紙幣入出金装置および現金自動取引装置
【課題】紙幣入出力装置において回転する進行規制手段と接触した紙幣が上方へ移動し紙幣の収納状態が悪化する問題を解決する。
【解決手段】後続の集積紙幣(図示されない)が搬送されてくると、進行方向規制手段891が回転し、転がり手段891aが集積紙幣1001を収納空間側へ押し込んで収納するとともに、後続紙幣の寸法の情報に基づいて制御部から指定された位置で停止する。この時、集積紙幣1001の下端はギヤローラ809によって支えられ、集積空間へはみ出すことはない。進行規制手段891は、図示しないバネにより収納紙幣1002側に押し付けられている。こうすることで、進行規制手段891と収納紙幣1002の間に隙間が生じる機会が少なくなり、万が一集積紙幣1001が進行規制手段891の凹部891bから外れても、進行規制手段891と収納紙幣1002の間を擦り抜けて行く事を防ぐことができる。
【解決手段】後続の集積紙幣(図示されない)が搬送されてくると、進行方向規制手段891が回転し、転がり手段891aが集積紙幣1001を収納空間側へ押し込んで収納するとともに、後続紙幣の寸法の情報に基づいて制御部から指定された位置で停止する。この時、集積紙幣1001の下端はギヤローラ809によって支えられ、集積空間へはみ出すことはない。進行規制手段891は、図示しないバネにより収納紙幣1002側に押し付けられている。こうすることで、進行規制手段891と収納紙幣1002の間に隙間が生じる機会が少なくなり、万が一集積紙幣1001が進行規制手段891の凹部891bから外れても、進行規制手段891と収納紙幣1002の間を擦り抜けて行く事を防ぐことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙幣の入金と出金のいずれか一方、または両方を行う紙幣入出金装置、および現金自動取引装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
金融機関で使用される現金自動取引装置は、紙幣の入金と出金を行うものであり、金種ごとに紙幣を集積、分離する紙幣庫を備えている。従来の紙幣庫においては、紙幣を収納する空間の幅を対象紙幣の寸法とほぼ同じ寸法にすることで対象紙幣を紙幣庫内に整然と収納している(例えば、特許文献1参照)。すなわち、従来の紙幣庫は、ある一種の紙幣のみを取り扱い対象としており、紙幣を収納する空間の幅は対象紙幣に対応した寸法に固定している。
上記の従来例に対して、多様なサイズの紙幣を対象とした紙幣庫に関する発明がある(例えば、特許文献2)。この紙幣庫では、集積する紙幣の寸法に対応して集積空間の高さが変化することを実現する進行規制手段を設けている。
【0003】
【特許文献1】特開2000−187752号公報
【特許文献2】特開2005−10967号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、海外での現金自動取引装置の普及が進んできており、海外紙幣のように寸法が異なる紙幣の取り扱い技術の開発が不可欠となってきている。上記、特開2000−187752号公報に記載された紙幣庫は、紙幣を収納する空間の幅が固定されているため、空間幅より小さい紙幣を集積する場合、その紙幣を正しく規制することができず整然と収納することができない。紙幣を整然と収納できないと、紙幣を分離する際に重送やスキュー、あるいはジャムなどの障害が発生し、現金自動取引装置は正常な運用ができなくなる。
また、上記特開2005−10967号公報に記載された紙幣庫は、集積する紙幣の寸法に対応して集積空間の高さが変化することを実現する進行規制手段を設けている。この進行規制手段は収納された紙幣に接触して回転するため、紙幣と進行規制手段の間の摩擦力を低減するため転がり部材や一枚羽根を用いているが、進行規制手段と紙幣との間に生じる摩擦力を大きく低減することはできず、進行規制手段が回転することによって、進行規制手段と接触した紙幣が上方へ移動し紙幣の収納状態が悪化する問題が依然として残っている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明では、紙幣を取り込む集積空間と、集積空間に取り込んだ紙幣を収納する収納空間と、集積空間に紙幣を取り込み、また、収納した紙幣を分離、放出する取り込み放出機構と、集積空間に取り込む紙幣の取り込み方向の進路上に位置して紙幣の進行限度を規定する進行規制手段と、取り込む紙幣の寸法に応じて進行規制手段の位置を制御して進行限界を変化させる制御部とを含んでなる集積分離装置と、集積分離装置に取り込む紙幣の寸法を検出する紙幣寸法検出手段を備えた紙幣入出金装置において、収納空間に収納された紙幣の一方を支える紙幣支え手段を設け、さらに前記進行規制手段が収納空間に収納している紙幣に接触する位置から収納空間側へ入り込まないように構成した。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、集積する紙幣の寸法に対応して集積空間の高さが変化することを実現する進行規制手段が回転することにより発生する紙幣と進行規制手段の間の摩擦力を大きく低減することができるため、従来発生していた紙幣の上方への移動がなくなり、様々な寸法の紙幣を整然と収納することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下に、本発明における実施形態を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0008】
