精算システム
【課題】真の未精算の取引を簡単に把握することが可能な精算システムを提供する。
【解決手段】一取引を識別可能な識別情報と共に買上商品を登録する商品登録装置と、前記識別情報に基づいて精算を行う精算装置と、前記商品登録装置で登録された取引のうち、前記精算装置で精算されたか否かを示す情報により決定される未精算取引に関する情報を記憶する記憶手段と、前記商品登録装置で登録された取引が誤登録であることを特定する特定手段と、前記特定手段によって特定された取引を誤登録として前記未精算取引に関する情報を更新する更新手段と、を備える。
【解決手段】一取引を識別可能な識別情報と共に買上商品を登録する商品登録装置と、前記識別情報に基づいて精算を行う精算装置と、前記商品登録装置で登録された取引のうち、前記精算装置で精算されたか否かを示す情報により決定される未精算取引に関する情報を記憶する記憶手段と、前記商品登録装置で登録された取引が誤登録であることを特定する特定手段と、前記特定手段によって特定された取引を誤登録として前記未精算取引に関する情報を更新する更新手段と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、購入する商品の登録を行う商品登録装置と購入代金の精算を行う精算装置とが分かれている精算システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1のように、店員が商品登録装置を用いて商品登録を行い、お客が精算装置を用いて精算を行う精算システムが知られている。このように登録は店員により行われ、精算はお客により行われる精算システムにおいて、商品登録装置で一取引の商品登録の操作を終了した後に、例えばお客が購入する商品の数を間違えたことに気付いた場合、特に忙しい時間帯では、その誤った個数で登録された取引はそのままにし、新たに正しい個数で商品登録をし直すことがある。そして、お客は正しい個数で登録された取引を特定する情報、例えば取引番号を受け取り、該受け取った取引番号を精算装置で入力し、お客自身で精算をすることになる。
【0003】
そして、店員は、前記間違った取引の番号等を覚えておくか、該取引番号をメモ書きしておくか、あるいは該番号が用紙に発行される場合はその発行された用紙をとっておくか等しておき、例えば、一日の営業終了後に未精算レポート(商品登録されたが精算が行われていない取引をリストアップしたもの)を印刷して、その未精算レポート上で、前記間違った取引を探し出し、赤線を引くなどして未精算レポートから取り消す作業を行い、この作業をした後に未精算レポートに残っている取引が、真の未精算の取引、すなわち、お客が精算をすることなく退店した疑いのある取引であることを把握することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−86202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように、従来は、真の未精算の取引の把握、および誤登録の処理の作業に大きな手間がかかっていた。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、真の未精算の取引を容易に把握し、誤登録の処理を簡単にすることが可能な精算システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、一取引を識別可能な識別情報と共に買上商品を登録する商品登録装置と、前記識別情報に基づいて精算を行う精算装置と、前記商品登録装置で登録された取引のうち、前記精算装置で精算されたか否かを示す情報により決定される未精算取引に関する情報を記憶する記憶手段と、前記商品登録装置で登録された取引が誤登録であることを特定する特定手段と、前記特定手段によって特定された取引を誤登録として前記未精算取引に関する情報を更新する更新手段と、を備えることを特徴とする精算システムである。
【0008】
一取引を識別可能な識別情報と共に買上商品を登録するとは、商品登録装置で、新たな取引の商品の登録を開始する際、あるいは、商品の登録の終了のキー操作をした際に、各取引を識別する例えば連続した番号が識別情報として商品登録装置で生成され、該生成された識別情報と共に、商品登録された商品のコード情報等を記憶していく方法、あるいは、各取引を識別するための番号がバーコード化され印字されたカードを、例えば商品登録装置付近に配置しておき、商品登録が開始される際に、該カードに印字されたバーコードを商品登録装置での読取手段により読み取ることで各取引を識別する識別情報を得て、該取引で登録される商品のコード情報と共に記憶する方法のいずれの方法でもよい。
そして、前者の場合は、例えば、商品登録装置で登録が完了すると、前記識別情報が印刷された用紙等の媒体が発行され、精算装置で該媒体を読み取ることで、該取引で登録された商品が特定されて精算可能になる。また、後者の場合は、例えば、前記カードが登録を終えたお客へ渡され、あるいは買い物カゴへ投入され、精算装置で該カードに印字されたバーコードを読み取ることで、該取引で登録された商品が特定されて精算可能になる。つまり、商品登録の際に、一取引を識別する識別情報と共に登録され、精算装置で該識別情報が読み出されることで登録された商品が特定され精算可能であればよい。
【0009】
また、前記商品登録の際に、バーコードが印刷された媒体を発行する、あるいはバーコードが印刷された媒体を読み取って商品登録をする場合を示したが、バーコードに限らず、各取引を識別する識別情報がICに記憶されたICカードを商品登録の際に発行し、該カードを精算装置で読み取って取引を特定し精算するようにしてもよい。
また、予め各取引を識別する識別情報がICに記憶されたICカードを商品登録装置近傍に用意し、該カードを読み取って商品登録し、前記と同様、該カードを精算装置で読み取って取引を特定し精算するようにしてもよい。
【0010】
そして、未精算取引に関する情報とは、商品登録装置で登録されたが、精算装置で精算されていない取引に関する情報を示すが、前記識別情報毎の商品登録装置で登録された取引に関する情報と、前記識別情報毎の精算装置で精算された取引に関する情報とを、別々に記憶し、未精算取引に関する情報を決定できるようにしてもよいし、あるいは、それらを一体的に記憶し、未精算取引に関する情報を決定できるようにしてもよい。
また、未精算の取引だけをその取引の識別情報と共に記憶することで、未精算取引に関する情報を決定できるようにしてもよい。
【0011】
また、誤登録である取引を特定する方法としては、前記のように、識別情報がバーコード化された用紙が発行される場合、識別情報のバーコードを用いて登録される場合、ICカードを用いて商品登録される場合には、それらのバーコードやICカードを読み取ることで、誤登録として処理する取引を特定してもよいし、あるいは、例えばタッチパネルの表示部に表示する場合には、表示されている未精算の取引をタッチして選択することで、誤登録の取引を特定するようにしてもよい。
【0012】
また、誤登録として更新する更新手段には、例えば、その誤登録の対象となりその処理がされた取引について、例えば更新された旨のフラグをその取引に対して立てて、他の未精算の取引と区別して記憶する。そして、未精算取引に関する情報を表示するときは、残りの真の未精算の取引の内容と、その件数だけを表示するようにしてもよいし、あるいは、真の未精算の取引と共に、誤登録の取引処理がされた取引についても、それぞれを識別可能に表示するようにしてもよい。また、前記更新された未精算に関する情報を表示部に表示し、更にその内容を印刷できるようにしてもよい。
また、未精算取引に関する情報を更新するタイミングは、店舗の営業中では多くの商品登録が発生し、また登録の直後には当然に未精算の時間帯も発生するので、閉店間近、あるいは閉店後に行うようにすることで、正しい未精算取引に関する情報を得ることができる。
【0013】
以上のように、商品登録装置で登録された一取引の識別情報と、精算装置で精算されたか否かの情報により未精算取引に関する情報が決定され、誤登録の取引が特定され更新されるので、誤登録の処理が簡単になり、また真の未精算取引を容易に把握することができるようになる。
【0014】
また、本発明は、上記の精算システムにおいて、前記一取引の登録操作後、該取引を識別可能な識別情報がコード化され印刷された媒体を前記商品登録装置で発行する発行手段を備え、前記特定手段は、前記媒体に印刷されコード化された識別情報を読み取ることにより誤登録である取引を特定することを特徴とする。
これにより、商品登録装置で登録された際に、コード化された取引を識別する識別情報が印刷された媒体(例えば用紙)が発行され、誤登録の際には、その媒体はお客へは渡らず店員が持ったままになるので、誤登録の取引を特定する場合でも、その媒体に印刷されたコードを読み取ることで、該誤登録として処理すべき取引が特定されるので間違いなく、且つ、容易に誤登録の処理をすることができる。
【0015】
また、本発明は、上記の精算システムにおいて、前記商品登録装置で商品登録する際に、媒体にコード化されて印刷されている識別情報を読み取る読み取り手段を備え、前記特定手段は、前記媒体に印刷されコード化された識別情報を読み取ることにより誤登録である取引を特定することを特徴とする。
これにより、商品登録する際に、例えばカード等に印刷されるバーコードを読み取ることで商品登録する際においても、誤登録が生じた場合には、その誤登録が生じた取引のカードはお客に渡さず、店員が例えば閉店時まで持っておき、そのカードを読み取ることで誤登録の取引を特定できるので、容易に、且つ、確実に誤登録の処理が可能になる。
【0016】
また、本発明は、上記の精算システムにおいて、前記商品登録装置で登録された取引に関する識別情報は、前記商品登録装置で一取引の登録が完了した際の日時情報と、その取引における登録された商品の点数とを共に含み、前記更新手段により更新された残りの前記未精算取引に関する情報の前記日時情報と、その取引における登録された商品の点数とを未精算取引毎に表示する表示手段を備えることを特徴とする。
これにより、いつ発生した登録の取引が精算されないままの状態であるのか、また、その取引における買上商品点数が分かるので、例えば、商品登録装置、精算装置近傍を撮像して、その画像データを記憶しておき、のちに不正等の確認のために画像をチェックして、不正の疑いのあるお客を画像により特定する場合にも、その未精算取引の日時情報と、そのときの買上点数が表示されることで、例えば買上点数が多いお客、少ないお客の場合には、画像からそのお客を特定し易くなる。
【0017】
また、本発明は、上記の精算システムにおいて、前記特定手段によって特定された誤登録の取引と、他の未精算の取引とを異なる態様で印刷する印刷手段を備えることを特徴とする。
これにより、誤登録の取引処理がされた取引と、実際の未精算取引とを一瞥して区別することができるので、未精算取引に関する情報のうち、どの取引が誤登録処理され、どの取引が真の未精算取引かを容易に把握することができ、例えば一日の店舗での営業の報告に利用することができる。
【0018】
また、本発明は、上記の精算システムにおいて、前記商品登録装置で商品を登録する際に該登録操作をする店員を特定する店員特定手段を有し、前記商品登録装置での登録の際、前記取引を識別する識別情報と共に前記店員特定手段で特定された店員情報を記憶し、前記印刷手段は、前記各誤登録の取引について店員情報と共に印刷することを特徴とする。
これにより、誤登録の取引について、店員情報と共に出力されるので、どの店員による登録操作に対して、誤登録が発生したかを把握することができる。つまり、誤登録の操作が発生するということは、その要因はお客によるものもあるが、店員によるお客との対話、コミュニケーション不足、あるいは操作のミス等によって生じる場合もある。例えば、複数の商品をお客が購入する場合で、商品登録を分けて欲しいと、お客から店員へ伝えたにも関わらず店員は、それを忘れて一つの取引で登録してしまう等の場合がある。そして、具体的には、例えば店員各個人を識別する店員用のバーコードを読み取ってから登録を開始することで、その誤登録の取引の処理がされた場合に、その誤登録はどの店員によるものかを把握することができるので、誤登録の多い店員にはお客との接客対話等の教育をする際の指針とすることができる。また、誤登録の取引に店員情報が対応して記憶されることにより、店員情報毎に、誤登録の取引の件数等を出力するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、真の未精算の取引を簡単に把握することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態による精算システムが稼働している様子を表す図である。
【図2】精算システムのネットワーク構成図である。
【図3】登録装置の構成を表すブロック図である。
【図4】精算装置の構成を表すブロック図である。
【図5】管理装置の構成を表すブロック図である。
【図6】登録精算ファイルの一例である。
【図7】管理装置が登録精算ファイルを管理する処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】誤登録除外処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】お会計シートの一例である。
【図10】未精算取引確認モード画面の一例である。
