説明

空気調和装置

【課題】空間の空気調和と同時に、大空間の空気の除菌が可能な空気調和装置を提供する。
【解決手段】機械室13の利用側ユニット15に隣接させて空気除菌装置本体120を床置きし、利用側ユニット15の天面15aの吹出口23から吹き出される調和空気を空気除菌装置本体120の天面24aから空気除菌装置本体120内に導き、空気除菌装置本体で除菌して、供給配管29に供給自在とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除菌した調和空気を大空間の店舗に供給して空気調和する空気調和装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、大空間を空気調和可能な空気調和機が知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の空気調和機では、空気調和機の天面の吹出口に調和空気の供給配管を接続し、該供給配管を店舗内の高所に配置することで、該店舗内の高所から、調和空気を店舗内に吹き出して空気調和する空気調和機が知られている。
ここで、店舗が例えばパチンコホールなどの遊技場であった場合、店舗内の換気が特に重要になり、この場合には、全熱交換器などを用いて、外気を内気で暖めて、店舗内に導入するなどの提案がなされている。
【特許文献1】特開2005−249362号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、近年では、とくに遊技場等にあって、換気空調のみならず、ホール内の大空間を除菌したいとするニーズがある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、大空間の空気調和と同時に、大空間の空気の除菌が可能な空気調和装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本発明は、大空間の店舗に隣接して機械室を備え、該機械室内に空気調和機を床置きし、該空気調和機の天面の吹出口に調和空気の供給配管を接続し、該供給配管を店舗内の高所に配置することで、該店舗内の高所から、調和空気を店舗内に吹き出して空気調和する店舗用空気調和装置において、前記機械室の前記空気調和機に隣接させて空気除菌装置を床置きし、前記空気調和機の天面の吹出口から吹き出される調和空気を前記空気除菌装置の天面から該空気除菌装置内に導き、該空気除菌装置で除菌して、前記供給配管に供給自在としたことを特徴とする。
この構成によれば、空気除菌装置によって除菌した調和空気を大空間の店舗に供給することが可能となり、大空間の空気調和と同時に、大空間の空気の除菌が可能となる。
【0005】
ここで、上記発明の空気調和装置において、前記空気除菌装置は、筐体内にひな壇状に気液接触部材を配置し、筐体の天面の一端に前記空気調和機の調和空気を導入するための吸込開口を備え、天面の他端に前記気液接触部材を通過して除菌した空気を前記供給配管に吹き出す吹出開口を備えたようにしてもよい。
この構成によれば、調和空気の効率的な除菌が可能となる。
【0006】
また、上記発明の空気調和装置において、前記店舗内の空気を前記店舗外へ導出すると共に、前記店舗外の空気を前記店舗内へ導入する換気手段を備え、前記機械室に、前記換気手段によって前記店舗外へ排気される空気と、前記店舗内へ導入される空気との間で熱交換を行う全熱交換ユニットを設けたようにしてもよい。
この構成によれば、店舗の換気の実行中、全熱交換ユニットによって、空調負荷を軽減し、効率のよい空気調和を実現することができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、空気除菌装置によって除菌した調和空気を大空間の店舗に供給することが可能となり、大空間の空気調和と同時に、大空間の空気の除菌が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、空気調和装置10の構成を示す図であり、図2は、図1において機械室13を拡大した図である。
本実施形態に係る空気調和装置10は、大空間の店舗たるパチンコホール11を空気調和する装置である。
パチンコホール11には、遊技機12が配置されており、この遊技機12で遊技する多数の人間が出入りする。また、パチンコホール11は、ホール内で喫煙することが可能となっている。これを踏まえ、本実施形態に係る空気調和装置10は、パチンコホール11の空気調和を行う機能の他、パチンコホール11の換気を適切に行うと共に、パチンコホール11の空気の除菌を行う機能を備えている。
【0009】
パチンコホール11の隣には、機械室13が設けられている。パチンコホール11と機械室13とは仕切壁14によって仕切られている。
機械室13には、パチンコホール11に供給する調和空気を生成する利用側ユニット15(空気調和機)が床16に床置きされて配置されている。このように利用側ユニット15が機械室13の床16に床置きされているため、作業者は、利用側ユニット15の各種メンテナンスを容易に行うことができる。利用側ユニット15は、熱交換器17及びファン18を備えており、利用側ユニット15に導入された空気は、ファン18によって、熱交換器17を通過し、この熱交換器17によって冷却又は加熱される。
