説明

空気負イオンを用いる健康増進器具

【課題】 有害物質や放射線の被爆の問題を解消する水による空気負イオンを発生させる装置と空気負イオンを効率良く利用できる容器で構成した健康増進器具を提供する。
【解決手段】
使用する水の電気伝導率を10μS/cm以下に規制し、超音波振動子により霧を発生する簡単な機構の負イオン発生装置と、開閉可能な扉を有する筒状パイプを加工した構造体の容器を用い、空気負イオンを狭い空間に集中放出させると共に、加圧して空気負イオンの摂取量を増やす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気負イオン(従来マイナスイオンと解説されていた)を活用する健康増進器具に関し、詳しくは空気負イオンを集中放出させ直接又は加圧して用いる健康増進器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
大気中の負イオン(マイナスイオン)と正イオン(プラスイオン)の比率は同程度といわれているが、環境の変化に伴い近年においては正イオンの数が増え大気中のイオンバランスが崩れている。この弊害を回避するため、負イオンと正イオンのバランスのとれた環境下に身を置くことによって疲労回復効果、血液の浄化効果、精神安定効果、抵抗力の増進効果、自律神経調整効果等の医療効果を得られることが広く知られている。
これらの知見に基づいて、空気負イオンを健康増進器具中に集中放出させ直接又は加圧して空気負イオンの活性を高める方法に属するものである。
【0003】
特許文献1には、単一の円形開口部を有し、電気抵抗値が10〜1012Ωの導電性高分子材料またはセラミックス材料からなる静電極16と、針状部を有し、核針状部の先端が正電極の円形開口部に対向するように配置された金属製負電極14と、負電極と正電極との間に直流高電圧を印加し、負電極と正電極との間にコロナ放電によってマイナスイオンを発生させる電圧印加装置とで構成するマイナスイオン発生装置が提案されている。この方法は、オゾンや窒素酸化物等の有害物質の発生を抑える優れた方法であるが、低電流コロナ放電域を利用するのでマイナスイオンの発生量が限定されること、放電による電極の消耗により有害物質の抑制とマイナスイオンの発生量が変化すること等により、健康増進器具に供給する空気負イオンとしては適さない問題点がある。
【0004】
特許文献2には、紫外線ランプ2と光電子放出材3と前記紫外線ランプ2の動作を制御する制御手段4を備え、前記紫外線ランプ2を間欠的にON・OFFさせ前記光電子放出材3に紫外線を照射させることでマイナスイオンを発生させるとともに、前記紫外線ランプ2のON・OFF周期のうち、いずれかの周期のON時間またはOFF時間を、他の周期のON時間またはOFF時間とは異ならせるマイナスイオン発生装置で、前記紫外線ランプ2の寿命を確保すると共に、使用者に「慣れ」を生じさせないようにすることができるマイナスイオン発生装置が提案されている。この方法は、紫外線線ランプより照射されるスペクトルが可視光線の紫部より短波長側にある光線を光電子放出材に反応させて得るものであり、大量のマイナスイオンの発生には無理がある。また、電力を商用電源(交流)から供給するため、オゾンや窒素酸化物等の有害物質の発生が皆無とは言えない問題点がある。
【0005】
特許文献3には、被施術者3の全身を、内部空間を38℃〜50℃の低温スチーム雰囲気としたサウナ室7内に所定時間存在させて、被施術者3に対して低温スチーム加熱を行う低温スチーム浴を施し、上記低温スチーム浴に引き続いて、低温スチーム加熱後の被施術者3の全身を、内部空間を1.1〜1.5気圧に保持したチャンバー8内に所定時間存在させて、被施術者3を高気圧エア雰囲気に保持する高気圧エア浴を施すことにより、体内の不純物を排出するとともに効果的に酸素を供給し、脂肪の燃焼を促進して効果的に痩身する全身美容方法が提案されている。この方法は、低温スチーム浴と高気圧エア浴を別々の装置で施しているため設置面積が広がる問題点がある。また、この装置にもマイナスイオンが導入されているがマイナスイオン発生ランプ25は、特許文献2同様に大量のマイナスイオンの発生には無理があり、オゾンや窒素酸化物等の有害物質の発生が皆無とは言えない問題点もある。
