説明

粒子で負荷されたプロセスガスを洗浄するためのフィルタ構造、およびこのようなフィルタ構造のフィルタユニットを洗浄する方法

【課題】フィルタ構造およびそのフィルタユニットを完全かつ包括的に現場で洗浄することを可能にするフィルタ構造を提供する。
【解決手段】稼働プロセスの間、ガスは、外部および内部フィルタ3.1,3.2により浄化され、清浄なガスとして空隙へ入り、排気部3.6を通過して流動し、この流動が行なわれる間、外側および内側フィルタの下側にある円形オリフィス3.9は閉じており、かつ、外側および内側フィルタの洗浄を行なうために、外部および内部フィルタは、相互の位置関係を変えて移動自在であって、外部および内部フィルタの下部において円形オリフィス3.9の形態で開口できるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外側フィルタおよび内側フィルタを備える少なくとも1つのフィルタユニットを有する、粒子で汚れたガスを洗浄するためのフィルタ構造に関するものであり、ならびに、フィルタユニット外側フィルタと、その内部にある内側フィルタとを備える少なくとも1つのフィルタユニットを洗浄する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明は、物質の混合、乾燥、顆粒化、ペレット化、および/または成膜(コーティング)などによって粒子状の物質が中で処理されるプロセス容器に載るように配置されたフィルタ構造も対象としている。このプロセスの要諦は、塵のように細かい物質粒子がプロセス容器の中で比較的大きい粒子をなすように凝集ないし顆粒化し、あるいは粒子状の出発物質に成膜(コーティング)によって被覆が施されることであってよい。そのためにプロセス容器の底面領域には、通常、特にスリットの形態の通過部を有する空気透過性の底面が設けられている。
【0003】
円筒状の外側フィルタと、下から上へと円錐状に先細になる内側フィルタとで構成されたフィルタユニットが、ドイツ特許第4029994C2号から公知である。物質を処理するプロセス動作のときには、粒子で汚れた空気が、たとえば塵を含む空気が、外側からは外側フィルタを通って、および内側からは内側フィルタを通って、フィルタユニットの外側フィルタと内側フィルタとの間の中間スペースへと運ばれ、さらに開いた弁を介してガス出口へと運ばれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】ドイツ特許第4029994C2号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
外側フィルタの外面および内側フィルタの内面に堆積した塵を吹き払うために、弁が閉じられ、別の弁を介して、清浄ガスのガス入口から内側フィルタと外側フィルタの間の中間スペースへと通じる空気経路が開かれ、それにより、外側フィルタの外面および内側フィルタの内面に付着している粒子を逆流で吹き払うことができる。それにより、塵を含んだ空気のほうを向くフィルタの側における完全な洗浄は可能であるが、洗浄空気領域へ侵入したフィルタ塵の除去は実施することが困難である。フィルタユニットの完全な洗浄のためには、フィルタユニットを取外して分解し、個々のフィルタを個別に洗浄しなくてはならない。このように従来技術では、フィルタカートリッジを取外すことなしに、現場での洗浄すなわち定置洗浄Cleaning In Place(CIP)をすることは不可能である。
【0006】
したがって本発明の課題は、冒頭に述べた種類のフィルタ構造であって、フィルタ構造および特にそのフィルタユニットを完全かつ包括的に現場で洗浄することができるものを提供することであり、および、そのような洗浄を実施する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によると上述した課題は、冒頭に述べた種類のフィルタ構造において、外側フィルタと内側フィルタがそれぞれの下側領域に開口部を空けながら互いに相対的に可動であることによって解決される。
【0008】
洗浄をするために、本発明は上に述べた種類の方法を意図しており、この方法では、基本的に、フィルタユニットの清浄ガス側の領域が、外側フィルタおよび内側フィルタの下
側領域に隙間を空けながら吹き込まれる洗浄流体によって洗浄されることが意図される。このことは、特に、清浄ガス側の領域に突入する槍状洗浄部によって行うことができる。
