚の円板状の中間仕切り板26と、これら両側端板25及び中間仕切り板26の周端部に沿って設けられる溝部(不図示)を貫通し、例えば接着等の手段をもって取付け固定される複数枚のブレード27とを備えている。
【0024】
図3中、右側の端板25の軸芯部には孔部25aが設けられており、孔部25aにファンモータ20aの回転軸が挿入され、かつ、固定される。図3中、左側の端板25の軸芯部には支軸25bが外方へ突設されており、支軸25bはファン21側部に設けられる軸受部(不図示)に支持される。また、図3中、右側の端板25には、孔部25aと周端部との間に複数の円弧状長孔bが設けられ、左側の端板25には支軸25bと周端部との間に複数の孔部cが設けられる。中間仕切り板26には、ブレード27の取付け部位を除く軸芯部に円形の開口部dが設けられている。
【0025】
ファン21は回転駆動されることにより、周方向から空気を吸込み、周方向へ吹出す。また、一方の端板25に設けられる円弧状長孔bと、中間仕切り板26に設けられる開口部d及び他方の端板25に設けられる孔部cとが互いに連通状態となっている。すなわち、ファン21を構成するブレード27の内側に、孔部b等からなる埃回収用開口部28が開口されている。
【0026】
ファン21から吹出口6に至る送風路24の一部を構成するケーシング23には、ファン清掃装置Bと気流変更装置Cとの両方が1ヶ所にまとまった状態で取付けられる。
【0027】
なお、ここでは、エアフィルタ清掃装置A、ファン清掃装置B及び電気集塵機18で機内クリーン装置Fを構成する。図1は機内クリーン装置Fが後述する機内クリーン運転のファン塵埃回収手段時にファン清掃装置Bと気流変更装置Cとが収納用凹部30に収納された状態を示している。
【0028】
ケーシング23は、ケーシング23の外周側一部に、周方向に所定長さで、軸方向にファン21の全長と対向する収納用凹部30が設けられる。ファン清掃装置B及び気流変更装置Cは、共に所定の板厚で、収納用凹部30に収容される幅寸法と長さ寸法の平板状部材を備えている。すなわち、ファン清掃装置Bは板状清掃部材40を備え、気流変更装置Cは気流変更板50を備えている。
【0029】
板状清掃部材40は、一端部が送風路24の最上流側に回動支点41を備え、他端部が自由端として回動自在に支持される。自由端となる端部には、図7に示すように清掃部42が設けられており、清掃部42は例えばブラシが取付けられている。この清掃部42は、板状清掃部材40の厚みと略同一の厚みで、幅方向の全長に亘って設けられており、清掃部42には、防カビ剤、抗菌剤、潤滑剤又は帯電防止剤のうち少なくとも1つ含有又は塗布されている。
【0030】
気流変更板50は、一端部が回動支点51を介してケーシング23に回動自在に支持され、他端部が自由端となっており、回動支点51は、送風路24の最下流側に設けられ、自由端は送風路24の上流側に位置する。気流変更板50は、平板状であり自由端に何らの部材も取付けられていない。気流変更板50と板状清掃部材40とは、互いに1つの共通する駆動部60(図4参照)に連結されており、同時に駆動される。なお、板状清掃部40は、気流変更板50に比べ動作速度が速く設定されている。
【0031】
図4は、板状清掃部材40と気流変更板50とを駆動する駆動部60の外観斜視図である。
板状清掃部材40の回動支点41と気流変更板50の回動支点51とは、それぞれが送風路24の一部を形成するケーシング23から外部に突出し、ギヤカバー61内のギヤ(不図示)に嵌着される。これらギヤ間には図示しないアイドルギヤ、カム及びリンク機構等が介設されており、ギヤカバー61の外面に取付けられる駆動モータ62の回転軸に連結され、異なったギヤ比を設けることにより、板状清掃部材40と気流変更板50との動作速度が設定される。
【0032】
したがって、駆動モータ62が駆動されると、板状清掃部材40と気流変更板50とは同時に回動変位するように構成されている。これは、吹出口6に設けられる2枚の吹出ルーバ7a,7bが同時、かつ、互いに異なる回動姿勢で変位する構成と基本的に一致する。なお、板状清掃部材40と気流変更板50とがギヤカバー61内のギヤを介して連動すると述べたが、それぞれに別々の駆動モータを設けて連結させてもよい。
