説明

空気除菌装置

【課題】電解水中の次亜塩素酸濃度を正確に、かつ、容易に測定できる濃度センサを備えた空気除菌装置を提供すること。
【解決手段】空気除菌装置1において、電解水が流通する経路に当該電解水中の次亜塩素酸濃度を測定する濃度センサユニット20を備え、この濃度センサユニット20が、参照電極26に対する作用電極25の電位を一定に制御し、作用電極25と対電極27との間に電流を印加する電流印加部28と、当該電位における電流値を測定する電流測定部29と、電流測定部29からの電流測定信号に基づいて、次亜塩素酸濃度を算出する算出部30とを備え、作用電極25がホウ素をドープしたボロンドープダイヤモンド電極であり、参照電極26が飽和カロメル電極であり、電流印加部28を、飽和カロメル電極26に対するボロンドープダイヤモンド電極25の電位を+1.6〜+2.0Vに制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細菌、ウィルス、真菌等の空中浮遊微生物(以下、単に「ウィルス等」という)の除去が可能な空気除菌装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、水を電気分解して次亜塩素酸を含む電解水を生成させ、この電解水を用いて空気中に浮遊するウィルス等の除去を図った空気除菌装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この空気除菌装置は、不織布等からなる加湿エレメントに電解水を供給して、加湿エレメント上で空気中のウィルス等を電解水に接触し、ウィルス等を不活化することにより、空気を除菌しようとするものである。
【特許文献1】特開2002−181358号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、この種の空気除菌装置では、空気中のウィルス等を確実に不活化させるために、電解水中の次亜塩素酸濃度を管理することが重要となる。このため、電解水中の次亜塩素酸濃度を測定する濃度センサを設け、この濃度センサの測定結果を電解水の生成にフィードバックする構成が想定される。この場合、電解水中の次亜塩素酸濃度を正確に、かつ、容易に測定できる濃度センサを用いることが望ましい。
そこで、本発明の目的は、電解水中の次亜塩素酸濃度を正確に、かつ、容易に測定できる濃度センサを備えた空気除菌装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述した課題を解決するため、本発明は、水を電気分解して電解水を生成する電解ユニットを備え、この電解水を気液接触部材に供給し、この気液接触部材を浸潤させるとともに、当該気液接触部材に送風ファンにより空気を送り、当該気液接触部材で前記電解水と前記空気とを接触させて当該空気を除菌する空気除菌装置において、前記電解水が流通または貯留される経路に当該電解水中の次亜塩素酸濃度を測定する濃度センサを備え、この濃度センサが、作用電極と、対電極と、参照電極と、この参照電極に対する前記作用電極の電位を略一定に保持して前記作用電極と前記対電極との間に電流を印加する電流印加部と、当該電位における電流値を測定する電流測定部と、前記電流測定部からの電流測定信号に基づいて、次亜塩素酸濃度を算出する算出部とを備え、前記作用電極がホウ素をドープした導電性ダイヤモンド電極であり、前記参照電極が飽和カロメル電極であり、前記電流印加部を、前記飽和カロメル電極に対する前記導電性ダイヤモンド電極の電位が+1.6〜+2.0Vに制御することを特徴とする空気除菌装置。
【0005】
この構成によれば、飽和カロメル電極に対する導電性ダイヤモンド電極の電位を、次亜塩素酸の酸化反応による電流が流れる+1.6〜+2.0Vに制御することにより、電解水中の次亜塩素酸濃度を正確に、かつ、容易に測定することができる。更に、+1.5V以下の範囲では測定する必要がないため短時間で電解水中の次亜塩素酸濃度の測定を実行することができる。
【0006】
この構成において、前記導電性ダイヤモンド電極は、表面を終端化処理せずにアズグローンで形成した構成としても良い。この構成によれば、表面の終端化処理が不要となるため、導電性ダイヤモンド電極を簡単な処理で作成することができる。
【0007】
また、この構成において、前記経路に前記電解水に換えて前記水を供給し、この水中の次亜塩素酸濃度に基づいて当該濃度センサのゼロ点補正を行う補正制御部を備える構成としても良い。この構成によれば、定期的に濃度センサを取り外すことなく、この濃度センサのゼロ点補正を容易に行うことができることにより、メンテナンス労力を低減することができる。
【0008】
この構成において、前記気液接触部材から流下する電解水を受ける水受け部と、この水受け部に貯留された水を汲み上げ、前記電解ユニットを介して当該水受け部に返送する返送配管と、外部の給水源に接続されて前記水受け部に前記水を供給する給水配管とを備え、この給水配管の吐出口を前記返送配管の吐出口に隣接して設け、これら各吐出口の下方に前記濃度センサを配置し、前記電解水の返送を停止して前記水を供給した際に、前記補正制御部が前記濃度センサのゼロ点補正を行う構成としても良い。
