説明

箔画像形成方法

【課題】 サーマルヘッドを用いて箔を接着する方法において、専用の箔を用いることなく画像支持体の種類によらず箔の接着強度に優れた箔画像が得られる箔画像形成方法の提供。
【解決手段】 箔画像形成方法は、熱可塑性樹脂を含むトナーを用いて電子写真法によって画像支持体上に加熱定着された箔接着用トナー層上に、箔を接触させ、サーマルヘッドによって当該箔の選択された領域を加熱することにより、前記箔接着用トナー層上に箔を接着させて箔画像を形成することを特徴とする。この箔画像形成方法においては、前記サーマルヘッドによる加熱が、前記トナーの(ガラス転移点(Tg)+90℃)〜(ガラス転移点(Tg)+120℃)で行われることことが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像支持体上にトナーによって箔を接着して箔画像を形成する箔画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、製本、商業印刷分野やカードビジネス分野、あるいは、化粧品容器などのプラスチック成形などの分野では、「箔押し」と呼ばれる処理技術が行われている。この技術は、「ホットスタンプ法」とも呼ばれ、金属製の押し型と呼ばれる圧着部材を用いて熱と圧力の作用で基体表面に箔でできた文字や絵柄を転写させ、一般印刷で表現が困難な金属感や光沢のある高級なイメージを付与することができる。また、最近では、キャッシュカードやクレジットカードなどの偽変造防止やセキュリティのために設けられるホログラムにも箔押しの技術が用いられている。
箔押しに使用される箔は、転写箔として供されるものであって、転写箔としては、例えば、樹脂製のフィルム状基材上に離型層を設け、その上に保護層や箔層、接着剤層からなる箔を配置させた構造を有し、箔層は主に金属蒸着やインクを用いて形成されるものなどが一般的に用いられている。
【0003】
一方、多品種小ロットの箔押しプリントを行うことを目的として、押し型を作製する手間をかけずに箔転写を行う方法も検討されている。例えば特許文献1には、サーマルヘッドを備えた箔転写装置を用いて箔転写を行う方法が開示されている。
【0004】
しかしながら、サーマルヘッドを備えた箔転写装置においては、画像支持体と転写箔との積層体をサーマルヘッドに接触させた状態で移送しなければならないため、転写箔の破損やたわみの防止などを考慮すると、押し型を用いた箔転写に比較して転写箔にかける圧力をあまり大きくはできない。そのため、画像支持体の表面が平滑であったとしても箔の接着強度が不十分になりやすく、画像支持基材の表面に凹凸がある場合にはさらに箔の接着強度が不十分になって転写不良まで生じるおそれがある。これは、転写箔の接着層は通常厚みが1〜2μmと薄いために、画像支持体の凹凸表面に沿って密着させることが難しいためである。
【0005】
このような箔の接着強度が不十分であるという問題を解決するために、転写箔として接着剤の厚いものを用いることや、通常の転写箔とは異なる特殊な転写箔を使用する方法が提案されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−169858号公報
【特許文献2】特開2009−34980号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2の方法においては専用の転写箔を用いることとなり、通常の転写箔を用いることができない。
【0008】
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、サーマルヘッドを用いて箔を接着する方法において、専用の箔を用いることなく、また、画像支持体の種類によらず箔の接着強度に優れた箔画像が得られ、従って、多品種小ロットの箔押しプリントが可能である箔画像形成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の箔画像形成方法は、熱可塑性樹脂を含むトナーを用いて電子写真法によって画像支持体上に加熱定着された箔接着用トナー層上に、箔を接触させ、サーマルヘッドによって当該箔の選択された領域を加熱することにより、前記箔接着用トナー層上に箔を接着させて箔画像を形成することを特徴とする。
【0010】
本発明の箔画像形成方法においては、前記サーマルヘッドによる加熱が、前記トナーの(ガラス転移点(Tg)+90℃)〜(ガラス転移点(Tg)+120℃)で行われることが好ましい。
【0011】
また、本発明の箔画像形成方法においては、前記箔接着用トナー層が、前記画像支持体上の全面に形成される構成とすることができる。
【0012】
この箔画像形成方法においては、前記トナーがクリアトナーであることが好ましい。
【0013】
また、本発明の箔画像形成方法においては、前記トナーが着色剤を含有するカラートナーである構成とすることができる。
【0014】
また、本発明の箔画像形成方法においては、前記箔接着用トナー層が、前記画像支持体上の、前記箔画像が形成されるべき領域に形成される構成とすることができる。
【0015】
この箔画像形成方法においては、前記トナーがクリアトナーであることが好ましい。
【0016】