この熱交換器17は、図示せぬ熱源側ユニットと接続されており、冷房運転時は蒸発器として機能することにより利用側ユニット15に導入された空気を冷却し、暖房運転時は凝縮器として機能することにより利用側ユニット15に導入された空気を加熱する。
【0010】
利用側ユニット15に隣接して、タバコの煙を含む塵埃を除去するための集塵ユニット19が配置されており、この集塵ユニット19と利用側ユニット15とがダクト20を介して接続されている。また、利用側ユニット15の上方には、調和空気導出用チャンバー21が設けられており、この調和空気導出用チャンバー21と利用側ユニット15とがダクト22を介して接続されている。このダクト22の利用側ユニット15側の一端22aは、利用側ユニット15の天面15aに形成された吹出口23(図2)に接続されている。
【0011】
利用側ユニット15の隣には、利用側ユニット15が導出した調和空気を除菌する空気除菌装置24の空気除菌装置本体120(筐体)が床16に床置きされている。このように、空気除菌装置本体120が機械室13の床16に床置きされているため、作業者は、空気除菌装置本体120の各種メンテナンスを容易に行うことができる。この空気除菌装置本体120には、調和空気導出用チャンバー21がダクト25を介して接続されている。このダクト25の空気除菌装置本体120側の一端25aは、空気除菌装置本体120の天面24aの一端に形成された調和空気導入口26(吸込開口)(図4、図6)に接続されている。利用側ユニット15において加熱又は冷却された調和空気は、利用側ユニット15の吹出口23から上方へ向かって吹き出されると共に、ダクト22、調和空気導出用チャンバー21、ダクト25及び調和空気導入口26を介して空気除菌装置本体120に導入される。
【0012】
空気除菌装置本体120の天面24aには、除菌された後の調和空気を導出するための除菌空気導出口28(図4、図6)が形成され、この除菌空気導出口28には、供給配管29の一端29aが接続されており、空気除菌装置24によって除菌された調和空気は、除菌空気導出口28を介してこの供給配管29に導出される。
供給配管29は、一端29aから上方へ向かって延出した後、仕切壁14の高所で、この仕切壁14を貫通し、パチンコホール11の天井11aに沿った状態で、パチンコホール11内に延在する。パチンコホール11内に延在する供給配管29には、複数の調和空気吹出口90が間隔を開けて設けられており、この調和空気吹出口90から空気除菌装置24よって除菌された調和空気が吹き出されて、パチンコホール11が空気調和される。
【0013】
また、機械室13には、全熱交換部91が設けられ、この全熱交換部91は、全熱交換ユニット92を備えている。この全熱交換ユニット92は、パチンコホール11から外部へ排気される空気と、パチンコホール11の空気調和のため外部から導入した外気との間で熱交換を行うユニットである。
具体的には、全熱交換ユニット92は、機械室13と外部とを区分けする建物壁93に形成された外気導入口94と、外気導入配管95を介して接続されている。全熱交換ユニット92には、これら外気導入口94及び外気導入配管95を介して外気が導入される。なお、外気導入配管95には、ポンプ96が接続されており、このポンプ96の駆動に伴って全熱交換ユニット92に外気が導入される。また、全熱交換ユニット92には、空気混合ユニット97と、混合前配管98を介して接続されている。外気導入配管95を介して全熱交換ユニット92に導入された外気は、この混合前配管98を介して空気混合ユニット97に導出される。
また、全熱交換ユニット92は、仕切壁14に形成された第1室内空気導入口99と、第1室内空気導入配管100を介して接続されている。全熱交換ユニット92には、これら第1室内空気導入口99及び第1室内空気導入配管100を介して、パチンコホール11の空気が導入される。さらに、全熱交換ユニット92には、建物壁93に形成された排気口101と、排気用配管102を介して接続されている。第1室内空気導入口99及び第1室内空気導入配管100を介して全熱交換ユニット92に導入されたパチンコホール11の空気は、これら排気用配管102及び排気口101を介して外部へ排気される。
そして、全熱交換ユニット92では、外気導入配管95から導入された空気と、第1室内空気導入配管100から導入された空気との間で熱交換が行われた後、熱交換後の外気導入配管95から導入された空気は、混合前配管98に導出されると共に、熱交換後の第1室内空気導入配管100から導入された空気は、排気用配管102に導出される。
【0014】
上述したように、全熱交換ユニット92に導入された外気は、混合前配管98を介して空気混合ユニット97に導出される。この空気混合ユニット97は、仕切壁14に形成された第2室内空気導入口103と、第2室内空気導入配管104を介して接続されている。また、空気混合ユニット97は、上述した集塵ユニット19と、混合後配管105を介して接続されている。混合前配管98を介して空気混合ユニット97に導入された空気と、第2室内空気導入配管104を介して空気混合ユニット97に導入された空気とは、空気混合ユニット97内で混合され、混合後配管105を介して集塵ユニット19に導出される。
