説明

粉末化粧料の成形装置及び粉末化粧料の成形方法

【課題】有底容器にスラリー状化粧剤を充填し、容器外周を汚すことなく、効率よく溶剤を回収し圧縮成形して製品を得る粉末化粧料の成形装置を提供する。
【解決手段】有底中皿3に、充填ノズル7により化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤8を充填して予備成形装置2A及び仕上げ成形装置2Bを用いて成形を行い、半製品、製品を得る粉末化粧料の成形装置1であって、仕上げ成形装置2Bは凹形バキュームパット16に替えて平面バキュームパット16Aを採用するとともに、他の要素は予備成形装置2Aと同様とした構成で、化粧剤が漏れず有底中皿3の上面・外周を汚すことなく溶剤を回収し、有底中皿3の持ち上がりも防止して製品化する構成としたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉末化粧料の成形装置及び粉末化粧料の成形方法に関し、詳しくは、化粧料容器である有底中皿内に各種のスラリー状化粧剤を充填し半製品を経て製品を効率よく成形する粉末化粧料の成形装置及び粉末化粧料の成形方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のスラリー状化粧剤の充填成形法は、有底中皿(容器)に上部ノズルからスラリー状化粧剤を定量充填し、有底中皿の内面に合致した溶剤回収用導通穴を設けた平面バキュームパットをエアーシリンダーで下降させ、溶剤を回収するとともに化粧剤を圧縮成形している。
【0003】
しかし、このような方法では、駆動源にエアーシリンダーを使用するため、平面バキュームパットの下降スピードを微細に調整できない事と、圧縮成形時スラリー状化粧剤中の溶剤回収速度や平面バキュームパットの下降速度等の設定条件が定まらず、スラリー状化粧剤の処方特性に応じた最適条件に設定することが難しかった。
【0004】
このため、スラリー状化粧剤の溶剤等が漏れて有底中皿の上面や外周を汚し、溶剤を効率よく回収できず、この結果、製品の品質のバラツキ等の不良発生の要因になるとともに、汚れ部分の拭き取り作業に多大なコストを要するという不都合を招来していた。
【0005】
また、エアーシリンダーを用いるため、数値制御が困難で、メモリー機能もなく、その都度熟練作業者が条件出しを行うことが必要となって多大な時間を要し、この点からもコスト増を招き、更には製品に対するトレーサビリティもできなかった。
【0006】
特許文献1には、プレス機の化粧料ヘッドを下降させシート材を介して容器内のスラリー状の化粧料をプレスするにあたって、枠体の下降によりシート材におけるスラリー状の化粧料の周囲の部分を押えておくことで、スラリー状の化粧料の容器外へのはみ出しを防止しつつプレス成形するように構成した粉末化粧料の製造装置が提案されている。
【0007】
しかし、この特許文献1の粉末化粧料の製造装置の場合も、化粧料ヘッドを油圧又は空圧シリンダ等のアクチュエータにより駆動する構成であり、化粧料ヘッドの下降スピードの調整を適切に行うことが難しいとともに、プレス終了後化粧料ヘッド上昇時における容器の立ち上がりによる容器汚れという不都合を防止することは困難であった。
【特許文献1】特開2007−63170号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする問題点は、有底容器にスラリー状化粧剤を定量充填し、容器外周を汚すことなく、効率よく溶剤を回収しつつ圧縮成形して容器汚れのない高品質の製品を得ることができるような粉末化粧料の成形装置、成形方法が存在しない点である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、金属製又は樹脂製の有底中皿に、化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤を充填して予備成形装置及び仕上げ成形装置を用いて成形を行い、半製品、製品を得る粉末化粧料の成形装置であって、前記予備成形装置は、ホルダー上に配置される金属製又は樹脂製の有底中皿と、化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤を有底中皿に山形状に充填する充填手段と、吸引源に連通させる継手用穴を具備する取り付けベースの下側に、有底中皿内面に合致した溶剤回収用導通口を複数個設け、スラリー状化粧剤との対向面を凹形とし、有底中皿の開口部に進入可能な外形とした圧接部を有する凹形バキュームパットと、前記圧接部が挿通し周縁部が前記有底中皿の外周に圧接する形状の抜穴を設けたストリッパープレートと、このストリッパープレートを下方に付勢するバネ機構とを備えたストリッパー機構とを、具備し、前記凹形バキュームパットとストリッパープレートとを2段モーションで有底中皿及び充填されたスラリー状化粧剤に対して接触、離脱可能とした前記ホルダー上方に配置される予備成形用の成形ユニットと、前記成形ユニットを有底中皿に対して退避位置と成形位置とにわたって上下駆動する上下駆動機構部と、前記ストリッパープレートと有底中皿及び充填されたスラリー状化粧剤との間に介在させるペーパー、布、不織布等の化粧剤拘束部材を繰り出し・巻き取り可能に構成した化粧剤拘束部材繰り出し・巻き取り機構部と、を有し、前記凹形バキュームパットによる有底中皿内のスラリー状化粧剤の圧縮成形時、前記成形ユニットの2段モーションで凹形バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで凹形バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつスラリー状化粧剤を凸形状に圧縮成形し、圧縮成形終了後凹形バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させ、前記溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく溶剤を回収し、有底中皿の持ち上がりも防止して半製品を得るように構成し、前記仕上げ成形装置は、前記予備成形装置の成形ユニットにおける凹形バキュームパットに替えて、有底中皿内面に合致した溶剤回収用導通口を複数個設け、スラリー状化粧剤との対向面を識別印付き平面とし、有底中皿の開口部に進入可能な外形とした圧接部を有する平面バキュームパットを用い、この他を予備成形装置の成形ユニットの他の要素と同一とした仕上げ成形用の成形ユニットと、前記成形ユニットを有底中皿に対して退避位置と成形位置とにわたって上下駆動する上下駆動機構部と、前記ストリッパープレートと有底中皿及び半製品となった化粧剤との間に介在させるペーパー、布、不織布等の化粧剤拘束部材を繰り出し・巻き取り可能に構成した化粧剤拘束部材繰り出し・巻き取り機構部と、を有し、前記平面バキュームパットによる有底中皿内の半製品となった化粧剤の圧縮成形時、前記成形ユニットの2段モーションで平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつ半製品となった化粧剤を平坦に圧縮成形し、圧縮成形終了後平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させ、前記溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく溶剤を回収し、有底中皿の持ち上がりも防止して製品化するように構成したことを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の発明によれば、予備成形装置の充填ノズルにより有底中皿の上部からその内部に山形状にスラリー状化粧剤を充填し、成形ユニットにおける凹形バキュームパットによる有底中皿内のスラリー状化粧剤の圧縮成形時、前記成形ユニットの2段モーションで凹形バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで凹形バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつスラリー状化粧剤を凸形状に圧縮成形し、圧縮成形終了後凹形バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させ、前記溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引するように構成して半製品を得た後、仕上げ成形装置の平面バキュームパットによる有底中皿内の半製品となった化粧剤の圧縮成形時、前記成形ユニットの2段モーションで平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつ半製品となった化粧剤を平坦に圧縮成形し、圧縮成形終了後平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させ、前記溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引するように構成しているので、化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく溶剤を回収し、有底中皿の持ち上がりも防止して高品質の化粧剤が平坦に圧縮成形された製品を得ることができる粉末化粧料の成形装置を提供することができる。
【0011】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様な効果を奏するとともに、成形ユニットの高速位置決め制御、トルク制御による圧縮成形動作をも実行するようにしているので、成形時間の短縮によるショット数の上昇を図り、また、オーバーシュート防止をも図ることができる粉末化粧料の成形装置を提供することができる。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様な効果を奏するとともに、荷重検出部により検出する成形圧縮時の荷重信号を基に荷重値不足の場合は成形停止制御を行い、また、表示部により成形圧縮時の荷重値の波形表示を行うように構成しているので、不良品発生をも防止し得る粉末化粧料の成形装置を提供することができる。
【0013】
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の発明の粉末化粧料の成形装置を使用して、予備成形装置の充填ノズルにより有底中皿の上部からその内部に山形状にスラリー状化粧剤を充填する工程、成形ユニットにおける凹形バキュームパットによる有底中皿内のスラリー状化粧剤の圧縮成形時、前記成形ユニットの2段モーションで凹形バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで凹形バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつスラリー状化粧剤を凸形状に圧縮成形する工程、圧縮成形終了後凹形バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させ、前記溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引する工程を効率よく行って半製品を得ることができ、また、仕上げ成形工程における平面バキュームパットによる有底中皿内の半製品となった化粧剤の圧縮成形時、前記成形ユニットの2段モーションで平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつ半製品となった化粧剤を平坦に圧縮成形する工程、圧縮成形終了後平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させる工程、溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引する工程を効率よく行って、化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく溶剤を回収し、有底中皿の持ち上がりも防止して高品質の化粧剤が平坦に圧縮成形された製品を得ることができる粉末化粧料の成形方法を提供することができる。