さらに、本発明の箔画像形成方法においては、前記画像支持体の種類に応じて、前記箔接着用トナー層を形成する前記トナーの単位面積当たりの量を変更することが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明の箔画像形成方法によれば、熱可塑性樹脂を含むトナーを加熱定着することによって形成された箔接着用トナー層上に箔が接着されるために、画像支持体の表面の凹凸の粗さが大きい場合にも、箔接着用トナー層を介することによって当該画像支持体と箔との間に十分な密着性が得られる。従って、サーマルヘッドを用いて箔を接着する方法においても、画像支持体の種類によらず、専用の箔を用いることなく箔の接着強度に優れた箔画像を形成することができ、従って、多品種小ロットの箔押しプリントが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の箔画像形成方法に用いる転写箔の断面構造を示す説明用断面図である。
【図2】本発明の箔画像形成方法を行うための箔画像形成装置の構成の一例を示す説明用断面図である。
【図3】箔転写装置の構成の一例を示す説明用断面図である。
【図4】箔画像を形成する工程を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明について具体的に説明する。
【0020】
本発明の箔画像形成方法は、画像支持体上に、熱可塑性樹脂を含むトナーを用いて電子写真法によって加熱定着された箔接着用トナー層上に、箔を接触させ、サーマルヘッドによって当該箔の選択された領域(以下、「箔接着領域」ともいう。)を加熱することにより、箔接着用トナー層上に箔が接着されてなる箔画像を形成する方法である。
箔接着用トナー層は、例えば画像支持体の全面に形成されてもよく、また、画像支持体上の箔画像が形成されるべき領域のみに形成されてもよい。
【0021】
〔画像支持体〕
本発明の箔画像形成方法に使用される画像支持体としては、箔接着用トナー層を保持することができるものであればその表面の凹凸の粗さによらず用いることができ、具体的には、例えば薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙、マット紙あるいはコート紙などの塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙などの各種の印刷用紙などの各種を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明の箔画像形成方法によれば、特に、上質紙、マット紙、和紙調の風合を持った特殊なエンボス紙などの表面の凹凸の粗い画像支持体を用いた場合においても、確実に箔を接着することができる。
【0022】
画像支持体は、その表面粗さRaが1.0〜6.0μmであることが好ましい。
画像支持体の表面粗さRaは、市販のレーザ顕微鏡「VK−9500」(キーエンス(株)製)を用いて撮影して評価を行った。具体的には、前記レーザ顕微鏡に付属の「VK−viewer」を用いて画像支持体の表面を撮影し、撮影した画像支持体の表面の画像を前記レーザ顕微鏡に付属の「VK−Analyzer」にて解析して画像支持体の表面粗さを測定した。なお、表面粗さは、前記「VK−Analyzer」に搭載されている計測解析条件内の「線粗さ(1994 JIS)」モードを使用し、カットオフ値を0.08mmとしたときの平均算術粗さ(Ra)を測定したものである。なお、解析時に表面粗さを測定する幅は、撮影画像の左右両端いっぱいの幅として、撮影画像の3か所を測定し平均したものとする。
【0023】
〔トナー〕
本発明の箔画像形成方法に用いられるトナーは、画像支持体上に箔を接着するための接着剤としての作用が発現されるトナーであって、熱可塑性樹脂を含む結着樹脂を含有するものであり、着色剤を含むカラートナーであってもよく、透明なクリアトナーであってもよいが、箔画像の視認性に対する影響が小さいことから、クリアトナーであることが好ましい。
クリアトナーを用いて画像支持体の全面に箔接着用トナー層を形成する場合は、画像支持体上に、予め電子写真法またはその他の印刷方法によってカラー画像などの可視画像が形成されていてもよく、この場合は、可視画像上に箔接着用トナー層を介して箔が接着される。
また、本発明の箔画像形成方法に用いられるトナーとしては、カラートナーを単独で、または、カラートナーおよびクリアトナーを組み合わせて用いてもよく、例えば、電子写真法によって画像支持体上に加熱定着された可視画像を箔接着用トナー層として用いることにより、当該可視画像上に箔を接着させることができる。
【0024】
本発明において、クリアトナーとは、光吸収や光散乱の作用により色が認識されないトナーのことをいう。クリアトナーは実質的に無色透明であればよく、例えば、顔料、染料などの着色剤を含まないトナーや、顔料、染料などの着色剤を色認識できない程度に含むトナー、結着樹脂やワックス、外添剤の種類や添加量により透明度が若干低くなっているトナーなども含まれる。
【0025】
〔熱可塑性樹脂〕