【図11】未精算取引確認モード画面の一例である。
【図12】未精算レポートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態による精算システム1が稼働している様子を表す図である。図2は、精算システム1のネットワーク構成図である。
【0022】
精算システム1は、店舗フロアに設置される。精算システム1は、図1に示すように、登録装置10と、精算装置20とを備える。精算システム1は、さらに管理装置30を備えるが、この管理装置30は登録装置10や精算装置20から離れた事務所に設置されるため、図1において非図示としている。また、図1に示した登録装置10及び精算装置20の各設置数は一例であって、例えば、店舗の規模及びコストに応じて設置数を決定してもよく、例えば精算装置20の数を登録装置10よりも多くしてもよい。
【0023】
また、図1において、登録カウンタ11は、登録装置10の設置台である。精算カウンタ21は、精算装置20の設置台である。符号Sは、登録装置10を操作するオペレータ(店員)である。符号Cは、店舗に来店した顧客である。
【0024】
図2に示すように、複数の登録装置10(10a、10b、…)、複数の精算装置20(20a、20b、…)、管理装置30のそれぞれは、LAN40を介して通信可能に接続されている。
【0025】
登録装置10は、オペレータSにより操作され、顧客Cの買上商品に付されたバーコードを読み取ることにより、買上商品の登録処理を実行し、商品登録の結果に基づき取引情報(後述)を生成し、生成した取引情報を管理装置30に送信するとともに、お会計シート(媒体)を発行する。図9にお会計シートの一例を示す。図9において、お会計シートには、取引を特定するための情報(取引番号や二次元バーコード)が印刷されている。二次元バーコードには、少なくとも、取引を特定する取引番号(図9では#000001)が二次元バーコード化された情報として含まれている。なお、取引番号だけでなく、買上商品の商品コードや買上合計金額などの情報も二次元バーコードに含めてもよい。また、取引番号だけを該バーコードに記憶する場合には、一次元バーコードであってもよい。
【0026】
ここで、商品登録処理が正しく行われた場合(買上商品の個数などに間違いがない場合)は、お会計シートは顧客Cへ渡される。一方、商品登録処理に誤りがあった場合(買上商品の個数などを間違って登録してしまった場合)は、お会計シートはオペレータSが顧客に渡すことなく保管しておき、もう一度、商品登録処理をやり直す。顧客Cは、オペレータSから正しいお会計シートを受け取って、精算カウンタ21に移動する。
【0027】
精算装置20は、顧客Cにより操作され、お会計シートに印刷されている二次元バーコードを読み取って、読み取った二次元バーコードに基づいて、明細情報(例えば、商品名、単価、買上点数)を表示するとともに、精算処理を実行する。
【0028】
管理装置30は、商品コード(例えば、JANコード)、商品名、単価などを示した商品ファイルを記憶する。また、管理装置30は、後述する図6に示す登録精算ファイルを記憶する。そして、管理装置30は、登録装置10から取引情報を受信し、また精算装置20から精算結果の情報を受信して、これらの情報により登録精算ファイルを更新していく。さらに、管理装置30は、登録装置10のオペレータSが保管しておいた誤登録のお会計シートの情報を基に、登録精算ファイルに含まれるデータのうち誤登録のデータを特定して当該データを未精算の取引から除外した上で、真の未精算の取引を確認する処理を実行する機能を有する。そして、該処理を特定の店員が店舗の閉店後に実行する。
【0029】
図3は、登録装置10の構成を表すブロック図である。登録装置10は、図3に示すように、CPU101と、ROM102と、RAM103と、スキャナ部104と、店員用表示部105と、客用表示部106と、ハードディスク107と、店員用操作部108と、通信部109と、ブザー110と、印刷部111と、バス112とを備える。これらは、バス112を介して互いに接続されている。
【0030】
ROM102は、種々の情報を記憶する。例えば、ROM102は、商品登録処理をCPU101に実行させるための商品登録プログラムを記憶する。また、ROM102は、自装置を識別させるための装置番号を記憶する。
【0031】
RAM103は、種々の情報を一時記憶する。例えば、RAM103は、ROM102から読み出された商品登録プログラムを一時記憶する。また、RAM103は、CPU101により商品登録プログラムが実行されることによって生成される種々の変数やデータ(例えば、スキャナ部104が読み取った商品データや担当者名)を一時記憶する。また、RAM103は、商品登録によって生成した取引情報を一時記憶する。また、RAM103は、管理装置30から供給された商品ファイルを一時記憶してもよい。
【0032】
CPU101は、ROM102に記憶された商品登録プログラムを読み出してRAM103に展開し、展開した商品登録プログラムの各ステップを実行することにより、登録装置10全体を制御する。例えば、CPU101は、商品登録の実行を制御し、取引情報の生成を制御し、二次元バーコードの生成及びお会計シートの発行を制御する。
【0033】
スキャナ部104は、商品に付されたバーコードを光学的に読み取って、そのバーコードに含まれる情報である商品データをRAM103に記憶させる。また、スキャナ部104は、オペレータSを識別するための担当者名(担当者番号)をオペレータSの名札等から光学的に読み取って、読み取った担当者名をRAM103に記憶させる。
【0034】
店員用表示部105は、例えば、液晶ディスプレイ装置であり、オペレータSに対して情報を表示する。店員用表示部105が表示する情報の一例は、買上商品の商品名、単価、買上点数、買上合計金額などである。
【0035】
客用表示部106は、例えば液晶ディスプレイ装置であり、顧客Cに対して、例えばスキャナ部104で読み取られた商品の品名や値段等の情報を提示する。
【0036】
ハードディスク107は、磁気記憶装置であり、管理装置30から供給された商品ファイルを記憶する。また、ハードディスク107は、商品登録プログラムを記憶してもよい。
【0037】
店員用操作部108は、オペレータSから種々の操作を受け付けるための各種キーを備える。
通信部109は、LAN40を介して外部の装置と通信するための通信インタフェースである。
ブザー110は、確認音や警告音などを発生させるための音発生部である。
印刷部111は、お会計シートを印刷して発行する。
【0038】
図4は、精算装置20の構成を表すブロック図である。精算装置20は、図4に示すように、CPU201と、ROM202と、RAM203と、スキャナ部204と、表示部205と、客用操作部206と、通信部207と、ブザー208と、印刷部209と、釣銭機210と、バス211とを備える。これらは、バス211を介して互いに接続されている。
【0039】
ROM202は、種々の情報を記憶する。例えば、ROM202は、精算処理をCPU201に実行させるための精算プログラムを記憶する。また、ROM202は、自装置を識別させるための装置番号を記憶する。
【0040】
RAM203は、種々の情報を一時記憶する。例えば、RAM203は、管理装置30から供給された商品ファイルを一時記憶する。また、RAM203は、ROM202から読み出された精算プログラムを一時記憶する。また、RAM203は、CPU201により精算プログラムが実行されることによって生成される種々の変数やデータ(例えば、釣銭額)を一時記憶する。また、RAM203は、スキャナ部204が読み取った情報を一時記憶する。なお、RAM203は、管理装置30から供給された取引情報を一時記憶してもよい。
【0041】
CPU201は、ROM202に記憶された精算プログラムを読み出してRAM203に展開し、展開した精算プログラムの各ステップを実行することにより、精算装置20全体を制御する。例えば、CPU201は、精算時の表示を制御し、精算処理を制御し、受領書及び明細シートの発行を制御する。
【0042】
スキャナ部204は、お会計シートに印刷されている二次元バーコードを光学的に読み取って、その二次元バーコードに含まれる情報(取引を特定する情報)をCPU201に出力する。
【0043】
表示部205は、例えば液晶ディスプレイ装置であり、顧客Cに対して情報を表示する。表示内容の一例は、例えば、買上合計金額、精算装置20への投入金額、釣銭額などである。
【0044】
客用操作部206は、タッチパネル式の入力装置であり、表示部205に表示されたGUI操作ボタンに対する顧客Cからの操作に応じて、操作信号をCPU201に出力する。GUI操作ボタンの一例は、精算処理を指示するキーなどである。
【0045】
通信部207は、LAN40を介して外部の装置と通信するための通信インタフェースである。
ブザー208は、確認音や警告音などを発生させるための音発生部である。
印刷部209は、受領書及び明細シートを印刷して発行する。
【0046】
釣銭機210は、硬貨や紙幣といった現金の投入口及び排出口を備える。釣銭機210は、顧客Cによって投入口に投入された現金を計数して、その入金額をCPU201に通知する。また、釣銭機210は、CPU201から通知された釣銭額に基づいて、その釣銭額に相当する硬貨や紙幣を排出口から排出する。
【0047】
図5は、管理装置30の構成を表すブロック図である。管理装置30は、図5に示すように、CPU301と、ROM302と、RAM303と、スキャナ部304と、表示部305と、ハードディスク307と、操作部308と、通信部309と、印刷部311と、バス312とを備える。これらは、バス312を介して互いに接続されている。
【0048】
ROM302は、種々の情報を記憶する。例えば、ROM302は、管理装置30を動作させるための制御プログラムを記憶する。
【0049】
RAM303は、種々の情報を一時記憶する。例えば、RAM303は、ROM302から読み出された制御プログラムを一時記憶する。また、RAM303は、CPU301により制御プログラムが実行されることによって生成される種々の変数やデータを一時記憶する。
【0050】
CPU301は、ROM302に記憶された制御プログラムを読み出してRAM303に展開し、展開した制御プログラムの各ステップを実行することにより、管理装置30全体を制御する。
【0051】
スキャナ部304は、お会計シートに印刷されている二次元バーコードを光学的に読み取って、その二次元バーコードに含まれる情報(取引を特定する情報)をCPU301に出力する。
【0052】
表示部305は、例えば液晶ディスプレイ装置であり、管理装置30を操作する店員に対して情報を表示する。表示内容の一例は、例えば後述する図10や図11の画面である。
【0053】
ハードディスク307は、磁気記憶装置であり、商品ファイルおよび図6に示す登録精算ファイルを記憶する。ハードディスク107は、上記の制御プログラムを記憶してもよい。
【0054】
操作部308は、管理装置30を操作する店員から種々の操作を受け付けるための各種キーを備える。
通信部309は、LAN40を介して外部の装置と通信するための通信インタフェースである。
【0055】
図6は、登録精算ファイルの一例である。この登録精算ファイルは、各登録装置10で登録された各取引の登録に関するデータと、その取引が精算済みであるか否かを対応付けて記憶するファイルである。つまり、図6ではレジ番号1の登録装置10に関する情報であるが、登録装置10が複数台有る場合には、同様の登録と精算との対応を示すデータが、各レジ番号毎に、登録精算ファイルに記憶されている。また、各取引を示す取引番号は全ての登録装置10においても、ユニークな番号が付されるように決められている。例えば最上位の桁(取引番号の最も左の番号)がレジ番号を示す等にすることで、登録された各取引を識別することができる。そして、登録精算ファイルに記憶するデータとしては、例えば、「取引番号」、「登録日時」、「点数」、「金額」、「店員番号」、「削除フラグ」、および「精算済みフラグ」の各項目からなる。そして、一取引に関するデータとして、「取引番号」の一つ一つの要素データに他の各項目の要素データが対応付けられている。例えば、「取引番号」の要素データ「#000001」には、「登録日時」の要素データ「2011.4.1 14:00:00」(登録日時が2011年4月1日14時0分0秒であることを示す)と、「点数」の要素データ「5」と、「金額」の要素データ「1,000」と、「削除フラグ」の要素データ「0」と、「精算済みフラグ」の要素データ「1」とが対応付けられている。これら各要素データ(「#000001」「2011.4.1 14:00:00」「5」「1,000」「0」「1」)が、取引番号「#000001」で特定される一取引に関するデータである。「取引番号」のデータ「#000002」以降についても同様である。また、各取引番号には、当該取引で登録された商品のコード情報、例えばJANコードが対応して記憶されていることで、その取引でどの商品が購入されたかを把握することができるようになっている。
【0056】
