説明

粒体収納袋

【目的】 収納場所における開口の開閉作業を低減し、しかも反転機械を必要としない粒体収納袋を提供することにある。
【構成】 バック本体部1の側面軸方向に4本のベルト4aから4dを備えている。これらベルトはベルト案内覆5aから5dによって案内され、軸方向に自在に摺動する。4本のベルトの片端部には環状ロープ7が通されており、それら4本のベルトの他端部には環状ベルト8が通されている。開口2bから収納物を投入する時には環状ロープ8はバック本体部1の下面を支える。他方の環状ロープ7にはホークリフトなどが通され、バック本体部1が吊される。農家などにおいて内容物を消費した後に下方の開口3bを開いたままで倉庫などに返還されると、その開口3bから倉庫のホッパーから吐き出される収納物を投入する。農家などから返還された粒体収納袋の開口を開閉する作業は、収納が終わった後に収納側の開口を閉じる作業だけである。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、飼料や穀物を収納する可撓性のある袋に関し、特に倉庫のホッパーなどから取り出される大量の飼料や穀物を受け入れ、農家などの消費地に運搬された後、吊り下げられて下方の開口から内容物が取り出され、全ての内容物が消費された後に、再び倉庫などに持ち込まれ再利用され、フレコンバック等と通称される粒体収納袋に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は従来のこの手の粒体収納袋を示す斜視図であり、同図(A)は上部の主要部を示し、同図(B)は下部の主要部を示す。この従来の粒体収納袋はバック本体部1、バック本体部1の上部開口及び下部開口にそれぞれ取り付けられた筒布2及び3、バック本体部1に縫付部26及び27でそれぞれ縫付られたベルト24及び25、ベルト24及び25の下側の折り返し部24a,24b,25a,25bに形成された円輪(通し穴)に通されたロープ8、バック本体部1の下部開口の縁に形成された開口閉止襞1a,1b,1c,1d,筒布2及び3に一部分を取り付けられた結び紐9及び10、開口閉止襞先端部の穴に通された閉止紐16からなっている。
【0003】
図4の従来の粒体収納袋に倉庫においてホッパーから、例えば飼料を収納するには、まず下部開口に設けられている筒布3を結び紐10で結ぶ。次に筒布3を内側に押し込み開口閉止襞1aから1dの先端部に通してある閉止紐16を締めて閉止紐結び目16aを形成し、下部開口を閉じる。そして上部開口2bをホッパーの開口に手で押し当ててホッパーから流れ出す粒体を内部に収納する。収納が終了すると、まず結び紐9で筒布2を縛り、上部開口を閉じる。この間ベルト24及び25は吊り具で吊されている。
【0004】
この粒体収納袋に収納物を収めた後、ホークリフトなどをベルト24,25に通し、トラックなどに積載し、消費地である農家などに運搬される。農家などの消費地においては、ホークリフトをベルト24,25に通しトラックから降ろした後、例えば飼料混合室においてベルト24,25を軒に吊し、内容物を取り出すときは閉止紐16を緩め、更に結び紐10を緩め、筒布3の開口3bから内容物を必要なだけ下方に落下させる。所要量を開口3bから落下させると、使用者は結び紐10で筒布3を再び縛る。このようにして消費者は必要の都度下部開口の開閉をした後、粒体収納袋の内容物が全て消費されると、ベルト24,25を軒などの吊下げ手段から外し、保存しておく。飼料や穀物の供給者はこの使用された粒体収納袋を消費者から集め、再び倉庫に持ち帰り、再度利用する。
【0005】
倉庫などにおいて内容物を粒体収納袋に収納するには、前述の下部開口を閉じ、上部開口を開いて内容物を再び投入する。投入が終わると上部開口を閉じ再びベルト24,25にホークリフトなどを差し込んで移動する。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
図4の従来の粒体収納袋では、農家などの消費者から送り返されたその粒体収納袋を再び利用するに当って、まず■下部開口を閉じ、次に■上部開口を開き、更に内容物の収納が終わった後は■上部開口を閉じるという3段階の開口開閉作業が必要となる。この下部及び上部の開口開閉作業は実際には大変に面倒であり、多大なる人件費を要する。