【0009】
また、この上記構成において、前記気液接触部材から流下する電解水を受ける水受け部と、この水受け部に貯留された水を汲み上げて前記電解ユニット及び前記気液接触部材にそれぞれ供給する循環ポンプとを備え、前記水受け部と前記循環ポンプとの間、もしくは、当該循環ポンプの下流側に前記濃度センサを配置し、前記水受け部内の前記電解水を排出するとともに、当該水受け部に前記水を供給し、この水を前記循環ポンプで汲み上げた際に、前記補正制御部が前記濃度センサのゼロ点補正を行う構成としても良い。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、飽和カロメル電極に対する導電性ダイヤモンド電極の電位を、次亜塩素酸の酸化反応による電流が流れる+1.6〜+2.0Vに制御することにより、電解水中の次亜塩素酸濃度を正確に、かつ、容易に測定することができる。更に、+1.5V以下の範囲では測定する必要がないため短時間で電解水中の次亜塩素酸濃度の測定を実行することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態に係る空気除菌装置の概略構成を示す図である。
空気除菌装置1は、水を電気分解して次亜塩素酸(HClO)を含む電解水を生成し、空気除菌装置1内に吸い込んだ室内の空気をこの電解水を用いて除菌して、除菌後の清浄な空気を室内に送風する装置である。
空気除菌装置1は、図1に示すように、筐体11内に配置される気液接触部材53と、この気液接触部材53に電解水を供給する電解水供給部55と、当該気液接触部材53から流下した水を受ける水受け皿(水受け部)42と、当該気液接触部材53に対して空気を送風する送風ファン31とを備える。
【0012】
気液接触部材53は、この気液接触部材53に吹き付けられた空気に電解水を接触させるための部材である。この気液接触部材53において筐体11内に吸い込まれた空気が次亜塩素酸を含む電解水に接触することで、空気中に含まれるウィルス等が不活化されることなどにより、空気の除菌が行われる。
気液接触部材53は、図示は省略するが、ハニカム構造を持ったフィルタ部材であり、気体に接触するエレメント部をフレームにより支持する構造を有する。エレメント部は、波板状の波板部材と平板状の平板部材とが積層されて構成され、これら波板部材と平板部材との間に略三角状の多数の開口が形成されている。従って、エレメント部に空気を通過させる際の気体接触面積が広く確保され、電解水の滴下が可能で、目詰まりしにくい構造になっている。
エレメント部には、電解水による劣化が少ない素材、例えば、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等)、PET(ポリエチレン・テレフタレート)樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素系樹脂(PTFE、PFA、ETFE等)又はセラミックス系材料等の素材が使用され、本構成では、PET樹脂を用いるものとする。また、エレメント部には親水性処理が施され、電解水に対する親和性が高められており、これによって、気液接触部材53の電解水の保水性(湿潤性)が保たれ、後述する活性酸素種(活性酸素物質)と室内空気との接触が長時間持続される。
【0013】
また、気液接触部材53の上部には、この気液接触部材53上に均一に電解水を分散させるための散水ボックス51が組み付けられている。この散水ボックス51は、電解水を一時的に貯留するトレー部材を備え、このトレー部材の側面に複数の散水孔(図示略)が開口し、この散水孔から気液接触部材53に対して電解水を滴下するようになっている。
また、気液接触部材53の上面には、散水ボックス51から滴下される電解水をエレメント部に効率よく分散させるため、分流シート(図示略)が配設されている。この分流シートは、液体の浸透性を有する繊維材料からなるシート(織物、不織布等)であり、気液接触部材53の厚み方向断面に沿って一または複数設けられる。
【0014】
水受け皿42は、気液接触部材53の下方に位置する受け皿部42Aと、この受け皿部42Aに一体に形成される貯留部42Bとを備え、この貯留部42Bには受け皿部42Aから流入した水が貯留される。また、この貯留部42Bには、水受け皿部42Aよりも深底の深底部42B1と、この深底部42B1よりも浅底の浅底部42B2とが形成されている。
深底部42B1には水位を検出する第1フロートスイッチ43A及び第2フロートスイッチ43Bが配設されている。第1フロートスイッチ43Aは、貯留部42Bの水位が所定の下限水位を下回った場合に動作するスイッチであり、第2フロートスイッチ43Bは、貯留部42Bの水位が所定の上限水位を上回った場合に動作するスイッチである。
