説明

簡易結束具

【課題】従来の結束具は複雑でコスト高であったので、きわめてシンプルにして機能的で、且つ、扱いも容易な結束具を提供する。
【解決手段】結束具1は、適度な大きさの基板2の一端に一定の深さの切り溝穴3を設け、その切り溝穴3の入り口を三角状に欠いたガイド口4を形成して成る対向側に穴5を設け、その穴5に丈夫な結び紐6を取り付けて成る結束具1を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、きわめてシンプルな構成でありがら、袋の口を閉じたり物品を縛ったりすることができるとともに、開封したり解くことが容易にできる結束具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、袋の口をクリップで閉じたり、紐や専用器具を用いて物品を束ねたり縛る器具は様々あり、用途や目的に応じて使い分けていた。
【0003】
また、一度開けた食品袋を再び閉じて再度開けるのに便利な器具として、袋に固定するクリップに紐状の物を設置し、その紐状の物により袋を閉じて、紐状の物の自由端を固定する切り込みを、前記クリップに設けて成る袋を開閉する器具がある。(例えば、特許文献1参照)
【特許文献1】特許公開2007−8576公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記するような方法や器具が提供されており、クリップで袋の口は閉じられるが、複数の物や厚い物は挟むことはできなかった。また器具を用いて紐で縛る方法は、使い方が面倒な事が多いなどの不便があった。
【0005】
さらに、特許公開2007−8576公報による技術は、クリップの一方の挟み手に切り込みを設けるとともに他方の挟み手に紐を取り付け、使用する時は、物品の一部をクリップで挟み止めてから、紐を掛け回して後に前記クリップの切り込みに挟むことで縛るものであるが、クリップで挟めない厚い物には使えないなどの不便があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記するような従来の技術の不便や欠点を解消するために、請求項1においては、基板の一端に所定の深さの切り溝穴を設けて成る前記基板の他部に結び紐を取り付けて後、その結び紐を前記基板の切り溝穴に差し込むことで簡単に縛れる結束具とする。
【0007】
請求項2においては、前記する切り溝穴を二本設けることで、基板を1周してから結び紐を差し入ることで強固に縛れるものとする。
【0008】
請求項3においては、前記する基板の外形状をキャラクター形にすることで、楽しさと形状の違いで物品を見分けられるものとする。
【0009】
請求項4においては、前記する結び紐に留め具を介在することで、結び紐が緩みにくくする。
【0010】
請求項5においては、前記する基板に、広告表示用の表示スペース欄を設けることで、宣伝文など表示できるものとする。
【発明の効果】
【0011】
本発明による結束具は、基板の一部に切り溝穴を設け、他部に結び紐を取り付けたシンプルな構成であるので、きわめて安価なコストで製造できるものである。また、使い方は、物品に結び紐を掛け回してから基板の切り溝穴に差し込むだけで容易に縛ることができ、且つ、二本切り溝穴があるタイプは、基板を一周してから隣の切り溝穴に差し込むと、さらに強固に縛れるので緩むことが無い。また紐を解く場合は切り溝穴から紐を取り外すだけで簡単にできる。尚、腰の強い袋の口を折り返した場合は、切り溝穴に差し込んで閉じることもできる。
【0012】
また、第2実施形態のように広告表示スペース欄を設けたタイプは、企業名など表示できるのでノベルティ商品としても活用できる。さらに第3の実施形態におけるタイプは、基板がキャラクター形状であるのでユニークであるとともに、基板の形状で縛った袋の中身や物品が分るので確認が容易である。さらに、結び紐は等間隔の目盛り模様であるので、簡単なメジャーとしても使えるなどシンプルにして機能的な簡易な結束具を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明による結束具の第1の実施形態を図1に示す斜視図と図2に示す使用例図で説明する。第1の実施形態による結束具1は、約縦30ミリ、横25ミリ以上の大きさで厚さ1ミリ以上の基板2の一端に、一定の深さの切り溝穴3を設け、その切り溝穴3の入り口を三角状に欠いたガイド口4を形成して成る対向側に穴5を設け、その穴5に長さ約200ミリ以上の長さで、且つ、丈夫な結び紐6を取り付けて成る結束具1を構成する。
【0014】
第1実施形態による結束具1は、基板2にガイド口4付き切り溝穴3を設けているので、例えば、図2のように袋7の口を縛る時は、結び紐6を物品に1〜2周掛けてから基板2の切り溝穴3に差し込むだけで留められ、解く時は取り外すだけで簡単である。
【0015】
第2の実施形態を図3に示す斜視図で説明する。第2の実施形態における基板2の基本形態は前記第1の実施形態と同じであるが、第2の実施形態は基板2に設ける切り溝穴3,3は二本とし、その入り口には同様に二つのガイド口4,4を設けるとともに、その対向側の基板2端部に穴5付き突片8を設けた前記の穴5に結び紐6を取り付けるとともに、前記基板2の下部面を表示スペース欄9とし、その表示スペース欄9に、商店や企業等の文字表示10をして成る結束具1を構成する。
【0016】
第2実施形態による結束具1は、基板2に設ける切り溝穴3を二本設けているので、結び紐6を基板2に掛け回してから隣の切り溝穴3に差し込むことで緩むことなく確りと結べる。
【0017】
第3の実施形態を図4に示す斜視図で説明する。第3の実施形態による結束具1の基板2Aの形が前記実施形態と異なり、且つ、結び紐6Bはメジャー機能付き紐である。まず、基板2Aは表面に目や口など表示した動物などのキャラクター形状で、その顔模様の口部分から一定の深さのガイド口4付き切り溝穴3を設けて成る対向側の頭部分に、1センチ間隔に交互に白黒模様を施した目盛り模様11付き結び紐6Bを取り付けるとともに、その結び紐6Bに、少しきつめでスライドする留め具12を介在した端部に結びコブ13を作って成る結束具1を構成する。
【0018】
第3実施形態においては、基板2Aの形状がキャラクター状を成してユニークであり、且つ、結び紐6Bは1センチ間隔に白黒の目盛り模様11を施しているので、メジャー機能を有するものとなる。
【0019】
本発明の結束具1における基板2は板状であるが、切り溝穴3が設けられれば板状以外でもよい。また切り溝穴3は直状であるが蛇行した溝穴でも構わない。さらに結び紐6,6Bを基板2に取り付け方法は、丈夫であれば接着や他の方法でもよい。また、切り溝穴3は差し込む結び紐6,8Bがきつく嵌る幅なら狭くても広くてもよいし、結び紐6,6Bの長さも限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の結束具の第1の実施形態を示す斜視図である。
【図2】第1の実施形態の結束具の使用例図を示す参考図である
【図3】第2の実施形態の結束具を示す斜視図である。
【図4】第3の実施形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0021】
1 結束具
2 基板
2A 基板
3 切り溝穴
4 ガイド口
5 穴
6 結び紐
6B 結び紐
7 袋
8 突片
9 表示スペース欄
10 文字表示
11 目盛り模様
12 留め具
13 結びコブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
袋の口や物品を縛れる結束具であって、基板の一端に切り溝穴を設けて成る前記基板の他部に、結び紐を取り付けて成る構成を特徴とする簡易結束具。
【請求項2】
前記する切り溝穴を、二本設けて成る請求項1に記載する簡易結束具。
【請求項3】
前記する基板の外形状が、キャラクター状である請求項1又は請求項2に記載する簡易結束具。
【請求項4】
前記する結び紐に、留め具を介在した請求項1に記載する簡易結束具。
【請求項5】
前記する基板に、広告表示用の表示スペース欄を設けた請求項1又は請求項2に記載する簡易結束具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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