【0007】
そこでこの開口開閉作業を軽減するために、開口を上部だけに設けた別の粒体収納袋が使われることもある。上部だけに開口を設けた粒体収納袋では、倉庫などにおいては農家などから運ばれた時には既に開口は開かれているから、送り返された粒体収納袋の上部開口を改めて開くという作業は必要でなく、収納が終わった時にその上部開口を閉じるだけで足りる。即ち消費者から送り返された粒体収納袋の下部開口を閉じて上部開口を開くという作業が不必要となる。
【0008】
しかしながら、この一方だけに開口を設けた粒体収納袋では、消費者においてはその開口から下に内容物が落下するようにしなければならない。そのためには倉庫などにおいて収納する時には開口を上に向けて利用するが、消費者において利用する際にはその開口を下に向ける必要がある。倉庫などにおいて内容物を詰めた後にその粒体収納袋を反転し農家などに移動するには人力では通常無理であり、一般には数千万円の経費を要する反転装置が用いられている。この種の粒体収納袋は内容物を収容されたとき通常500キログラムから1トン程度までの重さであり、人力による反転は不可能であるからである。
【0009】
このように従来の粒体収納袋では、上部及び下部開口の開閉作業の多さ又は反転機械を必要とすることによる経費の多さにおいて解決すべき課題があった。そこで本考案の目的は、消費者において利用された後に再び内容物を収納する際に要する作業が少なく、しかも反転機械を必要としない粒体収納袋の提供にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本考案は前述の課題を解決するために、次の手段を提供する。
【0011】
■倉庫のホッパー等から流出する飼料、穀物などの粒体を上方に開いた開口から受け、内部の収容空間に該粒体を収容し、該上方に開いた開口を閉じられた後に、農家等の粒体消費地に運搬され、該消費地でロープやベルト等の吊り手段で吊され、下方に開いた開口から前記粒体を流出させる粒体収納袋において、 内部に前記粒体を収納されたとき円筒形をなし、該円筒形の両端面に第1及び第2の開口がそれぞれ設けられたバッグ本体部と、 前記第1及び第2の開口の縁からそれぞれ伸びる第1及び第2の縁布と、 前記第1及び第2の縁布を縛ることにより前記第1及び第2の開口をそれぞれ閉じる第1及び第2の紐と、 前記円筒形の軸に平行に、かつ該軸に関しほぼ等角度に、該円筒形の側面に伸びる4本の線に沿って、前記バッグ本体部の外側面にそれぞれ配置される4本のベルトと、 前記バッグ本体部の外側面に固着され、前記各ベルトを摺動可能に覆い、該各ベルトを前記各線に添って案内するベルト案内覆と、 前記円筒形の片方の前記端面において前記4本のベルトの片方の各端部に摺動自在に挿通される第1の環状ロープと、 前記円筒形の他方の前記端面において前記4本のベルトの他方の各端部に摺動自在に挿通される第2の環状ロープと を有してなり、 各前記ベルトにおける前記片方の各端部には、前記第1の環状ロープが挿通される第1の輪が形成してあり、 各前記ベルトにおける前記他方の各端部には、前記第2の環状ロープが挿通される第2の輪が形成してある ことを特徴とする粒体収納袋。
【0012】
■前記第1の縁布は、前記第1の開口の前記縁から舌片状に伸びる第1乃至第4の開口閉止襞と、前記第1の開口の前記縁から筒状に伸びる第1の筒布とからなり、 前記第2の縁布は、前記第2の開口の前記縁から舌片状に伸びる第5乃至第8の開口閉止襞と、前記第2の開口の前記縁から筒状に伸びる第2の筒布とからなり、 前記第1の紐は、前記第1乃至第4の開口閉止襞の先端部に挿通される第1の閉止紐と、前記第1の筒布に一部を固着されていて該第1の筒布を縛るのに用いられる第1の結び紐とからなり、 前記第2の紐は、前記第5乃至第8の開口閉止襞の先端部に挿通される第2の閉止紐と、前記第2の筒布に一部を固着されていて該第2の筒布を縛るのに用いられる第2の結び紐とからなる ことを特徴とする前記■に記載の粒体収納袋。
【0013】
■各前記ベルトは、繊維を織って形成した帯状の織物を第1及び第2の位置で折り曲げてなり、 前記第1及び第2の位置の距離L2が前記円筒の軸方向長さL1より大きく、 前記第1及び第2の位置から所定距離L3だけ内側にそれぞれ寄った第3及び第4の位置で、折り曲げられて重なる領域の前記帯状織物を互いに縫い合わせ、 前記第1及び第3の位置の間の折り曲げられて重なる領域の該帯状織物で前記第1の輪を形成し、 前記第2及び第4の位置の間の折り曲げられて重なる領域の該帯状織物で前記第2の輪を形成する ことを特徴とする前記■に記載の粒体収納袋。
