説明

粘着テープ及び後処理テープ付き使い捨ておむつ

【課題】粘着テープが展開した際の作用点の位置を,基底片と中間片の連結点からずらすことにより,基底片がおむつから剥離する事態を防止する。
【解決手段】中間片2が,基底片1と連続する連結点側の一端において,中間片の裏面に設けられた粘着層2a同士が接着する方向に折り返されており、中間片2の裏面に設けられた粘着層が基底片の表面に設けられた離型層1bと接着する離型層接着部21と,中間片2の裏面に設けられた粘着層同士が接着する折返し接着部22と,基底片と対象物100の間に配設され中間片の裏面に設けられた粘着層が基底片の裏面に設けられた粘着層1aに接着する粘着層接着部23有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,対象物に接着される粘着テープに関する。具体的に説明すると,本発明の粘着テープは,使い捨ておむつの廃棄時に,使い捨ておむつを丸めた状態で保持するための後処理テープである。また,本発明は,後処理テープが取り付けられた後処理テープ付き使い捨ておむつに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から,使い捨ておむつに取り付けられる後処理テープが知られている。後処理テープは,コンパクトに丸められた使用後の使い捨ておむつを,丸めた状態に保持するために,おむつを巻き止める機能を有する。
【0003】
一般的な使い捨ておむつの後処理テープは,おむつに接着する基底片と,基底片に連続する中間片と,中間片に連続する最上片とを有し,各片の連結点において折り返されてZ状に折り畳まれた状態で,おむつの外面に接着される(特許文献1)。基底片と中間片の間,及び中間片と最上片の間は剥離可能に接着され,基底片とおむつの外面は通常の使用によっては剥離しないように接着されている。
【0004】
また,中間片を基底片の連結点における保持力を補強するための構造を有する後処理テープも知られている(特許文献2)。特許文献2に開示され後処理テープにおいては,例えば,中間片を延出させて,中間片の一部をおむつの外面に接着させる。このように,中間片の一部がおむつに接着しているため,最上片と中間片が展開されたのち,再び最上片と中間片を剥離させる方向と同一方向に引っ張られた場合であっても,基底片がおむつから容易に剥離する事態を防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−157728号公報
【特許文献2】国際公開公報WO2001−13842号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら,特許文献1に開示された後処理テープ付きおむつの場合,後処理テープの最上片を摘まんで,最上片と中間片を剥離させ,中間片と基底片を剥離させた後に,再び,最上片と中間片を剥離させた方向に力を加えると,基底片がおむつの外面から剥離してしまうという問題があった。すなわち,後処理テープの基底片は,中間片との連結点側から最も剥離し易くなっているものの,後処理テープが展開した際の作用点がこの基底片と中間片の連結点と一致している場合,後処理テープを展開させた際に,基底片がおむつ外面から容易に剥離してしまうという事態が生じていた。
【0007】
また,特許文献2に開示された後処理テープ付きおむつの場合,後処理テープとおむつ外面の剥がれ難さは,中間片の裏面に設けられた粘着層とおむつ外面の接着強度に依存する。つまり,中間片の裏面に設けられた粘着層の保持力が弱いと,後処理テープは容易におむつから乖離してしまう。一方で,中間片の裏面に設けられた粘着層の保持力を強くすると,後処理テープを展開するに際し,中間片が基底片から剥がれ難くなってしまう。従って,特許文献2に開示された後処理テープにおいて,おむつからの剥がれ難さを維持しつつ,中間片と基底片の剥がれ易さを担保するためには,中間片の裏面の粘着層の保持力を,接着箇所に応じて変更することが必要となる。しかしながら,中間片の粘着層が接着する箇所に応じて,その部分の保持力を変更することは容易ではなかった。
【0008】
そこで,現在,後処理テープを展開させた際の作用点を基底片と中間片の連結点からずらすことにより,後処理テープの基底片がおむつの外面から剥離する事態を防止しつつ,使用に際して展開し易い後処理テープ及び後処理テープ付き使い捨ておむつが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は,上記従来技術の問題を解消するために鋭意検討した結果,基底片と連結する中間片の一端を折返して中間片の粘着層同士を接着させ,かつ,中間片の一部を基底片と対象物の間に配設して中間片の粘着層と基底片の粘着層を接着させることにより,後処理テープが展開した際の作用点の位置を,基底片と中間片の連結点からずらすことができるという知見を得た。また,中間片の粘着層同士を接着している部分を,おむつ外面に固着させることにより,基底片がおむつから剥離する事態を効果的に防止しつつ,使用に際して展開し易い後処理テープを得ることができるという知見を得た。
【0010】
そして,上記知見に基づけば,従来の課題が解決できることに想到し,本発明を完成させた。上記知見に基づく技術的思想は,使い捨ておむつに接着された後処理テープだけでなく,接着された対象物を丸めた状態に保持するための粘着テープに広く適用することができる。具体的に,本発明は,以下の構成を有する。