【0015】
電解水供給部55は、水を電気分解して次亜塩素酸を含む電解水を生成する電解ユニット46と、この電解水を気液接触部材53に供給するための循環ポンプ44とを備え、この循環ポンプ44は、水受け皿42の貯留部42Bの深底部42B1に設けられている。循環ポンプ44は制御部100の制御に従って動作し、この循環ポンプ44の吐出口には、深底部42B1(貯留部42B)に貯留された水を汲み上げ、散水ボックス51を介して気液接触部材53に供給するための供給管71が接続されている。この供給管71には循環ポンプ44と散水ボックス51との間で分岐する分岐管72を介して電解ユニット46が接続されている。
この電解ユニット46は、一方が正、他方が負となる対の電極47、48を内蔵し、これら電極47、48間に、制御部100から供給される電圧を印加することにより、水を電解して電解水を生成する。電解ユニット46の上面には、この電解ユニット46で生成した電解水を排出する排出口46Aが形成され、この排出口46Aには電解水を貯留部42Bに返送する返送管73が接続されている。
【0016】
本実施形態では、この返送管73の下方に、当該返送管73を流通する電解水中の次亜塩素酸濃度を測定する濃度センサユニット20が設けられている。この濃度センサユニット20は、複数の電極(後述する)を備え、これら電極は貯留槽21内に固定されている。また、貯留槽21の底面には、貯留槽21内の水を貯留部42Bに排出する排出管22と、制御部100の制御に従って動作する開閉弁23とが設けられている。この開閉弁23は通常時には開放されている。
【0017】
また、貯留部42Bの入口部分、すなわち、この貯留部42Bと水受け皿部42Aとの連接部には、当該貯留部42Bに流れ込む水に混入する固形物を捕集するためのフィルタ部材74が配置されている。このフィルタ部材74の上方には、濃度センサユニット20の排出管22が設けられており、電解ユニット46から水とともに排出された固形物(例えば、電極表面に形成されたスケール成分)を捕集可能となっている。
本実施形態では、循環ポンプ44で汲み上げた水の一部が、散水ボックス51を介して気液接触部材53に供給され、残りの水が電解ユニット46に供給される。この電解ユニット46で生成された電解水はフィルタ部材74を介して貯留部42Bに供給され、この貯留部42Bの深底部42B1に貯留された電解水は循環ポンプ44により再び気液接触部材53および電解ユニット46に分散供給される。このように、電解ユニット46においては電解水を用いて繰り返し電気分解を行わせることにより、次亜塩素酸濃度の高い電解水を生成することができるようになっている。また、気液接触部材53から排出される電解水を循環利用することにより、水資源を有効活用することができる。
【0018】
また、本実施形態では、水受け皿42の上方には、外部の給水源(例えば、上水道)に接続される給水配管15からの水道水を水受け皿42に供給する給水部60が設けられている。この給水部60は、筐体11に形成された接続口14を介して給水配管15に接続されている。給水部60は、接続口14に接続される給水管63と、この給水管63中に設けられる給水弁61とを備える。この給水弁61は、上記第1フロートスイッチ43A、第2フロートスイッチ43Bによって検出された水位に応じて、制御部100の制御により開閉される電磁弁である。
給水管63の開口端63Aは、電解ユニット46の返送管73の開口端73Aと隣接して濃度センサユニット20の貯留槽21の上方に配置されている。
【0019】
また、本実施形態では水受け皿42に貯留された水を適宜排出可能に構成されている。具体的には、貯留部42Bの下方には、水受け皿42に貯留された水を上記排水部57に排出するための排水弁ユニット81が配置されている。この排水弁ユニット81は、貯留部42Bの深底部42B1の底部に連結された第1排水管82と、この第1排水管82に接続された排水弁83と、この排水弁83に接続された第2排水管84とを備え、この第2排水管84は上記排水部57に接続されている。排水弁83は、制御部100の制御により開閉される。排水弁83が開かれると、深底部42B1に溜まった水が排水部57を介して外部に排出される。
また、貯留部42Bの浅底部42B2の底部には、オーバーフロー管85が接続され、このオーバーフロー管85は、排水弁83と排水部57との間で上記第2排水管84に接続されている。このため、深底部42B1内の水位が上昇し、この水が浅底部42B2に達したとしても、この水はオーバーフロー管85、第2排水管84及び排水部57を通じて外部に排出される。
また、第2排水管84には、この第2排水管84よりも細径のエア抜き管86が接続されている。このエア抜き管86は、排水時に排水弁ユニット81内の空気を外部に排出するためのものであり、このエア抜き管86の先端が水受け皿42よりも十分高い位置となるように配置されている。
