説明

管継手

【課題】ガスケットを用いることなく、長期に渡って密封性を確保できる管継手を提供する。
【解決手段】第1継手部材10と、第2継手部材20と、連結手段30とを有する。第1継手部材は、第1管本体11と、第1管本体の連結される端部に形成された第1フランジ部12と、第1フランジ部の先端面から突出形成された円環状の係合突起部13と有する。第2継手部材は、第2管本体21と、第2管本体の連結される端部に形成された第2フランジ部22と、第2フランジ部の先端面に凹設されかつ内周面が第2フランジ部の奥部へ向かうに従って次第に縮径し係合突起部が接触する係合テーパ面に形成された係合孔部23とを有する。係合テーパ面に接触される係合突起部の先端環状部がアール面13Cに形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管状で内部に流体流路を有する第1継手部材と第2継手部材とを同軸上で連結する管継手に関する。
【背景技術】
【0002】
管状で内部に流体流路を有する第1継手部材と第2継手部材とを同軸上で連結する管継手として、特許文献1に記載の管継手が知られている。
これは、一対の管状継手部材と、この一対の管状継手部材の対向端面に一体形成され対向面に環状突起を有する鍔部と、この鍔部間に介在された円環状のガスケットと、外面に雄ねじが形成されるとともに軸中心に一方の管状継手部材を挿通させる孔を有する中空ボルトと、内面に中空ボルトの雄ねじに螺合される雌ねじが形成されるとともに底壁に他方の管状継手部材を挿通させる孔を有する袋ナットとを備える構成である。
【0003】
このような構成において、袋ナットを中空ボルトの雄ねじに対して締め付けていくと、一対の管状継手部材に設けられた鍔部が互いに接近する方向へ引き寄せられる。すると、鍔部の対向面に設けられた環状突起でガスケットの両面が締め付けられるから、一対の管状継手部材を流体密状態で連結することができる。
【0004】
しかし、このものは、一対の管状継手部材のほかに、ガスケットを用いているため、次のような問題がある。
(a) ガスケットは使い捨てのため、ランニングコストおよびイニシャルコストが掛かる。
(b)ガスケットの組み立て分解に伴う工数が掛かるため、施工性が劣る。
(c)締め付け時において、ガスケットが潰されるため、パーティクルが発生しやすい。
【0005】
そこで、ガスケットを用いない管継手として、特許文献2に記載の管継手が知られている。
これは、連結される管の端部にそれぞれ形成されたフランジ部と、この一方のフランジ部の対向面に形成された円環状の溝と、他方のフランジ部の対向面に突出して形成され外周面が円錐状のテーパ面を有する円環状の突起部と、この突起部が溝に挿入された状態においてフランジ部を互いに接近する方向へ締め付ける圧着手段とを備え、圧着手段によってフランジ部を互いに接近する方向へ締め付けたとき、テーパ面と溝の角縁とを円周上で圧着し、管の端部を密封する構造である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開昭61−47174号公報
【特許文献2】特許第4157493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、特許文献2記載の管継手の場合、圧着手段によってフランジ部を互いに接近する方向へ締め付けたとき、テーパ面と溝の角縁とを円周上で圧着し、管の端部を密封する構造であるため、メンテナンス時などにおいてこれらを分解したとき、テーパ面に溝の角縁が圧着された圧痕が生じやすい。すると、再組み立て時において、テーパ面に形成された圧痕に対して溝の角縁が再び位置するとは限らず、その結果、密封性が損なわれる。
【0008】
