説明

篭製造機

【課題】 本発明は、土木工事の蛇篭及びフトン篭工において組み立てたものは容積が大きく、中詰めを完了した篭は重量が増え輸送費が高まり荷の積み降ろし経費が高くなる、中詰めをしても移動が可能な強度の高い篭の開発を目的とし、これらが現場作業の安全に繋がることを課題とする。
【手段】 篭の原材料を直接現場に移送すると容積が小さくなり輸送費が低く現場で中詰め材を調達し篭を仕上げることで荷の積み下ろしの経費もなくし、中詰めをしても自由に移動出来る強度の高い篭は本体を繋ぎ目がないU型に加工することにあり、本篭製造機の動力源を現場で使用する作業機に求めることで新規の設備を省き、中詰めを仕終えた時点で床掘を行い直ちに設置位置に敷設し床掘内の滞在時間を短縮することで作業の安全を計る、以上の目的のためにU型の本体を製作することが出来る篭製造機を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
昨今土木工事に採用されている篭工事の鉄筋篭及びじゃ篭は利便性に富んでいるが特に組み立て方式のものは引っ張り及びゆがみの強度が低くなる、組み立てられた篭及び中詰めをした完成品は容量及び重量が膨らみ輸送費が嵩む、製作費については工場で製造すると低価で仕上がるが現場で組み立てをすると輸送費は低いが条件に制限があり人力による分が多く製作経費も嵩むという相反する点がある、この分野について本発明は篭製造機を提供することに関する。
【0002】
本発明は、0001の経費削減に加え篭の強度性及び労働の安全性に対する分野において篭製造機を提供することに関する。
【背景技術】
【0003】
従来の鉄筋篭及び番線篭は製品を最小限に分解して現場に運ぶことで輸送費を削減していた、特開平8−189031、特開平8−184129、特開平8−105043があり、特開平7−331800、特開平7−62650、特開平7−3942、実新公開平7−989、実新公開平6−32594も現場で組み立て及び一部加工をして予定の位置に籠を敷設して中詰めをし完成するものであり、特開2007−71007は現場以外で中詰まで終えた篭を製作し貯蔵して出荷する方法は理想だが輸送費は膨張する、前記の篭類は現場内の敷設位置以外で加工組み立て及び中詰篭を製作するものではない、更に特開2003−90021、特開2002−138439、特開2001−172934、登録実新3072503など蛇篭およびフトン篭は折りたたみ様式及び現場で組み立て方式のものだが設置位置以外で中詰めをすると移動が困難である。
【0004】
0003の後記の蛇篭及びフトン篭は現場で組み立てをするため本体のジョエントが必要になり一体性とは言えず、折りたたみ方式はジャバラ様式で自立性がないために強度が下がる、中詰めが完成したものを移動するには0003の特開2007−71007のように底部を固めるなど特別な加工を加えなくてはならないという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
0001に記した製作費は工場で製作するのが理想的であるが大型のもになると篭を分解して輸送し現場で組みたてるのみであるが、じゃ篭及びフトン篭においては工場で組み立て中詰を完了して輸送するには0004の後記のように特別な加工が必要になり輸送費が膨張する、本発明は、輸送費を削減することを目的に篭製造機を提供する。
【0006】
篭の本体が複数の部材で組み立て形成されるものは移動すると完成した篭がゆがんでしまうので、強度が高く移動及び接触に対して十分に耐えられる篭を現場内の敷設する位置以外で製作して中詰めを完了させ敷設位置に移動して定置できる方法を課題する。
【0007】
篭工事において現場でじゃ篭及びフトン篭を組み立てて使用する工法において施工の初期段階には床掘をして篭を敷設しその場で中詰めをして篭を完成させるが、床掘をした中で中詰めをするため長時間その中で作業をするので土砂の崩落のために犠牲者が出る可能性が時間と比例して高くなり、同時に掘削をした状態の時間が長ければ長いほど地山が緩む可能性も高くなる、労働の安全性を高め自然を損なわないことを配慮できる方法を目的とすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、輸送費を削減するために図6の板状の5mmから10mm程度の直径の番線または鉄筋を使用し50mm×100mmの目のメッシュの板状の原材料を現場に直送して、長方形の篭を現場にて加工する手法のために篭製造機を提供する。