「取引番号」は、登録装置10において処理された一取引を識別する番号である。この「取引番号」は取引毎に(商品登録処理が行われる毎に)登録装置10で付与されて、登録装置10において当該「取引番号」の一取引の処理が完了すると、「取引番号」、「登録日時」、「点数」、「金額」、「店員番号」の各データが1セットのデータ(取引情報)として登録装置10から管理装置30へ送信され、管理装置30においてこの取引情報のデータにしたがって登録精算ファイルの1行分のデータ(「削除フラグ」と「精算済みフラグ」の値は「0」とする)が追加される。ここで、一取引とは、各顧客の買上商品全てを商品登録することを意味し、ある顧客について商品登録処理が正しく行われず再度商品登録処理をやり直した場合には、最初の間違った誤登録で一取引、次の正しい登録で一取引とみなす(合わせて2つの取引)こととする。つまり、この場合には、登録精算ファイルに2行分のデータが記録されることになる。
【0057】
「登録日時」は、登録装置10において当該取引の処理が完了した(例えば、一取引の終了を宣言するために現計キーが押された)日時である。
「点数」は、当該一取引で商品登録された商品の個数である。
「金額」は、当該一取引で商品登録された商品の合計金額である。
「店員番号」は、登録装置10を操作したオペレータSを特定する識別番号である。
【0058】
「精算済みフラグ」は、当該取引について精算装置20での精算処理が完了しているか否かを示すフラグであり、「0」が未精算、「1」が精算済みを表す。精算装置20では、顧客Cの操作によりお会計シートの二次元バーコードが読み取られると、二次元バーコードに含まれる「取引番号」が特定され、精算処理が完了すると「取引番号」と精算処理が完了したことを示す情報とが精算装置20から管理装置30へ送信される。管理装置30は、これらの情報を受信して、登録精算ファイルの対応する「取引番号」の「精算済みフラグ」を「1」に更新する。
【0059】
「削除フラグ」は、当該取引が誤登録である場合に、当該取引を未精算の取引から除外する処理(後述するように、この処理は管理装置30が実行する)が済んだか否かを示すフラグであり、「0」が未処理、「1」が処理済みを表す。
【0060】
ここで、図6の登録精算ファイルを参照して、登録装置10、精算装置20、管理装置30の各装置でそれぞれ行われた処理の状況(以下のケース1からケース4に分類可能)と、「削除フラグ」および「精算済みフラグ」との関係を説明する。
【0061】
登録装置10で(買上商品の個数などに間違いがなく)商品登録処理が正しく行われ、さらに顧客Cにより精算装置20で精算処理が実行された場合、「精算済みフラグ」は「1」になる。またこの場合、商品登録処理は正しく行われており誤登録ではないことから、管理装置30において誤登録の取引を未精算の取引から除外する後述の処理(以下、誤登録除外処理という)は行われない。よって、「削除フラグ」は「0」である。図6の登録精算ファイルでは、「取引番号」が「#000001」と「#000003」の取引が、このケースに該当する(ケース1:「精算済みフラグ」=「1」かつ「削除フラグ」=「0」)。
【0062】
ところが、登録装置10で商品登録処理が正しく行われたにもかかわらず、顧客Cが精算装置20で精算を行うことなく不正に退店した場合には、「精算済みフラグ」は「0」のままである(ケース2:「精算済みフラグ」=「0」かつ「削除フラグ」=「0」)。
【0063】
一方、登録装置10での商品登録処理が誤登録であった場合(買上商品の個数などを間違って商品登録してしまった場合)は、お会計シートは顧客Cに渡されず、精算装置20での精算処理が行われることはないので、「精算済みフラグ」は「0」である。この場合、管理装置30において後述の誤登録除外処理が未実施の時点では、「削除フラグ」は「0」のままである(ケース3:「精算済みフラグ」=「0」かつ「削除フラグ」=「0」)。
【0064】
そして、管理装置30で誤登録除外処理が実施されることにより、「削除フラグ」は「1」に更新される。図6の登録精算ファイルでは、「取引番号」が「#000002」の取引が、このケースに該当する(ケース4:「精算済みフラグ」=「0」かつ「削除フラグ」=「1」)。
【0065】
よって、登録精算ファイルから「精算済みフラグ」が「0」の取引を抽出すると、ケース2に該当する取引とケース3に該当する取引とケース4に該当する取引の三者が抽出されることになる。この抽出された三者のうち、ケース4は「削除フラグ」が「1」であるから他の二者と区別できるが、ケース2とケース3はともに「削除フラグ」が同じ「0」であるため、このままでは不正な取引であるケース2のみを判別できない。つまり、図6の例では、「取引番号」が「#000004」と「#000005」が該当する。
【0066】
そこで、管理装置30において、誤登録除外処理を実施する。すなわち、ケース2とケース3の取引のうち、誤登録の取引(ケース3)を誤登録時に発行されたお会計シートを基にして特定し、特定した誤登録の取引について「削除フラグ」を「1」に設定する。この誤登録除外処理により、ケース3はケース4となるので、不正な取引であるケース2のみを判別することができる。したがって、店舗はこの判別結果に基づいて、不正な取引がどの程度行われたかを把握することが可能である。つまり、「取引番号」が「#000004」と「#000005」のうち、いずれかに対して誤登録除外処理がされることで、不正精算の疑いの高い取引を特定することができる。
【0067】
次に、誤登録除外処理の詳細を、図7および図8のフローチャートにしたがって説明する。
【0068】
図7は、(誤登録除外処理の前段階として)管理装置30が登録精算ファイルを管理する処理の流れを示すフローチャートである。
【0069】
ステップS11において、管理装置30のCPU301は、通信部309により登録装置10または精算装置20からデータを受信する。つまり、管理装置30は、登録装置10で新たな取引の登録がされる毎に、あるいは精算装置20で精算がされる毎に、それらの情報が管理装置30へ送信され、管理装置30ではリアルタイムで登録装置10や精算装置20での登録、精算状況を把握することができる。
ステップS12において、CPU301は、受信したデータが登録装置10からの取引情報(「取引番号」、「登録日時」、「点数」、「金額」、「店員番号」の1セットのデータ)であるか、精算装置20からの精算結果を示す精算情報(「取引番号」のデータと精算処理が完了したことを示す情報とが含まれる)であるかを判定する。登録装置10から送信されたデータであるか、あるいは精算装置20から送信されたデータであるかは、送信されるデータのヘッダ部にいずれかの装置から送信されたデータであるかを識別する情報が付されることで判断してもよいし、あるいは、各装置を識別する装置番号やIPアドレスを予め管理装置30に記憶しておき、それぞれの装置から送信されるデータに各装置番号やIPアドレスを含めることで、いずれかの装置からの情報かを判断するようにしてもよい。
【0070】
受信したデータが登録装置10からの取引情報である場合、ステップS13において、CPU301は、登録精算ファイルに当該取引情報の各データを追加する。これにより、図6の登録精算ファイルには、一取引に相当する1行分のデータが追加される。そして、登録装置10から取引情報が受信される毎に、このステップの処理が行われて、商品登録された全ての取引に関するデータが登録精算ファイルに蓄積されていく。
【0071】
一方、受信したデータが精算装置20からの精算情報である場合、ステップS14において、CPU301は、その精算情報に含まれる「取引番号」に対応する取引を登録精算ファイルから探し出し、見つかった当該取引の「精算済みフラグ」を「0」から「1」に変更して登録精算ファイルを更新する。このステップは、上述したケース1が処理対象となる。図6の登録精算ファイルの例では、「取引番号」が「#000001」と「#000003」の取引が、このステップの処理を行った結果として示されている。
【0072】
図8は、誤登録除外処理の流れを示すフローチャートである。
【0073】
ステップS21において、管理装置30のCPU301は、操作部308に対する店員の操作入力を受けて、表示部305に未精算取引確認モード画面を表示させる。この未精算取引確認モード画面は、管理装置30を操作する店員が、登録装置10により商品登録処理が行われたが未だ精算装置20により精算処理が行われていない取引(未精算取引)を確認するための各種表示を行う画面である。なお、上述したように、このような未精算取引には、顧客Cが精算装置20で精算処理を行うことなく(買上商品の代金を支払うことなく)不正に退店したことによるもの(ケース2)と、登録装置10で誤登録が生じたことによるもの(ケース3、ケース4)とが含まれる。
【0074】
ステップS22において、CPU301は、操作部308のキーの一つである「お会計券未精算」ボタンが押下されたか否かを判定する。
【0075】
「お会計券未精算」ボタンが押下されると、ステップS23において、CPU301は、登録精算ファイルから未精算取引を抽出し、抽出した未精算取引を表示部305の未精算取引確認モード画面に表示させる。具体的には、CPU301は、登録精算ファイルに記録されている全取引のうち、「精算済みフラグ」が「0」である取引(ケース2、ケース3、ケース4)を登録精算ファイルから抽出する。そして、CPU301は、抽出した未精算取引に関する情報を、例えば図10のような形式で未精算取引確認モード画面に表示させる。このとき、CPU301は、未精算取引のうち、「削除フラグ」が「1」である取引(ケース4)については、誤登録によるものであるため他の未精算取引とは異なる態様(例えば、二重取消線を付す)で表示させる。また、該二重取消線を付して表示するのでなく、「削除フラグ」が「1」の取引は表示しないようにしてもよい。
【0076】
図10の未精算取引確認モード画面は、図6の登録精算ファイルの例に基づく表示例である。図10の表示例において、画面右側には、ステップS23で抽出された未精算取引の個別のデータが取引毎に列挙して表示される。すなわち、図6の登録精算ファイルで「精算済みフラグ」が「0」であるのは「取引番号」が「#000002」と「#000004」と「#000005」の3つの取引であるので、図10の画面右側の1段目には、「#000002」の取引のデータが表示され、2段目には、「#000004」の取引のデータが表示され、3段目には、「#000005」の取引のデータが表示される。各段の表示項目は、「取引番号」、「登録日時」、「点数」、および「金額」である。例えば、1段目の「#000002」の取引については、「#000002」、「2011.4.1 14:15:00」、「8」、「1,600」と表示される(図6参照)。そして、表示された3つの未精算取引のうち「削除フラグ」が「1」であるのは「#000002」の取引であるので、画面右側の1段目の未精算取引「#000002」の表示データには二重取消線が付される。
【0077】
また、図10の表示例において、画面左側には、ステップ23で抽出された未精算取引のデータに基づきCPU301が計算した未精算件数と未精算合計金額のデータが表示される。ここで、未精算件数は、画面右側に列挙され表示された未精算取引のうち、「削除フラグ」が「1」であるものを除外した件数(すなわちケース2とケース3の合計件数)であり、未精算合計金額は、上記の未精算件数に該当する未精算取引(すなわちケース2とケース3)の「金額」を合計した金額である。すなわち、図10の例では未精算件数は「#000004」と「#000005」の2件であり、未精算合計金額は当該2件の金額を合計した2,500円である。
【0078】
次に、ステップS24において、CPU301は、誤登録のお会計シートに基づいて登録精算ファイルの更新を行う。ここで、登録装置10で誤登録が生じた場合には、上述したように、その誤登録の分についても一取引としてお会計シートが発行されるが、この時のお会計シートは登録装置10のオペレータSが自分で保管しておく。そして、必要なタイミング(例えば、業務の交替時や閉店時など)で、保管しておいた誤登録分のお会計シートを管理装置30の担当の店員(チーフ等)へ渡す。管理装置30を操作する店員は、この受け取ったお会計シートを、例えば閉店後に、管理装置30のスキャナ部304に当該お会計シートの二次元バーコード(図9参照)を読み取らせ、以下のような誤登録の処理をする。つまり、登録装置10で誤登録が発生した際に、登録装置10を操作するオペレータが以下に示す処理をするようにした場合には、オペレータが特定のお客と結託して、一度登録した取引を誤登録として処理し、お客は精算をせずに退店したとしても、不正なデータとしてあがらず、不正な登録精算がされる蓋然性があるので、登録装置10を操作するオペレータは、自分が操作している時間帯に誤登録が発生した場合には、その誤登録のお会計シートをチーフ等へ渡し、チーフ等の権限のある人が以下の処理をする。
【0079】
ステップS24の具体的な処理として、管理装置30のCPU301は、スキャナ部304から、この読み取られた二次元バーコードに含まれる「取引番号」のデータを取得し、これにより、当該「取引番号」の取引を、登録装置10での誤登録による取引であるとして特定する。そして、CPU301は、誤登録と特定した当該「取引番号」の取引を登録精算ファイルから探し出し、見つかった当該取引の「削除フラグ」を「0」から「1」に変更して登録精算ファイルを更新する。この処理により、ともに「精算済みフラグ」が「0」かつ「削除フラグ」が「0」であったためケース2(顧客Cの不正な退店によるもの)と区別ができなかったケース3(誤登録によるものであり未精算とみなすべきでないもの)の取引が、ケース4(誤登録)に分類し直されることとなり、真の未精算の取引、すなわち顧客Cが代金を支払わずに退店し未精算となっている取引(ケース2)のみを、登録精算ファイルから抽出する(ステップS28参照)ことが可能となる。また、上記で実施したスキャナ部304で二次元コードが読み取られ、該当する「取引番号」の削除フラグを「0」から「1」に更新する際に、例えばキー操作を間に入れるようにしてもよい。つまり、二次元コードが読み取られ該当する取引番号の取引が見つかった場合には、「誤登録として処理をしてもよいか?」と表示し、表示される「はい」、「いいえ」のうち、「はい」のキーの入力を受け付けた際に、削除フラグを「0」から「1」に更新するようにしてもよい。
