説明

簡易トイレ

【課題】 簡易トイレを使用する環境に応じて、好適な使用形態を選択することが可能な簡易トイレを安価に提供する。また、マンホール利用型の簡易トイレと、マンホールを利用しない貯留型の簡易トイレの双方の機能を兼ね備える簡易トイレを安価に提供する。
【解決手段】 便座3を通じて排泄された排泄物を貯留する貯留袋4と、貯留袋4をマンホール上に設置するための便座板7や枠体7aと、便座3を通じて排泄された排泄物をマンホール内に排出する排出シュート8と、排出シュート8を閉鎖するクランプ9等で構成された閉鎖機構9を備えていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、簡易トイレに関し、より詳細には、マンホール上に設置可能な簡易トイレに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のトイレとして、例えば、特開平5−245062号公報に示す非常用トイレが知られている。
この非常用トイレは、災害時に利用される仮設トイレであって、その構成は、下水道に通じたマンホールの口径に対して幅広の敷板と、敷板上に設けられた便座と、使用者を覆い隠すための囲い部からなり、便座を通じて排泄された汚物は、敷板の中央に設けられた通孔を通じてマンホール内に落下排出される仕組みになっている。
【0003】
また、本発明者らが先に提案した仮設式の簡易トイレとして、特公昭58−47534号公報に示す仮設便所が知られている。
この仮設便所は、汚物を一時貯留するための便壺袋と、便壺袋内の汚物を固体分と液体分とに分離する固液分離器とを備え、この固液分離器にて汚物の液体分を便壺袋の外部に排出することで、長期の使用を可能にしている。
【特許文献1】特開平5−245062
【特許文献2】特公昭58−47534
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特開平5−245062号公報に開示された非常用トイレは、汚物タンクを備えた貯留式の簡易トイレに較べて長期の使用が可能であるが、その設置地域は、下水設備が整った地域のみに限定され、下水設備が整っていない地域では使用することができなかった。また、下水設備が整っている地域であっても、マンホールが設置されている場所が道路上である場合等では、災害時の道路使用状況によっては、マンホールを利用した簡易トイレを設置できない場合も想定される。
【0005】
また、この点、本発明者らが提案した上記特公昭58−47534号公報に記載の仮設便所は、汚物を貯留するための便壺袋を備え、また、固液分離器にて、汚物の液体部を便壺袋外部に排出することができるため、下水設備が不十分な地域に於いても長期の使用が可能である。しかしながら、例えば特公昭58−47534号公報に記載の仮設便所を用意してあったとしても、災害に際してマンホールを利用できる状況となったときには、マンホール利用型簡易トイレを望む場合も考えられる。
【0006】
本発明は、このような背景を考慮してなされたもので、簡易トイレを使用する環境に応じて、好適な使用形態を選択することが可能な簡易トイレを安価に提供すること課題とする。そして、マンホール利用型の簡易トイレと、マンホールを利用しない貯留型の簡易トイレの双方の機能を兼ね備える簡易トイレを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した技術的課題を解決するため、本発明では以下の構成とした。
すなわち、本発明は、便器を通じて排泄された排泄物を貯留する貯留部と、前記貯留部をマンホール上に設置するための基体と、前記便器を通じて排泄された排泄物を前記マンホール内に排出する排出通路と、前記排出通路を閉鎖するための閉鎖機構と、を備えていることを特徴とする。
【0008】
このように構成された本発明の簡易トイレは、排泄物を貯留する貯留部を備え、貯留部は、基体によってマンホール上に設置可能である。また、貯留部には、便器を通じて排泄された排泄物をマンホール内に排出する排出通路が設けられている。また、排出通路を閉鎖するための閉鎖機構を備え、本簡易トイレをマンホール上に設置したときには、便器を通じて排泄された排泄物をこの排出通路を通じてマンホールに直に排出する。また、下水設備が不備な地域では閉鎖機構を用いて排出通路を閉ざし、貯留部内に排泄物を貯留する。つまり、本簡易トイレは、簡易な構成でありつつも設置場所に応じて排泄物の処理方法を適宜選択することができる。