図1は、本発明を適用する現金自動取引装置の外観を示す図である。本実施例の現金自動取引装置101は、顧客の取引カードや取引明細票を処理するカード/明細票処理機構102と、通帳を処理する通帳処理機構103と、筐体104と、取引に必要な情報を表示および入力する顧客操作部105と、紙幣を取り扱う紙幣入出金装置1を備えている。
【0009】
図2は、本装置の制御関係を示すブロック図である。カード/明細票処理機構102、通帳処理機構103、顧客操作部105および紙幣入出金装置1はバス110を介して本体制御部106と接続しており、本体制御部106の制御の下に必要な動作を行う。上記の他に、インタフェース部107と、係員操作部108と、外部記憶装置109ともバス110で接続しており、必要なデータのやり取りを行うが、詳細な説明は省略する。なお、上記各機構、構成部分は、電源部111により電力を供給される。
【0010】
図3は、現金自動取引装置101に実装される紙幣入出金装置1の構成を示す図であり、図4は、制御機構を示す図である。紙幣入出金装置1は、紙幣を出し入れする入出金口2と、紙幣の金種や真偽を判別する紙幣判別部3と、入金した紙幣を取引成立までの間一時的に収納する一時保管部4と、紙幣を収納する紙幣庫と、紙幣入出金装置1の各構成要素を結び、紙幣を搬送する搬送路5を有する。
【0011】
紙幣庫はその役割に応じて分類され、例えば出金紙幣として扱わない紙幣を収納する入金庫、入金された紙幣を金種別に収納し出金時にはそれら紙幣を放出する還流庫、還流庫に紙幣を装填し、また還流庫から紙幣を回収する装填回収庫がある。本実施例では、図3に示すように下部右に入金庫6を備える。また、下部の残りの紙幣庫を還流庫7とする。例えば左から50ユーロ札用、100ユーロ札用、200ユーロ札用の還流庫とすることができる。そして、中段に装填回収庫8を備える。
【0012】
さらに、紙幣入出金装置1は、図4に示すように金種と紙幣寸法との対応関係を記憶した記憶部DBを備える。これにより、紙幣の金種を判別することで紙幣寸法を把握することができる。制御部9を本体制御部106とバス110を介して接続し、本体制御部106からの指令および紙幣入出金装置1の状態検出に応じて紙幣入出金装置1の各装置の制御を行い、紙幣入出金装置1の状態を必要に応じて本体制御部に送る。
【0013】
次に、本発明の集積分離装置を適用した実施例として、一時保管部4について詳細に説明する。尚、以下に記す紙幣判別部3は、紙幣の寸法を検出する紙幣寸法検出装置を兼ねている。
【0014】
上に述べた様に、一時保管部4は入出金口2に投入された紙幣を一時的に収納し、その後放出する機構である。入出金口2には任意の紙幣群が投入されるため、一時保管部4は寸法の異なる紙幣を任意の順序で集積・分離できる機能を有してなければならない。
図5は、一時保管部4に紙幣を収納する状態を表す側面図であり、図6は一時保管部4から紙幣を放出する状態を表す側面図である。図7は、紙幣入出金装置1に搭載される一時保管部4の構成を示す上面図である。この一時保管部4は、紙幣を立位状態で集積し分離する機構である。
【0015】
紙幣の取込放出機構は、スタック・フィードローラ801と、ピックアップローラ811と、従動回転するバックアップローラ802と、紙幣の収納方向に回転し、繰り出し方向には回転しないゲートローラ803と、ゲートローラ803と同一軸上にあって可撓性の押込み部材が放射状に配置されたブラシローラ804と、分離時と集積時で位置が変化する分離・集積ガイド805とで構成する。
【0016】
スタック・フィードローラ801は、図示せぬ駆動源及びギヤを用いて駆動回転し、収納する紙幣を集積空間へ送り、また放出する紙幣を搬送路5へと送る。バックアップローラ802は、スタック・フィードローラ801に従動して回転し、スタック・フィードローラ801との間に紙幣を挟持して、紙幣を搬送する。ゲートローラ803は、紙幣を収納するときにスタック・フィードローラ801に従動して回転するが、放出するときは回転しない。この構造により、ピックアップローラ811とスタック・フィードローラ801により紙幣を分離し繰り出す時に、放出紙幣に隣接した紙幣はゲートローラ803から摩擦抵抗を受け、放出紙幣に追従して繰り出されることがない。
【0017】
スタック・フィードローラ801とゲートローラ803は集積空間へ続く取込放出口となる。すなわち、外部から取込んだ紙幣に対しスタック・フィードローラ801とゲートローラ803の挟持がはずれると、紙幣は分離・集積ガイド805との接触を除いて非拘束状態となり、集積空間内に取り込まれる。分離・集積ガイド805は、集積空間側の面が紙幣案内面となり、紙幣収納時および放出時に紙幣を案内する。紙幣収納時は、紙幣案内面が取込放出機構の取込放出口における紙幣進行方向の延長上に沿う位置に配置される。紙幣放出時は、紙幣案内面はピックアップローラ811が露出する位置まで待避する。
【0018】