【0015】
ここで、空気調和装置10の冷房運転時及び暖房運転時における基本的な動作について説明する。
まず、冷房運転時について説明する。
冷房運転時、ポンプ96の駆動に応じて、外気導入口94及び外気導入配管95を介して全熱交換ユニット92に外気が導入される(図2の矢印Y1参照)。全熱交換ユニット92に導入された外気は、第1室内空気導入配管100を介して導入されたパチンコホール11の空気との間で熱交換されて冷却された後、混合前配管98を介して空気混合ユニット97に導出される(矢印Y2)。なお、冷房運転時は、パチンコホール11内が冷却されているため、パチンコホール11の空気の温度は、外気の温度より低い。従って、全熱交換ユニット92において、パチンコホール11の空気によって外気が冷却される。
【0016】
そして、空気混合ユニット97において、混合前配管98を介して導入された外気(矢印Y2)と、第2室内空気導入配管104を介して導入されたパチンコホール11の空気(矢印Y3)とが混合され、この混合された空気が混合後配管105を介して集塵ユニット19に導出される(矢印Y4)。混合後配管105を流れる空気は、パチンコホール11の空気が含まれているため、煙草の煙等の塵埃を含んでいる。
混合後配管105を介して集塵ユニット19に導入された空気は、その塵埃が集塵ユニット19によって除去された後、ダクト20を介して利用側ユニット15に導出される(矢印Y5)。ダクト20を介して利用側ユニット15に導入された空気は、蒸発器として機能する熱交換器17によって冷却された後、ファン18によって天面15aに形成された吹出口23から上方へ向かって吹き出される。なお、利用側ユニット15に導入された空気は、全熱交換ユニット92において冷却された空気と、冷房運転によって冷えたパチンコホール11の空気とが混合された空気であり、外気よりも低温である。従って、上述した熱源側ユニットの負荷を低減することができ、冷房運転における運転効率の向上を図ることができる。
吹出口23から吹き出された空気は、ダクト22を介して調和空気導出用チャンバー21に導出された後、ダクト25を介して、空気除菌装置本体120の天面24aに形成された調和空気導入口26(図4、図6)から空気除菌装置本体120に導入される(矢印Y6)。
【0017】
このように本実施形態では、利用側ユニット15の天面15aに形成された吹出口23から上方へ向かって吹き出された調和空気が、ダクト22,調和空気導出用チャンバー21及びダクト25を通った後、空気除菌装置本体120の天面24aに形成された調和空気導入口26を介して空気除菌装置本体120に導入される構成となっている。従って、機械室13に、天面15aに形成された吹出口23から上方へ向かって調和空気を吹き出す利用側ユニット15が配置されている場合において、後から空気除菌装置本体120を取り付ける場合、確実に、利用側ユニット15の調和空気を空気除菌装置本体120に導くことができる。さらに、調和空気を導入するための調和空気導入口26を、空気除菌装置本体120の天面24aではなく、側面に設けた場合、当該側面に対応する位置に、ダクト25を接続するためのスペースを確保する必要があるが、本実施形態では、当該スペースを確保する必要がなく、省スペース化を実現できる。
【0018】
空気除菌装置本体120に導入された調和空気は、この空気除菌装置本体120において除菌された後、除菌空気導出口28(図4、図6)を介して上方に向かって吹き出され、供給配管29に導出される(矢印Y7)。供給配管29に導入された除菌後の調和空気は、調和空気吹出口90を介してパチンコホール11内に吹き出され、パチンコホール11を冷却する(矢印Y8)。
【0019】
一方、パチンコホール11では、パチンコホール11内の空気が外部へ排気されることにより、随時、換気が行われている。すなわち、空気調和装置10は、パチンコホール11内の空気をパチンコホール11外へ導出すると共に、パチンコホール11外の空気をパチンコホール11内へ導入する換気手段を備えている。
具体的には、第1室内空気導入口99及び第1室内空気導入配管100を介してパチンコホール11内の空気が全熱交換ユニット92に導出される(矢印Y9)。全熱交換ユニット92に導入されたパチンコホール11の空気は、全熱交換ユニット92において、外気導入配管95を介して導入された空気を冷却した後、排気用配管102及び排気口101を介して外部へ排気される(矢印Y10)。
【0020】
次いで、暖房運転時について説明する。
暖房運転時は、全熱交換ユニット92において、外気導入配管95を介して導入されたパチンコホール11の空気によって、第1室内空気導入配管100を介して導入された空気を加熱する点で、冷房運転時と異なっている。
また、暖房運転時は、利用側ユニット15の熱交換器17が凝縮器として機能し、利用側ユニット15に導入された空気を加熱する点で、冷房運転時と異なっている。なお、利用側ユニット15に導入された空気は、全熱交換ユニット92において加熱された空気と、暖房運転によって暖まったパチンコホール11の空気とが混合された空気であり、外気よりも高温である。従って、上述した熱源側ユニットの負荷を低減することができ、暖房運転における運転効率の向上を図ることができる。