【0009】
本発明は、0005、の課題解決のため施工現場で加工することで輸送経費を削減する目的のため加工する篭製造機を稼動させる動力源は現場で使用している作業機械から取ることを手段とし、図12のシリンダから出ているイン、アウトの油圧ホースを作業機械の油圧回路に連結し作業機械の動力を使用し動力源を新たに設けない手段を特徴とする篭製造機の提供。
【0010】
本発明は、0009の手段を満たすため現場で使用している対象作業機械機械を限定しないため図12の13の14に継ぎ手の雌を付加しそれに雌雄一組の継ぎ手を付加し雄141を本機側に142を対象機械側にして142は作業機械に合う接続口を付加し対象機械ごとに取り替えられる構造を有した篭製造機を提供する。
【0011】
篭の強度を高めるために網目は縦長で図6の63の位置を90度に曲げU型にして継目のない篭の本体とすることで強度を高め、側面を取り付け中詰めをして蓋を仕終えた完成篭は移動に十分耐えられる、本発明の曲げ加工の仕組みは図12の油圧ホースから送られたオイルで符号5の油圧ポンプを作動し図9の51のシリンダで符号7の加圧盤を連動させる、図6のメッシュ板はシリンダを戻りの状態にした時符号7の加圧盤と符号9の曲げ台の間はメッシュ板が挿入できる間隔になり図5の符号93と93の間に図6の符号61と61が収める、図5の9の曲げ台及び図5の91の曲げ羽根のこの時の状態は水平である、メッシュ板を入れてから加圧を始めるが、この時メッシュを挟んだ状態で図9の符号7及び9及び8を符号15の連結かぎで連結し三者が一体で連動し図9の7A,9A、8Aの規定の位置まで移動する、この上下移動は誘導枠により左右のブレを符号16で予防しながら進む、9の曲げ台を挟み誘導枠8と加圧盤7は連結した状態で始発の位置まで戻る、この時符号6も同様に上下に移動し篭本体は継目のないU型に形成される特徴を有した篭製造の提供。
【0012】
本発明は、加圧により図8の9の曲げ台及び91の曲げ羽根が滑らかに移動するために図8の12の位置にローラを設け架台に固定しその上を図8の91の裏側に付着された調整版10および91を上下方向の移動を援助する、6のメッシュは図8の92の蝶番の位置で91の曲げ羽とメッシュと共に90度に曲がる、この曲げ工程の終盤でメッシュの太さにより鉄類がもつ戻り分を調整版で戻りの大きさにより過曲げの調整をして90度の曲げを確保する、調整版及び誘導ローラを有する特徴の篭製造機。
【0013】
本発明は0010の加圧の際の加圧受けを備えないことで油圧の力は篭製造機に負担を掛けないことを特徴とし、曲げ加工したものを取り出すにはシリンダを初期の定位置まで戻し連結かぎを外すと曲げ羽根91は開いて水平の状態に戻るので製造機の側面方向から引き出し一工程が終了する。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、0005課題の輸送費の削減を目的にして篭の材料図6のメッシュ板の状態で現場に輸送することで従来のじゃ篭およびフトン篭の折りたたみ様式と同じ経費で上がり、加工についてはメッシュ板状のもので継目のない篭を現場で加工するのは不可能であったが図6の63のラインで油圧ポンプを使用するので折り曲げることができ0008の手段が成り立ち少人数で量産加工できるので組み立て面で経費が削減され、中詰めの材料も現場で調達するので割り安くなり経費の削減に貢献する。
【0015】
本発明は、0009の手段で発明の篭製造機を動かす原動力はその現場で使用している比較的小型な作業機を使用することで簡便に動力源を得られる、連結の方法は図12の141及び142の継ぎ手を使用するのでありその作業機種類といえども現状の国産機は少種類であり動力源を新規に用意する必要がない。
【0016】
0011の手段での鉄類の曲げ戻りの調整は本発明の図8の10により効果があがる、図8の12は滑らかさを増し10の受入がスムーズであり、0010の手段により精度の高い篭が形成される、一連の工程で形成された篭はその場で中詰めをしてから床掘をして敷設するので0007の目的も達せられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図面にもとづいて実施形態を説明する。