【0006】
特許文献4には、開閉機構を備えた容器本体を含む酸素保持容器であって、容器本体の内部に所定量の酸素を移送するための酸素発生装置と、容器本体内の気圧をモニタするための圧力センサと、を備えるとともに、容器本体が実質的に金属からなることを特徴とする。また、使用状況に応じて、容器本体外に移動可能な板状物を収容したり、圧力調整弁や酸素膿度計、温度調節装置、臭気導入装置等を備えることもできる酸素保持容器が提案されている。この方法には空気負イオン関連の記載はないが、特許文献3の高気圧エア浴を施す酸素保持容器に特化した関連事項であり、金属材料(アルミニウム、鉄、ステンレス)の素材の表面処理がなされていないため、錆の問題や質感的問題や保温性に問題点がある。
【0007】
特許文献5には、加温・加湿しない場合は、遠赤外線とマイナスイオン効果、ホルミシス効果で精神をリラックスし癒され、瞑想をすることができ、また、加温・加湿したことにより放射量の増えた遠赤外線と発生量の増したマイナスイオンの効果により、血行を促進することで新陳代謝を盛んにして体調を良好にするとともに蒸気浴もすることができる癒し効果を有するサウナ装置が提案されている。この方法は、サウナ装置の内壁面を微量の放射線及び遠赤外線を放射する原材料で被服した部材で構成されているため、放射線源より発生したマイナスイオンは、健康増進器具に供給する空気負イオンとしては適さない問題点がある。
【0008】
【特許文献1】特開2006−185740号公報
【特許文献2】特開2003−117432号公報
【特許文献3】特開2006−192256号公報
【特許文献4】特開2006−280534号公報
【特許文献5】特開2007−61578号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
健康増進目的で空気負イオンを使用する場合には、空気負イオンの量、使用環境の水分率、オゾンや窒素酸化物等の有害物質の有無、放射線の有無が重要な要素となる。特に放射線はその種類やエネルギーおよび量の大小にかかわらず、人間の感覚で知ることはできない。そして放射線の被曝は、どのような場合でも正常な生体にとっては有害な作用を及ぼすだけであり何一つプラスの要素はないというのが定説である。ラジウムやラドンを含んだ鉱物はエネルギーが高いため、一時的に人体を刺激しその結果元気になるのですが、あくまで一時的な効果であり、長期間吸収すると必ずラジウムやラドンから放射される微量のα、β、γ線の放射線(0.1ミクロン以下の波長)のエネルギーが人体に吸収されると、最初の物理的過程として分子に対する電離・励起作用が生じ、次に分子の解離やラジカル生成など化学的変化が生じる。結果として分子(DNA)を破壊し、その細胞に生物学的な影響を及ぼす直接作用と、生体中にある水の分子に放射線のエネルギーが与えられて、HやOHなど化学反応性に富むラジカルが生成され、それが細胞中を拡散してDNA分子と反応することによって、DNAの分子鎖が破壊される間接作用が生じる。
また、空気負イオンは特性上、距離の二乗で大気中の正イオンに吸収され減衰する。このように空気負イオンの質と特性を配慮した解決すべき問題点を含んでいた。
【0010】
そこで本発明は、オゾンや窒素酸化物等の有害物質や放射線の被爆の問題を解消すると共に、簡単に空気負イオンを発生させる装置と空気負イオンを効率良く利用できる容器で構成した健康増進器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載した空気負イオンを用いる健康増進器具は、供給する水を純水化して電気伝導率を10μS/cm以下に規制し、超音波振動子からの振動によって局部的に激しい振動を発生させ霧を発生する工程と発生した霧から微細霧を分離する工程と分離された微細霧を放出する工程からなる空気負イオン発生装置で作られた空気負イオンを、人間が収容可能な容積を有する筒状パイプを加工した気密構造の開閉可能な扉を有する構造体の容器内に集中放出させ、扉が開放状態の大気圧(無加圧)又は扉を密閉状態にし加圧(1.3気圧程度)して用いることを特徴としている。