【0009】
本発明によるフィルタ構造のフィルタユニットの両方の個別フィルタである内側フィルタと外側フィルタが、互いに固定的に結合されているのではなく、その場で相対運動することでそれぞれの下側領域に隙間またはスリットを空けることができることによって、一方では、前述した基本的な方法ステップに基づいて意図される洗浄を、内側フィルタと外側フィルタの間の清浄スペース領域に吹き込まれる液体(CIP液)によって実施することが可能であり、この液体は、これによって一緒に運ばれる汚れを隙間を通してフィルタユニットから外に出し、プロセス構造を介してさらに除去することができる。さらに、金属フィルタを備えているフィルタユニットの構成の場合には超音波洗浄を実施することが可能であり、そのために、液体状の結合媒体が内側フィルタと外側フィルタの間に必要であり、フィルタ自体を通って外に出ることができるよりも多量の液体が供給されるように中間スペースへ充填することができ、超音波を生成するための超音波変換器が結合媒体の中でこれに突入しており、最終的には洗浄の完了後に結合液を、フィルタから取り除かれた汚れとともに、隙間を空けることによって同じくこの隙間から排出することができる。そして最後に、隙間が空いているときに、プロセス構造のスリットディスクから流入する乾燥空気によって、フィルタの内側と外側の乾燥を実施することが可能である。
【0010】
発展例において本発明は、外側フィルタと内側フィルタが環状隙間を空けながら互いに相対的に可動であることを意図しており、特に、内側フィルタは外側フィルタに対して相対的に上昇可能であり、あるいは内側フィルタは外側フィルタに対して相対的に降下可能である。内側フィルタと外側フィルタの間の相対運動を生起するための駆動は、フィルタユニット外部にある駆動装置によって、たとえば操作ロッドを介して行われる。本発明によるフィルタ構造の構成によって創出される洗浄の可能性を全面的に活用するために、本発明は発展例において、特にガスである流体をフィルタユニットの清浄ガス側の領域へ吹き込む装置と、フィルタユニットの清浄スペース側の領域を出口に対して遮蔽する装置と、フィルタユニットの清浄スペース側の領域へ突入する、フィルタユニットの当該領域へ洗浄液を吹き込むための槍状部と、少なくとも1つのフィルタユニットの清浄ガス側と反対を向いている外側スペースに突入する、特にこれを取り囲むフィルタドームに突入する、粒子で負荷されたガスにさらされるフィルタユニットの側を液体により洗浄するための槍状洗浄部とを意図している。
【0011】
本発明による方法の発展例では、少なくとも1つのフィルタユニットの外側フィルタと内側フィルタの間の下側領域における隙間は、外側フィルタに対する内側フィルタの下降または上昇によって空けられ、これと反対の運動によって閉じられることが意図される。本発明による方法の枠内において、洗浄ステップは、好ましくは事前にフィルタユニットの清浄スペース側からガス出口を閉止したうえで、洗浄ガスがフィルタユニットへフィルタユニットの洗浄動作のときの流動方向とは反対向きにフィルタを通るように吹き込まれ、フィルタユニットの清浄ガススペースと反対を向いているフィルタの領域が槍状洗浄部から吐出される洗浄液によって洗浄され、すでに述べたように、少なくとも1つのフィルタユニットの乾燥が、外側フィルタと内側フィルタの間の隙間を空けながら行われるように意図されていてよい。超音波を用いた洗浄のために、本発明は乾燥の前に、金属フィルタまたはフィルタユニットが、外側フィルタと内側フィルタの間の中間スペースに結合液を入れたうえで、これら両方のフィルタの間の隙間が閉じているときに、中間スペースへ突入する超音波源により洗浄されることを意図している。
【0012】
本発明のその他の利点や構成要件は特許請求の範囲から明らかであり、および、本発明の実施例が図面を参照しながら具体的に説明される以下の説明から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】プロセス容器に載っている本発明のフィルタ構造を示す模式的な垂直方向の縦断面図である。
【図2】右側がプロセス空気をろ過し、左側がフィルタを洗浄するように切り換えられた、2つのフィルタユニットを備えるフィルタドームの上面を示す縦断面図である。
【図3】洗浄液によるフィルタの清浄ガス側の洗浄を図示する、本発明によるフィルタ構造を示した縦断面図である。
