粒状ゼリーの製造方法
【課題】 粒状ゼリーの新規な製造方法を提供すること。
【解決手段】カルシウム溶液にＬＭペクチンやアルギン酸ナトリウム、ジェランガムなどの粉末をそのまま分散し、一定時間放置して膨潤肥大化させることによって粒状ゼリーができる。
【解決手段】カルシウム溶液にＬＭペクチンやアルギン酸ナトリウム、ジェランガムなどの粉末をそのまま分散し、一定時間放置して膨潤肥大化させることによって粒状ゼリーができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、粒状ゼリー、及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
粒状ゼリーを製造する方法は、いくつか提案され、つぶつぶ感が果肉食感を連想させるので、飲料などに使用されている。ゲル化剤としてはＬＭペクチンなどを使用している。すなわちＬＭペクチン溶液をカルシウム溶液に滴下する方法。またはＬＭペクチン溶液を撹拌しながらカルシウム溶液を添加する方法。その他、粒ゼリーを製造する方法が従来みられる。
【０００３】
これらの方法によって作られた製品は、食感におもしろさがあり、飲料、ゼリーなどに応用され、人気のある製品が製造されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記したように、粒状ゼリーの作り方は数々あるが、本発明者は新しく粒状ゼリーを作る方法を考案した。
【０００５】
本発明は、簡単に粒状ゼリーを製造でき、梨やりんごのピューレを連想するような食感の粒状ゼリーを製造できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明者らは粒状ゼリーを製造するに当たり、新たな方法を見出し、本発明を成すに至ったものである。
【０００７】
即ちＬＭペクチンやアルギン酸ナトリウム、ジェランガムなどのゲル化剤が、低温でも膨潤し、溶解する性質がある一方で、カルシウムなどが共存すると、ゲル化し、ゲル化剤パウダーが溶解しにくいことを利用する方法である。カルシウムなどの水溶液にこれらのゲル化剤粉末を分散させると、粉末の一つ一つの粒が水を吸い、膨潤肥大化する。そのとき、ゲル化剤の周りにカルシウムなどが溶解していれば、膨潤肥大化した粉末の粒がそのままゲルになるという方法である。
【発明の効果】
【０００８】
本発明によれば、飲料やゼリーなどの製造者は、ＬＭペクチンやアルギン酸ナトリウム、ジェランガムなどの粉末をカルシウム溶液などに分散し、放置するだけで、食感の良い粒状ゼリーを製造することができる。このゼリーを利用すれば、たとえばフルーツ飲料の中に果肉感のある粒状ゼリーを入れたものを製造したり、通常のゼリーの中にこの粒状ゼリーを入れれば梨や、スイカ、トマトなどを連想するような製品が製造できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００９】
ＬＭペクチンやアルギン酸ナトリウム、ジェランガムなどのカルシウム反応性のあるゲル化剤を使用する。
【００１０】
カルシウムとして、乳酸カルシウム溶液ならば０．０１〜１．０％の溶液を用意する。カルシウム源としては、塩化カルシウム、第二リン酸カルシウム、他、用途に合わせて選ぶことができ、溶解、解離しているカルシウム量を調整すれば良い。
【００１１】
ゲル化剤のＬＭペクチンやアルギン酸ナトリウム、ジェランガムなどの粉末をカルシウム溶液に分散する。ゲル化剤の量としては、カルシウム溶液に対して０．０１〜５％など、必要に応じて変えることができる。
【００１２】
ゲル化剤としてはＬＭペクチンやアルギン酸ナトリウム、ジェランガムなどのカルシウム反応性のものの他にカラギーナン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、の他、増粘多糖類などを一緒に使用することもでき、粒状ゼリーのサイズをコントロールしたり、食感を調整することができる。
【００１３】
これらのゲル化剤を分散後、保持する時間としては、１分〜１時間程度で良いが。これ以上に長くても構わない。 ゲル化剤が膨潤し、カルシウム反応が完了していればそれで良い。
【００１４】
