説明

精密濾過用カートリッジフィルター

【課題】熱次亜塩素酸ナトリウム水のように酸化力の強い液体、又は熱水であっても、濾過性能を長期間にわたって維持することができる精密濾過用カートリッジフィルターを提供することを目的とする。
【解決手段】ポリスルホン又はポリエーテルスルホンからなる精密濾過膜4a、4bの両面に一対のシート状の支持体3、5が重ねられて配置されている精密濾過用カートリッジフィルター1において、前記一対のシート状の支持体3、5は、二軸延伸によって形成されたネット状の二軸延伸ポリプロピレンから構成されており、前記一対のシート状の支持体のうち、外側に配置された一次側支持体3の厚みは、内側に配置された二次側支持体5と同じ、又はそれよりも厚く、前記外側に配置された支持体の厚み3は、250〜330μmであり、開孔率は、30%以上であり、引張強度は、2000gf/15mm以上であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化力の強い液体や熱水の濾過のために使用される精密濾過用カートリッジフィルターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、ビール、ワイン、清酒やジュースなどの飲料食品については、好ましくない物質を分離するために、濾過工程が設けられていることが多く、例えば、貯蔵タンクからビールを取り出す際に、酵母や懸濁物質、雑菌などを濾過することにより、良好な品質と清澄さのビールを得ている。通常、濾過工程の際には、熱水(温度:約80℃以上)、熱次亜塩素酸ナトリウム水(温度:約80℃以上)、または熱アルカリ水(温度:約80℃以上)による殺菌が行なわれている。
【0003】
このような濾過工程においては、逆浸透膜、限外濾過膜、又は精密濾過膜など様々な分離膜が用いられている。このような分離膜の両面には、織布や不織布等からなるシート状の支持体が設けられている。例えば、特許文献1には、ポリエステル不織布を支持体としたポリスルホン限外濾過膜が開示されており、特許文献2には、ポリプロピレン不織布を支持体としたポリスルホン限外濾過膜が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開昭54−14376号公報
【特許文献2】特開昭56−152705号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されたものは、支持体であるポリエステル不織布がアルカリ溶液により加水分解されて損傷を受けるので、食品用の熱アルカリ殺菌には使用できない。また、特許文献2に記載されたものは、支持体であるポリプロピレン不織布が、熱次亜塩素酸ナトリウム水によって酸化され、劣化損傷し、その結果、濾過性能を維持するために精密濾過膜の寿命前に、頻繁にカートリッジフィルターを交換する必要が生じので、ビール等の生産性を高めることができない要因の一つとなっている。
【0006】
そこで、本発明は、熱次亜塩素酸ナトリウム水のように酸化力の強い液体、又は熱水であっても、濾過性能を長期間にわたって維持することができる精密濾過用カートリッジフィルターを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の目的を達成するため、本発明は、ポリスルホン又はポリエーテルスルホンからなる精密濾過膜の両面に一対のシート状の支持体が重ねられて配置されている精密濾過用カートリッジフィルターにおいて、前記一対のシート状の支持体は、二軸延伸によって形成されたネット状の二軸延伸ポリプロピレンから構成されており、前記一対のシート状の支持体のうち、外側に配置された支持体の厚みは、内側に配置された支持体と同じ、又はそれよりも厚く、前記外側に配置された支持体の厚みは、250〜330μmであり、開孔率は、30%以上であり、引張強度は、2000gf/15mm以上であることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、ポリスルホン又はポリエーテルスルホンからなる精密濾過膜の両面に一対のシート状の支持体が重ねられて配置されている精密濾過用カートリッジフィルターにおいて、前記一対のシート状の支持体は、二軸延伸によって形成されたネット状の二軸延伸ポリプロピレンから構成されており、前記一対のシート状の支持体のうち、外側に配置された支持体の引張強度は、内側に配置された支持体と同じ、又はそれよりも強く、前記外側に配置された支持体の厚みは、250〜330μmであり、開孔率は、30%以上であり、引張強度は、2000gf/15mm以上であることを特徴とする。