【0021】
次いで、空気除菌装置24の各構成について説明する。
図3は、空気除菌装置24の概略構成を示す図である。
図3に示すように、空気除菌装置24は、空気除菌装置本体120内に配置される空気除菌部4と空気除菌装置本体120に隣接して配置される電解水循環供給部5とを備える。電解水循環供給部5は、除菌能を有する電解水を生成して空気除菌部4に循環供給し、空気除菌部4は、電解水循環供給部5から供給される電解水と空気とを接触させて空気を除菌する。
【0022】
空気除菌部4は、6つのエレメントユニット40A、40B、40C、40D、40E、40Fを備えている。エレメントユニット40A〜40Fは、それぞれ、2枚の気液接触部材を組み合わせて構成されており、本実施形態では合わせて12枚の気液接触部材41A1〜41F2が用いられている。6つのエレメントユニット40A〜40Fは、後述するように、空気除菌装置本体120内に形成された送風路120A(図6も併せて参照)のほぼ全面を覆うように並べて配設され、送風路120Aを通過する空気が漏れなく気液接触部材41A1〜41F2を通過する構成となっている。
【0023】
気液接触部材41A1〜41F2は、送風路120Aを通過する空気に電解水を接触させるための部材であり、これら気液接触部材41A1〜41F2において送風路120Aを流れる空気が所定の活性酸素種を含む電解水に接触することにより、空気中に含まれるウイルス等が不活化されて空気の除菌が行われる。
気液接触部材41A1〜41F2は、ハニカム構造に似た3次元構造を持ったフィルタ部材であり、気体に接触するエレメント部をフレームにより支持する構造を有する。エレメント部は、図示を省略するが、波板状の波板部材と平板状の平板部材とが積層されて構成され、これら波板部材と平板部材との間に略三角状の多数の開口が形成されている。従って、エレメント部に空気を通過させる際の気体接触面積が広く確保され、電解水の滴下が可能で、目詰まりしにくい構造になっている。
【0024】
エレメント部には、電解水による劣化が少ない素材、例えば、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等)、PET(ポリエチレン・テレフタレート)樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素系樹脂(PTFE、PFA、ETFE等)又はセラミックス系材料等の素材が使用され、本構成では、PET樹脂を用いるものとする。また、エレメント部には親水性処理が施され、電解水に対する親和性が高められており、これによって、気液接触部材41A1〜41F2の電解水の保水性(湿潤性)が保たれ、後述する活性酸素種(活性酸素物質)と空気との接触が長時間持続される。
【0025】
気液接触部材の数は、空気除菌装置本体120の送風路120Aを通過する空気量に応じて決定されるものであり、送風路120Aを通過する空気量と1枚あたりの気液接触部材の除菌能力(気体接触面積)とから好適な数を算出することができ、当該空気を十分に除菌できる数の気液接触部材が空気除菌装置本体120に配置される。本実施形態を例に挙げれば、12枚の気液接触部材41A1〜41F2が用いられる。
【0026】
また、電解水循環供給部5は、貯水タンク51と、この貯水タンク51内の水を電気分解して電解水を生成する電解ユニット52と、当該貯水タンク51内の電解水を上記空気除菌部4の各気液接触部材41A1〜41F2にそれぞれ供給するための電解水供給管56と、この電解水供給管56上に設けられた送水ポンプ53と、この送水ポンプ53の下流側で上記電解水供給管56から分岐して電解ユニット52に接続される分岐管54と、後述するドレンパン44に流下した水を貯水タンク51に導く循環水戻り管55と、上記電解ユニット52、送水ポンプ53等の動作を制御する制御部65と、を備える。
【0027】
貯水タンク51には、この貯水タンク51に市水(水道水)等を供給する給水管57と、給水弁58とが接続され、給水弁58は、貯水タンク51内に設けられるフロートスイッチFSの動作に基づき、制御部65によって開閉制御される。ここで、給水管57に接続されて、貯水タンク51に水を供給する給水源は、市水(水道水)或いは給水槽等に貯留された水等のいずれであってもよい。この給水槽等に貯留される水とは、水道水等のように塩化物イオン等のイオン種が予め含有されている水であってもよいし、井戸水等の塩化物イオンの濃度の希薄な水を使う場合には、この水に塩化物イオンを添加して水道水相当に調整された水であってもよい。本実施形態では、これらを総称して水という。
【0028】
本構成では、貯水タンク51には、井戸水等の塩化物イオン濃度の希薄な水を使用した場合であっても、この水に塩化物イオンを添加するために、予め所定の濃度に調整された食塩水タンク59が設けられ、この食塩水タンク59に接続される食塩水供給管60には、供給ポンプ61と逆止弁62とを介して貯水タンク51に接続されている。この供給ポンプ61は、例えば、電解ユニット52で検出される導電率に基づいて制御部65の制御によって動作するように構成されている。
