説明

空気調和機の室外機用袋

【課題】検査作業性に優れ検査精度も向上させることが出来る空気調和機の室外機用袋を提供する。
【解決手段】側面に室内機(図示せず)と接続する配管接続部4を設けた空気調和機の室外機3を覆い、輸送中に埃などから保護する空気調和機の室外機用袋1において、前記室外機用袋1の前記配管接続部4側に、上端を残し3辺を切断して形成した略舌状の切断部2を設けたもので、分離型の空気調和機の室外機3に、室外機用袋1を被せた後の冷媒漏れの検査が、切断部2を利用して行うことが可能となり検査の作業性が向上する。また、室外機用袋1により室外機3全体を包み込むため微量な冷媒の漏れも発見することが可能となり検査の精度も向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被梱包物である分離型の空気調和機の室外機を輸送中の埃などから保護する室外機用袋に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の空気調和機の室外機用袋9は、図3に示すように被梱包物である空気調和機の室外機10全体を包み込んでいた(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−114382号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般に、分離型の空気調和機の室外機は、製造時に組み立て完成後、再度充填した冷媒の漏れが無いか検査する必要があるが、上記従来の空気調和機の室外機用袋9(以下「室外機用袋9」という)の構成では、被梱包物である室外機10に、室外機用袋9を被せた後に、室外機10内に充填した冷媒の漏れが無いか確認することが容易に行えず、作業性が悪く検査の精度も低下するどの課題があった。
【0004】
本発明は、このような従来の課題を解決するもので、空気調和機の室外機用袋の被せ作業が従来のままで、空気調和機の室外機用袋を被せた状態で冷媒漏れ検査を容易に行える空気調和機の室外機用袋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の空気調和機の室外機用袋は、側面に室内機と接続する配管接続部を設けた空気調和機の室外機を覆い、輸送中に埃などから保護する空気調和機の室外機用袋において、前記室外機用袋の前記配管接続部側に、上端を残し3辺を切断して形成した略舌状の切断部を設けたもので、分離型の空気調和機の室外機に、室外機用袋を被せた後の冷媒漏れの検査が、切断部を利用して行うことが可能となり検査の作業性が向上する。また、室外機用袋で室外機全体を包み込むため微量な冷媒の漏れも発見することが可能となり検査の精度も向上させることができる。
【発明の効果】
【0006】
本発明の空気調和機の室外機用袋は、上端を残して残りの3辺を切断して舌状の切断部を設けているので、室外機に室外機用袋を被せた後でも、容易に冷媒漏れ検査を精度良く行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
第1の発明は、側面に室内機と接続する配管接続部を設けた空気調和機の室外機を覆い、輸送中に埃などから保護する空気調和機の室外機用袋において、前記室外機用袋の前記配管接続部側に、上端を残し3辺を切断して形成した略舌状の切断部を設けたもので、分離型の空気調和機の室外機に、室外機用袋を被せた後の冷媒漏れの検査が、切断部を利用して行うことが可能となり検査の作業性が向上する。また、室外機用袋で室外機全体を包み込むため微量な冷媒の漏れも発見することが可能となり検査の精度も向上させることができる。
【0008】
第2の発明は、特に、第1の発明の3辺を、断続的に連結部を設けて、破線状に切断したもので、検査を実施した痕跡が、室外機用袋に残り検査実施の確認も容易に行うことが可能となり、人為的なミスの防止も図れる。また、切断部を、冷媒漏れ検査に使用しない場合は、連結部により切断部が閉じた状態で残っているので、切断部から埃が入り室外機を汚すなどの不具合も解消できる。
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0010】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における空気調和機の室外機用袋を室外機に被せた状態を示す斜視図である。
【0011】
本実施の形態における空気調和機の室外機用袋1(以下「室外機用袋1」は、図1に示すように、その一側面に、上端を残し、残りの3辺を連続的に切断して舌状の切断部2を形成し、被梱包物である分離型の空気調和機の室外機3に被せるようにしたものである。このとき、室外機用袋1に設けた切断部2が、室外機3に設けた室内機(図示せず)と接続するための配管接続部4の側に位置するように被せる。
【0012】
以上のように、本実施の形態における室外機用袋1によれば、室外機用袋1の配管接続部4側に切断部2が形成されているので、室外機3に室外機用袋1を被せた状態でも、切断部2より、冷媒漏れの検査を行うことができるようになり、冷媒漏れの発見しやすい部分を集中的に検査すると共に、室外機用袋1を被せることで、他の部分からの漏れも、その室外機用袋1内に冷媒がこもることで、検査することが可能となり、容易な作業で精度の良い冷媒洩れ検査を行うことができる。
【0013】
(実施の形態2)
図2は、本発明の第2の実施の形態における空気調和機の室外機用袋の要部拡大図である。なお、上記第1の実施の形態における空気調和機の室外機用袋と同一部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
【0014】
本実施の形態における室外機用袋1は、図2に示すように、切断部2を、上端を残して他の3辺を切断する際に、連結部5を断続的に残して破線状に切断して、形成したものである。冷媒漏れなどの検査を行うときは、この連結部5を破断して、切断部2を開いて行う。
【0015】
以上のように、本実施の形態における室外機用袋1によれば、切断部2を、破線状に切断して形成することで、検査実施の痕跡が残り、作業漏れなど人為的検査ミスの確認が容易い行うことが可能である。また、冷媒漏れの検査に使用しないときも、切断部2が連結5により閉じられているので、埃が入るなどの不具合を防止でき、室外機用袋1としての本来の機能も維持することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0016】
以上のように、本発明にかかる空気調和機の室外機用袋は、配管接続部側に切断部を有するので、室外機に被せた状態で、冷媒漏れ検査を容易に行うことができるもので、冷媒漏れ以外の検査や分離型空気調和機室外機以外の製品でも利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施の形態における空気調和機の室外機用袋を室外機に被せた状態を示す斜視図
【図2】本発明の第2の実施の形態における空気調和機の室外機用袋の要部拡大図
【図3】従来の空気調和機の室外機用袋を室外機に被せた状態を示す斜視図
【符号の説明】
【0018】
1 空気調和機の室外機用袋(室外機用袋)
2 切断部
3 室外機
4 配管接続部
5 連結部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
側面に室内機と接続する配管接続部を設けた空気調和機の室外機を覆い、輸送中に埃などから保護する空気調和機の室外機用袋において、前記室外機用袋の前記配管接続部側に、上端を残し3辺を切断して形成した略舌状の切断部を設けた空気調和機の室外機用袋。
【請求項2】
3辺を、断続的に連結部を設けて、破線状に切断した請求項1に記載の空気調和機の室外機用袋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−83569(P2010−83569A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−257095(P2008−257095)
【出願日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】