説明

紙製人形

【課題】 構造をよりシンプルにして、誰にも容易に組立てることができて遊ぶことができる一方、簡潔な構造でも先に提案している紙製人形に勝るも劣らない豊かなリアリティを備えた紙製人形を提供すること。
【解決手段】 胴部11、首部12及び脚部13を備えた本体部材10と、頭部材と、胸部材20と、胸部材20及び腕部材40とを平坦な厚紙などの塑性変形板材を切り抜き、前記胸部材20を、折り曲げて端部を接合することにより上下を開放した中空筒状に形成すると共に、前記本体部材10を前記胸部材20に差し込んでその首部を当該胸部材20の上方へ突出させ、中空筒形に曲げ端部を接合して上下が開放された前記頭部材を前記首部に差し込む一方、前記胸部材20の側面に、腕部材40の上端部を旋回可能に支持させ、少なくとも腕部材40と本体部材10の脚部13を適宜角度折り曲げて立体化できるようにしたこと。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、厚紙を代表とする塑性変形板材(以下、単に「厚紙」という)を折り曲げて形成したロボット形態をもつ紙製人形に関する。なお、本明細書において「厚紙」には、天然紙,合成紙などの紙は勿論、合成樹脂板や金属板などを含むものとする。
【背景技術】
【0002】
厚紙を折り曲げて形成した複数のパーツを連結した紙製人形として、出願人は、胴部を筒状に形成して軸線を縦向きにして配置し、略U字形に形成した左右の肩関節部材を、胴部と肩関節部材の中壁部とを貫通する第1連結金具によって胴部に回動自在に連結し、筒状に形成された上腕部材の基端部を、肩関節部材の一対の側壁部間に狭持させて、側壁部と上腕部材とを貫通する第2連結金具によって該肩関節部材に回動自在に連結し、筒状に形成した大腿部材を、大腿部材と胴部の側面の当接部分で第3連結金具によって胴部に回動自在に連結した紙製人形を、先に提案した(特許文献1を参照)。
【0003】
この紙製人形は、胴部、肩間接部材、大腿部材などの数多くある様々なパーツ郡を筒状などに曲げ、連結金具よって各パーツの所要部位(主として関接部)を互いに可動的に連結したことにより、リアルなイメージのロボット状などの人形を組立て形成することができ、又、複雑な動きも得られて、楽しく遊ぶことができる人形として斯界で注目されている。
【0004】
しかしながら、先に提案した人形は、紙製人形としては構造が複雑であることに起因し組立てにかなりの習熟した技術を必要とする。組立てに困難性を伴うため、子供では簡単に組立てて遊ぶことがしにくく、また、この人形の製造にはかなりの手間を要するため、製造コストも高くなり易いという難点がある。
【特許文献1】特許第3671048号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、構造をよりシンプルにして、誰にも容易に組立てることができて遊ぶことができる一方、簡潔な構造でも先に提案している紙製人形に勝るも劣らない豊かなリアリティを備えた紙製人形を提供することを、その課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する目的でなされた本発明紙製人形の構成は、胴部、首部及び脚部を備えた本体部材と、頭部材と、胸部材と、胸部材及び腕部材とを平坦な厚紙などの塑性変形板材を切り抜き、前記胸部材を、折り曲げて端部を接合することにより上下を開放した中空筒状に形成すると共に、前記本体部材を前記胸部材に差し込んでその首部を当該胸部材の上方へ突出させ、中空筒形に曲げ端部を接合して上下が開放された前記頭部材を前記首部に差し込む一方、前記胸部材の側面に、腕部材の上端部を旋回可能に支持させ、少なくとも腕部材と本体部材の脚部を適宜角度折り曲げて立体化できるようにしたことを特徴とするものである。
【0007】
先にも述べたが、本発明における塑性変形板材としては、天然紙又は合成紙の厚紙のほか、プラスチック板、不織布板、薄い金属板などを用いることができる。この点は以下の説明においても同様であり、本明細書においては、塑性変形板材を、以下では単に「厚紙」という。