【0014】
請求項5記載の発明によれば、請求項4記載の発明と同様な効果を奏するとともに、成形ユニットの高速位置決め制御、トルク制御による圧縮成形動作をも実行するようにしているので、成形時間の短縮によるショット数の上昇を図り、また、オーバーシュート防止をも図ることができる粉末化粧料の成形方法を提供することができる。
【0015】
請求項6記載の発明によれば、請求項5記載の発明と同様な効果を奏するとともに、荷重検出部により検出する成形圧縮時の荷重信号を基に荷重値不足の場合は成形停止制御を行い、また、表示部により成形圧縮時の荷重値の波形表示を行うように構成しているので、不良品発生をも防止し、品質管理の点でも優れる粉末化粧料の成形方法を提供することができる。
【0016】
請求項7記載の発明によれば、予備成形装置の底面充填ノズルにより有底中皿の底穴からその内部にスラリー状化粧剤を充填するとともに、成形ユニットにおける平面バキュームパットによる有底中皿内のスラリー状化粧剤の圧縮成形時、前記成形ユニットの2段モーションで平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつスラリー状化粧剤を平坦に圧縮成形し、圧縮成形終了後平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させ、前記溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引するように構成して半製品を得た後、仕上げ成形装置の平面バキュームパットによる有底中皿内の半製品となった化粧剤の圧縮成形時、前記成形ユニットの2段モーションで平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつ半製品となった化粧剤を平坦に圧縮成形し、圧縮成形終了後平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させ、前記溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引するように構成しているので、化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく溶剤を回収し、有底中皿の持ち上がりも防止して高品質の化粧剤が平坦に圧縮成形された製品を得ることができる底面充填方式の粉末化粧料の成形装置を提供することができる。
【0017】
請求項8記載の発明によれば、請求項7記載の発明と同様な効果を奏するとともに、成形ユニットの高速位置決め制御、トルク制御による圧縮成形動作をも実行するようにしているので、成形時間の短縮によるショット数の上昇を図り、また、オーバーシュート防止をも図ることができる底面充填方式の粉末化粧料の成形装置を提供することができる。
【0018】
請求項9記載の発明によれば、請求項8記載の発明と同様な効果を奏するとともに、荷重検出部により検出する成形圧縮時の荷重信号を基に荷重値不足の場合は成形停止制御を行い、また、表示部により成形圧縮時の荷重値の波形表示を行うように構成しているので、不良品発生をも防止し得る底面充填方式の粉末化粧料の成形装置を提供することができる。
【0019】
請求項10記載の発明によれば、請求項7記載の発明の粉末化粧料の成形装置を使用して、予備成形装置の底面充填ノズルにより有底中皿の底部からその底穴を経て内部にスラリー状化粧剤を充填する工程、成形ユニットにおける平面バキュームパットによる有底中皿内のスラリー状化粧剤の圧縮成形時、前記成形ユニットの2段モーションで平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつスラリー状化粧剤を平坦に圧縮成形する工程、圧縮成形終了後平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させ、前記溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引する工程を効率よく行って半製品を得ることができ、また、仕上げ成形工程における平面バキュームパットによる有底中皿内の半製品となった化粧剤の圧縮成形時、前記成形ユニットの2段モーションで平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつ半製品となった化粧剤を平坦に圧縮成形する工程、圧縮成形終了後平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させる工程、溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引する工程を効率よく行って、化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく溶剤を回収し、有底中皿の持ち上がりも防止して高品質の化粧剤が平坦に圧縮成形された製品を得ることができる底面充填方式の粉末化粧料の成形方法を提供することができる。
【0020】
請求項11記載の発明によれば、請求項10記載の発明と同様な効果を奏するとともに、成形ユニットの高速位置決め制御、トルク制御による圧縮成形動作をも実行するようにしているので、成形時間の短縮によるショット数の上昇を図り、また、オーバーシュート防止をも図ることができる粉末化粧料の底面充填方式の成形方法を提供することができる。
【0021】
請求項12記載の発明によれば、請求項11記載の発明と同様な効果を奏するとともに、荷重検出部により検出する成形圧縮時の荷重信号を基に荷重値不足の場合は成形停止制御を行い、また、表示部により成形圧縮時の荷重値の波形表示を行うように構成しているので、不良品発生をも防止し、品質管理の点でも優れる底面充填方式の粉末化粧料の成形方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明は、有底容器にスラリー状化粧剤を定量充填し、容器外周を汚すことなく、効率よく溶剤を回収しつつ圧縮成形して容器汚れのない高品質の製品を得ることができるような粉末化粧料の成形装置を提供するという目的を有するものである。
【0023】
本発明は、金属製又は樹脂製の有底中皿に、化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤を充填して予備成形装置及び仕上げ成形装置を用いて成形を行い、半製品、製品を得る粉末化粧料の成形装置であって、前記予備成形装置は、ホルダー上に配置される金属製又は樹脂製の有底中皿と、化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤を有底中皿に山形状に充填する充填手段と、吸引源に連通させる継手用穴を具備する取り付けベースの下側に、有底中皿内面に合致した溶剤回収用導通口を複数個設け、スラリー状化粧剤との対向面を凹形とし、有底中皿の開口部に進入可能な外形とした圧接部を有する凹形バキュームパットと、前記圧接部が挿通し周縁部が前記有底中皿の外周に圧接する形状の抜穴を設けたストリッパープレートと、このストリッパープレートを下方に付勢するバネ機構とを備えたストリッパー機構とを、具備し、前記凹形バキュームパットとストリッパープレートとを2段モーションで有底中皿及び充填されたスラリー状化粧剤に対して接触、離脱可能とした前記ホルダー上方に配置される予備成形用の成形ユニットと、前記成形ユニットを有底中皿に対して退避位置と成形位置とにわたって上下駆動するサーボモータ、ボールネジ上下駆動ユニット及び成形時の荷重を検出する荷重検出部を備えた上下駆動機構部と、前記ストリッパープレートと有底中皿及び充填されたスラリー状化粧剤との間に介在させるペーパー、布、不織布等の化粧剤拘束部材を繰り出し・巻き取り可能に構成した化粧剤拘束部材繰り出し・巻き取り機構部と、を有し、前記凹形バキュームパットによる有底中皿内のスラリー状化粧剤の圧縮成形時、前記成形ユニットの2段モーションで凹形バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで凹形バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつスラリー状化粧剤を凸形状に圧縮成形し、圧縮成形終了後凹形バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させ、前記溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく溶剤を回収し、有底中皿の持ち上がりも防止して半製品を得るように構成し、前記仕上げ成形装置は、前記予備成形装置の成形ユニットにおける凹形バキュームパットに替えて、有底中皿内面に合致した溶剤回収用導通口を複数個設け、スラリー状化粧剤との対向面を識別印付き平面とし、有底中皿の開口部に進入可能な外形とした圧接部を有する平面バキュームパットを用い、この他を予備成形装置の成形ユニットの他の要素と同一とした仕上げ成形用の成形ユニットと、前記成形ユニットを有底中皿に対して退避位置と成形位置とにわたって上下駆動するサーボモータ、ボールネジ上下駆動ユニット及び成形時の荷重を検出する荷重検出部を備えた上下駆動機構部と、前記ストリッパープレートと有底中皿及び半製品となった化粧剤との間に介在させるペーパー、布、不織布等の化粧剤拘束部材を繰り出し・巻き取り可能に構成した化粧剤拘束部材繰り出し・巻き取り機構部と、を有し、前記平面バキュームパットによる有底中皿内の半製品となった化粧剤の圧縮成形時、前記成形ユニットの2段モーションで平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつ半製品となった化粧剤を平坦に圧縮成形し、圧縮成形終了後平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させ、前記溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく溶剤を回収し、有底中皿の持ち上がりも防止して製品化するように構成し、更に、前記予備成形装置、仕上げ成形装置における成形ユニットの下降速度設定、下降切り替え位置、下降時間、圧縮時の圧縮トルク設定を行うデータ入力部と、データ入力部からの設定データを基に前記サーボモータを制御し、前記成形ユニットの退避位置より化粧剤に接する位置までの高速位置決め制御による下降駆動、化粧剤に接する位置からのトルク制御による設定圧縮トルクによる低速圧縮成形を実行させるとともに、前記荷重検出部により検出する成形圧縮時の荷重信号を基に荷重値不足の場合は成形停止制御を行う成形制御部と、前記荷重検出部により検出する成形圧縮時の荷重信号を基に成形圧縮時の荷重値の波形表示を行う表示部と、を有する構成により上記目的を実現した。
【実施例】
【0024】
以下に本発明の実施例に係る粉末化粧料の成形装置及び粉末化粧料の成形方法について説明する。
【0025】
(実施例1)
図1乃至図6を参照して本発明の実施例に係る粉末化粧料の成形装置及び粉末化粧料の成形方法について説明する。
【0026】
本実施例1に係る粉末化粧料の成形装置1は、図1に示すように粉末化粧料の予備成形を行う予備成形装置2Aと、図2に示す仕上げ成形を仕上げ成形装置2Bと、前記予備成形装置2A及び仕上げ成形装置2Bの成形制御を行う図4に示す成形制御部41とを有している。
【0027】
