説明

組み込まれたポンプを備えた鼻腔を洗浄するための装置

本発明は、噴霧される液体によって鼻腔を洗浄するための装置に関し、この装置は、主本体(12)と、液体のためのタンク(14)であって、噴霧チャンバー(23)と鼻腔から戻ってくる物質の収集チャンバー(24)とに分割されることもある、タンクと、前記噴霧チャンバーからの治療液体の収集および噴霧、ならびに圧縮器群によって生み出される圧力下の空気の流れの助けによる前記鼻腔に向けての前記噴霧される液体の送達の手段と、を具備する。主本体(12)は、空洞部を有し、圧縮器群(18)は、前記空洞部内に収容され、一方の部分で吸入通路(21)によって外側と、かつ、もう一方の部分で送達ノズル(21’)によって治療液体の収集および噴霧の前記手段と、連絡している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般治療液体の噴霧装置に関し、特に、鼻圧注としても知られている、鼻腔を洗浄するための液体を送達するための装置に言及する。
【背景技術】
【0002】
鼻腔の洗浄すなわち灌注のための、噴霧チャンバーを画定する本体、スプレーノズル、注入部、および、カタル物質を受け入れるためのチャンバーを基本的に具備する装置はすでに周知である。
【0003】
同じ出願人による先のイタリア特許第252109号において、オリジナルの構成、配置およびその構成要素の組み合わせにより、それぞれのチャンバー内に洗浄液体を装填するのを助け、難なく部品にアクセスして部品を洗浄して組立を容易に実施できるように部品をはずす実現性を促進することができる、いわゆる鼻圧注が提案された。
【0004】
しかしながら、この装置は、同タイプの他のものと同様に、機能するために必要な空気の流れを受け取るために、電気回路を備えた圧縮器を具備する集中回路または設備である、外部システムに少なくとも空気圧式に接続されなければならない。さらに、そのような設備は、運ぶのに扱いにくくかさがあることの他にも、使用位置の点で必然的に繋がりを有する電気システムに接続されなければならない。言い換えれば、従来の実施形態にしたがう鼻圧注は、自立的に使用され得ず、しかし常に外部設備に関連して接続されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の1つの目的は、鼻腔を洗浄するための装置であって、この装置を実際に持ち運びできるようにし、使用するのに単純で容易にし、いかようにも繋がりまたは外部接続がなく任意の場所で自立的に使用可能にする、装置を実施することである。
【0006】
別の目的は、装置であって、その装置の使用に必要とされる全ての機能構成要素を含むことができるように構成された、装置を提供することである。
【0007】
さらなる目的は、再充電可能な供給電池も含み、また充電器も備えた、鼻洗浄装置を提供することであり、後者は、少なくとも鼻灌注装置を支持すると同時に再充電される二重機能を備え、また、その装置のための付属品を含むことである。
【0008】
前記目的、およびこれら目的から派生する潜在的利益は、少なくとも請求項1にしたがう鼻腔を洗浄するための噴霧装置によって達成される。
【0009】
しかしながら、ここで提案される装置は、添付された表示的であり限定的でない図面を参照してさらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1実施形態にしたがう鼻洗浄装置の構成要素の分解斜視図である。
【図2】組立てられ、支持基部上に挿入されたときの図1の装置の異なる角度からの斜視図である。
【図3】組み立てられ、支持基部上に挿入されたときの図1の装置の異なる角度からの斜視図である。
【図4】装置の上面図である。
【図5】図4の矢印B−Bにしたがう断面図である。
【図6】図4の矢印C−Cにしたがう断面図である。
【図7】構造変形体にしたがう鼻洗浄装置の分解図である。
【図8】組み立てられたときの図7の装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1〜図6において表示された形態において、鼻洗浄装置11は、主本体12と、基部キャップ13と、治療液体のためのタンク14、前記タンクの上のカバーまたはセパレーター15と、このセパレーターの上のアダプター16と、を具備する。これら全ての構成要素は、例えばプラスチック材料から作製され、重ね合わせによってかみ合わせるように構成されてもよい。
【0012】
この例において、主本体12およびタンク14は、別個に作製されて重ね合わされる構成要素であり、これらは、互いに対して適切に接続される。詳細には、本体12は、中空であり、空洞部12’の範囲を定めており、この空洞部12’は、底部で、基部キャップ13によって、そして上部で、円錐状に下方に傾斜し中央開口部12aの範囲を定める壁部12”によって閉じられる。
【0013】
主本体12の空洞部12’内には、それぞれの電気モータ19’によって電力供給され、かつ、圧縮空気の流れを作り出すように設計されたポンプ19、および、装置を操縦する電気回路基板20を含む圧縮器群18が収容される。ポンプ19は、底部で、基部キャップ13上に据え付けられた吸入可能弁22の方を向く空気吸入通路21と、および、上部で、主本体の上部円錐壁12”の中央部12aを通って上方に延びる空気送達ノズル21’と、連絡する。基部キャップ13に対して吸入弁22が一直線に提供されている場合、前記弁を保護する有孔カバー22’が適用されうる。この有孔カバー22’はまた、特に装置が洗浄されるとき、外側から液体が侵入することから装置の内側を保護する目的を有する。
【0014】
タンク14は、隣り合う2つのチャンバーに分割されている:一方の噴霧チャンバー23は噴霧されるべき液体を含み、収集チャンバー24は潜在的なカタル物質、および、鼻腔から戻ってくる洗浄用物質のためのものである。噴霧チャンバー23の底部から、導管25が上方に延び、この導管25は、加圧下で密閉によって、ポンプの空気送達ノズル21’と、係合する。導管25周りに管状キャップ26が据え付けられ、この管状キャップ26は、噴霧チャンバー23の底部近くで、噴霧チャンバー23が含む液体を引き上げるために噴霧チャンバー23に向かって放射状に開いていて、一方、上部で、ポンプからの空気の送達ノズル21’と上方で一直線になる噴霧ノズルまたは配管(pisper)27内に液体が流れ込む。