【0008】
本発明では、上記構成において、腕部材が当該部材と胸部材とを貫通する軸状留め部材によって旋回可能に軸支されている構成としても良い。留め部材としては、軽金属のパイプが好ましいが、木製、紙製、プラスチック製の軸や紐等々も採用することができる。
【0009】
本発明では、上記構成において、本体部材の脚部が、本体部材から前方へ突出した足部を備え、該足部によって自立できる構成としてもよい。例えば、足部を、本体部材の脚部の大半を平坦に形成し、この脚部の下端側に形成した延長部を脚部に向かって横倒した三角筒状に曲げることで形成したり、或は、脚部下端部に独立した足部材を接合した構成にして、容易に床などにこの紙製人形を自立立脚できるようにすることができる。後付けの足部材としては、左右を開放された三角柱状に厚紙を折り曲げ、その端部同士を接合して形成し、これを本体部材における脚部の前面に接合した構成としてもよい。
【0010】
本発明では、上記構成において、本体部材は、平面状に形成された左右の脚部を備えると共に、各脚部の下端付近に当該脚部と同面で足の形態に形成された足部を備え、少なくとも左右の脚部が平断面V字状に曲げて自立立脚させた構成としても良い。
【0011】
本発明では、上記構成において、本体部材が平断面略三角形に形成された胴部を備え、この胴部が、胸部材に差し込まれた構成とすることにより、腕部材を旋回可能に支持するための部材の機械的強度を高めることができる。
【0012】
本発明では、上記構成において、胸部材の上部左右側には、平坦な厚紙を平面大略U字状に折り曲げて形成した肩部材を備え、この肩部材の内部に腕部材の上端を差し込み、当該腕部材と肩部材の底壁とを一緒に胸部材の側面に軸支することにより、軸支部分の機械的強度を高めることができる。
【0013】
本発明では、上記構成において、頭部材に、厚紙を切り抜いて形成した頭飾り部材を備えることにより、ロボットのほか、女性の形態などの使用目的に応じた形態の人形としてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明紙製人形は、胴部、首部及び脚部を備えた本体部材と、頭部材と、胸部材と、胸部材及び腕部材とを平坦な厚紙などの塑性変形板材を切り抜き、前記胸部材を、折り曲げて端部を接合することにより上下を開放した中空筒状に形成すると共に、前記本体部材を前記胸部材に差し込んでその首部を当該胸部材の上方へ突出させ、中空筒形に曲げ端部を接合して上下が開放された前記頭部材を前記首部に差し込む一方、前記胸部材の側面に、腕部材の上端部を旋回可能に支持させ、少なくとも腕部材と本体部材の脚部を適宜角度折り曲げて立体化できる構成としたので、構造がよりシンプルになって、誰でも容易に組立てて遊ぶことができる。また、構造が簡潔であるから低コストで製造でき、低価格で市場に提供することができる。更に、簡潔な構造であっても、リアルなイメージを備えたロボット形態の紙製人形を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、図面を参照して、本発明紙製人形の実施の形態例を説明する。添付した図において、図1は本発明による紙製人形の実施形態の一例を示す斜視図、図2は図1の2−2線に沿う断面図、図3は図1に示す紙製人形を構成する各パーツの展開状態を示す説明図、図4は図1に示す紙製人形の組立状態を説明するための斜視図、図5は図1に示す紙製人形の他の組立状態を説明するための斜視図、図6本発明紙製人形における足部材の他の実施形態例を示す斜視図、図7は本発明紙製人形の実施形態の他例を示す斜視図、図8は図7の8−8線に沿う断面図、図9は図7に示す紙製人形の組立状態を説明するための斜視図である。
【0016】