【0080】
次に、ステップS25において、CPU301は、未精算取引確認モード画面(図10)の画面右側に列挙表示されている未精算取引のうち、上記ステップS24で「削除フラグ」を「1」に更新した取引(ケース4の誤登録)について、ステップS23と同様に、他の未精算取引とは異なる態様(例えば、二重取消線を付す)で表示させる。例えば「#000004」の取引の「削除フラグ」を「1」に更新したとすると、未精算取引確認モード画面は図11のような表示内容になる。
【0081】
また、ステップS26において、CPU301は、ステップS23と同様の手順により、未精算取引確認モード画面(図11)の画面左側の未精算件数と未精算合計金額のデータを更新して表示させる。図11の例では、未精算件数は「#000005」の1件だけとなり、未精算合計金額は「#000005」の金額と同じ1,300円となる。
【0082】
次に、ステップS27において、CPU301は、未精算取引確認モード画面上の「未精算レポート印字」ボタン(図10、図11参照)が押下されたか否かを判定する。
【0083】
「未精算レポート印字」ボタンが押下されると、ステップS28において、CPU301は、登録精算ファイルに基づき例えば図12のような形式の未精算レポートを作成し、作成した未精算レポートを印刷部311に印刷させて発行する。ここで、未精算レポートの作成に際し、CPU301は、登録精算ファイル中の「削除フラグ」が「1」である取引、すなわち登録装置10で誤登録であった取引を、他とは異なる態様(例えば、「消」という文字を付す)で表現する。
【0084】
図12の未精算レポートの例は、図11に示した未精算取引確認モード画面に対応するものである。すなわち、「#000002」と「#000004」の取引には「消」の文字が付されており、これにより、この2つの取引は誤登録の取引として真の未精算の取引から除外されていることが、容易に視認可能となっている。そして、「#000005」の取引には「消」の文字が付されておらず、この取引が真の未精算の取引であることが把握可能であるとともに、未精算レポートの上部には、真の未精算の取引である「#000005」についての「未精算件数」と「未精算合計点数」と「未精算合計金額」とが示されている。そして、真の未精算取引である「#000005」について、その登録が発生した日時データ「14:50:00」(日付はその当日であるので、レポート上部に印刷されている2011年4月1日である。)と、その取引における買上商品の点数が印刷される。これにより、いつ発生した登録の取引が精算されないままの状態であるか、また、その取引おける買上商品点数が分かるので、例えば、商品登録装置、精算装置近傍を撮像して、その画像データを記憶しておき、のちに不正等の確認のために画像をチェックして、不正の疑いのあるお客を画像により特定する場合にも、その未精算取引の日時情報が表示され、また、そのときの買上点数が表示されることで、そのお客を特定し易くなる。具体的には、まず、その未精算取引についての時間前後の画像データと、画像データに写っているそのお客の買上点数とにより、概ねのお客を特定する。そして、その特定されたお客の動向を画像上で追跡し、精算装置で精算がされているかを確認することができる。また、図8のフローにおいて、誤登録の処理がされた場合、図6に示す削除フラグが「1」になるが、その場合は当該取引における買上合計金額は、一日の売上から削除されるように処理される。
【0085】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。変形例を以下列挙する。
【0086】
上記の実施形態では、ステップS24において、スキャナ部304で二次元バーコードを読み取ることで誤登録の取引を特定したが、これに限らず、お会計シートに印刷されている「取引番号」を店員が操作部308から入力するようにしてもよい。また、管理装置30の表示部305が液晶タッチパネルを構成する表示部である場合は、図10で表示される未精算取引のうち、お会計シートに印刷されている「取引番号」の取引を表示画面からタッチ選択することで、誤登録の取引を特定するようにしてもよい。
また、お会計シート(紙媒体)の代わりに、ICカードのような電子的記録媒体に「取引番号」などの情報を出力し記憶させるようにしてもよい。
登録精算ファイルに記録されているデータを、例えば店員毎に集計したり、あるいは登録日時の時間帯毎に集計したりした上で、未精算レポートを作成するようにしてもよい。そして、この集計結果に基づいて、例えばある店員は誤登録が多いあるいは少ないといった分析を行って、店員の教育に活用することも可能である。
管理装置30の機能の一部または全部を、登録装置10に備えるようにしてもよい。
二次元バーコードに代えて、一次元のバーコードを用いてもよい。ただし、一次元バーコードの場合は、収容可能な情報量の制約から、「取引番号」のみをバーコード化することが好ましい。
【0087】
上記実施の形態では、店舗内の事務所に配置される管理装置30で図8のフローに示す誤登録の処理をする説明をしたが、これに限らず、管理装置30と通信可能な装置で、図6に示す登録精算ファイルを記憶、表示することができる専用端末を、売場のサービスカウンタ等に配置し、該専用端末で操作するようにしてもよい。このように、売場のサービスカウンタに配置することで、営業時間中に登録はされたが、未だ精算されていない取引がどのくらいあるか等を容易に確認することができる。
また、更に、専用端末でなく、例えば登録装置10、あるいは精算装置20が、本発明による誤登録の処理をできる機能を有していてもよい。例えば、ある登録装置10が親の登録装置10となり、該親の登録装置10に上記実施形態における登録精算ファイルが記憶され、精算装置20で精算される毎に、その精算された取引の識別情報が該親の登録装置10へ送信され、該当する取引の精算済みフラグが更新されるようにしてもよい。
【0088】
また、登録装置10、精算装置20が図1のように複数有る場合でも、ある特定の登録装置10を前記のように親の登録装置10として、該装置に本発明による誤登録の処理をできる機能を設けておき、他の登録装置10で取引が生じる毎に、その登録された情報を該親の登録装置10へ送信し、全ての登録装置10に対応する登録精算ファイルの更新、管理をするようにしてもよい。
【0089】
また、上記実施形態における、図12の未精算レポートの各取引に商品登録装置10で登録操作をした店員の店員番号を印刷するようにしてもよい。つまり、商品登録装置10で商品登録を開始する際に、店員が所有する店員カードのバーコードを、登録を開始する前に所定のモードでスキャン部104により読み取り、どの店員により操作がされるかを記憶する。なお、一度店員カードのバーコードが読み取られれば、次の店員カードが読み取られるまでは、同じ店員番号の店員により登録がされたことが、各取引毎に記憶される。そして、誤登録の操作が発生するということは、その要因はお客によるものもあるが、店員によるお客との対話、コミュニケーション不足、あるいは操作のミス等によって生じる場合もある。つまり、例えば、複数の商品をお客が購入する場合で、商品登録を分けて欲しいと、お客から店員へ伝えたにも関わらず店員は、それを忘れて一つの取引にて登録してしまう等がある。そして、商品登録をする際に店員を特定し、具体的に例えば店員各個人を識別してから登録を開始することで、その誤登録の取引の処理がされた場合に、その誤登録はどの店員によるものかを把握することができるので、誤登録の多い店員にはお客との接客対話等の教育する際に利用することができる。また、各取引に対応付けて店員情報が記憶されていることで、店員毎に生じた誤登録の取引を表示し、また印刷できるようにしてもよい。
【0090】
上記実施の形態では、登録装置10で図9に示すお会計シートを発行し、該シートを精算装置20で読み取らせることで、当該精算する取引を特定し精算するシステムの例を示したが、これに限らず、お会計シートを発行しないシステムでも良い。例えば、各取引を特定するためのバーコードが印字されたバーコードカードを、予め登録装置10で用意しておく。そして、登録装置10で商品登録を開始する際に、そのバーコードカードをスキャナ104で読み取ってから当該お客の商品に付されたバーコードを読み取り、登録が終わると該バーコードの情報と登録された商品のコード情報とを上位装置へ送信する。そして、そのカードをお客の買い物カゴへ投入し、そのお客は精算装置20でそのバーコードカードのバーコードを読み取らせることで、あるいは、該バーコードと共に該バーコードを識別する数字が印字されている場合には、その数字を精算装置20で入力することで、取引が特定され精算するシステムに、本発明を利用してもよい。つまり、登録装置10で誤登録が発生した場合には、その登録で利用したバーコードカードはお客には渡さず、登録装置10を操作するオペレータがそのまま持ち続け、正しい個数での登録を開始する際は、別のバーコードカードをスキャナ104で読み取って登録をするようにする。そして、未精算ファイルから誤登録のデータを削除する場合には、前記オペレータが持ち続けた前記誤登録におけるバーコードカードを読み取ることで、その取引を特定し、上記実施形態と同様に該ファイルから削除するようにしてもよい。
また、未精算取引に関する情報を表示させるタイミングは、店舗の営業中では多くの商品登録が発生し、また該登録の直後には当然に未精算の時間帯も発生するので、閉店間近、あるいは閉店後に行うようにすることで、正しい未精算取引に関する情報を得ることができる。つまり、誤登録の修正(更新)ができる時間、例えば閉店後の午後10時と設定しておき、午後10時以降にS21の未精算取引確認モードを表示させるようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、図6の登録精算ファイルで、誤登録の取引について「削除フラグ」を「1」にしていたが、「削除フラグ」を設ける代わりに、その該当する取引に関する情報全てを登録精算ファイルから削除するように制御してもよい。また、更に削除された取引に関する情報を別の専用のファイルに記憶しておくようにしてもよい。
【符号の説明】
【0091】
1…精算システム 10…登録装置 20…精算装置 30…管理装置 101,201,301…CPU 102,202,302…ROM 103,203,303…RAM 104,204,304…スキャナ部 105,106,205,305…表示部 107,307…ハードディスク 108,206,308…操作部 109,207,309…通信部 110,208…ブザー 111,209,311…印刷部 210…釣銭機
【技術分野】
【0001】
本発明は、購入する商品の登録を行う商品登録装置と購入代金の精算を行う精算装置とが分かれている精算システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1のように、店員が商品登録装置を用いて商品登録を行い、お客が精算装置を用いて精算を行う精算システムが知られている。このように登録は店員により行われ、精算はお客により行われる精算システムにおいて、商品登録装置で一取引の商品登録の操作を終了した後に、例えばお客が購入する商品の数を間違えたことに気付いた場合、特に忙しい時間帯では、その誤った個数で登録された取引はそのままにし、新たに正しい個数で商品登録をし直すことがある。そして、お客は正しい個数で登録された取引を特定する情報、例えば取引番号を受け取り、該受け取った取引番号を精算装置で入力し、お客自身で精算をすることになる。
【0003】
そして、店員は、前記間違った取引の番号等を覚えておくか、該取引番号をメモ書きしておくか、あるいは該番号が用紙に発行される場合はその発行された用紙をとっておくか等しておき、例えば、一日の営業終了後に未精算レポート(商品登録されたが精算が行われていない取引をリストアップしたもの)を印刷して、その未精算レポート上で、前記間違った取引を探し出し、赤線を引くなどして未精算レポートから取り消す作業を行い、この作業をした後に未精算レポートに残っている取引が、真の未精算の取引、すなわち、お客が精算をすることなく退店した疑いのある取引であることを把握することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−86202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように、従来は、真の未精算の取引の把握、および誤登録の処理の作業に大きな手間がかかっていた。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、真の未精算の取引を容易に把握し、誤登録の処理を簡単にすることが可能な精算システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、一取引を識別可能な識別情報と共に買上商品を登録する商品登録装置と、前記識別情報に基づいて精算を行う精算装置と、前記商品登録装置で登録された取引のうち、前記精算装置で精算されたか否かを示す情報により決定される未精算取引に関する情報を記憶する記憶手段と、前記商品登録装置で登録された取引が誤登録であることを特定する特定手段と、前記特定手段によって特定された取引を誤登録として前記未精算取引に関する情報を更新する更新手段と、を備えることを特徴とする精算システムである。