前記予備成形装置2Aは、図1、図3に示すように、ホルダー4上に配置される金属製又は樹脂製の有底中皿(容器)3と、例えばタルク、マイカ、セリサイト、金属石鹸、無機顔料、有機顔料、防腐剤等の化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤8を前記有底中皿3の上部から山形状に充填する充填ポンプ6及び充填ノズル7を備えた充填手段5と、前記有底中皿3に充填されたスラリー状化粧剤8の予備成形を行う成形ユニット9と、前記成形ユニットを有底中皿に対して退避位置と成形位置とにわたって上下駆動する上下駆動機構部10と、成形ユニット9と有底中皿3との間に介在させる帯状のペーパー38、布(不織布等)39の2重構造からなる化粧剤拘束部材40を繰り出し・巻き取り可能に構成した化粧剤拘束部材繰り出し・巻き取り機構部11と、を有している。
【0028】
前記有底中皿3は、有底で上部が開口し、底部中央に底穴3aを設けた例えば角形状に形成している。なお、上記底穴3aの有無は問わない。
【0029】
前記スラリー状化粧剤8は、例えば、化粧料用粉末をエタノール、イソプロピルアルコール、イソパラフィン、シリコン、水等の溶剤で分散混合してスラリー状とすることにより形成している。
【0030】
前記成形ユニット9は、取り付け基板12と、この取り付け基板12の下部に配置した下方が開口した皿形状のバキュームパットボディ13とを具備する取り付けベース14と、前記バキュームパットボディ13の側壁に設けた吸引源である真空ポンプ(図3には図示せず)に連通させる継手用穴15と、前記バキュームパットボディ13の下部に接合した凹形バキュームパット16と、前記取り付け基板12の下部で、かつ、前記バキュームパットボディ13の外側に配置したストリッパー機構17と、を有している。
【0031】
前記凹形バキュームパット16は、前記バキュームパットボディ13の下部に周辺部を固着するとともに、前記有底中皿3の内面に合致した溶剤回収用導通口16aを複数個(例えば7個)設け、スラリー状化粧剤8との対向面を凹形とし、有底中皿3の開口部に進入可能な外形とした圧接部16bを有している。
【0032】
この圧接部16bは、凹形バキュームパット16自体の中央部において下方に凸状に突出する形状としている。また、前記各溶剤回収用導通口16aは、圧接部16bを貫通し、その上端側を前記バキュームパットボディ13が形成する閉塞された空間内に臨ませ、その下端を前記有底中皿3の内面側に臨ませている。
【0033】
前記ストリッパー機構17は、前記圧接部16bが挿通し周縁部が前記有底中皿3の外周に圧接する形状で、かつ、有底中皿3側が拡開したテーパー状の抜穴18aを設けた平坦なストリッパープレート18と、このストリッパープレート18を下方に付勢するバネ機構19とを備えている。
【0034】
前記バネ機構19は、取り付け基板12から垂下した外側板20と、前記バキュームパットボディ13との各下端部により上下動可能に支持された複数のガイドピン21とを具備し、各ガイドピン21の下端部に前記ストリッパープレート18の周辺部を取り付け一体化するとともに、各ガイドピン21の上端面と前記取り付け基板12の下面との間に各々バネ22を配置して、常時各ガイドピン21を介してストリッパープレート18を下方に付勢するように構成し、これにより、前記凹形バキュームパット16、ストリッパープレート18の2段モーションによる有底中皿3及びスラリー状化粧剤8に対する下降動作又は上昇動作を実現するように構成している。
【0035】
前記上下駆動機構部10は、図1に示すように、前記成形ユニット9を有底中皿3に対して退避位置と、成形位置とにわたって上下駆動するように構成している。
【0036】
すなわち、前記上下駆動機構部10は、下端を前記成形ユニット9における取り付け基板12の上端中央部に取り付け、真っすぐ上方に立ち上げた下部基軸23と、この下部基軸23の上部に配置した成形時の荷重を検出する荷重検出部である例えばロードセル24と、下部基軸23に取り付けたプレイス架台ベース部25と、ロードセル24の上部に配置したロードセル24を介して下部基軸23を上下動させるボールネジ上下駆動部26と、ボールネジ上下駆動部26の上部に連結した従動プーリ27と、ボールネジ上下駆動部26の側方に配置されるとともにタイミングプーリ29を備えたサーボモータ28と、タイミングプーリ29と従動プーリ27とに掛け渡したタイミングベルト30と、を有している。
【0037】
そして、前記サーボモータ28の回転力を、ボールネジ上下駆動部26により垂直上下方向の直線運動に変換し、前記成形ユニット9を有底中皿3に対して退避位置と成形位置とにわたって上下駆動するように構成している。
【0038】
前記化粧剤拘束部材繰り出し・巻き取り機構部11は、図1に示すように、前記上下駆動機構部10の両側にわたって配置されるとともに、帯状のペーパー38、布39の2重構造からなる化粧剤拘束部材40を前記ストリッパープレート18と、有底中皿3及び充填されたスラリー状化粧剤8との間に介在させ、前記予備成形装置2Aの成形動作に応じてペーパー38、布39を繰り出し・巻き取り可能に構成している。
【0039】
すなわち、前記化粧剤拘束部材繰り出し・巻き取り機構部11は、ペーパー38の繰り出し・巻き取りを行うペーパーユニット31と、布39の繰り出し・巻き取りを行う布ユニット34とを具備している。
【0040】
前記ペーパーユニット31は、前記上下駆動機構部10の図1において左側に配置され、ペーパー38を巻回収容し、繰り出すペーパー繰り出しロール32と、前記上下駆動機構部10の図1において右側に配置され、ペーパー38の巻き取りを行うペーパー巻き取りロール33とを有している。
【0041】
前記布ユニット34は、前記上下駆動機構部10の図1において左側に配置され、布39を巻回収容し、繰り出す布繰り出しロール35と、前記上下駆動機構部10の図1において右側に配置され、布39の巻き取りを行う布巻き取りロール36とを有している。
【0042】
そして、前記成形ユニット9の両側に所定の間隔で2個ずつ配置した合計4個のガイドローラ37により、前記ペーパー38を外側(有底中皿3)、前記布39を内側(ストリッパープレート18側)とする重合状態で、前記ストリッパープレート18と、前記有底中皿3及び充填されたスラリー状化粧剤8との間に介在させるように構成している。
【0043】
前記ペーパー巻き取りロール33、布巻き取りロール36は、各々図示しないペーパー巻き取りモータ、布巻き取りモータにより巻き取り駆動されるようになっている。
【0044】
次に、前記仕上げ成形装置2Bについて図2を参照して説明する。前記仕上げ成形装置2Bは、基本的構成は上述した予備成形装置2Aと同様であるが、前記予備成形装置2Aの成形ユニット9における凹形バキュームパット16に替えて、有底中皿3の内面に合致した溶剤回収用導通口16aを複数個設け、スラリー状化粧剤8との対向面を識別印(例えば製品名等のロゴ)付き平面とし、有底中皿3の開口部に進入可能な外形とした圧接部16bを有する平面バキュームパット16Aを用い、また、前記ストリッパープレート18の抜穴18aとしてテーパー部を有しないものを用いた成形ユニット9Aを採用したことが相違する点である。この他の構成は、前記予備成形装置2Aと同一である。
【0045】
次に、予備成形装置2A、仕上げ成形装置2Bの共通仕様の制御系について、図5を参照して説明する。
【0046】
この制御系は、予備成形装置2A又は仕上げ成形装置2Bの全体の動作制御を行う成形制御部41を具備している。
【0047】
前記成形制御部41に対して、有底中皿3に対するスラリー状化粧剤8の充填量、前記予備成形装置2A又は仕上げ成形装置2Bにおける成形ユニット9又は9Aの下降速度設定、下降切り替え位置、下降時間、圧縮時の圧縮トルク設定等を行うための所要のデータを入力するためのデータ入力部42と、前記成形ユニット9又は9Aによる成形圧縮時の荷重値の波形表示を行う表示部43と、充填ポンプ6と、化粧剤拘束部材繰り出し・巻き取り機構部11と、ロードセル24と、サーボモータ28と、前記成形ユニット9の継手用穴15に継手、吸引パイプを介して接続する図3に示す真空ポンプ44とを接続し、これらの動作制御を行うように構成している。
【0048】
すなわち、前記成形制御部41は、前記データ入力部42からの設定データを基に前記サーボモータ28を制御し、前記成形ユニット9又は9Aの退避位置より化粧剤(スラリー状化粧剤8又は予備成形後の化粧剤)に接する位置までの高速位置決め制御による下降駆動、前記化粧剤に接する位置からのトルク制御による設定圧縮トルクによる低速圧縮成形を実行させるための位置決め制御プログラム、トルク制御プログラム、成形停止制御プログラム、波形データ生成プログラム、前記真空ポンプ44によって溶媒の強真空吸引又は微真空吸引を行うための溶剤回収真空制御プログラム等を格納したプログラムメモリ51と、前記位置決め制御プログラム、トルク制御プログラムに基づき実際の制御を実行するCPU52と、前記予備成形装置2A又は仕上げ成形装置2Bの成形動作に関する各種データ(前記データ入力部42からの設定データを含む運転条件等)を記憶する記憶部53とを具備している。
【0049】
前記成形制御部41は、更に、前記ロードセル24により検出する成形圧縮時の荷重信号を基に荷重値不足の場合は成形停止制御、前記ロードセル24により検出する成形圧縮時の荷重信号を基に成形圧縮時の荷重値の波形データを生成し、表示部43に送って表示させる制御も行うように構成している。
【0050】
次に、上記構成の予備成形装置2A及び仕上げ成形装置2Bを使用した粉末化粧料の成形方法について、図4、図6をも参照して説明する。
【0051】
最初に、オペレータは、データ入力部42を使用して、有底中皿3に対するスラリー状化粧剤8の充填量、前記予備成形装置2A、仕上げ成形装置2Bにおける成形ユニット9、成形ユニット9Aの下降速度設定、下降切り替え位置、下降時間、圧縮時の圧縮トルク設定用の各データ等、所要のデータを入力する。
【0052】
次に、前記スラリー状化粧剤8の充填量のデータに基づく成形制御部41の制御の基に、充填ポンプ6が動作し充填ノズル7から図6(a)に示すように、ホルダー4上に配置した有底中皿3に、スラリー状化粧剤8を凸形状に定量充填する。
【0053】
次に、図6(b)に示すように、前記有底中皿3を、前記予備成形装置2Aにおける成形ユニット9の下部に配置する。
【0054】
次に、図6(c)に示すように、前記成形制御部41の制御の基に、前記上下駆動機構部10が動作し、成形ユニット9の凹形バキュームパット16を退避位置から成形位置まで下降させ、有底中皿3に凸形状に充填されたスラリー状化粧剤8に対する圧縮成形を実行する。
【0055】
このとき、前記成形ユニット9に設けたバネ機構19による2段モーションにより、凹形バキュームパット16より先に有底中皿3、スラリー状化粧剤8の外周にストリッパープレート18によって化粧剤拘束部材40におけるペーパー38、布39を圧接してスラリー状化粧剤8を拘束し、次いで凹形バキュームパット16を有底中皿3の開口部に進入させ、スラリー状化粧剤8の漏れを防止しつつ前記圧接部16bの凹形部分によりスラリー状化粧剤8を凸形状に圧縮成形して図6(d)に示すような半製品60を得る。
【0056】
また、前記化粧剤拘束部材40から滲みだし溶剤回収用導通口16aからバキュームパットボディ13内の空間にはみ出す溶剤を前記真空ポンプ44の吸引動作により吸引して除去する。
【0057】
このような凹形バキュームパット16による圧縮成形終了後、前記上下駆動機構部10が動作し、前記成形ユニット9を上昇させる。
【0058】
このとき、前記成形ユニット9に設けたバネ機構19による2段モーションによって、凹形バキュームパット16を先に、次いでストリッパープレート18とともに化粧剤拘束部材40を離脱させる。この動作により、有底中皿3の持ち上がりも防止することができる。
【0059】
更に、化粧剤拘束部材40におけるペーパー38、布39を各々ペーパー巻き取りロール33、布巻き取りロール36に巻き取る。
【0060】
このような一連の予備成形工程によって、スラリー状化粧剤8の漏れを防止し、有底中皿3の上面・外周を汚すことなく、また、溶剤も回収しつつ図6(d)に示すような上面が凸形状に圧縮成形された半製品60を連続的に効率よく得ることができる。
【0061】