【0009】
本発明は、以上のような構成により、温度が80℃以上の酸化力の強い液体、又は熱水によって濾過を行なっても、酸化又は劣化しにくく、濾過性能を長期間に亘って維持できる。
【0010】
外側に配置された支持体の厚みは、内側に配置された支持体よりも厚く、また外側に配置された支持体の引張強度は、内側に配置された支持体よりも強いことが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
以上のように本発明によれば、熱次亜塩素酸ナトリウム水のように酸化力の強い液体、又は熱水であっても、濾過性能を長期間にわたって維持することができる精密濾過用カートリッジフィルターを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本発明に係る精密濾過用カートリッジフィルターの実施の態様を図面に基づいて説明する。図1は、本実施の形態に係る精密濾過用カートリッジフィルターの一部切開斜視図である。本実施の形態に係る精密濾過用カートリッジフィルター1は、周面に多数の通液孔を有する管状コア2と、重ねられた一対の精密濾過膜4a、4bとその両側に配された一対の支持体3、5から構成されるとともに、管状コア2の周面に設けられ、精密濾過膜4a、4bと一対の支持体3、5が重ね合わされた状態でプリーツ加工された濾材8と、濾材8の周りを覆うように設けられた筒状のプロテクター6と、これら管状コア2、濾材8及びプロテクター6の軸方向両端に設けられ、精密濾過膜4との熱融着により精密濾過膜4を液密にシールするエンドキャップ7と、を備えている。
【0013】
本実施の形態に係る精密濾過用カートリッジフィルターにおいて、精密濾過膜4a、4bは、耐アルカリ性を有するとともに、微粒子の除去性能及び透水性能に優れ、耐熱性が良好なポリマーであるポリスルホン又はポリエーテルスルホンから構成されていることが好ましい。これら精密濾過膜4a、4bの孔径は、ビールなどの食品用に使用される孔径、例えば0.1〜1.2μmであることが好ましい。精密濾過膜4a、4bの厚みは、プリーツ加工や有効濾過面積との関係上、65〜180μmであることが好ましい。これら一対の精密濾過膜4a、4bは、互いに異なる孔径の異方性構造の膜を重ねて用いることが好ましく、このように異なる孔径の異方性構造の膜を用いることにより、濾過性能を向上させることができる。また、プリーツ加工時に精密濾過膜が支持体と接触して膜表面が傷つくことがあるが、精密濾過膜4a、4bを2枚重ねることにより、1枚の精密濾過膜の場合に比べて、精密濾過膜の性能を維持することができる。精密濾過膜4a、4bは、既知の方法により製造することができ、例えば、ポリエーテルスルホンからなる精密濾過膜は、特開2005−251152号公報や特開2003−144128号公報等に開示されているように、ポリエーテルスルホンが溶媒に溶解された製膜溶液から、相分離法によって作ることができる。
【0014】
本実施の形態に係る精密濾過用カートリッジフィルターにおいて、支持体3、5は、二軸延伸によって、ネット状(網目状)に作製された二軸延伸ポリプロピレンから構成されている。これら支持体3、5のうち、外側に配置された一次側支持体3の厚み及び引張強度は、内側に配置された二次側支持体5と同じ、又はそれよりも厚く、かつ強く形成されている。一次側支持体3の厚みは、250〜330μmであり、開孔率は、30%以上であり、引張強度は、2000gf/15mm以上であることが好ましい。二次側支持体5の厚みは、100〜330μmであり、開孔率は、30%以上であり、引張強度は、1000gf/15mm以上であることが好ましい。厚みが100μmより薄いとプリーツする時の作業性が悪く、厚みが330μmより厚いとカ−トリッジフィルターの有効濾過面積の低下をもたらす。支持体の引張強度は、プリーツ加工や、酸化力の強い液体、又は熱水の濾過のための使用に耐えるためには、1000gf/15mm以上であることが好ましく、2000gf/15mm以上であることがより好ましい。また、支持体の開孔率が、30%より少なくなると流路抵抗が大きくなり、カ−トリッジフィルターとして処理流量が少なくなってしまう。これら支持体3、5の厚み、開孔率及び引張強度は、二軸延伸によって作製する際の延伸度合を調整することによって、調整することができる。