【0008】
一取引を識別可能な識別情報と共に買上商品を登録するとは、商品登録装置で、新たな取引の商品の登録を開始する際、あるいは、商品の登録の終了のキー操作をした際に、各取引を識別する例えば連続した番号が識別情報として商品登録装置で生成され、該生成された識別情報と共に、商品登録された商品のコード情報等を記憶していく方法、あるいは、各取引を識別するための番号がバーコード化され印字されたカードを、例えば商品登録装置付近に配置しておき、商品登録が開始される際に、該カードに印字されたバーコードを商品登録装置での読取手段により読み取ることで各取引を識別する識別情報を得て、該取引で登録される商品のコード情報と共に記憶する方法のいずれの方法でもよい。
そして、前者の場合は、例えば、商品登録装置で登録が完了すると、前記識別情報が印刷された用紙等の媒体が発行され、精算装置で該媒体を読み取ることで、該取引で登録された商品が特定されて精算可能になる。また、後者の場合は、例えば、前記カードが登録を終えたお客へ渡され、あるいは買い物カゴへ投入され、精算装置で該カードに印字されたバーコードを読み取ることで、該取引で登録された商品が特定されて精算可能になる。つまり、商品登録の際に、一取引を識別する識別情報と共に登録され、精算装置で該識別情報が読み出されることで登録された商品が特定され精算可能であればよい。
【0009】
また、前記商品登録の際に、バーコードが印刷された媒体を発行する、あるいはバーコードが印刷された媒体を読み取って商品登録をする場合を示したが、バーコードに限らず、各取引を識別する識別情報がICに記憶されたICカードを商品登録の際に発行し、該カードを精算装置で読み取って取引を特定し精算するようにしてもよい。
また、予め各取引を識別する識別情報がICに記憶されたICカードを商品登録装置近傍に用意し、該カードを読み取って商品登録し、前記と同様、該カードを精算装置で読み取って取引を特定し精算するようにしてもよい。
【0010】
そして、未精算取引に関する情報とは、商品登録装置で登録されたが、精算装置で精算されていない取引に関する情報を示すが、前記識別情報毎の商品登録装置で登録された取引に関する情報と、前記識別情報毎の精算装置で精算された取引に関する情報とを、別々に記憶し、未精算取引に関する情報を決定できるようにしてもよいし、あるいは、それらを一体的に記憶し、未精算取引に関する情報を決定できるようにしてもよい。
また、未精算の取引だけをその取引の識別情報と共に記憶することで、未精算取引に関する情報を決定できるようにしてもよい。
【0011】
また、誤登録である取引を特定する方法としては、前記のように、識別情報がバーコード化された用紙が発行される場合、識別情報のバーコードを用いて登録される場合、ICカードを用いて商品登録される場合には、それらのバーコードやICカードを読み取ることで、誤登録として処理する取引を特定してもよいし、あるいは、例えばタッチパネルの表示部に表示する場合には、表示されている未精算の取引をタッチして選択することで、誤登録の取引を特定するようにしてもよい。
【0012】
また、誤登録として更新する更新手段には、例えば、その誤登録の対象となりその処理がされた取引について、例えば更新された旨のフラグをその取引に対して立てて、他の未精算の取引と区別して記憶する。そして、未精算取引に関する情報を表示するときは、残りの真の未精算の取引の内容と、その件数だけを表示するようにしてもよいし、あるいは、真の未精算の取引と共に、誤登録の取引処理がされた取引についても、それぞれを識別可能に表示するようにしてもよい。また、前記更新された未精算に関する情報を表示部に表示し、更にその内容を印刷できるようにしてもよい。
また、未精算取引に関する情報を更新するタイミングは、店舗の営業中では多くの商品登録が発生し、また登録の直後には当然に未精算の時間帯も発生するので、閉店間近、あるいは閉店後に行うようにすることで、正しい未精算取引に関する情報を得ることができる。
【0013】
以上のように、商品登録装置で登録された一取引の識別情報と、精算装置で精算されたか否かの情報により未精算取引に関する情報が決定され、誤登録の取引が特定され更新されるので、誤登録の処理が簡単になり、また真の未精算取引を容易に把握することができるようになる。
【0014】
また、本発明は、上記の精算システムにおいて、前記一取引の登録操作後、該取引を識別可能な識別情報がコード化され印刷された媒体を前記商品登録装置で発行する発行手段を備え、前記特定手段は、前記媒体に印刷されコード化された識別情報を読み取ることにより誤登録である取引を特定することを特徴とする。
これにより、商品登録装置で登録された際に、コード化された取引を識別する識別情報が印刷された媒体(例えば用紙)が発行され、誤登録の際には、その媒体はお客へは渡らず店員が持ったままになるので、誤登録の取引を特定する場合でも、その媒体に印刷されたコードを読み取ることで、該誤登録として処理すべき取引が特定されるので間違いなく、且つ、容易に誤登録の処理をすることができる。
【0015】
また、本発明は、上記の精算システムにおいて、前記商品登録装置で商品登録する際に、媒体にコード化されて印刷されている識別情報を読み取る読み取り手段を備え、前記特定手段は、前記媒体に印刷されコード化された識別情報を読み取ることにより誤登録である取引を特定することを特徴とする。
これにより、商品登録する際に、例えばカード等に印刷されるバーコードを読み取ることで商品登録する際においても、誤登録が生じた場合には、その誤登録が生じた取引のカードはお客に渡さず、店員が例えば閉店時まで持っておき、そのカードを読み取ることで誤登録の取引を特定できるので、容易に、且つ、確実に誤登録の処理が可能になる。
【0016】
また、本発明は、上記の精算システムにおいて、前記商品登録装置で登録された取引に関する識別情報は、前記商品登録装置で一取引の登録が完了した際の日時情報と、その取引における登録された商品の点数とを共に含み、前記更新手段により更新された残りの前記未精算取引に関する情報の前記日時情報と、その取引における登録された商品の点数とを未精算取引毎に表示する表示手段を備えることを特徴とする。
これにより、いつ発生した登録の取引が精算されないままの状態であるのか、また、その取引における買上商品点数が分かるので、例えば、商品登録装置、精算装置近傍を撮像して、その画像データを記憶しておき、のちに不正等の確認のために画像をチェックして、不正の疑いのあるお客を画像により特定する場合にも、その未精算取引の日時情報と、そのときの買上点数が表示されることで、例えば買上点数が多いお客、少ないお客の場合には、画像からそのお客を特定し易くなる。
【0017】
また、本発明は、上記の精算システムにおいて、前記特定手段によって特定された誤登録の取引と、他の未精算の取引とを異なる態様で印刷する印刷手段を備えることを特徴とする。
これにより、誤登録の取引処理がされた取引と、実際の未精算取引とを一瞥して区別することができるので、未精算取引に関する情報のうち、どの取引が誤登録処理され、どの取引が真の未精算取引かを容易に把握することができ、例えば一日の店舗での営業の報告に利用することができる。
【0018】
また、本発明は、上記の精算システムにおいて、前記商品登録装置で商品を登録する際に該登録操作をする店員を特定する店員特定手段を有し、前記商品登録装置での登録の際、前記取引を識別する識別情報と共に前記店員特定手段で特定された店員情報を記憶し、前記印刷手段は、前記各誤登録の取引について店員情報と共に印刷することを特徴とする。
これにより、誤登録の取引について、店員情報と共に出力されるので、どの店員による登録操作に対して、誤登録が発生したかを把握することができる。つまり、誤登録の操作が発生するということは、その要因はお客によるものもあるが、店員によるお客との対話、コミュニケーション不足、あるいは操作のミス等によって生じる場合もある。例えば、複数の商品をお客が購入する場合で、商品登録を分けて欲しいと、お客から店員へ伝えたにも関わらず店員は、それを忘れて一つの取引で登録してしまう等の場合がある。そして、具体的には、例えば店員各個人を識別する店員用のバーコードを読み取ってから登録を開始することで、その誤登録の取引の処理がされた場合に、その誤登録はどの店員によるものかを把握することができるので、誤登録の多い店員にはお客との接客対話等の教育をする際の指針とすることができる。また、誤登録の取引に店員情報が対応して記憶されることにより、店員情報毎に、誤登録の取引の件数等を出力するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、真の未精算の取引を簡単に把握することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態による精算システムが稼働している様子を表す図である。
【図2】精算システムのネットワーク構成図である。
【図3】登録装置の構成を表すブロック図である。
【図4】精算装置の構成を表すブロック図である。
【図5】管理装置の構成を表すブロック図である。
【図6】登録精算ファイルの一例である。
【図7】管理装置が登録精算ファイルを管理する処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】誤登録除外処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】お会計シートの一例である。
【図10】未精算取引確認モード画面の一例である。
【図11】未精算取引確認モード画面の一例である。
【図12】未精算レポートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態による精算システム1が稼働している様子を表す図である。図2は、精算システム1のネットワーク構成図である。
【0022】
精算システム1は、店舗フロアに設置される。精算システム1は、図1に示すように、登録装置10と、精算装置20とを備える。精算システム1は、さらに管理装置30を備えるが、この管理装置30は登録装置10や精算装置20から離れた事務所に設置されるため、図1において非図示としている。また、図1に示した登録装置10及び精算装置20の各設置数は一例であって、例えば、店舗の規模及びコストに応じて設置数を決定してもよく、例えば精算装置20の数を登録装置10よりも多くしてもよい。
【0023】
また、図1において、登録カウンタ11は、登録装置10の設置台である。精算カウンタ21は、精算装置20の設置台である。符号Sは、登録装置10を操作するオペレータ(店員)である。符号Cは、店舗に来店した顧客である。
【0024】
図2に示すように、複数の登録装置10(10a、10b、…)、複数の精算装置20(20a、20b、…)、管理装置30のそれぞれは、LAN40を介して通信可能に接続されている。
【0025】
登録装置10は、オペレータSにより操作され、顧客Cの買上商品に付されたバーコードを読み取ることにより、買上商品の登録処理を実行し、商品登録の結果に基づき取引情報(後述)を生成し、生成した取引情報を管理装置30に送信するとともに、お会計シート(媒体)を発行する。図9にお会計シートの一例を示す。図9において、お会計シートには、取引を特定するための情報(取引番号や二次元バーコード)が印刷されている。二次元バーコードには、少なくとも、取引を特定する取引番号(図9では#000001)が二次元バーコード化された情報として含まれている。なお、取引番号だけでなく、買上商品の商品コードや買上合計金額などの情報も二次元バーコードに含めてもよい。また、取引番号だけを該バーコードに記憶する場合には、一次元バーコードであってもよい。
【0026】
ここで、商品登録処理が正しく行われた場合(買上商品の個数などに間違いがない場合)は、お会計シートは顧客Cへ渡される。一方、商品登録処理に誤りがあった場合(買上商品の個数などを間違って登録してしまった場合)は、お会計シートはオペレータSが顧客に渡すことなく保管しておき、もう一度、商品登録処理をやり直す。顧客Cは、オペレータSから正しいお会計シートを受け取って、精算カウンタ21に移動する。
【0027】
精算装置20は、顧客Cにより操作され、お会計シートに印刷されている二次元バーコードを読み取って、読み取った二次元バーコードに基づいて、明細情報(例えば、商品名、単価、買上点数)を表示するとともに、精算処理を実行する。
【0028】
管理装置30は、商品コード(例えば、JANコード)、商品名、単価などを示した商品ファイルを記憶する。また、管理装置30は、後述する図6に示す登録精算ファイルを記憶する。そして、管理装置30は、登録装置10から取引情報を受信し、また精算装置20から精算結果の情報を受信して、これらの情報により登録精算ファイルを更新していく。さらに、管理装置30は、登録装置10のオペレータSが保管しておいた誤登録のお会計シートの情報を基に、登録精算ファイルに含まれるデータのうち誤登録のデータを特定して当該データを未精算の取引から除外した上で、真の未精算の取引を確認する処理を実行する機能を有する。そして、該処理を特定の店員が店舗の閉店後に実行する。