上述した予備成形工程において、図6(c)に示す圧縮成形時においては、前記成形制御部41の制御の基に、図4に示すように、前記ストリッパープレート18が化粧剤拘束部材40を介してスラリー状化粧剤8に接する位置までは高速位置決め制御で下降し、圧縮成形時にはトルク制御に切り替え、設定トルクにより低速で圧縮成形を行う。
【0062】
これにより、成形時間の短縮によるショット数の上昇を図り、また、スラリー状化粧剤8の漏れ防止、オーバーシュート防止を実現することができる。
【0063】
更に、前記成形制御部41の制御の基に、前記ロードセル24の成形圧縮時の荷重信号を基に荷重値不足の場合は成形停止を行ったり、前記ロードセル24の成形圧縮時の荷重信号を基に成形圧縮時の荷重値の波形データを生成し、表示部43に送って表示して監視することで、品質不良の半製品60が成形されてしまうことを防止できる。
【0064】
次に、図2に示す仕上げ成形装置2Bを使用した仕上げ成形工程について、図6(e),(f),(g)を参照して説明する。
【0065】
仕上げ成形工程は、まず、上述した予備成形工程によって得られた半製品60を、図6(e)に示すように、前記仕上げ成形装置2Bの識別印付きの平面バキュームパット16Aの下方に配置する。
【0066】
次に、図6(f)に示すように、前記成形制御部41の制御の基に、前記上下駆動機構部10が動作し、成形ユニット9Aの平面バキュームパット16Aを退避位置から成形位置まで下降させ、半製品60に対する圧縮成形(再圧縮:固さ調整)を実行する。
【0067】
このとき、前記成形ユニット9Aに設けたバネ機構19による2段モーションによって、平面バキュームパット16Aより先に有底中皿3、予備成形済みの化粧剤8aの外周にストリッパープレート18によって化粧剤拘束部材40におけるペーパー38、布39を圧接して化粧剤8aを拘束し、次いで平面バキュームパット16Aを有底中皿3の開口部に進入させて、化粧剤8aの漏れを防止しつつ前記圧接部16bの平面部分により化粧剤8aを圧縮成形して図6(g)に示すような上面が平坦で識別印が付された半製品60を得る。
また、前記溶剤回収用導通口16aからバキュームパットボディ13内の空間にはみ出す残存する溶剤を前記真空ポンプ44の吸引動作により吸引して除去する。
【0068】
このような平面バキュームパット16Aによる圧縮成形終了後、前記上下駆動機構部10が動作し、前記成形ユニット9Aを上昇させる。
【0069】
このとき、前記成形ユニット9Aに設けたバネ機構19による2段モーションによって、平面バキュームパット16Aを先に、次いでストリッパープレート18とともに化粧剤拘束部材40を離脱させる。この動作により、有底中皿3の持ち上がりも防止することができる。
【0070】
更に、化粧剤拘束部材40におけるペーパー38、布39を各々ペーパー巻き取りロール33、布巻き取りロール36に巻き取る。
【0071】
このような一連の仕上げ成形工程によって、化粧剤8aの漏れを防止し、有底中皿3の上面・外周を汚すことなく、また、溶剤も回収しつつ図6(g)に示すような上面が平坦に圧縮成形され、かつ、識別印が付された製品60Aを連続的に効率よく得ることができ、この後乾燥工程で乾燥させ最終製品とする。
【0072】
上述した仕上げ成形工程においても、図6(f)に示す圧縮成形時に前記成形制御部41の制御の基に、図4に示すように、前記ストリッパープレート18が化粧剤拘束部材40を介して化粧剤8aに接する位置までは高速位置決め制御で下降し、圧縮成形時にはトルク制御に切り替え、設定トルクにより低速で圧縮成形を行う。
【0073】
これにより、成形時間の短縮によるショット数の上昇を図り、また、化粧剤8aの漏れ防止、オーバーシュート防止を実現することができる。
【0074】
更に、前記成形制御部41の制御の基に、前記ロードセル24の成形圧縮時の荷重信号を基に荷重値不足の場合は成形停止を行ったり、前記ロードセル24の成形圧縮時の荷重信号を基に成形圧縮時の荷重値の波形データを生成し、表示部43に送って表示して監視することで、品質不良の製品60Aが成形されてしまうことを防止できる。
【0075】
(実施例2)
次に、図7乃至図9を参照して本発明の実施例2に係る粉末化粧料の成形装置について説明する。
【0076】
本実施例2に係る粉末化粧料の成形装置101は、図7、図8に示す予備成形装置102A及び仕上げ成形装置102Bを用いてスラリー状化粧剤8の底部充填(BIM)による予備成形及び仕上げ成形を行い、半製品70、製品70Aを得るものである。
【0077】
図7に示す予備成形装置102Aは、図2に示す実施例1の仕上げ成形装置2Bと同様な構成であるが、底部側からの充填穴71a付きのホルダー71を使用すること、及び前記ホルダー71の充填穴71a、有底中皿3の底穴3aを経てこの有底中皿3にスラリー状化粧剤8を充填する底面充填ノズル72を含む充填手段としての充填ポンプ73を使用することが特徴である。この他の構成は、図2に示す実施例1の仕上げ成形装置2Bと同一である。
【0078】
図8に示す予備成形装置102Bは、図2に示す実施例1の仕上げ成形装置2Bと同様な構成であるが、前記有底中皿3の底穴3a側を塞ぐ充填穴塞ぎピン74を付加したことが特徴である。この他の構成は、図2に示す前記実施例1の仕上げ成形装置2Bと同一である。
【0079】
次に、上記構成の予備成形装置102A及び仕上げ成形装置102Bを使用した粉末化粧料の成形方法について、図9をも参照して説明する。
【0080】
最初に、オペレータは、データ入力部42を使用して、有底中皿3に対するスラリー状化粧剤8の充填量、前記予備成形装置102A、仕上げ成形装置102Bにおける成形ユニット9、成形ユニット9Aの下降速度設定、下降切り替え位置、下降時間、圧縮時の圧縮トルク設定用の各データ等、所要のデータを入力する。
【0081】
次に、図9(a)、(b)に示すように、前記スラリー状化粧剤8の充填量のデータに基づく成形制御部41の制御の基に、底面充填ノズル72を前記ホルダー71の充填穴71aに装着して前記有底中皿3の底穴3aに臨ませる。
【0082】
次に、成形制御部41の制御の基に、上下駆動機構部10を動作させ、前記成形ユニット9の平面バキュームパット16Aを退避位置から成形位置に下降させる。
【0083】
そして、前記成形ユニット9の2段モーションによって、前記平面バキュームパット16Aより先に有底中皿3の外周に化粧剤拘束部材40におけるペーパー38、布39で覆い、次いで平面バキュームパット16Aを下降させ平面バキュームパット16Aを有底中皿3の開口部に進入させるとともに、底面充填ノズル72からスラリー状化粧剤8を有底中皿3の底穴3aから有底中皿3内に所定量充填して、スラリー状化粧剤8の漏れを防止しつつ平坦状に圧縮成形し、図9(c)に示す半製品70を得る。
【0084】
また、既述した場合と同様に、前記溶剤回収用導通口16aからはみ出す溶剤を真空ポンプ44により吸引してスラリー状化粧剤8が漏れず有底中皿3の上面・外周を汚すことなく溶剤を回収し、半製品70を得るものである。
【0085】
このような平面バキュームパット16Aによる圧縮成形終了後、前記上下駆動機構部10が動作し、前記成形ユニット9Aを上昇させる。
【0086】
このとき、前記成形ユニット9Aに設けたバネ機構19による2段モーションによって、平面バキュームパット16Aを先に、次いでストリッパープレート18とともに化粧剤拘束部材40を離脱させる。この動作により、有底中皿3の持ち上がりも防止することができる。
【0087】
更に、化粧剤拘束部材40におけるペーパー38、布39を各々ペーパー巻き取りロール33、布巻き取りロール36に巻き取る。
【0088】
このような一連の予備成形工程によって、スラリー状化粧剤8の漏れを防止し、有底中皿3の上面・外周を汚すことなく、また、溶剤も回収しつつ図9(c)に示すような上面が凸形状に圧縮成形された半製品70を連続的に効率よく得ることができる。
【0089】
上述した予備成形工程において、図9(b)に示す圧縮成形時においては、前記成形制御部41の制御の基に、実施例1の場合と略同様にして前記ストリッパープレート18が化粧剤拘束部材40を介してスラリー状化粧剤8に圧接するまで高速位置決め制御で下降する。
【0090】
これにより、成形時間の短縮によるショット数の上昇を図り、また、スラリー状化粧剤8の漏れ防止、オーバーシュート防止を実現することができる。
【0091】
更に、前記成形制御部41の制御の基に、前記ロードセル24の成形圧縮時の荷重信号を基に荷重値不足の場合は成形停止を行ったり、前記ロードセル24の成形圧縮時の荷重信号を基に成形圧縮時の荷重値の波形データを生成し、表示部43に送って表示して監視することで、品質不良の半製品70が成形されてしまうことを防止できる。
【0092】
次に、図8に示す仕上げ成形装置102Bを使用した仕上げ成形工程について、図9(d),(e),(f)を参照して説明する。
【0093】
仕上げ成形工程は、まず、上述した予備成形工程によって得られた半製品70を、図9(d)に示すように、前記仕上げ成形装置102Bの識別印付きの平面バキュームパット16Aの下方に配置する。
【0094】
次に、図9(e)に示すように、前記成形制御部41の制御の基に、前記上下駆動機構部10が動作し、成形ユニット9Aの平面バキュームパット16Aを退避位置から成形位置まで下降させ、半製品70に対する圧縮成形(再圧縮:固さ調整)を実行する。
【0095】
また、既述した場合と同様に、前記溶剤回収用導通口16aからバキュームパットボディ13内の空間にはみ出す残存する溶剤を前記真空ポンプ44の吸引動作により吸引して除去する。
【0096】
このとき、前記成形ユニット9Aに設けたバネ機構19による2段モーションによって、平面バキュームパット16Aより先に有底中皿3、予備成形済みの化粧剤8aの外周にストリッパープレート18によって化粧剤拘束部材40におけるペーパー38、布39を圧接して化粧剤8aを拘束し、次いで平面バキュームパット16Aを有底中皿3の開口部に進入させて、化粧剤8aの漏れを防止しつつ前記圧接部16bの平面部分により化粧剤8aを圧縮成形して図9(g)に示すような上面が平坦で識別印が付された製品70Aを得る。
【0097】
このような平面バキュームパット16Aによる圧縮成形終了後、前記上下駆動機構部10が動作し、前記成形ユニット9Aを上昇させる。
【0098】
また、前記成形ユニット9Aに設けたバネ機構19による2段モーションによって、平面バキュームパット16Aを先に、次いでストリッパープレート18とともに化粧剤拘束部材40を離脱させる。この動作により、有底中皿3の持ち上がりも防止することができる。
【0099】
更に、化粧剤拘束部材40におけるペーパー38、布39を各々ペーパー巻き取りロール33、布巻き取りロール36に巻き取る。
【0100】
このような一連の仕上げ成形工程によって、化粧剤8aの漏れを防止し、有底中皿3の上面・外周を汚すことなく、また、溶剤も回収しつつ図9(f)に示すような上面が平坦に圧縮成形され、かつ、識別印が付された製品70Aを連続的に効率よく得ることができ、この後乾燥工程で乾燥させ最終製品とする。
【0101】
上述した仕上げ成形工程において、図9(e)に示す圧縮成形時に前記成形制御部41の制御の基に、図4に示すように、前記ストリッパープレート18が化粧剤拘束部材40を介して化粧剤8aに接する位置までは高速位置決め制御で下降し、圧縮成形時にはトルク制御に切り替え、設定トルクにより低速で圧縮成形を行う。
【0102】
これにより、成形時間の短縮によるショット数の上昇を図り、また、化粧剤8aの漏れ防止、オーバーシュート防止を実現することができる。
【0103】
更に、前記成形制御部41の制御の基に、前記ロードセル24の成形圧縮時の荷重信号を基に荷重値不足の場合は成形停止を行ったり、前記ロードセル24の成形圧縮時の荷重信号を基に成形圧縮時の荷重値の波形データを生成し、表示部43に送って表示して監視することで、品質不良の製品70Aが成形されてしまうことを防止できる。
【0104】