【0033】
図5は、板状清掃部材40と気流変更板50がともに収納用凹部30に収納された状態を示しており、先に説明した図1の部分拡大を示す断面図である。
板状清掃部材40と気流変更板50との非動作時は、共に収納用凹部30に収納される。このとき、収納用凹部30下面側には板状清掃部材40が収納され、板状清掃部材40の上側に気流変更板50が重ね合わされた状態で収納される。なお、板状清掃部材40は収納用凹部30の底面上に直接配置され、気流変更板50は板状清掃部材40を全面的に覆い、かつ、気流変更板50の上面はケーシング23面と略同一の高さの壁面となる。
【0034】
図6は後述する気流変更板50の動作時の状態を示しており、空気調和機の室内機本体1に係る概略の縦断面図である。すなわち、図5の状態から気流変更板50が回動支点51を支点として起き上がり、気流変更板50がほぼ直立状態になる時に、板状清掃部材40が回動支点41を支点として回動する。このとき、気流変更板50がほぼ直立状態であるため、それまで下側にあった板状清掃部材40の回動は、何ら支障も無く円滑に行われる。
【0035】
図7は板状清掃部材40のファン21掃除作用状態を示しており、図6の状態から板状清掃部材40は同方向に回動し、図7に示すように、板状清掃部材40はほぼ直立状態で起立する。この状態で、気流変更板50は回動し、先端が板状清掃部材40の側部に当接した位置で停止する。ファン21は時計回り方向に回転するため、気流変更板50はファン21の反回転方向から板状清掃部材40に当接することとなる。
【0036】
図2に示すように、熱交換器8の一側部(図の右側部)には電気部品箱70が並置される。電気部品箱70内には、リモコンから送信可能な信号や、各種のセンサ類から送られる信号等に基づいて、室内送風機20、エアフィルタ清掃装置Aの駆動部、ファン清掃装置Bと気流変更装置Cとの駆動部60、後述する排気装置Dの駆動部及び他の電動部品を制御する半導体部品及び電気部品の集合体である制御部Sが収容されている。
【0037】
また、熱交換器8側部の電気部品箱70と反対側(図2における左側)には排気装置Dが設けられている。この排気装置Dは、図8に示すように、室内送風機20を構成するファン21の側部に隣設され、このファン21の軸心の延長上に軸心を有している。
【0038】
次に、排気装置Dについて詳述する。図8は排気装置Dに対するエアフィルタ清掃装置Aとファン清掃装置Bの作用を示しており、図9は排気装置Dとエアフィルタ清掃装置A一部を示している。排気装置Dは、エアフィルタ清掃装置A及びファン清掃装置Bが除去した埃と、ファン21が配置される熱交換器8の通風二次側の空気と、電気集塵機18がオゾン発生装置として機能する際に殺菌した後の汚れた空気とを屋外へ排出する機能を備えている。図8に示すように、上記エアフィルタ清掃装置Aのダストボックス12と排気装置Dの間には、除去した埃を案内するエアフィルタ用案内路32が介設される。上記ファン清掃装置Bと排気装置Dとの間には、除去した埃及び熱交換器8を流通した後の熱交換器二次側の空気を案内するファン用案内路33が形成される。
【0039】
エアフィルタ用案内路32及びファン用案内路33は、これらが互いに逆の開閉動作するダンパ機構34,35をそれぞれ備えている。エアフィルタ用案内路32に設けられるダンパ機構34は風力ダンパであり、ファン用案内路33に設けられるダンパ機構35は駆動部に連結される換気ダンパである。
【0040】
エアフィルタ用案内路32は、排気装置Dを構成するファンケーシング36の周面一部に接続される。ファン用案内路33は、排気装置Dに形成される導入口37と対向しており、この導入口37は上記ファン21の軸受部と対向する位置にあり、かつ、上記換気ダンパ35によって開閉される。
【0041】
エアフィルタ用案内路32とファン用案内路33とは、排気装置Dで合流する構成であるため、エアフィルタ清掃装置A、ファン清掃装置B及び電気集塵機18である電気集塵機18に対して1つの排気装置Dで対応でき、部品の共通化による室内機本体1のコンパクト化とメンテナンスの簡素化を得られる構成となっている。
