説明

紛失物回収支援システム

【課題】本発明は、携帯電話等に一般的に備えられている機能を利用すると共に、拾得者への負担を軽減することが可能な紛失物回収支援システムを提供することを目的とする。
【解決手段】本実施形態に係る紛失物回収支援システム1は、キーホルダー10、携帯電話20、管理サーバー30、インターネット40および基地局45を有している。キーホルダー10は、ペットに関する情報が印刷された名札11をプラスチックケース内に格納したものであり、アルミニウムの金属板に、各所有物の管理IDおよび紛失物センターの管理サーバーのアドレス情報がコード化された二次元バーコー11aと、前記管理ID11cおよび前記紛失物センターの電話番号11bの文字とがレーザー印字されている。携帯電話20は、二次元バーコード読み取り機能とインターネット接続機能とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人、動物、バッグ、財布等の所有物を管理するシステムに関し、特に、人やペットが迷子になったり、財布等を無くしたりしたときに、所有者(保護者)の元に戻すのを支援する紛失物回収支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ペット、子供、老人等が迷子になった場合に、その所有者(保護者)に引き合わせるためのシステムや、所有物を紛失した場合に、持ち主の元に戻すのを支援するシステムが提供されており、例えば、下記特許文献1,2に開示されている。
【特許文献1】特開2006−187297号公報
【特許文献2】特開2008−21123号公報
【0003】
特許文献1には、ペット等の動物を管理するシステムであって、動物の体内に識別情報が記録されたICチップを埋め込んでおき、読み取り装置によってICチップから識別情報を読み出すことで動物を識別することのできる動物管理システムが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、管理対象となる所有物(紛失物となる物)を識別するユニークな電子メールアドレスを発行し、該電子メールアドレス宛に発見通知として電子メールを送信する送信命令を埋め込んだ二次元コード等のバーコードを紛失物に付しておく紛失物回収支援システムが開示されている。紛失物が発見された場合には、発見者がバーコードリーダーを備えた携帯電話等でバーコードを読み取り、発見者の携帯電話等からバーコードに埋め込まれた電子メールアドレス宛に電子メールを送信する。メールの宛先であり、メールを受信した紛失物管理サーバーにおいては、送信先の電子メールアドレスから発見された紛失物を特定することができると共に、発信者の電子メールアドレスから発見者の連絡先を特定することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に開示された動物管理システムでは、迷子になった動物の識別情報を取得するためには、ICチップを読み取ることが可能な読み取り装置が必須であり、迷子になった動物を読み取り装置が設置された場所に連れて行くか、読み取り装置自体を迷子になった動物のところへ持って行く必要がある。これでは、発見者への負担が大きく、迷子になった動物が発見された場合であっても、飼い主まで連絡が届かないケースも多くなってしまう。
【0006】
また、特許文献2においては、紛失物の発見者が携帯電話等から電子メールを送信する必要があるため、高齢者等、電子メールの送信に不慣れな者が発見した場合には、紛失物管理サーバーに連絡が届かない可能性が高い。また、たとえ電子メールを送信できた場合であっても、発見者への連絡先が電子メールアドレスになってしまうため、普段電子メールを利用しない発見者であった場合には、その後の連絡が途絶えてしまう可能性がある。