説明

窓ガラス構造

本発明は、窓ガラス、特に自動車のフロントガラス(3)と、取付部品を窓ガラス(3)に結合するための保持部(5)であって、窓ガラス(3)の縁部(8)に平行に伸びる第1の接合片(18)で粘着テープによって窓ガラス(3)の表面(20)に接合され、同様に窓ガラス(3)の上記の縁部(8)に平行に伸びる第2の接合片(19)で、流動状態で塗布される、粘着テープよりも硬い接着剤によって窓ガラス(3)の表面(20)に接合される保持部(5)とを備える窓ガラス構造に関する。窓ガラス(3)と保持部(5)との接合部をできるだけ強くし、さらに窓ガラス構造を迅速に、かつ高いコストを必要とせずに製造することができるようにするためには、第2の接合片(19)が第1の接合片(18)よりも、窓ガラス(3)の縁部(8)近くに配置される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、窓ガラス、特に自動車のフロントガラス、および取付部品を窓ガラスに結合するための保持部を備える窓ガラス構造に関する。保持部は、窓ガラスの縁部に平行に伸びる第1の接合片で粘着テープによって窓ガラスの表面に接合され、同様に窓ガラスの縁部に平行に伸びる第2の接合片で、粘性状態で塗布される、粘着テープよりも硬い接着剤によって窓ガラスの表面に接合される。
【背景技術】
【0002】
例えば、独特許第19961706B4号明細書で見られるように、先行技術から、複合ガラスからなるフロントガラスを、自動車本体に沿って伸び、エンジンボンネットに面する縁部の領域で保持部と接着するのに接着ストランドを使用することが知られている。通常は、両面が接着層を備える発泡体状の中間層から形成される両面接着テープの接着ストランドとして使用される。この欠点は、接着ストランドが顕著な弾性特性を有するある種のスポンジのように働いてしまうことで、接合部は保持部を支えなくても本体の取付部品を挟持できるほど十分に強固でないことである。
【0003】
さらに、自動車に取り付けられた後、フロントガラスが設置された保持部は、自由突出領域に配置される挟持接合部によって、別の自動車部品、例えば、ウォータボックスカバーに接合される。保持部が十分な抵抗力でもって印加される圧力に拮抗することが正しい取り付けには重要である。しかしながら、保持部のフロントガラスへの接合は、両面接着テープが使用される場合には弱すぎて、整備工は部品が適切に接合されたかを確認することができない。
【0004】
保持部が別の自動車部品に接合される部分の保持部の自由突出領域は、一方は、一定の弾性を有し、他方は、それ自体が接着層を有する。窓ガラスが自動車に取り付けられるときに、整備工は、保持部の突出領域を変形させるか否か、または全体に突出領域をずらすか否か、または挟持接合部を適切に係止するか否か、一定の閉鎖力を克服した後にのみ生じる何かを区別することができない。
【0005】
さらに、先行技術から、保持部と窓ガラスとが上述の接着テープではなく、接着テープよりも実質的により硬いポリウレタン接着剤などの化学的に硬化する接着剤によって接合されるのも一般的に知られている。接合部の柔軟性が劣ることによって、印加される同じ力に対してわずかだけ伸張し、そのために保持部と自動車部品との挟持接合部の適切な係合がより効果的になされる。しかしながら、この接合の欠点は、接着剤は硬化するまでの一定の設定時間が必要であること、および安定した接合が必要であることである。したがって、保持要素と窓ガラスとは、設定時間の間、適切な手段によってそれぞれの位置で固定されなければならず、これはかなり余分のコストがかかることになる。
【0006】
欧州特許第1280675B1号明細書は、最初に両面接着テープによって、次に、軟硬化材料からなる、いわゆる「接着ビード」によって、窓ガラスが保持要素に接合されるときの自動車の窓ガラスのための封止構造を説明している。したがって、独国特許第19961706B4号明細書で開示されている接合と比較して、接合強度は実質的にすでに増大されているはずである。それにもかかわらず、フロントガラスと保持要素との間に配置された両面接着テープは依然として若干接合が弱く、このことが同じように上述の欠点を伴うことになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、冒頭に述べたタイプの窓ガラス構造を、窓ガラスと保持部との接合部ができるだけ強く、同時に、同様に迅速に、かつ高いコストを必要とせずに製造できるように、さらに発展させることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