【0029】
図3は、登録装置10の構成を表すブロック図である。登録装置10は、図3に示すように、CPU101と、ROM102と、RAM103と、スキャナ部104と、店員用表示部105と、客用表示部106と、ハードディスク107と、店員用操作部108と、通信部109と、ブザー110と、印刷部111と、バス112とを備える。これらは、バス112を介して互いに接続されている。
【0030】
ROM102は、種々の情報を記憶する。例えば、ROM102は、商品登録処理をCPU101に実行させるための商品登録プログラムを記憶する。また、ROM102は、自装置を識別させるための装置番号を記憶する。
【0031】
RAM103は、種々の情報を一時記憶する。例えば、RAM103は、ROM102から読み出された商品登録プログラムを一時記憶する。また、RAM103は、CPU101により商品登録プログラムが実行されることによって生成される種々の変数やデータ(例えば、スキャナ部104が読み取った商品データや担当者名)を一時記憶する。また、RAM103は、商品登録によって生成した取引情報を一時記憶する。また、RAM103は、管理装置30から供給された商品ファイルを一時記憶してもよい。
【0032】
CPU101は、ROM102に記憶された商品登録プログラムを読み出してRAM103に展開し、展開した商品登録プログラムの各ステップを実行することにより、登録装置10全体を制御する。例えば、CPU101は、商品登録の実行を制御し、取引情報の生成を制御し、二次元バーコードの生成及びお会計シートの発行を制御する。
【0033】
スキャナ部104は、商品に付されたバーコードを光学的に読み取って、そのバーコードに含まれる情報である商品データをRAM103に記憶させる。また、スキャナ部104は、オペレータSを識別するための担当者名(担当者番号)をオペレータSの名札等から光学的に読み取って、読み取った担当者名をRAM103に記憶させる。
【0034】
店員用表示部105は、例えば、液晶ディスプレイ装置であり、オペレータSに対して情報を表示する。店員用表示部105が表示する情報の一例は、買上商品の商品名、単価、買上点数、買上合計金額などである。
【0035】
客用表示部106は、例えば液晶ディスプレイ装置であり、顧客Cに対して、例えばスキャナ部104で読み取られた商品の品名や値段等の情報を提示する。
【0036】
ハードディスク107は、磁気記憶装置であり、管理装置30から供給された商品ファイルを記憶する。また、ハードディスク107は、商品登録プログラムを記憶してもよい。
【0037】
店員用操作部108は、オペレータSから種々の操作を受け付けるための各種キーを備える。
通信部109は、LAN40を介して外部の装置と通信するための通信インタフェースである。
ブザー110は、確認音や警告音などを発生させるための音発生部である。
印刷部111は、お会計シートを印刷して発行する。
【0038】
図4は、精算装置20の構成を表すブロック図である。精算装置20は、図4に示すように、CPU201と、ROM202と、RAM203と、スキャナ部204と、表示部205と、客用操作部206と、通信部207と、ブザー208と、印刷部209と、釣銭機210と、バス211とを備える。これらは、バス211を介して互いに接続されている。
【0039】
ROM202は、種々の情報を記憶する。例えば、ROM202は、精算処理をCPU201に実行させるための精算プログラムを記憶する。また、ROM202は、自装置を識別させるための装置番号を記憶する。
【0040】
RAM203は、種々の情報を一時記憶する。例えば、RAM203は、管理装置30から供給された商品ファイルを一時記憶する。また、RAM203は、ROM202から読み出された精算プログラムを一時記憶する。また、RAM203は、CPU201により精算プログラムが実行されることによって生成される種々の変数やデータ(例えば、釣銭額)を一時記憶する。また、RAM203は、スキャナ部204が読み取った情報を一時記憶する。なお、RAM203は、管理装置30から供給された取引情報を一時記憶してもよい。
【0041】
CPU201は、ROM202に記憶された精算プログラムを読み出してRAM203に展開し、展開した精算プログラムの各ステップを実行することにより、精算装置20全体を制御する。例えば、CPU201は、精算時の表示を制御し、精算処理を制御し、受領書及び明細シートの発行を制御する。
【0042】
スキャナ部204は、お会計シートに印刷されている二次元バーコードを光学的に読み取って、その二次元バーコードに含まれる情報(取引を特定する情報)をCPU201に出力する。
【0043】
表示部205は、例えば液晶ディスプレイ装置であり、顧客Cに対して情報を表示する。表示内容の一例は、例えば、買上合計金額、精算装置20への投入金額、釣銭額などである。
【0044】
客用操作部206は、タッチパネル式の入力装置であり、表示部205に表示されたGUI操作ボタンに対する顧客Cからの操作に応じて、操作信号をCPU201に出力する。GUI操作ボタンの一例は、精算処理を指示するキーなどである。
【0045】
通信部207は、LAN40を介して外部の装置と通信するための通信インタフェースである。
ブザー208は、確認音や警告音などを発生させるための音発生部である。
印刷部209は、受領書及び明細シートを印刷して発行する。
【0046】
釣銭機210は、硬貨や紙幣といった現金の投入口及び排出口を備える。釣銭機210は、顧客Cによって投入口に投入された現金を計数して、その入金額をCPU201に通知する。また、釣銭機210は、CPU201から通知された釣銭額に基づいて、その釣銭額に相当する硬貨や紙幣を排出口から排出する。
【0047】
図5は、管理装置30の構成を表すブロック図である。管理装置30は、図5に示すように、CPU301と、ROM302と、RAM303と、スキャナ部304と、表示部305と、ハードディスク307と、操作部308と、通信部309と、印刷部311と、バス312とを備える。これらは、バス312を介して互いに接続されている。
【0048】
ROM302は、種々の情報を記憶する。例えば、ROM302は、管理装置30を動作させるための制御プログラムを記憶する。
【0049】
RAM303は、種々の情報を一時記憶する。例えば、RAM303は、ROM302から読み出された制御プログラムを一時記憶する。また、RAM303は、CPU301により制御プログラムが実行されることによって生成される種々の変数やデータを一時記憶する。
【0050】
CPU301は、ROM302に記憶された制御プログラムを読み出してRAM303に展開し、展開した制御プログラムの各ステップを実行することにより、管理装置30全体を制御する。
【0051】
スキャナ部304は、お会計シートに印刷されている二次元バーコードを光学的に読み取って、その二次元バーコードに含まれる情報(取引を特定する情報)をCPU301に出力する。
【0052】
表示部305は、例えば液晶ディスプレイ装置であり、管理装置30を操作する店員に対して情報を表示する。表示内容の一例は、例えば後述する図10や図11の画面である。
【0053】
ハードディスク307は、磁気記憶装置であり、商品ファイルおよび図6に示す登録精算ファイルを記憶する。ハードディスク107は、上記の制御プログラムを記憶してもよい。
【0054】
操作部308は、管理装置30を操作する店員から種々の操作を受け付けるための各種キーを備える。
通信部309は、LAN40を介して外部の装置と通信するための通信インタフェースである。
【0055】
図6は、登録精算ファイルの一例である。この登録精算ファイルは、各登録装置10で登録された各取引の登録に関するデータと、その取引が精算済みであるか否かを対応付けて記憶するファイルである。つまり、図6ではレジ番号1の登録装置10に関する情報であるが、登録装置10が複数台有る場合には、同様の登録と精算との対応を示すデータが、各レジ番号毎に、登録精算ファイルに記憶されている。また、各取引を示す取引番号は全ての登録装置10においても、ユニークな番号が付されるように決められている。例えば最上位の桁(取引番号の最も左の番号)がレジ番号を示す等にすることで、登録された各取引を識別することができる。そして、登録精算ファイルに記憶するデータとしては、例えば、「取引番号」、「登録日時」、「点数」、「金額」、「店員番号」、「削除フラグ」、および「精算済みフラグ」の各項目からなる。そして、一取引に関するデータとして、「取引番号」の一つ一つの要素データに他の各項目の要素データが対応付けられている。例えば、「取引番号」の要素データ「#000001」には、「登録日時」の要素データ「2011.4.1 14:00:00」(登録日時が2011年4月1日14時0分0秒であることを示す)と、「点数」の要素データ「5」と、「金額」の要素データ「1,000」と、「削除フラグ」の要素データ「0」と、「精算済みフラグ」の要素データ「1」とが対応付けられている。これら各要素データ(「#000001」「2011.4.1 14:00:00」「5」「1,000」「0」「1」)が、取引番号「#000001」で特定される一取引に関するデータである。「取引番号」のデータ「#000002」以降についても同様である。また、各取引番号には、当該取引で登録された商品のコード情報、例えばJANコードが対応して記憶されていることで、その取引でどの商品が購入されたかを把握することができるようになっている。
【0056】
「取引番号」は、登録装置10において処理された一取引を識別する番号である。この「取引番号」は取引毎に(商品登録処理が行われる毎に)登録装置10で付与されて、登録装置10において当該「取引番号」の一取引の処理が完了すると、「取引番号」、「登録日時」、「点数」、「金額」、「店員番号」の各データが1セットのデータ(取引情報)として登録装置10から管理装置30へ送信され、管理装置30においてこの取引情報のデータにしたがって登録精算ファイルの1行分のデータ(「削除フラグ」と「精算済みフラグ」の値は「0」とする)が追加される。ここで、一取引とは、各顧客の買上商品全てを商品登録することを意味し、ある顧客について商品登録処理が正しく行われず再度商品登録処理をやり直した場合には、最初の間違った誤登録で一取引、次の正しい登録で一取引とみなす(合わせて2つの取引)こととする。つまり、この場合には、登録精算ファイルに2行分のデータが記録されることになる。
【0057】
「登録日時」は、登録装置10において当該取引の処理が完了した(例えば、一取引の終了を宣言するために現計キーが押された)日時である。
「点数」は、当該一取引で商品登録された商品の個数である。
「金額」は、当該一取引で商品登録された商品の合計金額である。
「店員番号」は、登録装置10を操作したオペレータSを特定する識別番号である。
【0058】
「精算済みフラグ」は、当該取引について精算装置20での精算処理が完了しているか否かを示すフラグであり、「0」が未精算、「1」が精算済みを表す。精算装置20では、顧客Cの操作によりお会計シートの二次元バーコードが読み取られると、二次元バーコードに含まれる「取引番号」が特定され、精算処理が完了すると「取引番号」と精算処理が完了したことを示す情報とが精算装置20から管理装置30へ送信される。管理装置30は、これらの情報を受信して、登録精算ファイルの対応する「取引番号」の「精算済みフラグ」を「1」に更新する。
【0059】
「削除フラグ」は、当該取引が誤登録である場合に、当該取引を未精算の取引から除外する処理(後述するように、この処理は管理装置30が実行する)が済んだか否かを示すフラグであり、「0」が未処理、「1」が処理済みを表す。
【0060】
ここで、図6の登録精算ファイルを参照して、登録装置10、精算装置20、管理装置30の各装置でそれぞれ行われた処理の状況(以下のケース1からケース4に分類可能)と、「削除フラグ」および「精算済みフラグ」との関係を説明する。
【0061】
登録装置10で(買上商品の個数などに間違いがなく)商品登録処理が正しく行われ、さらに顧客Cにより精算装置20で精算処理が実行された場合、「精算済みフラグ」は「1」になる。またこの場合、商品登録処理は正しく行われており誤登録ではないことから、管理装置30において誤登録の取引を未精算の取引から除外する後述の処理(以下、誤登録除外処理という)は行われない。よって、「削除フラグ」は「0」である。図6の登録精算ファイルでは、「取引番号」が「#000001」と「#000003」の取引が、このケースに該当する(ケース1:「精算済みフラグ」=「1」かつ「削除フラグ」=「0」)。
【0062】
ところが、登録装置10で商品登録処理が正しく行われたにもかかわらず、顧客Cが精算装置20で精算を行うことなく不正に退店した場合には、「精算済みフラグ」は「0」のままである(ケース2:「精算済みフラグ」=「0」かつ「削除フラグ」=「0」)。
【0063】
一方、登録装置10での商品登録処理が誤登録であった場合(買上商品の個数などを間違って商品登録してしまった場合)は、お会計シートは顧客Cに渡されず、精算装置20での精算処理が行われることはないので、「精算済みフラグ」は「0」である。この場合、管理装置30において後述の誤登録除外処理が未実施の時点では、「削除フラグ」は「0」のままである(ケース3:「精算済みフラグ」=「0」かつ「削除フラグ」=「0」)。