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、携帯電話等に一般的に備えられている機能を利用すると共に、拾得者への負担を軽減することが可能な紛失物回収支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係る紛失物回収支援システムは、所有者が所有物を紛失した際に、当該紛失物を回収するのを支援するための紛失物回収支援システムにおいて、各所有物に付与される名札であって、各所有物の管理IDおよび紛失物センターの管理サーバーのアドレス情報がコード化された二次元バーコードと、前記管理IDおよび前記紛失物センターの電話番号の文字と、がレーザー印字された名札と、二次元バーコード読み取り機能およびインターネット接続機能を備えた携帯電話と、前記携帯電話とインターネットを介して接続される管理サーバーであって、前記管理ID、所有者名および所有者連絡先を有するレコードが記録されたデータベースを備える管理サーバーと、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る紛失物回収支援システムへの登録方法は、管理IDと、紛失物センターの管理サーバーのアドレス情報とをコード化した二次元バーコードがレーザー印字された名札を所有物に付しておき、当該所有物が紛失した際の回収を支援する紛失物回収支援システムへの登録方法において、所有物を紛失物回収支援システムに登録する所有者の携帯電話が、所有者が入手した名札の二次元バーコードを読み取る二次元バーコード読み取り工程と、前記携帯電話が、読み取ったアドレス情報に従って前記管理サーバーにアクセスするアクセス工程と、前記管理サーバーが、前記アクセス工程においてアクセスしてきた携帯電話に対して、所有物を登録するための登録画面情報を送信する登録画面情報送信工程と、前記携帯電話が、前記登録画面情報に従って所有者が入力した所有物の名称、所有者氏名および所有者の連絡先を前記管理サーバーへと送信する登録情報送信工程と、前記管理サーバーにおいて、前記登録情報をデータベースに記録し、当該所有物をシステムに登録する登録工程と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る紛失物回収支援方法は、管理IDと、紛失物センターの管理サーバーのアドレス情報とをコード化した二次元バーコードがレーザー印字された名札を所有物に付しておき、当該所有物が紛失した際の回収を支援する紛失物回収支援方法において、紛失物を拾得した拾得者の携帯電話が、紛失物に付された名札の二次元バーコードを読み取る二次元バーコード読み取り工程と、前記携帯電話が、読み取ったアドレス情報に従って前記管理サーバーにアクセスするアクセス工程と、前記管理サーバーが、前記アクセス工程においてアクセスしてきた携帯電話に対して、紛失物センターの連絡先情報を送信する連絡先情報送信工程と、前記携帯電話において、前記紛失物センターの連絡先情報をディスプレイ上に表示する連絡先表示工程と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る紛失物回収支援システムによれば、携帯電話等に一般的に備えられている機能を利用すると共に、拾得者への負担を軽減することが可能な紛失物回収支援システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。本実施形態では、管理対象物としてのペットが迷子になった場合に所有者である飼い主の元に戻すための紛失物回収支援システムを例に挙げて説明する。
【0013】
図1は、本実施形態に係る紛失物回収支援システムの構成を概略的に示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る紛失物回収支援システム1は、キーホルダー10、携帯電話20、管理サーバー30、インターネット40および基地局45を有している。
【0014】
キーホルダー10は、ペットに関する情報が印刷された名札11をプラスチックケース内に格納したものであり、例えば、ペットの首輪につなげられる。図2は、本実施形態に係る名札の記載内容を示す図であり、図2(a)が名札の表面、図2(b)が名札の裏面を示している。
【0015】
本実施形態に係る名札11は、アルミニウムの金属板に、レーザー印字により情報が印字されている。このため、名札11が水に濡れても情報が消えることなく、破損もし難い。図2に示すように、名札11の表面には、「携帯電話のカメラで読み取れます」との文章と共に、二次元バーコード11aが印刷されている。本実施形態に係る二次元バーコード11aは、QRコード(登録商標)であり、最近のカメラ機能付きのほとんど携帯電話には、QRコード(登録商標)を読み取る機能が装備されているため、所有者や拾得者は、自分の携帯電話を用いて、この二次元バーコード11aの情報を読み取ることが可能である。
【0016】
