説明

紅白の区画テープ用のリール装置

【課題】紅白の区画テープを巻回しているリール装置から区画テープを引き出し、枠体に取り付けている手持ち具を手で掴んで、枠体自体を回転させることにより、リール装置から引き出している区画テープに簡単に捻りを加えることのできる、紅白の区画テープ用のリール装置を提供する。
【解決手段】紅白の区画テープTを巻回しているリール部分Rと、このリール部分を回転可能に支持している枠体Fにより構成される紅白の区画テープ用のリール装置において、枠体は、一端部に区画テープを枠体の外側に引き出す区画テープの引き出し部3を有すると共に、他端部に枠体自体を回転させる回転機構部を有している紅白の区画テープ用のリール装置。また、回転機構部は、枠体における区画テープの引き出し部と反対側の位置にボールベアリング7を設置し、このボールベアリング7を介して、手持ち具8を回転可能に取り付けている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紅白の区画テープを巻回しているリール部分と、このリール部分を回転可能に支持している枠体により構成される紅白の区画テープ用のリール装置において、枠体に取り付けている手持ち具を手で掴んで、枠体自体を回転させることにより、リール装置から引き出している区画テープに捻りを加えることのできる、紅白の区画テープ用のリール装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
紅白の区画テープは、特定の場所を区画し、その区画した内側で所定の作業等行う際に使用されるものである。
【0003】
この区画テープTは、例えば、図4に示すように、紅白の区画テープTを巻回しているリール部分Rと、このリール部分Rを回転可能に支持している枠体Fにより構成されるリール装置100に巻き取られている。
【0004】
そして、区画テープTを使用するときは、リール装置100の引き出し部101から所定の長さの区画テープTを引き出して、特定の場所に配置している。
【0005】
このとき、区画テープTを使用した区画状態を目立たせるために、引き出した区画テープTに捻りを加えることがある。
【特許文献1】特になし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のリール装置100においては、引き出した区画テープTに捻りを加える工夫がなされていなかった。
【0007】
そのため、引き出した区画テープTに捻りを加える際には、図4に示すように、リール装置100の両端部を両手で持ち、リール装置を4分の一回転させて、例えば、右手が上に来たとき、リール装置の下方を掴んでいる左手を離してリール装置の上方を左手で掴み、同時にリール装置の上方を掴んでいる右手を離してリール装置の下方を右手で掴み、半回転させるという動作を繰り返し行う必要があり、その作業が非常に面倒であった。
【0008】
また、長く引き出している区画テープTにたくさんの捻りを加える場合には、その分、多くの作業時間を費やしているのが実情である。
【0009】
そこで、本発明は、如上のような従来存した諸事情に鑑み創案されたもので、紅白の区画テープを巻回しているリール装置から区画テープを引き出し、枠体に取り付けている手持ち具を手で掴んで、枠体自体を回転させることにより、リール装置から引き出している区画テープに簡単に捻りを加えることのできる、紅白の区画テープ用のリール装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、紅白の区画テープを巻回しているリール部分と、このリール部分を回転可能に支持している枠体により構成される紅白の区画テープ用のリール装置において、枠体は、一端部に区画テープを枠体の外側に引き出す区画テープの引き出し部を有すると共に、他端部に枠体自体を回転させる回転機構部を有することで、上述した課題を解決した。
【0011】
また、回転機構部は、枠体における区画テープの引き出し部と反対側の位置にボールベアリングを設置し、このボールベアリングを介して、手持ち具を回転可能に取り付けていることで、同じく上述した課題を解決した。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、紅白の区画テープを巻回しているリール部分と、このリール部分を回転可能に支持している枠体により構成される紅白の区画テープ用のリール装置において、枠体は、一端部に区画テープを枠体の外側に引き出す区画テープの引き出し部を有すると共に、他端部に枠体自体を回転させる回転機構部を有することから、この回転機構部を介して、リール装置から引き出している区画テープに簡単に捻りを加えることができる。
【0013】
具体的には、回転機構部は、枠体における区画テープの引き出し部と反対側の位置にボールベアリングを設置し、このボールベアリングを介して、手持ち具を回転可能に取り付けていることから、例えば、手持ち具を右手で掴んで、リール装置を吊り下げた状態とし、枠体の端部を左手で弾くようにする。
【0014】
その結果、手持ち具の下部において枠体が滑らかに回転するため、この枠体から引き出している区画テープに対し、誰もが簡単に捻りを加えることができるのである。
【0015】
また、枠体から区画テープを長く引き出している場合においても、極めて短時間で、その区画テープに多くの捻りを加えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
【0017】
本発明は、図1に示すように、紅白の区画テープTを巻回しているリール部分Rと、このリール部分Rを回転可能に支持している枠体Fにより構成される紅白の区画テープT用のリール装置1に関するものである。
【0018】