【0020】
排水部57は、第2排水管84に接続されたトラップ配管58と、このトラップ配管58に接続された排水配管16とを備える。トラップ配管58は、このトラップ配管58内に水が溜まるようになっている。このため、トラップ配管58内に溜まった水によって、排水配管16と排水弁ユニット81とが隔離されることにより、排水の臭いが空気除菌装置1内に漂うことが防止される。
【0021】
次に、動作について説明する。
空気除菌装置1の運転操作がなされると、第1フロートスイッチ43A及び第2フロートスイッチ43Bにより、貯留部42Bの水位が検出され、この水位が所定水位に達していない場合には、給水弁61が開放して水受け皿42に水道水が供給され、この水受け皿42の貯留部42Bの水位が所定水位に達する。
貯留部42B内の水は循環ポンプ44によって汲み上げられて、その一部が電解ユニット46に供給される。これら電解ユニット46では、制御部100の制御下、濃度センサユニット20が測定した次亜塩素酸濃度に基づいて、電極47、48間に電圧が印加されることにより、電解ユニット46に流入した水道水が電気分解されて所定の次亜塩素酸濃度を含む電解水が生成される。
【0022】
電極47、48は、例えばベースがチタン(Ti)で皮膜層がイリジウム(Ir)、白金(Pt)から構成された電極板である。
電極47をアノード電極とし、電極48をカソード電極として、外部電源から電極47及び電極48の間に電圧を印加して通電すると、カソード電極としての電極48では、水中の水素イオン(H)と水酸化物イオン(OH)とが下記式(1)に示すように反応する。
4H+4e+(4OH)→2H+(4OH) ・・・(1)
【0023】
一方、アノード電極(陽極)としての電極47では、下記式(2)に示すように水が電気分解される。
2HO→4H+O+4e ・・・(2)
とともに、電極47においては、水に含まれる塩素イオン(塩化物イオン:Cl)が下記式(3)に示すように反応し、塩素(Cl)が発生する。
2Cl→Cl+2e ・・・(3)
さらに、この塩素は下記式(4)に示すように水と反応し、次亜塩素酸(HClO)と塩化水素(HCl)が発生する。
Cl+HO→HClO+HCl ・・・(4)
【0024】
電極47で発生した次亜塩素酸は広義の活性酸素種に含まれるもので、強力な酸化作用や漂白作用を有する。次亜塩素酸が溶解した水溶液、すなわち空気除菌装置1により生成される電解水は、ウィルス等の不活化、殺菌、有機化合物の分解等、種々の空気清浄効果を発揮する。
【0025】
そして、電極47、48により殺菌力の大きい次亜塩素酸を生成させた場合、この次亜塩素酸を含む電解水が散水ボックス51から気液接触部材53に滴下されると、送風ファン31により吹き出された空気が気液接触部材53において次亜塩素酸と接触する。これにより、空気中に浮遊するウィルス等が不活化されるとともに、当該空気に含まれる臭気物質が次亜塩素酸と反応して分解され、或いはイオン化して溶解する。従って、空気の除菌及び脱臭がなされ、清浄化された空気が気液接触部材53から排出される。
【0026】
次亜塩素酸によるウィルス等の不活化の作用機序として、インフルエンザウィルスの例を挙げる。次亜塩素酸は、インフルエンザの感染に必須とされるインフルエンザウィルスの表面蛋白(スパイク)を破壊、消失(除去)する作用を有する。この表面蛋白が破壊された場合、インフルエンザウィルスと、インフルエンザウィルスが感染するのに必要な受容体(レセプタ)とが結合しなくなり、感染が阻止される。このため、空気中に浮遊するインフルエンザウィルスは、気液接触部材53において次亜塩素酸を含む電解水に接触することにより、いわば感染力を失うこととなり、感染が阻止される。
【0027】
従って、この空気除菌装置1が、例えば幼稚園や小・中・高等学校、介護保険施設、病院等のいわゆる大空間に設置された場合であっても、電解水により清浄化(除菌、脱臭等)された空気を大空間内で広く行き渡らせることが可能になり、大空間での空気除菌及び脱臭を効率よく行うことができる。
【0028】
また、電解水中の次亜塩素酸の濃度は、制御部100により、除菌するウィルス等を不活化させる所定濃度となるように調整される。具体的には、濃度センサユニット20が測定した次亜塩素酸濃度に基づいて、電極47及び電極48の間に印加する電圧を調整し、電極47及び電極48の間に流す電流値、及びその通電時間を調整することにより行われる。
【0029】
そして、散水ボックス51から気液接触部材53に滴下された電解水は、気液接触部材53を伝って下方に移動し、水受け皿42の水受け皿部42Aに落ちる。この水受け皿部42Aに落ちた電解水はフィルタ部材74を介して貯留部42Bに流入する。そして、再び循環ポンプ44によって汲み上げられ、電解ユニット46を経て気液接触部材53に供給される。このように、本実施の形態における構成では水が水受け皿42を還流する循環式となっており、少量の水を有効に利用することで、長時間にわたって効率よく空気の除菌を行える。また、蒸発等により貯留部42Bの水位が減少した場合には、給水弁61が開放されて給水口64より水道水が適量供給される。
