説明

管球の製造装置

【課題】 油分による管球の汚染を防止し、かつ所望のタイミングで管球に真空排気やガス封入が行える。
【解決手段】 管球と連動される複数のヘッド26と、管球を連続的に排気するための真空ポンプ10a、10bと、管球にガスを連続的に封入するためのガス供給源10c乃至10eが設けられている。これらヘッド26と真空ポンプ及びガス供給源は、ロータリジョイント2を介して接続され、ロータリジョイント2は固定部材4と回転部材6とを有し、回転部材は、各ヘッドと共に回転する。ロータリジョイントは、真空ポンプをヘッドに連続的に連結し、ガス源を連続的にヘッドに連結する。各ヘッド26の制御弁34a、34bが真空ポンプと管球との間を開閉し、各ヘッドの制御弁34c乃至34eがガス供給源と管球との間を開閉する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば冷陰極蛍光管のような管球の製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、上記の管球の製造装置としては、例えば特許文献1に開示されているようなものがある。特許文献1の技術によれば、回転側及び固定側からなるセンターバルブの回転側と連動して、複数個のヘッドが間欠回転する。これらヘッドは、管球のバルブに連結される。固定側のセンターバルブに連結された真空系が、バルブ内を排気して真空状態とする。真空状態にされたバルブ内にセンターバルブを介さずにガス封入系がガスを封入する。
【0003】
【特許文献1】特許第3241750号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この製造装置では、排気にセンターバルブが使用されている。センターバルブは、一般に、2枚の孔あきの回転側及び固定側の円筒テーブルを、それらの間に油膜を挟んで対向させ、回転側テーブルを回転させる。そして、2枚のテーブルの孔が一致したとき、真空排気が行われる。しかし、油膜をシール材として使用しているので、真空排気の際に油分が管球のバルブ内に混入し、性能劣化を引き起こしやすかった。また、回転テーブルと固定テーブルとの孔の位置が一致しない位置では、真空排気やガス封入が行えず、真空排気やガス封入のタイミングを自由に選択することができない。
【0005】
センターバルブを用いた管球製造装置では、管球は各ヘッドに1個づつ取り付けられ、短時間の間隔で間欠運動が行われるため、これに用いられる加熱装置では、ヘッドの移動の軌跡に沿って常時開放されて放熱する開口部が必要である。こうした加熱装置では、常時開放の開口部から多量の熱エネルギーを放出し、エネルギー効率が非常に悪くかつ加熱装置内の温度分布が悪くなる。
【0006】
本発明は、油分による汚染を防止することができる上に、必要なタイミングで真空排気やガス封入が行える管球の製造装置を提供することを目的とする。また、本発明では、各ヘッドに複数の管球を取り付け、ヘッドの間欠運動の間隔を長くし、それにより加熱装置をヘッドの移動が行われる時のみ開放しその他の時は閉鎖させ、熱エネルギーの放出を防ぐことと、温度分布を改善させることを、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による管球の製造装置は、管球、例えば冷陰極蛍光管の外囲器と連動される複数のヘッドを有している。各ヘッドは、複数の管球と連動する。管球を連続的に排気するための排気系と、管球にガスを連続的に封入するためのガス封入系とが設けられている。排気系には、例えば真空ポンプを使用することができる。また、ガス封入系としては、不活性ガスを供給するものを使用することができる。固定部材と、この固定部材の周囲を回転すると共に、前記各ヘッドと共に回転する回転部材とを含みロータリジョイントが設けられている。このロータリジョイントは、前記排気系を前記ヘッドに連続的に連結し、前記ガス封入系を連続的に前記ヘッドに連結する。前記各ヘッドに設けられた第1制御弁が、前記排気系と前記管球との間を開閉する。前記各ヘッドに設けられた第2制御弁が、前記ガス封入系と前記管球との間を開閉する。第1及び第2の制御弁は、各ヘッドが複数の管球と連動する場合には、管球ごとに設けることもできるし、複数の管球に対して共通に第1及び第2の制御弁を1台ずつ設けることもできる。さらに、前記各ヘッドが移動して描く軌跡に沿って2分割構造の加熱装置が設けられており、この加熱装置は、前記各ヘッドの移動と連動して開閉する。加熱装置は、ヘッドが移動する時のみ開放し、その他の時は閉鎖することが望ましい。