二次元バーコード11aには、紛失物センターのウェブページのアドレスと、管理対象物であるペットの管理IDとなる、各名札に割り当てられた唯一の管理IDが記録されている。本実施形態では、「http://www.aisinsys.co.jp/~tms/search.php?code=00003713」といった、管理IDの検索指令が組み込まれたアドレス情報が二次元バーコード11aに記録されている。
【0017】
また、名札11の裏面には、「この名札を拾得された方は、紛失物センターまでご連絡下さい」との文章と共に、紛失物センターの電話番号11bおよび管理ID11cがそのままの文字で印字されている。例えば、電話番号としては、「0120-375-○○○」、管理IDとしては、「ID=00003713」の文字が印字されている。もちろん、同一の名札11において、二次元バーコード11a内に記録されている管理IDと、名札11の裏面にそのまま文字で印字されている管理ID11cとは、同じ管理IDである。
【0018】
このように、名札11には、拾得者からの連絡を一括して受け付ける紛失物センターの連絡先と、拾得物であるペットの管理IDしか記録されておらず、所有者の個人情報は一切記載されていない。迷子になったペットはどのような人に拾われるか分からないので、個人情報保護の観点から、このように所有者の住所や電話番号が掲載されていないことが望ましい。
【0019】
なお、本実施形態では、名札11をキーホルダー10としてペットに取り付けているが、もちろん、キーホルダー以外の手段によって、名札11をペットに取り付けても良く、例えば、名札11をストラップとして取り付けるようにしても良い。また、本実施形態では、アルミ製の名札11に印刷された情報を確実に保護するために、アクリルケースの中に名札11を格納した構成としているが、レーザー印字であれば、印字された内容がなかなか消えないので、アルミ板をそのままキーホルダーや、ストラップとしてペットに取り付けるようにしても良い。
【0020】
また、名札11の素材としても、アルミニウムの金属板だけでなく、銅やステンレス等の他の金属製の板としても良いし、レーザー印字できる素材であれば、適宜他の素材を用いることができる。例えば、皮革や陶器製の物にもレーザー印字することができるので、ペットの首輪にレーザー印字することで、首輪自体を名札として使用しても良い。
【0021】
続いて、携帯電話20の構成について図3を参照しながら説明する。図3は、本実施形態に係る携帯電話の構成を概略的に示す図である。同図に示すように、携帯電話20は、各種演算処理を行う演算装置21、CCD等の撮像素子と光学レンズを有するカメラ装置22、各種情報を記録しておくRAMやROM等の記憶装置23を備えている。
【0022】
また、メモリ23には、演算装置21によって実行されることで、カメラ装置22を用いて、二次元バーコード11aを撮影し、二次元バーコード11aに記録されている情報を読み取るための二次元バーコード読み取りプログラムが格納されている。また、メモリ23には、携帯電話20でインターネットに接続するためのプログラムも格納されている。そして、本実施形態においては、ペットの所有者および迷子になったペットの拾得者の双方が、この二次元バーコード読み取り機能およびインターネット接続機能を備えた携帯電話20を使用する。
【0023】
続いて、管理サーバー30の構成について、図1、図4および図5を参照しながら説明する。図4は、本実施形態に係る管理サーバーのPC本体の構成を概略的に示す図である。図5は、本実施形態に係る管理サーバー内の所有物管理データベースに記録されているレコードの内容を示す図である。
【0024】
図1に示すように、管理サーバー30は、表示装置としてのモニタ31、PC本体32、入力装置としてのキーボード33等を備えている。PC本体32は、図4に示すように、MPU(Micro processor unit)等の各種演算を行う演算装置321、各種情報を記録しておくHDD、ROM、RAM等の記憶装置322を備えている。また、記憶装置322内には、紛失物回収支援システムの管理対象である所有物を登録しておく所有物管理データベース(DB)323が格納されている。
【0025】
図5は、所有物管理DB323内に記録されているレコードの内容を示す図である。同図に示すように、所有物管理DB323内には、管理対象物である各ペットの情報として、「管理ID」、「名称」、「所有者氏名」、「住所」および「電話番号」の項目(カラム)からなるレコードが記録されている。「管理ID」とは、管理対象物である各ペットにそれぞれ割り当てられる識別情報であり、登録にあたって所有者が入手した名札11に記録されている管理IDが割り当てられることになる。