知られている窓ガラス構造を基に、上述の目的は、本発明に従って、第2の接合片が第1の接合片よりも窓ガラスの縁部近くに配置されることで達成される。
【0009】
窓ガラスがそれに固定される保持部の領域で鋭い縁部に設計されていない場合、本出願によれば、窓ガラスの縁部は、窓ガラスの典型的には丸い端面の最外部により形成される面と窓ガラスの外表面の面との交線(2つの接平面の交線)として画定される。
【0010】
上述したように、窓ガラス、特に自動車のフロントガラスは、一縁部に沿って、窓ガラスに取付部品を結合する働きをする保持部が設けられており、窓ガラスを越えて突出し一定の弾性を有する保持部の領域は、挟持接合するための要素を備える。
【0011】
保持部と窓ガラスとの接合は、縁部に平行に伸びる2つの接合片によって達成され、このことが、この接合部の取り付けおよび窓ガラスと保持部との結合状態に利点をもたらす。
【0012】
接合部は、以下の2つのステップで取り付けられる。まず、第2の接合片19用の接着剤が、交点21付近でガラス表面20に塗布されてもよい。あるいは、接着剤が、例えば、三角ビードの形態で保持部5の保持リム6に塗布される場合もある。窓ガラス構造1と保持部5との結合工程時に、接着剤は押圧されて第2の接合片19の図示された形状になる。粘着テープを備える第1の接合片18は、押圧されるとすぐに表面20に接着する。粘着テープは、通常、固有の弾性を有するので、この接合部は、確かに比較的弱い接合部であるが、このように生成された接合部は、基本的に保持部および窓ガラスからなる2つの要素の位置を固定する働きをするものである。
【0013】
粘着テープによりすでに得られた接合は、第2の接合片による次のステップの取り付け過程で補強される。第2の接合片は、粘性状態で窓ガラスの縁部近くに塗布され、硬化状態では粘着テープよりもより強くなる。先に貼り付けられた粘着テープによりなされた接合によって、第2の接合片が硬化する間に、さらに要素の位置を固定する必要がなくなり、このことが窓ガラス構造を取り付ける動作を容易にする。
【0014】
保持部の突出領域の強度は、突出領域自体の弾性と窓ガラスと保持部との接合とからなる。2つの接合部の強い方の接合部の位置はさらに、自動車の窓ガラスにウォータボックスカバーを取り付ける役割をする。それは、挟持接合部を係合するのに加えられた力によって生じる変形が加えられる力のレバーアームの機能をするためである。欧州特許第1280675B1号明細書と比較して、強い方の接合片と弱い方の接合片との配置は、縁部に近い強い方の接合片が保持部に作用する力の自由レバーアームを短くするために、入れ替えられている。
【0015】
保持部と互いに結合されるときの窓ガラスの状態に関して、粘着テープより硬い第2の接合片が窓ガラスの縁部付近に配置されるのは、この点における保持部と窓ガラスとの接合部がより強くなるために有利であり、そのために従来の窓ガラス構造よりも高くなる。窓ガラス構造が挟持接合部によって取付部品に接合される場合、力が加えられると、保持部を備えた窓ガラスにより大きな抵抗力をもたらし、その結果、挟持接合部を係合するのに必要な規定の力がより容易に加えられ、挟持接合部が係合された後、保持部の抵抗力(窓ガラスと保持部、すなわち、ガラス構造の全体のより高い強度によって形成される)は確実に著しく大きくなる。
【0016】
第2の強い接合片を窓ガラスの近く、またはその縁部まで、または縁部を越えて配置することにより、加えられる力のレバーアームは小さくなり、このことは、保持部の変形が小さくなるという利点になる。保持部を有する縁部では、窓ガラス構造は従来の類似の窓ガラス構造に比べて全体に高い強度を有する。
【0017】
粘着テープが、発泡体状の中間層と、テープの向かい合う可視表面に配置される2つの接着層とを有する場合には、ここに含まれるものは、加工性に優れ、加工が容易であると認められている市販品であるので、特に有利である。さらに、粘性状態で塗布される接着剤がポリウレタン(PU)系の接着剤である場合には有利である。ポリウレタン接着剤は、硬化状態では比較的強度がある、または硬い。接着剤の硬化状態での硬さは、好ましくは少なくともショア(Shore)A硬さ50から90であるべきである。
【0018】
本発明の改良形態は、保持部5が接続片の領域に、窓ガラスの表面と接触して、保持部の残部と一体となって接合され、粘性状態で塗布される接着剤の層の厚さを画定する少なくとも1つのスペーサを備える。第2のスペーサ23が結合プロセス時の傾斜を妨げ、それにより変形可能な粘性の接着剤の「排出(pumping)」が避けられるのは有利である。このことで、ガラス窓構造の質に大きく影響する第2の接合領域が確実に均一に形成される。