枠体Fは、図1に示すように、十字状の板片f1,f2を接合して形成している。具体的には、板片f1,f2の左右に伸びる板部分の両端部を、四角形状の
接続片f3,f3により接合して固定している。また、板片f1,f2の上方に伸びる板部分の両端部を、四角形状の接続片f4により接合して固定している。
【0019】
さらに、図1に示す枠体Fにおいて、上方に伸びる板部分の先端部と、右に伸びる板部分の先端部間に、湾曲した輪郭板片f5を固定している。この輪郭板片f5には、所定の取っ手2を固定している。
【0020】
また、図1に示す枠体Fにおいて、下方に伸びる板部分の先端部には、区画テープTを枠体Fの外側に引き出す区画テープTの引き出し部3を設けている。この引き出し部3は、枠体Fにおいて2個のローラー4,4を回転可能に支持し、区画テープTを両ローラー4,4により挟み込むようにしている。
【0021】
さらに、枠体Fの内側において紅白の区画テープTを巻回しているリール部分Rは、引き出し部3を介して枠体Fの外側に引き出した区画テープTを巻き戻すための、ハンドル5を備えている。
【0022】
この他、図1に示す枠体Fにおいて、上方に伸びる板部分の先端部には、枠体F自体を回転させるための回転機構部6を設けている。
【0023】
回転機構部6は、図2に示すように、枠体Fにおいて、上方に伸びる板部分の先端部において、接続片f4に当接するようにしてボールベアリング7を固定している。また、ボールベアリング7の上に位置する接続片f4には、孔14が設けられている。
【0024】
この枠体Fに固定しているボールベアリング7には、所定の手持ち具8が回転可能に取り付けられている。手持ち具8は、図2に示すように、下方に延設したボルト部9を有する台座部10と、この台座部10の上面に固定したリング部11により形成されている。
【0025】
そして、手持ち具8のボルト部9を接続片f4の孔14に挿入し、枠体Fのボールベアリング7によりボルト部9を保持した状態とする。また、ボルト部9の先端部をボールベアリング7から突出させる。このボルト部9の突出部分には、ワッシャ12を介在させてナット部材13を螺合させる。このようにして、枠体Fに、手持ち具8を回転可能に取り付けている。
【0026】
本発明に係るリール装置1を使用するときには、リール装置1の引き出し部3から区画テープTを引き出し、区画テープTの先端部を所定の位置に固定している状態において、図3(a)に示すように、例えば、手持ち具8のリング部11に右手の人差し指を掛け、リール装置1の全体を吊り下げた状態とし、枠体Fにおける左方に伸びる板部分の端部を、左手の人差し指で手前側に弾くようにする。
【0027】
その結果、図3(b)に示すように、手持ち具8の下部において枠体Fが滑らかに回転するため、この枠体Fから引き出している区画テープTに対し、捻りを加えることができるのである。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、リール装置から引き出している所定のテープに対し、簡単に捻りを加えることのできるリール装置として、種々の作業現場において広く利用されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】枠体の上方に伸びる板部分の先端部に、回転機構部を設けているリール装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】回転機構部の具体的な構成を示す断面図である。
【図3】リール装置の使用状態を示すもので、(a)はリール装置の引き出し部から区画テープを引き出している状態において、手持ち具のリング部に右手の人差し指を掛け、リール装置の全体を吊り下げている状態の斜視図、(b)は枠体における左方に伸びる板部分の端部を左手の人差し指で手前側に弾いて、手持ち具の下部において枠体を回転させ、枠体から引き出している区画テープに捻りを加えている状態の斜視図である。
【図4】従来のリール装置を使用して、枠体から引き出している区画テープに捻りを加えている状態の斜視図である。
【符号の説明】
【0030】
T…区画テープ
R…リール部分
F…枠体
f1…板片
f2…板片
f4…接続片
f5…輪郭板片

1…リール装置
2…取っ手
3…引き出し部
4…ローラー
5…ハンドル
6…回転機構部
7…ボールベアリング
8…手持ち具
9…ボルト部
10…台座部
11…リング部
12…ワッシャ
13…ナット部材
14…孔

100…リール装置
101…引き出し部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紅白の区画テープを巻回しているリール部分と、このリール部分を回転可能に支持している枠体により構成される紅白の区画テープ用のリール装置において、枠体は、一端部に区画テープを枠体の外側に引き出す区画テープの引き出し部を有すると共に、他端部に枠体自体を回転させる回転機構部を有することを特徴とする紅白の区画テープ用のリール装置。
【請求項2】
回転機構部は、枠体における区画テープの引き出し部と反対側の位置にボールベアリングを設置し、このボールベアリングを介して、手持ち具を回転可能に取り付けている請求項1に記載の紅白の区画テープ用のリール装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−235622(P2009−235622A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−83851(P2008−83851)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000003687)東京電力株式会社 (2,580)
【Fターム(参考)】