【実施例1】
【0015】
次に、本発明に係る精密濾過用カートリッジフィルターの実施例1について説明する。実施例1に係る精密濾過用カートリッジフィルターは、特開2003-144128号公報に記載された方法によって作製した。すなわち、ポリエーテルスルホン樹脂(住友化学工業製4800P)15重量%、N−メチル−2−ピロリドン51重量%、ポリビニルピロリドンK−3015重量%、エチレングリコール18重量%、テトラヒドロフラン1重量%をタンクに入れ、攪拌し均一な製膜溶液とした。その後、温度を25℃、湿度を60%に調節した雰囲気中にて、製膜溶液を支持体であるフィルム上に流延し、凝固液中に浸漬させた後、膜の洗浄を行った。洗浄後、親水化処理工程としてヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達製HPC・SL)0.5重量%アルコール溶液中に浸漬し、乾燥後、再度洗浄、乾燥した。膜の厚みは、流延時の膜の厚さを調節することによって、厚さ90μm、孔径1.2μmのもの、及び厚さ126μm、孔径0.65μmのものの二種類用意し、前者を外側(一次側)の精密濾過膜4aとし、後者を内側(二次側)の精密濾過膜4bとして用いた。
【0016】
また、一次側支持体3として、二軸延伸ポリプロピレンから構成され、厚さ255から287μmで平均厚さ270μm、開孔率33%、引張強度2170gf/15mmのネット状に形成されたもの(輸入販売元:三晶株式会社)を用意し、また、二次側支持体5として、二軸延伸ポリプロピレンから構成され、厚さ101から127μmで平均厚さ110μm、開孔率31%、引張強度1010gf/15mmのネット状に形成されたもの(輸入販売元:三晶株式会社)を用意した。これら一次側支持体3、精密濾過膜4a及び4b、並びに二次側支持体5をこの順序で重ね合わせて四層構造にすることによって、濾材8を作製した。この四層構造の濾材8をプリーツ状に折り曲げ、ヒートシーラー(富士インパルス製)によって熱融着シールし、円筒状に形成した。このプリーツ状折り曲げられ、円筒状に形成された濾材8をポリプロピレン製の環状コア2とプロテクター6にセットし、その円筒状の濾材8の端部をポリプロピレン製のエンドキャップ7に熱融着シールして、一体接合することによって、実施例1に係る精密濾過用カートリッジフィルターを得た。実施例1に係る精密濾過用カートリッジフィルターの有効濾過面積は6463cmであった。
【実施例2】
【0017】
次に、本発明に係る精密濾過用カートリッジフィルターの実施例2について説明する。実施例1に係る精密濾過用カートリッジフィルターは、特開2005−251152号公報に記載された方法によって作製した。すなわち、ポリエーテルスルホン樹脂(住友化学工業製7600P)13重量%、N−メチル−2−ピロリドン53重量%、ポリビニルピロリドンK−3015重量%、エチレングリコール19重量%をタンクに入れ、攪拌し均一な製膜溶液とした。その後、温度を25℃、湿度を60%に調節した雰囲気中にて、製膜溶液を支持体であるフィルム上に流延し、凝固液中に浸漬させた後、膜の洗浄を行った。洗浄後、親水化処理工程としてヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達製HPC・M)0.5重量%アルコール溶液中に浸漬し、乾燥後、再度洗浄、乾燥した。膜の厚みは、流延時の膜の厚さを調節ことによって、厚さ105μm、孔径0.45μmのもの、及び厚さ95μm、孔径0.2μmのものの二種類用意し、前者を外側(一次側)の精密濾過膜4aとし、後者を内側(二次側)の精密濾過膜4bとして用いた。また、一次側支持体3及び二次側支持体5として、二軸延伸ポリプロピレンから構成され、平均厚さ270μm、開孔率33%、引張強度2170gf/15mmのネット状に形成されたもの(輸入販売元:三晶株式会社)を用意した。次いで、実施例1と同様に濾材8の作製などを行ない、実施例2に係る精密濾過用カートリッジフィルターを得た。実施例2に係る精密濾過用カートリッジフィルターの有効濾過面積は5429cmであった。