【0042】
排気装置Dは、ファンケーシング36内に、モータに連結される多翼型ファンからなる換気ファン38を備えており、換気ファン38とファン21との軸芯は同一の軸L上に設けられ、これらの間に導入口37が形成され、かつ、換気ダンパ35が介設されている。
【0043】
換気ダンパ35は、導入口37を閉成して排気装置Dを略密閉化、又は導入口37を開放してファン清掃装置B及びファン21が配置される熱交換器8の通風二次側に対して排気装置Dを開放のいずれかを選択して切換え制御するよう構成されている。
【0044】
また、ファンケーシング36には排気ダクト39が接続されており、この排気ダクト39は家屋の壁kを貫通して開口端部が屋外へ延出される。
【0045】
図9に示すように、エアフィルタ清掃装置Aの一側部には排出ボックス12aが設けられており、この排出ボックス12aと排気装置Dとは接続ホース71で連通されている。接続ホース71は全体的に緩やかな曲線をなすよう曲成されており、内部を導通する埃が途中で詰まらないような形状に形成されている。
【0046】
排気装置Dには、接続ホース71が接続される口体を備えたダンパケース72が設けられ、このダンパケース72内に風力ダンパ34が設けられる。すなわち、接続ホース71とダンパケース72とによりエアフィルタ用案内路32が形成される。接続ホース71に所定圧以上の風圧(負圧)が加わると、風力ダンパ34の自由端は重力に打ち勝って風圧で上方に持ち上げられ、エアフィルタ用案内路32を開放する。この状態から所定圧以下に風圧が低下、又は正圧が加わることで、風力ダンパ34は重力によって自由端が下方に降りて、エアフィルタ用案内路32を遮断するように形成されている。
【0047】
このように構成された空気調和機の室内機本体1は、リモコンの運転スイッチをオンに切換えることで、可動パネル2Aが前部吸込口4を開放し、冷房運転と暖房運転の指定に応じて吹出口6に備えられる第1、第2の吹出ルーバ7a,7bの風向姿勢が設定される。同時に、室内送風機20が送風作用をなす一方で、室外機の圧縮機が駆動され冷凍サイクル運転が開始される。
【0048】
室内空気は、前部吸込口4と上部吸込口5とから室内機本体1内に吸込まれる。そして、前部エアフィルタ11Aと上部エアフィルタ11Bとを通過し、室内空気中に含まれる埃が捕捉される。さらに、空気清浄ユニット17を流通して、より微細な埃が捕捉され、熱交換器8に導かれて熱交換作用が行われる。
熱交換後の空気は、ファン21を介して送風路24を形成するケーシング23に沿って導かれ、吹出口6から第1、第2のルーバ7a,7bによって案内され、室内へ吹出されることで、効率のよい空調運転を継続する。
【0049】
このとき、板状清掃部材40と気流変更板50とは収納用凹部30に収納されており、板状清掃部材40の上側にあり、これを全面的に覆う気流変更板50はケーシング23壁面と同一面を形成し、送風路24へ突出していない。すなわち、送風路24に導かれ吹出口6から吹出される熱交換空気の送風抵抗とはならない。
【0050】
空調運転を長期間継続すると、必然的に前部エアフィルタ11Aと上部エアフィルタ11Bとに室内空気から捕捉した埃が堆積するとともに、前、上部エアフィルタ11A,11B及び空気清浄ユニット17においても捕捉されなかった微細な埃が熱交換器8を通過し、室内送風機20を構成するファン21に付着する。
【0051】
制御部Sは、所定の空調運転累積時間の経過後に、機内クリーン運転として、エアフィルタ清掃装置Aとファン清掃装置Bに作動開始信号を送信する。又は、ユーザーが任意でリモコンの掃除スイッチを押すことで、制御部Sから各清掃装置A,Bへ作動開始信号を送信可能に設定してもよい。
【0052】
制御部Sは、可動パネル2Aの駆動部へ信号を送信することで、前部吸込口4を閉成するとともに、吹出ルーバ7a,7bの駆動部へ信号を送信し、吹出口6を閉成する。予め室内機本体1を略密閉構造化することにより、収集した埃が漏れるのを可能な限り防止する。
【0053】