本発明の目的は、このような従来の課題を解消し、ガスケットを用いることなく、長期に渡って密封性を確保できる管継手を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の管継手は、第1継手部材と、第2継手部材と、これら第1継手部材および第2継手部材を連結する連結手段とを有する管継手において、前記第1継手部材は、管状で内部に流体流路を有する第1管本体と、この第1管本体の連結される端部に該第1管本体と同軸状に形成された円盤状の第1フランジ部と、この第1フランジ部の先端面から該第1フランジ部と同軸状でかつ第1管本体の軸線方向へ向かって突出形成された円環状の係合突起部と有し、前記第2継手部材は、管状で内部に流体流路を有する第2管本体と、この第2管本体の連結される端部に該第2管本体と同軸状に形成された円盤状の第2フランジ部と、この第2フランジ部の先端面に該第2フランジ部と同軸状に凹設されかつ内周面が前記第2フランジ部の奥部へ向かうに従って次第に縮径し前記係合突起部が接触する係合テーパ面に形成された係合孔部とを有し、前記係合テーパ面に接触される前記係合突起部の先端環状部がアール面に形成されている、ことを特徴とする。
【0010】
このような構成によれば、連結手段によって第1継手部材および第2継手部材を連結すると、係合突起部が係合孔部の係合テーパ面に接触される。このとき、係合突起部の先端環状部、つまり、係合孔部の係合テーパ面に接触される部分にはがアール面に形成されているから、従来のように、テーパ面に圧痕が発生するのを軽減できる。よって、ガスケットを用いることなく、長期に渡って密封性を確保できる。
【0011】
本発明の管継手において、前記係合突起部は、外周面が前記第1フランジ部の先端面から前記第2フランジ部の先端面に向かうに従って次第に縮径する外周テーパ面を有するとともに、この外周テーパ面と前記係合突起部の先端面とが交差する角部に前記アール面が形成され、前記外周テーパ面のテーパ角よりも、前記係合テーパ面のテーパ角が大きく形成されている、ことが好ましい。
このような構成によれば、係合突起部の外周面が第1フランジ部の端面から第2フランジ部の先端面に向かうに従って次第に縮径する外周テーパ面に形成され、この外周テーパ面と係合突起部の先端面とが交差する角部にアール面が形成されているから、係合テーパ面と接するアール面の接触面積を大きく確保できる。従って、圧痕の発生をより軽減できる。
また、外周テーパ面のテーパ角よりも、係合テーパ面のテーパ角が大きく形成されているから、係合突起部のアール面が係合テーパ面に沿って案内されながら奥へ侵入していくため、係合突起部のアール面を係合テーパ面に確実に係合させることができる。その際、係合突起部の外観形状は円錐形になるから、連結力にも十分耐えうる構造にでき、係合突起部が変形するなどの問題も生じるのを防げる。
【0012】
本発明の管継手において、前記アール面は、半径が0.8mm〜2mmに形成されている、ことが好ましい。
このような構成によれば、係合テーパ面と接するアール面の半径が0.8mm〜2mmに形成されているから、圧痕の発生を軽減できる。
【0013】
本発明の管継手において、前記第1フランジ部の内部には、前記流体流路の内壁から前記第1フランジ部の先端面に向かって次第に拡径する第1内周テーパ面が形成され、前記第2フランジ部の内部には、前記流体流路の内壁から前記第2フランジ部の先端面に向かって次第に拡径する第2内周テーパ面が形成されている、ことが好ましい。
このような構成によれば、第1フランジ部および第2フランジ部の内部に、それぞれの流体流路の内壁から対向するフランジ部の先端面に向かって次第に拡径する内周テーパ面が形成されているから、流体流路を流れる流体は、例えば、第1フランジ部に形成された第1内周テーパ面に沿って第2フランジ部へ向かって流れた後、第2内周テーパ面から管内壁に流れるから、比較的抵抗が少ない状態を確保できる。
しかも、第1内周テーパ面および第2内周テーパ面によって形成されるデッドスペースも少ないから、流体流路内を流す流体を異なる種類の流体に変更する場合でも、流体流路内に残っている流体を短時間にパージすることができる。つまり、ガス置換性に優れている。
【0014】
本発明の管継手において、 前記第1内周テーパ面および第2内周テーパ面のテーパ角は、30°以下に形成されている、ことが好ましい。
このような構成によれば、第1内周テーパ面および第2内周テーパ面のテーパ角は、30°以下に形成されているから、管内壁内を流れる流体をより抵抗が少ない状態に維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る管継手の実施形態を示す断面図。
【図2】同上実施形態の一部拡大断面図。
【図3】同上実施形態の一部拡大部分の寸法を表示した拡大図。