本発明に係るトナーを構成する熱可塑性樹脂としては、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体樹脂、オレフィン系樹脂などのビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリウレタン樹脂などの公知の種々の熱可塑性樹脂を挙げることができる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0026】
トナーのガラス転移点は、具体的には例えば30〜60℃であることが好ましい。
上記のようなガラス転移点を有することによって、確実に十分な箔の接着強度が得られる。一方、ガラス転移点が過小である場合は、画像支持体の全面に形成された箔接着用トナー層における箔接着領域に対応する部分とそれ以外の箔が接着されるべきではない非箔部分との境界がぼやけてしまい、所望の箔画像が得られないおそれがある。また、ガラス転移点が過大である場合は、転写箔80(図1参照)の接着層80eとの相溶性が低くなるために十分な箔の接着強度が得られないおそれがある。
【0027】
トナーのガラス転移点(Tg)は、「ダイヤモンドDSC」(パーキンエルマー社製)を用いて測定されるものである。
具体的には、トナー3.0mgをアルミニウム製パンに封入し、ホルダーにセットする。リファレンスには空のアルミニウム製パンを使用した。測定条件としては、測定温度0〜200℃、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分で、Heat−cool−Heatの温度制御で行い、その2nd.Heatにおけるデータを取得し、第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1のピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線を引き、その交点をガラス転移点として示した。
【0028】
また、トナーの軟化点は、箔接着用トナー層の形成時の良好な定着性を得る観点から、例えば90〜140℃であることが好ましい。
【0029】
〔トナーの作製方法〕
トナーを作製する方法としては、特に限定されず、混練・粉砕法、懸濁重合法、乳化凝集法、乳化会合法、ミニエマルション重合凝集法、その他の公知の方法などを挙げることができる。
【0030】
〔トナー粒子の粒径〕
以上のようなトナーを構成するトナー粒子の粒径は、例えば体積基準のメジアン径で4〜15μmであることが好ましく、さらに好ましくは6〜9μmとされる。トナー粒子の粒径は、画像支持体の表面の凹凸を箔接着用トナー層によって平滑化することを考える場合、あまり小径でない方が好ましい。
トナー粒子の体積基準のメジアン径は、「コールターカウンターマルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用ソフト「Software V3.51」を搭載したコンピューターシステム(ベックマン・コールター社製)を接続した装置を用いて測定、算出する。
測定手順としては、測定試料(トナー)0.02gを、界面活性剤溶液20mL(測定試料の分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)で馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー分散液を作成する。このトナー分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII」(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定器表示濃度が5%〜10%になるまでピペットにて注入する。この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値が得られる。測定機において、測定粒子カウント数を25000個、アパチャ−径を100μmにし、測定範囲である2.0〜60μmの範囲を256分割しての頻度値を算出し、体積積算分率が大きい方から50%の粒子径を体積基準メジアン径(体積D50%径)とする。
【0031】
〔現像剤〕
本発明に係るトナーは、磁性または非磁性の一成分現像剤として使用することもできるが、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。本発明に係るトナーを二成分現像剤として使用する場合において、キャリアとしては、鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、特にフェライト粒子が好ましい。また、キャリアとしては、磁性粒子の表面を樹脂などの被覆剤で被覆したコートキャリアや、バインダー樹脂中に磁性体微粉末を分散してなるバインダー型キャリアなど用いてもよい。
コートキャリアを構成する被覆樹脂としては、特に限定はないが、例えばオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。また、樹脂分散型キャリアを構成する樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えばスチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂などを使用することができる。
【0032】
キャリアの体積基準のメジアン径としては20〜100μmであることが好ましく、更に好ましくは20〜60μmとされる。キャリアの体積基準のメジアン径は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
【0033】
〔箔〕
本発明において、「箔」とは、一般の印刷によっては表現が困難な金属感や光沢感を有する文字や絵柄を画像支持体上に付与するために使用されるものである。箔としては、用途に応じて例えば金色や銀色の画像を得るための金銀箔、金属光沢をもったカラー画像を得るためのカラー顔料箔、ホログラム画像を得るためのホログラム箔などの様々な種類のものがあるが、本発明においては用いられる箔の種類は特に限定されるものではない。
【0034】
箔は、転写箔として供せられる。転写箔は、具体的には、例えば、図1に示すように、樹脂などからなるフィルム状の支持体80a上に、離型層80bを介して、箔80cが形成された層構造を有するものである。箔80cは、具体的には、離型層80b上に形成される着色剤や金属などを含有する箔層80dと、当該箔層80d上に形成され、接着性を発現する接着層80eとよりなる。
【0035】
支持体80aは、樹脂などからなるフィルムまたはシートや紙からなるものである。支持体80aが樹脂からなるものである場合、樹脂材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリイミド樹脂などの公知の樹脂材料が挙げられる。
また、支持体80aは、単層構造のものであってもよく、多層構造のものであってもよい。
【0036】
離型層80bは、箔層80dおよび接着層80eからなる箔80cの支持体80aからの良好な剥離性を確保するためのものであって、この離型層80bを構成する材料としては、例えば、メラミンまたはイソシアネートを硬化剤として用いた熱硬化性樹脂、アクリレートまたはエポキシ樹脂を含有した紫外線または電子線硬化性樹脂に例えば、フッ素系またはシリコン系のモノマーまたはポリマーなどの公知のワックスを添加したものなどが挙げられる。
【0037】
箔層80dは、着色剤や金属材料などを含有し、画像支持体上に転写された後は美的外観を発現するものである。
箔層80dは、具体的には、着色層やこれに金属層を積層させたものなどから構成されたものである、
着色層としては、離型層80bからの良好な剥離性や箔画像の形成後における耐久性などの所望の性能を有する公知の樹脂に、必要に応じて公知の染料や顔料などが添加されてなる塗布組成物を、例えば、グラビアコータ、マイクログラビアコーダおよびロールコータなどによって支持体80a上の離型層80b上に塗布して乾燥することにより、形成したものなどを挙げることができる。箔層80dを形成するための樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、メラミン樹脂などが挙げられる。
金属層は、メタリックな光沢を有する層であって、金属を用いて、例えば蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの公知の方法によって形成することができる。金属層を形成するための金属材料としては、例えば、アルミニウム、スズ、銀、クロム、ニッケル、金などの単体の他に、ニッケル−クロム−鉄合金や青銅、アルミ青銅などの合金を用いることができる。金属層は、厚さ約10〜100nmとすることができる。また、金属層としては、例えば、水洗シーライト加工、エッチング加工、レーザ加工などの公知の加工方法を利用して規則的な模様を付与するパターニング処理を施したものとすることもできる。
【0038】
接着層80eは、例えば、加熱により結着性を発現させるいわゆるホットメルトタイプと呼ばれる感熱性の接着剤よりなるものとすることができる。感熱性の接着剤としては、例えば、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エポキシ樹脂およびエチレン−ビニルアルコール共重合体などのホットメルトタイプの接着剤に使用することができる公知の種々の熱可塑性樹脂が挙げられる。
接着層80eは、例えば、グラビアコータ、マイクログラビアコータおよびロールコータなどを用いて、感熱性の接着剤を形成する熱可塑性樹脂を箔層80d上に塗布することにより、形成することができる。
接着層80eは、例えば厚み1〜2μmとされる。
【0039】
〔箔画像形成装置〕
図2は、本発明の箔画像形成方法を行うための箔画像形成装置の構成の一例を示す説明用断面図である。
この箔画像形成装置は、1色のトナー例えばクリアトナーを用いて箔画像を形成する場合に用いられる場合であり、2色以上のトナーを併用する場合は、一般のカラー画像形成装置に後述の箔転写装置20を組み込んだ箔画像形成装置を用いればよい。
この箔画像形成装置は、箔接着用トナー層Hを形成すべきトナー像を形成して画像支持体P上に転写するトナー像形成部10と、トナー像が形成された画像支持体Pを加熱しながら加圧してトナー像を定着させる定着装置50と、画像支持体Pに対して箔80cを供給、加熱して箔80cを接着する、サーマルヘッドを備えた箔転写装置20とを有する。