【0012】
この発明の空気負イオン発生装置は、同発明者がP2006−NA1(平成18年12月7日提出)として提案したもので、水の電気抵抗率(電気伝導率)に注目した結果、通常の水道水では抵抗率4,000Ω・cmから5,000Ω・cm(100μS/cm)程度であるのに対し、超純水では抵抗率10MΩ・cmから18MΩ・cm(0.1μS/cm)程度となり絶縁体に近づく。この状態の水は、流動させるだけでも水の中で静電現象が発生し、水はマイナスに帯電し近傍の樹脂容器がプラスに帯電する。
さらに、水を微細化するためのburst(破裂・爆裂・破砕)エネルギーや、cavity(空所)エネルギーが加わると、種類や強さに応じた加速度的な付加帯電現象を誘発し、霧化と同時に大量の空気負イオンを発生させることとなる。
【0013】
そして空気負イオン放出する容器は、使用勝手や加工性を考慮して筒状の大型パイプ(官)を必要な長さに加工し、両端に開閉可能な蓋状の扉もしくは、片端が固定の蓋で他方が開閉可能な蓋状の扉を有する構造体や筒状の大型パイプ(官)を必要な長さに加工し、両端に蓋をした密閉容器の側面に開閉可能な扉を有する構造体としている。空気負イオンを利用するに当たり空気負イオンは特性上、距離の二乗で大気中の正イオンに吸収され減衰するため、狭い空間に集中放出させれば減衰する率が減少し、疲労回復効果、血液の浄化効果、精神安定効果、抵抗力の増進効果、自律神経調整効果等を高効率で得ることが可能となる。さらに、筒状の大型パイプの扉を閉め密閉状態にし加圧(1.3気圧程度)して用いると、空気負イオンの摂取量が増えより良い効果が期待できるのである。
【0014】
請求項2に記載の空気負イオンを用いる健康増進器具は、供給する水を純水化して電気伝導率を10μS/cm以下に規制し、超音波振動子からの振動によって局部的に激しい振動を発生させ霧を発生する工程と発生した霧から微細霧を分離する工程と分離された微細霧を放出する工程からなる空気負イオン発生装置で作られた空気負イオンを、人間が収容可能な容積を有する筒状パイプを加工した気密構造の開閉可能な扉を有する構造体の容器内に集中放出させ、扉が開放状態の無加圧での空気負イオン浴から扉を密閉状態にし加圧状態(1.3気圧程度)での高気圧空気負イオン浴を1サイクル又は繰り返しサイクルで実行することを特徴としている。
【0015】
この発明は、請求項1が扉が開放状態の大気圧(無加圧)での使用又は密閉状態にし加圧(1.3気圧程度)して用いる単独動作仕様であるのに対し、扉が開放状態の無加圧での空気負イオン浴から加圧状態(1.3気圧程度)での高気圧空気負イオン浴を1サイクル又は繰り返しサイクルで実行するサイクル動作仕様である点が相違している。
【0016】
請求項3に記載の空気負イオンを用いる健康増進器具は、人間が収容可能な容積を有する筒状のパイプを加工した容器内壁部又は内部空間に、遠赤外線を発生する鉱物や炭化物が混入された内壁材や陶板が収納されていることを特徴としている。
【0017】
この発明は、空気負イオンには含まれない遠赤外線効果(9ミクロンを中心に4〜14ミクロンの中間赤外線)を付加するもので、花崗岩、トルマリン石、酸化金属(珪酸50〜60%、酸化アルミニウム16〜18%、酸化マグネシュム11〜13%、酸化第一鉄5〜6%、酸化第二鉄5〜6%、その他)を含有した原料、木材から生産された炭、等を内壁材や陶板に混合し、空気負イオンの効果と遠赤外線の効果を相乗的に引き出すのである。
【0018】
請求項4に記載の空気負イオンを用いる健康増進器具は、人間が収容可能な容積を有する筒状のパイプを加工した容器が金属製である場合、内面と外面を被覆した金属を核とする構造体とすると共に、金属部を大地に接地して用いることを特徴としている。
【0019】