側壁813は紙幣の寸法に合わせて取り付け位置の設定ができる。側壁813の幅は、最大紙幣の幅方向寸法より2mm〜10mm程度大きい値に設定するのが適当である。また、紙幣入出金装置1が取り扱う最大寸法の紙幣を収納できるように床面808と天板810との間の距離は、最大寸法の紙幣の高さ方向長さよりも大きい値に設定する。
【0019】
底面808からは、収納空間に収納された紙幣の下端を支えて集積空間側へはみ出すことを防ぐための紙幣支え手段としてのギヤローラ809が設けられている。このギヤローラ809は、図示されない駆動源や駆動機構によって、収納紙幣を分離・集積ガイド805に押し付ける押板806などとともに同期して駆動される。
【0020】
図8に示すように制御部9が一時保管部4の各駆動部、センサ等を司る。また、紙幣の金種を判別する紙幣判別部3、及び、金種と紙幣寸法を対応づけたデータベースを持つ記憶部DBで構成する紙幣寸法検出手段は、紙幣判別部3を通過する紙幣の寸法を認識し、直ちにその情報を制御部9に伝達する。この際、制御部9へは紙幣の搬送順番の情報も伝達する。
【0021】
本実施例は、分離・集積ガイド805の上方に図9に示すように進行規制手段891を備えている。進行規制手段891は、紙幣を集積空間に集積する際、紙幣が上方に過剰に進行することを規制する役目を持つ。図8に進行規制手段891の形状を示す。進行規制手段891は、3つの羽根形状を持ち、従って3つの凹部891bを持つ。また、回転中に接触する紙幣との摩擦力を低減するための転がり部材891aを備える。尚、凹部891b及び転がり部材891aの設置数は、本実施例に示すものと異なってもよい。
尚、図7に示すように、進行規制手段891を紙幣幅方向に複数設けることで、集積紙幣の上端部を複数箇所で規制することもできる。
【0022】
次に、一時保管部4に異なる寸法の紙幣を混合して収納する場合の動作について述べる。
【0023】
以下、図10と図11を用いて紙幣を集積する過程を説明する。制御部9は、スタック・フィードローラ用駆動モータ801mを駆動することでスタック・フィードローラ801とゲートローラ803を回転させ、一時保管部4内の分離・集積ガイド805、床面808、進行規制手段891、天板810、押板806、側壁813で形成される集積空間に、紙幣判別部3を通過した集積紙幣1001を搬送する。このとき、集積紙幣1001は、分離・集積ガイド805の紙幣案内面に沿って立位状態を保って搬送される。
【0024】
この間、制御部9は、紙幣判別部3が得た紙幣1001の情報に基づいて、進行規制手段891を図9の時計方向に回転制御し、床面808から進行規制手段891の凹部891bまでの距離が、紙幣1001の進行方向長さと同等になるようにする。集積空間に集積され、スタック・フィードローラ801とゲートローラ803の挟持から外れた集積紙幣1001は、その進行方向先端部が進行規制手段891の凹部891bに衝突することで停止する。この際、床面808から進行規制手段891の凹部891bまでの距離が紙幣1001の進行方向長さと同等であるため、紙幣1001は過剰に進行することなく、その後端部を床面808上に揃えて収納することができる。
【0025】
後続の集積紙幣(図示されない)が搬送されてくると、図11に示すように進行方向規制手段891が回転し、転がり手段891aが集積紙幣1001を収納空間側へ押し込んで収納するとともに、後続紙幣の寸法の情報に基づいて制御部から指定された位置で停止する。この時、集積紙幣1001の下端はギヤローラ809によって支えられ、集積空間へはみ出すことはない。
【0026】
以上の動作を連続で行う、つまり、紙幣一枚毎に凹部891bを一つ分回転させることで、異なる寸法の紙幣を連続して集積でき、一時保管部4内の床面808、進行規制手段891、天板810、押板806、側壁813で形成される収納空間に収納することができる。
【0027】
尚、進行規制手段891は、図示しないバネにより収納紙幣1002側に押し付けられている。こうすることで、進行規制手段891と収納紙幣1002の間に隙間が生じる機会が少なくなり、万が一集積紙幣1001が進行規制手段891の凹部891bから外れても、進行規制手段891と収納紙幣1002の間を擦り抜けて行く事を防ぐことができる。
【0028】
尚、紙幣を集積し続け、収納紙幣が多くなってくると、次第にそれら紙幣が進行規制手段891に及ぼす反力が増大し、進行規制手段891は図9の右方向に回動する。その回動が一定量を越えると、これを検知し、制御部9は押板用駆動モータ806mやギヤローラ809を駆動し、押板806を図9の左方向に、進行規制手段891の回動量が一定量に収まるまで移動させる。これにより、紙幣を集積し続けても常に集積空間を確保することができる。
【0029】
進行規制手段891の転がり部材891aが集積紙幣1001に接触することで、集積紙幣1001は進行規制手段891から収納紙幣1002に押し付けられる。この際、集積紙幣1001は収納紙幣1002に沿って平面形状になるため下方から進行規制手段891にすくわれることはない。また、図10における二点鎖線で示される軌跡でわかるように、進行規制手段891における転がり部材891aと集積紙幣1001とが接触する位置は、紙幣の下端側に設けられたた紙幣支え手段としてのギヤローラ809が紙幣を支える位置(鎖線で示す)より収納空間側へ入り込まないように構成されている。このため、進行規制手段891が回転した際に収納紙幣1002を過度に押し付けることにより発生する圧力が極めて小さいものとすることができ、進行規制手段891が回転して集積紙幣1001との間で発生する摩擦力による上向きの力も小さくすることができる。また、集積紙幣1001は収納紙幣1002から摩擦力を受けるため、その結果として進行規制手段891との摩擦による上向きの力を受けても上方に移動してしまうことがなくなり、整列状態を整然なものとすることができる。