【0019】
さらに、接合片の長手方向に伸びる2つの帯状またはビード状のスペーサがあり、そのうちの第2のスペーサが第2の接合片内部に配置され、第1のスペーサが第1の接合片と保持部との縁部閉塞部を形成する場合には有利である。このことにより、窓ガラスが接合片の幅全体にわたって均一に保持部を担持することになる。
【0020】
本発明の有利な形態は、2つの接合片が互いに長手方向に隣接するものである。この形態では、粘性状態で塗布される接着剤が粘着テープまで伸びることで達成されるのが好ましい。
【0021】
本発明の窓ガラス構造のさらなる改良形態によれば、保持部は、第2の接合片の領域に、前記接合片の長手方向に互いに対して等間隔で前後に分布し、帯状またはビード状のスペーサを挟む切欠部を有する。切欠部は、円形または細長孔に設計されるのが好ましい。円形孔の直径は、1から4mm、または1.5から3mmであるのが好ましい。細長孔の長い方の辺は、1.5から6mmであるのが好ましい。これらの切欠部の利点である。さらなる利点は、切欠部により、大気からの湿度が接着剤に制限なく利用でき、このことにより、例えば、窓ガラスを自動車本体に接着するのに慣例的なPU接着剤などの湿気硬化形接着剤を使用することが可能になる。したがって、時間のかかる硬化による問題を避けることができる。この分野で慣例的な接着剤は約3mm/日のペースで硬化するので、湿気硬化形接着剤の場合には、孔は重要である。2液型接着剤が使用されるときには孔は必要でない。
【0022】
さらに、保持部が、より硬い材料からなるコアと、プラスチック製で、前記コアと比べてより弾性の高い材料からなり、コアの周囲に押出成形または射出成型によって施される被膜とを有する場合に有利である。コアは、保持部の強度を高くする効果があり、結果として、窓ガラスの取り付けおよび窓ガラスが自動車に設置された状態の両方を実質的に改善する。
【0023】
この場合、コアは金属材料、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼またはチタン、ばね鋼または構造用鋼からなる場合に、特に有利である。
【0024】
さらに、保持部がクランプ溝を備える場合に有利である。クランプ溝は、断面がアンダーカットされ、窓ガラスの縁部に平行に伸びる。これは、自動車部品への挟持接合の要素として働き、この場合、自動車部品は、突出部として設計された挟持接合の対応部品を備える。
【0025】
さらに、窓ガラスの縁部に面し、溝に隣接する保持部のリムは、被膜の残りの部分と比べてより弾性の高いエラストマー材料からなる端部を備える場合に有利である。この場合、端部は共押出によって保持部で一体成型され、端部は窓ガラスの縁部から伸びる窓ガラスの端面に接する。一方、端部自体ではなく、端部を有するリムと窓ガラスの端面との間に自由空間が残る。端部は、窓ガラスとそれに接する部品との間の封止部として働くことができ、その大きな弾性により、互いに封止される部品の形状に十分に適合する。
【0026】
本発明は、図面内で説明される例示的な実施形態を参照して以下でより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】自動車のフロントガラス3からウォータボックスカバー4への遷移領域2における本発明の窓ガラス構造1の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、自動車のフロントガラス3からウォータボックスカバー4への遷移領域2における本発明の窓ガラス構造1の断面図である。複合ガラスからなる自動車のフロントガラス3およびウォータボックスカバー4は共に部分的に示されている。
【0029】
フロントガラス3とウォータボックスカバー4との接合は、保持部5によって行われる。保持部5は、図1の断面図では、一方は保持リム6を有し、一方は溝形成係止部7を有する遷移領域2の長さに沿って伸びる。溝形成係止部7は、ほぼU型またはV型で、フロントガラス3の縁部8から突出する領域9を形成する。ほぼU型またはV型の溝形成係止部7は、アンダーカットのクランプ溝10により形成され、クランプ溝10で、ウォータボックスカバー4にある係止フック11が挟持接合の形で係合する。
【0030】
保持部5は、アルミニウムからなるコア12を備え、それとは異なってプラスチック材料からなる保持部5の強度は、それにより大幅に増大する。
【0031】