【0040】
トナー像形成部10は、静電潜像担持体である感光体15と、当該感光体15の表面に一様な電位を与える帯電手段11と、一様に帯電された感光体15上に所望の形状の静電潜像を形成する、半導体レーザ光源12A、ポリゴンミラー12Bおよびfθレンズ12Cからなる露光手段12と、トナーを感光体15上に搬送して静電潜像を顕像化する現像手段13と、現像手段13によって形成されたトナー像を画像支持体Pに転写するための転写手段14と、トナー像が転写された画像支持体Pを感光体15から分離させる分離手段16と、転写後に感光体15上に残留した残留トナーを回収する、ゴム状弾性体からなるクリーニングブレード19Aを有するクリーニング手段19と、帯電前露光手段(PCL)17とを備えるものである。
【0041】
トナー像形成部10の現像手段13には、用いる画像支持体Pの種類に応じて、具体的には図示しない紙種検知手段によって検知された、あるいは、入力された画像支持体種データに応じて、箔接着用トナー層Hの形成に供するトナーの単位面積当たりの量(トナー付着量)を変更するトナー付着量制御手段(図示せず)が設けられている。
このトナー付着量制御手段においては、具体的には、画像支持体Pの表面粗さが大きいものである程、トナー付着量が増大されるよう変更される。
トナー付着量は、例えば2〜12g/m2 の範囲で変更される。
このように画像支持体Pの種類に応じてトナー付着量が変更されることにより、画像支持体Pの表面粗さRaが大きい場合にも、当該画像支持体Pと箔80cとの間に十分な密着性が得られて優れた箔の接着強度が得られ、転写不良が生じることを抑制することができる。
【0042】
定着装置50は、一対の加熱加圧ローラ51,52が互いに圧接されてその圧接部にニップ部Nが形成された状態に設けられてなるものである。
【0043】
〔箔転写装置〕
箔転写装置20は、図3に示されるように、サーマルヘッド25および押圧部材23が、画像支持体Pに対して供給されるべき箔80cを有する長尺なシート状の転写箔80を介して互いに圧接された状態に設けられていると共に、この転写箔80を走行させる搬送手段(図示せず)が設けられてなるものである。
サーマルヘッド25と押圧部材23との圧接部における押圧力は、100〜500kPaの範囲とされることが好ましい。
【0044】
転写箔80を走行させる搬送手段は、長尺な帯状の転写箔80が巻きつけられ、転写箔80が弛むことを防止するために逆テンションがかけられた元巻きローラ26Aを有する元巻き部26と、駆動源によって反時計方向(図3において矢印方向)に回転される巻き取りローラ27Aを有する巻き取り部27とを有し、転写箔80の走行方向がサーマルヘッド25の表面の移動方向と同方向となるよう配置されている。転写箔80は、接着層80eが押圧部材23と対向する状態とされる。なお、図3において、28a,28bは、転写箔80の搬送路を形成する補助ローラである。
搬送手段の巻き取りローラ27Aの回転速度は、サーマルヘッド25と押圧部材23との圧接部における転写箔80の搬送速度が、当該圧接部における画像支持体Pの搬送速度と同じとなる速度とされる。
【0045】
サーマルヘッド25は、複数の発熱抵抗体が転写箔80の移動方向に垂直な方向(図3において紙面と垂直な方向)に並設されてなるものである。複数の発熱抵抗体は、互いに独立して発熱させることができる構成とされている。
このサーマルヘッド25は、1mm中8〜12本の発熱抵抗体が配置されたドット数を有する。
【0046】
〔箔画像形成方法〕
このような箔画像形成装置においては、まず、トナー像形成部10において、感光体15上に、帯電手段11より帯電されて露光手段12により露光されることによって画像支持体Pの全面に対応する形状の静電潜像が形成され、当該静電潜像が現像手段13においてトナーによって現像されることによりトナー像が形成される。
一方、図示しない給紙カセット内に収容された画像支持体Pが、図示しない搬送手段によってタイミングを合わせて転写領域Rに搬送され、当該転写領域Rにおいて転写手段14によって当該画像支持体P上に感光体15上のトナー像が転写され、さらに分離手段16によってトナー像が転写された画像支持体Pが感光体15から分離される。
次いで、分離された画像支持体Pが定着装置50のニップ部Nに搬送され、当該ニップ部Nおいて加圧および加熱によりトナー像が定着されて箔接着用トナー層Hが形成される。
【0047】
その後、箔接着用トナー層Hが形成された画像支持体Pは、箔転写装置20において、搬送手段によって、元巻きローラ26Aに巻回されている状態の転写箔80が、巻き取りローラ27Aが駆動されて回転され、巻き取られることにより、搬送路に沿ってサーマルヘッド25および押圧部材23の圧接部を通過するよう搬送される。
サーマルヘッド25および押圧部材23の圧接部においては、図4に示されるように、箔接着用トナー層Hが形成された画像支持体P(図4(a))上に、搬送された転写箔80が接触して積層され(図4(b))、この状態において、サーマルヘッド25によって箔接着領域が加熱され(図4(c))、サーマルヘッド25および押圧部材23の圧接部の通過後に自然冷却されることによって箔80cが箔接着用トナー層H上に接着され、転写箔80の箔80cにおける箔接着領域以外の部分が除去されることによって、箔画像が形成される(図4(d))。