【0009】
また、前記閉鎖機構は、前記マンホールの開口端より高い位置で前記排出通路を閉鎖している構成であってもよい。
【0010】
この構成によれば、マンホールの開口端より高い位置で排出通路を閉ざすことができるため、貯留部の下方にマンホールが無く作業スペースを確保し難い設置場所においても、排出通路を容易に閉ざすことができる。
【0011】
また、前記排出通路は、可撓性を有し、前記閉鎖機構は、前記可撓性を有する排出通路を撓めて閉ざす閉鎖具を備えている構成であってもよい。
【0012】
この構成によれば、排出通路の可撓性を利用して排出通路を閉ざすことができるため、クランプやクリップといった安価な閉鎖具を用いて排出通路を閉ざすことができる。
【0013】
また、前記排出通路の全長は、前記貯留部の高さに較べて長く形成し、前記貯留部より高い位置には、前記排出通路の出口側開口端を前記貯留部より高い位置に固定するための固定部が設けられている構成であってもよい。
【0014】
この構成によれば、排出通路の出口側開口端を貯留部より高い位置に固定する固定部を備えるため、排出通路の閉鎖に不備があった場合においても、貯留部内の排泄物を外部に漏らすことなく貯留部内に排泄物を貯留することができる。
【0015】
また、前記便器は、便座を有し、前記固定部は、前記貯留部より高い位置であって、且つ前記便座の側方に設けられている構成であってもよい。
【0016】
この構成によれば、便座の側方に固定部が設けられ、排出通路の出口側開口端は便座の側方に固定される。よって、排出通路の出口側開口端が用便者の衣服に触れにくく、また、排出通路の出口側開口端が用便者の視界に入りづらいため、使用者は、排出通路を意識することなく本簡易トイレを使用することができる。
【0017】
また、前記固定部は、前記貯留部の上方に位置した基体に設けるられている構成であってもよい。
この構成によれば、マンホール上に貯留部を設置する機能を持った堅牢な基体に排出通路の出口側開口端を固定できるため、排出通路の出口側開口端を確実に固定することができる。また、基体に固定することで、排出通路の出口側開口端を貯留部より高い位置に固定できる。
【0018】
また、前記貯留部と前記排出通路の接続部分は、前記便器の直下に位置している構成であってもよい。
【0019】
この構成によれば、便器を通じて排泄された排泄物は、貯留部に留まること無く排出通
路内に落下する。つまり、排泄物は、排泄通路を通じてマンホールへと直に落下する。
【0020】
また、前記貯留部の底部と前記マンホールとの間には、前記貯留部の底部をマンホール上に支える敷き板が設けられている構成であってもよい。
この構成では、貯留部の底部と前記マンホールとの間に敷き板を備えるため、マンホール上に貯留部を安定して載置することが可能である。
【0021】
なお、上記した課題を解決するための手段に記載の内容は、本発明の課題や技術的思想を逸脱しない限りにおいて、可能な限り組み合わせることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、簡易トイレを使用する環境に応じて、好適な使用形態を選択することが可能な簡易トイレを安価に提供することができる。また、マンホール利用型の簡易トイレと、マンホールを利用しない貯留型の簡易トイレの双方の機能を兼ね備える簡易トイレを安価に提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態を説明する。
本実施の形態に示す簡易トイレ1は、図1に示すように、便室を構成する仮設テント2と、この仮設テント2の内部に設置された便器3と、便器3の下部に吊り下げられた貯留袋4と、貯留袋4の底部とマンホール6の間に敷設された敷き板5(図2参照)とを備えて構成されている。
【0024】
便室を構成する仮設テント2は、軽量パイプ等で構成される組立て式のフレーム2aと、フレーム2aの上部に設けられたカーテンレール2bと、このカーテンレール2bに吊り下げられた樹脂製カーテン2cとを備え、フレーム2aの周囲を樹脂製カーテン2cで覆い隠すことで内部に便室が確保される。
【0025】