【0030】
次に、濃度センサユニット20について説明する。
本実施形態の濃度センサユニット20は、貯留槽21内に貯留された電解水(試料溶液)に電圧を印加することにより、三電極方式によるサイクリックボルタンメトリー(CV)測定を行うバッチ式の濃度センサである。濃度センサユニット20は、図2に示すように、作用電極25と、参照電極26と、対電極27と、これら作用電極25、参照電極26及び対電極27に電圧を印加する電流印加部28と、この電流印加部28が印加した電圧における電流値を測定する電流測定部29と、この電流測定部29からの電流測定信号に基づいて次亜塩素酸濃度を算出する算出部30と、これら電流印加部28、電流測定部29及び算出部30の動作を制御するマイコン24と、このマイコン24の制御下で、算出部30で次亜塩素酸濃度を算出する際のゼロ点補正を行う補正制御部32とを備える。
【0031】
作用電極25は、電解水に電圧を印加するためのものであり、ホウ素を高濃度に添加することにより導電性を有するボロンドープダイヤモンド(BDD)電極(導電性ダイヤモンド電極)であり、貯留槽21内に貯留された電解水に浸漬されるように図示しない保持部材によって固定されている。
この種のボロンドープダイヤモンド電極25は、電位窓が広く(ガス発生が無く有効な電気化学測定が可能な電位領域が広い)、他の電極材料と比較してバックグラウンド電流が低いといった有利な性質を有している。また、ボロンドープダイヤモンド電極25は、化学的耐性、耐久性、電気伝導度、耐腐食性等にも優れている。
【0032】
本実施形態のボロンドープダイヤモンド電極25は、例えばマイクロ波プラズマCVD装置を用いて、シリコン基板の上面にダイヤモンド膜を製膜することにより作製する。このとき、ダイヤモンド膜を導電性とするために、不純物としてホウ素をドープ(添加)する。具体的な製造方法としては、以下の通りである。
本実施形態では、基板としてシリコン基板(Si(111))を用い、このシリコン基板をマイクロ波プラズマCVD装置のチャンバー内のステージ上にセットする。また、炭素源としてアセトンとメタノールの混合溶液を用い、この混合溶液に酸化ホウ素(B)を溶解させ、この炭素源を水素ガスでバブリングしてチャンバー内に導入する。チャンバー内は70Torrとして、電力1.4kWのマイクロ波(2.45GHz)を入力してプラズマを発生させ、シリコン基板上に、製膜速度約0.7μm/hでボロンドープダイヤモンド膜の製膜を行った。製膜時にシリコン基板はマイクロ波吸収で発熱し、ステージ温度は540℃に達していた。このようにして作製されたボロンドープされたダイヤモンド膜は、膜圧が17μm(24時間製膜)で膜電導度が10mΩcm以下となっている。
また、ボロンドープダイヤモンド電極25は、製膜処理後に表面の終端処理を行わない、いわゆるアズグローン(as grown;基板上に結晶を成長させたままで、その後表面処理等の手を加えていない)状態としている。この構成では、製膜表面の終端化処理が不要となるため、ボロンドープダイヤモンド電極25を簡単な処理で作成することができる。
【0033】
参照電極26は、作用電極としてのボロンドープダイヤモンド電極25の電位基準となる電極であり、本実施形態では飽和カロメル電極(SCE)を用いている。この参照電極26は、貯留槽21内に貯留された電解水に浸漬されるように図示しない保持部材によって固定されている。
対電極27は、作用電極としてのボロンドープダイヤモンド電極25にある電位を設定する場合に、このボロンドープダイヤモンド電極25に電流を流すための電極である。本実施形態では、対電極27は白金(Pt)電極が用いられており、参照電極26と同様に貯留槽21内に貯留された電解水に浸漬されるように図示しない保持部材によって固定されている。
【0034】
電流印加部28は、マイコン24の制御下、外部電源101からの電流を所定の値に調整してボロンドープダイヤモンド電極25と対電極27との間に印加する。具体的には、電流印加部28は、ボロンドープダイヤモンド電極25と参照電極26との間の電位を常に調整しながら、ボロンドープダイヤモンド電極25と対電極27との間に流れる電流を制御する。本構成では、参照電極26に対してボロンドープダイヤモンド電極25の電位を+1.6〜+2.0Vの間で制御して、その時に流れる電流を測定する。
電流測定部29は、電流印加部28が印加した電流下における次亜塩素酸濃度の酸化反応に伴う電流値を測定し、その測定した電流測定信号を算出部30に出力する。
算出部30は、マイコン24の制御下、電流印加部28が印加した電位に対応する電流測定信号に基づいて電解水中の次亜塩素酸濃度を算出する。本実施形態では、これら電流印加部28、電流測定部29、算出部30及びマイコン24は制御部100に設けられている。