【0030】
次に、一時保管部4から紙幣を放出する場合の動作について述べる。一時保管部4から紙幣を放出する際には、図6に示すように、初めに、進行規制手段891及び浮上規制手段892を紙幣と干渉しない位置まで回転させて固定する。その後、押板806を分離・集積ガイド805側に移動させて、収納紙幣を分離・集積ガイド805に押し付ける。同時に、分離・集積ガイド805および進行規制手段891を退避させ、ピックアップローラ811を露出させる。そして、ピックアップローラ811を回転させることで、収納紙幣を一枚ずつ分離しながら一時保管部4の外に放出する。尚、上で述べた通り、紙幣集積時に紙幣下端を床面808に揃えた状態で集積しているため、安定した紙幣放出が実現できる。一時保管部4から分離された紙幣は、その後、各金種毎に還流庫7に搬送し、収納する。
【0031】
尚、本実施例では、進行規制手段891及び浮上規制手段892の回転軸を分離・集積ガイド805に備え付けることで、分離動作時に、進行規制手段891及び浮上規制手段892は分離・集積ガイド805と共に退避する構造となっているが、分離・集積ガイド805と進行規制手段891と浮上規制手段892のそれぞれが独立して移動する構造でもよい。
【0032】
以上に述べた一時保管部4を備えることで、異なる寸法の紙幣を取り扱うことができる現金自動取引装置を実現することができる。
【0033】
各還流庫7に紙幣を装填し、各還流庫7から紙幣を回収する装填回収庫8は、各還流庫7が取り扱う全ての紙幣を集積・分離する必要があるため、一時保管部4と同様に、異なる寸法の紙幣を集積する機能を必要とする。そのため、本発明を装填回収庫8に適応することで、異なる寸法の紙幣の装填・回収をひとつの装填回収庫8で行える現金自動取引装置を提供することができる。
【0034】
また、本実施例を入金庫6や還流庫7として使用してもよい。
また、ここでは紙幣を立位で収納する横置き型の紙幣庫について説明したが、図12に示すように、紙幣を水平に集積する縦置き型の紙幣庫にも適用できる。
また、本発明の装置が取扱う対象は紙幣のみならず、全ての紙葉類に適応できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明を適用する現金自動取引装置の外観を示す図である。
【図2】本発明を適用する現金自動取引装置の制御機構を示す図である。
【図3】紙幣入出金装置の構成を示す図である。
【図4】本実施例の紙幣入出金装置の制御機構を示す図である。
【図5】一時保管部に紙幣を集積する状態を表す側面図である。
【図6】一時保管部から紙幣を分離する状態を示す側面図である。
【図7】紙幣入出金装置に搭載される一時保管部の上面図である。
【図8】一時保管部の制御機構を示す図である。
【図9】進行規制手段の形状を示す図である。
【図10】一時保管部に紙幣を収納する動作を示す図である。
【図11】一時保管部に紙幣を収納する動作を示す図である。
【図12】一時保管部のその他の例を示す図である。
【符号の説明】
【0036】
1…紙幣入出金装置、3…紙幣判別部、4…一時保管部、7…還流庫、8…装填回収庫、9…制御部、101…現金自動取引装置、891…進行規制手段、891a…転がり部材、891b…凹部、892…浮上規制手段、DB…記憶部
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙幣の入金と出金のいずれか一方、または両方を行う紙幣入出金装置、および現金自動取引装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
金融機関で使用される現金自動取引装置は、紙幣の入金と出金を行うものであり、金種ごとに紙幣を集積、分離する紙幣庫を備えている。従来の紙幣庫においては、紙幣を収納する空間の幅を対象紙幣の寸法とほぼ同じ寸法にすることで対象紙幣を紙幣庫内に整然と収納している(例えば、特許文献1参照)。すなわち、従来の紙幣庫は、ある一種の紙幣のみを取り扱い対象としており、紙幣を収納する空間の幅は対象紙幣に対応した寸法に固定している。
上記の従来例に対して、多様なサイズの紙幣を対象とした紙幣庫に関する発明がある(例えば、特許文献2)。この紙幣庫では、集積する紙幣の寸法に対応して集積空間の高さが変化することを実現する進行規制手段を設けている。
【0003】
【特許文献1】特開2000−187752号公報
【特許文献2】特開2005−10967号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、海外での現金自動取引装置の普及が進んできており、海外紙幣のように寸法が異なる紙幣の取り扱い技術の開発が不可欠となってきている。上記、特開2000−187752号公報に記載された紙幣庫は、紙幣を収納する空間の幅が固定されているため、空間幅より小さい紙幣を集積する場合、その紙幣を正しく規制することができず整然と収納することができない。紙幣を整然と収納できないと、紙幣を分離する際に重送やスキュー、あるいはジャムなどの障害が発生し、現金自動取引装置は正常な運用ができなくなる。