また、便室内には、両側部がフレーム2aに支持された便座板7が架設されており、この便座板7に便器として洋式の便座3が設けられている。また、便座3の両側方には、手すり2dが設置されている。
【0026】
便座板7は、図3及び図4に示すように、軽量角パイプ等で枠組みされた枠体7aと、この枠体7a上に貼り渡された化粧パネル7bとを備え、便座3は、この強固な枠体7aに固定されている。また、この枠体7aを用いて、便座板7並びに便座3の下方に貯留袋4が吊り下げられ、便座3を通じて排泄された排泄物は、この貯留袋4内に排泄されることになる。
【0027】
貯留袋4は、合成樹脂等の可撓性を有する素材で形成された袋体であり、上述の如く便座板7を形成する枠体7aにその縁部が吊り下げられている。また、貯留袋4の設置にあたり、本簡易トイレ1では、マンホール6の口径に対して幅広の敷き板5を貯留袋4の下方に敷設し、この敷き板5によって可撓性を有する貯留袋4の底部をマンホール6上に支えるようにしている。なお、本実施の形態では、上記枠体7aや化粧パネル7b等で構成される便座板7によって本発明特許請求の範囲に記載の基体を構成している。
【0028】
また、本実施の形態に示す簡易トイレ1は、図3及び図4に示すように、便座3を通じて排泄された排泄物をマンホール6内に排出する排出シュート8(排泄通路)と、排出シュート8を閉鎖するための閉鎖機構9とを備えている。
排出シュート8は、貯留袋4の底部に設けられた可撓性を有する筒袋体で構成されている。また、貯留袋4と排出シュート8の接続部分8bは、便座3の直下に位置し、便座3
を通じて排泄された排泄物は、排出シュート8の入口側開口端に向かって落下することになる。
【0029】
また、本実施の形態では、この排出シュート8に対応して敷き板5のほぼ中央に通孔5aを形成しており、本簡易トイレ1をマンホール6上に設置する際には、排出シュート8の出口側開口端8aを敷き板5の通孔5aに差し入れた状態で設置する。よって、本簡易トイレ1をマンホール6上に設置した場合には、便座3を通じて排泄された排泄物が、貯留袋4に留まること無く排出シュート8を落下して、直にマンホール6へと排出されることになる。
【0030】
続いて、閉鎖機構9について説明する。
閉鎖機構9は、コの字形の挟持具9aや挟持具9aを閉じる固定ネジ9b等で構成されたクランプであり、排出シュート8を閉鎖する際には、可撓性を有する排出シュート8をこのクランプ9で挟みつけて排出シュート8を閉ざす。つまり、本構成では、可撓性を有する排出シュート8をクランプ9で撓めて閉ざしている。
【0031】
なお、ここで排出シュート8について補足すると、排出シュート8の全長は、貯留袋4の高さ(深さ)に較べて十分長く、上記クランプ9による排出シュート8の閉鎖作業は、簡易トイレ1の設置前のみならず、簡易トイレ1の設置後、マンホール6内から排出シュート8を引き出して行うことも可能である。つまり、本構成では、マンホール6の開口端より高い位置で排出シュート8を閉ざすことができる。
【0032】
また、便座3を支持する枠体7aには、排出シュート8の出口側開口端8aを保持する固定部10が設けられており、排出シュート8は、必要に応じて枠体7aに固定することができる。なお、本実施の形態では、貯留袋4より高い位置に位置した便座3の側方に固定部10が設けられており、固定時には、排出シュート8の出口側開口端8aが便座3の側方に位置するように固定される。また、本実施の形態では、固定ネジ10aを用いて排出シュート8の出口側開口端8aを枠体7aに固定している。
【0033】
続いて、上記した簡易トイレ1の設置方法並びに使用方法について説明する。
まず、マンホール6等の下水設備が整っていない地域での設置方法について説明する。
このような地域では、貯留袋4の底部に設けられた排出シュート8の端部を貯留袋4より高い位置に持ち上げ、便座3の側方に設けられた固定部10を利用して排出シュート8の出口側開口端8aを貯留袋4より高い位置に固定する。また、排出シュート8をクランプ9で閉ざして本簡易トイレ1の設置を終える。よって、この設置例では、排出シュート8が閉ざされているため、便座3を通じて排泄された排泄物は、外部に排出されることなく貯留袋4内に貯留されることになる。
【0034】