【0011】
本発明の第1の側面は,対象物100に接着し,Z状に折り畳まれた状態から引き伸ばされて,対象物100をくるむことにより,対象物100を丸めた状態に保持するための粘着テープである。
この粘着テープは,Z状に折り畳まれた状態において,基底片1,中間片2,及び最上片3に区分される。
基底片1は,対象物100に接着され,対象物100と接着する面である裏面に粘着層1aを有する片である。
中間片2は,基底片1と連続し,基底片1に対向する面である裏面に粘着層2aを有する片である。
最上片3は,中間片2と連続し,中間片2と対向する面である裏面に粘着層3aを有する片である。
なお,中間片2と最上片3は,一体的に形成されることにより連続するものであってもよいし,それぞれ別体として形成された片が接着することにより連続するものであってもよい。
また,中間片2は,基底片1と連続する連結点側の一端において,中間片2の裏面に設けられた粘着層2a同士が接着する方向に折り返されている。
基底片1は,中間片2と対向する面である表面に離型層1bを有する。
そして,中間片2は,離型層接着部21と,折返し接着部22と,粘着層接着部23と,固着部24を有する。
離型層接着部21は,中間片2のうち,中間片2の裏面に設けられた粘着層2aが基底片1の表面に設けられた離型層1bと接着する領域である。
折返し接着部22は,中間片2のうち,中間片2の裏面に設けられた粘着層同士が接着する領域である。
粘着層接着部23は,中間片2のうち,基底片1と対象物100の間に配設され,中間片2の裏面に設けられた粘着層2aが基底片1の裏面に設けられた粘着層1aに接着する領域である
固着部24は,折返し接着部22が対象物100に固着される部分である。
ここで,固着部24において折返し接着部22と対象物100が固着する保持力は,中間片2の裏面に設けられた粘着層2aと前記基底片1の表面に設けられた離型層1bが接着する保持力と比較してより強固となっている。
【0012】
また,中間片2の折返し接着部22と対象物100の外面を接着させる固着部24の保持力は,基底片1の裏面に設けられた粘着層1aが対象物100の外面に接着する保持力と比較して,より強固なものであってもよい。
【0013】
本発明は,上記の構成を有することにより,粘着テープが展開した際の作用点の位置を,基底片と中間片の連結点からずらすことができる。また,粘着テープの最も剥離し易い部分である中間片と基底片の連結点側を強固に固着することができる。従って,本発明は,最上片を摘まんで,最上片と中間片を剥離させ,中間片と基底片を剥離させた後に,再び,最上片と中間片を剥離させた方向に力を加えた場合であっても,基底片と中間片の連結点側から,粘着テープが対象物から剥離する事態を効果的に防止できる。
【0014】
特に,本発明では,粘着テープの最も剥離しやすい部分である基底片1と中間片2の連結点は,固着部24によって対象物に固定されており,基底片1の表面と中間片2の裏面は,中間片2の裏面に設けられた粘着層2aによって接着されている。そして,固着部24が使い捨ておむつの外面に接着される保持力と,中間片2の粘着層2aが基底片1の離型層1bに接着される保持力は異なる。このように,本発明は,固着部24と粘着層2aの保持力をそれぞれ異ならせることができるため,粘着テープが対象物から剥離する事態を効果的に防止しつつ,粘着テープの使用に際して中間片2を基底片から剥がれ易くすることができる。
【0015】
また,折返し接着部22において中間片2の裏面に設けられた粘着層2a同士が接着する保持力は,離型層接着部21において中間片2の裏面に設けられた粘着層2aが基底片1の表面に設けられた離型層1bに接着する保持力より強い。
【0016】
一般的に,粘着層同士が接着する保持力は,粘着層と離型層が接着する保持力より強い。本発明においては,中間片2の折返し接着部22における保持力が,離型層接着部21における保持力より強いからこそ,粘着テープが展開した際の作用点の位置を,基底片1と中間片2の連結点からずらすことができる。
【0017】
本発明の第1の側面の好ましい形態では,粘着テープがZ状に折り畳まれた状態において,基底片1の中間片2と連続する連結点側の一端は,基底片1の裏面に設けられた粘着層1aが中間片2の離型層接着部21の裏面に設けられた粘着層2aと接着する方向に向かって折り返されている。そして,中間片2の離型層接着部21の裏面に設けられた粘着層2aの一部が,基底片1の裏面に設けられた粘着層1aと接着する。
【0018】
このように,基底片が折り返されていることにより,基底片1の裏面に設けられた粘着層1aが,中間片2の離型層接着部21の裏に接着することとなる。従って,基底片1と中間片2の連結強度をより強くすることができる。また,併せて,中間片2の折返し接着部22において接着した中間片2の接着層2a同士が,剥離する事態も防止できる。
【0019】
なお,上記粘着テープが接着される対象物100は,使い捨ておむつであることが好ましい。
【0020】
本発明の第2の側面は,Z状に折り畳まれた状態から引き伸ばされて,使い捨ておむつ100をくるむことにより,使い捨ておむつ100を丸めた状態に保持するための後処理テープ200が接着された後処理テープ付き使い捨ておむつである。