【0064】
そして、管理装置30で誤登録除外処理が実施されることにより、「削除フラグ」は「1」に更新される。図6の登録精算ファイルでは、「取引番号」が「#000002」の取引が、このケースに該当する(ケース4:「精算済みフラグ」=「0」かつ「削除フラグ」=「1」)。
【0065】
よって、登録精算ファイルから「精算済みフラグ」が「0」の取引を抽出すると、ケース2に該当する取引とケース3に該当する取引とケース4に該当する取引の三者が抽出されることになる。この抽出された三者のうち、ケース4は「削除フラグ」が「1」であるから他の二者と区別できるが、ケース2とケース3はともに「削除フラグ」が同じ「0」であるため、このままでは不正な取引であるケース2のみを判別できない。つまり、図6の例では、「取引番号」が「#000004」と「#000005」が該当する。
【0066】
そこで、管理装置30において、誤登録除外処理を実施する。すなわち、ケース2とケース3の取引のうち、誤登録の取引(ケース3)を誤登録時に発行されたお会計シートを基にして特定し、特定した誤登録の取引について「削除フラグ」を「1」に設定する。この誤登録除外処理により、ケース3はケース4となるので、不正な取引であるケース2のみを判別することができる。したがって、店舗はこの判別結果に基づいて、不正な取引がどの程度行われたかを把握することが可能である。つまり、「取引番号」が「#000004」と「#000005」のうち、いずれかに対して誤登録除外処理がされることで、不正精算の疑いの高い取引を特定することができる。
【0067】
次に、誤登録除外処理の詳細を、図7および図8のフローチャートにしたがって説明する。
【0068】
図7は、(誤登録除外処理の前段階として)管理装置30が登録精算ファイルを管理する処理の流れを示すフローチャートである。
【0069】
ステップS11において、管理装置30のCPU301は、通信部309により登録装置10または精算装置20からデータを受信する。つまり、管理装置30は、登録装置10で新たな取引の登録がされる毎に、あるいは精算装置20で精算がされる毎に、それらの情報が管理装置30へ送信され、管理装置30ではリアルタイムで登録装置10や精算装置20での登録、精算状況を把握することができる。
ステップS12において、CPU301は、受信したデータが登録装置10からの取引情報(「取引番号」、「登録日時」、「点数」、「金額」、「店員番号」の1セットのデータ)であるか、精算装置20からの精算結果を示す精算情報(「取引番号」のデータと精算処理が完了したことを示す情報とが含まれる)であるかを判定する。登録装置10から送信されたデータであるか、あるいは精算装置20から送信されたデータであるかは、送信されるデータのヘッダ部にいずれかの装置から送信されたデータであるかを識別する情報が付されることで判断してもよいし、あるいは、各装置を識別する装置番号やIPアドレスを予め管理装置30に記憶しておき、それぞれの装置から送信されるデータに各装置番号やIPアドレスを含めることで、いずれかの装置からの情報かを判断するようにしてもよい。
【0070】
受信したデータが登録装置10からの取引情報である場合、ステップS13において、CPU301は、登録精算ファイルに当該取引情報の各データを追加する。これにより、図6の登録精算ファイルには、一取引に相当する1行分のデータが追加される。そして、登録装置10から取引情報が受信される毎に、このステップの処理が行われて、商品登録された全ての取引に関するデータが登録精算ファイルに蓄積されていく。
【0071】
一方、受信したデータが精算装置20からの精算情報である場合、ステップS14において、CPU301は、その精算情報に含まれる「取引番号」に対応する取引を登録精算ファイルから探し出し、見つかった当該取引の「精算済みフラグ」を「0」から「1」に変更して登録精算ファイルを更新する。このステップは、上述したケース1が処理対象となる。図6の登録精算ファイルの例では、「取引番号」が「#000001」と「#000003」の取引が、このステップの処理を行った結果として示されている。
【0072】
図8は、誤登録除外処理の流れを示すフローチャートである。
【0073】
ステップS21において、管理装置30のCPU301は、操作部308に対する店員の操作入力を受けて、表示部305に未精算取引確認モード画面を表示させる。この未精算取引確認モード画面は、管理装置30を操作する店員が、登録装置10により商品登録処理が行われたが未だ精算装置20により精算処理が行われていない取引(未精算取引)を確認するための各種表示を行う画面である。なお、上述したように、このような未精算取引には、顧客Cが精算装置20で精算処理を行うことなく(買上商品の代金を支払うことなく)不正に退店したことによるもの(ケース2)と、登録装置10で誤登録が生じたことによるもの(ケース3、ケース4)とが含まれる。
【0074】
ステップS22において、CPU301は、操作部308のキーの一つである「お会計券未精算」ボタンが押下されたか否かを判定する。
【0075】
「お会計券未精算」ボタンが押下されると、ステップS23において、CPU301は、登録精算ファイルから未精算取引を抽出し、抽出した未精算取引を表示部305の未精算取引確認モード画面に表示させる。具体的には、CPU301は、登録精算ファイルに記録されている全取引のうち、「精算済みフラグ」が「0」である取引(ケース2、ケース3、ケース4)を登録精算ファイルから抽出する。そして、CPU301は、抽出した未精算取引に関する情報を、例えば図10のような形式で未精算取引確認モード画面に表示させる。このとき、CPU301は、未精算取引のうち、「削除フラグ」が「1」である取引(ケース4)については、誤登録によるものであるため他の未精算取引とは異なる態様(例えば、二重取消線を付す)で表示させる。また、該二重取消線を付して表示するのでなく、「削除フラグ」が「1」の取引は表示しないようにしてもよい。
【0076】
図10の未精算取引確認モード画面は、図6の登録精算ファイルの例に基づく表示例である。図10の表示例において、画面右側には、ステップS23で抽出された未精算取引の個別のデータが取引毎に列挙して表示される。すなわち、図6の登録精算ファイルで「精算済みフラグ」が「0」であるのは「取引番号」が「#000002」と「#000004」と「#000005」の3つの取引であるので、図10の画面右側の1段目には、「#000002」の取引のデータが表示され、2段目には、「#000004」の取引のデータが表示され、3段目には、「#000005」の取引のデータが表示される。各段の表示項目は、「取引番号」、「登録日時」、「点数」、および「金額」である。例えば、1段目の「#000002」の取引については、「#000002」、「2011.4.1 14:15:00」、「8」、「1,600」と表示される(図6参照)。そして、表示された3つの未精算取引のうち「削除フラグ」が「1」であるのは「#000002」の取引であるので、画面右側の1段目の未精算取引「#000002」の表示データには二重取消線が付される。
【0077】
また、図10の表示例において、画面左側には、ステップ23で抽出された未精算取引のデータに基づきCPU301が計算した未精算件数と未精算合計金額のデータが表示される。ここで、未精算件数は、画面右側に列挙され表示された未精算取引のうち、「削除フラグ」が「1」であるものを除外した件数(すなわちケース2とケース3の合計件数)であり、未精算合計金額は、上記の未精算件数に該当する未精算取引(すなわちケース2とケース3)の「金額」を合計した金額である。すなわち、図10の例では未精算件数は「#000004」と「#000005」の2件であり、未精算合計金額は当該2件の金額を合計した2,500円である。
【0078】
次に、ステップS24において、CPU301は、誤登録のお会計シートに基づいて登録精算ファイルの更新を行う。ここで、登録装置10で誤登録が生じた場合には、上述したように、その誤登録の分についても一取引としてお会計シートが発行されるが、この時のお会計シートは登録装置10のオペレータSが自分で保管しておく。そして、必要なタイミング(例えば、業務の交替時や閉店時など)で、保管しておいた誤登録分のお会計シートを管理装置30の担当の店員(チーフ等)へ渡す。管理装置30を操作する店員は、この受け取ったお会計シートを、例えば閉店後に、管理装置30のスキャナ部304に当該お会計シートの二次元バーコード(図9参照)を読み取らせ、以下のような誤登録の処理をする。つまり、登録装置10で誤登録が発生した際に、登録装置10を操作するオペレータが以下に示す処理をするようにした場合には、オペレータが特定のお客と結託して、一度登録した取引を誤登録として処理し、お客は精算をせずに退店したとしても、不正なデータとしてあがらず、不正な登録精算がされる蓋然性があるので、登録装置10を操作するオペレータは、自分が操作している時間帯に誤登録が発生した場合には、その誤登録のお会計シートをチーフ等へ渡し、チーフ等の権限のある人が以下の処理をする。
【0079】
ステップS24の具体的な処理として、管理装置30のCPU301は、スキャナ部304から、この読み取られた二次元バーコードに含まれる「取引番号」のデータを取得し、これにより、当該「取引番号」の取引を、登録装置10での誤登録による取引であるとして特定する。そして、CPU301は、誤登録と特定した当該「取引番号」の取引を登録精算ファイルから探し出し、見つかった当該取引の「削除フラグ」を「0」から「1」に変更して登録精算ファイルを更新する。この処理により、ともに「精算済みフラグ」が「0」かつ「削除フラグ」が「0」であったためケース2(顧客Cの不正な退店によるもの)と区別ができなかったケース3(誤登録によるものであり未精算とみなすべきでないもの)の取引が、ケース4(誤登録)に分類し直されることとなり、真の未精算の取引、すなわち顧客Cが代金を支払わずに退店し未精算となっている取引(ケース2)のみを、登録精算ファイルから抽出する(ステップS28参照)ことが可能となる。また、上記で実施したスキャナ部304で二次元コードが読み取られ、該当する「取引番号」の削除フラグを「0」から「1」に更新する際に、例えばキー操作を間に入れるようにしてもよい。つまり、二次元コードが読み取られ該当する取引番号の取引が見つかった場合には、「誤登録として処理をしてもよいか?」と表示し、表示される「はい」、「いいえ」のうち、「はい」のキーの入力を受け付けた際に、削除フラグを「0」から「1」に更新するようにしてもよい。
【0080】
次に、ステップS25において、CPU301は、未精算取引確認モード画面(図10)の画面右側に列挙表示されている未精算取引のうち、上記ステップS24で「削除フラグ」を「1」に更新した取引(ケース4の誤登録)について、ステップS23と同様に、他の未精算取引とは異なる態様(例えば、二重取消線を付す)で表示させる。例えば「#000004」の取引の「削除フラグ」を「1」に更新したとすると、未精算取引確認モード画面は図11のような表示内容になる。
【0081】
また、ステップS26において、CPU301は、ステップS23と同様の手順により、未精算取引確認モード画面(図11)の画面左側の未精算件数と未精算合計金額のデータを更新して表示させる。図11の例では、未精算件数は「#000005」の1件だけとなり、未精算合計金額は「#000005」の金額と同じ1,300円となる。
【0082】
次に、ステップS27において、CPU301は、未精算取引確認モード画面上の「未精算レポート印字」ボタン(図10、図11参照)が押下されたか否かを判定する。
【0083】
「未精算レポート印字」ボタンが押下されると、ステップS28において、CPU301は、登録精算ファイルに基づき例えば図12のような形式の未精算レポートを作成し、作成した未精算レポートを印刷部311に印刷させて発行する。ここで、未精算レポートの作成に際し、CPU301は、登録精算ファイル中の「削除フラグ」が「1」である取引、すなわち登録装置10で誤登録であった取引を、他とは異なる態様(例えば、「消」という文字を付す)で表現する。
【0084】
図12の未精算レポートの例は、図11に示した未精算取引確認モード画面に対応するものである。すなわち、「#000002」と「#000004」の取引には「消」の文字が付されており、これにより、この2つの取引は誤登録の取引として真の未精算の取引から除外されていることが、容易に視認可能となっている。そして、「#000005」の取引には「消」の文字が付されておらず、この取引が真の未精算の取引であることが把握可能であるとともに、未精算レポートの上部には、真の未精算の取引である「#000005」についての「未精算件数」と「未精算合計点数」と「未精算合計金額」とが示されている。そして、真の未精算取引である「#000005」について、その登録が発生した日時データ「14:50:00」(日付はその当日であるので、レポート上部に印刷されている2011年4月1日である。)と、その取引における買上商品の点数が印刷される。これにより、いつ発生した登録の取引が精算されないままの状態であるか、また、その取引おける買上商品点数が分かるので、例えば、商品登録装置、精算装置近傍を撮像して、その画像データを記憶しておき、のちに不正等の確認のために画像をチェックして、不正の疑いのあるお客を画像により特定する場合にも、その未精算取引の日時情報が表示され、また、そのときの買上点数が表示されることで、そのお客を特定し易くなる。具体的には、まず、その未精算取引についての時間前後の画像データと、画像データに写っているそのお客の買上点数とにより、概ねのお客を特定する。そして、その特定されたお客の動向を画像上で追跡し、精算装置で精算がされているかを確認することができる。また、図8のフローにおいて、誤登録の処理がされた場合、図6に示す削除フラグが「1」になるが、その場合は当該取引における買上合計金額は、一日の売上から削除されるように処理される。