このようにできた粒状ゼリーは、飲料に混ぜ込んでから加熱殺菌しても溶けずに残るので、チルド流通や、常温流通など、いろいろな飲料に応用できる。
【実施例１】
【００１５】
本発明の粒状ゼリーを作成するに当り、表１の配合で粒状ゼリーを作成し、リンゴ飲料に混ぜ込んだものを加熱殺菌し容器に充填して飲料製品を製造した。
【００１６】
まずｂを混合して、ａの水に攪拌分散。６０分間放置し、ゲル化剤が膨潤しゲル化がほぼ完了する。次にｃ，ｄ，ｅ，ｆを順に投入、溶解する。その後、加熱し、８５℃で容器に充填。冷却した。
【表１】
【００１７】
実施例の評価。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、粒状ゼリー、及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
粒状ゼリーを製造する方法は、いくつか提案され、つぶつぶ感が果肉食感を連想させるので、飲料などに使用されている。ゲル化剤としてはＬＭペクチンなどを使用している。すなわちＬＭペクチン溶液をカルシウム溶液に滴下する方法。またはＬＭペクチン溶液を撹拌しながらカルシウム溶液を添加する方法。その他、粒ゼリーを製造する方法が従来みられる。
【０００３】
これらの方法によって作られた製品は、食感におもしろさがあり、飲料、ゼリーなどに応用され、人気のある製品が製造されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記したように、粒状ゼリーの作り方は数々あるが、本発明者は新しく粒状ゼリーを作る方法を考案した。
【０００５】
本発明は、簡単に粒状ゼリーを製造でき、梨やりんごのピューレを連想するような食感の粒状ゼリーを製造できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明者らは粒状ゼリーを製造するに当たり、新たな方法を見出し、本発明を成すに至ったものである。
【０００７】
即ちＬＭペクチンやアルギン酸ナトリウム、ジェランガムなどのゲル化剤が、低温でも膨潤し、溶解する性質がある一方で、カルシウムなどが共存すると、ゲル化し、ゲル化剤パウダーが溶解しにくいことを利用する方法である。カルシウムなどの水溶液にこれらのゲル化剤粉末を分散させると、粉末の一つ一つの粒が水を吸い、膨潤肥大化する。そのとき、ゲル化剤の周りにカルシウムなどが溶解していれば、膨潤肥大化した粉末の粒がそのままゲルになるという方法である。
【発明の効果】
【０００８】
本発明によれば、飲料やゼリーなどの製造者は、ＬＭペクチンやアルギン酸ナトリウム、ジェランガムなどの粉末をカルシウム溶液などに分散し、放置するだけで、食感の良い粒状ゼリーを製造することができる。このゼリーを利用すれば、たとえばフルーツ飲料の中に果肉感のある粒状ゼリーを入れたものを製造したり、通常のゼリーの中にこの粒状ゼリーを入れれば梨や、スイカ、トマトなどを連想するような製品が製造できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００９】
ＬＭペクチンやアルギン酸ナトリウム、ジェランガムなどのカルシウム反応性のあるゲル化剤を使用する。
【００１０】
カルシウムとして、乳酸カルシウム溶液ならば０．０１〜１．０％の溶液を用意する。カルシウム源としては、塩化カルシウム、第二リン酸カルシウム、他、用途に合わせて選ぶことができ、溶解、解離しているカルシウム量を調整すれば良い。
【００１１】
ゲル化剤のＬＭペクチンやアルギン酸ナトリウム、ジェランガムなどの粉末をカルシウム溶液に分散する。ゲル化剤の量としては、カルシウム溶液に対して０．０１〜５％など、必要に応じて変えることができる。
【００１２】
ゲル化剤としてはＬＭペクチンやアルギン酸ナトリウム、ジェランガムなどのカルシウム反応性のものの他にカラギーナン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、の他、増粘多糖類などを一緒に使用することもでき、粒状ゼリーのサイズをコントロールしたり、食感を調整することができる。
【００１３】
これらのゲル化剤を分散後、保持する時間としては、１分〜１時間程度で良いが。これ以上に長くても構わない。 ゲル化剤が膨潤し、カルシウム反応が完了していればそれで良い。