【図4】金属フィルタの場合に超音波洗浄をするための超音波源を追加的に備えているフィルタ構造である。
【図5】フィルタの乾燥プロセスを図解するために本発明によるフィルタ構造を示す図である。
【図6】フィルタユニットの内側フィルタと外側フィルタの相対運動の別案の実施形態である。
【図7】降下可能な中間底面を備える、フィルタユニットの内側フィルタと外側フィルタの相対運動の別案の実施形態である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1では、本発明によるフィルタ構造1は、上から下へ円錐状に終わっているプロセス容器2の上に配置されている。このようなプロセス容器2の中では、たとえば粒子状の物質が、物質の混合、乾燥、顆粒化、ペレット化、および/または成膜(コーティング)によって処理される。たとえば塵のように細かい物質粒子が、プロセス容器の中で比較的大きな粒子をなすように凝集し、それによって顆粒化され、あるいは粒子状の初期物質にコーティングによって皮膜が施される。そのためにプロセス容器2の底面領域には、通常、特にスリットの形態の通過部を有する空気透過性の底面2.1が設けられている。この底面または円筒状の壁部に組み込まれた状態で、被覆媒体の噴霧を可能にするノズルが配置されていてよい。
【0015】
本発明によるフィルタ構造1は、複数の、通常は3つから6つのフィルタユニット3を、ハウジング状のフィルタドーム1.1の中に有している。このようなフィルタユニット3は、外側フィルタ3.1と内側フィルタ3.2とを有しており、外側フィルタ3.1は、通常、図示している実施例のように円筒状であり、それに対して内側フィルタ3.2は、通常、図示している実施例のように円錐状に構成されており、すなわち下から上に向かって先細になっている。
【0016】
プロセス動作のとき、すなわち、フィルタユニット3がプロセス容器2およびフィルタドーム1.1の中にある塵で負荷された空気を、ないしはそこにある塵で負荷されたガスを清浄化または脱塵するとき、外側フィルタ3.1と内側フィルタ3.2の下辺が相互に一直線上に並び、閉じた環状領域3.4を介して相互に結合され、このことは従来技術に相当している。内側フィルタ3.2の上辺は、外側フィルタ3.1の上側端部の下方で終わっている。このように二重フィルタとして構成された外側フィルタ3.1と内側フィルタ3.2を備えるフィルタユニット3により、たとえば円筒状の一重フィルタに比べてフィルタ面積が明らかに増大し、ほぼ2倍になる。
【0017】
清浄空気がフィルタを通って流れる、外側フィルタと内側フィルタ3.1,3.2の間の円環外套状の中間スペース3.5は、内側フィルタ3.2の上方にある清浄空気の出口領域3.6とつながっており、さらにこの出口領域は、開かれるべき閉止フラップ3.7を介して、排気管3.8と流体接続されている。
【0018】
内側フィルタ3.2は操作ロッド3.3.1を介して駆動部3.3.2と連結されており、この駆動部によって、内側フィルタ3.1を図1に示す実施例では外側フィルタ3.
2に対して降下させることができ、あるいは図6および図7の左側の実施例では上昇させることができ、それにより、外側フィルタと内側フィルタ3.1,3.2のそれぞれの下側領域の間では、外側フィルタと内側フィルタ3.1,3.2の間の中間スペース3.5へと向かう環状隙間3.9が空けられる。駆動部は、たとえばピストン・シリンダ構造をもつ油圧式または空気圧式の駆動部であってよく、あるいは電気駆動部であってもよく、また、電動モータ式の駆動部であっても電磁石式の駆動部であってもよい。
【0019】
さらに、流体供給配管4.1と、出口領域3.6に突入する槍状部4.2とを有する洗浄装置4が設けられており、この槍状部は、図示した実施例では、駆動ロッド3.3.1を円筒状に取り囲むとともに、内側フィルタ3.2の上辺に対して垂直方向の間隔を置きながら、下側端部に出口開口部を有している。それにより、後でまた説明するようにして、フィルタの清浄空気側を洗浄することができる。
【0020】
プロセスガスの排気スペース3.6には、洗浄液の出口5.2を備える槍状洗浄部5.1が突入している。
【0021】
最後に、フィルタドーム1.1の下側領域には、液体供給部6.1と、フィルタドーム1.1にほぼ中央で突入する槍状部6.2と、槍状部6.2の端部に配置された出口ノズル6.3とを備えるジェット洗浄器6がある。それにより、後でまた説明するように、フィルタ3.2,3.3の外面の洗浄を行うことができる。