この発明は、人間が収容可能な容積を有する筒状の金属製パイプを加工した素材に表面処理を施し錆の問題や質感的問題や保温性の問題を解決するもので、ホーロー層、塩ビ層、発砲ウレタン層、セラミック層等の絶縁物質を雰囲気に合わせて選択できる。そして、核となる金属部を大地に接地して用いることにより除電効果を発揮し静電気の発生を防止する。また、直接金属部に触れないため人体の感電も抑制できるのである。
【0020】
請求項5に記載の空気負イオンを用いる健康増進器具は、人間が収容可能な容積を有する筒状のパイプを加工した容器が非金属製である場合、外面に導電物質又は金属層で覆われている構造体とすると共に、導電物質部や金属層を大地に接地して用いることを特徴としている。
【0021】
この発明は、高気圧空気負イオン浴(1.3気圧程度の加圧状態)での使用を想定すると、人間が収容可能な筒状のパイプを加工した容器が必ずしも金属製である必要はなく、強化プラスチック、強化アクリル、塩化ビニル等の透明な樹脂製品を使用することも可能であり、外面に導電物質又は金属層で覆われている構造体とすることにより大地に接地して用いることが可能となり、除電効果を発揮し静電気の発生を防止する。また、内層は非金属製であるため人体が感電する危険もないのである。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように請求項1の発明によれば、使用する水を純水化して水の電気伝導率を10μS/cm以下に規制して、水がマイナスに帯電し易い状況を作り出すことにより、加速度的な付加帯電現象を誘発し、霧化と同時に大量の空気負イオンを発生させることとができる。
そして、空気負イオン放出する容器は、使用勝手や加工性を考慮して筒状の大型パイプ(官)を必要な長さに加工し、両端に開閉可能な蓋状の扉もしくは、片端が固定の蓋で他方が開閉可能な蓋状の扉を有する構造体や筒状の大型パイプ(官)を必要な長さに加工し、両端に蓋をした密閉容器の側面に開閉可能な扉を有する構造体としているので安価な費用で簡単に構造体を構築できる。また、空気負イオンを容器内の狭い空間に集中放出させているため空気負イオンの減衰が少ない。さらに、密閉状態にし加圧(1.3気圧程度)して用いると、空気負イオンの摂取量を増やすことができる。
【0023】
請求項2の発明によれば、空気負イオンを容器内の狭い空間に集中放出させ、開放状態の無加圧での空気負イオン浴から加圧状態(1.3気圧程度)での高気圧空気負イオン浴を1サイクル又は繰り返しサイクルで実行することで、抑揚の効いた作用を体感することができる。
【0024】
請求項3の発明によれば、花崗岩、トルマリン石、酸化金属を含有した原料、木材から生産された炭、等を内壁材や陶板に混合し用いることにより、空気負イオンには含まれない遠赤外線効果を加えることが可能となり、空気負イオンの効果と遠赤外線の効果を相乗的に引き出すことができる。
【0025】
請求項4の発明によれば、人間が収容可能な筒状の金属製パイプを加工した素材に表面処理を施し錆の問題や質感的問題や保温性の問題を解決すると共に、核となる金属部を大地に接地して用いることにより除電効果を発揮し静電気の発生を防止できる。また、直接金属部に触れないため人体の感電も抑制することができる。
【0026】
請求項5の発明によれば、人間が収容可能な筒状のパイプを加工した容器に透明な樹脂製品を使用し、外面の一部に導電物質又は金属層を施さない部分を設ければ内部を黙視する窓とすることができ、導電物質部や金属層を大地に接地して用いることにより除電効果を発揮し静電気の発生を防止できる。また、内層は非金属製のため人体の感電も抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態を図1〜図5を参照して詳細に説明する。図1は本発明の空気負イオン発生装置の構造を示す断面図、図2は本発明の空気負イオンが注入される容器が横方向で使用された場合の内部透視線を付加した斜視図、図3は本発明の空気負イオンが注入される容器が縦方向で使用された場合の断面図、図4は本発明の筒状のパイプを加工した容器の金属部を表面処理した構造体の部分断面図、図5は本発明の樹脂製品の容器外面に導電物質部や金属層を施した部分の断面図である。