前部吸込口4及び吹出口6を閉成完了後、エアフィルタ清掃装置Aへ作動開始信号が送信される。エアフィルタ清掃装置Aでは前部エアフィルタ11Aを上部エアフィルタ11B側へ移動させるとともに、ダストボックス12内のロールブラシ13を回転駆動して、前部エアフィルタ11Aに付着している埃を掻き落す(除去)。除去された埃は、ダストボックス12内の埃受け通路14に受け入れられる。前部エアフィルタ11Aが上部エアフィルタ11Bの上面側に移動後、前部エアフィルタ11Aを前部吸込口4方向へ移動させ、ロールブラシ13は前部エアフィルタ11Aに残留している埃を除去するとともに、前部エアフィルタ11Aは元の位置に移動される。
【0054】
次に、上部エアフィルタ11Bを前部エアフィルタ11A側へ移動させ、付着している埃が除去される。除去された埃は、ダストボックス12内の埃受け通路14に受け入れられる。上部エアフィルタ11Bが前部エアフィルタ11Aの前面側に移動後、上部エアフィルタ11Bを上部吸込口5方向へ移動させ、ロールブラシ13は上部エアフィルタ11Bに残留している埃を除去するとともに、上部エアフィルタ11Bは元の位置に移動される。
【0055】
なお、上記エアフィルタ11の清掃運転時、前記シール機構15がダストボックス12より離間した下方位置にあり、ダストボックス12内のロールブラシ13が露出する下面開口部は、開放された状態となっている。
【0056】
上部エアフィルタ11A、11Bの塵埃除去作業後、エアフィルタ清掃装置Aの作動が停止される。前部エアフィルタ11Aと上部エアフィルタ11Bとは、それぞれ2度ずつ埃の除去作業がなされるため、清掃効果がほぼ完璧となる。ダストボックス12の埃受け通路14には除去した埃が収集されているため、制御部Sは排気装置Dへ作動信号を送り、収集された埃を屋外へ排出する。この際、上記シール機構15が上方に移動し、ダストボックス12のロールブラシ13が露出する下面開口部を外側から閉塞して密封状態とする。
【0057】
排気装置Dにおいて、換気ダンパ35が回動して導入口37を閉成し、ファン用案内路33を閉成する。ついで、換気ファン38が回転駆動され、ファンケーシング36内が負圧状態となる。この影響でダンパケース72内も負圧状態となり、風力ダンパ34はエアフィルタ用案内路32を開放する。
【0058】
エアフィルタ用案内路32からダストボックス12内の埃受け通路14に負圧がかかり、収集されていた埃がエアフィルタ用案内路32からファンケーシング36内に導かれ、排気ダクト39から屋外へと排出される。
【0059】
エアフィルタ清掃装置Aが収集した埃を屋外へ排出した後、制御部Sはファン清掃装置Bへ作業開始信号を送信するとともに、換気ダンパ35へ切換え信号を送信し、導入口37を開放させる。ファン清掃装置Bは、作業開始信号を受信すると、収納用凹部30に収納される気流変更板50を起立させ、所定角度になったところで板状清掃部材40を回動付勢する。
【0060】
図5に示す状態から図6に示す状態に板状清掃部材40と気流変更板50とを回動させた後、さらに板状清掃部材40を起立させ、気流変更板50は収納用凹部30への収納方向に回動させる。これにより、図7に示すように板状清掃部材40が起立することで、板状清掃部材40は、板状清掃部材40先端の清掃部42をファン21のブレード27に接触させ、気流変更板50は、先端が板状清掃部材40の側部に接触するよう斜め姿勢となる。
【0061】
このうえで、制御部Sはファン21を空調運転時とは逆回転駆動、又は正回転駆動と逆回転駆動とを繰り返す制御を行う。ファン21の回転に伴って、清掃部42の毛先はファン21に摺接し、ファン21のブレード27に付着していた埃が除去される。
【0062】
このように、ファン21が回転駆動させられ、清掃部42がブレード27に付着する埃を除去するときに、ファン21を例えば500rpm以下の低速で回転させる。このとき、板状清掃部材40はファン21の回転方向に付勢力を受けて倒れ込もうとするが、気流変更板50が反回転方向側から支持するので板状清掃部材40は倒れ込まず、埃除去を支障なく継続できる。なお、このファン21清掃は、所定の運転累積時毎に例えば1分以下の短時間行うようにすることで、常にファンに埃が付着・堆積しないよう制御でき、効率の低下を防ぐことができる。