【0008】
このように構成した管球の製造装置では、排気系と各ヘッドとの連結及びガス封入系と各ヘッドとの連結にロータリジョイントを使用している。ロータリジョイントは、油膜をシールに使用していない。従って、管球を排気したり、管球にガスを封入する際に、油分が管球内に混入することがなく、性能劣化を引き起こすことが無い。また、このロータリジョイントは、連続的に管球と排気系とを接続し、連続的に管球とガス封入系とを接続し、実際の排気やガス封入は、第1及び第2の制御弁の開閉によって行っている。従って、排気のタイミング及びガス封入のタイミングの自由度が高く、所望のタイミングで排気やガス封入を行うことができる。なお、排気系及びガス封入系の他に、第1及び第2の制御弁を駆動するための電源や、管球の製造に使用する圧縮空気や冷却水も、ロータリジョイントを介して連続的にヘッドに供給することもできる。また、加熱装置は、ヘッドに複数の管球を取り付けているので、ヘッドの間欠運動の間隔を長くすることができ、ヘッドが移動するまでの期間を長く取ることができ、この間、管球を包囲した加熱装置によって管球が十分に加熱される。
【0009】
ロータリジョイントの固定部材には、前記排気系が連結される固定側排気位置と、前記ガス封入系が連結される固定側ガス封入位置とをそれぞれ設けることが望ましい。この場合、前記ロータリジョイントの回転部材には、前記各ヘッドの第1制御弁に結合された複数の回転側排気位置が形成され、これら各回転側排気位置と前記固定側排気位置との間にはこれらを連通させる排気用連通部材が設けられている。また、前記ロータリジョイントの回転部材には、前記各ヘッドの第2制御弁に結合された複数の回転側ガス封入位置が形成され、これら回転側ガス封入位置と前記固定側ガス封入位置との間にはこれらを連通させるガス封入用連通部材が設けられている。
【0010】
このようにロータリジョイントを構成すると、排気用連通部材によって各回転側排気位置と前記固定側排気位置との間が連通されているので、回転部材がどのような位置に回転しても、各回転側排気位置と前記固定側排気位置とは、常に連結される。同様に、ガス封入用連通部材によって各回転側ガス封入位置と固定側ガス封入位置との間が連通されているので、回転部材がどのような位置に回転しても、各回転側ガス封入位置と固定側ガス封入位置とは常に連結される。従って、第1制御弁及び第2制御弁を任意のタイミングで開閉させことができ、任意のタイミングで真空排気及びガス封入を行える。
【0011】
また、前記加熱装置は、所定の温度に保つための温度調節機能と、前記各ヘッド移動の軌跡方向と垂直な方向に開閉する機能を有するものにできる。この場合、前記各加熱装置は、各ヘッドの移動が行われる時のみ開放し、その他の時は閉鎖する。
【0012】
このように加熱装置を構成すると、加熱装置は、ヘッドが移動する時のみ開放されるが、その他の時は閉鎖され、加熱装置内の熱エネルギーの外部への放出は最小限に抑えられる。同時に、熱エネルギー放出が最小限に抑えられることにより、加熱装置内の温度分布が改善される。さらに、温度調整機能によって加熱装置は所定の温度に保たれているので、管球の加熱時の温度は所定の温度に保たれる。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明によれば、油分による管球の汚染を防止することができ、しかも、所望のタイミングで管球に真空排気やガス封入が行え、管球内の圧力制御を速く正確に行うことができる。また、本発明によれば、加熱装置からの熱エネルギー放出を最小限に抑えるとともに、加熱装置内の温度分布の改善ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の1実施形態の管球製造装置は、例えば冷陰極蛍光管の製造用のものである。この製造装置は、図1に示すように、ロータリジョイント2を有している。このロータリジョイント2は、図3及び図4に示すように、円柱状の固定部材4を有している。この固定部材4に円筒状の回転部材6が、固定部材4の外周囲に幾分の隙間をおいて嵌められている。回転部材6が、固定部材4の外周囲を回転するように、軸受け5、5が固定部材4の上下両端に設けられている。固定部材4には、複数、例えば、この実施形態では5本の通路8a乃至8eが、その下端部のそれぞれ異なる位置から上端部側に向かって伸びるように形成されている。これら各通路8a乃至8eの先端部は、固定部材4の外周面においてその上下方向の異なる位置に、固定側排気位置及び固定側ガス封入位置として、それぞれ開口している。