後処理テープ200は,Z状に折り畳まれた状態において,使い捨ておむつ100に接着される面である裏面に粘着層1aを有する基底片1と,基底片1と連続し基底片1に対向する面である裏面に粘着層2aを有する中間片2と,中間片2と連続し中間片2と対向する面である裏面に粘着層3aを有する最上片3とに区分される。
また。中間片2は,基底片1と連続する連結点側の一端において中間片2の裏面に設けられた粘着層2a同士が接着する方向に折り返されており,基底片1は,中間片2と対向する面である表面に離型層1bを有する。
そして,中間片2は,離型層接着部21と,折返し接着部22と,粘着層接着部23と,固着部24を有する。
離型層接着部21は,中間片2のうち,中間片2の裏面に設けられた粘着層2aが基底片1の表面に設けられた離型層1bと接着する領域である。
折返し接着部22は,中間片2のうち,中間片2の裏面に設けられた粘着層同士が接着する領域である。
粘着層接着部23は,中間片2のうち,基底片1と使い捨ておむつ100の間に配設され,中間片2の裏面に設けられた粘着層2aが基底片1の裏面に設けられた粘着層1aに接着する領域である
固着部24は,折返し接着部22が使い捨ておむつ100に固着される部分である。
ここで,固着部24において折返し接着部22と使い捨ておむつ100が固着する保持力は,中間片2の裏面に設けられた粘着層2aと前記基底片1の表面に設けられた離型層1bが接着する保持力と比較してより強固となっている。
【0021】
このように,本発明は,具体的には,使い捨ておむつの廃棄時に使い捨ておむつを丸めた状態で保持するための後処理テープ200,及び後処理テープ200が取り付けられた使い捨ておむつ100に適用することが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は,本発明が適用された後処理テープ付き使い捨ておむつの例を示す概略斜視図であり,使い捨ておむつを背面から見た状態を示している。
【図2】図2は,使い捨ておむつが,後処理テープによって丸めた状態に保持された例を示す概略斜視図である。
【図3】図3は,本発明の第1の実施形態を説明するための図であり,折り畳まれた状態の後処理テープの厚み方向の断面形状の例を示す概略断面図である。
【図4】図4は,本発明の第1の実施形態の動作例を示す概略図である。
【図5】図5は,本発明の第2の実施形態を説明するための図であり,折り畳まれた状態の後処理テープの厚み方向の断面形状の例を示す概略断面図である。
【図6】図6は,本発明の第2の実施形態の動作例を示す概略図である。
【図7】図7は,本発明の第3の実施形態を示すための図であり,折り畳まれた状態の後処理テープの厚み方向の断面形状の例を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではなく,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜修正したものも含む。
【0024】
以下では,粘着テープ付きの対象物の例として,具体的に,後処理テープ付き使い捨ておむつについて説明する。
【0025】
ただし,粘着テープ,及び粘着テープ付きの対象物は,後処理テープ付き使い捨ておむつには限定されない。粘着テープが取り付けられる対象物には,例えば収納時又は廃棄時に,コンパクトに丸めた状態で保持されることが好ましい物品が含まれる。粘着テープが取り付けられる対象物には,例えば,廃棄時に丸めた状態に保持される使い捨て用のゴミ袋や,収納時に丸めた状態に保持される寝袋が含まれる。
【0026】
なお,基本的に,本明細書において「裏面」とは,後処理テープが折り畳まれた状態において,使い捨ておむつ側の面(図下方の面)を意味し,「表面」とは,「裏面」と反対側の面(図上方の面)を意味する。ただし,本発明において,中間片は,基底片と連結する側の一端が折り返され,裏面と表面が一部逆転する。このため,中間片においては,基本的に,基底片と対向する面を裏面とし,最上片と対向する面を表面とする。また,中間片のうち,基底片と連結する側の一端が折り返され裏面と表面が逆転した領域においては,粘着層が設けられている面を裏面とし,離型層が設けられている層を表面と表記している。
【0027】
(1.使い捨ておむつの全体構成)
使い捨ておむつには,例えば乳幼児や高齢者用のおむつが含まれる。使い捨ておむつは,吸収体と,吸収体の表面を被覆するトップシートと,吸収体の裏面を被覆するバックシートを基本構造とする。このような基本構造を有する使い捨てのおむつには,例えば,予めパンツ型に形成されたパンツ型のおむつや,着用者の胴回りを覆うサイドフラップに固定テープが設けられたテープ型のおむつが含まれる。
【0028】
図1は,本発明が適用された後処理テープ付き使い捨ておむつの例を示す概略斜視図であり,使い捨ておむつを背面から見た状態を示している。図1に示されるように,使い捨て使い捨ておむつ100の背面には,後処理テープ200が折り畳まれた状態で取り付けられている。後処理テープ200は,一般的に,使い捨ておむつ100の腰周り伸縮材101が配設された位置より下方のおむつ本体102の外面に,上下方向に向けて取り付けられる。
【0029】