【0035】
次に、濃度センサユニット20を用いて試料溶液中の次亜塩素酸濃度を測定した結果について説明する。図3は、試料溶液中の次亜塩素酸濃度が0mg/l、100mg/l(pH9)のリン酸緩衝溶液を用いて、これらを電流印加部28及び電流測定部29により、参照電極26に対するボロンドープダイヤモンド電極25の電位を、−3.0V〜+2.0Vの間で直線掃引(100mV/s)したときの電流値を測定して得られた電流−電圧曲線である。また、図4は、pHを7,9,11に調整した次亜塩素酸濃度100mg/lのリン酸緩衝溶液における電流−電圧曲線である。
【0036】
この図3によると、1.8V付近に次亜塩素酸イオンの酸化反応によるピーク電流が示されている。また、この図3には、還元反応ピークが見られないため、この反応は不可逆反応であると判断される。このため、参照電極26に対するボロンドープダイヤモンド電極25の電位を1.8V付近に制御することにより、次亜塩素酸の検出が可能となる。
また、次亜塩素酸の酸解離定数pKaは7.53であるため、pH9以上では次亜塩素酸は、ほぼすべて次亜塩素酸イオンとして存在する。このため、参照電極26に対するボロンドープダイヤモンド電極25の電位に対する電流の変化を、pHを調整して観察すると、図4に示すように、pH9にて次亜塩素酸の酸化反応によるピークが顕著となった。これにより、pH9が次亜塩素酸イオンを測定する条件として適当であると判断した。さらに、pH9では、参照電極26に対するボロンドープダイヤモンド電極25の電位が、+1.8Vをピークとして、+1.6V〜+2.0Vの範囲で大きくなっている。このため、参照電極26に対するボロンドープダイヤモンド電極25の電位を+1.6V〜+2.0Vの範囲で制御するのが望ましく、最もピーク電流の大きい+1.8Vに制御するのが最適である。
【0037】
このように、この実験により、pH9において、参照電極26に対するボロンドープダイヤモンド電極25の電位を+1.6V〜+2.0Vの間に制御した場合、次亜塩素酸濃度と電流値とから検量線を作成することができる。このため、算出部30は、検量線に基づいて、測定された電流値から電解水中の次亜塩素酸濃度を算出することができる。
このため、本実施形態によれば、参照電極26に対するボロンドープダイヤモンド電極25の電位を次亜塩素酸の酸化反応による電流が流れる+1.6〜+2.0Vの間に制御することにより、電解水中の次亜塩素酸濃度を正確に、かつ、容易に測定することができる。更に、+1.5V以下の範囲では測定する必要がないため短時間で電解水中の次亜塩素酸濃度の測定を実行することができる。
【0038】
次に、濃度センサユニット20のゼロ点補正動作について説明する。
この種の濃度センサユニット20では、時間経過とともに測定値と実際の濃度との間に誤差が生じることがある。このため、定期的にゼロ点補正を行うことが望ましい。
【0039】
まず、補正制御部32は、深夜時間帯など、空気除菌装置1の運転が停止している際に、制御部100を通じて、開閉弁23を閉塞するとともに給水弁61を貯留槽21内に水道水が溜まるのに十分な所定時間開放し、この貯留槽21内に水道水を貯留する。
続いて、補正制御部32は、マイコン24を介して、この水道水中の次亜塩素酸濃度を測定する。具体的には、電流印加部28は、参照電極26に対してボロンドープダイヤモンド電極25を、例えば+1.8Vの電位に保持し、電流測定部29は、この電位下における電流値を測定し、その測定した電流測定信号を算出部30に出力する。
算出部30は、この電流値に相当する次亜塩素酸濃度を算出する。ここで、水道水中の次亜塩素酸濃度は、通常、1mg/l以下であるため、10mg/lレベルの濃度を測定する場合には、この算出した点をゼロとして扱うことができる。
この構成によれば、定期的に濃度センサユニット20を取り外すことなく、この濃度センサユニット20のゼロ点補正を容易に行うことができることにより、メンテナンス労力を低減することができる。
【0040】
以上、説明したように、本実施形態によれば、水を電気分解して電解水を生成する電解ユニット46を備え、この電解水を気液接触部材53に供給し、この気液接触部材53を浸潤させるとともに、当該気液接触部材53に送風ファン31により空気を送り、当該気液接触部材53で電解水と空気とを接触させて当該空気を除菌する空気除菌装置1において、電解水が流通する経路に当該電解水中の次亜塩素酸濃度を測定する濃度センサユニット20を備え、この濃度センサユニット20が、参照電極26に対する作用電極25の電位を一定に制御し、作用電極25と対電極27との間に電流を印加する電流印加部28と、当該電位における電流値を測定する電流測定部29と、電流測定部29からの電流測定信号に基づいて、次亜塩素酸濃度を算出する算出部30とを備え、作用電極25がホウ素をドープしたボロンドープダイヤモンド電極であり、参照電極26が飽和カロメル電極であり、電流印加部28を、飽和カロメル電極26に対するボロンドープダイヤモンド電極25の電位を+1.6〜+2.0Vの間に制御することにより、電解水中の次亜塩素酸濃度を正確に、かつ、容易に測定することができる。更に、+1.5V以下の範囲では測定する必要がないため短時間で電解水中の次亜塩素酸濃度の測定を実行することができる。