【0015】
通路8aは、例えば図2に示す排気系の真空本引き用真空ポンプ10aに電磁開閉弁12aを介して接続され、通路8bは、排気系の真空粗引き用真空ポンプ10bに電磁開閉弁12bを介して接続されている。通路8cは、ガス封入系の封入ガス、例えば不活性ガス、具体的にはネオンの供給源10cに電磁開閉弁12cを介して接続され、通路8dは、ガス封入系の封入ガス、例えば不活性ガス、具体的にはアルゴンの供給源10dに電磁開閉弁12dを介して接続され、通路8eは、ガス封入系の封入ガス、例えば不活性ガス、具体的には窒素の供給源10eに電磁開閉弁12eを介して接続されている。
【0016】
上記各通路8a乃至8eの固定部材4における開口高さ位置に対応する回転部材6の各高さ位置には、内外に貫通する貫通孔14a乃至14eが形成されている。貫通孔14aは、図4に示すように同じ高さ位置において所定角度を隔てて複数形成されている。他の各貫通孔14b乃至14eも、同様に所定角度を隔てて複数形成されている。
【0017】
貫通孔14a及び通路8aの先端開口のみが連通し、貫通孔14b及び通路8bの先端開口のみが連通し、貫通孔14c及び通路8cの先端開口のみが連通し、貫通孔14d及び通路8dの先端開口のみが連通し、貫通孔14e及び通路8eの先端開口のみが連通するように、各貫通孔14a乃至14eと通路8a乃至8eの先端開口との間の隙間には、固定部材4の上下方向に間隔をおいてオイルシール16が配置され、貫通孔14a及び通路8aの先端開口と、貫通孔14b及び通路8bの先端開口と、貫通孔14c及び通路8cの先端開口と、貫通孔14d及び通路8dの先端開口と、貫通孔14e及び通路8eの先端開口とに区画している。また、これら各オイルシール16の間、即ち、貫通孔14a乃至14eと通路8a乃至8eとの間には、各オイルシール16の間隔を維持するためにそれぞれスペーサ18が設けられている。これらスペーサ18には、貫通孔20がそれぞれ形成されている。
【0018】
回転部材6は、その下端部に設けた駆動部22によって、固定部材4の周囲を回転する。回転部材6が回転しても、貫通孔14a及び通路8aの先端開口の連通、貫通孔14b及び通路8bの先端開口の連通、貫通孔14c及び通路8cの先端開口の連通、貫通孔14d及び通路8dの先端開口の連通し、貫通孔14e及び通路8eの先端開口の連通がそれぞれ維持される。
【0019】
回転部材6には、図1に示すように等角度に、複数のフレーム24が形成されている。これらフレーム24は、外方に突出している。これらフレーム24の先端には、それぞれヘッド26が取り付けられている。従って、回転部材6が回転すると、これらフレーム24及びヘッド26も回転する。
【0020】
各ヘッド26に対応して回転部材6の通路8aが設けられ、各通路8aは各ヘッド26のマニホールド28に各制御弁、例えば電磁開閉弁30aを介して接続されている。同様に、各ヘッド26に対応して回転部材6の通路8bが設けられ、各通路8bは各ヘッド26のマニホールド28に各制御弁、例えば電磁開閉弁30bを介して接続されている。各ヘッド26に対応して回転部材6の通路8cが設けられ、各通路8cは各ヘッド26のマニホールド28に各制御弁、例えば電磁開閉弁30cを介して接続されている。各ヘッド26に対応して回転部材6の通路8dが設けられ、各通路8dは各ヘッド26のマニホールド28に各制御弁、例えば電磁開閉弁30dを介して接続されている。各ヘッド26に対応して回転部材6の通路8eが設けられ、各通路8eは各ヘッド26のマニホールド28に各制御弁、例えば電磁開閉弁30eを介して接続されている。
【0021】
上述した各電磁開閉弁30a乃至30e、34は、図示していない制御手段によって開閉制御が行われる。