【0029】
また、本実施形態では、貯水タンク51の接続口に接続される電解水供給管56は、6本の電解水供給管56A〜56Fにそれぞれ分岐され、送水ポンプ53から送られた電解水が各電解水供給管56A〜56Fに略均等に分流されるようになっている。電解水供給管56A〜56Fは、それぞれエレメントユニット40A〜40Fに対して電解水を供給する。電解水供給管56A〜56Fにより供給された電解水は、気液接触部材41A1〜41F2に浸潤され、これら気液接触部材41A1〜41F2から流下してドレンパン44に集められ、循環水戻り管55を介して貯水タンク51に戻る。
【0030】
電解ユニット52は、貯水タンク51の側面に固定配置されている。具体的には、電解ユニット52は、有底円筒形状のケース体71と、このケース体71内に収納される少なくとも一対の電極72、73とを備え、これら電極72、73間に電圧を印加することにより、水を電気分解して活性酸素種を含む電解水を生成させる。
ここで、活性酸素種とは、通常の酸素よりも高い酸化活性を持つ酸素分子と、その関連物質のことであり、スーパーオキシドアニオン、一重項酸素、ヒドロキシルラジカル、或いは過酸化水素といった、いわゆる狭義の活性酸素に、オゾン、次亜ハロゲン酸等といった、いわゆる広義の活性酸素を含めたものとする。
【0031】
電極72、73は、例えば、ベースがチタン(Ti)で皮膜層がイリジウム(Ir)、白金(Pt)から構成された2枚の電極板である。
上記電極72、73間に電圧を印加すると、カソード電極(陰極)では、下記式(1)に示すように反応する。
2H2O+2e-→H2+2OH- ・・・(1)
アノード電極(陽極)では、下記式(2)に示すように反応する。
2H2O→O2+4H++4e- ・・・(2)
これらカソード電極及びアノード電極での反応を合わせると、下記式(3)に示すように水が電気分解される。
2H2O→2H2+O2 ・・・(3)
この反応とともに、アノード電極においては、水に含まれる塩素イオン(塩化物イオン:Cl-)が下記式(4)に示すように反応し、塩素(Cl2)が発生する。
2Cl-→Cl2+2e- ・・・(4)
さらに、この塩素は下記式(5)に示すように水と反応し、次亜塩素酸(HClO)と塩化水素(HCl)が発生する。
Cl2+H2O→HClO+HCl ・・・(5)
【0032】
アノード電極で発生した次亜塩素酸(広義の活性酸素種)は、強力な酸化作用や漂白作用を有する。次亜塩素酸が溶解した水溶液、すなわち電解ユニット52により生成される電解水は、ウイルス等の不活化、殺菌、有機化合物の分解等、種々の空気清浄効果を発揮する。このように、次亜塩素酸を含む電解水が電解水供給管56A〜56Fを流れ、散水ボックス42A1〜42F2(図5)を介して気液接触部材41A1〜41F2に滴下されると、空気除菌装置本体120に導入された空気が気液接触部材41A1〜41F2において次亜塩素酸と接触する。これにより、空気中に浮遊するウイルス等が不活化されるとともに、当該空気に含まれる臭気物質が次亜塩素酸と反応して分解され、或いはイオン化して溶解する。従って、空気の除菌及び脱臭がなされ、清浄化された空気が気液接触部材41A1〜41F2から排出される。
【0033】
活性酸素種によるウイルス等の不活化の作用機序として、インフルエンザウイルスの例を挙げる。上述した活性酸素種は、インフルエンザウイルスの感染に必須とされるウイルスの表面蛋白(スパイク)を破壊、消失(除去)する作用を有する。この表面蛋白が破壊された場合、インフルエンザウイルスと、インフルエンザウイルスが感染するのに必要な受容体(レセプタ)とが結合しなくなり、感染が阻止される。このため、空気中に浮遊するインフルエンザウイルスは、気液接触部材41A1〜41F2において活性酸素種を含む電解水に接触することにより、感染力を失うこととなり、感染が阻止される。
【0034】
従って、空気除菌装置本体120に気液接触部材41A1〜41F2を備えたエレメントユニット40A〜40F配置することにより、この空気除菌装置本体120を通過する空気が気液接触部材41A1〜41F2で除菌され、この除菌された空気をパチンコホール11内で広く行き渡らせることが可能となり、大空間施設内での空気除菌及び脱臭を容易に、効率良く行うことができる。
【0035】
ここで、電解ユニット52内の電極72、73のうち任意の側に正電位を与えるための電極の切り替えは、電極の極性を反転させることで行うことができ、本実施形態では、制御部65によって電極72、73に印加する電圧を変化(反転)させることにより、実行可能である。
【0036】
また、電解水中の活性酸素種の濃度は、制御部65の制御下、除菌するウイルス等を不活化させる濃度となるように調整される。活性酸素種の濃度の調整は、電極72、73間に印加する電圧を調整して、電極72、73間に流す電流値を調整することにより行われる。
例えば、電極72に正の電位を与えて、電極72、73間に流れる電流値を、電流密度で20mA(ミリアンペア)/cm2(平方センチメートル)とすると、所定の遊離残留塩素濃度(例えば1mg(ミリグラム)/l(リットル))を発生させる。また、電極72、73間に印加する電圧を変更して、電流値を高くすることで、電解水中の次亜塩素酸の濃度を高い濃度に調整できる。