おむつ本体102は,基本的には,吸収体と,吸収体の上面を被覆する液透過性のトップシートと,吸収体の下面を被覆する液不透過性のバックシートから構成される。ここで,おむつ本体102の腰周り端103周辺には,腰周り伸縮材101が配設されている。ここで,腰周り伸縮材101が形成された位置に後処理テープ200を接着すると,腰周り伸縮材101の伸縮を妨げたり,腰周り伸縮材101によって形成されたギャザーのヒダによって十分な接着面積を確保するができないため,後処理テープ200は,図1に示されるように,おむつ本体102うち腰周り伸縮材101が配設されていない位置に取り付けられることが好ましい。
【0030】
図2は,使い捨ておむつがコンパクトに丸められ,後処理テープによって丸めた状態に保持された例を示す概略斜視図である。後処理テープ200は,まず,折り畳まれた状態から,最上片3が摘ままれ,基底片1,中間片2,及び最上片3が,略一直線上となるように展開される。そして,展開された後処理テープ200は,使い捨ておむつ100の腰周り端103を越え,最上片3に形成された粘着層3aが,おむつ本体102に接着されることにより,使い捨ておむつ100を丸めた状態に保持する。
【0031】
後処理テープ200は,基本的には,基底片1が常時おむつ本体102の外面に接着されており,基底片1,中間片2,及び最上片3が連続的に形成されることにより後処理テープ200を構成する。後処理テープ200は,最上片3が摘まれて引き伸ばされると,中間片2及び最上片3が展開自由片5となる。
【0032】
後処理テープ200の全長は,例えば,150mm〜240mmで形成される。また,後処理テープ200を形成する基底片1,中間片2,及び最上片3の長手方向の長さは,それぞれ,例えば,30mm〜80mmで形成される。後処理テープ200の展開自由片5は,使い捨ておむつ100を丸めた状態に維持することを考慮すると,60mm〜160mmの長さを有することが好ましい。また,基底片1,中間片2,及び最上片3の長手方向の長さの長さは,後処理テープ200の全長を等分したものであってもよい。また,後処理テープ200を形成する基底片1,中間片2,最上片3,及び補強片4の厚みは,それぞれ,例えば20〜200μm,好ましくは40〜150μmで形成される。また,後処理テープ200を形成する素材は,おむつに用いられる場合,ポリエチレンテレフタラート(PET)や,ポリプロピレン(PP)であることが好ましい。
【0033】
(2.後処理テープの構成)
以下,図3から図6を参照して,使い捨ておむつ100の外面に取り付けられた後処理テープ200の構成について説明する。後処理テープ200は,前述の通り薄いフィルム状のテープであるが,図3から図6においては,後処理テープの構成を分り易く示すため,概念的に厚みをもたせて作図を行った。
【0034】
(2−1.第1の実施形態)
図3は,本発明の第1の実施の形態を示している。図3に示されるように,本発明の第1の実施形態は,別体として形成された基底片1,中間片2,及び最上片3が接着されることにより,連続して構成された例である。
【0035】
図3に示されるように,中間片2と最上片3は,中間片2の最上片1と連結する側の端部が折り返され,その折り返された裏面が,最上片3の裏面と接着することにより連続している。また,中間片2と基底片1は,中間片2の基底片1と連結する側の端部が折り返され,その折り返された裏面が,基底片1の裏面と接着することにより連続している。
【0036】
特に,中間片2は,基底片1と連続する連結点側の一端において,中間片2の裏面に設けられた粘着層2a同士が接着する方向に折り返されている。従って,中間片2は,まず,中間片2の裏面に設けられた粘着層2aが,基底片1の表面に設けられた離型層1bと接着する領域である離型層接着部21を有している。また,中間片2は,中間片2の裏面に設けられた粘着層同士が接着する領域である折返し接着部22を有している。そして,中間片2は,基底片1と使い捨ておむつ100の間に配設され,中間片2の裏面に設けられた粘着層2aが,基底片1の裏面に設けられた粘着層1aに接着する領域である粘着層接着部23を有し,これにより,基底片1と連続している。
【0037】
このようにして形成された後処理テープ200は,中間片2が基底片1と連続する連結点側の一端において折り返された第1の折返し点61,及び中間片2が最上片3と連続する連結点側において折り返された第2の折返し点62において折り返される。つまり,後処理テープ200は,第1の連結点61において図3のD1方向に向かって折り返され,第2の連結点62において図3のD1方向とは反対の方向であるD2方向に向かって折り返される。このようにして,後処理テープ200は,Z状に折り畳み可能となっている。後処理テープ200は,Z状に折り畳まれると,基底片1の表面と中間片2の裏面,及び中間片2の表面と最上片1の裏面が接する状態となる。
【0038】
図3に示す例では,後処理テープ200が折り畳まれた状態において,基底片1のおむつを接着する面である裏面,中間片2の基底片1と対向する面である裏面,及び最上片3の中間片2と対向する面である裏面には,それぞれ粘着層1a,2a,及び3aが設けられている。一方,後処理テープ200が折り畳まれた状態において,基底片1の中間片2と対向する面である表面,中間片2の最上片3と対向する面である表面,及び最上片3の表面には,それぞれ離型層1b,2b,及び3bが設けられている。