上述した実施例1、2において使用するスラリー状化粧剤8としては、単色又は多色のスラリー状化粧剤を採用し、これにより、単色の又は多色の成型加工された化粧剤8aを有底中皿3内に有する製品70Aを得ることができる。
【0105】
なお、上述した実施例1においては、予備成形装置2A、仕上げ成形装置2Bを使用する場合について説明したが、予備成形時と仕上げ成形時とで成形ユニット9、9Aを取り替えることで、単一の成形装置を使用して、予備成形から仕上げ成形までの一連の工程を実施できる。
【0106】
同様に、上述した実施例2においては、予備成形装置102A、仕上げ成形装置102Bを使用する場合について説明したが、単一の成形装置を使用して予備成形から仕上げ成形までの一連の工程を実施するようにすることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0107】
本発明は、例えばコンパクト等の中皿を用いる単色又は多色の化粧料の製造に広範に応用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】本発明の実施例1に係る予備成形装置の概略構成図である。
【図2】本発明の実施例1に係る仕上げ成形装置の概略構成図である。
【図3】本発明の実施例1に係る予備成形装置における成形ユニット、ホルダー、有底中皿の拡大断面図である。
【図4】本発明の実施例1に係る予備成形装置における成形ユニットの位置決め制御、トルク制御による圧縮成形動作を示す説明図である。
【図5】本発明の実施例1に係る予備成形装置、仕上げ成形装置共通の制御系を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施例1に係る予備成形装置、仕上げ成形装置による予備成形、仕上げ成形の各工程を示す概略説明図である。
【図7】本発明の実施例2に係る予備成形装置の概略構成図である。
【図8】本発明の実施例2に係る仕上げ成形装置の概略構成図である。
【図9】本発明の実施例2に係る予備成形装置、仕上げ成形装置による予備成形、仕上げ成形の各工程を示す概略説明図である。
【符号の説明】
【0109】
1 粉末化粧料の成形装置
2A 予備成形装置
2B 仕上げ成形装置
3 有底中皿
3a 底穴
4 ホルダー
5 充填手段
6 充填ポンプ
7 充填ノズル
8 スラリー状化粧剤
8a 化粧剤
9 成形ユニット
9A 成形ユニット
10 上下駆動機構部
11 化粧剤拘束部材繰り出し・巻き取り機構部
12 取り付け基板
13 バキュームパットボディ
14 取り付けベース
15 継手用穴
16 凹形バキュームパット
16A 平面バキュームパット
16a 溶剤回収用導通口
16b 圧接部
17 ストリッパー機構
18 ストリッパープレート
18a 抜穴
19 バネ機構
20 外側板
21 ガイドピン
22 バネ
23 下部基軸
24 ロードセル
25 プレイス架台ベース部
26 ボールネジ上下駆動部
27 従動プーリ
28 サーボモータ
29 タイミングプーリ
30 タイミングベルト
31 ペーパーユニット
32 ペーパー繰り出しロール
33 ペーパー巻き取りロール
34 布ユニット
35 布繰り出しロール
36 布巻き取りロール
37 ガイドローラ
38 ペーパー
39 布
40 化粧剤拘束部材
41 成形制御部
42 データ入力部
43 表示部
44 真空ポンプ
51 プログラムメモリ
52 CPU
53 記憶部
60 半製品
60A 製品
70 半製品
70A 製品
71 ホルダー
72 底面充填ノズル
73 充填ポンプ
74 充填穴塞ぎピン
101 粉末化粧料の成形装置
102A 予備成形装置
102B 仕上げ成形装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属製又は樹脂製の有底中皿に、化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤を充填して予備成形装置及び仕上げ成形装置を用いて成形を行い、半製品、製品を得る粉末化粧料の成形装置であって、
前記予備成形装置は、
ホルダー上に配置される金属製又は樹脂製の有底中皿と、
化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤を有底中皿に山形状に充填する充填手段と、
吸引源に連通させる継手用穴を具備する取り付けベースの下側に、有底中皿内面に合致した溶剤回収用導通口を複数個設け、スラリー状化粧剤との対向面を凹形とし、有底中皿の開口部に進入可能な外形とした圧接部を有する凹形バキュームパットと、前記圧接部が挿通し周縁部が前記有底中皿の外周に圧接する形状の抜穴を設けたストリッパープレートと、このストリッパープレートを下方に付勢するバネ機構とを備えたストリッパー機構と、を具備し、前記凹形バキュームパットとストリッパープレートとを2段モーションで有底中皿及び充填されたスラリー状化粧剤に対して接触、離脱可能とした前記ホルダー上方に配置される予備成形用の成形ユニットと、
前記成形ユニットを有底中皿に対して退避位置と成形位置とにわたって上下駆動する上下駆動機構部と、
前記ストリッパープレートと有底中皿及び充填されたスラリー状化粧剤との間に介在させるペーパー、布、不織布等の化粧剤拘束部材を繰り出し・巻き取り可能に構成した化粧剤拘束部材繰り出し・巻き取り機構部と、
を有し、
前記凹形バキュームパットによる有底中皿内のスラリー状化粧剤の圧縮成形時、前記成形ユニットの2段モーションで凹形バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで凹形バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつスラリー状化粧剤を凸形状に圧縮成形し、圧縮成形終了後凹形バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させ、前記溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく溶剤を回収し、有底中皿の持ち上がりも防止して半製品を得るように構成し、
前記仕上げ成形装置は、
前記予備成形装置の成形ユニットにおける凹形バキュームパットに替えて、有底中皿内面に合致した溶剤回収用導通口を複数個設け、スラリー状化粧剤との対向面を識別印付き平面とし、有底中皿の開口部に進入可能な外形とした圧接部を有する平面バキュームパットを用い、この他を予備成形装置の成形ユニットの他の要素と同一とした仕上げ成形用の成形ユニットと、
前記成形ユニットを有底中皿に対して退避位置と成形位置とにわたって上下駆動する上下駆動機構部と、
前記ストリッパープレートと有底中皿及び半製品となった化粧剤との間に介在させるペーパー、布、不織布等の化粧剤拘束部材を繰り出し・巻き取り可能に構成した化粧剤拘束部材繰り出し・巻き取り機構部と、
を有し、
前記平面バキュームパットによる有底中皿内の半製品となった化粧剤の圧縮成形時、前記成形ユニットの2段モーションで平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつ半製品となった化粧剤を平坦に圧縮成形し、圧縮成形終了後平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させ、前記溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく溶剤を回収し、有底中皿の持ち上がりも防止して製品化するように構成したこと、
を特徴とする粉末化粧料の成形装置。
【請求項2】
金属製又は樹脂製の有底中皿に、化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤を充填して予備成形装置及び仕上げ成形装置を用いて成形を行い、半製品、製品を得る粉末化粧料の成形装置であって、
前記予備成形装置は、
ホルダー上に配置される金属製又は樹脂製の有底中皿と、
化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤を有底中皿に山形状に充填する充填手段と、
吸引源に連通させる継手用穴を具備する取り付けベースの下側に、有底中皿内面に合致した溶剤回収用導通口を複数個設け、スラリー状化粧剤との対向面を凹形とし、有底中皿の開口部に進入可能な外形とした圧接部を有する凹形バキュームパットと、前記圧接部が挿通し周縁部が前記有底中皿の外周に圧接する形状の抜穴を設けたストリッパープレートと、このストリッパープレートを下方に付勢するバネ機構とを備えたストリッパー機構とを、具備し、前記凹形バキュームパットとストリッパープレートとを2段モーションで有底中皿及び充填されたスラリー状化粧剤に対して接触、離脱可能とした前記ホルダー上方に配置される予備成形用の成形ユニットと、
前記成形ユニットを有底中皿に対して退避位置と成形位置とにわたって上下駆動するサーボモータ、ボールネジ上下駆動ユニットを備えた上下駆動機構部と、
前記ストリッパープレートと有底中皿及び充填されたスラリー状化粧剤との間に介在させるペーパー、布、不織布等の化粧剤拘束部材を繰り出し・巻き取り可能に構成した化粧剤拘束部材繰り出し・巻き取り機構部と、
を有し、
前記凹形バキュームパットによる有底中皿内のスラリー状化粧剤の圧縮成形時、前記成形ユニットの2段モーションで凹形バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで凹形バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつスラリー状化粧剤を凸形状に圧縮成形し、圧縮成形終了後凹形バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させ、前記溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく溶剤を回収し、有底中皿の持ち上がりも防止して半製品を得るように構成し、
前記仕上げ成形装置は、
前記予備成形装置の成形ユニットにおける凹形バキュームパットに替えて、有底中皿内面に合致した溶剤回収用導通口を複数個設け、スラリー状化粧剤との対向面を識別印付き平面とし、有底中皿の開口部に進入可能な外形とした圧接部を有する平面バキュームパットを用い、この他を予備成形装置の成形ユニットの他の要素と同一とした仕上げ成形用の成形ユニットと、
前記成形ユニットを有底中皿に対して退避位置と成形位置とにわたって上下駆動するサーボモータ、ボールネジ上下駆動ユニットを備えた上下駆動機構部と、
前記ストリッパープレートと有底中皿及び半製品となった化粧剤との間に介在させるペーパー、布、不織布等の化粧剤拘束部材を繰り出し・巻き取り可能に構成した化粧剤拘束部材繰り出し・巻き取り機構部と、
を有し、
前記平面バキュームパットによる有底中皿内の半製品となった化粧剤の圧縮成形時、前記成形ユニットの2段モーションで平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつ半製品となった化粧剤を平坦に圧縮成形し、圧縮成形終了後平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させ、前記溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく溶剤を回収し、有底中皿の持ち上がりも防止して製品化するように構成し、
更に、前記予備成形装置、仕上げ成形装置における成形ユニットの下降速度設定、下降切り替え位置、下降時間、圧縮時の圧縮トルク設定を行うデータ入力部と、
データ入力部からの設定データを基に前記サーボモータを制御し、前記成形ユニットの退避位置より化粧剤に接する位置までの高速位置決め制御による下降駆動、化粧剤に接する位置からのトルク制御による設定圧縮トルクによる低速圧縮成形を実行させる成形制御部と、
を有することを特徴とする粉末化粧料の成形装置。
【請求項3】