転写箔80の箔80cにおける箔接着領域以外の部分は、支持体80aおよび離型層80bと共に巻き取りローラ27Aに巻き取られる。
【0048】
トナー像を画像支持体Pに転写した後の感光体15は、クリーニング手段19により表面に残留したトナーが除去され、さらに、帯電前露光手段17によって残留電荷が除去された後に、次のトナー像の形成に供される。
【0049】
定着装置50の定着条件は、用いるトナーの種類によっても異なるが、例えば以下の通りにすることができる。
・加熱温度:160〜200℃
・ニップ時間:50〜200msec
なお、ニップ時間とは、加熱加圧ローラ51,52のニップ部Nの搬送方向長さ(mm)/線速(mm/sec)×1000から算出されるものである。
また、定着装置50における加熱温度とは、画像支持体Pのトナー像が転写された面に接触する加熱加圧ローラ51の表面温度をいう。
【0050】
箔転写装置20のサーマルヘッド25における加熱条件は、用いるトナーの種類によっても異なるが、例えば以下の通りにすることができる。
・加熱温度:120〜180℃
・加熱時間:50〜200msec
なお、加熱時間は、サーマルヘッド25と押圧部材23の圧接部の搬送方向長さ(mm)/線速(mm/sec)×1000から算出されるものである。
また、加熱温度とは、画像支持体Pの箔接着用トナー層Hが形成された面に接触するサーマルヘッド25の表面温度をいう。
【0051】
以上のような箔画像形成方法によれば、熱可塑性樹脂を含むトナーを加熱定着することによって形成された箔接着用トナー層H上に箔が接着されるところ、トナーの軟化あるいは溶融により生ずる接着力と転写箔の接着層が溶融することにより生ずる接着力との相乗的な作用によって、画像支持体Pと箔80cとの間に強固な接着力が得られる。画像支持体Pの表面粗さRaが大きい場合にも、箔接着用トナー層Hを介することによって当該画像支持体Pと箔80cとの間に十分な密着性が得られる。従って、画像支持体Pの種類によらず、専用の箔を用いることなく箔80cの接着強度に優れた箔画像を形成することができる。
【0052】
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明の実施形態は上記の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、サーマルヘッドとしては上記の構成を有するものに限定されず、公知の種々の構成のものを用いることができる。
【実施例】
【0053】
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、体積基準のメジアン径(D50)とトナーのガラス転移点は、上述の通りに測定した。
【0054】
〔トナーの作製例A〕
(1)樹脂微粒子Aの作製
(第一段重合)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム2gをイオン交換水1300gに溶解させた溶液を仕込み、80℃に加熱後、パラフィンワックス「HNP−57」(日本精蝋社製)82gを、
スチレン 126g
n−ブチルアクリレート 51g
メタクリル酸 15g
n−オクチルメルカプタン 0.5g
に80℃で溶解させた単量体溶液を添加し、循環経路を有する機械式分散機「CLEARMIX」(エム・テクニック社製)により、1時間混合分散させて乳化粒子(油滴)を含む分散液を調製した。
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム5gをイオン交換水100gに溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を80℃にて1時間にわたって加熱撹拌することにより重合反応を行うことにより、樹脂微粒子〔A1〕が分散されてなる樹脂微粒子分散液〔A1〕を調製した。(第二段重合)
次に、過硫酸カリウム10gをイオン交換水200gに溶解させた溶液を添加し、80℃の温度条件下に、
スチレン 394g
n−ブチルアクリレート 159g
メタクリル酸 48g
n−オクチルメルカプタン 13g
からなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたって加熱撹拌することにより重合反応を行った後、28℃まで冷却することにより、樹脂微粒子〔A2〕が分散されてなる樹脂微粒子分散液〔A2〕を調製した。
【0055】
(2)トナーAの作製