【0063】
同時に、導入口37とファン21の埃回収用開口部28とが、ファン21の端板25との間隙であるファン用案内路33を介して対向する。ファン21を低速回転させることにより、常時開放している上部吸込口5から室内空気が室内機本体1内に吸込まれ、熱交換器8を流通する。熱交換器8から流出した二次側空気は、換気ファン38の作動により、導入口37からファンケーシング36内に吸込まれる。
【0064】
さらに、ファン用案内路33を介してファン21の埃回収用開口部28に負圧がかかる。ファン21から掻き落された埃は埃回収用開口部28からファン用案内路33に導かれ、導入口37において二次側空気と合流して排気装置D内に導入される。そして、埃は二次側空気とともに排気ダクト39を介して屋外へ排出される。
【0065】
このとき、第1、第2の吹出ルーバ7a,7bが吹出口6を閉成したうえでファン21を低速回転させ、気流変更板50と板状清掃部材40とが送風路24中に突出する。このため、気流変更板50と板状清掃部材40とが擬似ノーズの作用をなし、気流はファン21と、その周辺である熱交換器8の二次側とを循環する循環流を形成する。
【0066】
循環流は、熱交換器8の二次側空気として、排気装置Dの導入口37から吸込まれ屋外へ排気される。したがって、ファン21から掻き落された埃を含む気流が、ファン21周辺へ飛散し、埃回収用開口部28へ案内されるため、各構成部品に付着することなく、室内機本体1内部の清潔度を保持する。
【0067】
なお、ファン清掃運転は、直前の運転が冷房運転又は除湿運転の場合には、乾燥運転等により、ファン21等に水分がない状態で行うように制御部Sで制御される。また、ファン清掃装置Bの作動時は、ファンケーシング36からダンパケース72へ送風圧がかかり、風力ダンパ34が接続ホース71側への気流の流れを防止するので、接続ホース71からダストボックス12への気流の逆流がない。このように、換気ダンパ35がファン用案内路33を開放すると、風力ダンパ34はエアフィルタ用案内路32を閉成することとなる。
【0068】
次に、ファン21掃除運転中又は、掃除終了後、循環流によりファン21から掻き落とされ、排気装置Dから屋外へ排出されずに送風路内に残った塵埃を空気と共に室内機空気吸込口側のエアフィルタ11A吸込側表面に送り、このエアフィルタ11A表面に付着させて回収させる制御運転を行うファン塵埃回収手段を実行する。
【0069】
換気ダンパ35は導入口37を閉成し、かつ、気流変更板50及び板状清掃部材40は図1及び図5に示すように共にたたまれて収納用凹部30に収納された状態とし、ファンケーシングの送風路外に収納された位置に保持される。可動パネル2Aにより前部吸込口4を閉成し、第1、第2の吹出ルーバ7a,7bにより吹出口6を閉成し、ファン21を低速回転させることは、先に説明したファン清掃運転時と同様である。
【0070】
気流変更板50が収納用凹部30に収納された状態となり送風路24中に突出部が構成されないため、図1に示す回収循環流Eのように、送風路24内に残っているファン21から除去された塵埃は、吹出口6側に導かれる。この際、吹出口は、第2の吹出ルーバ7bと可動パネル2Aの下端部により塞がれ、かつ第1の吹出ルーバ7aが気流を上流に導かれるような角度に設定されるため、吹出口6側に導かれた塵埃を含む空気は、連通路Mに送られ、この連通路Mを介して吸込口4側に送られる。吸込口4側に送られた塵埃を含む空気は、室内送風機20のファン21の回転により空気が熱交換器8側に吸引されるため、エアフィルタ11の吸込側に送られ、エアフィルタ11の表面に埃が捕捉される。
【0071】
エアフィルタ11Aに付着した塵埃は、所定時間又は塵埃回収運転後に、エアフィルタ清掃装置Aへ作動開始信号が送信され、エアフィルタ掃除装置Aを作動させる。これにより、エアフィルタ11Aの塵埃を除去することができる。
【0072】
なお、空気調和機を一定時間運転させたあと、エアフィルタ清掃装置Aを作動させて埃を屋外へ排出し、さらに、制御部Sによりファン清掃装置Bを作動させ、塵埃回収運転を行い、その後でもう一度エアフィルタ清掃装置Aを運転させると述べたが、ファン清掃装置B作動後のみエアフィルタ清掃装置Aを作動させる設定としてもよい。