【0014】
【作用】
本考案ではバック本体部の側面に4本のベルトを備えている。そしてこれら4本のベルトはベルト案内覆によって案内され、そのバック本体部の軸方向に摺動可能に覆われている。それら4本のベルトの片方の各端部は、摺動自在に挿通された第一の環状ロープで互いに繋がれている。同様に4本のベルトの他方の各端部は、摺動自在に挿通された第2の環状ロープで互いに繋がれている。バック本体部の両端にはそれぞれ開口が設けてあり、第1の環状ロープ及び第2の環状ロープはそれぞれ開口の周りに配置されている。
【0015】
このような本考案の粒体収納袋では、2つの開口の一方を内容物投入口として使用し、他方を閉じた状態で倉庫などにおいて内容物を投入した後、消費地においてそのまま反転すること無く投入口に用いた開口を上にして、もちろんその開口を閉じて消費地に運び、消費地では下部開口を開いて内容物を取り出す。そして、内容物の消費後にそのまま再び倉庫などの内容物投入場所に持ち返られる。このとき内容物を投入する倉庫などにおいては、農家などにおいて内容物を取り出すために開けられた開口を内容物投入口側に利用し、前回の内容物投入時には内容物投入口として用いられた開口は、閉じたまま利用することができる。4本のベルトが軸方向に摺動自在であり、しかもそれら4本のベルトの両端部は第1及び第2の環状ロープで連結されているから、下側になった環状ロープは下側の開口側に動いてバック本体部を支え、他方上側に位置した環状ロープは吊下げ用に利用することができる。
【0016】
この本考案の構造の粒体収納袋では、2つの開口が内容物取り入れ口及び内容物取り出し口として交互に利用されるから、農家などの消費者から返還されてときに、それまで取り出し口として開放されたままの開口を閉じること無くそのまま取り入れ口として利用し、消費者において閉じたままであった開口はそのまま閉じたままで利用できる。従って内容物収納場所、即ち倉庫などにおいて必要となる開口の開閉作業が2工程従来よりも低減される。不要となる1つの工程は、開いたまま持ち込まれた開口を閉じる作業であり、もう1つの不要となる工程は、閉じた開口を開く作業である。開口に関して倉庫などで必要となる作業は、内容物を投入した側の開口を投入後に閉じることだけである。また開口は2つ設けてあるのであるから、倉庫などの収納場所における上下の関係はそのまま消費地において上下であればよく、格別に反転機械を必要としない。
【0017】
【考案の実施の形態】
次に本考案の実施形態を挙げ、本考案を一層詳しく説明する。
【0018】
図1は本考案の一実施形態であり、フレコンバックと通称される粒体収納袋の斜視図、図2はその実施形態の上面図(A)及び下面図(B)、図3は図1の実施形態におけるベルト並びにそのベルトに接触する部分近傍のバック本体部及びロープを示す正面図(A)及び縦断面図(B)である。 本実施形態は、バック本体部1、バック本体部1の上部開口及び下部開口にそれぞれ設けられた筒布2及び3、そのバック本体部1の上部開口の縁に取り付けられた開口閉止襞1c1,1c2,1c3,1c4及びバック本体部1の下部開口の縁に取り付けられた開口閉止襞1d1,1d2,1d3,1d4、開口閉止襞1c1から1c4の先端部を折曲げて形成された通し穴に通された閉止紐15、開口閉止襞1d1から1d4の先端を折曲げて形成された通し穴に通された閉止紐16、バック本体部1の側面に等間隔に設けられたベルト案内覆5a,5b,5c,5d、それらベルト案内覆に通されたベルト4a,4b,4c,4d、それらベルトをなす帯状織物の上端を折曲げて縫付部11a1,11b1,11c1,11d1で縫い付けられることにより形成された輪13a1,13b1,13c1,13d1に通されている環状ロープ7、それら4本のベルトの下端に同様に挿通された環状ロープ8、通し布6a1,6a2,6b1,6b2などを備えてなる。
【0019】
