説明

立体エンボス加工写真

【課題】本発明は、若干の粘土質のある不可逆な材質、例えば粘土、樹脂などを板状に薄く加工し、板状表面に写真や画像をプリントした板状写真を製作し、この写真の輪郭を物理的に凹ませる事で3Dエンボス写真を作る事が出来る。
【解決手段】板状の樹脂にプリントされた写真は、不可逆性の樹脂や粘土質の薄い板であり、その上に写真がプリントされている為、その輪郭は目視でも、画像処理的にも確認できる。この輪郭に上部から輪郭にそって凹みを付ける事は、手動でもXYプロッターにつけた先端ビット部でも、板面に先端部を押さえる事で可能になる。材質が不可逆性を持つ為、輪郭に凹みを付けることが出来る。手動の場合も同様に表面上部から押し当てる事により輪郭部分に凹みを生じさせる事が出来る。元々板状表面には写真や画像がプリントされている為に写真が存在し、輪郭部が凹んだものが完成する。これは3Dエンボス写真と言う新しい分野に位置づけできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的に紙や印画紙で存在する写真を素材と加工手法を変えることで立体エンボス加工写真にする手法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、写真は平面にプリントされる二次現表現に限定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案出願2006−3924
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】実用新案出願2006−3924
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
写真は平面プリントに限定される為リアルな表現や臨場感にかける。写真分野の二次現表現を三次元表現に変えることで写真分野の新しい表現手法を発明した物である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
平面の樹脂板や平面状の粘土、或いは不可逆性材質の板状材質の上部に印刷やプリント、シルク、転写などの手法で写真や画像を印刷し、この画像の輪郭線部に物理的圧力を加える事で凹みを与える事で完成する立体エンボス写真
【発明の効果】
【0007】
従来写真は、印画紙やプリントなどによる平面物であったが、薄い板状樹脂上にある写真に
凹凸を持つ3Dエンボス写真が出来る事で写真の立体感感強調感が生まれ、写真でありながら
輪郭の凹凸が存在し、今までの写真には無い新しい写真が生まれる
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1で説明する。図の上部は斜め図であり下部はその側面を現す。3は、樹脂や粘土を薄い板状にした物で1はその表面に印刷した写真でありプリントやシルクなど表面に写真を存在させている。2は、その写真そのもので、図では人の上半身の写真を現している。4は、手動であれば先の細いヘラやマイナスドライバーなどと同様な形状のヘラを示し、自動の場合は、ヘラ状を先とするビットを示す。5、6、7は、このヘラの動作を示し、手動で動かす。また自動では、XYプロッターなどを示す。7はこのヘラを写真面に上から押す事で、任意の位置に加圧加工をする。3の樹脂や粘土が8の様に凹む事を現している。3の板に存在する1の写真は、手動では、その写真の画像形状に合わせて線や点で4を使用し加圧加工を行う。また自動の場合は、1の写真と位置関係を均等とするコンピューター上の画像を任意で輪郭抽出を行い、この抽出データで、均等の1の写真上の輪郭を5,6でXYの位置を決め、7をZ軸として、任意の強さでZ軸で押さえる事で輪郭部分の加圧加工を行う。手動、自動どちらでも3に付随する1の写真は輪郭部分が3に凹みとして存在する。輪郭以外は、1の写真は3の板上にそのまま残る為、写真は輪郭部分の凹みを持つ物となる。加工後1の写真プリント部分と3の樹脂や粘土の板は乾燥や薬品、熱処理などで凝固させる。結果として板状樹脂や粘土がその上の写真1の輪郭線加圧形状記憶した状態となり、エンボス写真として完成する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
均等な厚さの樹脂や粘土など不可逆性の板を作成する。この板の厚さは、任意であるが1mmから6mm程度の薄いものとする。
この板の作成は、ローラーなど一定の厚さを設定できる一般の自動技術や手動ローラーなどで作成が可能である。
次に、この表面に非接触のインクジェットやフィルム転写、シルク印刷などでプリントを行うことで、柔らかさのある粘土質の表面にプリントを行うことは、可能である。この様な手法で作成された粘土質の薄い板状の写真や画像は、粘土質表面にプリントされる、この写真はXYとして位置座標が決まった画像であり、この位置座標が得られるパソコンなどで、この画像の輪郭線位置を得る事は容易である。プリントと同様にこの写真プリントされた位置にXYプロッターで輪郭腺画座標で先端に鋭利な小手先を使用して凹みを与えることは、可能である。この輪郭線の凹みを与えた薄い粘土質板状写真は、輪郭に凹みを持ち3Dエンボス写真となる。勿論この輪郭を手動で凹みとして、同板状の写真に与えられることも同様に可能である。手動、自動を問わずこの一連の手法を加えた後、この樹脂や粘土、或いは不可逆性のある材質を、乾燥、熱処理、化学処理などで不可逆性を維持させる事で、写真は3Dエンボス立体写真として完成が可能となる。本発明は、以上述べた実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0010】
ローラーや平面板などを使用し樹脂や粘土を薄い板状にして、その上にXY動作のプリンターやシルク等の手法を使用して写真を印刷し次に画像データをそのまま利用して、画像処理ソフトで画像データの輪郭を抽出し、板状にプリントされた同じ位置に先端ヘラ形状や先端ビットで押さえる事で、エンボスのついた写真が完成する。加工済みの薄板をそのまま凝固させることでエンボス写真が生成される。
【産業上の利用可能性】
【0011】
薄い樹脂や粘土の板に加工するので、そのままエンボス付きの写真として使える他、このエンボス写真をケースや家具など多くの一般商品に貼り付けることにより、多くの商品に新しい立体デザインとして存在する事が可能である。
【符号の説明】
【0012】
1、 樹脂・粘土等の上にプリントをした写真
2、 写真内容 例人物
3、 樹脂・粘土等薄い板
4、 ヘラ・XYプロッター等につけるビットやヘラ形状
5、 X軸の移動を示す
6、 Y軸の移動を示す
7、 Z軸の移動を示す
8、 凹み部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄い板状の樹脂や粘土などを使用し、その表面に写真をプリントし、その輪郭線上に先端ヘラ形状や先端ビットで加圧し凹みを付ける事で凝固後完成するエンボス写真加工
【請求項2】
不可逆性で加圧によって凹みの出来る板状素材の表面に写真を印刷し、その写真の輪郭線上に先端ビットで加圧加工を行うことで成るエンボス写真加工
【請求項3】
写真プリント位置と同じ位置にXYプロッター等のペンビットの部分に先端がヘラ状や尖ったビットを取り付けて、写真輪郭を抽出したデータ位置として加圧するエンボス加工
【請求項4】
加圧によって凹みが輪郭線上に存在し、その形状のまま不可逆と成るエンボス写真
【請求項5】
加圧によって、写真の画像は、そのまま現存し、輪郭部分のみが凹む手法で、立体表現される不可逆な性質を持つ素材で加工されたエンボス写真

【図1】
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【公開番号】特開2012−224061(P2012−224061A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−96071(P2011−96071)
【出願日】平成23年4月22日(2011.4.22)
【出願人】(304008131)