【0073】
上述以外の機内クリーン運転として、ファン21の表面に付着するカビの胞子等を死滅させるため、電気集塵機18であるオゾン発生装置を作用させて室内機本体1内部にオゾンを充満させるオゾン殺菌運転を行うこともできる。このオゾン殺菌運転に用いられたオゾンを含有する汚れた空気は、そのまま屋外へ排出する必要がある。また、オゾンを発生させずに、室内機本体1に充満する汚れた空気や湿気を屋外へ排出する排気運転も選択できる。
【0074】
これらの運転を選択すると、換気ダンパ35は導入口37を開放し、かつ、気流変更板50は図6に示すように直立した位置に保持される。可動パネル2Aで前部吸込口4を閉成し、第1、第2の吹出ルーバ7a,7bで吹出口6を閉成して、ファン21を低速回転させることは、先に説明したエアフィルタ清掃運転、ファン清掃運転時及び塵埃回収運転と同様である。
【0075】
気流変更板50が送風路24中に突出するため、気流変更板50が擬似ノーズの作用をなし、気流はファン21と、その周辺である熱交換器8の二次側を循環する循環流Rを形成する。この循環流Rに接触するファン21をはじめとする各構成部品はオゾン殺菌され、もしくは湿気が除去されて乾燥する。
【0076】
さらに、一部の循環流Rは、塵埃回収運転と同様に、吹出側の送風路24を形成するケーシング23方向へ分流され、分流循環流Raとしてケーシング23に沿って導かれる。したがって、この分流循環流Raによってケーシング23内周壁と、吹出口6周壁及び、吹出口6に備えられる第1の吹出ルーバ7aの全周面及び、第2の吹出ルーバ7bの内面に対するオゾン殺菌がなされる。
【0077】
可動パネル2Aが前部吸込口4を閉成し、第2の吹出ルーバ7bが吹出口6を閉成した状態で、可動パネル2Aと第2の吹出ルーバ7bの裏面側に、前部吸込口4と吹出口6とを連通する間隙からなる連通路Mも同様に形成される。
【0078】
オゾン殺菌しながら、もしくは乾燥化しながら吹出口6に到達した分流循環流Raの一部は、さらに上記連通路Mを介して前部吸込口4に導かれる。そして、前部吸込口4から前側熱交換器部8Aを介してファン21とその近傍に沿って導かれる循環流Rと混合する。ここに至る間にも分流循環流Raは接触した各構成部品に対するオゾン殺菌、もしくは乾燥作用を継続して行う。
【0079】
このようにしてオゾン殺菌し、もしくは乾燥作用を成した汚れた空気と湿気からなる循環流R及び分流循環流Raは、熱交換器8の二次側空気として、排気装置Dの導入口37から吸込され屋外へ排気される。このとき、導入口37が開放されているので、風力ダンパ34はエアフィルタ用案内路32を閉成し、汚れた空気がエアフィルタ清掃装置Aへ導かれることはない。なお、塵埃回収運転とオゾン殺菌運転とを、同時に作動させる制御を用いてもよい。
【0080】
上述したように、本実施の形態に係る空気調和機の室内機本体1によれば、空気調和機の室内機本体1に機内クリーン装置Fとして、エアフィルタ清掃装置Aによりエアフィルタ11から、ファン清掃装置Bによりファン21からそれぞれ除去した塵埃を排気装置Dにより外部へと排出するよう制御することができる。また、排出装置Dで排出することができなかった塵埃をエアフィルタ11に回収する塵埃回収運転を行うことにより、室内機本体1内部を清潔に保つことができ、掃除等のメンテナンスを減少させることが可能となる。なお、ファン清掃装置Bによりファン21から除去した塵埃を排出装置Dで排出することなく、エアフィルタ11に回収する塵埃回収運転のみにより、ファン21から除去した埃を除去するようにする構成としても良い。この場合は、ファン清掃の頻度を高める事で、一回の清掃で除去される埃の量を少なくして、エアフィルタ11に塵埃回収すれば、ファンを常に清潔な状態に維持が可能となる。
【0081】
さらに、電気集塵機18を用いることで、塵埃だけでなく異臭や塵埃堆積増進等の原因となるカビ等を除去(殺菌)することができるため、室内機本体1から排気された空気の異臭等の発生も抑制することができる。また、エアフィルタ11及びファン21等への塵埃の付着・堆積の防止により、塵埃による効率及び空調能力低下の防止(効率・空調能力保持)が可能となり、長期に亘り省エネ運転を恵贈させることが出来る。