【0041】
また、本実施形態によれば、ボロンドープダイヤモンド電極25は、表面を終端化処理せずにアズグローンで形成した構成としたため、表面の終端化処理が不要となることにより、ボロンドープダイヤモンド電極25を簡単な処理で作成することができる。
【0042】
また、本実施形態によれば、気液接触部材53から流下する電解水を受ける水受け皿42と、この水受け皿42に貯留された水を汲み上げ、電解ユニット46を介して当該水受け皿42に返送する返送管73と、外部の給水源に接続されて水受け皿42に水を供給する給水管63とを備え、この給水管63の開口端(吐出口)63Aを返送管73の開口端(吐出口)73Aに隣接して設け、これら各開口端63A、73Aの下方に濃度センサユニット20を配置し、電解水の返送を停止して水を供給した際に、補正制御部32が濃度センサユニット20のゼロ点補正を行うため、定期的に濃度センサユニット20を取り外すことなく、この濃度センサユニット20のゼロ点補正を容易に行うことができることにより、メンテナンス労力を低減することができる。
【0043】
次に、別の実施形態について述べる。
上記した実施形態では、電解ユニット46を介して当該水受け皿42に返送する返送管73と、外部の給水源に接続されて水受け皿42に水を供給する給水管63とを備え、この給水管63の開口端(吐出口)63Aを返送管73の開口端(吐出口)73Aに隣接して設け、これら各開口端63A、73Aの下方に濃度センサユニット120を配置した構成について説明したが、この別の実施形態では、図5に示すように、濃度センサユニット120を循環ポンプ44の下流側に配置している点で異なる。これ以外の構成については、上記実施形態と同一であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
濃度センサユニット120は、中空のタンク状に形成された貯留槽121を備え、この貯留槽121内に上記した作用電極25、参照電極26及び対電極27が図示を省略した保持部材を介して固定されている。この貯留槽121の上面及び下面には、それぞれ供給管71が接続され、循環ポンプ44で汲み上げられた電解水が貯留槽121内に流入した際に当該電解水中の次亜塩素酸濃度が測定される。
【0044】
この別の実施形態では、濃度センサユニット120のゼロ点補正は、定期的(例えば1週間に1度)行われる水交換時に一緒に行われる。
水交換する場合には、制御部100の制御下、排水弁83が開放されて水受け皿42および気液接触部材53に浸潤される電解水が排出される。次に、給水弁61が開放され、水受け皿42上に水道水が供給される。そして、この場合、電解ユニット46を停止したまま、循環ポンプ44を運転し、水道水を気液接触部材53及び電解ユニット46に供給し、これら気液接触部材53及び電解ユニット46に付着した固形物(例えば、スケール成分)を除去する。この除去された固形物は、水とともに排水部57を通じて排出される。このような洗浄運転を数回繰り返した後に、ゼロ点補正が行われる。
【0045】
制御部100は、循環ポンプ44を運転して水受け皿42上の水を循環させる。この場合、電解ユニット46では電気分解は行われていない。
これにより、循環ポンプ44から吐出された水道水が貯留槽121内を流通する。続いて、補正制御部32は、マイコン24を介して、この水道水中の次亜塩素酸濃度を測定する。具体的には、電流印加部28は、参照電極26に対してボロンドープダイヤモンド電極25に、例えば+1.8Vの電位に保つように、ボロンドープダイヤモンド電極25と対電極27との間に電流を流し、電流測定部29は、この電位下における電流値を測定し、その測定した電流測定信号を算出部30に出力する。
算出部30は、この電流値に相当する次亜塩素酸濃度を算出する。ここで、水道水中の次亜塩素酸濃度は、通常、1mg/l以下であるため、10mg/lレベルの濃度を測定する場合には、この算出した点をゼロとして扱うことができる。
この構成によれば、定期的に濃度センサユニット20を取り外すことなく、この濃度センサユニット20のゼロ点補正を容易に行うことができることにより、メンテナンス労力を低減することができる。
【0046】
この別の実施形態によれば、気液接触部材53から流下する電解水を受ける水受け皿42と、この水受け皿42に貯留された水を汲み上げて電解ユニット46及び気液接触部材53にそれぞれ供給する循環ポンプ44とを備え、この循環ポンプ44の下流側に濃度センサユニット120を配置し、水受け皿42内の電解水を排出するとともに、当該水受け皿42に水を供給し、この水を循環ポンプ44で汲み上げた際に、補正制御部32が濃度センサユニット120のゼロ点補正を行うため、水の循環経路を簡素化できるとともに、定期的に濃度センサユニット20を取り外すことなく、この濃度センサユニット20のゼロ点補正を容易に行うことができることにより、メンテナンス労力を低減することができる。