図1〜5に示すように、本発明紙製人形は、一例としてロボット形態を有するもので、本体部材10、頭部材20、胸部材30及び左右の腕部材40からなる。この紙製人形は、より望ましいロボット形態を与えるために、左右の肩部材50と頭飾り部材60を備える。上記の各部材10,20,30,40,50,60は、折り曲げ可能な厚紙で形成されている。
【0017】
本体部材10は、上部側に胴部11、首部12を、下部側に左右の脚部13を一体に形成した平板状の部材からなっている。図1に例示するように左右の脚部13の前面には、ロボットとしての装飾14が印刷され、左右の脚部13の両側縁には、外向き羽状の飾り15が一体に形成されている。更に、これらの脚部13の下端には、この紙製人形の足となる足部16が一体に形成されている。足部16は、下端を図4の脚部裏面に向かって横向き三角筒状に折り曲げ、この三角筒の背面壁15aを脚部13の表面に接合することにより形成されている。
【0018】
頭部材20は、上下を開放した中空円筒状に形成され、外周面にロボットの顔21が印刷されて、首部12にその上方から差し込まれている。頭飾り部材60は、頭部材20の顔21の上に貼着されている。この頭飾り部材60は、頭部材20乃至顔21を強調するためのもので、一例として全体が動物の角状を呈するように形成されている。
【0019】
一方、胸部材30は、上下両端を開放した中空筒状のもの、ここでは、上下端を開放した前後幅が薄い平断面四角形状の筒状に形成されている。胸部材30には、その略全面にわたって、本体部材10の装飾14や羽状飾り15、又は頭部材20の顔21や頭飾り部材60に合わせて、ロボットとしての適宜装飾31が印刷されている。この胸部材20は、本体部材10の胴部11の上部の胸部分1aに外嵌されている。
【0020】
左右の腕部材40は、本体部材10、頭部材20及び胸部材30に合わせた形状と装飾を備えて形成され、人形の前面になる表側には頭部材20や胸部材30に合わせた装飾41が印刷された平板状の厚紙で形成されている。この腕部材40は、図2に示すように、肩部材50と一緒に、胸部材30の側面に後述する軸状の留め部材70により軸支されている。肩部材50は、本体部材10、頭部材20及び胸部材30に合わせて前後面53を大略翼状をなす平面略U字状に形成され、かつ表面に色彩などを印刷して、上下が開放された正面から見てほぼ三角翼状の部材からなっている。
【0021】
更に、左右の腕部材40は、図2に示すように、上端部を下方に向かって逆V字状に折り曲げ、その折り曲げ部分42に形成した保持孔43と、肩部材50の側面51に形成した保持孔52と胸部材30の側面にある保持孔32とを一致させ、留め部材70によって胸部材30の左右側面に連結されている。ここで、留め部材70としては、例えば軽金属パイプを使用し、上記の各保持孔43,52,32を貫通させている。これにより、腕部材40及び肩部材50は、留め部材70を中心に前後に360度回転させることができる。なお、留め部材70としては、軽金属のパイプの他、木製、紙製、プラスチック製の軸や紐を用いることができる他、特許第3671048号明細書に記載された連結金具などの他の部材を採用することもできる。
【0022】
上記の各部材10,20,30,40,50,60は、図3に示すように、平坦な厚紙台紙BPに印刷されている。従って、本発明人形の組立は、各部材10,20,30,40,50,60をハサミやカッターで切り抜き、適宜の案内線(図に表れず)に従って折り曲げることにより本発明紙製人形に造り上げられる。
【0023】
図4は組立状態を説明するための分解斜視図である。胸部材30は、台紙BPから切り抜いた平板状のものを、四角筒を形成するように折り曲げたあと、両端を接合して形成されている。腕部材40は、上端を逆V状に折り曲げたあと、折り曲げた部分を肩部材50の内部に入れ、留め部材70によって胸部材30の側面に軸支される。この組立物が本体部材10に胴部11に差し込まれる。
【0024】
頭部材20は、台紙BPから切り抜いた素材を円筒状に曲げて両端を接合し、外周面に頭飾り部材60を接合したあと、本体部材10の首部12に差し込まれる。
【0025】