【0037】
また、貯水タンク51には、サイホン方式で排水できる排水管67が設けられている。この排水管67は、貯水タンク51の底部から上方に延びる第1鉛直部67Aと、この第1鉛直部67Aに連なり略水平方向に延びる水平部67Bと、この水平部67Bに連なりタンク外で下方に延びる第2鉛直部67Cとを備える。この水平部67Bは、通常の貯水タンク51内の制御水位よりも若干高い位置に設けられており、この高さ位置まで水を供給することにより、排水管67内は真空となるため、サイホンの原理によって貯水タンク51内の水が排出される。この構成では、排水バルブが不要となるためコストダウンが図れるとともに、サイホン方式によって排水速度を向上させることができる。
【0038】
図4は、空気除菌装置本体120の詳細構成を示す斜視図であり、空気除菌装置本体120内の構成を図示した透視図である。図5はエレメントユニット40A〜40Fの詳細構成を示す分解斜視図であり、図6は空気除菌装置本体120におけるエレメントユニット40A〜40Fの配置状態を示す要部平面図である。
図4に示すように、空気除菌装置本体120には、6つのエレメントユニット40A〜40Fが、上下方向に並べてひな壇状に配置され、これらエレメントユニット40A〜40Fに電解水を供給する電解水供給管56、及び、エレメントユニット40A〜40Fから流下した電解水を貯水タンク51(図3)に戻す循環水戻り管55が、空気除菌装置本体120の床に配設されている。
【0039】
電解水供給管56は、空気除菌装置本体120の外部に位置する貯水タンク51から、外装管50Aに包まれて空気除菌装置本体120まで引き込まれ、空気除菌装置本体120内で分岐コネクタ50Cにより電解水供給管56A〜56Fに分岐される。また、分岐コネクタ50Cの上流において電解水供給管56には流量調整弁50Bが取り付けられ、エレメントユニット40A〜40Fに供給される電解水の流量を調整可能である。分岐コネクタ50Cにより6本に分岐された電解水供給管56は、3本ずつまとめられて断熱材ホース50Dの中を通され、エレメントユニット40A〜40Fに接続される。空気除菌装置本体120の内部には、空気除菌装置本体120内の気流による断熱材ホース50Dの振動を防止するため、各々断熱材ホース50Dを支持する2本の振動防止金具50Eが取り付けられている。
【0040】
空気除菌装置本体120の内部には、その外壁に設けられた外部点検口125からアクセスすることが可能である。外部点検口125の内側には内部壁126が設けられ、この内部壁126に設けられた内部点検口127から、空気除菌装置本体120の送風空間に達することができる。この二重壁構造は、大量の空気が送風される送風路を外部から確実に分離するための構成である。
【0041】
図5の分解斜視図に示すように、エレメントユニット40A〜40Fは、2枚の気液接触部材に各種部材を組み付けて構成される。
具体的には、エレメントユニット40Aは、板状の気液接触部材41A1、41A2を長手方向に連結して、横長の板状のユニットとして構成される。気液接触部材41A1、41A2は、その長手方向に沿って延びる連結部材33Aによって固定されてユニットとなる。気液接触部材41A1、41A2の各々の上部には、気液接触部材41A1、41A2に均一に電解水を分散させるための散水ボックス42A1、42A2が組み付けられている。散水ボックス42A1、42A2は、電解水を一時的に貯留するトレー部材を備え、このトレー部材の側面に複数の散水孔(図示略)が開口し、この散水孔から気液接触部材41A1、41A2に対して電解水を滴下するようになっている。散水ボックス42A1、42A2には、電解水供給管56Aが分岐して接続され、電解水が供給される。
また、気液接触部材41A1、41A2の上面には、散水ボックス42A1、42A2から滴下される電解水をエレメント部に効率よく分散させるため、分流シート(図示略)が配設されている。この分流シートは、液体の浸透性を有する繊維材料からなるシート(織物、不織布等)であり、気液接触部材41A1、41A2の厚み方向断面に沿って一または複数設けられる。
また、気液接触部材41A1、41A2の下部には、これら気液接触部材41A1、41A2から流下した水を受ける電解水トレー43Aが取り付けられている。電解水トレー43Aの底面には、当該電解水トレー43Aで受けた水をドレンパン44に導くドレンホース45Aが取り付けられている。
【0042】
そして、これら気液接触部材41A1、41A2、散水ボックス42A1、42A2、電解水トレー43A、及び連結部材33Aは、一体となって、固定部材31A、32Aによって空気除菌装置本体120内に固定される。固定部材31Aは空気除菌装置本体120の内壁に固定され、固定部材32Aは空気除菌装置本体120に固定された台座36(図4)にネジ留めされる。これら固定部材31A、32Aは気液接触部材41A1、41A2と空気除菌装置本体120の内壁面との間を閉塞する。