【0028】
図1示す空気負イオン発生装置の容器1には、超音波振動子2とミスト分離機構4と空気取り入れ口5と空気負イオン放出口6と純水化された水の供給口7が設けられている。
水の供給口7より、純水化された水8を供給し、発信回路3より電力を超音波振動子2に供給すると、純水化された水8が振動エネルギーにより略円錐形状の液柱9を発生する。この液柱9は振動により千切れ大小さまざまな液滴を生み出す。大きい液滴はミスト分離機構4の逆円錐型の筒の内壁にぶつかると自重が重いため水に戻される。しかし、小さい液滴は逆円錐型の筒の内壁にぶつかっても自重が軽いため内壁と水との空間10に漂い充満する。充満に伴い内圧が僅かであるが上昇するため、最小径の微細霧だけが矢印の方向11へ流れ、ミスト分離機構4の逆円錐型の筒下部の水の返し部に設けた頂点の穴12を通過することになる。
【0029】
空気負イオン化ミストの発生源は、純水化して電気伝導率を10μS/cm以下に規制することにより水がマイナスに帯電し易い状況を作り出した純水化された水8として使用しているため、ミスト分離機構4の逆円錐型の筒下部の水の返し部に設けた頂点の穴12を通過した微細霧は負に帯電した微細霧として空間13に漂う。
【0030】
空間13に漂う微細霧は、空気取り入れ口5より圧送される空気の流れ14に誘導されミスト分離機構4と容器1との空間13内で攪拌混合され、空気負イオン15として容器1の空気負イオン放出口6より放出される。必要な空気負イオン15の量は空気取り入れ口5に流入される空気の流れ14の量で調整される。
【0031】
図2示す空気負イオンが注入される容器16は横方向で使用され、空気負イオン注入口17と採光窓18と高圧ガス注入口19と安全バルブ20と圧力開放弁21と扉ロック機構22と扉開閉用の蝶番23と蝶番24が設けられていて、容器16の内部にはスライド式のベット25が収納されている。そして、蝶番23と蝶番24にはそれぞれ蓋状の扉26と扉27が取り付けられている。
【0032】
図2記載の空気負イオンが注入される容器16で、無加圧の空気負イオン浴を行う場合は、スライド式のベット25に人間を収容し、扉26をロックし、扉27を空気が通過できる程度に隙間を空けた状態にセットし、空気負イオン注入口17に空気負イオンを注入して空気負イオン浴を行う。この空気負イオン浴は効果を体感するため30分程度行うのが好ましいが、人体に対する負担が皆無であるため2時間〜3時間の長時間の使用も可能である。また、空気負イオン浴専用機として利用する場合は、高圧ガス注入口19と安全バルブ20と圧力開放弁21を使用しないため省略することもできる。
【0033】
図2記載の空気負イオンが注入される容器16で、加圧状態の高気圧空気負イオン浴を行う場合は、スライド式のベット25に人間を収容し、扉26と扉27の双方の扉をロックし気密状態にセットする。空気負イオン注入初期は圧力開放弁21を開放状態にし空気負イオン濃度が飽和した状態(5分程度)にする。空気負イオンが飽和状態に達した後は、圧力開放弁21を閉め、高圧ガス注入口19より圧力調整弁28で1.3気圧に調整された加圧タンク29内の酸素又は圧縮空気を耐圧ホース30を経由して注入することにより行われる。この高気圧空気負イオン浴は効果を体感するため20分〜30分程度行うのが好ましいが、内圧が1.3気圧に調整されているため人体に対する負担が多少あり最長90分程で無加圧に移行するのが好ましい。
【0034】
図2記載の空気負イオンが注入される容器16で、無加圧での空気負イオン浴から加圧状態での高気圧空気負イオン浴をサイクル仕様で行う場合は、スライド式のベット25に人間を収容し、扉26をロックし、扉27を空気が通過できる程度に隙間を空けた状態にセットし、空気負イオン注入口17に空気負イオンを注入して空気負イオン浴を行った後に、扉26と扉27の双方の扉をロックし気密状態にセットし、高圧ガス注入口19より圧力調整弁28で1.3気圧に調整された加圧タンク29内の酸素又は圧縮空気を耐圧ホース30を経由して注入することにより、1サイクルの空気負イオン浴から高気圧空気負イオン浴が行われる。また、上記空気負イオン浴から高気圧空気負イオン浴を繰り返しサイクルで実行することも可能である。