頭部材20に内径寸法は、本体部材10における首部12の幅寸法と同じか、僅かに大きく形成されているので、差し込んだあと、摩擦接触で位置を固定乃至保持することができ、頭部材20を首部20の上で旋回もさせることもできる。胸部材30の横方向の内法寸法は、本体部材10における胸部分11aの幅寸法と同じか、僅かに大きく形成されているので、摩擦接触で位置を固定乃至保持することができる一方、胸部材30の内部で傾けたり前後にずらすことができるようになっている。
【0026】
本発明によるロボット状の紙製人形は、本体部材10の脚部13を側面から見て浅いV状又は山形に折り曲げ、必要に応じて腕部材40も同様に折り曲げて、より擬人化度の高い人形の立体化を図ることができる。この機能により、図5に示すように、腕部材40と肩部材50をその留め部材70を中心に旋回させ、本体部材10の脚部13の大腿部関節及び膝関節に関係する部分を前後に折り曲げて、好みの姿態,ポーズにすることができる。
【0027】
また、このロボット状の紙製人形は、足部16が脚部13の前面側に突出しているので、これを床側にして立てることで、自立させることができ、更に、腕部材40及び肩部材50を旋回させ、必要に応じて、上述のようにして脚部13を前後に曲げることで、より安定に自立させることもできる。
【0028】
本発明において、本体部材10の脚部13の下端に形成される足部16は、本体部材10の脚部13から独立した部材として構成しても良い。図6は、そのような足部材80を備える本発明によるロボット状の紙製人形の足部を示している。
【0029】
足部材80は、他部材10,20,30,40,50,60と同じ紙材を長い帯状に切り抜いたもので、側面を開放した直角三角柱状に折り曲げると共に、端部を接合することで組立てられている。その外側面には、他部10,20,30,40,50,60に合わせた色彩が印刷されている。
【0030】
図6の足部材80は、直角部を挟む二平面の片方を本体部材10の脚部13の下側縁に合わせて配置し、他方の側面を脚部13に接合することによって本体部材10の脚部13の下端前面に固定される。左右の足部材80をテーブル表面等の水平な平坦面に置くことで、安定して自立させることができる。この場合も、本体部材10の脚部13及び腕部材40を断面V字形に折り曲げたり、図5のように前後に折り曲げると共に、留め部材70を中心に腕部材40を回転させることで、より安定した自立を可能にする。
【0031】
図7は本発明による紙製人形の他の実施形態を示している。図1〜図6に関連して先に説明した紙製人形と同様のロボット状人形であるが、図7の人形では本体部材110の胴部111の平断面形状が異なっている。
【0032】
すなわち、図7の紙製人形は、本体部材110、頭部材20、胸部材30、左右の腕部材40、左右の肩部材50及び頭飾り部材60からなっており、これらの各部材110,20,30,40,50,60は、図示しないがいずれも、先の例と同様に厚紙製の台紙を、前記各部材の輪郭線に沿って切り抜き、各部材(パーツ)を折り曲げることで形成される。
【0033】
本体部材110は、胴部111、首部112を、下部側に左右の脚部113を一体に形成した平板状の部材からなる。そして、左右の脚部113の前面には、ロボットとしての装飾114が印刷され、左右の脚部113の両側縁には、長靴が延長した形の飾り115が一体に形成されている。
【0034】
また、図7の本発明紙製人形においては、図8に示すように、本体部材110の胴部111が、平面V字状に形成されている。また、胴部111の胸部分111aは、台紙から切り抜いた平面展開状態において横長四角形をなしているが、角度θを形成して折り目線117に沿って山形に折り曲げ、かつ両端を接合することによって、頂点が裏側(後側)を向いた平断面三角形に形成されている。首部112は、この胸部分111aに連続して前記頂点を挟む二つの斜辺壁により形成されることによって、当該胸部分111aと一体に形成されている。脚部113は、前記胸部分111aの左右の斜辺壁を下方に向け延長して形成され、平面角が角度θに形成されている。脚部113の下端には、同面上に形成されて脚部113の外側に突出した左右の足部116が形成されており、また、この脚部113の各側縁には、長靴の一部としての飾り115が一体に形成され、そして、脚部113の腿に関係する領域には、装飾114が印刷されている。