また、上記特開2005−10967号公報に記載された紙幣庫は、集積する紙幣の寸法に対応して集積空間の高さが変化することを実現する進行規制手段を設けている。この進行規制手段は収納された紙幣に接触して回転するため、紙幣と進行規制手段の間の摩擦力を低減するため転がり部材や一枚羽根を用いているが、進行規制手段と紙幣との間に生じる摩擦力を大きく低減することはできず、進行規制手段が回転することによって、進行規制手段と接触した紙幣が上方へ移動し紙幣の収納状態が悪化する問題が依然として残っている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明では、紙幣を取り込む集積空間と、集積空間に取り込んだ紙幣を収納する収納空間と、集積空間に紙幣を取り込み、また、収納した紙幣を分離、放出する取り込み放出機構と、集積空間に取り込む紙幣の取り込み方向の進路上に位置して紙幣の進行限度を規定する進行規制手段と、取り込む紙幣の寸法に応じて進行規制手段の位置を制御して進行限界を変化させる制御部とを含んでなる集積分離装置と、集積分離装置に取り込む紙幣の寸法を検出する紙幣寸法検出手段を備えた紙幣入出金装置において、収納空間に収納された紙幣の一方を支える紙幣支え手段を設け、さらに前記進行規制手段が収納空間に収納している紙幣に接触する位置から収納空間側へ入り込まないように構成した。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、集積する紙幣の寸法に対応して集積空間の高さが変化することを実現する進行規制手段が回転することにより発生する紙幣と進行規制手段の間の摩擦力を大きく低減することができるため、従来発生していた紙幣の上方への移動がなくなり、様々な寸法の紙幣を整然と収納することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下に、本発明における実施形態を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0008】
図1は、本発明を適用する現金自動取引装置の外観を示す図である。本実施例の現金自動取引装置101は、顧客の取引カードや取引明細票を処理するカード/明細票処理機構102と、通帳を処理する通帳処理機構103と、筐体104と、取引に必要な情報を表示および入力する顧客操作部105と、紙幣を取り扱う紙幣入出金装置1を備えている。
【0009】
図2は、本装置の制御関係を示すブロック図である。カード/明細票処理機構102、通帳処理機構103、顧客操作部105および紙幣入出金装置1はバス110を介して本体制御部106と接続しており、本体制御部106の制御の下に必要な動作を行う。上記の他に、インタフェース部107と、係員操作部108と、外部記憶装置109ともバス110で接続しており、必要なデータのやり取りを行うが、詳細な説明は省略する。なお、上記各機構、構成部分は、電源部111により電力を供給される。
【0010】
図3は、現金自動取引装置101に実装される紙幣入出金装置1の構成を示す図であり、図4は、制御機構を示す図である。紙幣入出金装置1は、紙幣を出し入れする入出金口2と、紙幣の金種や真偽を判別する紙幣判別部3と、入金した紙幣を取引成立までの間一時的に収納する一時保管部4と、紙幣を収納する紙幣庫と、紙幣入出金装置1の各構成要素を結び、紙幣を搬送する搬送路5を有する。
【0011】
紙幣庫はその役割に応じて分類され、例えば出金紙幣として扱わない紙幣を収納する入金庫、入金された紙幣を金種別に収納し出金時にはそれら紙幣を放出する還流庫、還流庫に紙幣を装填し、また還流庫から紙幣を回収する装填回収庫がある。本実施例では、図3に示すように下部右に入金庫6を備える。また、下部の残りの紙幣庫を還流庫7とする。例えば左から50ユーロ札用、100ユーロ札用、200ユーロ札用の還流庫とすることができる。そして、中段に装填回収庫8を備える。
【0012】
さらに、紙幣入出金装置1は、図4に示すように金種と紙幣寸法との対応関係を記憶した記憶部DBを備える。これにより、紙幣の金種を判別することで紙幣寸法を把握することができる。制御部9を本体制御部106とバス110を介して接続し、本体制御部106からの指令および紙幣入出金装置1の状態検出に応じて紙幣入出金装置1の各装置の制御を行い、紙幣入出金装置1の状態を必要に応じて本体制御部に送る。
【0013】
次に、本発明の集積分離装置を適用した実施例として、一時保管部4について詳細に説明する。尚、以下に記す紙幣判別部3は、紙幣の寸法を検出する紙幣寸法検出装置を兼ねている。
【0014】
上に述べた様に、一時保管部4は入出金口2に投入された紙幣を一時的に収納し、その後放出する機構である。入出金口2には任意の紙幣群が投入されるため、一時保管部4は寸法の異なる紙幣を任意の順序で集積・分離できる機能を有してなければならない。