同様に、エレメントユニット40Bは、2枚の気液接触部材41B1、41B2、2つの散水ボックス42B1、42B2、電解水トレー43B、及び連結部材33Bを組み合わせて構成され、固定部材31B、32Bによって空気除菌装置本体120内に固定され、エレメントユニット40C〜40Fについても、それぞれ、2枚の気液接触部材41C1〜41F1、41C2〜41F2、2つの散水ボックス42C1〜42F1、42C2〜42F2、電解水トレー43C〜43F、及び連結部材33C〜33Fを組み合わせて構成され、固定部材31C〜31F、32C〜32Fによって空気除菌装置本体120内に固定される。
【0043】
また、エレメントユニット40Bの上端とエレメントユニット40Aとに跨って導風板47Aが取り付けられており、この導風板47Aによって、エレメントユニット40Aとエレメントユニット40Bとの間が閉塞されている。同様に、エレメントユニット40Bとエレメントユニット40Cとの間は導風板47Bにより閉塞され、エレメントユニット40Cとエレメントユニット40Dとの間は導風板47Cにより閉塞され、エレメントユニット40Dとエレメントユニット40Eとの間は導風板47Dにより閉塞され、エレメントユニット40Eとエレメントユニット40Fとの間は導風板47Eにより閉塞されている。
【0044】
図4に示すように、エレメントユニット40A〜40Fの下方には、エレメントユニット40A〜40Fからドレンホース45A〜45Fを介して流れた電解水を集めるドレンパン44が配設され、ドレンパン44には循環水戻り管55が接続されている。
また、このドレンパン44とは別に、エレメントユニット40A〜40Fが配設された領域の床面には底部ドレンパン46が配設されている。底部ドレンパン46は、エレメントユニット40A〜40Fから飛散するなどして、電解水トレー43A〜43Fの外へ出た電解水を受けて貯留する略長方形の受け皿状部材であり、エレメントユニット40A〜40Fの真下を含む広い領域を覆うように配設されている。底部ドレンパン46にはドレン水配管48が接続され、ドレン水配管48の先端は、空気除菌装置本体120外の排水管(図示略)等に接続されており、底部ドレンパン46に溜まった水はドレン水配管48を通して系外へ排水される。また、ドレンパン44は底部ドレンパン46の上に配置されている。
【0045】
また、エレメントユニット40A〜40Fの下流側にはエリミネータ81が配設されている。エリミネータ81は、所定の通風抵抗を有するフィルタ状部材であり、例えば、合成樹脂製のスポンジや不織布で構成される。
エリミネータ81は、ブラケット82によって空気除菌装置本体120の内壁に固定された枠83に嵌め込まれ、押さえ金具84によって枠83から脱落しないよう支持される。エリミネータ81の下流側は、除菌空気導出用チャンバー121となっている。エリミネータ81は、除菌空気導出用チャンバー121へ流れる風に抵抗を与えることにより、気液接触部材41A1〜41F2を通過する風の速度を抑制して、気液接触部材41A1〜41F2からの電解水の飛散を予防する等の効果がある。エリミネータ81は、底部ドレンパン46の上方に位置するように配置されている。
【0046】
エレメントユニット40A〜40Fは、図4に示すように上下に並べて配列される。
そして、送風路120Aの下部領域を覆うエレメントユニット(例えば、エレメントユニット40F)は、上部領域を覆うエレメントユニット40(例えば、エレメントユニット40A)よりも、図6に示すように、送風路120Aの上流側に順次ずらして配列されている。すなわち、6つのエレメントユニット40A〜40Fは、高さ方向においてエレメントユニット40F〜40Aの順に下から上へ並べて配置され、送風方向においてはエレメントユニット40F〜40Aの順に上流から下流へ並べて配置されている。
この構成によれば、送風路120Aの面積よりも総面積が広い複数の気液接触部材41A1、A2〜41F1、F2を、送風路120Aにまとまりよく配列することができ、送風路120Aに配列された当該気液接触部材41A1、A2〜41F1、F2の除菌能力の向上を図ることができる。
【0047】
上述したように、利用側ユニット15の調和空気は、利用側ユニット15の天面15aに形成された吹出口23から上方へ向かって吹き出された後、ダクト22、調和空気導出用チャンバー21、ダクト25、及び、空気除菌装置本体120の天面24aの一端に形成された調和空気導入口26を介して、空気除菌装置本体120に導入される。空気除菌装置本体120の導入された空気は、図6に示すように、除菌空気導出用チャンバー121に向かって流れる。この送風方向は、図6中に矢印で示すように、空気除菌装置本体120の長手方向に沿った向きである。
【0048】
そして、調和空気は、気液接触部材41A1〜41F2を通過し、これら気液接触部材41A1〜41F2によって除菌された後、エリミネータ81を介して、除菌空気導出用チャンバー121へ導出される。
除菌空気導出用チャンバー121に導入された除菌後の調和空気は、除菌空気導出用チャンバー121の天面に形成された除菌空気導出口28、つまり、空気除菌装置本体120の天面24aの他端に形成された吹出開口、を介して供給配管29に導出され、上述したように、供給配管29に形成された調和空気吹出口90からパチンコホール11内に供給される。