【0035】
図7の人形における他の部材20,30,40,50,60は、図1〜図6に関連して説明した実施形態と同様に構成されている。
【0036】
図9は図7の人形の組立状態を説明するための分解斜視図である。台紙から切り抜いた平板状の厚紙(素材)を折り曲げ、両端を接合することで形成された四角筒状の胸部材30が、本体部材110の首部112を突出させて胸部分110aに差し込まれると共に、同じく台紙から切り抜いた素材を円筒状に曲げて両端を接合し、外周面に頭飾り部材60を接合した頭部材20が前記首部112に差し込まれる。
【0037】
左右の腕部材40は、左右の肩部材50と一緒に、胸部材30の側面に留め部材70により軸支されている。留め部材70は、前の実施形態と同様に、軽金属のパイプからなっている。
【0038】
図7〜図9に示した本発明紙製人形においても、胸部材30の内法寸法は、本体部材110の三角柱状の胸部分110aの厚み及び幅寸法に等しいか、僅かに小さく形成されている。このため、差し込むと、胸部材30は、本体部材110の胸部分110aの頂点によって幾分か弾性変形して、摩擦接触で本体部材110に固定乃至保持される。頭部材20に内径寸法も、本体部材10における首部12の幅寸法と同じか、僅かに大きいので、摩擦接触で位置を固定乃至保持することができ、また、頭部材20を首部20の上で旋回させることができる。
【0039】
そして、本体部材110、腕部材40などを、例えば、長手方向と直角に山形に又は浅いV字形に曲げることで、好みの姿態にしたり、立体感をもたせて、よりリアルなイメージの姿勢やポーズを取らせることが可能なロボット状の紙製人形を形成することができる。
【0040】
なお、図7〜図9の人形において、胸部材30を本体部材110の胸部分111aに差し込んだときに、胸部材30が平断面三角に又は三角筒状に形成された本体部材110の胸部分110aに嵌って、この紙製人形の胸に関係する部位の機械的強さを高めているので、厚紙からなるにもかかわらず、腕部材40を繰り返して旋回しても、長期にわたって壊れない長寿命な軸受構造をとすることができる。
【0041】
そして、脚部13の先端に足部116が予め形成された人形を、その左右の足部116を床やテーブル面などに接地させて立たせるとき、脚部113と足部116が、胸部分110aの斜辺壁の延長部として平面略V状に形成され平面V状に開いているので、前述の実施形態のように足部16や足部材80がなくても、この紙製人形は自立させることができる。必要に応じて、腕部材40と肩部材50をその留め部材70を中心に旋回させ、本体部材10の脚部13の大腿部関節及び膝関節に関係する部分を前後に折り曲げることにより、安定した自立のためのバランスを細かく調整することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明紙製人形は、以上の通りであって、簡潔な構成でありながらリアリティに豊み、また、安価に製造することができるので、子供の玩具としてだけでなく、大人の趣味としても利用することができ、また、人形の形態も、実施形態のように特定形状のロボットの形態だけでなく、アニメーションで有名なロボットや登場人物に似せた形態や姿態を容易に実現できるので、使用する者の興趣をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明紙製人形の実施形態の一例を示す斜視図。
【図2】図1の2−2線に沿う断面図。
【図3】図1に示す紙製人形を構成する各パーツの展開状態を示す説明図。