図3(A)及び(B)を参照すると、ベルト及びベルトの案内構造が詳細に示されている。ベルト4aは繊維を織って形成した帯状の織物でなり、ベルト4aの長さL2が160mmになるようにその帯状織物の両端部で折曲げられている。そして縫付部11a1,11a2,12a1,12a2で、折り重ねられた部分が互いに縫付けられている。縫付部11a1と片端との間隔L3は6mmであり、この6mmの間隔が輪13a1をなしている。同様に縫付部11a2と他方の端との間隔L3が6mmでありこの間隔が輪13a2をなしている。また縫付部11a1と縫付部12a1との間は40mmになり、この40mmの間に通し布6a1が通されている。同様に縫付部11a2と12a2の間隔40mmの間に通し布6a2が通されている。従ってベルト4aはその長さ方向に40mmだけ自在にベルト案内覆5aに案内されて摺動することができる。
【0020】
今下方の筒布3を結び紐10で縛り内側に押し込んだ後に、閉止紐16を締めて開口閉止襞1d1から1d4の先端を締付け、環状ロープ7をホークリフトなどで吊して筒布2をホッパーの出口に合わせ開口2bから穀物などをバック本体部1に投入すると、バック本体部1は円筒形に広がる。そしてバック本体部1に内容物が一杯に収納された後、筒布2を結び紐9で縛り付け、更に筒布2を内側に押し込み次に閉止紐15で開口閉止襞1c1から1c4の先端を締める。そしてホークリフトなどを環状ロープ7に懸け、この粒体収納袋をトラックなどに載せる。このとき粒体収納袋の上面図は図2(A)の如くであり、底面図は図2(B)の如くである。但し、環状ロープ7は図2(A)では完全に円形に描いてあるが、必ずしも円形になるとは限らない。しかしながら下側の環状ロープ8には内容物の重みによる張力が加わるのに対し、上側の環状ロープ7には張力が加わらないからやや緩んだ形となる。
【0021】
この実施形態の粒体収納袋に前述の如くにして、収納物を納め農家などの消費地に運ばれると、農家などのホークリフトにより再び環状ロープ7で吊り上げられ消費者の飼料混合室などにおいて、梁などに吊下げられる。消費者は、内容物を取り出す時に、閉止紐16をほどき、更に結び紐10緩め、内容物を開口3bから落下させる。この粒体収納袋から必要なだけ何回かに分けて収納物が取り出されると、このまま再び倉庫などに返還される。
【0022】
倉庫などの収納場所においては、一方の開口は開いたままであり他方の開口は閉じたままである。この状態で開いたままの開口、前述の説明においては開口3bから収納物が投入される。このとき他方の開口2bは閉じられているので、開口の開閉作業は収納物の投入までなんら必要でない。収納物の収納が終わると、投入口であった開口3bは閉じられ消費地に送られる。
【0023】
このような収納物の収納と取り出しとの工程を繰り返す間において、開口の開閉作業は収納場所においては上側の開口を閉じる際の1回であり、消費地においては従来と同じく飼料等の内容物を取り出す都度下側の開口を開閉することとなる。従って収納場所における開口の開閉作業は図4に示した従来の粒体収納袋において必要とされる3回に比べて僅か1回に低減される。またこの実施形態によれば、粒体収納袋を反転する必要もないから、数千万円もの経費を要する反転機械を必要としない。更にこの実施形態では、環状ロープ7及び8は交互に上部及び下部となり、ホークリフトに吊下げられるのは2度に1度の割合である。従って環状ロープ7及び8並びにベルト4aから4dの端部の輪が消耗する度合いは図4の従来の例におけるベルト24及び25に比べて半分である。そこでこの実施形態によれば従来の粒体収納袋に比べて長く使うことができる。
【0024】
【考案の効果】
以上に実施形態を挙げて詳しく説明したように、本考案によれば収納物の収納場所における開口開閉作業の工程数を低減でき、しかも内容物を収納した状態における反転を要しないから、高価な反転機械を必要としない。また吊下げ手段である環状ロープの消耗も従来のベルトに比べて少なく本考案の粒体収納袋の寿命は長い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粒体収納袋の一実施形態であるフレコンバッグを示す斜視図。
【図2】収納物を詰めた状態における図1の実施形態の平面図(A)及び底面図(B)。
【図3】図1の一実施形態におけるベルト並びに該ベルトに接触する部分近傍のバッグ本体部及びロープを示す正面図(A)及び縦断面図(B)。