フロントガラス3の縁部8に面する、保持部5のクランプ溝10の多層アンダーカットリム13は、保持部5の通常のプラスチック材料に比べてより弾性の高いエラストマー材料からなる端部14を備える。この端部14は、共押出によって保持部5で一体成型され、ウォータボックスカバー4の端面15およびフロントガラス3を担持する。このことが、フロントガラス3からウォータボックスカバー4への遷移部をより強くする。端部14ではなく、クランプ溝10の多層アンダーカットリム13はフロントガラス3に接触しないように設計され、したがって、実際のリム13とフロントガラス3との間に自由空間が残る。
【0032】
クランプ溝10の多層アンダーカットリム13は、同様に保持部5のプラスチック材料と比べてより弾性の高いエラストマー材料からなる封止リップ17が配置される階段状の突起部16をさらに有する。この封止リップ17は、さらにばね作用も有するので、ウォータボックスカバー4を押し上げて、したがって、係止部品B、すなわち、クランプ溝の部品(7、9、13)および係止フック11にこれ以上遊びがないようにする効果がある。これらの部品はウォータボックスカバー4とフロントガラス3との間をさらに封止するように、ウォータボックスカバー4を担持する。
【0033】
保持部5と同様に、端部14およびリム13の封止リップ17は共に、それ自体がフロントガラス3の縁部8の全長にわたって伸びる。
【0034】
保持部5は、2つの接合片18または19を使用して、フロントガラス3の表面20に接合される。接合片18または19はそれぞれ、フロントガラス3の縁部8に平行に伸び、したがって、遷移領域2の長さに沿って伸びる。第1の接合片18は、保持リム6のフロントガラス3の縁部8の反対側に配置され、したがって縁部8から間隔A離間した位置にある粘着テープによって形成される。粘着テープ18は、その両面に接着層を有する発泡状材料からなることが可能であるのが好ましい。粘着テープ18は、接着剤の硬化の間に必要とされる保持部5およびフロントガラス3の位置の固定方法と見なすことができる。
【0035】
第2の接合片19は、例えば、ポリウレタン接着剤(PU接着剤)によって形成され、フロントガラス3の縁部8に面する保持リム6の領域に配置される。他の考え得る接着剤は、シリコン、アクリレート、ホットメルトまたは2液型の接着剤がある。図1では、第2の接合片19は、一方はテープで形成された第1の接合片18と隣接し、他方はフロントガラス3の縁部8の所まで達して、窓ガラス外表面20の面とフロントガラス3の最外端面の面との交点21で、既にできた丸みに従って形成される。同様に、PU接着剤がフロントガラス3の端面のサブ領域を担持するように、第2の接合片19をフロントガラス3の縁部8を越えて設けることも同様に可能である。
【0036】
PU接着剤は、保持部5がフロントガラス3に接合されるまでにすでに塗布されるのが好ましく、この場合、フロントガラス3に塗布されるのか、または保持部5に塗布されるのかは重要ではない。あるいは、PU接着剤は、切欠部から押しこまれて、両側に移り、一方は第1の接合片18の所まで、他方はフロントガラス3の縁部8の所まで達する、または縁部8を越える場合もある。
【0037】
保持部5の保持リム6は、フロントガラス3に面する表面上に2つのスペーサ23、24を備える。第1のスペーサ23は、保持リム6のフロントガラス3の縁部8の反対側の端部に配置され、第2のスペーサ24は、第2の接合片19の領域に配置される。スペーサ23、24は、保持部5の残部に一体成型され、保持部5の長手方向に伸びて、帯状に設計される。
【0038】
これらのスペーサは、フロントガラス3の表面20を担持し、第2の接合片19の領域に配置された接着剤の特定の厚さを画定する。第1のスペーサ23はさらに、押圧動作のときの保持リム6の傾斜を防ぐ。結合プロセス時に、第2の接合片19の容積に結果として変化がないため、傾斜は避けられなければならない。
【0039】
本発明の2つの接合片18、19の構造は、従来の窓ガラス構造に比べて、第1に突出領域9の強度、第2に保持部5とフロントガラス3との接合の強度からなる保持部5の強度を大幅に増大させる。
【0040】
保持部5の突出領域9のすぐ傍に、本発明の窓ガラス構造1は、材料の性質から、高い硬度すなわち高い強度であるとされる第2の接合片19の形の接合部を有する。挟持接合部に加えられる力のレバーアーム25は、前記力による保持部5の変形を大幅に少なくするように大幅に短くされる。保持部5のより高い強度が十分な抵抗力でそこに加えられる力に拮抗し、挟持接合部は適切に係合する。
【符号の説明】
【0041】
1 窓ガラス構造
2 遷移領域
3 自動車フロントガラス
4 ウォータボックスカバー
5 保持部(6および7)
6 保持リム
7 溝形成係止部
8 縁部