【0015】
有利なことに、ポンプ群18は、これもまた主本体12の空洞部内に収容される電池31に接続し、この電池31によって電気供給されて、それにより、予測されるように、電気ケーブルおよび/またはいかなるタイプの束縛の必要なく、装置を使用することができる。電池31は、たとえ使い捨て可能タイプが使用されうるとしても、好ましくは、誘導電磁再充電ユニット31’タイプを用いて操縦基板20によって制御される再充電可能タイプにし、この誘導電磁再充電ユニット31’タイプは、基部キャップ13の中空部分とかみ合い、かつ、支持要素32内に置かれる(不図示の)誘導子に接続するように提供され、支持要素32は、再充電中および装置が使用されていないときの双方の場合に、装置を直立位置に保つための台として働く。
【0016】
装置の使用のために、この装置は、主本体の片側に置かれた制御スイッチ28であって、電子操縦回路への電流供給を制御し、ポンプを起動/停止させることができる、制御スイッチ28によって起動される。ポンプが起動されると、ポンプは、空気の流れを生み出し、導管25を再上昇させることによって、チャンバー23の底部から洗浄用液体を吸引圧力により吸引し、洗浄液体を噴霧ノズルまたは配管27を通過させる。噴霧される液体は、このように形成されて、鼻腔を洗浄するために適する。この噴霧される液体は、セパレーター15および頂上アダプター16によってそれぞれ画定された濃縮器29および送達部材30を通って装置から出る。
【0017】
基部キャップ13と主本体12との間のシール34は、内部構成要素および電子回路に支障なく、必要な場合に装置を洗浄することができるように提供されうるということは強調されるべきである。さらに、支持要素はまた、装置によって必要とされる付属品または任意の他のものを置くための空間33であってもよい。
【0018】
先の図面で使用されたのと同じ参照番号で設定されていることに加えて、他の構成要素の配置および組み合わせが依然として鼻洗浄装置内に留まっている図7および図8に示された変形体において、主本体112および液体のためのタンクは、別個の要素に作製されてから共に結合されたことに代わって、有利に完全一体要素である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
噴霧される治療液体によって鼻腔を洗浄するための装置であって、
主本体(12)と、
前記主本体の上の液体のタンク(14)であって、洗浄用液体を含む噴霧チャンバー(23)と前記鼻腔から戻ってくる物質の収集チャンバー(24)とに分割されることもある、タンクと、
前記噴霧チャンバーからの前記治療液体を引き上げて噴霧し、圧縮器群によって生み出される圧力下の空気の流れの助けにより前記鼻腔に向けて前記噴霧される液体を供給するための手段と、
を具備する、装置において、
前記主本体(12)は、基部キャップ(13)によって閉ざされた空洞部を有し、前記圧縮器群(18)は、前記本体の前記空洞部内に収容され、一方の部分で吸入通路(21)によって外側と、かつ、もう一方の部分で送達ノズル(21’)を介して前記治療液体を収集して噴霧する前記手段と、連絡することを特徴とする、装置。
【請求項2】
前記圧縮器群は、電気供給システムおよびスイッチに接続された前記装置を操縦するそれぞれの電気制御モータおよび電子回路を備えるポンプを具備する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記電気供給システムは、前記圧縮器群と接続している前記主本体の前記空洞部内に収容される電池を具備する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記電池は、再充電可能であり、前記装置の支持バックアップ要素内に位置する接続システムによって再充電ユニットに接続され順に電気供給器に接続されている、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記再充電ユニットは、電磁誘導タイプである、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記圧縮器群ポンプによる空気の前記吸入通路(21)は、吸入弁(22)と関連するか、または、関連しない、請求項1〜5のうちのいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記ポンプの前記吸入弁は、保護カバーと関連して前記基部キャップ内に置かれる、請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記支持要素(32)が要素または付属品を再位置づけするために少なくとも1つの空間(33)を有する、請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記主本体(12)および液体のための前記タンク(14)は、独立した要素(12,14)に作製され、重ね合わされて、互いに対して結合される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項10】
前記主本体(12)および液体のための前記タンク(14)は、一体の完全体(112)を形成する、請求項1または2に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−516233(P2011−516233A)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−504608(P2011−504608)
【出願日】平成21年4月3日(2009.4.3)
【国際出願番号】PCT/IT2009/000143
【国際公開番号】WO2009/128109
【国際公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【出願人】(510270306)
【Fターム(参考)】