【0039】
以下,第1の実施形態の後処理テープ200を構成する基底片1,中間片2,及び最上片3について具体的に説明する。
【0040】
(2−1−1.基底片)
基底片1は,使い捨ておむつ100の外面と直接接着され,後処理テープ200の基底となる片である。基底片1は,基本的には,中間片2及び最上片3が引き伸ばされて展開した場合でも,使い捨ておむつ100から剥離することがないように,使い捨ておむつ100に接着される。
【0041】
一方,基底片1の裏面(使い捨ておむつ100に接着する面)には,粘着層1aが設けられている。基底片1の裏面は,基本的には,使い捨ておむつから剥離しないことが好ましいため,粘着層1aは,基底片1の裏面全体にわたって形成されていることが好ましい。
【0042】
また,基底片1は,使い捨ておむつ100の外面と直接に接着する対象物接着部11と,中間片2のうち第1の折返し点61において折り返された裏面の粘着層2aと接着する中間片接着部12を有する。
【0043】
粘着層の保持力は,用途に合せて適宜調節可能である。粘着層の保持力は,接着剤の種類や,接着剤を塗布する量を変化させることにより,適宜調節できる。例えば,粘着層の保持力は,粘着力(タック性)の異なる粘着剤を用いたり,粘着剤の塗布量を変化させたりすることで調節できる。また,離型層についても,解離剤の種類や塗布量を変化させることで調節可能である。さらには,粘着剤と解離剤を自由に組み合わせて,接着力(粘着力)を調節することもできる。なお,本発明に用いられる粘着剤の量は,例えば,10〜100g/mであることが好ましい。
【0044】
(2−1−2.中間片)
中間片2は,後処理テープ200が折り畳まれた状態において,基底片1と最上片3の中間に位置する片である。中間片2は,一端において基底片1と連続し,他端において最上片3と連続する。また,中間片2は,最上片3とともに展開自由片5を形成する。
【0045】
中間片2は,まず,基底片1と連結する連結点側の一部が基底片1と使い捨ておむつ100の間に配設されるように,第1の折返部61において折り返される。中間片2は,第1の折返し部において折り返されると,中間片2の裏面に形成されている粘着層2a同士が接着する。中間片2のうち,粘着層2a同士が接着された領域は,折返し接着部22と称される。つまり,折返し接着部22においては,中間片2の裏面に形成されている粘着層2aと,中間片2の裏面に形成されている粘着層2aが接着されている。一般的に,粘着層同士が接着すると,粘着層同士の保持力は向上する。従って,折返し接着部22において,粘着層同士が接着した保持力は,例えば,粘着層と離型層が接着した保持力よりも強固である。
【0046】
また,中間片2は,第1の接着部61において折り返されることにより,基底片1と連結する連結点側の一部が,基底片1と使い捨ておむつの間に配設される。そして,中間片2の裏面に設けられた粘着層2aと,基底片1の裏面に設けられた粘着層1aが,接着する。中間片2のうち,基底片1の裏面の粘着層1aと接着された部分は,粘着層接着部23と称される。つまり,本発明において,基底片1のうちの中間片2と連結する連結点側の一部は,使い捨ておむつ100の外面に接着されておらず,中間片2の折り返された裏面に接着されている。このように,中間片2は,粘着層接着部23が形成されていることにより,基底片1と連続する。
【0047】
なお,中間片2は,基底片1の表面に形成された離型層1bと接着する離型層接着部21も有している。中間片2が離型層接着部21を有してことにより,後処理テープ200が折り畳まれた状態において,中間片2が基底片1に接着している状態を維持できる。また,離型層接着部21は,基底片1の離型層1bと接着するものであるため,後処理テープ200が展開するに際して,比較的容易に基底片1の離型層1bから剥離される。
【0048】
また,中間片2の表面(最上片1と対向する面)には,離型層2bが設けられている。中間片2の表面に離型層2bが設けられることにより,後処理テープ本体6が展開されるとき,最上片3の裏面に設けられた粘着層3aが,中間片2の離型層2bから比較的容易に剥離される。
【0049】
さらに,中間片2は,図3に示されるように,折返し接着部22が使い捨ておむつ100の外面に固着される固着部24を有する。このとき,中間片2の折返し接着部22と使い捨ておむつ100の外面を接着させる固着部24の保持力は,中間片2の裏面に設けられた粘着層2aが基底片1の表面に設けられた離型層1bに接着する保持力と比較してより強固になっている。固着部24は,中間片2の折返し接着部22を,使い捨ておむつ100に強固に固着する。具体的に説明すると,固着部24は,中間片2の折返し接着部22うち,第1の折返部61において折り返されて使い捨ておむつ100の外面と対向するようになった中間片2の表面(離型層2b)と,使い捨ておむつ100の外面を固着させる。
【0050】
また,中間片2の折返し接着部22と使い捨ておむつ100の外面を接着させる固着部24の保持力は,基底片1の裏面に設けられた粘着層1aが使い捨ておむつ100の外面に接着する保持力と比較して,より強固なものであってもよい。
【0051】