【比較例1】
【0018】
次に、実施例1と同様に作製された精密濾過膜、二軸延伸ポリプロピレンから構成され、平均厚さ110μm、開孔率31%、引張強度1010gf/15mmであるネット状の一次側支持体、及び二軸延伸ポリプロピレンから構成され、平均厚さ270μm、開孔率33%、引張強度2170gf/15mmであるネット状の二次側支持体を用い、実施例1と同様の製法にて、比較例1に係る精密濾過用カートリッジフィルターを得た。比較例1に係る精密濾過用カートリッジフィルターの有効濾過面積は6463cmであった。
【比較例2】
【0019】
次に、実施例1と同様に作製された精密濾過膜、ポリプロピレン不織布PK−108N(目付け40g/m:引張強度2702gf/15mm 三井化学製)からなる一次側支持体及び二次側支持体を用い、実施例1と同様の製法にて、比較例2に係る精密濾過用カートリッジフィルターを得た。比較例2に係る精密濾過用カートリッジフィルターの有効濾過面積は6463cmであった。
【比較例3】
【0020】
実施例1と同様に作製された精密濾過膜、ポリプロピレン不織布T−151N(目付け54g/m:引張強度5048gf/15mm 輸入販売元:三井化学)からなる一次側支持体及び二次側支持体を用い、実施例1と同様の製法にて、比較例3に係る精密濾過用カートリッジフィルターを得た。比較例3に係る精密濾過用カートリッジフィルターの有効濾過面積は6463cmであった。
【比較例4】
【0021】
実施例1と同様に作製された精密濾過膜、ポリプロピレン製メルトブロー不織布P080FA−00F(目付け80g/m:引張強度1443gf/15mmタピルス製)からなる一次側支持体及び二次側支持体を用い、実施例1と同様の製法にて、比較例4に係る精密濾過用カートリッジフィルターを得た。比較例4に係る精密濾過用カートリッジフィルターの有効濾過面積は3878cmであった。
【比較例5】
【0022】
次に、実施例2と同様に作製された精密濾過膜、二軸延伸ポリプロピレンから構成され、平均厚さ110μm、開孔率31%、引張強度1010gf/15mmであるネット状の一次側支持体、及び二軸延伸ポリプロピレンから構成され、平均厚さ270μm、開孔率33%、引張強度2170gf/15mmであるネット状の二次側支持体を用い、実施例1と同様の製法にて、比較例5に係る精密濾過用カートリッジフィルターを得た。比較例5に係る精密濾過用カートリッジフィルターの有効濾過面積は6463cmであった。
【比較例6】
【0023】
次に、実施例2と同様に作製された精密濾過膜、ポリプロピレン不織布PK−108N(目付け40g/m:引張強度2702gf/15mm 三井化学製)からなる一次側支持体及び二次側支持体を用い、実施例1と同様の製法にて、比較例6に係る精密濾過用カートリッジフィルターを得た。比較例6に係る精密濾過用カートリッジフィルターの有効濾過面積は6463cmであった。
【熱次亜塩素酸ナトリウム水耐性の評価】
【0024】
実施例1及び2、並びに比較例1乃至6に係る精密濾過用カートリッジフィルターについて、熱次亜塩素酸ナトリウム水に対する耐性評価を次のように行なった。先ず、実施例1及び2、並びに比較例1乃至6に係る精密濾過用カートリッジフィルターを用いて、温度80℃、遊離残留塩素濃度1mg/Lの次亜塩素酸ナトリウム水溶液の連続濾過を行い、一定時間毎に、カートリッジフィルターに組み込まれている各濾過材のSEM(電子顕微鏡)による表面状態の観察、及びJIS P8113に記載の方法により、ポリプロピレン製二軸延伸樹脂ネットの縦方向(MD)を試験片の長手方向とし、幅15mm当りの引張強度を測定し、濾過前後の引張強度から数1により強度保持率を算出した。
【0025】
【数1】