金属製又は樹脂製の有底中皿に、化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤を充填して予備成形装置及び仕上げ成形装置を用いて成形を行い、半製品、製品を得る粉末化粧料の成形装置であって、
前記予備成形装置は、
ホルダー上に配置される金属製又は樹脂製の有底中皿と、
化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤を有底中皿に山形状に充填する充填手段と、
吸引源に連通させる継手用穴を具備する取り付けベースの下側に、有底中皿内面に合致した溶剤回収用導通口を複数個設け、スラリー状化粧剤との対向面を凹形とし、有底中皿の開口部に進入可能な外形とした圧接部を有する凹形バキュームパットと、前記圧接部が挿通し周縁部が前記有底中皿の外周に圧接する形状の抜穴を設けたストリッパープレートと、このストリッパープレートを下方に付勢するバネ機構とを備えたストリッパー機構とを、具備し、前記凹形バキュームパットとストリッパープレートとを2段モーションで有底中皿及び充填されたスラリー状化粧剤に対して接触、離脱可能とした前記ホルダー上方に配置される予備成形用の成形ユニットと、
前記成形ユニットを有底中皿に対して退避位置と成形位置とにわたって上下駆動するサーボモータ、ボールネジ上下駆動ユニット及び成形時の荷重を検出する荷重検出部を備えた上下駆動機構部と、
前記ストリッパープレートと有底中皿及び充填されたスラリー状化粧剤との間に介在させるペーパー、布、不織布等の化粧剤拘束部材を繰り出し・巻き取り可能に構成した化粧剤拘束部材繰り出し・巻き取り機構部と、
を有し、
前記凹形バキュームパットによる有底中皿内のスラリー状化粧剤の圧縮成形時、前記成形ユニットの2段モーションで凹形バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで凹形バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつスラリー状化粧剤を凸形状に圧縮成形し、圧縮成形終了後凹形バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させ、前記溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく溶剤を回収し、有底中皿の持ち上がりも防止して半製品を得るように構成し、
前記仕上げ成形装置は、
前記予備成形装置の成形ユニットにおける凹形バキュームパットに替えて、有底中皿内面に合致した溶剤回収用導通口を複数個設け、スラリー状化粧剤との対向面を識別印付き平面とし、有底中皿の開口部に進入可能な外形とした圧接部を有する平面バキュームパットを用い、この他を予備成形装置の成形ユニットの他の要素と同一とした仕上げ成形用の成形ユニットと、
前記成形ユニットを有底中皿に対して退避位置と成形位置とにわたって上下駆動するサーボモータ、ボールネジ上下駆動ユニット及び成形時の荷重を検出する荷重検出部を備えた上下駆動機構部と、
前記ストリッパープレートと有底中皿及び半製品となった化粧剤との間に介在させるペーパー、布、不織布等の化粧剤拘束部材を繰り出し・巻き取り可能に構成した化粧剤拘束部材繰り出し・巻き取り機構部と、
を有し、
前記平面バキュームパットによる有底中皿内の半製品となった化粧剤の圧縮成形時、前記成形ユニットの2段モーションで平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつ半製品となった化粧剤を平坦に圧縮成形し、圧縮成形終了後平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させ、前記溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく溶剤を回収し、有底中皿の持ち上がりも防止して製品化するように構成し、
更に、前記予備成形装置、仕上げ成形装置における成形ユニットの下降速度設定、下降切り替え位置、下降時間、圧縮時の圧縮トルク設定を行うデータ入力部と、
データ入力部からの設定データを基に前記サーボモータを制御し、前記成形ユニットの退避位置より化粧剤に接する位置までの高速位置決め制御による下降駆動、化粧剤に接する位置からのトルク制御による設定圧縮トルクによる低速圧縮成形を実行させるとともに、前記荷重検出部により検出する成形圧縮時の荷重信号を基に荷重値不足の場合は成形停止制御を行う成形制御部と、
前記荷重検出部により検出する成形圧縮時の荷重信号を基に成形圧縮時の荷重値の波形表示を行う表示部と、
を有することを特徴とする粉末化粧料の成形装置。
【請求項4】
金属製又は樹脂製の有底中皿に、化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤を充填して予備成形工程及び仕上げ成形工程を経て半製品、製品を成形する粉末化粧料の成形方法であって、
前記予備成形工程は、
充填ノズルからホルダー上に配置した有底中皿に、スラリー状化粧剤を凸形状に定量充填する工程と、
前記有底中皿を、予備成形装置における凹形バキュームパットと、ストリッパープレートとこのストリッパープレートを下方に付勢するバネ機構を備えたストリッパー機構とを有する成形ユニットの下部に化粧剤拘束部材介在させつつ配置する工程と、
前記ストリッパー機構による2段モーションの下降動作で凹形バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで凹形バキュームパットの凹形部分を圧接して化粧剤の漏れを防止しつつスラリー状化粧剤を凸形状に圧縮成形する工程と、
凹形バキュームパットの溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して回収する工程と、
圧縮成形終了後、前記成形ユニットの2段モーションの上昇動作で凹形バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させる工程と、
を含み、
化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく、有底中皿の持ち上がりも防止して半製品を予備成形し、
前記仕上げ成形工程は、
半製品となった化粧剤が収容されている有底中皿を仕上げ成形装置の識別印付きの平面バキュームパットを備え、前記成形ユニットと同一構成の成形ユニットの下部に化粧剤拘束部材介在させつつ配置する工程と、
前記成形ユニットのストリッパー機構による2段モーションの下降動作で平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットの平面部分を圧接して化粧剤の漏れを防止しつつ化粧剤を平坦に圧縮成形する工程と、
平面バキュームパットの溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して回収する工程と、
圧縮成形終了後、前記成形ユニットの2段モーションの上昇動作で平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させる工程と、
を含み
化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく、有底中皿の持ち上がりも防止して製品を仕上げ成形すること、
を特徴とする粉末化粧料の成形方法。
【請求項5】
金属製又は樹脂製の有底中皿に、化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤を充填して予備成形工程及び仕上げ成形工程を経て半製品、製品を成形する粉末化粧料の成形方法であって、
前記予備成形工程は、
充填ノズルからホルダー上に配置した有底中皿に、スラリー状化粧剤を凸形状に定量充填する工程と、
前記有底中皿を、予備成形装置における凹形バキュームパットと、ストリッパープレートとこのストリッパープレートを下方に付勢するバネ機構を備えたストリッパー機構とを有する成形ユニットの下部に化粧剤拘束部材介在させつつ配置する工程と、
成形ユニットを位置決め制御、トルク制御の順に制御して前記有底中皿に接近させる工程と、
前記ストリッパー機構による2段モーションの下降動作で凹形バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで凹形バキュームパットの凹形部分を圧接して化粧剤の漏れを防止しつつスラリー状化粧剤を凸形状に圧縮成形する工程と、
凹形バキュームパットの溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して回収する工程と、
圧縮成形終了後、前記成形ユニットの2段モーションの上昇動作で凹形バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させる工程と、
を含み、
化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく、有底中皿の持ち上がりも防止して半製品を予備成形し、
前記仕上げ成形工程は、
半製品となった化粧剤が収容されている有底中皿を仕上げ成形装置の識別印付きの平面バキュームパットを備え、前記成形ユニットと同一構成の成形ユニットの下部に化粧剤拘束部材介在させつつ配置する工程と、
前記成形ユニットを位置決め制御、トルク制御の順に制御して前記有底中皿に接近させる工程と、
前記成形ユニットのストリッパー機構による2段モーションの下降動作で平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットの平面部分を圧接して化粧剤の漏れを防止しつつ化粧剤を平坦に圧縮成形する工程と、
平面バキュームパットの溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して回収する工程と、
圧縮成形終了後、前記成形ユニットの2段モーションの上昇動作で平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させる工程と、
を含み
化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく、有底中皿の持ち上がりも防止して製品を仕上げ成形すること、
を特徴とする粉末化粧料の成形方法。
【請求項6】
金属製又は樹脂製の有底中皿に、化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤を充填して予備成形工程及び仕上げ成形工程を経て半製品、製品を成形する粉末化粧料の成形方法であって、
前記予備成形工程は、
充填ノズルからホルダー上に配置した有底中皿に、スラリー状化粧剤を凸形状に定量充填する工程と、
前記有底中皿を、予備成形装置における凹形バキュームパットと、ストリッパープレートとこのストリッパープレートを下方に付勢するバネ機構を備えたストリッパー機構とを有する成形ユニットの下部に化粧剤拘束部材介在させつつ配置する工程と、
成形ユニットを位置決め制御、トルク制御の順に制御して前記有底中皿に接近させる工程と、
前記ストリッパー機構による2段モーションの下降動作で凹形バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで凹形バキュームパットの凹形部分を圧接して化粧剤の漏れを防止しつつスラリー状化粧剤を凸形状に圧縮成形する工程と、
凹形バキュームパットの溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して回収する工程と、
圧縮成形終了後、前記成形ユニットの2段モーションの上昇動作で凹形バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させる工程と、
荷重検出部により検出する成形圧縮時の成形ユニットの荷重信号を基に荷重値不足の場合は成形動作を停止するとともに、前記荷重信号を基に成形圧縮時の荷重値の波形表示を行う工程と、
を含み、