【0022】
これらヘッド26のマニホールド28には、複数、例えば4本の冷陰極蛍光管の外囲器に対応するようにチャックポート32がそれぞれ取り付けられている。但し各チャックポート32は、各電磁開閉弁34を介してマニホールド28に接続されている。そして、各チャックポート32は、各電磁開閉弁34が開かれたとき、電磁開閉弁30a乃至30eのうちいずれか開かれたものを介して通路8a乃至8eのいずれかに接続される。
【0023】
また、この製造装置には、図1及び図5に示す様に加熱装置7が設けられている。この加熱装置7は、図5に示すように2分割構造となっており、ヘッド26の移動の軌跡と垂直な方向(軌跡の円周の半径方向)に図1に矢印で示すように開閉する機能と、加熱装置7内温度を一定に保つ温度調節機能を有している。この加熱装置7は、ヘッド26が回転して描く軌跡上に形成された複数のステージ、例えば第1乃至第10のステージのうち、管球を取り付ける最初のステージ及び管球の封止を行う最後のステージ以外であれば、必要に応じて複数ステージにわたって設けることができる。この実施形態では、第2ステージから第8ステージまでに加熱装置7が設けられている。これら加熱装置7は、図5に示すように閉じられているとき、管球の周囲を包囲して管球を加熱する。
【0024】
この冷陰極蛍光管の製造装置では、第1ステージにヘッド26が到達するごとに、そのチャックポート32にそれぞれ管球の外囲器が取り付けられる。このヘッド26が回転し、第2ステージに到達すると、粗引きポンプ10bが通路8bを介してチャックポート30に連通するように、そのヘッド26に関連する電磁開閉弁30bを開き、他の電磁弁30a、30c乃至30eを閉じ、各電磁弁34を開く。これによって、各外囲器の粗引きが行われる。この粗引きの状態は、ヘッド26に取り付けられた管球の外囲器内の圧力が所定圧力に到達するまで行われる。外囲器内の圧力が所定圧力に到達すると、アルゴン供給源10dが通路8dを介してチャックポート30に連通するように、そのヘッド26に関連する電磁開閉弁30dを開き、他の電磁弁30a乃至30c、30eを閉じ、各電磁弁34を開く。これによって、アルゴンガスが外囲器内に供給され、外囲器内圧力が所定圧力に上昇した後、電磁弁30dを閉じアルゴンガス供給を停止し、電磁弁30bを開き、外囲器内を真空排気するアルゴンフラッシュが行われる。このアルゴンフラッシュを、必要に応じて複数回繰り返すこともできる。必要回数のアルゴンフラッシュが終了した後、本引き真空ポンプ10aが通路8aを介してチャックポート30に連通するように、そのヘッド26に関連する電磁開閉弁30aを開き、他の電磁開閉弁30b乃至30eを閉じ、各電磁弁34を開く。これによって、外囲器内の本引きが行われる。この本引きは、ヘッド26が第7ステージに到達するまで継続される。第8ステージでは、ネオンガス供給源10cが、通路10cを介して外囲器に連通するように、ヘッド26に関連する電磁開閉弁30cが開かれ、他の電磁弁30a、30b、30d、30eが閉じられ、開閉弁34が、外囲器内にガスの封入が行われる。このガス封入は、ヘッド26が第9ステージに到達するまで行われる。第9ステージでは、電磁開閉弁30c及び開閉弁34を閉じた後、図示していない封止機によって外囲器がガスを封入した状態で封止されて、ヘッド26から取り出される。このヘッド26は再び第1ステージに戻る。なお、第2乃至第7ステージの間、各外囲器は、図1の開閉可能な加熱装置7によってその周囲を覆われて加熱されている。このとき、加熱装置7が備える温度調節機能によって、加熱装置7内の温度は一定に保たれている。
【0025】
加熱装置7は、ヘッド26が次のステージに移動する時のみ開放し、ヘッド26に取り付けられた外囲器が次のステージに自由に移動できるが、その他の時は閉鎖し、熱エネルギーの外部への放射を防ぐことができる。しかも、各ヘッド26には、複数のチャックポート32が設けられているので、あるステージから次のステージまで移動するまでの時間を長く取ることができる。従って、これらがあいまって、外囲器を効果的に加熱し温度分布を改善する。
【0026】