これにより、除菌後の調和空気がパチンコホール11内に供給され、パチンコホール11の空気調和と、パチンコホール11の空気の除菌が同時に行われる。
【0049】
以上説明したように、本実施形態では、機械室13の利用側ユニット15(空気調和機)に隣接させて空気除菌装置本体120を床置きし、利用側ユニット15の天面15aの吹出口23から吹き出される調和空気を空気除菌装置本体120の天面24aから空気除菌装置本体120内に導き、空気除菌装置本体120で除菌して、供給配管29に供給自在としている。
これによれば、空気除菌装置本体120によって除菌した調和空気をパチンコホール11の店舗に供給することが可能となり、パチンコホール11の空気調和と同時に、パチンコホール11の空気の除菌が可能となる。
【0050】
また、本実施形態では、空気除菌装置本体120では、内部にひな壇状に気液接触部材41A1〜41F2を配置し、空気除菌装置本体120の天面24aの一端に空気調和機の調和空気を導入するための調和空気導入口26(吸込開口)を備え、天面24aの他端に気液接触部材41A1〜41F2を通過して除菌した空気を供給配管29に吹き出す除菌空気導出口28(吹出開口)を備える。
これによれば、調和空気の効率的な除菌が可能となる。
【0051】
また、本実施形態に係る空気調和装置10は、パチンコホール11内の空気をパチンコホール11外へ導出すると共に、パチンコホール11外の空気をパチンコホール11内へ導入する換気手段を備え、機械室13に、全熱交換ユニット92を設けた。
この構成によれば、パチンコホール11の換気の実行中、全熱交換ユニット92によって、空調負荷を軽減し、効率のよい空気調和を実現することができる。
【0052】
なお、上述した実施の形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形および応用が可能である。
上述した実施形態では、大空間の店舗としてパチンコホール11を例にして説明したが、大空間の店舗はこれに限らず、映画館、ショッピングセンター等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本実施形態に係る空気調和装置の構成を示す図である。
【図2】図1において、機械室を拡大した図である。
【図3】空気除菌装置の構成を示す図である。
【図4】空気除菌装置本体の斜視図である。
【図5】エレメントユニットの分解斜視図である。
【図6】空気除菌装置本体におけるエレメントユニットの配置状態を示す要部平面図である。
【符号の説明】
【0054】
10 空気調和装置
11 パチンコホール(大空間の店舗)
13 機械室
15 利用側ユニット(空気調和機)
15a 天面(空気調和機の天面)
16 床
23 吹出口
24 空気除菌装置
24a 天面(空気除菌装置の天面)
26 調和空気導入口(吸込開口)
28 除菌空気導出口(吹出開口)
29 供給配管
41A1、41B1、41C1、41D1、41E1、41F1、41A2、41B2、41C2、41D2、41E2、41F2 気液接触部材
92 全熱交換ユニット
120 空気除菌装置本体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大空間の店舗に隣接して機械室を備え、該機械室内に空気調和機を床置きし、該空気調和機の天面の吹出口に調和空気の供給配管を接続し、該供給配管を店舗内の高所に配置することで、該店舗内の高所から、調和空気を店舗内に吹き出して空気調和する空気調和装置において、
前記機械室の前記空気調和機に隣接させて空気除菌装置を床置きし、前記空気調和機の天面の吹出口から吹き出される調和空気を前記空気除菌装置の天面から該空気除菌装置内に導き、該空気除菌装置で除菌して、前記供給配管に供給自在としたことを特徴とする空気調和装置。
【請求項2】
前記空気除菌装置は、筐体内にひな壇状に気液接触部材を配置し、筐体の天面の一端に前記空気調和機の調和空気を導入するための吸込開口を備え、天面の他端に前記気液接触部材を通過して除菌した空気を前記供給配管に吹き出す吹出開口を備えたことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
【請求項3】
前記店舗内の空気を前記店舗外へ導出すると共に、前記店舗外の空気を前記店舗内へ導入する換気手段を備え、
前記機械室に、前記換気手段によって前記店舗外へ排気される空気と、前記店舗内へ導入される空気との間で熱交換を行う全熱交換ユニットを設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気調和装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−236742(P2010−236742A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−84322(P2009−84322)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】