【図4】同上実施形態の管継手とガスケットタイプの管継手を用いたガス置換試験の結果を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本実施形態は、半導体製造装置などに用いられる流体の配管に適用される管継手の例である。
<管継手の構造>
本実施形態の管継手は、図1に示すように、第1継手部材10と、第2継手部材20と、これら第1継手部材10および第2継手部材20を同軸上でかつ密封状態で連結する連結手段30とから構成されている。
【0017】
第1継手部材10は、管状で内部に流体流路を有する第1管本体11と、この第1管本体11の連結される端部に一体的に形成された円盤状の第1フランジ部12と、この第1フランジ部12の先端面から突出形成された円環状の係合突起部13と有する。
第1管本体11は、薄肉管状部11Aと、この薄肉管状部11Aと同軸状に形成され薄肉管状部11Aの肉厚より厚い厚肉管状部11Bとを有する。
第1フランジ部12は、厚肉管状部11Bの先端にこれと同軸状でかつ円盤状に形成されている。
【0018】
係合突起部13は、図2に示すように、外周面が第1フランジ部12の先端面から第1フランジ部12と同軸状でかつ第1管本体11の軸線方向へ向かうに従って(図2中右方向に向かうに従って)次第に縮径する外周テーパ面13Aを有する円錐形状に形成されている。
また、外周テーパ面13Aと係合突起部13の先端面13Bとが交差する角部にはアール面13Cが形成されている。アール面13Cは、半径が0.8mmに形成されている。
さらに、第1フランジ部12の内部には、流体流路の内壁から第1フランジ部12の先端面、具体的には係合突起部13の先端面13Bに向かって次第に拡径する第1内周テーパ面13Dが形成されている。
【0019】
第2継手部材20は、管状で内部に流体流路を有する第2管本体21と、この第2管本体21の連結される端部に一体的に形成された円盤状の第2フランジ部22と、この第2フランジ部22の先端面に形成された係合孔部23とを有する。
第2管本体21は、薄肉管状部21Aと、この薄肉管状部21Aと同軸状に形成され薄肉管状部21Aの肉厚より厚い厚肉管状部21Bとを有する。
第2フランジ部22は、厚肉管状部21Bの先端にこれと同軸状でかつ円盤状に形成されている。
【0020】
係合孔部23は、図2に示すように、第2フランジ部22の先端面から第2フランジ部22と同軸状に凹設され、内周面が第2フランジ部22の奥部へ向かうに従って次第に縮径し係合突起部13が接触する係合テーパ面23Aを有している。
さらに、この係合孔部23と第2管本体21の内壁との間には、第2管本体21の内壁から第2フランジ部22の先端面、具体的には係合テーパ面23Aに向かって次第に拡径する第2内周テーパ面23Dが形成されている。
【0021】
連結手段30は、第1フランジ部12と第2フランジ部22とを互いに接近する方向へ締め付けて係合突起部13を係合孔部23に接触させるもので、第1管本体11の外周の挿入されたスリーブボルト31と、第2管本体21の外周に装着されスリーブボルト31に螺合される袋ナット32とから構成されている。
スリーブボルト31は、内径寸法が厚肉管状部11Bの外周に嵌合可能な大きさを有する筒状で、一端外周に雄ねじ部31Aが形成されている。また、他端外周には六角部31Bが形成されている。
袋ナット32は、内径寸法が第1フランジ部12および第2フランジ部22の外径寸法よりも大きい筒状で、一端に厚肉管状部21Bの外周に嵌合可能な大きさの挿通孔32Cが形成されているとともに、内周面に雄ねじ部31Aに螺合される雌ねじ部32Aが形成されている。また、他端外周には六角部32Bが形成されている。
【0022】
<施工方法の説明>
(a)第1継手部材10の第1管本体11の外周にスリーブボルト31を挿入するとともに、第1管本体11の他端に配管を溶接(例えば、TIG溶接)する。また、第2継手部材20の第2管本体21の外周に袋ナット32を挿入したのち、第2管本体21の他端に配管を溶接(例えば、TIG溶接)する。
(b)スリーブボルト31の雄ねじ部31Aに袋ナット32の雌ねじ部32Aを螺合し、係合突起部13が係合孔部23の係合テーパ面23Aに突き当たるまで手で締め付ける。
(c)この位置で、スリーブボルト31の六角部31Bと袋ナット32の六角部32Bに合いマークを付す。