図5は、一時保管部4に紙幣を収納する状態を表す側面図であり、図6は一時保管部4から紙幣を放出する状態を表す側面図である。図7は、紙幣入出金装置1に搭載される一時保管部4の構成を示す上面図である。この一時保管部4は、紙幣を立位状態で集積し分離する機構である。
【0015】
紙幣の取込放出機構は、スタック・フィードローラ801と、ピックアップローラ811と、従動回転するバックアップローラ802と、紙幣の収納方向に回転し、繰り出し方向には回転しないゲートローラ803と、ゲートローラ803と同一軸上にあって可撓性の押込み部材が放射状に配置されたブラシローラ804と、分離時と集積時で位置が変化する分離・集積ガイド805とで構成する。
【0016】
スタック・フィードローラ801は、図示せぬ駆動源及びギヤを用いて駆動回転し、収納する紙幣を集積空間へ送り、また放出する紙幣を搬送路5へと送る。バックアップローラ802は、スタック・フィードローラ801に従動して回転し、スタック・フィードローラ801との間に紙幣を挟持して、紙幣を搬送する。ゲートローラ803は、紙幣を収納するときにスタック・フィードローラ801に従動して回転するが、放出するときは回転しない。この構造により、ピックアップローラ811とスタック・フィードローラ801により紙幣を分離し繰り出す時に、放出紙幣に隣接した紙幣はゲートローラ803から摩擦抵抗を受け、放出紙幣に追従して繰り出されることがない。
【0017】
スタック・フィードローラ801とゲートローラ803は集積空間へ続く取込放出口となる。すなわち、外部から取込んだ紙幣に対しスタック・フィードローラ801とゲートローラ803の挟持がはずれると、紙幣は分離・集積ガイド805との接触を除いて非拘束状態となり、集積空間内に取り込まれる。分離・集積ガイド805は、集積空間側の面が紙幣案内面となり、紙幣収納時および放出時に紙幣を案内する。紙幣収納時は、紙幣案内面が取込放出機構の取込放出口における紙幣進行方向の延長上に沿う位置に配置される。紙幣放出時は、紙幣案内面はピックアップローラ811が露出する位置まで待避する。
【0018】
側壁813は紙幣の寸法に合わせて取り付け位置の設定ができる。側壁813の幅は、最大紙幣の幅方向寸法より2mm〜10mm程度大きい値に設定するのが適当である。また、紙幣入出金装置1が取り扱う最大寸法の紙幣を収納できるように床面808と天板810との間の距離は、最大寸法の紙幣の高さ方向長さよりも大きい値に設定する。
【0019】
底面808からは、収納空間に収納された紙幣の下端を支えて集積空間側へはみ出すことを防ぐための紙幣支え手段としてのギヤローラ809が設けられている。このギヤローラ809は、図示されない駆動源や駆動機構によって、収納紙幣を分離・集積ガイド805に押し付ける押板806などとともに同期して駆動される。
【0020】
図8に示すように制御部9が一時保管部4の各駆動部、センサ等を司る。また、紙幣の金種を判別する紙幣判別部3、及び、金種と紙幣寸法を対応づけたデータベースを持つ記憶部DBで構成する紙幣寸法検出手段は、紙幣判別部3を通過する紙幣の寸法を認識し、直ちにその情報を制御部9に伝達する。この際、制御部9へは紙幣の搬送順番の情報も伝達する。
【0021】
本実施例は、分離・集積ガイド805の上方に図9に示すように進行規制手段891を備えている。進行規制手段891は、紙幣を集積空間に集積する際、紙幣が上方に過剰に進行することを規制する役目を持つ。図8に進行規制手段891の形状を示す。進行規制手段891は、3つの羽根形状を持ち、従って3つの凹部891bを持つ。また、回転中に接触する紙幣との摩擦力を低減するための転がり部材891aを備える。尚、凹部891b及び転がり部材891aの設置数は、本実施例に示すものと異なってもよい。
尚、図7に示すように、進行規制手段891を紙幣幅方向に複数設けることで、集積紙幣の上端部を複数箇所で規制することもできる。
【0022】
次に、一時保管部4に異なる寸法の紙幣を混合して収納する場合の動作について述べる。
【0023】
以下、図10と図11を用いて紙幣を集積する過程を説明する。制御部9は、スタック・フィードローラ用駆動モータ801mを駆動することでスタック・フィードローラ801とゲートローラ803を回転させ、一時保管部4内の分離・集積ガイド805、床面808、進行規制手段891、天板810、押板806、側壁813で形成される集積空間に、紙幣判別部3を通過した集積紙幣1001を搬送する。このとき、集積紙幣1001は、分離・集積ガイド805の紙幣案内面に沿って立位状態を保って搬送される。
【0024】
この間、制御部9は、紙幣判別部3が得た紙幣1001の情報に基づいて、進行規制手段891を図9の時計方向に回転制御し、床面808から進行規制手段891の凹部891bまでの距離が、紙幣1001の進行方向長さと同等になるようにする。集積空間に集積され、スタック・フィードローラ801とゲートローラ803の挟持から外れた集積紙幣1001は、その進行方向先端部が進行規制手段891の凹部891bに衝突することで停止する。この際、床面808から進行規制手段891の凹部891bまでの距離が紙幣1001の進行方向長さと同等であるため、紙幣1001は過剰に進行することなく、その後端部を床面808上に揃えて収納することができる。
【0025】