折返し接着部22を使い捨ておむつ100に固着させる固着手段としては,例えば,ホットメルト接着剤やその他流動性のある接着剤を用いることとしてもよいし,ヒートシールのような熱溶着や超音波溶着を用いることとしてもよい。また,例えば,固着手段としては,粘着力(タック性)のがより強固な接着剤を用いたり,接着剤の塗布量を増加させたりすることにより,接着強度を上げる方法を採用できる。
【0052】
接着剤の保持力は,使用する接着剤の種類や,接着剤を塗布する量を変化させることにより,適宜調節可能である。例えば,接着剤の保持力は,粘着力(タック性)の異なる粘着剤を用いたり,接着剤の塗布量を変化させたりすることで調節できる。本発明に用いられる粘着剤の量は,例えば,50〜150g/mであることが好ましい。
【0053】
また,固着部24に使用される接着剤の種類としては,例えば,スチレン系やオレフィン系のホットメルト型接着剤を用いることが好ましい。その他,アクリル系接着剤や,合成ゴム系接着剤を使用することとしてもよい。ただし,接着剤の種類については,公知のものを適宜採用することができ,上掲した接着剤に限定されるものではない。
【0054】
また,接着剤の塗布方法については,例えば,カーテンスプレー,スパイラルスプレー,オメガコート,シュアランプのような非接着型の接着方法を採用することが好ましい。ただし,接着剤の塗布方法については,公知の方法を適宜採用することができ,上掲した方法に限定されない。
【0055】
(2−1−3.最上片)
最上片3は,折り畳まれた状態における後処理テープ200の最上部に位置する片である。最上片3は,中間片2と連続し,中間片2とともに展開自由片5を形成する。また,最上片3は,使い捨ておむつ100の廃棄時に,おむつの腰周り端103を越えて,おむつ本体102側の外面に接着される片である。
【0056】
最上片3の裏面には,粘着層3aが設けられている。図3において,最上片3の粘着層3aは,中間片2との連結点側において,中間片2の折り返された裏面(粘着層2a)と接着している。最上片3の裏面に粘着層3aが設けられていることにより,後処理テープ200が折り畳まれた状態において,最上片3が中間片2の表面に設けられた離型層2bに接着している状態を維持できる。また,最上片3の裏面に粘着層3aが設けられていることにより,使い捨ておむつ100の廃棄時に,おむつの腰周り端103を越えて,おむつ本体102側の外面に後処理テープ200を保持できる。
【0057】
また,中間片2と連続した最上片3の一端とは他端の裏面には,摘み部31が設けられていることが好ましい。摘み部31は,後処理テープ本体6を展開する際に,摘まれる部分である。これにより,最上片3を摘まんで,後処理テープ本体6を展開しやすくなる。摘み部31は,例えば,最上片3の裏面に非粘着性の摘み片を接着させる,最上片3の裏面の一部に粘着層を形成しない,又は最上片の3の裏面の一部に離型処理を施すことにより形成される。なお,図3に示される例において,摘み部31は,最上片3の裏面に非粘着性の摘み片を接着させることにより形成されている。
【0058】
(2−1−4.後処理テープの動作例)
以下,図4を参照して,後処理テープ200の動作例について具体的に説明する。なお,特に,図4においては,本発明の第1の実施形態の動作例について説明する。
【0059】
まず,後処理テープ200は,図3に示すようなZ状に折り畳まれた状態から,最上片3が,D1方向に引っ張られると,最上片3の粘着層3aが中間片2の離型層2bから剥離する。次に,後処理テープ200は,最上片3が,D1方向とは反対方向であるD2方向に引っ張られると,中間片2の粘着層2a(離型層接着部21)が基底片1の離型層1bから剥離する。このようにして,最上片3及び中間片2がそれぞれ剥離され,展開自由片5が形成される。
【0060】
このとき,図3に示されているように,第1の折返し点近傍において中間片2の粘着層2a同士が接着された折返し接着部22では,中間片2の粘着層2a同士は剥離しない。これは,折返し接着部22においては,粘着層同士が接着しており,強固な接着状態となっているからである。従って,最上片3がD2方向に引っ張られ,中間片2の粘着層2a(離型層接着部21)が基底片1の離型層から剥離しても,その剥離は,折返し接着部22において止まる。従って,後処理テープ200が展開される際の作用点は,折返し接着部22となる。このようにして,後処理テープ200が展開される際の作用点が,第1の連結点61ではなく,折返し接着部22の位置までずれる。
【0061】
さらに,本発明の第1の実施形態においては,固着部24において,中間片2の折返し接着部22と使い捨ておむつ100の外面が,強固に接着されている。従って,展開自由片5が,図4に示されたD1方向又はD2方向のいずれの方向から引っ張られた場合であっても,折返し接着部22(作用点)を基準として展開自由片5の引張方向とは反対方側にある部分により,基底片1と使い捨ておむつ100の保持力を強い状態に維持できる。
【0062】
この状態において,最上片3の裏面に形成された粘着層3aを,使い捨ておむつ100の腰周り端103を越えて,おむつ本体102に接着することにより,後処理テープ200は,使い捨ておむつ100を丸めた状態に保持できる。
【0063】
(2−2.第2の実施形態)
次に,図5及び図6を参照して,後処理テープ200の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態の説明においては,上述した第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0064】