一方、下水設備が整った地域では、この下水設備に通じるマンホール6上に本簡易トイレ1を設置する。より詳しくは、まず、マンホール6上に敷き板5を設置する。続いて、この敷き板5に設けられた通孔5aに排出シュート8を差し込む。また、排出シュート8を通孔5aに差し込むと共に、クランプ9を取り外し、排出シュート8の出口側開口端8aをマンホール6内に解放する。また、貯留袋4の底部が敷き板5に安定して接していることを確認した後、本設置作業を終了する。
【0035】
よって、この設置例では、便座3を通じて排泄された排泄物が排出シュート8内に落下するため、排泄物は貯留袋4の内部に留まることなく直にマンホール6へと排出されることになる。
【0036】
このように本実施の形態に示す簡易トイレ1は、便座3を通じて排泄された排泄物を貯
留する貯留袋4(貯留部)と、貯留袋4をマンホール6上に設置するための便座板7や枠体7aを備え、貯留袋4には、便座3を通じて排泄された排泄物をマンホール6内に排出する排出シュート8が設けられている。また、簡易トイレ1は、排出シュート8を閉鎖するクランプ等で構成された閉鎖機構9を備えている。本簡易トイレ1をマンホール6上に設置したときには、排出シュート8の解放によって、排泄物が直にマンホール6へ排出される。また、下水設備が不備な地域ではクランプ9を用いて排出シュート8を閉ざし、排泄物を貯留袋4内に蓄えて使用することがすることができる。なお、下水設備が整備されている地域であっても、災害時の道路使用の都合上等、マンホールを利用できない場合もあるので、本実施形態の簡易トイレでは、使用環境に応じて、適宜使用形態(マンホール利用型・マンホール非利用型)を選択することができる。
【0037】
また、本構成では、マンホール6の開口端より高い位置で排出シュート8を閉ざすため、貯留袋4の下方にマンホール6が無く作業スペースを確保し難い設置場所においても、排出シュート8を容易に閉ざすことができる。
【0038】
また、本構成では、排出シュート8を可撓性を有する素材で構成するため、クランプ9といった安価な閉鎖具を用いて排出シュート8を閉ざすことができる。よって、弁体等の高価な装置を用いる場合に較べて、本簡易トイレ1を安価に製作することができる。
【0039】
また、排出シュート8の全長は、貯留袋4の高さに較べて長く、さらに貯留袋4より高い位置に設けられた枠体7aに、排出シュート8の出口側開口端8aを固定できるため、クランプ9等を用いた排出シュート8の閉鎖に不備があった場合においても、貯留袋4内の排泄物を外部に漏らすことなく貯留することができる。
【0040】
また、本構成では、排出シュート8の固定にあたり、貯留袋4より高い位置であって、且つ便座3の側方に排出シュート8の出口側開口端8aを固定しているため、排出シュート8の出口側開口端8aが用便者の衣服に触れ難く、また、排出シュート8の出口側開口端8aが用便者の視界に入らず、使用者は、排出シュート8を意識することなく本簡易トイレ1を清潔感を以て使用することができる。
【0041】
また、上記した簡易トイレ1の詳細は、あくまでも本発明の好適な実施の形態であり、その詳細は所望に応じて適宜変更可能である。
【0042】
例えば、上記した実施の形態では、洋式の便座3を使用しているが、洋式の便座3に変えて和式の便座3を用いることも可能である。また、貯留袋4内の排泄物を固体分と液体分に分離する固液分離器を設置することも可能である。また、排出シュート8の口径の設定次第では、固液分離器を用いることなく貯留袋4内の液体分を外部に排出することも可能である。
【0043】
また、本実施の形態では、クランプ9を用いて排出シュート8を閉ざしているが、必ずしもその必要はなく、可撓性を有する排出シュート8を折り畳んで排出シュート8閉ざす、また、クランプ9の類であるクリップを用いて排出シュート8を閉ざす、さらに、排出シュート8の出口側開口端8aを貯留袋4より高い位置に持ち上げて固定することで排出シュート8を実質的に閉ざすとなど、排出シュート8の可撓性を利用した種々の閉鎖機構を採用することができる。また、勿論、排出シュート8の可撓性を利用した閉鎖機構のみならず、排出シュート8に簡易な開閉弁などを設けて排出シュート8を閉ざすこともできる。
【0044】
また、本実施の形態では、貯留袋4に排出シュート8を接続しているが、貯留袋4と排出シュート8を一体成形するなどの構成も考えられる。また、本実施の形態では、便座3