【0082】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述した例では、空気調和機の一定時間運転により、制御部Sにより、室内クリーン運転を行う又はユーザが任意でリモコンの掃除スイッチを押すことで、制御部Sにクリーン運転の指示が可能であるとしたが、例えば空気調和機のリモコンに、様々な種類のクリーン運転ボタンを設け、好みのクリーン運転の時間や種類等を設定支持するようにしてもよい。また、上述した例では、板状清掃部材40の清掃部42にブラシを用いるとしたが、ブラシではなく、樹脂等で形成された板状の清掃部等やエアーブラシでも適用できる。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の一実施の形態に係る空気調和機の室内機本体を示す縦断面図。
【図2】同室内機本体の前面パネルを外した状態を示す正面図。
【図3】同室内機本体のファンを模式的に示す説明図。
【図4】同室内機本体に用いられる板状清掃部材の回動支点と気流変更板の回動支点とを駆動する駆動部の外観を示す斜視図。
【図5】同板状清掃部材及び気流変更板の収納状態を模式的に示す要部断面図。
【図6】同室内機本体の気流変更板の動作時の状態を示す縦断面図。
【図7】同板状清掃部材のファン掃除作用状態を模式的に示す要部断面図。
【図8】同室内機本体1の排気装置に対するエアフィルタ清掃装置とファン清掃装置の作用を示す説明図。
【図9】同排気装置とエアフィルタ清掃装置の一部を示す斜視図。
【符号の説明】
【0084】
1…室内機本体、4…前部吸込口、6…吹出口、24…送風路、11…エアフィルタ、8…熱交換器、23…ケーシング、20…室内送風機、21…ファン、18…オゾン発生装置(電気集塵機)、A…エアフィルタ掃除装置、B…ファン清掃装置、C…気流変更装置、D…排気装置、F…機内クリーン装置、2A…可動パネル、7a,7b…(第1、第2の)吹出ルーバ、M…連通路、S…制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内機の空気の吸込口と吹出口とを連通する送風路に、エアフィルタ、熱交換器及び送風機が配置された空気調和機の室内機において、
上記送風機のファン表面に付着した塵埃を除去するファン掃除装置と、
上記送風路から送られてきた空気を上記吹出口側から上記吸込口側に導かれるように構成した連通路と、
上記ファン掃除装置により除去した送風路内の塵埃を送風機による送風空気と共に上記連通路を介して上記エアフィルタ吸込口側に導くようにしたファン塵埃回収手段とを備えていることを特徴とする空気調和機の室内機。
【請求項2】
空気調和機の室内機は、さらに上記エアフィルタ表面に付着した塵埃を除去するエアフィルタ掃除装置とを備えていることを特徴とする請求項1記載の空気調和機の室内機。
【請求項3】
空気調和機の室内機は、さらに上記エアフィルタ掃除機構により除去した塵埃を上記室内機外へ排出させる排出装置とを備えていることを特徴とする請求項2記載の空気調和機の室内機。
【請求項4】
空気調和機の室内機は、上記吸込口を開閉可能に形成された可動パネルと、上記吹出口を開閉可能に形成された吹出ルーバとを備え、
上記連通路は、上記可動パネル及び上記吹出ルーバを閉成させることで上記可動パネル内面及び上記吹出ルーバ内面側に形成される構成としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の空気調和機の室内機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−121965(P2008−121965A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−305548(P2006−305548)
【出願日】平成18年11月10日(2006.11.10)
【出願人】(399023877)東芝キヤリア株式会社 (320)
【Fターム(参考)】