第2の実施形態は,後処理テープ200が折り畳まれた状態において,基底片1が折り返され,基底片1の一部が,中間片2の離型接着面21と接着している点において異なる。つあり,基底片1は,基底片1が中間片2と連続する連結点側の一端において,基底片1の裏面に設けられた粘着層1aが中間片2の離型層接着部21の裏面に設けられた粘着層2aと接着する方向に折り返されている。これにより,中間片2の離型層接着部21の裏面の一部が,基底片1の裏面に設けられた粘着層1aと接着している。
【0065】
図5に示されるように,第2の実施形態において,基底片1は,対象物接着部11と,中間片接着部12と,延出部13を有している。対象物接着部11は,使い捨ておむつ100の外面と直接に接着する部分である。中間片接着部12は,中間片2のうち第1の折返し点61において折り返された裏面の粘着層2aと接着する部分である。延出部13は,基底片1の中間片2との連結端側がさらに延出し,折り返されることにより形成される部分である。基底片1は,延出部13において,基底片1の裏面に形成された粘着層1aが,中間片2の離型層接着部21の裏面に形成された粘着層2aの一部と接着している。
【0066】
このように,基底片1の裏面に形成された粘着層1a,中間片1の離型層接着面21から粘着層接着面23にかけて接着されていることにより,基底片1と中間片2の接着状態をより強固にすることができる。また,基底片1によって,中間片2の折返し接着部22において接着された粘着層2a同士が最も剥離しやすい箇所を被膜することができるため,折返し部22において接着された粘着層2a同士が剥離することを防止できる。
【0067】
すなわち,図6に示されるように,後処理テープ200が,図5に示す状態から,最上片3が中間片2から剥離され,その後,最上片3がD2方向に引っ張られて,中間片2の粘着層2a(離型層接着部21)が基底片1の離型層1bから剥離した場合であっても,折返し部22において接着された粘着層2a同士が剥離する事態を防止できる。
【0068】
なお,本発明は,上述した後処理テープ,及び後処理テープ付き使い捨ておむつに限定されるものではなく,上記構成を採用可能な粘着テープ,及び粘着テープ付の対象物に広く適用できる。
【0069】
(2−3.第3の実施の形態)
次に,7図を参照して,後処理テープ200の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態の説明においては,上述した第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0070】
図7に示される第3の実施形態は,中間片2が,中間片2の粘着層接着部23と使い捨て使い捨ておむつ100の外面が固着する固着部24´を有している点において,第1の実施形態と異なる。固着部24´は,中間片2の折返し接着部22と使い捨ておむつ100の外面を固着させる固着部24と同様の技術的意義を有する。
【0071】
つまり,中間片2の粘着層接着部23と使い捨ておむつ100の外面を固着させる固着部24´の保持力は,中間片2の裏面に設けられた粘着層2aが基底片1の表面に設けられた離型層1bに接着する保持力と比較してより強固になっている。固着部24´は,中間片2の粘着層接着部23を,使い捨ておむつ100に強固に固着する。具体的に説明すると,固着部24´は,中間片2の粘着層接着部23うち,基底片1と使い捨ておむつ100の間に配設され,使い捨ておむつ100外面と接するようになった中間片2の表面(離型層2b)と,使い捨ておむつ100の外面を固着させる。
【0072】
粘着層接着部23を使い捨ておむつ100に固着させる固着手段としては,折返し接着部22を使い捨ておむつ100に固着させる固着手段を同様のもとを使用することができる。例えば,ホットメルト接着剤やその他流動性のある接着剤を用いることとしてもよいし,ヒートシールのような熱溶着や超音波溶着を用いることとしてもよい。また,例えば,固着手段としては,粘着力(タック性)のがより強固な接着剤を用いたり,接着剤の塗布量を増加させたりすることにより,接着強度を上げる方法を採用できる。
【0073】
固着部24´を有することにより,後処理テープ200と使い捨ておむつ100が強固に固着される面積が広がるため,より効果的に後処理テープが剥離することを防止できる。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明は,使い捨ておむつの廃棄時に使い捨ておむつを丸めた状態で保持するための後処理テープ及び,後処理テープが取り付けられた使い捨ておむつに適用することができる。従って,本発明は,育児及び介護に関する産業において好適に利用し得る。
【符号の説明】
【0075】
1 基底片
1a 粘着層
1b 離型層
2 中間片
2a 粘着層
2b 離型層
3 最上片
3a 粘着層
5 展開自由片
11 対象物接着部
12 中間片接着部
13 延出部
21 離型層接着部
22 折返し接着部
23 粘着層接着部
24 固着部
61 第1の折返し点
62 第2の折返し点
100 使い捨ておむつ(対象物)
101 腰周り伸縮材
102 おむつ本体
103 腰周り端