【0085】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。変形例を以下列挙する。
【0086】
上記の実施形態では、ステップS24において、スキャナ部304で二次元バーコードを読み取ることで誤登録の取引を特定したが、これに限らず、お会計シートに印刷されている「取引番号」を店員が操作部308から入力するようにしてもよい。また、管理装置30の表示部305が液晶タッチパネルを構成する表示部である場合は、図10で表示される未精算取引のうち、お会計シートに印刷されている「取引番号」の取引を表示画面からタッチ選択することで、誤登録の取引を特定するようにしてもよい。
また、お会計シート(紙媒体)の代わりに、ICカードのような電子的記録媒体に「取引番号」などの情報を出力し記憶させるようにしてもよい。
登録精算ファイルに記録されているデータを、例えば店員毎に集計したり、あるいは登録日時の時間帯毎に集計したりした上で、未精算レポートを作成するようにしてもよい。そして、この集計結果に基づいて、例えばある店員は誤登録が多いあるいは少ないといった分析を行って、店員の教育に活用することも可能である。
管理装置30の機能の一部または全部を、登録装置10に備えるようにしてもよい。
二次元バーコードに代えて、一次元のバーコードを用いてもよい。ただし、一次元バーコードの場合は、収容可能な情報量の制約から、「取引番号」のみをバーコード化することが好ましい。
【0087】
上記実施の形態では、店舗内の事務所に配置される管理装置30で図8のフローに示す誤登録の処理をする説明をしたが、これに限らず、管理装置30と通信可能な装置で、図6に示す登録精算ファイルを記憶、表示することができる専用端末を、売場のサービスカウンタ等に配置し、該専用端末で操作するようにしてもよい。このように、売場のサービスカウンタに配置することで、営業時間中に登録はされたが、未だ精算されていない取引がどのくらいあるか等を容易に確認することができる。
また、更に、専用端末でなく、例えば登録装置10、あるいは精算装置20が、本発明による誤登録の処理をできる機能を有していてもよい。例えば、ある登録装置10が親の登録装置10となり、該親の登録装置10に上記実施形態における登録精算ファイルが記憶され、精算装置20で精算される毎に、その精算された取引の識別情報が該親の登録装置10へ送信され、該当する取引の精算済みフラグが更新されるようにしてもよい。
【0088】
また、登録装置10、精算装置20が図1のように複数有る場合でも、ある特定の登録装置10を前記のように親の登録装置10として、該装置に本発明による誤登録の処理をできる機能を設けておき、他の登録装置10で取引が生じる毎に、その登録された情報を該親の登録装置10へ送信し、全ての登録装置10に対応する登録精算ファイルの更新、管理をするようにしてもよい。
【0089】
また、上記実施形態における、図12の未精算レポートの各取引に商品登録装置10で登録操作をした店員の店員番号を印刷するようにしてもよい。つまり、商品登録装置10で商品登録を開始する際に、店員が所有する店員カードのバーコードを、登録を開始する前に所定のモードでスキャン部104により読み取り、どの店員により操作がされるかを記憶する。なお、一度店員カードのバーコードが読み取られれば、次の店員カードが読み取られるまでは、同じ店員番号の店員により登録がされたことが、各取引毎に記憶される。そして、誤登録の操作が発生するということは、その要因はお客によるものもあるが、店員によるお客との対話、コミュニケーション不足、あるいは操作のミス等によって生じる場合もある。つまり、例えば、複数の商品をお客が購入する場合で、商品登録を分けて欲しいと、お客から店員へ伝えたにも関わらず店員は、それを忘れて一つの取引にて登録してしまう等がある。そして、商品登録をする際に店員を特定し、具体的に例えば店員各個人を識別してから登録を開始することで、その誤登録の取引の処理がされた場合に、その誤登録はどの店員によるものかを把握することができるので、誤登録の多い店員にはお客との接客対話等の教育する際に利用することができる。また、各取引に対応付けて店員情報が記憶されていることで、店員毎に生じた誤登録の取引を表示し、また印刷できるようにしてもよい。
【0090】
上記実施の形態では、登録装置10で図9に示すお会計シートを発行し、該シートを精算装置20で読み取らせることで、当該精算する取引を特定し精算するシステムの例を示したが、これに限らず、お会計シートを発行しないシステムでも良い。例えば、各取引を特定するためのバーコードが印字されたバーコードカードを、予め登録装置10で用意しておく。そして、登録装置10で商品登録を開始する際に、そのバーコードカードをスキャナ104で読み取ってから当該お客の商品に付されたバーコードを読み取り、登録が終わると該バーコードの情報と登録された商品のコード情報とを上位装置へ送信する。そして、そのカードをお客の買い物カゴへ投入し、そのお客は精算装置20でそのバーコードカードのバーコードを読み取らせることで、あるいは、該バーコードと共に該バーコードを識別する数字が印字されている場合には、その数字を精算装置20で入力することで、取引が特定され精算するシステムに、本発明を利用してもよい。つまり、登録装置10で誤登録が発生した場合には、その登録で利用したバーコードカードはお客には渡さず、登録装置10を操作するオペレータがそのまま持ち続け、正しい個数での登録を開始する際は、別のバーコードカードをスキャナ104で読み取って登録をするようにする。そして、未精算ファイルから誤登録のデータを削除する場合には、前記オペレータが持ち続けた前記誤登録におけるバーコードカードを読み取ることで、その取引を特定し、上記実施形態と同様に該ファイルから削除するようにしてもよい。
また、未精算取引に関する情報を表示させるタイミングは、店舗の営業中では多くの商品登録が発生し、また該登録の直後には当然に未精算の時間帯も発生するので、閉店間近、あるいは閉店後に行うようにすることで、正しい未精算取引に関する情報を得ることができる。つまり、誤登録の修正(更新)ができる時間、例えば閉店後の午後10時と設定しておき、午後10時以降にS21の未精算取引確認モードを表示させるようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、図6の登録精算ファイルで、誤登録の取引について「削除フラグ」を「1」にしていたが、「削除フラグ」を設ける代わりに、その該当する取引に関する情報全てを登録精算ファイルから削除するように制御してもよい。また、更に削除された取引に関する情報を別の専用のファイルに記憶しておくようにしてもよい。
【符号の説明】
【0091】
1…精算システム 10…登録装置 20…精算装置 30…管理装置 101,201,301…CPU 102,202,302…ROM 103,203,303…RAM 104,204,304…スキャナ部 105,106,205,305…表示部 107,307…ハードディスク 108,206,308…操作部 109,207,309…通信部 110,208…ブザー 111,209,311…印刷部 210…釣銭機
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一取引を識別可能な識別情報と共に買上商品を登録する商品登録装置と、
前記識別情報に基づいて精算を行う精算装置と、
前記商品登録装置で登録された取引のうち、前記精算装置で精算されたか否かを示す情報により決定される未精算取引に関する情報を記憶する記憶手段と、
前記商品登録装置で登録された取引が誤登録であることを特定する特定手段と、
前記特定手段によって特定された取引を誤登録として前記未精算取引に関する情報を更新する更新手段と、
を備えることを特徴とする精算システム。
【請求項2】
前記一取引の登録操作後、該取引を識別可能な識別情報がコード化され印刷された媒体を前記商品登録装置で発行する発行手段を備え、
前記特定手段は、前記媒体に印刷されコード化された識別情報を読み取ることにより誤登録である取引を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の精算システム。
【請求項3】
前記商品登録装置で商品登録する際に、媒体にコード化されて印刷されている識別情報を読み取る読み取り手段を備え、
前記特定手段は、前記媒体に印刷されコード化された識別情報を読み取ることにより誤登録である取引を特定する
ことを特徴とする請求項2に記載の精算システム。
【請求項4】
前記商品登録装置で登録された取引に関する識別情報は、前記商品登録装置で一取引の登録が完了した際の日時情報と、その取引における登録された商品の点数とを共に含み、
前記更新手段により更新された残りの前記未精算取引に関する情報の前記日時情報と、その取引における登録された商品の点数とを未精算取引毎に表示する表示手段を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の精算システム。
【請求項5】
前記特定手段によって特定された誤登録の取引と、他の未精算の取引とを異なる態様で印刷する印刷手段を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の精算システム。
【請求項6】
前記商品登録装置で商品を登録する際に該登録操作をする店員を特定する店員特定手段を有し、
前記商品登録装置での登録の際、前記取引を識別する識別情報と共に前記店員特定手段で特定された店員情報を記憶し、
前記印刷手段は、前記各誤登録の取引について店員情報と共に印刷する
ことを特徴とする請求項5に記載の精算システム。
【請求項1】
一取引を識別可能な識別情報と共に買上商品を登録する商品登録装置と、
前記識別情報に基づいて精算を行う精算装置と、
前記商品登録装置で登録された取引のうち、前記精算装置で精算されたか否かを示す情報により決定される未精算取引に関する情報を記憶する記憶手段と、
前記商品登録装置で登録された取引が誤登録であることを特定する特定手段と、
前記特定手段によって特定された取引を誤登録として前記未精算取引に関する情報を更新する更新手段と、
を備えることを特徴とする精算システム。
【請求項2】
前記一取引の登録操作後、該取引を識別可能な識別情報がコード化され印刷された媒体を前記商品登録装置で発行する発行手段を備え、
前記特定手段は、前記媒体に印刷されコード化された識別情報を読み取ることにより誤登録である取引を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の精算システム。
【請求項3】
前記商品登録装置で商品登録する際に、媒体にコード化されて印刷されている識別情報を読み取る読み取り手段を備え、
前記特定手段は、前記媒体に印刷されコード化された識別情報を読み取ることにより誤登録である取引を特定する
ことを特徴とする請求項2に記載の精算システム。
【請求項4】
前記商品登録装置で登録された取引に関する識別情報は、前記商品登録装置で一取引の登録が完了した際の日時情報と、その取引における登録された商品の点数とを共に含み、
前記更新手段により更新された残りの前記未精算取引に関する情報の前記日時情報と、その取引における登録された商品の点数とを未精算取引毎に表示する表示手段を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の精算システム。
【請求項5】
前記特定手段によって特定された誤登録の取引と、他の未精算の取引とを異なる態様で印刷する印刷手段を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の精算システム。
【請求項6】
前記商品登録装置で商品を登録する際に該登録操作をする店員を特定する店員特定手段を有し、
前記商品登録装置での登録の際、前記取引を識別する識別情報と共に前記店員特定手段で特定された店員情報を記憶し、
前記印刷手段は、前記各誤登録の取引について店員情報と共に印刷する
ことを特徴とする請求項5に記載の精算システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−238081(P2012−238081A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−105176(P2011−105176)
【出願日】平成23年5月10日(2011.5.10)
【出願人】(000145068)株式会社寺岡精工 (317)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月10日(2011.5.10)
【出願人】(000145068)株式会社寺岡精工 (317)
【Fターム(参考)】
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