化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく、有底中皿の持ち上がりも防止して半製品を予備成形し、
前記仕上げ成形工程は、
半製品となった化粧剤が収容されている有底中皿を仕上げ成形装置の識別印付きの平面バキュームパットを備え、前記成形ユニットと同一構成の成形ユニットの下部に化粧剤拘束部材介在させつつ配置する工程と、
前記成形ユニットを位置決め制御、トルク制御の順に制御して前記有底中皿に接近させる工程と、
前記成形ユニットのストリッパー機構による2段モーションの下降動作で平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットの平面部分を圧接して化粧剤の漏れを防止しつつ化粧剤を平坦に圧縮成形する工程と、
平面バキュームパットの溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して回収する工程と、
圧縮成形終了後、前記成形ユニットの2段モーションの上昇動作で平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させる工程と、
荷重検出部により検出する成形圧縮時の成形ユニットの荷重信号を基に荷重値不足の場合は成形動作を停止するとともに、前記荷重信号を基に成形圧縮時の荷重値の波形表示を行う工程と、
を含み、
化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく、有底中皿の持ち上がりも防止して製品を仕上げ成形すること、
を特徴とする粉末化粧料の成形方法。
【請求項7】
金属製又は樹脂製の有底中皿に、化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤を充填して予備成形装置及び仕上げ成形装置を用いて成形を行い、半製品、製品を得る粉末化粧料の成形装置であって、
前記予備成形装置は、
底部側からの充填穴付きのホルダー上に配置される金属製又は樹脂製で底穴付きの有底中皿と、
化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤を前記ホルダーの充填穴、有底中皿の底穴を経てこの有底中皿に充填する底面充填ノズルを含む充填手段と、
吸引源に連通させる継手用穴を具備する取り付けベースの下側に、有底中皿内面に合致した溶剤回収用導通口を複数個設け、スラリー状化粧剤との対向面を平面とし、有底中皿の開口部に進入可能な外形とした圧接部を有する平面バキュームパットと、前記圧接部が挿通し周縁部が前記有底中皿の外周に圧接する形状の抜穴を設けたストリッパープレートと、このストリッパープレートを下方に付勢するバネ機構とを備えたストリッパー機構とを、具備し、前記平面バキュームパットとストリッパープレートとを2段モーションで有底中皿及び充填されたスラリー状化粧剤に対して接触、離脱可能とした前記ホルダー上方に配置される予備成形用の成形ユニットと、
前記成形ユニットを有底中皿に対して退避位置と成形位置とにわたって上下駆動する上下駆動機構部と、
前記ストリッパープレートと有底中皿及び充填されたスラリー状化粧剤との間に介在させるペーパー、布、不織布等の化粧剤拘束部材を繰り出し・巻き取り可能に構成した化粧剤拘束部材繰り出し・巻き取り機構部と、
を有し、
底面充填ノズルを充填穴に装着して前記有底中皿の底穴に臨ませるとともに、前記成形ユニットの2段モーションで平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットを下降させて有底中皿の開口側を塞ぎ、底面充填ノズルからスラリー状化粧剤を有底中皿の底穴から有底中皿内に所定量充填してスラリー状化粧剤の漏れを防止しつつ平坦状に圧縮成形し、圧縮成形終了後平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させ、前記溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく溶剤を回収し、有底中皿の持ち上がりも防止して半製品を得るように構成し、
前記仕上げ成形装置は、
前記予備成形装置の成形ユニットと同様構成で、識別印付きの平面バキュームパットを用いた仕上げ成形用の成形ユニットと、
前記成形ユニットを有底中皿に対して退避位置と成形位置とにわたって上下駆動する上下駆動機構部と、
前記ストリッパープレートと有底中皿及び半製品となった化粧剤との間に介在させるペーパー、布、不織布等の化粧剤拘束部材を繰り出し・巻き取り可能に構成した化粧剤拘束部材繰り出し・巻き取り機構部と、
前記有底中皿の底穴側を塞ぐ充填穴塞ぎピンと、
を有し、
前記平面バキュームパットによる有底中皿内の半製品となった化粧剤の圧縮成形時、充填穴塞ぎピンにより前記有底中皿の底穴側を塞ぐとともに、前記成形ユニットの2段モーションで平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつ半製品となった化粧剤を平坦に圧縮成形し、圧縮成形終了後平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させ、前記溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく溶剤を回収し、有底中皿の持ち上がりも防止して製品化するように構成したこと、
を特徴とする粉末化粧料の成形装置。
【請求項8】
金属製又は樹脂製の有底中皿に、化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤を充填して予備成形装置及び仕上げ成形装置を用いて成形を行い、半製品、製品を得る粉末化粧料の成形装置であって、
前記予備成形装置は、
底部側からの充填穴付きのホルダー上に配置される金属製又は樹脂製で底穴付きの有底中皿と、
化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤を前記ホルダーの充填穴、有底中皿の底穴を経てこの有底中皿に充填する底面充填ノズルを含む充填手段と、
吸引源に連通させる継手用穴を具備する取り付けベースの下側に、有底中皿内面に合致した溶剤回収用導通口を複数個設け、スラリー状化粧剤との対向面を平面とし、有底中皿の開口部に進入可能な外形とした圧接部を有する平面バキュームパットと、前記圧接部が挿通し周縁部が前記有底中皿の外周に圧接する形状の抜穴を設けたストリッパープレートと、このストリッパープレートを下方に付勢するバネ機構とを備えたストリッパー機構とを、具備し、前記平面バキュームパットとストリッパープレートとを2段モーションで有底中皿及び充填されたスラリー状化粧剤に対して接触、離脱可能とした前記ホルダー上方に配置される予備成形用の成形ユニットと、
前記成形ユニットを有底中皿に対して退避位置と成形位置とにわたって上下駆動するサーボモータ、ボールネジ上下駆動ユニットを備えた上下駆動機構部と、
前記ストリッパープレートと有底中皿及び充填されたスラリー状化粧剤との間に介在させるペーパー、布、不織布等の化粧剤拘束部材を繰り出し・巻き取り可能に構成した化粧剤拘束部材繰り出し・巻き取り機構部と、
を有し、
前記平面バキュームパットによる有底中皿内の半製品となった化粧剤の圧縮成形時、充填穴塞ぎピンにより前記有底中皿の底穴側を塞ぐとともに、前記成形ユニットの2段モーションで平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつ半製品となった化粧剤を平坦に圧縮成形し、圧縮成形終了後平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させ、
前記溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく溶剤を回収し、有底中皿の持ち上がりも防止して半製品を得るように構成し、
前記仕上げ成形装置は、
前記予備成形装置の成形ユニットと同様構成で、識別印付きの平面バキュームパットを用いた仕上げ成形用の成形ユニットと、
前記成形ユニットを有底中皿に対して退避位置と成形位置とにわたって上下駆動するサーボモータ、ボールネジ上下駆動ユニットを備えた上下駆動機構部と、
前記ストリッパープレートと有底中皿及び半製品となった化粧剤との間に介在させるペーパー、布、不織布等の化粧剤拘束部材を繰り出し・巻き取り可能に構成した化粧剤拘束部材繰り出し・巻き取り機構部と、
前記有底中皿の底穴側を塞ぐ充填穴塞ぎピンと、
を有し、
前記平面バキュームパットによる有底中皿内の半製品となった化粧剤の圧縮成形時、充填穴塞ぎピンにより前記有底中皿の底穴側を塞ぐとともに、前記成形ユニットの2段モーションで平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつ半製品となった化粧剤を平坦に圧縮成形し、圧縮成形終了後平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させ、前記溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく溶剤を回収し、有底中皿の持ち上がりも防止して製品化するように構成し、
更に、前記予備成形装置、仕上げ成形装置における成形ユニットの下降速度設定、下降切り替え位置、下降時間、圧縮時の圧縮トルク設定を行うデータ入力部と、
データ入力部からの設定データを基に前記サーボモータを制御し、前記予備成形装置の成形ユニットによる圧縮成形時には、前記成形ユニットの退避位置より圧縮成形位置まで高速位置決め制御を行って予備圧縮成形を実行させ、前記仕上げ成形装置の成形ユニットによる圧縮成形時には、前記成形ユニットの退避位置より化粧剤に接する位置までの高速位置決め制御による下降駆動、化粧剤に接する位置からのトルク制御による設定圧縮トルクによる低速圧縮成形を実行させる成形制御部と、
を有することを特徴とする粉末化粧料の成形装置。
【請求項9】
金属製又は樹脂製の有底中皿に、化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤を充填して予備成形装置及び仕上げ成形装置を用いて成形を行い、半製品、製品を得る粉末化粧料の成形装置であって、
前記予備成形装置は、
底部側からの充填穴付きのホルダー上に配置される金属製又は樹脂製で底穴付きの有底中皿と、
化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤を前記ホルダーの充填穴、有底中皿の底穴を経てこの有底中皿に充填する底面充填ノズルを含む充填手段と、
吸引源に連通させる継手用穴を具備する取り付けベースの下側に、有底中皿内面に合致した溶剤回収用導通口を複数個設け、スラリー状化粧剤との対向面を平面とし、有底中皿の開口部に進入可能な外形とした圧接部を有する平面バキュームパットと、前記圧接部が挿通し周縁部が前記有底中皿の外周に圧接する形状の抜穴を設けたストリッパープレートと、このストリッパープレートを下方に付勢するバネ機構とを備えたストリッパー機構とを、具備し、前記平面バキュームパットとストリッパープレートとを2段モーションで有底中皿及び充填されたスラリー状化粧剤に対して接触、離脱可能とした前記ホルダー上方に配置される予備成形用の成形ユニットと、
前記成形ユニットを有底中皿に対して退避位置と成形位置とにわたって上下駆動するサーボモータ、ボールネジ上下駆動ユニット及び成形時の荷重を検出する荷重検出部を備えた上下駆動機構部と、
前記ストリッパープレートと有底中皿及び充填されたスラリー状化粧剤との間に介在させるペーパー、布、不織布等の化粧剤拘束部材を繰り出し・巻き取り可能に構成した化粧剤拘束部材繰り出し・巻き取り機構部と、
を有し、
前記平面バキュームパットによる有底中皿内の半製品となった化粧剤の圧縮成形時、充填穴塞ぎピンにより前記有底中皿の底穴側を塞ぐとともに、前記成形ユニットの2段モーションで平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつ半製品となった化粧剤を平坦に圧縮成形し、圧縮成形終了後平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させ、