【0035】
上記の図2記載の空気負イオンが注入される容器16での動作説明は、手動操作を主体とした説明であるが実際の装置では、空気負イオン注入口17と高圧ガス注入口19と圧力開放弁21に図示しない電磁弁を設け、扉ロック機構22を図示しない電磁式とし、蓋状の扉26と扉27に図示しない開閉用エアシリンダや電動シリンダを設けると共に、図示しない内圧センサを付加した制御回路と制御装置を使用した自動操作装置とすることも可能で、コスト削減のため扉26を固定の蓋とすることも可能であり、制御方法や扉の数を限定するものではない。
【0036】
図3示す空気負イオンが注入される容器31は縦方向で使用され、空気負イオン注入口32と透明体の扉33と高圧ガス注入口34と安全バルブ35と圧力開放弁36が設けられていて、容器31の内部には椅子37が収納されている。
【0037】
図3記載の空気負イオンが注入される容器31で、無加圧の空気負イオン浴を行う場合は、容器31内部の椅子37に人間を収容し、扉33を矢印方向41に移動し空気が通過できる程度に隙間を空けた状態にセットし、空気負イオン注入口32に空気負イオンを注入して空気負イオン浴を行う。この空気負イオン浴は効果を体感するため30分程度行うのが好ましいが、人体に対する負担が皆無であるため2時間〜3時間の長時間の使用も可能である。また、空気負イオン浴専用機として利用する場合は、高圧ガス注入口34と安全バルブ35と圧力開放弁36を使用しないため省略することもできる。
【0038】
図3記載の空気負イオンが注入される容器31で、加圧状態の高気圧空気負イオン浴を行う場合は、容器31内部の椅子37に人間を収容し、扉33を矢印方向41に移動し気密状態にセットする。空気負イオン注入初期は圧力開放弁36を開放状態にし空気負イオン濃度が飽和した状態(5分程度)にする。空気負イオンが飽和状態に達した後は、圧力開放弁36を閉め、高圧ガス注入口34より圧力調整弁38で1.3気圧に調整された加圧タンク39内の酸素又は圧縮空気を耐圧ホース40を経由して注入することにより行われる。この高気圧空気負イオン浴は効果を体感するため20分〜30分程度行うのが好ましいが、内圧が1.3気圧に調整されているため人体対する負担が多少あり最長90分程で無加圧に移行するのが好ましい。
【0039】
図3記載の空気負イオンが注入される容器31で、無加圧での空気負イオン浴から加圧状態での高気圧空気負イオン浴をサイクル仕様で行う場合は、容器31内部の椅子37に人間を収容し、扉33を矢印方向41に移動し空気が通過できる程度に隙間を空けた状態にセットし、空気負イオン注入口32に空気負イオンを注入して空気負イオン浴を行った後に、扉33を気密状態にセットし、高圧ガス注入口34より圧力調整弁38で1.3気圧に調整された加圧タンク39内の酸素又は圧縮空気を耐圧ホース40を経由して注入することにより、1サイクルの空気負イオン浴から高気圧空気負イオン浴が行われる。また、上記空気負イオン浴から高気圧空気負イオン浴を繰り返しサイクルで実行することも可能である。
【0040】
上記の図3記載の空気負イオンが注入される容器31での動作説明は、手動操作を主体とした説明であるが実際の装置では、空気負イオン注入口32と高圧ガス注入口34と圧力開放弁36に図示しない電磁弁を設け、図示しない扉ロック機構を設け、扉33に図示しない開閉用エアシリンダや電動シリンダを設けると共に、図示しない内圧センサを付加した制御回路と制御装置を使用した自動操作装置とすることも可能で、制御方法を限定するものではない。
【0041】