【0022】
図4の実施形態では、フィルタは金属フィルタであり、すなわち金属繊維を有している。この場合、本発明は追加の洗浄のために、外側フィルタと内側フィルタ3.1,3.2の間で各々のフィルタユニット3の中間スペースに突入する超音波変換器7を意図している。超音波変換器7とフィルタ3.1,3.2との間の結合媒体として、CIP液8のような液体が充填される。
【0023】
図5は、プロセス室が空になったときに、フィルタ3.1,3,2を特にそれが布フィルタあるいは金属フィルタである場合に乾かすために、空気透過性の底面2.1を通してフィルタドーム1.1の内部のスペースに乾燥空気が吹き込まれることを示している。
【0024】
このように本発明に基づいて構成されたフィルタユニットを洗浄するための方法手順は、次のとおりである:
空気透過性の底面2.1を通じて空気またはガスを吹き込みながら、プロセス容器2の中で粒子状の物質が上に説明した仕方で処理される動作プロセス中には、このガスは、特に図2の右側のフィルタユニット3に見られるように、外側から外側フィルタ3.1および内側から内側フィルタ3.2を通ってフィルタユニット3の内部に入り、その際にフィルタ3.1,3.2によって清浄化される。ガスは出口領域3.6を貫流し、フラップ3.7が開いたときにフィルタ構造1の排気管3.8を介して外に出て、その後、底面2.1を介して再循環させることができる。
【0025】
フィルタ3.1,3.2を現場で(CIP=Cleaning In Place)洗浄しようとする場合、第1の洗浄ステップのために排気通路3.8のフラップ3.7が閉じられ、次いで、図1および図2の左側に図示するように、流体供給配管4.1および槍状部4.2を介して、たとえば空気や不活性ガスのような洗浄流体がフィルタユニット3の内部へ、およびこれに伴って清浄ガス側からフィルタ3.1,3.2を通過するように噴射され、それにより、これらのフィルタのプロセス側に付着している材料が、たとえば顆粒化材料、コーティング材料などが、フィルタから吹き払われる。
【0026】
このとき、内側フィルタおよび外側フィルタ3.1,3.2は、それぞれの下面にある
環状隙間3.9が閉じられた相対位置にある。
【0027】
次のステップでは、図3の実施形態の場合、内側フィルタ3.2が駆動部3.3.2によって操作ロッド3.3.1により外側フィルタ3.2(図3)に対して上昇し、それによって環状隙間3.9が空けられる。次いで、槍状洗浄部5.1を介して洗浄液が、いわゆるCIP液が、外側フィルタ3.1の内部空間へ、および外側フィルタと内側フィルタ3.2の間の環状スペースへ吹き込まれ、それにより、場合により外側フィルタ3.1の内面および/または内側フィルタ3.2の半径方向外側に位置する面に付着している材料を、環状隙間3.9を介して洗い落とすことができる。
【0028】
フィルタ3.1,3.2が金属フィルタである場合、前述したように、さらなる洗浄をするために、外側フィルタと内側フィルタ3.1,3.2の間の中間スペースに突入する超音波変換器を設けることができる。この場合、環状隙間3.9が閉じているときに、液体がさらにフィルタユニットの内部スペースへ吹き込まれ、すなわちフィルタを通って排出できる以上に吹き込まれ、それにより、超音波のための結合媒体としての役目をする液体8が蓄積される。超音波変換器7の作動が行われ、それにより、外側フィルタ3.1の内面および内側フィルタ3.2の内面に付着したコーティング材料などの材料の効率的な洗浄が行われ、これらの材料は液体8の中へと移行する、
そしてこの液体は、図3の実施形態では、駆動部3.3.2により操作ロッド3.1.1を介して内側フィルタ3.2が外側フィルタ3.1に対して相対的に上昇することによって、排出することができる。
【0029】
次のステップでは、図1に示すように、外側フィルタ3.1の外面および内側フィルタ3.2の内面の洗浄が、ジェット洗浄器6を用いて、その液体供給部6.1から槍状部6.2と出口ノズル6.3とを介して供給される液体(CIP液)によって行われる。
【0030】
最後に、スリット底面2.1を介して供給される乾燥空気または乾燥気体によって、フィルタ構造1の内部全体の乾燥、特にフィルタユニット3の乾燥が行われる(図5)。