さらに、ロータリジョイント2を用いているので、外囲器を排気するときや、ガスを封入する際に、油分が外囲器内に進入することがない。また、ロータリジョイント2は、間欠的に排気やガス供給を行わず、連続的に行っているので、排気やガスの供給は、電磁弁30a乃至30e、34の開閉によって制御することができる。従って、排気やガスの供給を、ヘッド26がどの位置に位置するときに行うかを任意に設定することができる。
【0027】
上記の実施形態では、ガスの供給と排気とのみにロータリジョイントを用いたが、これに加えて、例えば電磁弁30a乃至30e、34を制御するための電源をロータリジョイント2を介して供給することもできる。この場合には、回転部材6と固定部材4との間にスリップリングを設ければよい。また、チャックポート32を冷却するための冷却水をヘッド26側に供給することもできる。この場合、上述したのと同様に固定部材4に通路を設け、回転部材6側に開口を設け、この通路と開口との間を、他の通路及び開口と区画するようにオイルシールを設け、これらオイルシールの間にスペーサを設ければよい。また、上記の実施の形態では、冷陰極蛍光管の製造装置に、本発明を実施したが、外囲器内を排気して、ガスを封入する必要のある管球であれば、他の管球にも本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の1実施形態の管球製造装置の概略平面図である。
【図2】図1の管球製造装置のブロック図である。
【図3】図1の管球製造装置において使用しているロータリジョイントの縦断面図である。
【図4】図3のロータリジョイントの横断面図である。
【図5】図1の管球製造装置が備える加熱装置の概略構成図である。
【符号の説明】
【0029】
2 ロータリジョイント
4 固定部材
6 回転部材
7 加熱装置
10a 10b 真空ポンプ(排気系)
10c 10d 10e ガス供給源(ガス封入系)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが複数の管球と連動される複数のヘッドと、
前記管球を連続的に排気するための排気系と、
前記管球にガスを連続的に封入するためのガス封入系と、
固定部材と、この固定部材の周囲を回転すると共に、前記各ヘッドと共に回転する回転部材とを含み、前記排気系を前記ヘッドに連続的に連結し、前記ガス封入系を連続的に前記ヘッドに連結するロータリジョイントと、
前記各ヘッドに設けられており、前記排気系と前記管球との間を開閉する第1制御弁と、
前記各ヘッドに設けられており、前記ガス封入系と前記管球との間を開閉する第2制御弁と、
前記各ヘッドが移動して描く軌跡に沿って設けられており、前記各ヘッドの移動と連動して開閉する2分割構造の前記管球の加熱装置とを、
具備する管球の製造装置。
【請求項2】
請求項1記載の管球の製造装置において、前記ロータリジョイントの固定部材には、前記排気系が連結される固定側排気位置と、前記ガス封入系が連結される固定側ガス封入位置とがそれぞれ設けられ、前記ロータリジョイントの回転部材には、前記各ヘッドの第1制御弁に結合された複数の回転側排気位置が形成され、これら各固定側排気位置と前記固定側排気位置との間にこれらを連通させる排気用連通部材が設けられ、前記ロータリジョイントの回転部材には、前記各ヘッドの第2制御弁に結合された複数の回転側ガス封入位置が形成され、これら回転側ガス封入位置と前記固定側ガス封入位置との間にはこれらを連通させるガス封入用連通部材が設けられ、第1制御弁及び第2制御弁を任意のタイミングで開閉させ、任意のタイミングで真空排気及びガス封入を行えることを特徴とする製造装置。
【請求項3】
請求項1記載の管球の製造装置において、前記加熱装置には、所定の温度に保つための温度調節機能と、前記各ヘッド移動の軌跡方向と垂直な方向に開閉する機能を有しており、前記各加熱装置は、各ヘッドの移動が行われる時のみ開放し、その他の時は閉鎖することを特徴とする管球の製造装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−103113(P2007−103113A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−289918(P2005−289918)
【出願日】平成17年10月3日(2005.10.3)
【出願人】(000192567)神港精機株式会社 (54)
【Fターム(参考)】