強度保持率(%)=(次亜塩素酸ナトリウム水溶液濾過後の濾過材の引張強度/次亜塩素酸ナトリウム水溶液濾過前の濾過材の引張強度)×100
【0026】
その結果を表1乃至8に示す。表1乃至8中、SEMによる表面状態の観察結果の判定において、○:異常は認められず、×:表面にひび割れが発生している、とする。
【0027】
【表1】

【0028】
【表2】

【0029】
【表3】

【0030】
【表4】

【0031】
【表5】

【0032】
【表6】

【0033】
【表7】


【0034】
【表8】


【0035】
この表1乃至8の結果から明らかなように、実施例1及び2に係る精密濾過用カートリッジフィルターの一次側支持体及び二次側支持体は、比較例1乃至6に比べて、高温の酸化力の強い液体に対し酸化劣化が非常に少なく、耐酸化性に優れていることが分かる。また、ポリエーテルスルホン膜についても、高温の酸化力の強い液体に対し酸化劣化が非常に少なく、本発明の精密濾過用カートリッジフィルターは、酸化力の強い液体又は熱水によっても酸化又は劣化しにくく、濾過性能を長期間にわたって維持できることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明に係る精密濾過用カートリッジフィルターの実施の形態を示す一部切開斜視図である。
【符号の説明】
【0037】
1 カートリッジフィルター
2 管状コア
3 一次側支持体
4a、4b 精密濾過膜
5 2次側支持体
6 プロテクター
7 エンドキャップ
8 濾材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリスルホン又はポリエーテルスルホンからなる精密濾過膜の両面に一対のシート状の支持体が重ねられて配置されている精密濾過用カートリッジフィルターにおいて、
前記一対のシート状の支持体は、二軸延伸によって形成されたネット状の二軸延伸ポリプロピレンから構成されており、
前記一対のシート状の支持体のうち、外側に配置された支持体の厚みは、内側に配置された支持体と同じ、又はそれよりも厚く、
前記外側に配置された支持体の厚みは、250〜330μmであり、開孔率は、30%以上であり、引張強度は、2000gf/15mm以上であることを特徴とする精密濾過用カートリッジフィルター。
【請求項2】
外側に配置された支持体の厚みは、内側に配置された支持体よりも厚いことを特徴とする請求項1記載の精密濾過用カートリッジフィルター。
【請求項3】
ポリスルホン又はポリエーテルスルホンからなる精密濾過膜の両面に一対のシート状の支持体が重ねられて配置されている精密濾過用カートリッジフィルターにおいて、
前記一対のシート状の支持体は、二軸延伸によって形成されたネット状の二軸延伸ポリプロピレンから構成されており、
前記一対のシート状の支持体のうち、外側に配置された支持体の引張強度は、内側に配置された支持体と同じ、又はそれよりも強く、
前記外側に配置された支持体の厚みは、250〜330μmであり、開孔率は、30%以上であり、引張強度は、2000gf/15mm以上であることを特徴とする精密濾過用カートリッジフィルター。
【請求項4】
外側に配置された支持体の引張強度は、内側に配置された支持体よりも強いことを特徴とする請求項3記載の精密濾過用カートリッジフィルター。

【図1】
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【公開番号】特開2007−296433(P2007−296433A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−124679(P2006−124679)
【出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【出願人】(000223045)東洋濾紙株式会社 (6)
【Fターム(参考)】