【0026】
「名称」とは、管理対象物である各ペットに付けられた名前であり、後述するように所有者によって付けられる。「所有者名」とは、ペットの所有者の名称であり、「住所」および「電話番号」は、所有者の住所および電話番号であり、紛失物センターが所有者に連絡を取りたい場合に利用される。また、記憶装置322内には、後述する所有物の登録処理や、紛失物の回収支援処理を実行するのに必要なプログラムや情報が格納されている。
【0027】
以上、本実施形態に係る紛失物回収支援システムの構成について説明したが、続いて、紛失物回収支援システムにおける処理の流れを説明する。まず、所有者が所有物を紛失物回収支援システムの管理サーバーに登録する際の処理の流れを説明する。図6は、本実施形態に係る紛失物回収支援システムにおいて、所有物を登録する際の処理の流れを示すフローチャートである。
【0028】
所有物の登録にあたって、登録者である所有者は、まず、管理IDおよび紛失物センターのウェブページアドレスがコード化された二次元バーコード11aと、紛失物センターの電話番号11bおよび管理ID11cの文字とがレーザー印字された名札11を入手する必要がある。本実施形態では、上述した名札11入りのキーホルダー10を入手すれば良い。
【0029】
名札11を入手した登録者(所有者)は、ステップ10(S10)において、自分の携帯電話20のバーコード読み取りプログラムを起動し、カメラ装置22を使って、二次元バーコード11aを撮影する。そうすると、携帯電話20の演算装置21の処理によって、S11において、二次元バーコード11aが解析され、管理IDの検索指令が組み込まれた紛失物センターのウェブアドレスが携帯電話20に取り込まれ、携帯電話20のディスプレイに表示される。
【0030】
続いて、登録者が携帯電話20のボタン等を押して、上記紛失物センターのウェブアドレスにアクセスするように指令を出すと、S12において、携帯電話20が、インターネット接続機能を起動し、紛失物センターの管理サーバー30へとアクセスする。上述したように、二次元バーコード11aに記録されたウェブアドレスには、当該名札11に割り当てられている管理IDの検索指令が組み込まれているので、S13において、携帯電話20からアクセスされた管理サーバー30は、当該管理ID(本実施形態では、「00003713」)が既に管理サーバー30の所有物管理DB323に登録されている管理IDであるか否かが検索・確認される。
【0031】
所有物の登録時には、まだ、当該管理IDは所有物管理DB323に記録されていないはずである。登録されていないと判断した管理サーバー30の演算装置321は、S14において、記憶装置322内に記録されている、所有者に携帯電話20から登録用の諸情報を入力してもらうための登録画面情報を携帯電話20へと送信する。
【0032】
S15では、携帯電話20のディスプレイ上に表示された登録画面の内容に従って、登録者が登録情報を入力する。図7は、本実施形態に係る登録画面の内容を示す図である。同図に示すように、登録画面には、「新規登録」の文字と共に管理ID「00003713」が表示され、その下には、登録者に入力を求める、「名称」、「所有者氏名」、「住所」、「電話番号」が、空欄と共に表示される。また、登録画面の下部には、「登録」のボタンも表示される。
【0033】
この管理IDは、登録者が読み込んだ名札11に割り当てられている管理IDである。また、「名称」、「所有者氏名」、「住所」、「電話番号」は、上記所有物管理DB323の各項目に対応している。
【0034】
登録者は、登録するペットの名前やニックネーム等の「名称」、自己の氏名である「所有者氏名」、自己の住所である「住所」、自己の電話番号である「電話番号」を携帯電話20のキーを押して入力する。入力後、登録者が「登録」ボタンを押すと、S16において、S15において入力された登録情報が管理サーバー30へと送信される。
【0035】
S17においては、管理サーバー30において、S16で受信した登録情報を所有物管理DB323内に新しいレコードとして記録し、以降、当該所有物が紛失物センターによって管理されることになる。
【0036】