【0031】
図6は、右側の本発明によるフィルタユニットの別案の実施形態を、図1から図5で具体化されてそこで詳細に説明した左側のフィルタユニットと対比させて示している。
【0032】
図6の右側のフィルタユニット3′は、基本的にはフィルタユニット3と同じ仕方で構成されており、同じ符号が付された同じ部材を有している。ただし、内側フィルタ3.2はスリット間隙3.9を生成するために外側フィルタ3.1に対して上昇するのではなく、降下する。
【0033】
図7は、フィルタドーム1.1の中でフィルタ3ないし外側フィルタ3.1の上方に降下可能な中間底面が設けられたさらに別の実施形態を、上昇可能ないし降下可能な内側フィルタ3.2の両方の態様とともに示している。
【符号の説明】
【0034】
1 フィルタ構造、1.1 フィルタドーム、2 プロセス容器、2.1 底面、2.2 円錐部、3,3′ フィルタユニット、3.1 外側フィルタ、3.2 内側フィルタ、3.3.1 操作ロッド、駆動ロッド、3.3.2 駆動部、3.4 環状領域、3.5 中間スペース、3.6 出口領域、排気スペース、3.7 閉止フラップ、3.8 排ガス通路、3.9 環状隙間、4 洗浄構造、4.1 流体供給配管、4.2 槍状部、5.1 槍状洗浄部、5.2 出口、6 ジェット洗浄器、超音波変換器、6.1 液体供給部、6.2 槍状部、6.3 出口ノズル、7 超音波変換器、8 (CIP)液。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒子により汚染されたガスの浄化を目的とするフィルタ構造であって、外側フィルタ(3.1)および内側フィルタ(3.2)の各1個で構成するフィルタユニット(3)を少なくとも1個以上有し、
前記外側フィルタ(3.1)と前記内側フィルタ(3.2)との間に空隙が形成され、この空隙が、清浄なガスの排気部(3.6)とつながり、
稼働プロセスの間、ガスは、外部より前記外側フィルタ(3.1)を通過し、さらに内部より前記内側フィルタ(3.2)を通過して、前記外側および内側フィルタ(3.1,3.2)により浄化され、清浄なガスとして前記空隙へ入り、前記排気部(3.6)を通過して流動し、
この流動が行なわれる間、前記外側フィルタ(3.1)および前記内側フィルタ(3.2)の下側にある円形オリフィス(3.9)は閉じており、かつ、
前記外側フィルタ(3.1)および前記内側フィルタ(3.2)の洗浄を行なうために、前記外側および内側フィルタは、相互の位置関係を変えて移動自在であって、前記外側および内側フィルタの下部において円形オリフィス(3.9)の形態で開口できるようになっている、フィルタ構造。
【請求項2】
前記内側フィルタ(3.2)は前記外側フィルタ(3.1)に対して相対的に上昇可能である、請求項1に記載のフィルタ構造。
【請求項3】
前記内側フィルタ(3.2)は前記外側フィルタ(3.1)に対して相対的に降下可能である、請求項1に記載のフィルタ構造。
【請求項4】
前記外側フィルタおよび前記内側フィルタ(3.1,3.2)の間の相対運動のために駆動部が前記フィルタユニット(3)の外部に設けられている、請求項1から3のいずれかに記載のフィルタ構造。
【請求項5】
前記フィルタユニット(3)の清浄ガス側の領域(3.5,3.6)へガスを吹き込む装置(4,4.1,4.2)を有しており、および、前記フィルタユニット(3)の清浄スペース側の領域(3.5,3.6)を出口(3.8)に対して遮断する装置(3.7)を有している、請求項1から4のいずれかに記載のフィルタ構造。
【請求項6】
前記フィルタユニット(3)の清浄スペース側の領域(3.5,3.6)を通る液体配管を有している、請求項1から5のいずれかに記載のフィルタ構造。
【請求項7】
前記フィルタユニットの清浄スペース側の領域(3.5,3.6)に突入して前記フィ
ルタユニット(3)の当該領域へ洗浄液を吹き込むための槍状部または噴射ヘッド(5.1,5.2)を有している、請求項6に記載のフィルタ構造。
【請求項8】
前記外側フィルタおよび前記内側フィルタ(3.1,3.2)の間の中間スペースに突入する超音波変換器(7)を前記フィルタ(3.1,3.2)の超音波洗浄のために有している、請求項1から7のいずれかに記載のフィルタ構造。
【請求項9】