【0047】
この別の実施形態では、給水配管15を介して上水道を水受け皿42に導く構成としたが、空気除菌装置1に水を貯留する出し入れ自在な給水タンクを設けて、この給水タンクから水受け皿42に水が供給されるようにしてもよい。
また、この別の実施形態では、水受け皿42の貯留部42Bに水を貯留し、この水を循環ポンプ44で循環させる構成について説明したが、これに限るものではなく、例えば、気液接触部材53から流下する電解水を受ける貯水タンク(水受け部)と、この貯水タンクに貯留された水を汲み上げて電解ユニット46及び気液接触部材53にそれぞれ供給する循環ポンプ44とを備え、貯水タンクと循環ポンプ44との間に濃度センサユニット120を配置する構成としても良い。
【0048】
以上、本発明を実施するための最良の形態について述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、濃度センサユニットとして、電解水(試料溶液)に電圧を印加することにより、三電極方式によるサイクリックボルタンメトリー(CV)測定を行うバッチ式の濃度センサについて説明したが、これに限るものでなく、例えば、定量ポンプ等を用いて制御された連続流れをつくりだし、この流れの中で種々の反応、分離や試料注入等を行い、末端に設置したフローセルを備えた検出器により溶液中の成分を分析するフローインジェクション分析(FIA)を行う濃度センサとしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本実施の形態に係る空気除菌装置の概略構成を示す図である。
【図2】濃度センサユニットの構成を示すブロック図である。
【図3】次亜塩素酸濃度を0mg/l、100mg/lとした際の電流−電圧曲線である。
【図4】次亜塩素酸濃度100mg/lでpHを7,9,11に調整した際の電流−電圧曲線である。
【図5】別の実施形態に係る空気除菌装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
【0050】
1 空気除菌装置
20、120 濃度センサユニット
21、121 貯留槽
24 マイコン
25 作用電極(ボロンドープダイヤモンド電極、導電性ダイヤモンド電極)
26 参照電極(飽和カロメル電極)
27 対電極
28 電流印加部
29 電流測定部
30 算出部
31 送風ファン
32 補正制御部
42 水受け皿(水受け部)
44 循環ポンプ
46 電解ユニット
53 気液接触部材
55 電解水供給部
57 排水部
60 給水部
73 返送管
100 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を電気分解して電解水を生成する電解ユニットを備え、この電解水を気液接触部材に供給し、この気液接触部材を浸潤させるとともに、当該気液接触部材に送風ファンにより空気を送り、当該気液接触部材で前記電解水と前記空気とを接触させて当該空気を除菌する空気除菌装置において、
前記電解水が流通または貯留される経路に当該電解水中の次亜塩素酸濃度を測定する濃度センサを備え、この濃度センサが、作用電極と、対電極と、参照電極と、この参照電極に対する前記作用電極の電位を略一定に保持して前記作用電極と前記対電極との間に電流を印加する電流印加部と、当該電位における電流値を測定する電流測定部と、前記電流測定部からの電流測定信号に基づいて、次亜塩素酸濃度を算出する算出部とを備え、前記作用電極がホウ素をドープした導電性ダイヤモンド電極であり、前記参照電極が飽和カロメル電極であり、前記電流印加部を、前記飽和カロメル電極に対する前記導電性ダイヤモンド電極の電位が+1.6〜+2.0Vに制御することを特徴とする空気除菌装置。
【請求項2】
前記導電性ダイヤモンド電極は、表面を終端化処理せずにアズグローンで形成したことを特徴とする請求項1に記載の空気除菌装置。
【請求項3】
前記経路に前記電解水に換えて前記水を供給し、この水中の次亜塩素酸濃度に基づいて当該濃度センサのゼロ点補正を行う補正制御部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の空気除菌装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−227381(P2010−227381A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−79741(P2009−79741)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】