図1は製造機の骨格の4主柱であり、4のアングル貫と3の梁で架台を構成している、図2は図1の架台に7の加圧盤及び9の曲げ台、8の誘導枠、及び5のシリンダを付加したものであるが機械の移動を配慮して出来る限り軽量を配慮する、図3は篭の素材メッシュ板を差し込む正面図である、図4は平面図であるが誘導枠の説明に供する、誘導枠は前後は主柱で左右は符号16の触れ止めで制約されている、曲げ台9は常時誘導枠8と固定されている、稼動する時は図7の9の曲げ台の上面に図6のメッシュ板を挿入し7の加圧盤で挟み図12の15で左右を固定する、図12の13の油圧ホースは長めの方が良い、14の継ぎては雌を付着し交換用継ぎ手は141を雄で142を雌か雄にして使用する現場の作業機に合わせる一組の継ぎ手が特徴で必要に応じて用意すればよい。図5の92の蝶番および図11の10と12の接点には時々オイルを差すことが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】 篭製造機の架台
【図2】 架台にシリンダ、加圧盤、曲げ台及び曲げ羽根、誘導枠を付加
【図3】 正面図
【図4】 平面図
【図5】 曲げ台及び曲げ羽根
【図6】 原材料のメッシュ
【図7】 架台を抜いた正面図
【図8】 側面図
【図9】 始の定位置から曲げ加工のため移動した位置図
【図10】 誘導ローラ及び調整版の拡大平面図
【図11】 側面図
【図12】 油圧シリンダ及びホース及び継ぎ手の抽出図
【符号の説明】
【0019】
1 主柱
2 桁
3 梁
4 アングル貫
5 シリンダ
51 シリンダ軸
52 シリンダ受け
6 原材料メッシュ板
7 加圧盤
7A 移動した位置の加圧盤
8 誘導枠
8A 移動した位置の誘導枠
9 曲げ台
9A 移動した位置の曲げ台
91 曲げ羽根
92 蝶番
93 定規
94 鉄板
10 曲げ調整版
11 ローラ台
12 誘導ローラ
13 油圧ホース
14 油圧ホースの継ぎ手
141 交換継ぎ本器側手雄
142 交換継ぎ手原動機側雌または雄
15 連結かぎ
16 触れ止め

【特許請求の範囲】
【請求項1】
土木工事において採用されている篭工事の蛇篭及びフトン篭等は工場にて組み立て及び中詰めをすると経費は最小限で仕上がるが、現場に移動する為には特殊加工するので容量及び重量が大きくなり現場までの輸送費が嵩む、現場において加工すると人力で行なうことになり、床掘をした中に敷設しそこで中詰めをするので作業の安全性が十分に保障されない、本発明は、現場の敷設場所以外で移動が自由に出来る強度のある篭を加工及び中詰めをし移動して設置場所に敷設できる目的のために篭製造機を提供するが、加工には油圧ポンプを動力原とするが原動機は新設するものでなく現場で使用している油圧回路をもつ作業機械の油圧回路に連結して動力原とすることを特徴とする篭製造機。
【請求項2】
本発明は、前記請求項1の動力原の作業機械を限定しない為に本篭製造機のシリンダの油圧ホースの原動機側の先端にワンタッチで繋げる継ぎ手を装着し、継ぎ手の動力原側を作業機の油圧回路に接続できるサイズに付け替えられる継ぎ手の構造の特徴を有した篭製造機。
【請求項3】
本発明は、製造する篭の引っ張り及びゆがみの耐強度を高めるために篭の本体をU型で継ぎ目のない構造にするため加工では油圧により曲げ加工する、加圧盤及び篭の原材料のメッシュ及び曲げ台を誘導枠と一体にして上下にピストン作動することで篭の曲げ加工ができる特徴を有した篭製造機。
【請求項4】
本発明は、原材料の鉄筋及び番線の品質及び直径の大小で曲げ加工した際の鉄の戻りが違うので適正な過曲げをして調整をするために双方の曲げ羽根の裏面の左右に調整版を付着し曲げ羽根及び調整版を誘導するための誘導ローラを架台に固定し油圧により連動する曲げ台を滑らかに誘導し曲げ調整を助長する調整版及び誘導ローラの装置を特徴とした篭製造機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−185596(P2009−185596A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−58671(P2008−58671)
【出願日】平成20年2月9日(2008.2.9)
【出願人】(504206447)
【Fターム(参考)】