図2、図3記載の空気負イオンが注入される容器16、容器31の内壁材に、花崗岩、トルマリン石、酸化金属を含有した原料、木材から生産された炭、等を混合し用いたり、陶板に混合し容器16、容器31内部に設置して用いることにより、空気負イオンには含まれない遠赤外線効果を加えることが可能となり、空気負イオンの効果と遠赤外線の効果を相乗的に引き出すことができる。
【0042】
図4は本発明の筒状のパイプを加工した容器の金属部を表面処理した構造体の部分断面図であり、絶縁物質43と絶縁物質44で内面と外面を被覆した金属材料42を核とする構造体にしている。絶縁物質43と絶縁物質44は表面処理材としての機能を有し、錆の問題や質感的問題や保温性の問題を解決するもので、ホーロー層、塩ビ層、発砲ウレタン層、セラミック層等の素材を雰囲気に合わせて選択できる。絶縁物質43と絶縁物質44は同じ組み合わせにする必要はなく、内面に使用する絶縁物質43をセラミック層とすれば、花崗岩、トルマリン石、酸化金属(珪酸50〜60%、酸化アルミニウム16〜18%、酸化マグネシュム11〜13%、酸化第一鉄5〜6%、酸化第二鉄5〜6%、その他)を含有した原料、木材から生産された炭、等を適宜混合した遠赤外線を放出する内面被覆絶縁物質43とすることができる。そして、核となる金属部を大地に接地して用いることにより除電効果を発揮し静電気の発生を防止できる。また、直接金属部に触れないため人体の感電も抑制することができる。
【0043】
図5は本発明の樹脂製品の容器外面に導電物質部や金属層を施した部分の断面図であり、非金属材料45に導電物質46を塗布又は金属層を接合した構造体にしている。非金属材料45は強化プラスチック、強化アクリル、塩化ビニル等の透明な樹脂製品を使用し、外面の一部に導電物質又は金属層を施さない部分を設ければ内部を黙視する窓とすることができ、導電物質部や金属層を大地に接地して用いることにより除電効果を発揮し静電気の発生を防止する。また、内層は非金属材料45であるため人体が感電する危険もないのである。
【0044】
本発明の空気負イオン発生装置を用いて、空気取り入れ口5に空気を約4リットル/min供給し、供給する水の電気伝導率を変化させ、空気負イオン放出口6の空気負イオン16の数値(アンデス電気株式会社製、空気イオンカウンターITC201A)を測定した結果下記の測定値を得た。
【0045】
供給する水の電気伝導率を40μS/cmに調整した場合の、空気負イオン放出口6の空気負イオン16の数値は、平均325.000個/cc(正イオンの数値は、平均211.000個/cc)となった。
【0046】
供給する水の電気伝導率を30μS/cmに調整した場合の、空気負イオン放出口6の空気負イオン16の数値は、平均497.000個/cc(正イオンの数値は、平均272.000個/cc)となった。
【0047】
供給する水の電気伝導率を20μS/cmに調整した場合の、空気負イオン放出口6の空気負イオン16の数値は、平均566.000個/cc(正イオンの数値は、平均298.000個/cc)となった。
【0048】
供給する水の電気伝導率を10μS/cmに調整した場合の、空気負イオン放出口6の空気負イオン16の数値は、平均679.000個/cc(正イオンの数値は、平均357.000個/cc)となった。
【0049】
供給する水の電気伝導率を5μS/cmに調整した場合の、空気負イオン放出口6の空気負イオン16の数値は、オーバーフロー(1300.000個/cc以上)して計測不能(正イオンの数値は、平均438.000個/cc)となった。
【0050】
このように空気負イオン測定結果によれば、電気伝導率の低下と共に空気負イオン16の数値は大幅に増え、多量の気負イオンを生成することが判る。そして、負イオンと正イオンの比率も改善されることも判明し、本発明の空気負イオンの高効率発生効果が得られた。
【0051】
また、供給する水の電気伝導率を5μS/cmに調整し、空気負イオン放出する容器内に放出すると、容器内の空気負イオン濃度は5分以内にオーバーフロー(1300.000個/cc以上)して計測不能になり、減衰する率が大幅に改善されることも判明した。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】 本発明の空気負イオン発生装置の構造を示す断面図である。