(d)トルクレンチで袋ナット32をスリーブボルト31に対して規定の締付トルクまで締め付ける。
これにより、第1継手部材10と第2継手部材20とが連結される。なお、再締め付け時の際も(a)〜(d)の手順で締め付け操作を行う。
【0023】
<係合突起部と係合テーパ面との具体的寸法(図3参照)>
第1継手部材10と第2継手部材20とが連結されていくと、係合突起部13が係合孔部23の係合テーパ面23Aに接触される。このとき、図3に示すように、係合突起部13の外周テーパ面13Aのテーパ角θ1が30°、係合テーパ面23Aのテーパ角θ2が45°に形成されているから、つまり、外周テーパ面13Aのテーパ角θ1よりも、係合テーパ面23Aのテーパ角θ2が大きく形成されているから、係合突起部13のアール面13Cが係合テーパ面23Aに沿って案内されながら奥へ侵入していく。そのため、係合突起部13のアール面13Cを係合テーパ面23Aに確実に係合させることができる。
なお、係合突起部13の外観形状は円錐形であるから、連結力にも十分耐えうる構造にでき、係合突起部13が変形するなどの問題も生じるのを防げる。
【0024】
また、係合突起部13の先端環状部、つまり、係合孔部23の係合テーパ面23Aに接触される部分がアール面13Cに形成され、このアール面13Cの半径rが0.8mmに形成されている。
従って、従来のように、テーパ面と溝の角縁とを円周上で圧着して封止する管継手に比べ、圧痕の発生を軽減できる。そのため、ガスケットを用いることなく、長期に渡って密封性を確保できる。
【0025】
組み立て状態において、第1継手部材10と第2継手部材20との管内を流れる流体は、例えば、第1フランジ部12に形成された第1内周テーパ面13Dに沿って第2フランジ部22へ向かって流れた後、第2内周テーパ面23Dから第2継手部材20の管内壁に流れる。このとき、第1内周テーパ面13Dおよび第2内周テーパ面23Dのテーパ角θ3,θ4が15°に形成されているから、比較的抵抗が少ない状態を確保できる。
【0026】
しかも、第1内周テーパ面13Dおよび第2内周テーパ面23Dの軸方向長さL1,L2は約2mm前後、その間の寸法L3は約0.6mmに形成されているから、管内壁から外側において、第1内周テーパ面13Dおよび第2内周テーパ面23Dによって形成されるデッドスペースも少ないから、管内を流す流体を異なる種類の流体に変更する場合でも、管内に残っている流体を短時間にパージすることができる。
例えば、図4は、本実施形態の管継手と、特許文献1記載の構造の管継手(ガスケットタイプ)とを用いて、ガス置換試験を行った結果を示す。この試験結果からも分かるように、本実施形態の管継手の方がガス置換性に優れていることが分かる。
【0027】
<変形例>
本発明は、前述の実施形態に限定されるものでなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれる。
前記実施形態において、係合突起部13の先端環状部、つまり、係合孔部23の係合テーパ面23Aに接触されるアール面13Cの半径rを0.8mmとしたが、これ以上の寸法であってもよい。例えば、0.8mm〜2mm程度であってもよい。アール面13Cの半径rを大きくすれば、係合孔部23の係合テーパ面23Aに接触される面積も大きくなるため、圧痕の発生をより軽減できる。
【0028】
前記実施形態において、係合突起部13の外周テーパ面13Aのテーパ角θ1が30°であったが、これに限られない。例えば、45°〜75°の範囲であっても、密封性を確保できる。
また、係合テーパ面23Aのテーパ角θ2についても、前記実施形態では45°であったが、係合突起部13の外周テーパ面13Aのテーパ角θ1との関係で決定すればよい。要は、外周テーパ面13Aのテーパ角θ1よりも、係合テーパ面23Aのテーパ角θ2が大きく形成されていればよい。
【0029】
前記実施形態において、第1内周テーパ面13Dおよび第2内周テーパ面23Dのテーパ角θ3,θ4が15°に形成されていたが、これに限られない。例えば、第1内周テーパ面13Dおよび第2内周テーパ面23Dのテーパ角θ3,θ4を、0°〜30°程度であってもよい。要は、流体のデッドスペースが少なくできれば、テーパ角θ3,θ4が15°以上であってもよい。
【0030】