【００１４】
このようにできた粒状ゼリーは、飲料に混ぜ込んでから加熱殺菌しても溶けずに残るので、チルド流通や、常温流通など、いろいろな飲料に応用できる。
【実施例１】
【００１５】
本発明の粒状ゼリーを作成するに当り、表１の配合で粒状ゼリーを作成し、リンゴ飲料に混ぜ込んだものを加熱殺菌し容器に充填して飲料製品を製造した。
【００１６】
まずｂを混合して、ａの水に攪拌分散。６０分間放置し、ゲル化剤が膨潤しゲル化がほぼ完了する。次にｃ，ｄ，ｅ，ｆを順に投入、溶解する。その後、加熱し、８５℃で容器に充填。冷却した。
【表１】
【００１７】
実施例の評価。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
ＬＭペクチンやアルギン酸ナトリウム、ジェランガムなどのカルシウム反応性のあるゲル化剤であって、低温でも膨潤し、溶解するゲル化剤粉末を、カルシウム溶液に分散することにより、ゲル化剤が溶解せず、ゲル化剤粉末が水分を吸って膨潤巨大化することにより得られる粒状ゼリー。
【請求項２】
ＬＭペクチンやアルギン酸ナトリウム、ジェランガムなどのカルシウム反応性のあるゲル化剤であって、低温でも膨潤し、溶解するゲル化剤粉末を、カルシウム溶液に分散することにより、ゲル化剤が溶解せず、ゲル化剤粉末が水分を吸って膨潤巨大化することにより得られる粒状ゼリーの製造方法。
【請求項３】
カルシウム溶液としては乳酸カルシウム溶液ならば０．０１〜１．０％溶液が良い。カルシウム源としては、塩化カルシウム、第二リン酸カルシウム、他、用途に合わせて選ぶことができる。ゲル化剤量はＬＭペクチンやアルギン酸ナトリウム、ジェランガムなどをカルシウム溶液に対して０．０１〜５％など、必要に応じて変えることができる。カラギーナン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、寒天の他、増粘剤などを一緒に使用すれば粒状ゼリーの食感とサイズをコントロールすることができる。
【請求項１】
ＬＭペクチンやアルギン酸ナトリウム、ジェランガムなどのカルシウム反応性のあるゲル化剤であって、低温でも膨潤し、溶解するゲル化剤粉末を、カルシウム溶液に分散することにより、ゲル化剤が溶解せず、ゲル化剤粉末が水分を吸って膨潤巨大化することにより得られる粒状ゼリー。
【請求項２】
ＬＭペクチンやアルギン酸ナトリウム、ジェランガムなどのカルシウム反応性のあるゲル化剤であって、低温でも膨潤し、溶解するゲル化剤粉末を、カルシウム溶液に分散することにより、ゲル化剤が溶解せず、ゲル化剤粉末が水分を吸って膨潤巨大化することにより得られる粒状ゼリーの製造方法。
【請求項３】
カルシウム溶液としては乳酸カルシウム溶液ならば０．０１〜１．０％溶液が良い。カルシウム源としては、塩化カルシウム、第二リン酸カルシウム、他、用途に合わせて選ぶことができる。ゲル化剤量はＬＭペクチンやアルギン酸ナトリウム、ジェランガムなどをカルシウム溶液に対して０．０１〜５％など、必要に応じて変えることができる。カラギーナン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、寒天の他、増粘剤などを一緒に使用すれば粒状ゼリーの食感とサイズをコントロールすることができる。
【公開番号】特開２０１２−２５４０６４（Ｐ２０１２−２５４０６４Ａ）
【公開日】平成２４年１２月２７日（２０１２．１２．２７）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−１４１１６６（Ｐ２０１１−１４１１６６）
【出願日】平成２３年６月９日（２０１１．６．９）
【出願人】（５９１０２５４６２）旭東化学産業株式会社 (13)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年１２月２７日（２０１２．１２．２７）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年６月９日（２０１１．６．９）
【出願人】（５９１０２５４６２）旭東化学産業株式会社 (13)
【Ｆターム（参考）】
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