続いて、紛失物回収支援システムにおいて、登録された所有物であるペットが迷子になり、他の人に拾得された場合の処理の流れを説明する。図8は、本実施形態に係る紛失物回収支援システムにおいて、紛失した所有物の拾得者と所有者との連絡を仲介する際の処理の流れを示すフローチャートである。
【0037】
図8に示すように、まず、S20において、迷子になったペットの拾得者に携帯電話20を使って、バーコード読み取りプログラムにより、キーホルダー10の名札11の二次元バーコード11aを撮影してもらう。なお、拾得者が、二次元バーコード読み取り機能の無い携帯電話を所有している場合や、バーコード読み取りの操作をすることができない場合等には、名札11の裏面に記載してある電話番号11bに直接電話してもらい、同じく裏面に記載されている管理ID11cを口頭で伝えてもらっても良い。
【0038】
続いて、S21において、二次元バーコード11aが携帯電話20の演算装置21によって解析され、管理IDの検索指令が組み込まれた紛失物センターのウェブアドレスが携帯電話20に取り込まれ、携帯電話20のディスプレイに表示される。そして、続いて、拾得者が携帯電話20のボタン等を押して、上記紛失物センターのウェブアドレスにアクセスするように指令を出すと、S22において、携帯電話20が、インターネット接続機能を起動し、紛失物センターの管理サーバー30へとアクセスする。
【0039】
S23では、管理ID「00003713」の検索指令にしたがって、管理サーバー30において、当該管理IDが既に登録されているかどうかの検索・確認が行われる。ここでは、既に登録済みであるから、当該管理IDが既に登録されていると判断した管理サーバー30の演算装置321は、S24において、紛失物センターの連絡先等の情報を携帯電話20へと送信するように制御する。
【0040】
続いて、S25では、携帯電話20において、S24で受信した紛失物センターの連絡先等がディスプレイ上に表示される。図9は、本実施形態に係る紛失物センター連絡先表示画面の内容を示す図である。同図に示すように、拾得者の携帯電話20のディスプレイ上には、紛失物センターの電話番号と共に、拾得者が拾った名札11に記録されている管理IDと、「保護していただきありがとうございます。紛失物は(名称)です。紛失物センターまでご連絡をお願いします。」といった拾得物の「名称」入りの文章とが表示される。
【0041】
S25において表示された連絡先表示画面を見た拾得者が、紛失物センターへ電話連絡する(S26)と、S27において、紛失物センターのコール担当者が、拾得者の連絡先(電話番号等)と拾得物を確認する。なお、通常の携帯電話であれば、S26で拾得者が電話する際には、S25において画面上に表示された紛失物センターの電話番号を携帯電話20のキーと使って選択するたけで電話することができ、わざわざ電話番号を数字キーで全て入力する必要はない。
【0042】
そして、S28において、紛失物センターのコール担当者が、紛失物が拾得されていることを、当該紛失物の所有者に電話連絡し、必要に応じて拾得者の連絡先を教えて、拾得者と所有者との仲介を行う。
【0043】
以上、本実施形態に係る紛失物回収支援システムの詳細について説明したが、本実施形態によれば、ペットの所有者は、ペットを所有物として管理サーバーに登録し、管理IDおよび紛失物センターへの連絡先が記録された名札をペットに取り付けておけば、万が一ペットが迷子になったとしても、善意の拾得者から紛失物センターへ連絡があれば、連れ戻すことが可能となる。
【0044】
また、本実施形態では、紛失物の拾得者は、最近のほとんどの携帯電話に搭載されている二次元バーコード読み取り機能を用いて、紛失物センターの電話番号を容易に入手することができる。
【0045】
また、本実施形態では、所有物に取り付けられる名札には、当該所有物の管理IDと、紛失物センターの連絡先およびアドレスが記録されているだけで、所有者の住所や電話番号等の個人情報が全く記載されていないので、個人情報が漏れることもなく、セキュリティの観点からも好ましい。
【0046】
以上、本実施形態について詳細に説明したが、本発明の実施の形態は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。例えば、紛失物回収支援システムで管理する対称である所有物は、ペットに限らず、二次元バーコードを印刷した物を取り付けることができる物(者)であれば、幼児、老人、自転車、車のキー、カメラ、カバン、財布等、種々の物を管理対象とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1は、本実施形態に係る紛失物回収支援システムの構成を概略的に示す図である。