前記実施形態では、スリーブボルト31および袋ナット32から連結手段30を構成したが、連結手段30の構成としては、他の構成であってもよい。
例えば、内周面に第1フランジ部12および第2フランジ部22の外周に嵌合する環状溝を有する一対の半円環状バンドの一端同士を回動可能に連結し、他端をボルトなどによって接近する方向へ締め付けて、第1フランジ部12および第2フランジ部22を互いに接近させる構造であってもよい。あるいは、第1フランジ部12および第2フランジ部22をボルト・ナットによって締め付ける構造であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は、管状で内部に流体流路を有する第1継手部材と第2継手部材とを同軸上で連結する管継手、例えば、半導体製造装置などに用いられる流体の配管継手に利用できる。
【符号の説明】
【0032】
10…第1継手部材、
11…第1管本体、
12…第1フランジ部、
13…係合突起部、
13A…外周テーパ面、
13B…先端面、
13C…アール面、
13D…第1内周テーパ面、
20…第2継手部材、
21…第2管本体、
22…第2フランジ部、
23…係合孔部、
23A…係合テーパ面、
23D…第2内周テーパ面、
30…連結手段、
θ1,θ2,θ3,θ4…テーパ角、
r…半径。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1継手部材と、第2継手部材と、これら第1継手部材および第2継手部材を連結する連結手段とを有する管継手において、
前記第1継手部材は、管状で内部に流体流路を有する第1管本体と、この第1管本体の連結される端部に該第1管本体と同軸状に形成された円盤状の第1フランジ部と、この第1フランジ部の先端面から該第1フランジ部と同軸状でかつ第1管本体の軸線方向へ向かって突出形成された円環状の係合突起部と有し、
前記第2継手部材は、管状で内部に流体流路を有する第2管本体と、この第2管本体の連結される端部に該第2管本体と同軸状に形成された円盤状の第2フランジ部と、この第2フランジ部の先端面に該第2フランジ部と同軸状に凹設されかつ内周面が前記第2フランジ部の奥部へ向かうに従って次第に縮径し前記係合突起部が接触する係合テーパ面に形成された係合孔部とを有し、
前記係合テーパ面に接触される前記係合突起部の先端環状部がアール面に形成されている、
ことを特徴とする管継手。
【請求項2】
請求項1に記載の管継手において、
前記係合突起部は、外周面が前記第1フランジ部の先端面から前記第2フランジ部の先端面に向かうに従って次第に縮径する外周テーパ面を有するとともに、この外周テーパ面と前記係合突起部の先端面とが交差する角部に前記アール面が形成され、
前記外周テーパ面のテーパ角よりも、前記係合テーパ面のテーパ角が大きく形成されている、
ことを特徴とする管継手。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の管継手において、
前記アール面は、半径が0.8mm〜2mmに形成されている、
ことを特徴とする管継手。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の管継手において、
前記第1フランジ部の内部には、前記流体流路の内壁から前記第1フランジ部の先端面に向かって次第に拡径する第1内周テーパ面が形成され、
前記第2フランジ部の内部には、前記流体流路の内壁から前記第2フランジ部の先端面に向かって次第に拡径する第2内周テーパ面が形成されている、
ことを特徴とする管継手。
【請求項5】
請求項4に記載の管継手において、
前記第1内周テーパ面および第2内周テーパ面のテーパ角は、30°以下に形成されている、
ことを特徴とする管継手。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−29185(P2013−29185A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−167206(P2011−167206)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(594165734)イハラサイエンス株式会社 (40)
【Fターム(参考)】