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、樹脂微粒子分散液〔A2〕を固形分換算で450gと、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム2gをイオン交換水1100gに溶解させた溶液とを加え、液温を30℃に調整した後、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。次いで、塩化マグネシウム60gをイオン交換水60gに溶解させた溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加し、3分間保持した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて85℃まで昇温し、85℃を保持したまま会合粒子の成長反応を継続した。この状態で、「コールターマルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)を用いて会合粒子の粒径を測定し、体積基準におけるメディアン径が6.7μmになった時点で、塩化ナトリウム200gをイオン交換水860gに溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させ、さらに、熟成工程として液温度95℃にて8時間にわたって加熱撹拌することにより粒子間の融着を進行させ、所望の円形度になった時点で30℃に冷却し、バスケット型遠心分離機「MARKIII 型式番号60×40」(松本機械(株)製)を用いて固液分離し、トナーのウェットケーキを形成し、このウェットケーキを、前記バスケット型遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで40℃のイオン交換水で洗浄した後「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業社製)に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥処理を行うことにより、トナー母体粒子〔A〕を得た。
このトナー母体粒子〔A〕に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm)1質量%および疎水性チタニア(数平均一次粒子径=20nm)0.3質量%を添加し、ヘンシェルミキサーによって混合することにより、トナー〔A〕を作製した。
以上のトナー〔A〕の、体積基準のメジアン径(D50)とガラス転移点(Tg)を表1に示す。
【0056】
〔トナーの作製例B〜E〕
トナーの作製例Aにおいて、樹脂微粒子Aの作製工程の第一段重合における単量体組成、第二段重合における単量体組成を表1の処方に従って変更したことの他は同様にして、トナー〔B〕〜〔E〕を作製した。これらのトナー〔B〕〜〔E〕の、体積基準のメジアン径(D50)とガラス転移点を表1に示した。
【0057】
〔現像剤の調製例A〜E〕
製造されたトナー〔A〕〜〔E〕について、シリコーン樹脂を被覆した体積基準のメジアン径60μmのフェライトキャリアを、V型混合機を用いて、前記トナーの濃度が6質量%になるよう混合し、箔接着用現像剤〔A〕〜〔E〕を調製した。
【0058】
【表1】



【0059】
<実施例1〜12、比較例1〜4>
表1に従って、トナー〔A〕〜〔E〕による箔接着用現像剤〔A〕〜〔E〕を用いて、表2に示される画像支持体上の全面に、表2に示されるトナー付着量で箔接着用トナー層を形成し、5cm×10cmの箔画像α、幅2mmの線画が1mm幅間隔で縦方向に10本配置された箔画像βおよび幅2mmの線画が1mm幅間隔で横方向に10本配置された箔画像γ、並びに、幅1mmの線画が0.5mm幅間隔で縦方向に10本配置された箔画像δおよび幅1mmの線画が0.5mm幅間隔で横方向に10本配置された箔画像εからなるテスト箔画像が形成されたプリント〔1〕〜〔16〕を作製し、当該プリントについて評価した。
プリントは、具体的には、図2に示す箔画像形成装置を用いて形成した。
箔画像形成装置の定着装置は、外径100mm、厚さ10mmのアルミニウム製基体上に厚さ3mmのシリコーンゴム層およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)よりなる被覆層がこの順に配置されてなる上加熱加圧ローラと、外径80mm、厚さ10mmのアルミニウム製基体上に厚さ3mmのシリコーンゴム層が配置されてなる下加熱加圧ローラとを備え、各加熱加圧ローラの内部に、加熱源としてハロゲンランプが各々配置され、サーミスタにより温度制御されるものである。
表2の画像支持体について、「OKトップ」は「OKトップコート」(王子製紙社製、坪量:128g/m2 、表面粗さRa:1.55μm)であり、「PODグロス」は「PODグロスコート」(王子製紙社製、坪量:128g/m2 、表面粗さRa:2.18μm)であり、「PODマット」は「PODマットコート」(王子製紙社製、坪量:128g/m2 、表面粗さRa:3.78μm)であり、「上質紙」は「npi上質」(日本製紙社製、坪量:128g/m2 、表面粗さRa:3.89μm)である。
転写箔としては、(株)村田金箔製の「BL 2号金2.8」を使用した。
【0060】
定着装置における条件は以下の通りである。
・上加熱加圧ローラの表面温度:190℃に設定
・下加熱加圧ローラの表面温度:100℃に設定
・ニップ幅(ニップ部の搬送方向長さ):7mm
・画像支持体の搬送速度(線速):100mm/sec
・ニップ時間:70msec
・画像支持体の搬送方向:縦方向
・環境:常温常湿環境(温度20℃、相対湿度50%RH)
【0061】
箔転写装置における条件は以下の通りである。
・トナー層に接触するサーマルヘッドの発熱抵抗体の表面温度:150℃に設定