【図2】図2は、本実施形態に係る名札の記載内容を示す図である。
【図3】図3は、本実施形態に係る携帯電話の構成を概略的に示す図である。
【図4】図4は、本実施形態に係る管理サーバーのPC本体の構成を概略的に示す図である。
【図5】図5は、本実施形態に係る管理サーバー内の所有物管理データベースに記録されているレコードの内容を示す図である。
【図6】図6は、本実施形態に係る紛失物回収支援システムにおいて、所有物を登録する際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】図7は、本実施形態に係る登録画面の内容を示す図である。
【図8】図8は、本実施形態に係る紛失物回収支援システムにおいて、紛失した所有物の拾得者と所有者との連絡を仲介する際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】図9は、本実施形態に係る紛失物センター連絡先表示画面の内容を示す図である。
【符号の説明】
【0048】
1 紛失物回収支援システム
10 キーホルダー
11 名札
11a 二次元バーコード
20 携帯電話
21 演算装置
22 カメラ装置
23 記憶装置
30 管理サーバー
31 モニタ
32 PC本体
33 キーボード
321 演算装置
322 記憶装置
323 所有物管理DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所有者が所有物を紛失した際に、当該紛失物を回収するのを支援するための紛失物回収支援システムにおいて、
各所有物に付与される名札であって、各所有物の管理IDおよび紛失物センターの管理サーバーのアドレス情報がコード化された二次元バーコードと、前記管理IDおよび前記紛失物センターの電話番号の文字と、がレーザー印字された名札と、
二次元バーコード読み取り機能およびインターネット接続機能を備えた携帯電話と、
前記携帯電話とインターネットを介して接続される管理サーバーであって、前記管理ID、所有者名および所有者連絡先を有するレコードが記録されたデータベースを備える管理サーバーと、
を備えることを特徴とする紛失物回収支援システム。
【請求項2】
管理IDと、紛失物センターの管理サーバーのアドレス情報とをコード化した二次元バーコードがレーザー印字された名札を所有物に付しておき、当該所有物が紛失した際の回収を支援する紛失物回収支援システムへの登録方法において、
所有物を紛失物回収支援システムに登録する所有者の携帯電話が、所有者が入手した名札の二次元バーコードを読み取る二次元バーコード読み取り工程と、
前記携帯電話が、読み取ったアドレス情報に従って前記管理サーバーにアクセスするアクセス工程と、
前記管理サーバーが、前記アクセス工程においてアクセスしてきた携帯電話に対して、所有物を登録するための登録画面情報を送信する登録画面情報送信工程と、
前記携帯電話が、前記登録画面情報に従って所有者が入力した所有物の名称、所有者氏名および所有者の連絡先を前記管理サーバーへと送信する登録情報送信工程と、
前記管理サーバーにおいて、前記登録情報をデータベースに記録し、当該所有物をシステムに登録する登録工程と、
を備えることを特徴とする紛失物回収支援システムへの登録方法。
【請求項3】
管理IDと、紛失物センターの管理サーバーのアドレス情報とをコード化した二次元バーコードがレーザー印字された名札を所有物に付しておき、当該所有物が紛失した際の回収を支援する紛失物回収支援方法において、
紛失物を拾得した拾得者の携帯電話が、紛失物に付された名札の二次元バーコードを読み取る二次元バーコード読み取り工程と、
前記携帯電話が、読み取ったアドレス情報に従って前記管理サーバーにアクセスするアクセス工程と、
前記管理サーバーが、前記アクセス工程においてアクセスしてきた携帯電話に対して、紛失物センターの連絡先情報を送信する連絡先情報送信工程と、
前記携帯電話において、前記紛失物センターの連絡先情報をディスプレイ上に表示する連絡先表示工程と、
を備えることを特徴とする紛失物回収支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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