後続の集積紙幣(図示されない)が搬送されてくると、図11に示すように進行方向規制手段891が回転し、転がり手段891aが集積紙幣1001を収納空間側へ押し込んで収納するとともに、後続紙幣の寸法の情報に基づいて制御部から指定された位置で停止する。この時、集積紙幣1001の下端はギヤローラ809によって支えられ、集積空間へはみ出すことはない。
【0026】
以上の動作を連続で行う、つまり、紙幣一枚毎に凹部891bを一つ分回転させることで、異なる寸法の紙幣を連続して集積でき、一時保管部4内の床面808、進行規制手段891、天板810、押板806、側壁813で形成される収納空間に収納することができる。
【0027】
尚、進行規制手段891は、図示しないバネにより収納紙幣1002側に押し付けられている。こうすることで、進行規制手段891と収納紙幣1002の間に隙間が生じる機会が少なくなり、万が一集積紙幣1001が進行規制手段891の凹部891bから外れても、進行規制手段891と収納紙幣1002の間を擦り抜けて行く事を防ぐことができる。
【0028】
尚、紙幣を集積し続け、収納紙幣が多くなってくると、次第にそれら紙幣が進行規制手段891に及ぼす反力が増大し、進行規制手段891は図9の右方向に回動する。その回動が一定量を越えると、これを検知し、制御部9は押板用駆動モータ806mやギヤローラ809を駆動し、押板806を図9の左方向に、進行規制手段891の回動量が一定量に収まるまで移動させる。これにより、紙幣を集積し続けても常に集積空間を確保することができる。
【0029】
進行規制手段891の転がり部材891aが集積紙幣1001に接触することで、集積紙幣1001は進行規制手段891から収納紙幣1002に押し付けられる。この際、集積紙幣1001は収納紙幣1002に沿って平面形状になるため下方から進行規制手段891にすくわれることはない。また、図10における二点鎖線で示される軌跡でわかるように、進行規制手段891における転がり部材891aと集積紙幣1001とが接触する位置は、紙幣の下端側に設けられたた紙幣支え手段としてのギヤローラ809が紙幣を支える位置(鎖線で示す)より収納空間側へ入り込まないように構成されている。このため、進行規制手段891が回転した際に収納紙幣1002を過度に押し付けることにより発生する圧力が極めて小さいものとすることができ、進行規制手段891が回転して集積紙幣1001との間で発生する摩擦力による上向きの力も小さくすることができる。また、集積紙幣1001は収納紙幣1002から摩擦力を受けるため、その結果として進行規制手段891との摩擦による上向きの力を受けても上方に移動してしまうことがなくなり、整列状態を整然なものとすることができる。
【0030】
次に、一時保管部4から紙幣を放出する場合の動作について述べる。一時保管部4から紙幣を放出する際には、図6に示すように、初めに、進行規制手段891及び浮上規制手段892を紙幣と干渉しない位置まで回転させて固定する。その後、押板806を分離・集積ガイド805側に移動させて、収納紙幣を分離・集積ガイド805に押し付ける。同時に、分離・集積ガイド805および進行規制手段891を退避させ、ピックアップローラ811を露出させる。そして、ピックアップローラ811を回転させることで、収納紙幣を一枚ずつ分離しながら一時保管部4の外に放出する。尚、上で述べた通り、紙幣集積時に紙幣下端を床面808に揃えた状態で集積しているため、安定した紙幣放出が実現できる。一時保管部4から分離された紙幣は、その後、各金種毎に還流庫7に搬送し、収納する。
【0031】
尚、本実施例では、進行規制手段891及び浮上規制手段892の回転軸を分離・集積ガイド805に備え付けることで、分離動作時に、進行規制手段891及び浮上規制手段892は分離・集積ガイド805と共に退避する構造となっているが、分離・集積ガイド805と進行規制手段891と浮上規制手段892のそれぞれが独立して移動する構造でもよい。
【0032】
以上に述べた一時保管部4を備えることで、異なる寸法の紙幣を取り扱うことができる現金自動取引装置を実現することができる。
【0033】
各還流庫7に紙幣を装填し、各還流庫7から紙幣を回収する装填回収庫8は、各還流庫7が取り扱う全ての紙幣を集積・分離する必要があるため、一時保管部4と同様に、異なる寸法の紙幣を集積する機能を必要とする。そのため、本発明を装填回収庫8に適応することで、異なる寸法の紙幣の装填・回収をひとつの装填回収庫8で行える現金自動取引装置を提供することができる。
【0034】
また、本実施例を入金庫6や還流庫7として使用してもよい。
また、ここでは紙幣を立位で収納する横置き型の紙幣庫について説明したが、図12に示すように、紙幣を水平に集積する縦置き型の紙幣庫にも適用できる。
また、本発明の装置が取扱う対象は紙幣のみならず、全ての紙葉類に適応できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明を適用する現金自動取引装置の外観を示す図である。
【図2】本発明を適用する現金自動取引装置の制御機構を示す図である。
【図3】紙幣入出金装置の構成を示す図である。
【図4】本実施例の紙幣入出金装置の制御機構を示す図である。
【図5】一時保管部に紙幣を集積する状態を表す側面図である。
【図6】一時保管部から紙幣を分離する状態を示す側面図である。