【図2】 本発明の空気負イオンが注入される容器が横方向で使用された場合の内部透視線を付加した斜視図である。
【図3】 本発明の空気負イオンが注入される容器が縦方向で使用された場合の断面図である。
【図4】 本発明の筒状のパイプを加工した容器の金属部を表面処理した構造体の部分断面図である。
【図5】 本発明の樹脂製品の容器外面に導電物質部や金属層を施した部分の断面図である。
【符号の説明】
【0053】
1 容器
2 超音波振動子
3 発信回路
4 ミスト分離機構
5 空気取り入れ口
6 空気負イオン放出口
7 水の供給口
8 純水化された水
9 液柱
10 内壁と水との空間
11 矢印の方向
12 頂点の穴
13 空間
14 流入される空気の流れ
15 空気負イオン
16 容器
17 空気負イオン注入口
18 採光窓
19 高圧ガス注入口
20 安全バルブ
21 圧力開放弁
22 扉ロック機構
23 蝶番
24 蝶番
25 スライド式のベット
26 扉
27 扉
28 圧力調整弁
29 加圧タンク
30 耐圧ホース
31 容器
32 空気負イオン注入口
33 扉
34 高圧ガス注入口
35 安全バルブ
36 圧力開放弁
37 椅子
38 圧力調整弁
39 加圧タンク
40 耐圧ホース
41 矢印方向
42 金属材料
43 絶縁物質
44 絶縁物質
45 非金属材料
46 導電物質

【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給する水を純水化して電気伝導率を10μS/cm以下に規制し、超音波振動子からの振動によって局部的に激しい振動を発生させ霧を発生する工程と発生した霧から微細霧を分離する工程と分離された微細霧を放出する工程からなる空気負イオン発生装置で作られた空気負イオンを、人間が収容可能な容積を有する筒状パイプを加工した気密構造の開閉可能な扉を有する構造体の容器内に集中放出させ、扉が開放状態の大気圧(無加圧)又は扉を密閉状態にし加圧(1.3気圧程度)して用いることを特徴とする健康増進器具。
【請求項2】
供給する水を純水化して電気伝導率を10μS/cm以下に規制し、超音波振動子からの振動によって局部的に激しい振動を発生させ霧を発生する工程と発生した霧から微細霧を分離する工程と分離された微細霧を放出する工程からなる空気負イオン発生装置で作られた空気負イオンを、人間が収容可能な容積を有する筒状パイプを加工した気密構造の開閉可能な扉を有する構造体の容器内に集中放出させ、扉が開放状態の無加圧での空気負イオン浴から扉を密閉状態にし加圧状態(1.3気圧程度)での高気圧空気負イオン浴を1サイクル又は繰り返しサイクルで実行することを特徴とする健康増進器具。
【請求項3】
人間が収容可能な容積を有する筒状のパイプを加工した容器内壁部又は内部空間に、遠赤外線を発生する鉱物や炭化物が混入された内壁材や陶板が収納されていることを特徴とする請求項1、請求項2に記載の健康増進器具。
【請求項4】
人間が収容可能な容積を有する筒状のパイプを加工した容器が金属製である場合、内面と外面を被覆した金属を核とする構造体とすると共に、金属部を大地に接地して用いることを特徴とする請求項1〜3に記載の健康増進器具。
【請求項5】
人間が収容可能な容積を有する筒状のパイプを加工した容器が非金属製である場合、外面に導電物質又は金属層で覆われている構造体とすると共に、導電物質部や金属層を大地に接地して用いることを特徴とする請求項1〜3に記載の健康増進器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−302169(P2008−302169A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−175627(P2007−175627)
【出願日】平成19年6月6日(2007.6.6)
【出願人】(503311782)
【出願人】(504009712)
【Fターム(参考)】