前記フィルタユニット(3)を取り囲むフィルタドーム(1.1)を備えるとともに、該フィルタドーム(1.1)の外側から、該フィルタドーム(1,1)の内側の、前記少なくとも1つのフィルタユニット(3)の下方の空間に突入する槍状洗浄部(6.2)を、前記フィルタユニット(3)の粒子で負荷されるガスにさらされる側を液体により洗浄するために有している、前記1から8のいずれかに記載のフィルタ構造。
【請求項10】
外側フィルタ(3.1)および内側フィルタ(3.2)の各1個で構成する、粒子により汚染されたガスの浄化を目的とするフィルタユニット(3)の洗浄方法であって、
前記外側フィルタ(3.1)と前記内側フィルタ(3.2)との間に空隙が形成され、この空隙が、清浄なガスの排気部(3.6)とつながり、
稼働プロセスの間、前記外側フィルタ(3.1)および前記内側フィルタ(3.2)の下側にある円形オリフィス(3.9)は閉じて、ガスは、外部より前記外側フィルタ(3.1)を通過し、さらに内部より前記内側フィルタ(3.2)を通過して、前記外側および内側フィルタにより浄化され、清浄なガスとして空隙へ入り、前記排気部(3.6)を通過して流動し、
清浄なガス側にある部分(3.5,3.6)、ならびに、前記外側フィルタ(3.1)および前記内側フィルタ(3.2)により構成されるフィルタユニット(3)を清浄するために、前記外側フィルタ(3.1)および前記内側フィルタ(3.2)の下部にあるオリフィスを開口したまま、前記外側フィルタ(3.1)および前記内側フィルタ(3.2)を、それら相互の位置関係を変えて移動させ、かつ、
前記フィルタユニット(3)において、清浄なガス側にある前記部分(3.5,3.6)を、該部分の内部へ噴霧した清浄流体により洗浄する、フィルタユニット(3)の洗浄方法。
【請求項11】
事前に前記フィルタユニット(3)の清浄なガス側にある部分(3.5,3.6)からガス出口(3.8)を遮断したうえで、洗浄ガスが前記フィルタユニット(3.5)へ該フィルタユニットの洗浄動作のときの流動方向とは反対向きに前記フィルタ(3.1,3.2)を通るように吹き込まれる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記フィルタユニット(3)の金属フィルタは、前記外側フィルタおよび前記内側フィルタ(3.1,3.2)の間の中間スペースへ結合液を入れたうえで、前記外側フィルタおよび前記内側フィルタ(3.1,3.2)の間の隙間(3.9)が閉じているときに、前記中間スペースに突入する槍状超音波部によって洗浄される、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
前記フィルタユニット(3)を取り囲むフィルタドーム(1.1)の外側から、該フィルタドーム(1,1)の内側の、前記少なくとも1つのフィルタユニット(3)の下方の空間に突入する槍状洗浄部(6.2)から吐出される洗浄液によって洗浄される、請求項10から12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記外側フィルタおよび前記内側フィルタ(3.1,3.2)の間の隙間を空けたうえで少なくとも1つの前記フィルタユニット(1)の乾燥が行われる、請求項10から13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
少なくとも1つの前記フィルタユニット(3)の外側フィルタおよび前記内側フィルタ(3.1,3.2)の間の下側領域の隙間は前記外側フィルタ(3.1)に対する前記内側フィルタ(3.2)の降下または上昇によって空けられ、これと反対方向の運動によって閉じられる、請求項10から14のいずれかに記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−228691(P2012−228691A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−165408(P2012−165408)
【出願日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【分割の表示】特願2010−523317(P2010−523317)の分割
【原出願日】平成20年9月3日(2008.9.3)
【出願人】(510059055)ヒュットリン・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (2)
【Fターム(参考)】