104 バックシート
200 後処理テープ(粘着テープ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物(100)に接着され,Z状に折り畳まれた状態から引き伸ばされて,前記対象物(100)をくるむことにより,前記対象物(100)を丸めた状態に保持するための粘着テープであって,
前記粘着テープは,Z状に折り畳まれた状態において,
前記対象物(100)に接着される面である裏面に粘着層(1a)を有する基底片(1)と,
前記基底片(1)と連続し,前記基底片(1)に対向する面である裏面に粘着層(2a)を有する中間片(2)と,
前記中間片(2)と連続し,前記中間片(2)と対向する面である裏面に粘着層(3a)を有する最上片(3)とに区分され,
前記中間片(2)は,前記基底片(1)と連続する連結点側の一端において,前記中間片(2)の裏面に設けられた粘着層(2a)同士が接着する方向に折り返されており,
前記基底片(1)は,前記中間片(2)と対向する面である表面に離型層(1b)を有し,
前記中間片(2)は,
前記中間片(2)の裏面に設けられた粘着層(2a)が,前記基底片(1)の表面に設けられた離型層(1b)と接着する離型層接着部(21)と,
前記中間片(2)の裏面に設けられた粘着層同士が接着する折返し接着部(22)と,
前記基底片(1)と前記対象物(100)の間に配設され,前記中間片(2)の裏面に設けられた粘着層(2a)が,前記基底片(1)の裏面に設けられた粘着層(1a)に接着する粘着層接着部(23)と,
前記折返し接着部(22)が前記対象物(100)に固着される固着部(24)を有し,
前記固着部(24)において前記折返し接着部(22)と前記対象物(100)が固着する保持力は,前記中間片(2)の裏面に設けられた粘着層(2a)と前記基底片(1)の表面に設けられた離型層(1b)が接着する保持力と比較してより強固である
粘着テープ。

【請求項2】
前記折返し接着部(22)において,前記中間片(2)の裏面に設けられた粘着層(2a)同士が接着する保持力は,前記離型層接着部(21)において,前記中間片(2)の裏面に設けられた粘着層(2a)が前記基底片(1)の表面に設けられた離型層(1b)に接着する保持力より強い
請求項1に記載の粘着テープ。

【請求項3】
前記基底片(1)は,前記中間片(2)と連続する連結点側の一端において,前記基底片(1)の裏面に設けられた粘着層(1a)が,前記中間片(2)の前記離型層接着部(21)の裏面に設けられた粘着層(2a)と接着する方向に折り返されており,
前記中間片(2)の前記離型層接着部(21)の裏面の一部は,前記前記基底片(1)の裏面に設けられた粘着層(1a)と接着する
請求項1または請求項2に記載の粘着テープ。

【請求項4】
前記対象物(100)は,使い捨ておむつである
請求項1から請求項3のいずれかに記載の粘着テープ。

【請求項5】
Z状に折り畳まれた状態から引き伸ばされて,使い捨ておむつ(100)をくるむことにより,前記使い捨ておむつ(100)を丸めた状態に保持するための後処理テープ(200)が接着された後処理テープ付き使い捨ておむつであって,
前記後処理テープ(200)は,Z状に折り畳まれた状態において,
前記使い捨ておむつ(100)に接着される面である裏面に粘着層(1a)を有する基底片(1)と,
前記基底片(1)と連続し,前記基底片(1)に対向する面である裏面に粘着層(2a)を有する中間片(2)と,
前記中間片(2)と連続し,前記中間片(2)と対向する面である裏面に粘着層(3a)を有する最上片(3)とに区分され,
前記中間片(2)は,前記基底片(1)と連続する連結点側の一端において,前記中間片(2)の裏面に設けられた粘着層(2a)同士が接着する方向に折り返されており,
前記基底片(1)は,前記中間片(2)と対向する面である表面に離型層(1b)を有し,
前記中間片(2)は,
前記中間片(2)の裏面に設けられた粘着層(2a)が,前記基底片(1)の表面に設けられた離型層(1b)と接着する離型層接着部(21)と,
前記中間片(2)の裏面に設けられた粘着層同士が接着する折返し接着部(22)と,
前記基底片(1)と前記使い捨ておむつ(100)の間に配設され,前記中間片(2)の裏面に設けられた粘着層(2a)が,前記基底片(1)の裏面に設けられた粘着層(1a)に接着する粘着層接着部(23)と,
前記折返し接着部(22)が前記使い捨ておむつ(100)に固着される固着部(24)を有し,
前記固着部(24)において前記折返し接着部(22)と前記使い捨ておむつ(100)が固着する保持力は,前記中間片(2)の裏面に設けられた粘着層(2a)と前記基底片(1)の表面に設けられた離型層(1b)が接着する保持力と比較してより強固である
後処理テープ付き使い捨ておむつ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−165857(P2012−165857A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−28427(P2011−28427)
【出願日】平成23年2月14日(2011.2.14)
【出願人】(390036799)王子ネピア株式会社 (387)
【出願人】(000122298)王子製紙株式会社 (2,055)
【Fターム(参考)】