・画像支持体の搬送速度(線速):20mm/sec
・画像支持体の搬送方向:縦方向
・環境:常温常湿環境(温度20℃、相対湿度50%RH)
【0062】
得られたプリント〔1〕〜〔16〕について、箔の転写性、細線再現性および箔の接着性についての評価を行った。結果を表2に示す。
<箔の転写性>
箔画像αの表面を、肉眼および倍率10倍のルーペにより目視観察して箔画像αにおける箔の欠落を以下の評価基準に従って評価した。なお、「○」または「△」である場合が、実用上問題ないと判断される。
−評価基準−
○:ルーペ観察でも箔の欠落は認められなかった。
△:ルーペ観察により微小な欠落が認められたが、肉眼観察では問題のないレベルであった。
×:肉眼観察で箔の欠落が認められた。
【0063】
<細線再現性>
箔画像βおよび箔画像γ、並びに箔画像δおよび箔画像εを、肉眼および倍率10倍のルーペにより目視観察して、細線間における余分な箔の存在と細線における箔の欠落を以下の評価基準に従って評価した。なお、「○」または「△」である場合が、実用上問題ないと判断される。
−評価基準−
○:ルーペ観察でも、すべての箔画像において細線間に余分な箔が存在せず、かつ、細線に箔の欠落がなかった。
△:ルーペ観察により箔画像δおよび箔画像εの細線に微小な欠落が認められたが肉眼観察では問題のないレベルであった。かつ、ルーペ観察でもすべての箔画像において細線間に余分な箔が存在しなかった。
×:肉眼観察で細線間に余分な箔が残存していることが認められた。
【0064】
<箔の接着性>
箔画像α上にテープ「スコッチメンディングテープMP−18」(住友スリーエム社製)を貼り付けた後、手でそのテープを剥がし、テープを剥がしたときの箔画像αの状態を肉眼および倍率10倍のルーペで観察し、以下の評価基準に従って評価した。なお、「○」または「△」である場合が、実用上問題ないと判断される。
−評価基準−
○:ルーペ観察で確認可能な微細な剥離を起こしたものはない。
△:ルーペ観察で確認可能な微細な剥離を起こしたものがあるが、肉眼では問題ないレベルと判断できる。
×:肉眼で剥離を確認できるものがある。
【0065】
【表2】

【符号の説明】
【0066】
10 トナー像形成部
11 帯電手段
12 露光手段
12A 半導体レーザ光源
12B ポリゴンミラー
12C fθレンズ
13 現像手段
14 転写手段
15 感光体
16 分離手段
17 帯電前露光手段
19 クリーニング手段
19A クリーニングブレード
20 箔転写装置
23 押圧部材
25 サーマルヘッド
26 元巻き部
26A 元巻きローラ
27 巻き取り部
27A 巻き取りローラ
28a,28b 補助ローラ
50 定着装置
51,52 加熱加圧ローラ
80 転写箔
80a 支持体
80b 離型層
80c 箔
80d 箔層
80e 接着層
H 箔接着用トナー層
N ニップ部
R 転写領域
P 画像支持体



【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性樹脂を含むトナーを用いて電子写真法によって画像支持体上に加熱定着された箔接着用トナー層上に、箔を接触させ、サーマルヘッドによって当該箔の選択された領域を加熱することにより、前記箔接着用トナー層上に箔を接着させて箔画像を形成することを特徴とする箔画像形成方法。
【請求項2】
前記サーマルヘッドによる加熱が、前記トナーの(ガラス転移点(Tg)+90℃)〜(ガラス転移点(Tg)+120℃)で行われることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
【請求項3】
前記箔接着用トナー層が、前記画像支持体上の全面に形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の箔画像形成方法。
【請求項4】
前記トナーがクリアトナーであることを特徴とする請求項3に記載の箔画像形成方法。
【請求項5】
前記トナーが着色剤を含有するカラートナーであることを特徴とする請求項3に記載の箔画像形成方法。
【請求項6】
前記箔接着用トナー層が、前記画像支持体上の、前記箔画像が形成されるべき領域に形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の箔画像形成方法。
【請求項7】
前記トナーがクリアトナーであることを特徴とする請求項6に記載の箔画像形成方法。
【請求項8】
前記画像支持体の種類に応じて、前記箔接着用トナー層を形成する前記トナーの単位面積当たりの量を変更することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の箔画像形成方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−22891(P2013−22891A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−161595(P2011−161595)
【出願日】平成23年7月25日(2011.7.25)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】