【図7】紙幣入出金装置に搭載される一時保管部の上面図である。
【図8】一時保管部の制御機構を示す図である。
【図9】進行規制手段の形状を示す図である。
【図10】一時保管部に紙幣を収納する動作を示す図である。
【図11】一時保管部に紙幣を収納する動作を示す図である。
【図12】一時保管部のその他の例を示す図である。
【符号の説明】
【0036】
1…紙幣入出金装置、3…紙幣判別部、4…一時保管部、7…還流庫、8…装填回収庫、9…制御部、101…現金自動取引装置、891…進行規制手段、891a…転がり部材、891b…凹部、892…浮上規制手段、DB…記憶部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙幣を重ねて収納する収納空間と、該収納空間に紙幣を送り込み、または収納された紙幣を放出する送り込み放出手段と、該送り込み放出手段と前記収納空間との間に形成される集積空間と、該集積空間に送り込んだ紙幣の進行位置を規制し、その後中心軸周りに回転することで該規制された紙幣の一面に力を作用させ、前記収納空間へ該紙幣を移動させる進行規制手段と、該紙幣の一端部に力を作用させる紙幣支え手段と、前記送り込み放出手段に取り込まれる紙幣の寸法を検出する紙幣寸法検出手段と、該紙幣寸法検出手段により検出された紙幣寸法情報に基づいて、前記進行規制手段の規制位置を制御する制御部とを備えた紙幣入出金装置であって、前記進行規制手段の紙幣に接触する位置は、前記紙幣支え手段と紙幣の接触する位置より前記収納空間側へ入り込まないように構成されたことを特徴とする紙幣入出金装置。
【請求項2】
投入された紙幣の繰り出しと紙幣の集積との少なくとも一方を行う入出金口と、紙幣の金種を判別する紙幣判別部と、紙幣を一時的に保管する一時保管部と、金種別に紙幣を収納および放出する還流庫と、前記紙幣判別部と前記紙幣一時保管部と前記還流庫とを結び紙幣を搬送する搬送手段とを備え、前記一時保管部は請求項1記載の紙幣入出金装置であることを特徴とする現金自動取引装置。
【請求項3】
投入された紙幣の繰り出しと紙幣の集積との少なくとも一方を行う入出金口と、紙幣の金種を判別する紙幣判別部と、紙幣を一時的に保管する一時保管部と、金種別に紙幣を収納および放出する還流庫と、前記還流庫から紙幣を回収し、また前記還流庫に紙幣を装填する装填回収庫と、前記紙幣判別部と前記紙幣一時保管部と前記還流庫と前記装填回収庫とを結び紙幣を搬送する搬送手段とを備え、前記一時保管部、前記装填回収庫のいずれか一方、もしくは両方が請求項1記載の紙幣入出金装置であることを特徴とする現金自動取引装置。
【請求項1】
紙幣を重ねて収納する収納空間と、該収納空間に紙幣を送り込み、または収納された紙幣を放出する送り込み放出手段と、該送り込み放出手段と前記収納空間との間に形成される集積空間と、該集積空間に送り込んだ紙幣の進行位置を規制し、その後中心軸周りに回転することで該規制された紙幣の一面に力を作用させ、前記収納空間へ該紙幣を移動させる進行規制手段と、該紙幣の一端部に力を作用させる紙幣支え手段と、前記送り込み放出手段に取り込まれる紙幣の寸法を検出する紙幣寸法検出手段と、該紙幣寸法検出手段により検出された紙幣寸法情報に基づいて、前記進行規制手段の規制位置を制御する制御部とを備えた紙幣入出金装置であって、前記進行規制手段の紙幣に接触する位置は、前記紙幣支え手段と紙幣の接触する位置より前記収納空間側へ入り込まないように構成されたことを特徴とする紙幣入出金装置。
【請求項2】
投入された紙幣の繰り出しと紙幣の集積との少なくとも一方を行う入出金口と、紙幣の金種を判別する紙幣判別部と、紙幣を一時的に保管する一時保管部と、金種別に紙幣を収納および放出する還流庫と、前記紙幣判別部と前記紙幣一時保管部と前記還流庫とを結び紙幣を搬送する搬送手段とを備え、前記一時保管部は請求項1記載の紙幣入出金装置であることを特徴とする現金自動取引装置。
【請求項3】
投入された紙幣の繰り出しと紙幣の集積との少なくとも一方を行う入出金口と、紙幣の金種を判別する紙幣判別部と、紙幣を一時的に保管する一時保管部と、金種別に紙幣を収納および放出する還流庫と、前記還流庫から紙幣を回収し、また前記還流庫に紙幣を装填する装填回収庫と、前記紙幣判別部と前記紙幣一時保管部と前記還流庫と前記装填回収庫とを結び紙幣を搬送する搬送手段とを備え、前記一時保管部、前記装填回収庫のいずれか一方、もしくは両方が請求項1記載の紙幣入出金装置であることを特徴とする現金自動取引装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−41826(P2007−41826A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−224835(P2005−224835)
【出願日】平成17年8月3日(2005.8.3)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年8月3日(2005.8.3)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】
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