の側方に排出シュート8を固定しているが、例えば、図5に示すように便座3の正面側に排出シュート8を固定するようにも構成できる。
【0045】
また、本実施の形態では、通孔5aを有する敷き板5をマンホール6上に載置して貯留袋4を支えているが、必ずしもその必要はなく、マンホール6の口径が小さい場合などには、敷き板5を敷設することなく本簡易トイレ1を設置することも可能である。また、敷き板5に関して、本実施の形態では、排出シュート8を許容するために通孔5aを敷き板5に形成しているが、通孔5aに変えて敷き板5の縁部に連なった切欠き等を設けて排出シュート8をマンホール6内に導くこともできる。この場合には、敷き板5を挿抜自在に設置できるため、施工性を向上させることができる。
【0046】
また、本実施の形態では、マンホール6上に貯留袋4を設置するための機能を便座板7側に設けたが、敷き板5にフランジ等を設けて貯留袋4の形を維持するようにしてマンホール6上に貯留袋4を載置するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本実施の形態に示す簡易トイレを下水道の不備地域に設置したときの設置状態を示す斜視図。
【図2】本実施の形態に示す簡易トイレをマンホール上に設置したときの設置状態を示す斜視図。
【図3】本実施の形態に示す排泄シュートを閉ざした状態を示す図。
【図4】本実施の形態に示す排泄シュートをマンホール内に差し入れた状態を示す図。
【図5】本実施の形態に示す排泄シュートを便座正面側に固定した状態を示す図。
【符号の説明】
【0048】
1 簡易トイレ
2 仮設テント
2a フレーム
2b カーテンレール
2c 樹脂製カーテン
2d 手すり
3 便座(便器)
4 貯留袋
5 敷き板
5a 通孔
6 マンホール
7 便座板
7a 枠体
7b 化粧パネル
8 排出シュート
8a 排出シュートの出口側開口端
8b 排出シュートと貯留袋の接続部分
9 クランプ(閉鎖機構)
9a 挟持具
9b 固定ネジ
10 固定部
10a 固定ネジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器を通じて排泄された排泄物を貯留する貯留部と、
前記貯留部をマンホール上に設置するための基体と、
前記便器を通じて排泄された排泄物を前記マンホール内に排出する排出通路と、
前記排出通路を閉鎖するための閉鎖機構と、
を備えていることを特徴とする簡易トイレ。
【請求項2】
前記閉鎖機構は、前記マンホールの開口端より高い位置で前記排出通路を閉鎖していることを特徴とする請求項1に記載の簡易トイレ。
【請求項3】
前記排出通路は、可撓性を有し、前記閉鎖機構は、前記可撓性を有する排出通路を撓めて閉ざす閉鎖具を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の簡易トイレ。
【請求項4】
前記排出通路の全長は、前記貯留部の高さに較べて長く形成し、
前記貯留部より高い位置には、前記排出通路の出口側開口端を前記貯留部より高い位置に固定するための固定部が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の簡易トイレ。
【請求項5】
前記便器は、便座を有し、前記固定部は、前記貯留部より高い位置であって、且つ前記便座の側方に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の簡易トイレ。
【請求項6】
前記固定部は、前記貯留部の上方に位置した基体に設けられていることを特徴とする請求項4又は5に記載の簡易トイレ。
【請求項7】
前記貯留部と前記排出通路の接続部分は、前記便器の直下に位置していることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の簡易トイレ。
【請求項8】
前記貯留部の底部と前記マンホールとの間には、前記貯留部の底部をマンホール上に支える敷き板が設けられていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の簡易トイレ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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