【図4】従来のフレコンバッグを示す斜視図。
【符号の説明】
1・・・・・バッグ本体部
1a・・・・・上面
1b・・・・・下面
1c1,1c2,1c3,1c4,1d1,1d2,1d3,1d4・・・・・開口閉止襞
2,3・・・・・筒布
2a,3a・・・・・縫い目
2b,3b・・・・・筒布の開口
4a,4b,4c,4d,24,25・・・・・ベルト
5a,5b・・・・・ベルト案内覆
6a1,6a2,6b1,6b2・・・・・通し布
7,8・・・・・ロープ
9,10・・・・・結び紐
11a1,11a2,11b1,12a1,12a2,26,27・・・・・縫付部
13a1,13a2・・・・・輪(通し穴)
15,16・・・・・閉止紐
24a,24b,25a,25b・・・・・ベルト折り返し部

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】倉庫のホッパー等から流出する飼料、穀物などの粒体を上方に開いた開口から受け、内部の収容空間に該粒体を収容し、該上方に開いた開口を閉じられた後に、農家等の粒体消費地に運搬され、該消費地でロープやベルト等の吊り手段で吊され、下方に開いた開口から前記粒体を流出させる粒体収納袋において、内部に前記粒体を収納されたとき円筒形をなし、該円筒形の両端面に第1及び第2の開口がそれぞれ設けられたバッグ本体部と、前記第1及び第2の開口の縁からそれぞれ伸びる第1及び第2の縁布と、前記第1及び第2の縁布を縛ることにより前記第1及び第2の開口をそれぞれ閉じる第1及び第2の紐と、前記円筒形の軸に平行に、かつ該軸に関しほぼ等角度に、該円筒形の側面に伸びる4本の線に沿って、前記バッグ本体部の外側面にそれぞれ配置される4本のベルトと、前記バッグ本体部の外側面に固着され、前記各ベルトを摺動可能に覆い、該各ベルトを前記各線に添って案内するベルト案内覆と、前記円筒形の片方の前記端面において前記4本のベルトの片方の各端部に摺動自在に挿通される第1の環状ロープと、前記円筒形の他方の前記端面において前記4本のベルトの他方の各端部に摺動自在に挿通される第2の環状ロープとを有してなり、各前記ベルトにおける前記片方の各端部には、前記第1の環状ロープが挿通される第1の輪が形成してあり、各前記ベルトにおける前記他方の各端部には、前記第2の環状ロープが挿通される第2の輪が形成してあることを特徴とする粒体収納袋。
【請求項2】前記第1の縁布は、前記第1の開口の前記縁から舌片状に伸びる第1乃至第4の開口閉止襞と、前記第1の開口の前記縁から筒状に伸びる第1の筒布とからなり、前記第2の縁布は、前記第2の開口の前記縁から舌片状に伸びる第5乃至第8の開口閉止襞と、前記第2の開口の前記縁から筒状に伸びる第2の筒布とからなり、前記第1の紐は、前記第1乃至第4の開口閉止襞の先端部に挿通される第1の閉止紐と、前記第1の筒布に一部を固着されていて該第1の筒布を縛るのに用いられる第1の結び紐とからなり、前記第2の紐は、前記第5乃至第8の開口閉止襞の先端部に挿通される第2の閉止紐と、前記第2の筒布に一部を固着されていて該第2の筒布を縛るのに用いられる第2の結び紐とからなることを特徴とする請求項1に記載の粒体収納袋。
【請求項3】各前記ベルトは、繊維を織って形成した帯状の織物を第1及び第2の位置で折り曲げてなり、前記第1及び第2の位置の距離L2が前記円筒の軸方向長さL1より大きく、前記第1及び第2の位置から所定距離L3だけ内側にそれぞれ寄った第3及び第4の位置で、折り曲げられて重なる領域の前記帯状織物を互いに縫い合わせ、前記第1及び第3の位置の間の折り曲げられて重なる領域の該帯状織物で前記第1の輪を形成し、前記第2及び第4の位置の間の折り曲げられて重なる領域の該帯状織物で前記第2の輪を形成することを特徴とする請求項2に記載の粒体収納袋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【登録番号】第3022284号
【登録日】平成7年(1995)12月27日
【発行日】平成8年(1996)3月22日
【考案の名称】粒体収納袋
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願平7−6675
【出願日】平成7年(1995)7月3日
【出願人】(595094884)株式会社産湘 (1)