【図4】図1に示す紙製人形の組立状態を説明するための斜視図。
【図5】図1に示す紙製人形の他の組立状態を説明するための斜視図。
【図6】本発明紙製人形における足部材の他の実施形態例を示す斜視図。
【図7】本発明紙製人形の実施形態の他例を示す斜視図。
【図8】図7の8−8線に沿う断面図。
【図9】図7に示す紙製人形の組立状態を説明するための斜視図。
【符号の説明】
【0044】
10 本体部材
11 胴部
11a 胴部の胸部分
12 首部
13 脚部
14 脚部の装飾
15 脚部の飾り
15a 脚部の背面壁
16 足部
20 胸部材
21 顔
30 胸部材
31 胸部材の装飾
32 胸部材の保持孔
40 腕部材
41 腕部材の装飾
42 腕部材の折り曲げ部分
43 腕部材の保持孔
50 肩部材
51 肩部材側面
52 肩部材の保持孔
53 肩部材の前後面
60 頭飾り部材
70 留め部材
80 足部材
110 本体部材
111 胴部
111a 胴部の胸部分
112 首部
113 脚部
114 脚部の装飾
115 脚部の飾り
116 足部
117 本体部材の折り目線
BP 台紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴部、首部及び脚部を備えた本体部材と、頭部材と、胸部材と、胸部材及び腕部材とを平坦な厚紙などの塑性変形板材を切り抜き、前記胸部材を、折り曲げて端部を接合することにより上下を開放した中空筒状に形成すると共に、前記本体部材を前記胸部材に差し込んでその首部を当該胸部材の上方へ突出させ、中空筒形に曲げ端部を接合して上下が開放された前記頭部材を前記首部に差し込む一方、前記胸部材の側面に、腕部材の上端部を旋回可能に支持させ、少なくとも腕部材と本体部材の脚部を適宜角度折り曲げて立体化できるようにしたことを特徴とする紙製人形。
【請求項2】
腕部材は、当該腕部材と胸部材とを貫通する軸状留め部材によって軸支し、胸部材に対し旋回可能にした請求項1に記載の紙製人形。
【請求項3】
本体部材の脚部は、その脚部下端から前方へ突出した足部を備え、該足部によって自立できるようにした請求項1又は2に記載の紙製人形。
【請求項4】
足部は、大半を平坦に形成した脚部の下端部を、その脚部に向かって三角筒状に曲げて形成するようにした請求項3に記載の紙製人形。
【請求項5】
足部は、短冊状の塑性変形板材を、左右が開放された短三角柱状に折り曲げて両端部を接合し、脚部の下端部前面に接合される独立部材からなる請求項3に記載の紙製人形。
【請求項6】
本体部材は、平面状に形成された左右の脚部を備えると共に、各脚部の下端付近に当該脚部と同面で足の形態に形成された足部を備え、少なくとも左右の脚部が平断面V字状に曲げられている請求項1又は請求項2に記載の紙製人形。
【請求項7】
本体部材は、平断面略V字状又は略三角形に形成された胴部を備え、該胴部が胸部材に差し込まれている請求項1〜6のいずれかの請求項に記載の紙製人形。
【請求項8】
胸部材は、上部左右側に、平坦な塑性変形部材を平面大略U字状に折り曲げて形成した肩部材を備え、この肩部材の内部に腕部材の上端を差し込み、当該腕部材と肩部材の底壁を一緒に胸部材の側面に軸支した請求項1〜請求項7のいずれかの請求項に記載の紙製人形。
【請求項9】
頭部材は、平坦な可塑変形材を切り抜いて形成した頭飾り部材を備えた請求項1〜請求項8のいずれかの請求項に記載の紙製人形。
【請求項10】
塑性変形部材は、平板状の紙材である請求項1〜請求項9のいずれかの請求項に記載の紙製人形。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−173346(P2008−173346A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−10862(P2007−10862)
【出願日】平成19年1月19日(2007.1.19)
【出願人】(503180258)バタフライ・ストローク・株式會社 (1)
【Fターム(参考)】