前記溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく溶剤を回収し、有底中皿の持ち上がりも防止して半製品を得るように構成し、
前記仕上げ成形装置は、
前記予備成形装置の成形ユニットと同様構成で、識別印付きの平面バキュームパットを用いた仕上げ成形用の成形ユニットと、
前記成形ユニットを有底中皿に対して退避位置と成形位置とにわたって上下駆動するサーボモータ、ボールネジ上下駆動ユニット及び成形時の荷重を検出する荷重検出部を備えた上下駆動機構部と、
前記ストリッパープレートと有底中皿及び半製品となった化粧剤との間に介在させるペーパー、布、不織布等の化粧剤拘束部材を繰り出し・巻き取り可能に構成した化粧剤拘束部材繰り出し・巻き取り機構部と、
前記有底中皿の底穴側を塞ぐ充填穴塞ぎピンと、
を有し、
前記平面バキュームパットによる有底中皿内の半製品となった化粧剤の圧縮成形時、充填穴塞ぎピンにより前記有底中皿の底穴側を塞ぐとともに、前記成形ユニットの2段モーションで平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットを圧接して化粧剤の漏れを防止しつつ半製品となった化粧剤を平坦に圧縮成形し、圧縮成形終了後平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させ、前記溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく溶剤を回収し、有底中皿の持ち上がりも防止して製品化するように構成し、
更に、前記予備成形装置、仕上げ成形装置における成形ユニットの下降速度設定、下降切り替え位置、下降時間、圧縮時の圧縮トルク設定を行うデータ入力部と、
データ入力部からの設定データを基に前記サーボモータを制御し、前記予備成形装置の成形ユニットによる圧縮成形時には、前記成形ユニットの退避位置より圧縮成形位置まで高速位置決め制御を行って予備圧縮成形を実行させ、前記仕上げ成形装置の成形ユニットによる圧縮成形時には、前記成形ユニットの退避位置より化粧剤に接する位置までの高速位置決め制御による下降駆動、化粧剤に接する位置からのトルク制御による設定圧縮トルクによる低速圧縮成形を実行させるとともに、前記荷重検出部により検出する成形圧縮時の荷重信号を基に荷重値不足の場合は成形停止制御を行う成形制御部と、
前記荷重検出部により検出する成形圧縮時の荷重信号を基に成形圧縮時の荷重値の波形表示を行う表示部と、
を有することを特徴とする粉末化粧料の成形装置。
【請求項10】
金属製又は樹脂製で底穴を有する有底中皿の底部から化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤を充填して予備成形工程及び仕上げ成形工程を経て半製品、製品を成形する粉末化粧料の成形方法であって、
前記予備成形工程は、
平面バキュームパットと、ストリッパープレートとこのストリッパープレートを下方に付勢するバネ機構を備えたストリッパー機構とを有する成形ユニットの下部に、底部に充填穴を有するホルダー上の底穴付きの有底中皿を配置する工程と、
スラリー状化粧剤を吐出する底面充填ノズルを前記ホルダーの底部に設けた充填穴に装着して有底中皿の底穴に臨ませる工程と、
前記成形ユニットの2段モーションによって、平面バキュームパットより先に有底中皿の外周に化粧剤拘束部材を接触させて覆い、次いで平面バキュームパットを下降させ平面バキュームパットを有底中皿の開口部に進入させるとともに、底面充填ノズルからスラリー状化粧剤を有底中皿の底穴から有底中皿内に充填し平面バキュームパットにより圧縮成形する工程と、
平面バキュームパットの溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して回収する工程と、
圧縮成形終了後、前記成形ユニットの2段モーションの上昇動作で凹形バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させる工程と、
を含み、
化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく、有底中皿の持ち上がりも防止して半製品を予備成形し、
前記仕上げ成形工程は、
半製品となった化粧剤が収容されている有底中皿を仕上げ成形装置の識別印付きの平面バキュームパットを備え、前記成形ユニットと同一構成の成形ユニットの下部に化粧剤拘束部材介在させつつ配置する工程と、
前記成形ユニットのストリッパー機構による2段モーションの下降動作で平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットの平面部分を圧接して化粧剤の漏れを防止しつつ化粧剤を平坦に圧縮成形する工程と、
平面バキュームパットの溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して回収する工程と、
圧縮成形終了後、前記成形ユニットの2段モーションの上昇動作で平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させる工程と、
を含み
化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく、有底中皿の持ち上がりも防止して製品を仕上げ成形すること、
を特徴とする粉末化粧料の成形方法。
【請求項11】
金属製又は樹脂製で底穴を有する有底中皿の底部から化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤を充填して予備成形工程及び仕上げ成形工程を経て半製品、製品を成形する粉末化粧料の成形方法であって、
前記予備成形工程は、
平面バキュームパットと、ストリッパープレートとこのストリッパープレートを下方に付勢するバネ機構を備えたストリッパー機構とを有する成形ユニットの下部に、底部に充填穴を有するホルダー上の底穴付きの有底中皿を配置する工程と、
スラリー状化粧剤を吐出する底面充填ノズルを前記ホルダーの底部に設けた充填穴に装着して有底中皿の底穴に臨ませる工程と、
成形ユニットを位置決め制御して前記有底中皿に接近させる工程と、
前記成形ユニットの2段モーションによって、平面バキュームパットより先に有底中皿の外周に化粧剤拘束部材を接触させて覆い、次いで平面バキュームパットを下降させ平面バキュームパットを有底中皿の開口部に進入させるとともに、底面充填ノズルからスラリー状化粧剤を有底中皿の底穴から有底中皿内に充填し平面バキュームパットにより圧縮成形する工程と、
平面バキュームパットの溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して回収する工程と、
圧縮成形終了後、前記成形ユニットの2段モーションの上昇動作で凹形バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させる工程と、
を含み、
化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく、有底中皿の持ち上がりも防止して半製品を予備成形し、
前記仕上げ成形工程は、
半製品となった化粧剤が収容されている有底中皿を仕上げ成形装置の識別印付きの平面バキュームパットを備え、前記成形ユニットと同一構成の成形ユニットの下部に化粧剤拘束部材介在させつつ配置する工程と、
成形ユニットを位置決め制御、トルク制御の順に制御して前記有底中皿に接近させる工程と、
前記成形ユニットのストリッパー機構による2段モーションの下降動作で平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットの平面部分を圧接して化粧剤の漏れを防止しつつ化粧剤を平坦に圧縮成形する工程と、
平面バキュームパットの溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して回収する工程と、
圧縮成形終了後、前記成形ユニットの2段モーションの上昇動作で平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させる工程と、
を含み
化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく、有底中皿の持ち上がりも防止して製品を仕上げ成形すること、
を特徴とする粉末化粧料の成形方法。
【請求項12】
金属製又は樹脂製で底穴を有する有底中皿の底部から化粧料用粉末をスラリー状にしたスラリー状化粧剤を充填して予備成形工程及び仕上げ成形工程を経て半製品、製品を成形する粉末化粧料の成形方法であって、
前記予備成形工程は、
平面バキュームパットと、ストリッパープレートとこのストリッパープレートを下方に付勢するバネ機構を備えたストリッパー機構とを有する成形ユニットの下部に、底部に充填穴を有するホルダー上の底穴付きの有底中皿を配置する工程と、
スラリー状化粧剤を吐出する底面充填ノズルを前記ホルダーの底部に設けた充填穴に装着して有底中皿の底穴に臨ませる工程と、
成形ユニットを位置決め制御して前記有底中皿に接近させる工程と、
前記成形ユニットの2段モーションによって、平面バキュームパットより先に有底中皿の外周に化粧剤拘束部材を接触させて覆い、次いで平面バキュームパットを下降させ平面バキュームパットを有底中皿の開口部に進入させるとともに、底面充填ノズルからスラリー状化粧剤を有底中皿の底穴から有底中皿内に充填し平面バキュームパットにより圧縮成形する工程と、
平面バキュームパットの溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して回収する工程と、
圧縮成形終了後、前記成形ユニットの2段モーションの上昇動作で凹形バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させる工程と、
荷重検出部により検出する成形圧縮時の成形ユニットの荷重信号を基に荷重値不足の場合は成形動作を停止するとともに、前記荷重信号を基に成形圧縮時の荷重値の波形表示を行う工程と、
を含み、
化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく、有底中皿の持ち上がりも防止して半製品を予備成形し、
前記仕上げ成形工程は、
半製品となった化粧剤が収容されている有底中皿を仕上げ成形装置の識別印付きの平面バキュームパットを備え、前記成形ユニットと同一構成の成形ユニットの下部に化粧剤拘束部材介在させつつ配置する工程と、
成形ユニットを位置決め制御、トルク制御の順に制御して前記有底中皿に接近させる工程と、
前記成形ユニットのストリッパー機構による2段モーションの下降動作で平面バキュームパットより先に有底中皿外周に化粧剤拘束部材を圧接し次いで平面バキュームパットの平面部分を圧接して化粧剤の漏れを防止しつつ化粧剤を平坦に圧縮成形する工程と、
平面バキュームパットの溶剤回収用導通口からはみ出す溶剤を吸引源により吸引して回収する工程と、
圧縮成形終了後、前記成形ユニットの2段モーションの上昇動作で平面バキュームパットを先に次いで化粧剤拘束部材を離脱させる工程と、
荷重検出部により検出する成形圧縮時の成形ユニットの荷重信号を基に荷重値不足の場合は成形動作を停止するとともに、前記荷重信号を基に成形圧縮時の荷重値の波形表示を行う工程と、
を含み
化粧剤が漏れず有底中皿の上面・外周を汚すことなく、有底中皿の持ち上がりも防止して製品を仕上げ成形すること、
を特徴とする粉末化粧料の成形方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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