9 突出領域
10 アンダーカットクランプ溝
10a 溝形成係止部のリムの返し部
10b 係止フックの返し部
11 係止フック
12 コア
13 多層アンダーカットリム
14 端部
15 端面
16 突起部
17 封止リップ
18 第1の接合片
19 第2の接合片
20 表面
21 交点
22 中心線
23 第1のスペーサ
24 第2のスペーサ
25 レバーアーム
A 間隔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
窓ガラス、特に自動車のフロントガラス(3)と、取付部品を窓ガラス(3)に結合するための保持部(5)であって、窓ガラス(3)の縁部(8)に平行に伸びる第1の接合片(18)で粘着テープによって窓ガラス(3)の表面(20)に接合され、同様に窓ガラス(3)の上記の縁部(8)に平行に伸びる第2の接合片(19)で、流動状態で塗布される、粘着テープよりも硬い接着剤によって窓ガラス(3)の表面(20)に接合される保持部(5)とを備える窓ガラス構造において、第2の接合片(19)が第1の接合片(18)よりも窓ガラス(3)の縁部(8)近くに配置されることを特徴とする、窓ガラス構造。
【請求項2】
粘着テープが、発泡状の中間層とテープの向かい合う可視表面に配置された2つの接着層とを有すること、および流動状態で塗布される接着剤がポリウレタン(PU)系接着剤、シリコン、アクリレート、ホットメルトまたは2液型の接着剤であることを特徴とする、請求項1に記載の窓ガラス構造。
【請求項3】
保持部(5)が、接合片(18、19)の領域に、窓ガラス(3)の表面(20)に接触して、保持部(5)の残部に一体的に接合され、流動状態で塗布される接着剤の層の厚さを画定する少なくとも1つのスペーサ(24)を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の窓ガラス構造。
【請求項4】
接合片(18、19)の長手方向に伸びる2つの帯状またはビード状のスペーサ(23、24)があり、第2のスペーサ(24)が第2の接合片(19)内部に配置され、第1のスペーサ(23)が第1の接合片(18)と保持部(5)との縁部閉塞部を形成することを特徴とする、請求項3に記載の窓ガラス構造。
【請求項5】
保持部(5)が、第2の接合片(19)の領域に、前記第2の接合片の長手方向に前後に分布し、互いに対して等間隔で配置され、帯状またはビード状のスペーサ(24)を挟む切欠部、好ましくは細長孔を有することを特徴とする、請求項4に記載の窓ガラス構造。
【請求項6】
保持部(5)が、より強い材料からなるコア(12)と、前記コアに比べてより弾性の高い材料からなるプラスチック材料製の被膜で、コア(12)の周囲に押出成形または射出成型によって施される被膜とを有することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の窓ガラス構造。
【請求項7】
コア(12)が、金属材料、特に、アルミニウム、ステンレス鋼、チタン、ばね鋼、または構造用鋼からなることを特徴とする、請求項6に記載の窓ガラス構造。
【請求項8】
保持部(5)が、断面がアンダーカットされ、窓ガラス(3)の縁部(8)に平行に伸びるクランプ溝(10)を備えることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の窓ガラス構造。
【請求項9】
窓ガラス(3)の縁部(8)に面し、クランプ溝(10)に隣接する保持部(5)のリム(13)が、被膜の残りの部分と比べてより弾性が高いエラストマー材料からなる端部(14)を備え、端部(14)が共押出によって保持部(5)で一体成型され、端部(14)が窓ガラス(3)の縁部(8)から伸びる窓ガラス(3)の端面に接するが、端部(14)自体ではなく、端部(14)を有するリム(13)と窓ガラス(3)の端面との間に自由空間が残ることを特徴とする、請求項8に記載の窓ガラス構造。

【図1】
image rotate


【公表番号】特表2011−508700(P2011−508700A)
【公表日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−541020(P2010−541020)
【出願日】平成20年12月3日(2008.12.3)
【国際出願番号】PCT/EP2008/010217
【国際公開番号】WO2009/086870
【国際公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【出願人】(510184988)サン−ゴバン グラス フランス (2)